JP5911556B1 - ガバナロープの振止装置および振止装置の取り付け方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】昇降路に最新の耐震基準を満たすガバナロープの振止装置を取り付ける作業を効率良く行えるようにする。【解決手段】本発明の実施形態によるガバナロープの振止装置は、乗りかご14の昇降を案内するかごガイドレール13に支持されるブラケット20と、ガバナロープ17を取り囲むようにブラケット20にナット33、34で締結されるU字ボルト32と、を有し、ブラケット20には、ナット33、34を取着したままのU字ボルト32を取り付け可能にする溝30が形成されている。【選択図】図2
Description
本発明の実施形態は、ガバナロープの振止装置および振止装置の取り付け方法に関する。
エレベータには、乗りかごの移動速度が規定された値を超えたときに作動して、乗りかごを自動的に停止させるガバナ装置が設けられている。ガバナ装置のガバナシーブには乗りかごの昇降する方向と同方向でかつ同速度で走行するガバナロープが巻き掛けられている。ガバナ装置は、ガバナシーブの回転から乗りかごの移動速度が設定された加速度を超えたことを検知し、乗りかごを非常停止させる。
ガバナロープは、地震発生時、特に、長周期地震動が発生したときに、共振によって大きく振れることがある。最悪の場合には、ガバナロープが昇降路に設置されている機器や構造物に引っ掛かり、ガバナ装置が機能しなくなることがあった。
そこで、ガバナロープには、地震発生時にガバナロープが振れないようにする振止が設けられている。この種の振止としては、乗りかごのガイドレールに支持されたブラケットに、ガバナロープを囲むようにしてU字ボルトを取り付けたものが知られている(例えば、特許文献1)。U字ボルトは、ガバナロープの変位を拘束するので、長周期地震動との共振を防止する振止として有効に利用することができる。
近年、エレベータの耐震基準はより強化される趨勢にある。最新の耐震基準では、長周期地震動に対するガバナロープの振止対策については、U字ボルトによる振止とともに、ロープやテールコードの回り込みを防ぐ横プロテクタを設けることが定められている。
従来、エレベータのリニューアルや改修工事を実施し、ガバナロープについて最新の耐震基準を満たす振止を取り付けることが行われている。
従来、振止として利用するU字ボルトにナットが付いた状態であると、そのままではブラケットに取り付けることができない。実際には、ナットをU字ボルトから一旦取り外し、既設のガバナロープをU字ボルトに通してから、ナットを締結している。このとき同時に、横プロテクタ等を共締めしてブラケットに固定している。
しかしながら、ガバナロープの振止を設置する工事では、振止の設置箇所は、昇降行程の長さに比例して増え、高層の建物になると、昇降路の多くの箇所に振止を設置しなければならない。
しかも、高所作業となることから、ガバナロープを囲むように、Uボルトをブラケットに取り付け、ナットをUボルトに嵌めてねじ込みながら締結する作業は、安全を確保しながら慎重に行われる。このため、ガバナロープの振止を設置する箇所が多いと、全ての振止を取り付けるのに多大な時間を要する作業となっていた。
本発明は、上記従来技術の有する問題点に鑑みなされたものであって、昇降路に最新の耐震基準を満たすガバナロープの振止装置を取り付ける作業を効率良く行えるようにしたガバナロープの振止装置および振止装置の取り付け方法を提供することを目的としている。
前記の目的を達成するために、本発明の実施形態によるガバナロープの振止装置は、調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置において、乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに支持されるブラケットと、前記ガバナロープを取り囲むように前記ブラケットにナットで締結されるU字ボルトと、を有し、前記ブラケットには、前記ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成され、前記ブラケットの前記溝は、前記ブラケットの上縁、下縁からそれぞれ斜めに切り込まれ、前記U字ボルトの端部がそれぞれに嵌合可能な一対の斜め溝からなることを特徴とするものである。
また、本発明の実施形態によるガバナロープの振止装置の取付方法は、調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置を取り付ける方法において、乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに振止としてのU字ボルトを締結するブラケットに、ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成されたブラケットを用い、前記U字ボルトの端部の少なくとも一方を前記溝に係合させた状態で、前記U字ボルトの内側に前記ガバナロープを入れてから、前記ナットを締結してU字ボルトを前記ブラケットに固定し、前記U字ボルトが遊嵌する長溝を有し前記昇降路の壁面に先端が当接する横プロテクタを、前記U字ボルトの端部に前記長溝に係合させながら前記ブラケットに取り付け、前記ブラケットに前記U字ボルトの締結と同時に前記横プロテクタを固定することを特徴とするものである。
