以下に実施形態を掲げ、本発明を図面に参照して更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
(実施形態1)
図1〜9を参照して、実施形態1の液晶ディスプレイについて説明する。まず、図1を参照して、実施形態1の液晶ディスプレイの全体の構造について説明する。
実施形態1の液晶ディスプレイは、アクティブマトリクス駆動方式、かつ、透過型の液晶ディスプレイであり、図1に示すように、液晶パネル1と、液晶パネル1の後方に配置されたバックライト(図示せず)と、液晶パネル1及びバックライトユニットを駆動及び制御する制御部(図示せず)と、液晶パネル1を制御部に接続するフレキシブル基板(図示せず)とを備えている。
液晶パネル1は、画像を表示する表示部2を含み、表示部2には、複数の画素3が配置されている。画素3は、行方向及び列方向にマトリクス状に配置されている。各画素3は、複数色(例えば、赤、緑及び青の3色)の横長のサブ画素4から構成され、各画素3内でサブ画素4は、列方向に配置されている。同色のサブ画素4は、行方向に並んで配置されており、表示部2全体でみるとサブ画素4は、ストライプ状に配置されている。サブ画素4は、上記構成単位に相当し、本実施形態においては、各画素3は、互いに色が異なる複数の構成単位を含む。
サブ画素4のピッチは、列方向よりも行方向の方が大きくなるように設定されている。より具体的には、サブ画素4の行方向のピッチは、60μm〜600μmであり、サブ画素4の列方向のピッチは、20μm〜200μmである。また、サブ画素4の行方向のピッチに対するサブ画素4の列方向のピッチの比率は、0.29〜0.38である。画素3のピッチは特に限定されないが、通常、行方向におけるピッチが列方向におけるピッチと実質的に同じになるように設定されている。より具体的には、画素3の行方向及び列方向のピッチは各々、60μm〜600μmである。また、画素3の行方向のピッチに対する画素3の列方向のピッチの比率は、0.87〜1.13である。例えば、サブ画素のピッチは、75μm×25μmであってもよく、画素のピッチは、75μm×75μmであってもよく、この場合、6.5型のフルハイビジョン(1920×1080画素)のディスプレイを実現することができる。
液晶パネル1は、アクティブマトリクス基板(アレイ基板)10と、アレイ基板10に対向する対向基板50と、基板10、50の間に設けられた液晶層(図示せず)と、アレイ基板10の液晶層側の表面上に設けられた水平配向膜(図示せず)と、対向基板50の液晶層側の表面上に設けられた水平配向膜(図示せず)と、アレイ基板10上に実装され、ソースドライバとして機能するドライバチップ5とを有している。アレイ基板10は、液晶ディスプレイの背面側に設けられ、対向基板50は、観察者側に設けられている。各基板10、50の液晶層とは反対側の表面上には、偏光板(図示せず)が貼り付けられている。これらの偏光板は、通常はクロスニコルに配置されている。ドライバチップ5は、アレイ基板10の対向基板50に対向しない領域、すなわち対向基板50からはみ出した領域(以下、張り出し領域とも言う。)にCOG(Chip On Glass)技術により実装されている。
アレイ基板10は、表示部2に対応する領域(表示領域)7と、表示領域7の周囲の領域(額縁領域)8とを含んでいる。アレイ基板10は、表示領域7の左右にモノリシックに形成され、ゲートドライバとして機能するドライバ回路6と、張り出し領域内に形成された端子26、27、28、29、30と、表示領域7を縦断するように設けられたソースバスライン12及びコモンバスライン17と、表示領域7を横断するように設けられたゲートバスライン13と、額縁領域8内に各々形成された引き出し線18、19と、表示領域7を囲むように額縁領域8内に形成された共通幹配線16と、額縁領域8内に形成された入力配線25とを有している。ゲートバスライン13は、右側のドライバ回路6の出力部に接続されたゲートバスライン13と、左側のドライバ回路6の出力部に接続されたゲートバスライン13とを含み、これらは交互に配置されている。端子26、28、30が設けられた領域(図1中の太い二点鎖線で囲まれた領域)にフレキシブル基板が実装されている。ドライバ回路6の入力部には、フレキシブル基板、端子26及び引き出し線19を介して制御部から各種信号及び電力が供給される。各ソースバスライン12は、対応する引き出し線18及び端子27を介して、ドライバチップ5の出力部に接続されている。ドライバチップ5の入力部には、フレキシブル基板、端子28、入力配線25及び端子29を介して、制御部から各種信号及び電力が入力される。共通幹配線16には、フレキシブル基板及び端子30を介して、制御部から共通信号が入力される。なお、共通信号とは、全ての画素に共通して印加される信号である。コモンバスライン17は、額縁領域8内において共通幹配線16に接続されており、コモンバスライン17には、共通幹配線16から共通信号が印加される。
次に、図1〜8を参照して、実施形態1の液晶ディスプレイの画素3の構造について主に説明する。
画素3を構成するサブ画素4は、ソースバスライン12及びゲートバスライン13によって区画される領域(以下、サブ画素領域とも言う。)に対応している。
