JP5911317B2 - 積層フィルムの製造方法 - Google Patents
積層フィルムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5911317B2 JP5911317B2 JP2012017853A JP2012017853A JP5911317B2 JP 5911317 B2 JP5911317 B2 JP 5911317B2 JP 2012017853 A JP2012017853 A JP 2012017853A JP 2012017853 A JP2012017853 A JP 2012017853A JP 5911317 B2 JP5911317 B2 JP 5911317B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin layer
- active energy
- layer
- energy ray
- refractive index
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Position Input By Displaying (AREA)
Description
1) 基材フィルム(A)と、この基材フィルム(A)の少なくとも一方の面に基材フィルム(A)側から順に、厚みが5〜300nmの樹脂層(B)と、厚みが30nm以上500nm未満の活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とを有し、前記樹脂層(B)がこの樹脂層(B)の厚みより大きい平均粒子径を有する粒子を含有する、積層フィルム。
2) 前記樹脂層(B)に含有する粒子の平均粒子径(r)と、前記樹脂層(B)の厚み(d)との関係が、下記式1を満足する、前記1)の積層フィルム。
1.3≦(r/d)≦20 ・・・ 式1
3) 前記樹脂層(B)がさらに架橋剤を含有する熱硬化層である、前記1)または2)の積層フィルム。
4) 前記樹脂層(B)が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびポリウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含有する、前記1)〜3)のいずれかの積層フィルム。
5) 前記樹脂層(B)が、ガラス転移点が150℃未満の樹脂を含有する、前記1)〜4)のいずれかの積層フィルム。
6) 前記樹脂層(B)の屈折率が1.55〜1.65の範囲である、前記1)〜5)のいずれかの積層フィルム。
7) 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)の厚みが30nm以上200nm未満である、前記1)〜6)のいずれかの積層フィルム。
8) 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)が、分子中に重合性官能基を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物(c)に活性エネルギー線を照射することにより架橋・硬化された層である、前記1)〜7)のいずれかの積層フィルム。
9) 前記活性エネルギー線硬化性組成物(c)における分子中に重合性官能基を有する化合物の含有量が、前記活性エネルギー線硬化性組成物(c)の固形分総量100質量%に対して40質量%以上である、前記8)の積層フィルム。
10) 基材フィルム(A)の一方の面に、前記樹脂層(B)と前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とを前記基材フィルム(A)側からこの順に有し、基材フィルム(A)の他方の面に、厚みが30nm以上3μm未満の活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)と透明導電膜(E)とを前記基材フィルム(A)側からこの順に有する、前記1)〜9)のいずれかの積層フィルム。
11) 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)が、屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層、屈折率が1.3〜1.5の低屈折率層、またはこの高屈折率層とこの低屈折率層とが前記基材フィルム(A)側からこの順に積層された積層構成である、前記10)の積層フィルム。
12) 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)が、前記屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層と屈折率が1.3〜1.5の低屈折率層の積層構成であり、この高屈折率層とこの低屈折率層との合計の光学厚みが(1/4)λを満足する、前記11)の積層フィルム。
但し、λは380〜780nmである。
13) 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)が、前記屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層であり、この高屈折率層と前記透明導電膜(E)との間にSiO2膜を有する、前記11)の積層フィルム。
14) 前記1)〜13)のいずれかの積層フィルムがタッチパネルの電極基板として用いられた、タッチパネル。
本発明の基材フィルムは、プラスチックフィルムが好ましく用いられる。基材フィルムを構成する材質としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アラミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ乳酸、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、脂環式アクリル樹脂、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース、およびこれら樹脂を混合および/または共重合したものが挙げられる。これらの樹脂を未延伸、一軸延伸、二軸延伸してフィルムとしたものを基材フィルムとして適用することができる。