また、本発明の実施形態によるガバナロープの振止装置は、調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置において、 乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに摺動可能に支持されるブラケットと、前記ガバナロープを前記ブラケットに拘束するクリップと、前記ブラケットに一端が固定され、他端が昇降路の壁に接触する横プロテクタと、からなることを特徴とするものである。
以下、本発明によるガバナロープの振止装置および振止装置の取り付け方法の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態によるガバナロープの振止装置が適用されるエレベータの概要を示す図である。
この図1において、参照番号10は、エレベータの昇降路を示し、14は乗りかごを示している。この乗りかご14は、主ロープ11で吊られており、この主ロープ11は巻上機の主シーブ12に巻き掛けられている。乗りかご14は、昇降路10に設けられたかごガイドレール13に案内されながら昇降路10内を昇降する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の実施形態によるガバナロープの振止装置が適用されるエレベータの概要を示す図である。
この図1において、参照番号10は、エレベータの昇降路を示し、14は乗りかごを示している。この乗りかご14は、主ロープ11で吊られており、この主ロープ11は巻上機の主シーブ12に巻き掛けられている。乗りかご14は、昇降路10に設けられたかごガイドレール13に案内されながら昇降路10内を昇降する。
機械室には、ガバナ装置(調速機)16が設置されている。このガバナ装置16は、ガバナシーブ15を備え、乗りかご14の移動速度が設定された第1過速度を超えたときに巻上機の電源を遮断するリミットスイッチや、乗りかご14の移動速度が設定された第2過速度を超えると、ガバナロープ17を把持するロープ掴み機構が設けられている。
他方、乗りかご14には、乗りかご14を非常停止させる非常止め装置25が設けられている。この非常止め装置25は、主ロープ11が切断し、あるいは巻上機の回転速度が異常になり、乗りかご14の速度が上記第2過速度以上になったときに、ガイドレール13を掴み、乗りかご14を機械的に非常停止させるための装置である。
ガバナロープ17は、ガバナシーブ15と、ガバナテンショナーのシーブ18とに無端状に巻き掛けられている。ガバナテンショナーのシーブ18には、ガバナロープ17にテンションを与えるため錘19が吊り下げられている。
ガバナロープ17は、ガバナヒッチ21を介して、非常止め装置25を作動させるセフティーリンク24と連結されており、ガバナロープ17は乗りかご14昇降する方向と同方向でかつ同速度で走行するようになっている。
この実施形態では、長周期地震動の発生時に、ガバナロープ17が共振して大きく振れないようにする振止がU字ボルトを利用して次のように設けられている。
図1において、かごガイドレール13には、一定の間隔をおいて、ガバナロープ17の振止を設置するためのブラケット20が取り付けられている。このブラケット20の基端部が、かごガイドレール13に固定されることで、ブラケット20は水平に片持ち支持されている。ブラケット20の先端側には、ガバナロープ17の振止としてU字ボルト32と、ガバナロープ17やテールコードの回り込みを防ぐ横プロテクタ22が取り付けられている。
図2に示されるように、U字ボルト32は、U字形に曲がった鋼棒材からなり、その両端部に雄ねじが切られているボルトである。U字ボルト32をブラケット20に締結する場合、ナット33とナット34を対にして、それぞれU字ボルト32の雄ねじに螺合させる。なお、参照番号35は、振れたロープ類がナット34等に引っ掛かるのを防止するガード部材を示している。
図2に示されるように、U字ボルト32は、U字形に曲がった鋼棒材からなり、その両端部に雄ねじが切られているボルトである。U字ボルト32をブラケット20に締結する場合、ナット33とナット34を対にして、それぞれU字ボルト32の雄ねじに螺合させる。なお、参照番号35は、振れたロープ類がナット34等に引っ掛かるのを防止するガード部材を示している。
ブラケット20には、長尺な板状の金属部材が用いられている。このブラケット20には、その先端から切り込まれて長手方向に延びる長溝30が形成されている。ブラケット20の先端で長溝20は閉じておらず開放された溝形状になっている。この長溝30の途中に、ガバナロープ17は位置している。
横プロテクタ22は、細長い金属板からなる部材であり、U字ボルト32によってブラケット20に固定される。横プロテクタ22には、ブラケット20と同じように先端から切り込まれた長溝36が形成されている。横プロテクタ22の先端は、図1に示されるように、昇降路の壁面に接するようになっている。
次に、U字ボルト32と横プロテクタ22をブラケット20に取り付ける手順について図2乃至図4を参照して説明する。
ここで、図3は、U字ボルト32を横プロテクタ22とともにブラケット20に固定した状態を上からみた図である。
U字ボルト32は、ガバナロープ17を囲むようにブラケット20に取り付けられ、横プロテクタ22は、ナット33、34に挟まれてブラケット20に固定される。このように、U字ボルト32と横プロテクタ22をブラケット20に取り付ける場合、図4に示されるように、U字ボルト32にナット33、34を付けたまま次のようにして取り付けることができる。