ソースバスライン12及びコモンバスライン17は、列方向に延在し、ゲートバスライン13は、行方向に延在している。また、コモンバスライン17は、ソースバスライン12と平行に配置されており、これらのバスライン12、17は、ゲートバスライン13と交差しており、バスライン12、13、17は、格子状に配置されている。
アレイ基板10は、全てのサブ画素領域、すなわち表示領域7を覆うように形成された透明な共通電極15と、ソースバスライン12及びゲートバスライン13に接続されたTFT20と、TFT20に接続された透明な画素電極14とを有している。TFT20及び画素電極14は、各サブ画素領域に設けられている。共通電極15には、各サブ画素領域内において、互いに平行なスリット(細長い開口)15Sが形成されている。共通電極15は、額縁領域8内において、共通幹配線16上に形成されたコンタクトホール36を通して共通幹配線16に接続されており、共通電極15には、共通幹配線16から共通信号が印加される。
液晶層中の液晶分子(通常はネマチック液晶)は、電圧無印加時、スリット15Sに対して所定の角度をなす方向に、かつ基板10、50の表面に対して平行に配向している。例えば、液晶分子の長軸と、スリット15Sとのなす角は、7°に設定される。
画素電極14は、およそ長方形状の輪郭を有し、その長辺がゲートバスライン13の延在方向に沿っている。
TFT20は、スイッチング素子として機能し、半導体層21、ゲート電極22、ソース電極23及びドレイン電極24を含んでいる。ゲートバスライン13の一部がゲート電極22として機能し、ソースバスライン13の一部がソース電極23として機能している。ドレイン電極24は、画素電極14をTFT20に接続し、ソース電極は、ソースバスライン13をTFT20に接続している。TFT20がオン状態の時、半導体層21内にチャネルが形成される。
アレイ基板10は、ガラス基板、プラスチック基板等の透明な絶縁基板11を有しており、ゲートバスライン13は、絶縁基板11上に設けられている。ゲートバスライン13は、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、これらの合金等の材料を含む導電膜から形成されている。なお、ゲートバスライン13は、これらの導電膜の積層膜から形成されてもよい。
ゲートバスライン13上には、上記第一の絶縁膜に相当するゲート絶縁膜31が形成されており、半導体層21は、ゲート絶縁膜31上に設けられている。ゲート絶縁膜31は、窒化シリコン、酸化シリコン等の無機絶縁材料を含む絶縁膜から形成されている。なお、ゲート絶縁膜31は、これらの絶縁膜の積層膜を用いて形成されてもよい。半導体層21の材料としては、例えば、シリコン等の14属元素の半導体、酸化物半導体等が挙げられるが、なかでも酸化物半導体が好適である。酸化物半導体は、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)及びシリコン(Si)からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素と、酸素(O)とを含むことが好ましく、In、Ga、Zn及びOを含むことがより好ましい。酸化物半導体を用いた場合は、アモルファスシリコンを用いた場合に比べて、TFT20の移動度を高くすることができる。そのため、精細度が高くなったとしても、すなわち、構成単位(本実施形態ではサブ画素4)当たりのTFT20のオン時間が短くなったとしても、液晶層に充分に電圧を印可することができる。また、酸化物半導体を用いた場合は、アモルファスシリコンを用いた場合に比べて、TFT20のオフ状態でのリーク電流を減少することができる。そのため、高精細度の場合もそうでない場合も、低周波駆動、停止期間を設ける駆動等の駆動を採用でき、その結果、消費電力を低減することができる。なお、半導体層21の結晶性は特に限定されず、半導体層21は、単結晶、多結晶、非晶質、又は、微結晶であってもよく、これらの2種以上の結晶構造を含んでもよい。
ドレイン電極24、ソースバスライン12及びコモンバスライン17は、ゲート絶縁膜31上の同じ導電層(以下、ソース層とも言う。)に設けられている。ドレイン電極24の一部とソースバスライン12の一部とは、半導体層21上に重畳するようにして半導体層21に接触している。ソース層は、Mo、Ti、Al、Cu、これらの合金等の材料を含む導電膜から形成されている。なお、ソース層は、これらの導電膜の積層膜から形成されてもよい。
画素電極14もまたゲート絶縁膜31上に形成されており、その一部がドレイン電極24上に重畳するようにしてドレイン電極24に接触している。画素電極14の材料としては、例えば、インジウム酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、酸化インジウム亜鉛(IZO:Indium Zinc Oxide)等の透明導電材料が挙げられる。
ソース層及び画素電極14上には、上記第二の絶縁膜に相当する層間絶縁膜32が形成されている。層間絶縁膜32は、窒化シリコン、酸化シリコン等の無機絶縁材料を含む絶縁膜から形成されている。なお、層間絶縁膜32は、これらの絶縁膜の積層膜を用いて形成されてもよい。層間絶縁膜32には、コモンバスライン17上においてコンタクトホール33が形成されている。層間絶縁膜32の膜厚は、保持容量及びフリンジ電界を考慮すると小さいことが好ましく、他方、寄生容量を考慮すると大きいことが好ましく、具体的には、例えば、0.2μm〜0.8μmである。