樹脂層(B)は、少なくとも樹脂と平均粒子径が樹脂層(B)の厚みより大きい粒子を含有する。樹脂層(B)における樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は単独あるいは複数種併用することができる。
1.3≦(r/d)≦20 ・・・ 式1
1.5≦(r/d)≦15 ・・・ 式2
2.0≦(r/d)≦10 ・・・ 式3。
活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とは、活性エネルギー線の照射によって架橋・硬化する樹脂層である。活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、赤外線、電子線、線、β線、γ線などが挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、紫外線および電子線が好ましく、特に紫外線が好ましく用いられる。
チバ・スペシャリティー・ケミカルズ(株)製のイルガキュア907、イルガキュア379、イルガキュア819、イルガキュア127、イルガキュア500、イルガキュア754、イルガキュア250、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュアOXE01、DAROCUR TPO、DAROCUR1173等、日本シイベルヘグナー(株)製のSpeedcureMBB、SpeedcurePBZ、SpeedcureITX、SpeedcureCTX、SpeedcureEDB、Esacure ONE、Esacure KIP150、Esacure KTO46等、日本化薬(株)製のKAYACURE DETX−S、KAYACURE CTX、KAYACURE BMS、KAYACURE DMBI等が挙げられる。
本発明の積層フィルムは、基材フィルム(A)の片面のみに樹脂層(B)と活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とを設けたものであってもよいし、基材フィルム(A)の両面に樹脂層(B)と活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とを設けたものであってもよい。
本発明の積層フィルムは、上記したように透明導電性フィルムに適用することが好ましい。透明導電性フィルムは、本発明の積層フィルムの片面もしくは両面に透明導電膜(E)が設けられたものである。このような透明導電性フィルムは、タッチパネルの電極基板として好適である。
または、上記構成例において活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)上に透明導電膜(E)を設けた両面透明導電性フィルム。
または、上記構成例において活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)上に、SiO2膜と透明導電膜(E)とを基材フィルム(A)側からこの順に設けた両面透明導電性フィルム。
上述の態様において、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)は、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物(c)と同様の活性エネルギー線硬化性組成物(d)をウェットコーティング法により塗布し、必要に応じて乾燥(溶剤を蒸発)した後、活性エネルギー線を照射し、架橋・硬化せしめて形成されたものである。
(380nm/4)≦(n1×d1)+(n2×d2)≦(780nm/4)
95nm≦(n1×d1)+(n2×d2)≦195nm ・・・(式4)。
透明導電膜(E)の材料としては、タッチパネルの電極に用いられる公知の材料を用いることができる。例えば、酸化錫、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化亜鉛、ITO(酸化インジウム錫)、ATO(酸化アンチモン錫)等の金属酸化物、銀ナノワイヤー等の金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ等が挙げられる。これらの中でもITOが好ましく用いられる。
本発明の積層フィルムは、タッチパネルの電極基板に好適である。さらに、抵抗膜式および静電容量式のタッチパネルの電極基板に好適であり、特に静電容量式タッチパネルの電極基板に好適である。
基材フィルム(PETフィルム)の屈折率は、JIS K7105(1981)に準じてアッベ屈折率計で測定した。
それぞれの塗布液をシリコンウエハー上にスピンコーターにて塗工形成した塗膜(乾燥厚み約2μm)について、25℃の温度条件下で位相差測定装置(ニコン(株)製:NPDM−1000)で633nmの屈折率を測定した。
樹脂層(B)が積層された基材フィルムの断面を超薄切片に切り出し、RuO4染色、OsO4 染色、あるいは両者の二重染色による染色超薄切片法により、TEM(透過型電子顕微鏡)で断面構造が目視可能な以下の条件にて観察し、その断面写真から樹脂層(B)の厚みを測定する。尚、測定個所は粒子が存在しない部分である。なお、5箇所を測定して、その平均値を樹脂層(B)の厚みとした。
・測定装置:透過型電子顕微鏡(日立(株)製 H−7100FA型)
・測定条件:加速電圧 100kV
・試料調整:凍結超薄切片法
・倍率:30万倍。
積層フィルムの断面を超薄切片に切り出し、透過型電子顕微鏡(日立製H−7100FA型)で加速電圧100kVにて観察(10万倍の倍率で観察)し、その断面写真から厚みを測定する。尚、測定個所は樹脂層(B)の粒子が存在しない部分における活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)、(D)である。なお、5箇所を測定して、その平均値を活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)、(D)の厚みとした。
セイコー電子工業(株)製ロボットDSC(示差走査熱量計)RDC220にセイコー電子工業(株)製SSC5200ディスクステーションを接続して測定した。DSCの測定条件は次の通りである。すなわち、試料10mgをアルミニウムパンに調整後、DSC装置にセットし(リファレンス:試料を入れていない同タイプのアルミニウムパン)、300℃の温度で5分間加熱した後、液体窒素中を用いて急冷処理をした。この試料を10℃/分で昇温し、そのDSCチャートからガラス転移点(Tg)を検知した。