ここで、図3は、U字ボルト32を横プロテクタ22とともにブラケット20に固定した状態を上からみた図である。
U字ボルト32は、ガバナロープ17を囲むようにブラケット20に取り付けられ、横プロテクタ22は、ナット33、34に挟まれてブラケット20に固定される。このように、U字ボルト32と横プロテクタ22をブラケット20に取り付ける場合、図4に示されるように、U字ボルト32にナット33、34を付けたまま次のようにして取り付けることができる。
図4において、U字ボルト32の両端の雄ねじ部には、あらかじめナット33、34を互いに離して付けたままにしておく。
図2において、U字ボルト32の一方の端部をブラケット20の先端から長溝30に挿入する。U字ボルト32は、長溝30にナット33とナット34の間が嵌まるようにし、U字ボルト32を長溝30に沿って移動させる。このとき、図4に示されるように、ガバナロープ17は、U字ボルト32の外側に位置するようにしておく。
図2において、U字ボルト32の一方の端部をブラケット20の先端から長溝30に挿入する。U字ボルト32は、長溝30にナット33とナット34の間が嵌まるようにし、U字ボルト32を長溝30に沿って移動させる。このとき、図4に示されるように、ガバナロープ17は、U字ボルト32の外側に位置するようにしておく。
他方、U字ボルト32の他方の端部は、長溝30には入れずにおき、この端部とブラケット20の先端との間にガバナロープ17をU字ボルト32の内側に入れ込むための隙間を確保しておく。
次いで、図4に示されるようにガバナロープ17を動かして、U字ボルト32の内側に入れる。その後、U字ボルト32を図4において左に動かし、右側の端部を長溝30に入れながらU字ボルト32を所定の設置位置まで長溝30に沿って動かす。
U字ボルト32の両端部では、ナット33とブラケット20の間に横プロテクタ22の厚さ以上の余裕を作っておき、横プロテクタ22の長溝36にU字ボルト32の両端部を入れながら、横プロテクタ22を図4において左に動かして、横プロテクタ22をブラケット20に取り付ける。
しかる後、ナット33、34を締め付ければ、横プロテクタ22と同時にU字ボルト32を図3に示すように固定することができる。
以上のようにして、本実施形態によれば、既設のガバナロープ17にU字ボルト32を振止として取り付ける作業において、U字ボルト32にナット33、34を付けたまま、ブラケット20に取り付けられるので、従来のように、U字ボルト32からナット33、34を取り外し、U字ボルト32をボルト穴に差し込んだ後でまたナット33、34を取り付けるという手間のかかる作業を省略できる。しかも、横プロテクタ22も同時に取り付けられるため、昇降路に最新の耐震基準を満たす振止装置を取り付ける作業を効率良く行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図5、図6を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
次に、本発明の第2実施形態について、図5、図6を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この第2実施形態では、ブラケット20にL字形溝40、41が形成されている。L字形溝40、41は、ブラケット20の上縁を溝の入口として上下方向に延びてから直角(水平方向)に曲がっている溝である。これらL字形溝40、41の間隔は、ほぼU字ボルト32の両端部の間隔に対応するようになっている。ガバナロープ17は、これらL字形溝40、41の中間に位置している。
以上のように構成される第2実施形態によれば、次のようにして、U字ボルト32と横プロテクタ22をブラケット20に取り付けることができる。
U字ボルト32の両端の雄ねじ部には、あらかじめナット33、34を互いに離して付けたままにしておくのは第1実施形態と同様である。
U字ボルト32の両端の雄ねじ部には、あらかじめナット33、34を互いに離して付けたままにしておくのは第1実施形態と同様である。
図6において、U字ボルト32でガバナロープ17を囲むようにして、U字ボルト32の両端部をブラケット20の上からL字形溝40、41に挿入する。このとき溝40、41に入れるのは、U字ボルト32の両端部のナット33、34の間の部分である。
次いで、U字ボルト32をL字形溝40、41に沿って水平方向に移動させる。そして、ブラケット22から突き出た部分を横プロテクタ22の長溝22に入れ、横プロテクタ22を左に押し込んでブラケット20に取り付ける。しかる後、ナット33、34を締め付ければ、横プロテクタ22と同時にU字ボルト32を固定することができる。
以上のようにしてU字ボルト32にナット33、34を付けたまま、ブラケット20に取り付けられるので、従来のように、U字ボルト32からナット33、34を取り外し、U字ボルト32をボルト穴に差し込んだ後でまたナット33、34を取り付けるという手間のかかる作業を省略できる。しかも、横プロテクタ22も同時に取り付けられるため、昇降路に最新の耐震基準を満たす振止装置を取り付ける作業を効率良く行うことができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図7、図8を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この第3実施形態は、ブラケット20に、縦溝42と、U字ボルト32を仮付けするための溝43を形成するようにした実施形態である。溝43には、U字ボルト32の一端部が係合し、U字ボルト32は、回動自在に仮付けされる。