共通電極15は、層間絶縁膜32上に形成されており、層間絶縁膜32のコンタクトホール33を通してコモンバスライン17に接続されている。共通電極15の材料としては、例えば、ITO、IZO等の透明導電材料が挙げられる。このように、共通電極15は、比較的抵抗が大きい透明導電材料から形成されるが、共通電極15には、表示領域7内においても、比較的抵抗の小さいコモンバスライン17から共通信号が印加される。したがって、クロストークの発生を抑制することができる。
なお、共通幹配線16のソースバスライン12及びコモンバスライン17に交差する部分(以下、下層部とも言う。)16aは、ゲートバスライン13と同じ導電層に設けられており、その他の部分(以下、上層部とも言う。)16bは、ソース層に設けられている。そして、これらの部分は、共通電極15を介して互いに接続されている。より詳細には、共通電極15は、ゲート絶縁膜31及び層間絶縁膜32を貫通するコンタクトホール37を通して下層部16aに接続され、層間絶縁膜32を貫通するコンタクトホール38を通して上層部16bに接続されている。
また、コモンバスライン17は、上層部16bと一体的に形成されることによって上層部16bに接続され、ゲート絶縁膜31を貫通するコンタクトホール39を通して下層部16aに接続されている。
ゲートバスライン13には、ドライバ回路6から所定のタイミングで走査信号がパルス的に供給され、走査信号は、線順次方式により、各TFT20に印加される。TFT20は、走査信号の入力により一定期間だけオン状態になる。TFT20がオン状態の間、画素電極14には、ソースバスライン12及びTFT20を介して、画像信号が所定のタイミングでドライバチップ5から印加される。他方、共通電極15には、共通信号が印加される。そのため、画素電極14に画像信号が印加されると、画素電極14及び共通電極15の間に放物線状に電気力線が発生し、液晶層には画像信号に応じたフリンジ電界が発生する。そして、このフリンジ電界により液晶分子(通常は、正の誘電率異方性を有する。)の配向が制御され、その結果、各サブ画素4の光透過率が制御される。このようにして多数のサブ画素4が個々に独立して駆動され、表示部2に画像が表示されることになる。また、共通電極15は、画素電極14と対になり、液晶層を駆動する対向電極として機能する。
また、共通電極15は、画素電極14と重畳しており、両電極14、15の間には層間絶縁膜32が介在している。更に、共通電極15には共通信号が印加される。したがって、画素電極14に画像信号が印加されると、これらの透明な部材によって保持容量が形成される。このように、画素電極14及び共通電極15は、保持容量用の電極としても機能する。また、層間絶縁膜32は、サブ画素領域内において、パッシベーション膜及び保持容量の誘電体として機能する。
対向基板50は、バスラインに対向する領域を遮光するように形成されたブラックマトリクス(BM)51と、BM51で区画された領域、すなわち、BM51の開口を覆うように形成された複数色のカラーフィルタとを有している。各色のカラーフィルタは、行方向に帯状に形成され、行方向に並ぶ複数の開口を覆っている。画素3が赤、緑及び青の3色のサブ画素4から構成される場合は、赤色のサブ画素に対応する複数の開口を覆うように赤色のカラーフィルタ52Rが形成され、緑色のサブ画素に対応する複数の開口を覆うように緑色のカラーフィルタ52Gが形成され、青色のサブ画素に対応する複数の開口を覆うように青色のカラーフィルタ52Bが形成される。また、全てのカラーフィルタ(例えばカラーフィルタ52R、52G、52B)を覆うオーバーコート膜が形成されてもよい。BM51の形成領域内には、カラーフィルタ又はオーバーコート膜上に、柱状のメインスペーサ53と、メインスペーサ53よりも高さが低い柱状のサブスペーサ54とが形成されている。スペーサ53、54が異なる色のカラーフィルタ間の境界上に配置されないように、少なくとも一色のカラーフィルタ(図5では、赤色のカラーフィルタ52R)は、部分的に突出した平面形状を有している。
スペーサ53、54は、いずれもセル厚を保持するための部材である。メインスペーサ53は、基本的には常時、アレイ基板10上に押え付けられ、上記機能を発揮している。他方、サブスペーサ54は、液晶パネル1の表面が加圧された時、例えば、表面が指で押された時に機能するスペーサである。すなわち、サブスペーサは、常圧下ではアレイ基板10に押え付けられていない。液晶パネル1の耐荷重特性を向上する観点からは、メインスペーサ53の密度(単位面積当たりのメインスペーサ53の数)が高い(多い)ほど好ましいが、密度を高くすると液晶パネル1を低温の環境下においた時に液晶層内に気泡が生じることがある。この現象は、低温発泡とも呼ばれ、低温環境下で液晶層の収縮にセル厚が追従できない場合に発生する。このように、耐荷重特性と低温発泡とはトレードオフの関係にある。そこで、メインスペーサ53に加えてサブスペーサ54を配置し、メインスペーサ53の密度が高くなるのを防止している。