基材フィルムに積層された樹脂層(B)表面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて倍率一万倍で観察し、粒子の画像(粒子によってできる光の濃淡)をイメージアナライザー(たとえばケンブリッジインストルメント製QTM900)に結び付け、観察箇所を変えてデータを取り込み、合計粒子数5000個以上となったところで次の数値処理を行ない、それによって求めた数平均径dを平均粒径(直径)とした。
・d=Σdi /N
ここでdi は粒子の等価円直径(粒子の断面積と同じ面積を持つ円の直径)、Nは個数である。
積層フィルムを150℃のオーブン中に放置し、90分熱処理を行った。熱処理前後のヘイズ値をJIS K 7105(1981)に基づき、日本電色工業(株)製濁度計NDH 2000を用いて測定した。熱処理前後のヘイズ値の変化に基づいてオリゴマー析出防止効果を以下の基準で評価した。尚、透明導電膜(E)を積層する積層フィルムについては、透明導電膜(E)を積層する前のサンプルで測定した。
○:熱処理前後のヘイズ値変化が0.5%未満
×:熱処理前後のヘイズ値変化が0.5%以上。
積層フィルムを切断して2枚のシート片(20cm×15cm)を作製した。この2枚のシート片を、実施例1〜10および比較例1〜6は活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)の面が向かい合うように、実施例11および12は第1面の活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)面とハードコート層面が向かい合うように、実施例13〜18は第1面の活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)面と第2面の活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)面が向かい合うようにして重ね合わせる。次に、2枚のシート片を重ね合わせた試料をガラス板で挟み込み、約3kgの重りを載せて、50℃、90%(RH)の雰囲気下に48時間放置する。次に、重ね合わせ面を目視により観察しニュートンリングの発生状況を確認した後、両者を剥離し、以下の基準で評価した。
○:剥離前はニュートンリングが発生しておらず、剥離時には剥離音を立てずに軽く剥離される。
△:剥離前は一部ニュートンリングが発生しており、剥離時には小さな剥離音を立てながら剥離される。
×:剥離前は全面にニュートンリングが発生しており、剥離時には大きな剥離音を立てて剥離される。
積層フィルムを60℃−90%RHの雰囲気下に500時間放置した後、各サンプルの活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)面に1mm2のクロスカットを100個入れ、ニチバン(株)製セロハンテープをその上に貼り付け、指で強く押し付けた後、90度方向に急速に剥離し、残存した個数により、以下の基準で密着性を評価した。
○:90/100(残存個数/測定個数)以上
×:90/100(残存個数/測定個数)未満。
積層フィルムの活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)が積層された面とは反対面(両面に活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を設けたサンプルはどちらか一方の面)に黒粘着テープ(日東電工製“ビニルテープNo.21 トクハバ 黒”)を貼り付け、活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)面の反射色を暗室三波長蛍光灯下にて目視にて観察し、以下の基準で行った。
○:反射色がニュートラルでほぼ無色である。
×:反射色が着色を呈している。
黒い板の上にサンプルを置き、目視により透明導電膜のパターン部が視認できるかどうか以下の基準で評価した。
○:パターン部が視認できない。
×:パターン部が視認できる。
屈折率1.65で厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)の両面に、それぞれ樹脂層(B)をPETフィルムの製造工程内でインラインコーティングした。つまり、長手方向に一軸延伸されたPETフィルムの両面にそれぞれ樹脂層(B)形成用塗布液をバーコート法で塗布し100℃で乾燥後、引き続き幅方向に二軸延伸し、230℃で20秒間加熱処理を施し熱硬化させて、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。樹脂層(B)の屈折率は1.59、厚みは90nmであった。
固形分質量比で、Tgが120℃のポリエステル樹脂aを26質量%、Tgが80℃のポリエステル樹脂bを54質量%、メラミン系架橋剤を18質量%、粒子を2質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂a;2,6−ナフタレンジカルボン酸43モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸7モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・ポリエステル樹脂b;テレフタル酸38モル%、トリメリット酸12モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・メラミン系架橋剤;メチロール基型メラミン架橋剤
・粒子;平均粒子径190nmのコロイダルシリカ。
両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの両面の樹脂層(B)上に、それぞれ下記の活性エネルギー線硬化性組成物(c)をグラビアコート法で塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射し硬化させて活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を形成した。活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)の厚みは、100nmであった。