次に、本発明の第3実施形態について、図7、図8を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この第3実施形態は、ブラケット20に、縦溝42と、U字ボルト32を仮付けするための溝43を形成するようにした実施形態である。溝43には、U字ボルト32の一端部が係合し、U字ボルト32は、回動自在に仮付けされる。
縦穴42は、ブラケット20の上縁から下方に向かって切り込まれた溝である。この縦穴42と溝43の間隔は、ほぼU字ボルト32の両端部の間隔に対応するようになっている。
以上のように構成される第3実施形態によれば、次のようにして、U字ボルト32と横プロテクタ22をブラケット20に取り付けることができる。
溝43にU字ボルト32の一端を係止させ、U字ボルト32の他端はブラケット20の上側なるようにして、ガバナロープ17を囲むようにU字ボルト32をブラケット20に仮付けしておく。この仮付けの状態では、U字ボルト32の両端の雄ねじ部には、あらかじめナット33、34を互いに離して付けたままにしておく。
そこで、U字ボルト32を倒すことで、U字ボルト32の自由端の方を縦溝42に入れることができる。その後、ブラケット22から突き出たU字ボルト32の端部を横プロテクタ22の長溝22に入れ、横プロテクタ22を左に押し込んでブラケット20に取り付ける。しかる後、ナット33、34を締め付ければ、横プロテクタ22と同時にU字ボルト32を固定することができる。
以上のようにして、U字ボルト32と横プロテクタ22を同時に効率良く取り付けられるため、昇降路に最新の耐震基準を満たす振止装置を取り付ける作業を効率良く行うことができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について、図9を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この第4実施形態は、ブラケット20の上縁と下縁からそれぞれ斜めにガバナロープ17に向かって切り込まれた斜溝45a、45bを形成するようにした実施の形態である。
次に、本発明の第4実施形態について、図9を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この第4実施形態は、ブラケット20の上縁と下縁からそれぞれ斜めにガバナロープ17に向かって切り込まれた斜溝45a、45bを形成するようにした実施の形態である。
この斜溝45a、45bの場合、ブガバナロープ17は、斜溝45a、45bの間に位置している。
以上のような第4実施形態によれば、ガバナロープ17を囲むようにして、U字ボルト32を持ち、その両端部を斜溝45a、45bに合わせてそれぞれ入れるだけでU字ボルト32を取り付けることができる。その後、横プロテクタ22を左に押し込んでブラケット20に取り付け、ナット33、34を締め付ければ、横プロテクタ22と同時にU字ボルト32を固定することができる。
このようにブラケット20に対する取り付けの方向や順序を作業者に考えさせることなく、取り付けを単純化できるので、高所作業での安全性を配慮しつつ作業時間を短縮することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について、図10を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
上述した第1実施形態乃至第4実施形態は、ガバナロープ17の振止としてU字ボルト32を利用した実施形態であるが、この第5実施形態は、U字ボルト32を用いない実施形態である。
次に、本発明の第5実施形態について、図10を参照して説明する。なお、図2の第1実施形態と同一の構成要素には、同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
上述した第1実施形態乃至第4実施形態は、ガバナロープ17の振止としてU字ボルト32を利用した実施形態であるが、この第5実施形態は、U字ボルト32を用いない実施形態である。
図10において、ブラケット20の一端部は、かごガイドレール13にレールグリップ51a、51bによって軽く係合しており、ブラケット20はかごガイドレール13を摺動しながら移動可能である。この実施形態の場合、ガバナロープ17は、ロープ固定クリップ52によって、ブラケット20の先端に拘束されており、このロープ固定クリップ52がガバナロープ17の振止の役割を果たす。横プロテクタ22は柔軟性のある金属材料が用いられ、ブラケット20に一端がボルト止めされ、他端は、昇降路の壁に押し付けられるようになっている。
以上のような第5実施形態によれば、ブラケット20がかごガイドレール13に摺動可能に係合しているため、ガバナロープ17の移動とともに、ブラケット20に取り付けられた横プロテクタ22が昇降路の壁に接しながら移動する。