本実施形態においては、コモンバスライン17及びソースバスライン12は、同じゲート絶縁膜31上に設けられ、共通電極15は、層間絶縁膜32を介してコモンバスライン17上に設けられ、また、層間絶縁膜32に設けられたコンタクトホール33を通してコモンバスライン17に接続されている。そして、開口率の低下の原因となるコンタクトホール33は、表示に寄与しない、コモンバスライン17のゲートバスライン13との交差部上に設けられている。したがって、コモンバスライン17に起因して開口率が大幅に減少するのを防止することができる。また、コモンバスライン17とソースバスライン12を同じ工程で一緒に形成することができるため、アレイ基板の製造工程が増加するのを防止することができる。そのため、本実施形態によれば、開口率を大きく低下させることなく、クロストークが防止された表示品位のよい液晶ディスプレイを安価に提供できる。
また、仮にコモンバスライン17をソースバスライン12ではなくゲートバスライン13と同じ層に設けた場合には、共通電極15とコモンバスライン17との間には、層間絶縁膜32とゲート絶縁膜31との2つの絶縁膜が存在することとなり、コンタクトホール33の深さが深くなり、コンタクトホール33のサイズが大きくなってしまう。しかしながら、本実施形態においては、コモンバスライン17及びソースバスライン12は、同じゲート絶縁膜31上に設けられ、共通電極15とコモンバスライン17との間には、層間絶縁膜32のみが存在している。そのため、上記の場合に比べて、コンタクトホール33の深さを浅くでき、コンタクトホール33のサイズを小さくすることができ、このことが開口率の向上に貢献している。また、コンタクトホール33の形成不良も低減することができる。
また、仮に特許文献1に記載のように縦長のサブ画素を含む液晶ディスプレイにおいてコモンバスラインをソースバスラインと同じソース層に平行に設けた場合は、サブ画素の長辺に沿ってコモンバスラインが配置されることとなり、コモンバスライン自体が開口率の低下に大きく影響してしまう。他方、本実施形態の液晶ディスプレイは、横長のサブ画素4から構成される画素3を備えるため、サブ画素4の長辺ではなく短辺にコモンバスライン17が沿っている。したがって、コモンバスライン17自身に起因して開口率が大きく減少するのを防止することができる。
なお、本実施形態において、コンタクトホール33は、コモンバスライン17のゲートバスライン13との各交差部上に設けられてもよいが、コンタクトホール33の配置場所と個数は特に限定されず、各々、適宜設定すればよい。図2に示したように全ての交差部上にコンタクトホール33を設けない場合は、コンタクトホール33に起因する透過率低下の影響を少なくするため、コンタクトホール33は、視感度の相対的に高いサブ画素4に対応する領域を避けて配置されることが好ましく、視感度の相対的に低いサブ画素4に対応する領域内に配置されることが好ましい。画素3が赤、緑及び青の3色のサブ画素4から構成される場合は、緑色が最も視感度が高く、青色が最も視感度が低いため、コンタクトホール33は、赤色及び青色のサブ画素領域の境界上に形成されることが好ましい。この場合、赤色及び青色のサブ画素4の開口率が、緑色のサブ画素4の開口率よりも小さくなる。しかしながら、緑色が最も視感度が高いため、コンタクトホール33を緑色のサブ画素領域内に配置した場合に比べて、表示画面の輝度の低下を抑制することができる。
また、図2に示したように全ての交差部上にコンタクトホール33を設けない場合は、コモンバスライン17は、コンタクトホール33が重畳するゲートバスライン13上と、コンタクトホール33が重畳しないゲートバスライン13上とにおいて行方向に突出した平面形状を有することが好ましい。これにより、コモンバスライン17のゲートバスライン13に重畳する(対向する)複数の部分の面積を、互いに同程度にすることができる。したがって、コンタクトホール33が重畳するゲートバスライン13にかかる負荷と、コンタクトホール33が重畳しないゲートバスライン13にかかる負荷との差を小さくすることができる。その結果、輝度ムラ及びフリッカの発生を抑制でき、これらに起因する表示品位の低下を低減することができる。
また、共通電極15は、アレイ基板10の最上層に設けられ、アレイ基板10の表面を形成している。そのため、アレイ基板10上に形成される水平配向膜にラビング不良が発生するのを防止する観点からは、共通電極15の膜厚は、できるだけ薄く設定されることが好ましい。しかしながら、そうすると共通電極15の抵抗は更に増加してしまう。したがって、本実施形態において、表示領域7内でコモンバスライン17から共通電極15に共通信号を印加することの技術的な意義は非常に大きい。また、本実施形態によれば、共通電極15の薄膜化が可能であるので、クロストークの抑制と、ラビング不良の抑制との両立が可能である。
更に、メインスペーサ53及びサブスペーサ54は、液晶パネル1を平面視したときに、コンタクトホール33に重畳しないように配置されている。したがって、メインスペーサ53の受け手となるアレイ基板10のメインスペーサ53に対応する部分の表面を平坦にすることができ、メインスペーサ53をアレイ基板10上に充分に押え付けることができる。すなわち、メインスペーサ53の機能を充分に発揮することができる。また、サブスペーサ54は、上述のように、液晶パネル1の表面が加圧された時にセル厚を適切に保持するために配置されているので、その受け手、すなわちアレイ基板10の表面は平坦で、かつ、サブスペーサ54に近いことが好ましい。したがって、サブスペーサ54がコンタクトホール33に重畳しないことによって、サブスペーサ54の機能を充分に発揮することができる。なお、コンタクトホール33の内部にスペーサ53、54を配置することも可能ではあるが、その場合、スペーサ53、54の高さを高くする、すなわち、その体積を大きくする必要があり、上述の低温発泡が生じやすくなる。