(活性エネルギー線硬化性組成物(c))
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート48質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)の「UN−901T」;分子中に重合性官能基を9個含む)47質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア(登録商標)184」)5質量部を有機溶剤に溶解して調製した。
実施例1において、樹脂層(B)の厚みあるいは活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)の厚みを表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。
下記の樹脂層(B)形成用塗布液に変更する以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。樹脂層(B)の屈折率は、1.56であった。
<樹脂層(B)形成用塗布液(水分散体)>
固形分質量比で、Tgが110℃のポリエステル樹脂cを17質量%、Tgが70℃のポリエステル樹脂dを64質量%、メラミン系架橋剤を18質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂c;2,6−ナフタレンジカルボン酸38モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸12モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・ポリエステル樹脂d;テレフタル酸34モル%、トリメリット酸16モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・メラミン系架橋剤;メチロール基型メラミン架橋剤
・粒子;平均粒子径300nmのコロイダルシリカ。
実施例6において、樹脂層(B)の厚みあるいは活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)の厚みを表1に示すように変更した以外は、実施例6と同様にして積層フィルムを作製した。
下記の樹脂層(B)形成用塗布液に変更し、樹脂層(B)の厚みを350nmに変更する以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。樹脂層(B)の屈折率は1.56であった。
<樹脂層(B)形成用塗布液(水分散体)>
固形分質量比で、Tgが110℃のポリエステル樹脂cを17質量%、Tgが70℃のポリエステル樹脂dを64質量%、メラミン系架橋剤を18質量%、粒子を1質量%混合して水分散塗布液を調製した。
・ポリエステル樹脂c;2,6−ナフタレンジカルボン酸38モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸12モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・ポリエステル樹脂d;テレフタル酸34モル%、トリメリット酸16モル%、エチレングリコールを含むジオール成分50モル%を共重合して得られたポリエステル樹脂。
・メラミン系架橋剤;メチロール基型メラミン架橋剤
・粒子;平均粒子径400nmのコロイダルシリカ。
二軸延伸されたPETフィルム(屈折率1.65、厚み100μm)の両面に、オフラインで下記樹脂層(B)形成用塗布液を積層したこと以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。樹脂層(B)の屈折率は1.50、樹脂層(B)の厚みは90nmであった。
<樹脂層(B)形成用塗布液>
Tgが159℃のセルロースアセテートプロピオネート(イーストマンコダック社製のCAP504−0.2)100質量部、平均粒子径20nmのコロイダルシリカ1質量部を、メチルエチルケトンとシクロヘキサンの混合溶媒に溶解して、固形分濃度0.8質量%の塗布液を調製した。
実施例1と同様にして、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。次に、樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの一方の面(第1面)の樹脂層(B)上に、実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層した。
次に、PETフィルムの反対面(第2面)の樹脂層(B)上に、市販のハードコート塗料(JSR(株)製の「デソライトZ7501」)をグラビアコート法により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射して硬化させて厚みが1.5μm(1500nm)のハードコート層を形成した。
実施例6と同様にして、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。次に、樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの一方の面(第1面)の樹脂層(B)上に、実施例6と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層した。
次に、PETフィルムの反対面(第2面)の樹脂層(B)上に、市販のハードコート塗料(JSR(株)製の「デソライトZ7501」)をグラビアコート法により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射して硬化させて厚みが1.5μm(1500nm)のハードコート層を形成した。