このように横プロテクタ22が乗りかごの移動とともに移動していくために、第1乃至第4実施形態の振止のように、上下に間隔をおいて複数箇所に設ける必要はなく、この第5実施形態による横プロテクタ22は昇降路に1箇所だけに設置すればよく、最新の耐震基準を満たす設置工事を大幅に簡略することが可能になる。
以上、本発明に係るガバナロープの振止装置について、好適な実施形態を挙げて説明したが、これらの実施形態は、例示として挙げたもので、発明の範囲の制限を意図するものではない。もちろん、明細書に記載された新規な装置、方法およびシステムは、様々な形態で実施され得るものであり、さらに、本発明の主旨から逸脱しない範囲において、種々の省略、置換、変更が可能である。請求項およびそれらの均等物の範囲は、発明の主旨の範囲内で実施形態あるいはその改良物をカバーすることを意図している。
10…昇降路、11…主ロープ、12…主シーブ、13…ガイドレール、14…乗りかご、16…ガバナ装置、17…ガバナロープ、20…ブラケット、22…横プロテクタ、25…非常止め装置、30…長溝、32…U字ボルト、33…ナット、34…ナット、36…長溝、40、41…L字形溝、42…縦溝、45a、45b…斜溝、52…ロープ固定クリップ
Claims (6)
- 調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置において、
乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに支持されるブラケットと、
前記ガバナロープを取り囲むように前記ブラケットにナットで締結されるU字ボルトと、を有し、
前記ブラケットには、前記ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成され、
前記ブラケットの前記溝は、前記ブラケットの先端から前記U字ボルトの両端を挿入可能な長手方向に延びる溝からなることを特徴とするガバナロープの振止装置。 - 調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置において、
乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに支持されるブラケットと、
前記ガバナロープを取り囲むように前記ブラケットにナットで締結されるU字ボルトと、を有し、
前記ブラケットには、前記ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成され、
前記ブラケットの前記溝は、前記U字ボルトの各端部を当該ブラケットの上から入れることが可能な一対のL字形溝からなることを特徴とするガバナロープの振止装置。 - 調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置において、
乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに支持されるブラケットと、
前記ガバナロープを取り囲むように前記ブラケットにナットで締結されるU字ボルトと、を有し、
前記ブラケットには、前記ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成され、
前記ブラケットの前記溝は、前記ブラケットの先端部に回動可能に仮付けされた前記U字ボルトが、上から嵌合可能な縦溝からなることを特徴とするガバナロープの振止装置。 - 調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置において、
乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに支持されるブラケットと、
前記ガバナロープを取り囲むように前記ブラケットにナットで締結されるU字ボルトと、を有し、
前記ブラケットには、前記ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成され、
前記ブラケットの前記溝は、前記ブラケットの上縁、下縁からそれぞれ斜めに切り込まれ、前記U字ボルトの端部がそれぞれに嵌合可能な一対の斜め溝からなることを特徴とするガバナロープの振止装置。 - 前記ブラケットには、前記U字ボルトが遊嵌する長溝を有し、前記昇降路の壁面に先端が当接する横プロテクタが前記U字ボルトの締結により取り付けられることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの項に記載のガバナロープの振止装置。
- 調速機のガバナロープの地震による振れを抑止するために昇降路に配置されるガバナロープの振止装置を取り付ける方法において、
乗りかごの昇降を案内するかごガイドレールに振止としてのU字ボルトを締結するブラケットに、ナットを取着したままの前記U字ボルトを取り付け可能にする溝が形成されたブラケットを用い、
前記U字ボルトの端部の少なくとも一方を前記溝に係合させた状態で、前記U字ボルトの内側に前記ガバナロープを入れてから、前記ナットを締結してU字ボルトを前記ブラケットに固定し、
前記U字ボルトが遊嵌する長溝を有し前記昇降路の壁面に先端が当接する横プロテクタを、前記U字ボルトの端部に前記長溝に係合させながら前記ブラケットに取り付け、前記ブラケットに前記U字ボルトの締結と同時に前記横プロテクタを固定することを特徴とするガバナロープの振止装置の取り付け方法。
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