そして、本実施形態の液晶ディスプレイは、横長のサブ画素4を備えるため、縦長のサブ画素を備える場合に比べて、ソースバスライン12の本数を削減することができる。そのため、図1に示したように、ゲートドライバとしてドライバ回路6をアレイ基板10上にモノリシックに形成することで、アレイ基板10上に実装されるチップの数を少なくでき、コストダウンが図れる。
他方、本実施形態では、図9に示すように、ドライバ回路6の代わりに、同様の機能を持つドライバチップ9をアレイ基板10上に実装してもよい。
(実施形態2)
図10〜13を参照して、実施形態2の液晶ディスプレイについて説明する。実施形態2の液晶ディスプレイは、画素の構造が異なることを除いて、実施形態1の液晶ディスプレイとほぼ同じである。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれるアレイ基板は、図10〜12に示すように、ゲートバスライン213と、ソースバスライン212と、TFT220と、ソースバスライン212と同じソース層に設けられたコモンバスライン217と、画素電極214と、ソース層上の層間絶縁膜(図示せず)と、層間絶縁膜上の共通電極215とを有している。共通電極215には、各サブ画素領域内において、互いに平行なスリット(細長い開口)215Sが形成されている。共通電極215は、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホール233を通してコモンバスライン217に接続されている。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれる対向基板は、図10、13に示すように、BM251と、複数色のカラーフィルタ(例えば、赤色のサブ画素に対応する、BM251の複数の開口を覆うように形成された赤色のカラーフィルタ252R、緑色のサブ画素に対応する、BM251の複数の開口を覆うように形成された緑色のカラーフィルタ252G、及び、青色のサブ画素に対応する、BM251の複数の開口を覆うように形成された青色のカラーフィルタ252B)と、メインスペーサ253と、サブスペーサ254とを有している。また、全てのカラーフィルタ(例えばカラーフィルタ252R、252G、252B)を覆うオーバーコート膜が形成されてもよい。
本実施形態では、コンタクトホール233は、アレイ基板を平面視したときに、ゲートバスライン213に重畳しないように配置されている。すなわち、コンタクトホール233を、コモンバスライン217のゲートバスライン213との交差部を避けて形成している。そのため、この交差部の面積を小さくすることができる。また、実施形態1のコモンバスライン17のように、コモンバスライン217の共通電極215と接触していない部分をゲートバスライン213上において突出させる必要がない。したがって、コモンバスライン217及びゲートバスライン213の負荷を小さくでき、その結果、低消費電力化が可能である。
なお、本実施形態において、コンタクトホール233は、全てのサブ画素領域内に設けられてもよいが、コンタクトホール233の配置場所と個数は特に限定されず、各々、適宜設定すればよい。図10に示したように全てのサブ画素領域内にコンタクトホール233を設けない場合は、コンタクトホール233に起因する透過率低下の影響を少なくするため、コンタクトホール233は、視感度の相対的に高いサブ画素を避けて配置されることが好ましく、視感度の相対的に低いサブ画素に対応する領域内に配置されることが好ましい。画素が赤、緑及び青の3色のサブ画素から構成される場合は、緑色が最も視感度が高く、青色が最も視感度が低いため、コンタクトホール233は、青色のサブ画素領域内に形成されることが好ましい。この場合、青色のサブ画素の開口率が、緑色及び赤色のサブ画素の開口率よりも小さくなる。しかしながら、緑色が最も視感度が高いため、コンタクトホール233を緑色のサブ画素領域内に配置した場合に比べて、表示画面の輝度の低下を抑制することができる。
また、メインスペーサ253及びサブスペーサ254は、本実施形態の液晶パネルを平面視したときに、コンタクトホール233に重畳しないように配置されている。したがって、メインスペーサ253及びサブスペーサ254の機能を充分に発揮することができる。
(実施形態3)
図14〜20を参照して、実施形態3の液晶ディスプレイについて説明する。実施形態3の液晶ディスプレイは、画素の構造が異なることを除いて、実施形態1の液晶ディスプレイとほぼ同じである。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれるアレイ基板は、図14〜16、18〜20に示すように、絶縁基板311と、絶縁基板311上のゲートバスライン313と、ゲートバスライン313を覆うゲート絶縁膜331と、ゲート絶縁膜331上のソースバスライン312及びコモンバスライン317と、ゲートバスライン313及びソースバスライン312に接続されたTFT320と、TFT320を覆う層間絶縁膜332と、層間絶縁膜332上の共通電極315と、共通電極315上の第二の層間絶縁膜334と、層間絶縁膜334上の画素電極314とを有している。層間絶縁膜334は、上記第三の絶縁膜に相当する。