実施例1と同様にして、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。次に、樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの一方の面(第1面)の樹脂層(B)上に、実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層した。次に、PETフィルムの反対面(第2面)の樹脂層(B)上に、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)として下記の高屈折率層と低屈折率層とをPETフィルム側からこの順に積層し、さらに低屈折率層上に下記の透明導電膜(E)を積層して、積層フィルム(透明導電性フィルム)を作製した。
下記の高屈折率層形成用の活性エネルギー線硬化性組成物(d)をグラビアコート法により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射して硬化させて厚みが50nmの高屈折率層を形成した。この高屈折率層の屈折率は1.68であった。
(高屈折率層形成用の活性エネルギー線硬化性組成物(d))
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート21質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)の「UN−901T」;分子中に重合性官能基を9個含む)21質量部、酸化ジルコニウム55質量部、および光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア(登録商標)184」)3質量部を有機溶剤に分散あるいは溶解して調製した。
下記の低屈折率層形成用の活性エネルギー線硬化性組成物(d)をグラビアコート法により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射して硬化させて厚みが40nmの低屈折率層を形成した。この低屈折率層の屈折率は1.40であった。
(低屈折率層形成用の活性エネルギー線硬化性組成物(d))
ジ−(α−フルオロアクリル酸)−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,9−ヘプタデカフルオロノニルエチレングリコール87質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート10質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製「イルガキュア(登録商標)184」)3質量部を有機溶剤に分散あるいは溶解して調製した。
ITO膜を厚みが30nmとなるようにスパッタリング法で積層し、パターン加工(エッチング処理)して透明導電膜(E)を形成した。
実施例6と同様にして、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。次に、樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの一方の面(第1面)の樹脂層(B)上に、実施例6と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層した。次に、PETフィルムの反対面(第2面)の樹脂層(B)上に、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)として実施例13と同様にして高屈折率層と低屈折率層を積層し、さらに低屈折率層上に透明導電膜(E)を積層して積層フィルム(透明導電性フィルム)を作製した。
実施例13において、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)として市販のハードコート塗料(JSR(株)製の「デソライトZ7501」)をグラビアコート法により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射して硬化させて厚みが1.5μm(1500nm)のハードコート層を形成した以外は、実施例13と同様にして積層フィルム(透明導電性フィルム)を作製した。
実施例14において、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)として市販のハードコート塗料(JSR(株)製の「デソライトZ7501」)をグラビアコート法により塗布し、90℃で乾燥後、紫外線400mJ/cm2を照射して硬化させて厚みが1.5μm(1500nm)のハードコート層を形成した以外は、実施例14と同様にして積層フィルム(透明導電性フィルム)を作製した。
実施例1と同様にして、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。次に、樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの一方の面(第1面)の樹脂層(B)上に、実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層した。次に、PETフィルムの反対面(第2面)の樹脂層(B)上に、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)として実施例13と同様の高屈折率層を厚みが85nmとなるように積層した。
さらに高屈折率層上にスパッタ法によりSiO2膜(厚み10nm)を積層し、SiO2膜上に実施例13と同様にして透明導電膜(E)を積層して、積層フィルム(透明導電性フィルム)を作製した。
実施例6と同様にして、両面に樹脂層(B)が積層されたPETフィルムを作製した。次に、樹脂層(B)が積層されたPETフィルムの一方の面(第1面)の樹脂層(B)上に、実施例6と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層した。次に、PETフィルムの反対面(第2面)の樹脂層(B)上に、活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)として実施例13と同様の高屈折率層を厚みが85nmとなるように積層した。
さらに高屈折率層上にスパッタ法によりSiO2膜(厚み10nm)を積層し、SiO2膜上に実施例13と同様にして透明導電膜(E)を積層して、積層フィルム(透明導電性フィルム)を作製した。
上記で得られた実施例および比較例の積層フィルムについて、オリゴマー析出防止性、耐ブロッキング性、密着性、反射色および透明導電膜パターンの視認性を評価した。これらの結果を表1、表2、表3に示す。