TFT320は、半導体層321、ゲート電極322、ソース電極323及びドレイン電極324を含んでいる。ゲートバスライン313の一部がゲート電極322として機能し、ソースバスライン312の一部がソース電極323として機能している。
層間絶縁膜332は、無機絶縁膜332aと、無機絶縁膜332a上に積層された有機絶縁膜332bとを含む。無機絶縁膜332aの材料としては、例えば、窒化シリコン、酸化シリコン等の無機絶縁材料が挙げられる。有機絶縁膜332bの材料としては、例えば、感光性アクリル樹脂等の感光性樹脂が挙げられる。有機絶縁膜332bの誘電率は、例えば、3.0〜3.6であり、有機絶縁膜332bの膜厚は、例えば、1μm〜3μmである。層間絶縁膜332には、コモンバスライン317上において、無機絶縁膜332a及び有機絶縁膜332bを貫通するコンタクトホール333が形成されている。また、層間絶縁膜332には、ドレイン電極324上において、無機絶縁膜332a及び有機絶縁膜332bを貫通する開口332cが形成されている。なお、層間絶縁膜332は、無機絶縁膜332aを含んでいなくてもよい。
層間絶縁膜334は、窒化シリコン、酸化シリコン等の無機絶縁材料を含む絶縁膜から形成されている。なお、層間絶縁膜334は、これらの絶縁膜の積層膜を用いて形成されてもよい。層間絶縁膜334には、層間絶縁膜332の開口332a内において開口334aが形成されている。そして、開口332a及び開口334aが画素電極314をドレイン電極324に接続するためのコンタクトホール335として機能している。
共通電極315には、画素電極314との間でリークしないようにするため、コンタクトホール335に対応する位置に開口315aが形成されている。開口315aを除いて、共通電極315にはスリット等の抜き部(共通電極315がない部分)が形成されていない。共通電極315は、層間絶縁膜332上、かつ、層間絶縁膜334の下に、表示領域を覆うように形成されている。共通電極315は、層間絶縁膜332のコンタクトホール333を通してコモンバスライン317に接続されている。
画素電極314は、およそ長方形状の輪郭を有し、画素電極314には、互いに平行なスリット(細長い開口)314Sが形成されている。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれる対向基板は、図14、17に示すように、BM351と、複数色のカラーフィルタ(例えば、赤色のサブ画素に対応する、BM351の複数の開口を覆うように形成された赤色のカラーフィルタ352R、緑色のサブ画素に対応する、BM351の複数の開口を覆うように形成された緑色のカラーフィルタ352G、及び、青色のサブ画素に対応する、BM351の複数の開口を覆うように形成された青色のカラーフィルタ352B)と、メインスペーサ353と、サブスペーサ354とを有している。また、全てのカラーフィルタ(例えばカラーフィルタ352R、352G、352B)を覆うオーバーコート膜が形成されてもよい。
本実施形態において、コモンバスライン317及びソースバスライン312は、同じゲート絶縁膜331上に設けられ、共通電極315は、層間絶縁膜332を介してコモンバスライン317上に設けられ、また、層間絶縁膜332に設けられたコンタクトホール333を通してコモンバスライン317に接続されている。そして、開口率の低下の原因となるコンタクトホール333は、コモンバスライン317のゲートバスライン313との交差部上に設けられている。したがって、本実施形態によれば、開口率を大きく低下させることなく、クロストークの発生を防止できる液晶ディスプレイを安価に提供できる。
また、ソース層と共通電極315との間の層間絶縁膜332は、有機絶縁膜332bを含んでいる。したがって、層間絶縁膜332の膜厚を容易に厚くでき、各ソースバスライン312と、共通電極315との間の寄生容量を小さくすることができる。したがって、これらのバスライン及び電極の負荷を小さくすることができ、その結果、低消費電力化が可能である。
また、共通電極315がアレイ基板の最上層に設けられていないので、実施形態1の共通電極15に比べて、膜厚を大きくすることができ、その結果、抵抗を更に小さくすることができる。したがって、本実施形態は、実施形態1に比べて、クロストークの抑制に対してより有利な形態である。
(実施形態4)
図21を参照して、実施形態4の液晶ディスプレイについて説明する。実施形態4の液晶ディスプレイは、額縁部の構造が異なることを除いて、実施形態1の液晶ディスプレイとほぼ同じである。
本実施形態の液晶ディスプレイは、表示部402内に配列された複数の画素を含み、各画素は、複数色(例えば、赤、緑及び青の3色)の横長のサブ画素から構成されている。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれるアレイ基板410は、図21に示すように、表示領域407を縦断するように設けられたソースバスライン412及びコモンバスライン417と、表示領域407を横断するように設けられたゲートバスライン413と、額縁領域408内に各々形成された引き出し線418、419と、表示領域407を囲むように額縁領域408内に形成された共通幹配線416とを有している。
アレイ基板410の額縁領域408上には、ソースドライバ及びゲートドライバとして機能するドライバチップ405が実装されている。各ソースバスライン412は、対応する引き出し線418を介して、ドライバチップ405の出力部に接続されている。引き出し線418は、ソースバスライン412と同じ導電層に設けられた引き出し線418と、ゲートバスライン413と同じ導電層に設けられた引き出し線418とを含み、これらは交互に配置されている。そのため、引き出し線418間の間隔を非常に狭くすることができる。各ゲートバスライン413は、対応する引き出し線419を介して、ドライバチップ405の別の出力部に接続されている。引き出し線419は、ソースバスライン412と同じ導電層に設けられた引き出し線419と、ゲートバスライン413と同じ導電層に設けられた引き出し線419とを含み、これらは交互に配置されている。そのため、引き出し線419間の間隔を非常に狭くすることができる。
本実施形態において、ドライバチップ405は、ゲートバスライン413の延在方向上に配置されている。また、本実施形態の液晶ディスプレイは、横長のサブ画素を備えているため、縦長のサブ画素を備える場合に比べてソースバスラインの数を削減することができる。したがって、表示領域407の上下の領域を縮小することができる。互いに異なる導電層に設けられた二種類の引き出し線418を交互に配置することも、この領域の縮小化に貢献している。本実施形態は、デジタルカメラ等、表示画面の右又は左に額縁部の収容スペースがある機器に好適である。
(実施形態5)
図22〜25を参照して、実施形態5の液晶ディスプレイについて説明する。実施形態5の液晶ディスプレイは、画素の構造が異なることを除いて、実施形態1の液晶ディスプレイとほぼ同じである。
本実施形態の液晶ディスプレイは、図22に示すように、表示部内に配列された複数の画素503を含み、画素503は、行方向及び列方向にマトリクス状に配置されている。各画素503は、複数色のサブ画素に分割されておらず、本実施形態では、モノクロ画面が表示される。本実施形態では、画素503が上記構成単位に相当し、各画素503は、1つの構成単位を含む。
また、画素503のピッチは、行方向におけるピッチが列方向におけるピッチと実質的に同じになるように設定されている。より具体的には、画素503の行方向及び列方向のピッチは各々、35μm〜600μmである。また、画素503の行方向のピッチに対する画素503の列方向のピッチの比率は、0.87〜1.13である。例えば、画素のピッチは、50μm×50μmであってもよい。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれるアレイ基板は、図22〜24に示すように、ゲートバスライン513と、ソースバスライン512と、TFT520と、ソースバスライン512と同じソース層に設けられたコモンバスライン517と、画素電極514と、ソース層上の層間絶縁膜(図示せず)と、層間絶縁膜上の共通電極515とを有している。共通電極515には、各画素に対応する領域(以下、画素領域とも言う。)内において、互いに平行なスリット(細長い開口)515Sが形成されている。共通電極515は、層間絶縁膜に形成されたコンタクトホール533を通してコモンバスライン517に接続されている。
本実施形態の液晶ディスプレイに含まれる対向基板は、図22、25に示すように、BM551と、メインスペーサ553と、サブスペーサ554とを有している。なお、BM551には、画素に対応して開口551aが形成されているが、開口551a内には、カラーフィルタは形成されていない。他方、BM551及び開口551aを覆うオーバーコート膜は形成されてもよい。
本実施形態において、コモンバスライン517は、ソースバスライン512と同じソース層に設けられ、共通電極515は、層間絶縁膜を介してコモンバスライン517上に設けられ、また、層間絶縁膜に設けられたコンタクトホール533を通してコモンバスライン517に接続されている。そして、開口率の低下の原因となるコンタクトホール533は、コモンバスライン517のゲートバスライン513との交差部上に設けられている。したがって、本実施形態によれば、開口率を大きく低下させることなく、クロストークの発生を防止できる液晶ディスプレイを安価に提供できる。
また、仮に特許文献1に記載のように縦長のサブ画素を含む液晶ディスプレイにおいてコモンバスラインをソースバスラインと同じソース層に平行に設けた場合は、上述したように、コモンバスライン自体が開口率の低下に大きく影響してしまう。他方、本実施形態の液晶ディスプレイは、行方向におけるピッチが列方向におけるピッチと実質的に同じである画素503を備えるため、サブ画素の長辺に沿ってコモンバスラインが配置した場合に比べ、コモンバスライン517自身に起因する開口率の減少幅を小さくすることができる。
なお、本実施形態において、コンタクトホール533は、コモンバスライン517のゲートバスライン513との各交差部上に設けられてもよいが、コンタクトホール533の配置場所と個数は特に限定されず、各々、適宜設定すればよい。図22に示したように全ての交差部上にコンタクトホール533を設けなくてもよい。
また、コモンバスライン517は、コンタクトホール533が重畳するゲートバスライン513上と、コンタクトホール533が重畳しないゲートバスライン513上とにおいて行方向に突出した平面形状を有してもよい。これにより、コンタクトホール533が重畳するゲートバスライン513にかかる負荷と、コンタクトホール533が重畳しないゲートバスライン513にかかる負荷との差を小さくすることができる。その結果、輝度ムラ及びフリッカの発生を抑制でき、これらに起因する表示品位の低下を低減することができる。
また、メインスペーサ553及びサブスペーサ554は、本実施形態の液晶パネルを平面視したときに、コンタクトホール533に重畳しないように配置されている。したがって、メインスペーサ553及びサブスペーサ554の機能を充分に発揮することができる。
なお、本実施形態においては、各画素503に対応させてカラーフィルタを配置することで各画素503をサブ画素として機能させ、カラー表示を行ってもよい。この場合、例えば、2×2のマス目(グリッド)が形成されるように配置された4つの画素503に対応させて4色(例えば、赤、緑、青及び白の4色、又は、赤、緑、青及び黄の4色)のカラーフィルタを配置し、この4つの画素503をサブ画素として機能させ、そして、この4つのサブ画素により1つの画素を構成してもよい。この場合も、サブ画素の行方向及び列方向のピッチは各々、35μm〜600μmに設定され、また、サブ画素の行方向のピッチに対するサブ画素の列方向のピッチの比率は、0.87〜1.13に設定される。
なお、実施形態1〜5においては、全てのソースバスラインに平行にコモンバスラインを設けたが、コモンバスラインの本数は特に限定されず、適宜、設定すればよい。例えば、表示領域の中心部を通る1本のコモンバスラインのみを設け、表示領域の中心部においてコモンバスラインと共通電極の間の層間絶縁膜に1つのコンタクトホールを形成し、このコンタクトホールを通して共通電極をコモンバスラインに接続してもよい。このように、共通電極をコモンバスラインに接続するためのコンタクトホールは、表示領域内に少なくとも1つあればよく、共通電極は、表示領域内の少なくとも一箇所でコモンバスラインに接続されればよい。
また、実施形態1〜5においては、表示領域内において全てのバスラインを直線状に設けたが、各バスラインは、表示領域内において、適宜、折れ曲がっていてもよい。例えば、ゲートバスラインは、表示領域内において、ジグザグに折れ曲がっていてもよく、また、ゲートバスラインと平行となるように共通電極又は画素電極のスリットもV字状に折れ曲がっていてもよい。更に、各バスラインを直線状としたままで、共通電極又は画素電極のスリットをV字状に形成してもよい。
また、実施形態1〜5においては、絶縁基板と半導体層の間にゲート電極が配置された、所謂ボトムゲート型のTFTが設けられていたが、各TFTのタイプは特に限定されず、適宜、設定することができる。例えば、絶縁基板とゲート電極の間に半導体層が配置され、ゲート電極上に層間絶縁膜を介してソース電極及びドレイン電極が配置された、所謂プレーナ型のTFTを設けてもよい。この場合、ゲート電極上の層間絶縁膜が上記第一の絶縁膜に相当することになる。
また、実施形態1〜5は、適宜、互いに組み合わされてもよく、例えば、実施形態4の額縁部の構造を他の実施形態に適用してもよい。
また、実施形態1〜5では、FFS方式の液晶ディスプレイについて説明したが、各ディスプレイの表示方式は特に限定されず、適宜、設定することができる。例えば、TN(Twisted Nematic)方式、MVA(Multi−Domein Vertical Alignment)方式、櫛歯構造を各々有する共通電極及び画素電極を用いた面内スイッチング(IPS:In−Plane Switching)方式、TBA(Transverse Bend Alignment)方式等の表示方式であってもよい。なお、TBA方式においては、液晶層は、負の誘電率異方性を有するネマチック液晶分子を含み、該液晶分子は、電圧無印加時、垂直配向し、アレイ基板は、一対の電極(例えば、櫛歯構造を各々有する共通電極及び画素電極)を含み、該電極の間に発生する横電界によって液晶分子をベンド状に配向させる。なかでも、実施形態1〜5の液晶ディスプレイの表示方式としては、透明な共通電極と、透明な画素電極と、両電極間の誘電体とを備え(以下、このような構造を透明Cs構造とも言う。)、これらの部材によって保持容量が形成される表示方式が好適であり、そのような表示方式としては、例えば、透明Cs構造を備えたCPA(Continuous Pinwheel Alignment)方式が挙げられる。なお、透明Cs構造を備えたCPA方式においては、液晶層は、負の誘電率異方性を有するネマチック液晶分子を含み、該液晶分子は、電圧無印加時、垂直配向し、アレイ基板は、透明な共通電極と、該共通電極上の層間絶縁膜と、該層間絶縁膜上の透明な画素電極とを備え、対向基板は、画素電極に対向する透明な対向電極と、該対向電極上に設けられた点状の突起(リベット)とを備え、該画素電極と該対向電極との間に発生する縦電界によって突起を中心に液晶分子を放射状に配向させる。
また、実施形態1〜5では、透過型の液晶ディスプレイについて説明したが、各液晶ディスプレイの液晶パネルは、外光を反射することで表示を行う反射表示部を備えていてもよい。
なお、実施形態1〜5において、液晶ディスプレイの駆動方法は特に限定されず、一般的な方法を適宜、選択することができる。例えば、実施形態1〜4の液晶ディスプレイは、特許文献2に記載の方法により駆動されてもよい。