Claims (11)
- 基材フィルム(A)と、この基材フィルム(A)の少なくとも一方の面に基材フィルム(A)側から順に、厚みが5〜300nmの樹脂層(B)と、厚みが30nm以上500nm未満の活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とを有し、前記樹脂層(B)がこの樹脂層(B)の厚みより大きい平均粒子径を有する粒子を含有する、積層フィルムの製造方法であって、
基材フィルム(A)上に樹脂層(B)を積層する工程、および
樹脂層(B)の上に、分子中に重合性官能基を有する化合物を含有する活性エネルギー線硬化性組成物(c)を塗布し、活性エネルギー線を照射し、架橋・硬化して活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)を積層する工程を有し、
前記活性エネルギー線硬化性組成物(c)における分子中に重合性官能基を有する化合物の含有量が、前記活性エネルギー線硬化性組成物(c)の固形分総量100質量%に対して40質量%以上である、
積層フィルムの製造方法。 - 前記樹脂層(B)に含有する粒子の平均粒子径(r)と、前記樹脂層(B)の厚み(d)との関係が、下記式1を満足する、請求項1に記載の積層フィルムの製造方法。
1.3≦(r/d)≦20 ・・・ 式1 - 前記樹脂層(B)がさらに架橋剤を含有する熱硬化層である、請求項1または2に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記樹脂層(B)が、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂およびポリウレタン樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記樹脂層(B)が、ガラス転移点が150℃未満の樹脂を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記樹脂層(B)の屈折率が1.55〜1.65の範囲である、請求項1〜5のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)の厚みが30nm以上200nm未満である、請求項1〜6のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 基材フィルム(A)の一方の面に、前記樹脂層(B)と前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(C)とを前記基材フィルム(A)側からこの順に有し、前記基材フィルム(A)の他方の面に、厚みが30nm以上3μm未満の活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)と透明導電膜(E)とを前記基材フィルム(A)側からこの順に有する、請求項1〜7のいずれかに記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)が、屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層の1層構成、屈折率が1.3〜1.5の低屈折率層の1層構成、またはこの高屈折率層とこの低屈折率層とが前記基材フィルム(A)側からこの順に積層された積層構成である、請求項8に記載の積層フィルムの製造方法。
- 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)が、前記屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層と屈折率が1.3〜1.5の低屈折率層との積層構成であり、この高屈折率層とこの低屈折率層との合計の光学厚みが(1/4)λを満足する、請求項9に記載の積層フィルムの製造方法。
但し、λは380〜780nmである。 - 前記活性エネルギー線硬化性樹脂層(D)が、前記屈折率が1.6〜1.8の高屈折率層の1層構成であり、この高屈折率層と前記透明導電膜(E)との間にSiO2膜を有する、請求項9に記載の積層フィルムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012017853A JP5911317B2 (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 積層フィルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012017853A JP5911317B2 (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 積層フィルムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013154574A JP2013154574A (ja) | 2013-08-15 |
JP5911317B2 true JP5911317B2 (ja) | 2016-04-27 |
Family
ID=49050253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012017853A Expired - Fee Related JP5911317B2 (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 積層フィルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5911317B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015050100A (ja) * | 2013-09-03 | 2015-03-16 | 日東電工株式会社 | 透明導電性フィルム |
JP6303429B2 (ja) * | 2013-11-19 | 2018-04-04 | 大日本印刷株式会社 | 機能性フィルムの製造方法及び機能性フィルム |
JP6297846B2 (ja) * | 2014-01-30 | 2018-03-20 | 日東電工株式会社 | 両面透明導電性フィルム及びその巻回体、並びにタッチパネル |
JP2015230510A (ja) * | 2014-06-03 | 2015-12-21 | 大日本印刷株式会社 | タッチパネルセンサ用基板、タッチパネルセンサおよび表示装置 |
JP6446209B2 (ja) * | 2014-09-05 | 2018-12-26 | 東友ファインケム株式会社Dongwoo Fine−Chem Co., Ltd. | 透明電極パターン積層体及びこれを備えたタッチスクリーンパネル |
JP6458445B2 (ja) * | 2014-10-21 | 2019-01-30 | 大日本印刷株式会社 | 透明導電性積層体、及び該透明導電性積層体を用いたタッチパネル、並びに、透明導電性積層体の製造方法、及び該透明導電性積層体を用いたタッチパネルの製造方法 |
JP6405902B2 (ja) * | 2014-11-05 | 2018-10-17 | 日油株式会社 | 色調補正フィルム及びこれを用いた透明導電性フィルム |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4661946B2 (ja) * | 2007-11-22 | 2011-03-30 | 東洋紡績株式会社 | 光学用易接着性ポリエステルフィルム及び光学用積層ポリエステルフィルム |
JP2010079098A (ja) * | 2008-09-26 | 2010-04-08 | Fujifilm Corp | ハードコートフィルム、偏光板、及び画像表示装置 |
JP5412321B2 (ja) * | 2010-02-25 | 2014-02-12 | 藤森工業株式会社 | 透明性に優れた離型フィルム |
-
2012
- 2012-01-31 JP JP2012017853A patent/JP5911317B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013154574A (ja) | 2013-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5397824B1 (ja) | 透明導電性フィルム、タッチパネルおよび表示装置 | |
JP5911317B2 (ja) | 積層フィルムの製造方法 | |
KR101460919B1 (ko) | 점착제층이 형성된 수지 필름, 적층 필름 및 터치 패널 | |
JP5528645B1 (ja) | ハードコートフィルムおよび透明導電性フィルム | |
JP5664728B2 (ja) | 積層ポリエステルフィルムおよび反射防止フィルム | |
JP5783182B2 (ja) | ハードコートフィルム及び画像表示装置 | |
JP2014040037A (ja) | ハードコートフィルム、透明導電性フィルムおよびタッチパネル | |
KR20140138775A (ko) | 투명 도전성 필름 기재용 적층체 | |
JP2011093290A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP2015176465A (ja) | タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム | |
KR20130024965A (ko) | 적층 필름의 제조 방법 | |
JP5821099B2 (ja) | タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム | |
JP2015176466A (ja) | タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム | |
KR101888142B1 (ko) | 다층 필름 | |
JP6103306B2 (ja) | 積層フィルムおよび透明導電性フィルム | |
KR20140082405A (ko) | 투명 도전성 필름 | |
JP2017154421A (ja) | 積層フィルムおよび透明導電性フィルム | |
JP5536716B2 (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
JP2009220413A (ja) | 積層体、積層体の製造方法、バリア性フィルム基板、デバイスおよび光学部材 | |
JP2016170467A (ja) | タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム | |
JP2014113753A (ja) | 積層フィルムおよびタッチパネル | |
JP2015201214A (ja) | タッチパネル用透明導電性フィルムのベースフィルムおよびタッチパネル用透明導電性フィルム | |
JP2023054970A (ja) | 積層ポリエステルフィルム | |
KR20150015222A (ko) | 투명 도전성 필름 | |
JP2015130283A (ja) | 透明導電性フィルムの製造方法、および透明導電性フィルムに用いられるベースフィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150925 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20151006 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151116 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20151116 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20151116 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160315 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160329 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5911317 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |