JP5910101B2 - シート状食品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はシート状食品およびシート状食品の製造方法と、このシート状食品と具材とを有する食品に関する。
トルティーヤやピザクラストなどのシート状食品は、小麦粉などの粉類に水や調味料を加え混練した後に焼成し、得られたシート状の皮で具材を包む、或いはシート状の台に具材をのせて調理することによって製造される。これらのシート状食品は製造後すぐに食する以外は、冷蔵または冷凍で保管され、食する直前に電子レンジやオーブンで調理される。その中でも、皮や台の厚みがあり、ソフトな食感を有するブリートやパンピザ(アメリカンタイプ)などでは、電子レンジでの調理時に品温が60℃以上に加熱されると、“引き”と呼ばれる硬化現象が発生し、ゴムを噛んだような弾力があり硬い食感となるため、ソフト感が低下する。さらに、“引き”が発生した場合、時間とともに硬さが増加するため、冷えたものを再度加熱調理しようとしても元には戻らず、食感の大きな低下をもたらす。
このような食感低下の問題を解決するために幾つかの食感改良方法が提案されている。
例えば、良好な形状を有し、かつ歯切れの良いクラストとモッチリとした食感を得るために、小麦粉に対し、ペクチンを0.4〜5重量%添加する冷凍ピザ用生地が提案されている(特許文献1)。
また、小麦粉に30容量%以下の酸性エタノール水溶液を用いて小麦グルテンより抽出されたグリアジンに富む画分を小麦粉に添加、混捏して生地を製造することにより、クラストの流動性、伸展性、膨張性が向上し、作業性よく、ソフトでしなやかであり、この特性が時間を経ても劣化しないピザを得ることができる方法(特許文献2)などが知られている。
さらに、小麦粉を主体とする生地に乳化剤を0.1〜6重量%添加することにより、電子レンジで加熱解凍しても“引き”が抑制される冷凍ピザが提案されている(特許文献3)。
特開2003−274844号公報 特開平10−66500号公報 特開平4−66077号公報
しかしながら、従来の技術では、充分満足のいく食感改良効果は得られていない。レシチンのような乳化剤を用いる場合は、風香味に影響を及ぼすことがある。また、グリアジンや粉末状の乳化剤を用いる場合は、生地において小麦粉と乳化剤との相互作用が不十分となることに加えて、生地中で乳化剤が局在化する可能性があるため、電子レンジなどで加熱した時に、部分的に“引き”が発生する。
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、製造後のソフト感に優れ、冷蔵や冷凍保存後に電子レンジによる加熱調理を行っても“引き”が抑制された、良好な食感のシート状食品を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討した結果、有機酸モノグリセリドが水溶液中で形成するラメラ構造体を小麦粉などの粉類と混練することにより調製した生地を用いてシート状食品を製造することにより、上記の目的を容易に達成し得るとの知見を得、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、粉類とコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体を含有する、電子レンジで加熱調理する用の冷蔵または冷凍のシート状食品の製造方法であって、70〜85重量%の水に30重量%以下のコハク酸モノグリセリドを分散させてコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体水分散液を得て、該ラメラ構造体水分散液と乳化剤とを混合して得られたラメラ構造体分散物であって、該乳化剤がショ糖脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルであり、該乳化剤を0.1〜10重量%含むラメラ構造体分散物と、粉類とを混合した混合物をシート状の生地材料とし、該シート状の生地材料を焼成し、得られるシート状食品を冷蔵または冷凍することを特徴とする、電子レンジで加熱調理する用の冷蔵または冷凍のシート状食品の製造方法、に存する。
本発明のシート状食品は、製造後のソフト感に優れ、冷蔵や冷凍保存後に電子レンジによる加熱調理を行っても“引き”が抑制され、良好な食感が得られる。
本発明によるこのような優れた効果は、有機酸モノグリセリドが水中で形成するラメラ構造体が優れた水分保持力を有するため、生地において澱粉の水分移行を制御するとともに、グルテンネットワークの形成を良好にするためと推定される。
以下に、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
先ず、本発明で使用される有機酸モノグリセリドのラメラ構造体について説明する。
本発明に係る有機酸モノグリセリドは、グリセリン1分子に脂肪酸1分子と有機酸1分子が結合した構造を有し、一般的には、有機酸の酸無水物と脂肪酸モノグリセリドを反応させることにより得られる。反応は、通常、無溶媒条件下で行われ、例えば無水コハク酸と炭素数18のモノグリセリドの反応では、温度120℃前後において90分程度で反応が完了する。かくして得られた有機酸モノグリセリドは、通常、有機酸、未反応モノグリセリド、ジグリセリド、その他オリゴマーを含む混合物となっている。本発明においては、このような混合物をそのまま使用してもよく、有機酸モノグリセリドの純度を高めたい場合は、蒸留モノグリセリドとして市販されているものを使用してもよい。また、有機酸部分が一部中和されたものを使用してもよい。
有機酸モノグリセリドを構成する有機酸としては、例えば、コハク酸、クエン酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸、乳酸などが挙げられる。これらの中では、食品用途に使用されるコハク酸、クエン酸、ジアセチル酒石酸が好ましく、特に風味の点からコハク酸が好ましい。
上記脂肪酸モノグリセリド由来の、有機酸モノグリセリドを構成する脂肪酸としては、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの炭素数8〜22の飽和または不飽和の脂肪酸が挙げられる。これらの中では風味の観点からステアリン酸を主成分とする脂肪酸が好ましく、特に構成脂肪酸の70重量%以上がステアリン酸であるものが好ましい。
有機酸モノグリセリドとしては1種のみを用いてもよく、これを構成する有機酸や脂肪酸が異なるものを2種以上混合して用いてもよい。
上記の有機酸モノグリセリドと水との混合物は、これらの量比、温度変化により様々な相状態をとることが可能である。これらの相状態のうち、本発明ではラメラ構造体(ラメラ液晶構造体)を利用する。
ラメラ構造体とは、有機酸モノグリセリドを水に分散させた際に有機酸モノグリセリド2分子が親水基部分を水側に向け、疎水基部分(脂肪酸)が互いに向き合い、これが2次元的に広がった構造のことである。
有機酸モノグリセリドは低濃度から高濃度領域の広い範囲でラメラ構造を形成し易いことが知られている。例えば、コハク酸ステアリン酸モノグリセリドは、ナトリウム塩の状態において、濃度が約35〜85重量%のような高濃度領域で且つ温度が50℃以上の条件でラメラ構造体を形成する。この場合、ラメラ構造体が何層にも重なった状態が認められ、水溶液の粘度も高くなる。濃度が85重量%よりも高い場合は固体状態となり、濃度が35重量%よりも低い場合は水溶液にラメラ構造体が分散して粘性が比較的小さい状態となる。作業性などを考慮すると、低濃度かつ高温領域でラメラ構造体を形成させることが好ましい。
ラメラ構造体は、有機酸モノグリセリドを水などの分散媒中に分散させ、物理的に攪拌し加熱することにより、分散液として調製することが出来る。この際の加熱温度は、分散液の温度で、通常45℃以上、好ましくは50℃以上、通常100℃以下、好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。上記の物理的分散には、例えば、気泡の混入を避けるため、アンカーミキサー等を使用してゆっくりと撹拌することが好ましい。
尚、分散液の分散媒としては水が好ましい。
以下、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の分散液を、分散媒として水を用いるものを代表例として、ラメラ構造体水分散液と言う場合がある。
ラメラ構造体が形成されているか否かの確認は例えば偏光顕微鏡による観察によって容易に行うことが出来る。ラメラ構造体が存在する場合は偏光十字が見られる。更に、ラメラ構造体の微細構造は、電子顕微鏡観察により観察することができる。例えば試料を液体窒素で凍結させ、高真空条件下で割断し、割断表面に金属を蒸着させることにより試料のレプリカを作製し、透過型電子顕微鏡(TEM)により観察する。これにより層状のラメラ構造体を観察することができる。
本発明に係るラメラ構造体水分散液中の有機酸モノグリセリドの含有量は、通常0.1〜99.9重量%、好ましくは1〜60重量%、より好ましくは5〜30重量%である。有機酸モノグリセリドの含有量が余りにも少ない場合は、食感改良効果が不十分となり、余りにも多い場合は、ラメラ構造体が水(分散媒)中に均一に分散しなくなる。
また、本発明に係るラメラ構造体水分散液中の水(分散媒)の含有量は、通常30〜80重量%、好ましくは40〜60重量%である。分散媒の含有量が余りにも少ない場合は、分散液の粘度増大により作業性が悪くなり、余りにも多い場合は、ラメラ構造体の量が少なくなるため、食感改良効果が弱くなる。
ラメラ構造体の安定性を高めるために、又は水(分散媒)中での分散性を向上させるために、ショ糖脂肪酸エステルやポリグリセリン脂肪酸エステル等の乳化剤の1種又は2種以上を用いることができる。安定化されたラメラ構造体は、親水基部分の強い水和力により層間に多量の水を保持する。
乳化剤を用いる場合、具体的には、該乳化剤をエタノール、水、糖類の水溶液などの分散媒に分散させた分散液と、上記ラメラ構造体水分散液とを混合させてもよいし、直接、ラメラ構造体水分散液に該乳化剤を添加してもよい。
このように、ラメラ構造体水分散液と、乳化剤や以下詳述するエタノールや糖類などを混合した分散物をラメラ構造体分散物という場合がある。
尚、ラメラ構造体分散物中の有機酸モノグリセリドの含有量は、通常0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは、3〜10重量%である。ラメラ構造体分散物の有機酸モノグリセリドの含有量が余りにも少ない場合は、食感改良効果が不十分となり、余りにも多い場合は、ラメラ構造体が水(分散媒)中に均一に分散しなくなる。
乳化剤として用いるショ糖脂肪酸エステルとしては、親水性が高く(HLB値が通常5〜18、好ましくは8〜15)、水分散性に優れ、高温で高粘性の水分散液の状態となるものが好ましい。このようなショ糖脂肪酸エステルとして具体的には、構成脂肪酸として、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸などの炭素数14〜22の飽和または不飽和の脂肪酸を有するショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。これらの中では、炭素数14〜18の飽和脂肪酸を有するものが、風味や酸化安定性の観点から好ましい。また、構成脂肪酸の70重量%以上がステアリン酸である脂肪酸を有するものが、風味の点から更に好ましい。
ポリグリセリン脂肪酸エステルも、ショ糖脂肪酸エステルと同様に、親水性が高く(HLB値が5〜18、好ましくは9〜16)、水分散性に優れ、高温で高粘性の水分散液の状態となるものが好ましい。斯かるポリグリセリン脂肪酸エステルとしては、ポリグリセリンの平均重合度が通常2〜20、特に3〜10のものが好ましい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸が前記ショ糖脂肪酸エステルと同様に炭素数14〜22の飽和または不飽和の脂肪酸を有するポリグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。また、構成脂肪酸の70重量%以上がステアリン酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルが風味の点から更に好ましい。
ラメラ構造体水分散液と乳化剤とを混合したラメラ構造体分散物を用いる場合、ラメラ構造体分散物中の上記乳化剤の含有量は、通常0.1〜50重量%、好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは3〜10重量%である。ラメラ構造体分散物の乳化剤の含有量が少な過ぎると、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の水分散が不十分となり、多過ぎると、有機酸モノグリセリドのラメラ構造体形成が不完全になる場合がある。
また、ラメラ構造体分散物中において、有機酸モノグリセリドに対する乳化剤の含有量は、有機酸モノグリセリド:乳化剤(重量比)=500:1〜1:500の範囲であることが好ましく、より好ましくは100:1〜1:100、特に好ましくは3:1〜1:3の範囲である。
本発明では、通常、このラメラ構造体分散物を用いて、シート状食品を製造するため、製造されたシート状食品中においても、有機酸モノグリセリドに対する乳化剤の含有量は、上記範囲と同様である。
ラメラ構造体水分散液にはまたラメラ構造体の分散安定性の向上のために、糖類の1種又は2種以上を加えてもよい。糖類としては、特に制限されず、砂糖、ブドウ糖、異性化糖、マルトース、トレハロース、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール等の糖および糖アルコール;各種オリゴ糖;それらの混合物を使用することが出来る。これらの中ではオリゴ糖が好ましい。
上記のオリゴ糖としては、マルトオリゴ糖(好ましくは重合度3〜7)、ニゲロオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、パノースオリゴ糖、ゲンチオオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、乳果オリゴ糖、それらのシラップ等が挙げられる。上記の糖類は、目的に応じ、適宜選択して使用され、例えば、シート状食品の冷凍耐性を向上させる場合にはオリゴ糖や糖アルコールが好ましく、該オリゴ糖の中ではマルトオリゴ糖が好ましい。
ラメラ構造体水分散液と糖類を混合する場合、糖類の水溶液を用いることが好ましく、例えばシラップの場合はそのまま使用することも出来る。また、直接、ラメラ構造体水分散液に該糖類を添加してもよい。
また、上記乳化剤と糖類を用いる場合は、前述の乳化剤の分散液と糖類の水溶液を混合した後、ラメラ構造体水分散液と混合してもよいし、乳化剤の分散液に糖類を添加または糖類の水溶液に乳化剤を添加した後に、これらの分散液または水溶液とラメラ構造体水分散液とを混合してもよい。
ラメラ構造体水分散液と、乳化剤の分散液、糖類の水溶液またはこれらの混合物とを混合する場合は、乳化剤の分散液、糖類の水溶液またはこれらの混合物を通常45℃以上、好ましくは50℃以上、通常100℃以下、好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下に加熱して用いてもよい。
糖類を用いる場合、ラメラ構造体分散物中の糖類の含有量は、通常35〜85重量%、好ましくは40〜60重量%である。ラメラ構造体分散物の糖類の含有量が少な過ぎると、ラメラ構造体の分散安定性に劣るものとなり、多過ぎると、糖の種類によっては結晶が析出したり、粘度が高くなるため作業性が悪くなる場合がある。
また、ラメラ構造体分散物中において、有機酸モノグリセリドに対する糖類の含有量は、有機酸モノグリセリド:糖類(重量比)=10:7〜1:850の範囲であることが好ましく、より好ましくは1:4〜1:20の範囲である。
通常は、ラメラ構造体分散物を用いて、シート状食品を製造するため、製造されたシート状食品中においても、有機酸モノグリセリドに対する糖類の含有量は、上記範囲と同様である。
本発明の効果を損なわない範囲において、ラメラ構造体水分散液には、前記以外の乳化剤の他、甘味料、香料、ビタミン、抗酸化剤、アルコールなどの公知の配合剤の1種又は2種以上を混合したラメラ構造体分散物を用いてもよい。従って、本発明のシート状食品には、これら配合剤が含まれていてもよい。その他の乳化剤としては、レシチン、リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
なお、ラメラ構造体水分散液またはラメラ構造体分散物は、調製後そのままシート状食品の製造に用いることができる。ラメラ構造体水分散液に、前述の乳化剤や糖類などを混合した場合は、ラメラ構造体水分散液の状態で一定の保存期間を経た後にシート状食品の材料である小麦粉等の粉類と混合して用いることも可能である。なお、ラメラ構造体水分散液は調製後、必要に応じ、プレート式殺菌機などを使用した一般的な加熱殺菌など行った後、シート状食品に使用することができる。
次に、シート状食品について説明する。
本発明のシート状食品は、前記のラメラ構造体と小麦粉などの粉類を含有することを特徴とする。シート状食品は、通常、小麦粉や澱粉を主原料とし、食塩、糖類、油脂類、イースト、水などを用いて製造される。本発明においては、更に有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を用いて製造される。以下、これらの材料の混合物を「生地材料」と称す。
有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を含有させるには、上記ラメラ構造体水分散液を用いてもよいし、ラメラ構造体分散物を用いてもよく、ラメラ構造体水分散液またはラメラ構造体分散物と粉類とを混合させればよい。特にラメラ構造体が安定化され、ラメラ構造体が分散しやすくなるため、ラメラ構造体分散物を用いることが好ましい。
小麦粉には強力粉、準強力粉、中力粉、薄力粉などの種類があるが、シートの強度を比較的強くするために準強力粉や中力粉を用いることが好ましい。
澱粉としては、コーンスターチ、小麦澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉、ハイアミロースコーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、さご澱粉、馬鈴薯澱粉、葛澱粉、甘藷澱粉などの天然澱粉、エステル化澱粉、エーテル化澱粉、架橋澱粉、過ヨウ素酸酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉などの化工澱粉、粒状化澱粉、α化澱粉、湿熱処理澱粉などの加工澱粉が挙げられ、これらのうち1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
糖類としては、特に制限されず、砂糖、ブドウ糖、異性化糖、マルトース、トレハロース、ソルビトール、マルチトール、ラクチトール、エリスリトール等の糖および糖アルコール、各種オリゴ糖、それらの混合物を使用することが出来る。これらの中では砂糖が好ましい。
油脂類としては、ナタネ油、コメ油、大豆油、コーン油、サフラワー油、ヒマワリ油、綿実油、ゴマ油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油などの植物油、牛脂、豚脂、鶏脂、魚油などの動物油、それらの水素添加油、それらの1種以上の混合物によるエステル交換油などの食用油脂、これらの油脂を用いたショートニング、マーガリン、バターなどのエマルションを使用することができる。
また、イーストを加えて発酵させることで、よりソフトな食感を付与することができる。
生地材料において、水は小麦粉100重量部に対して30〜80重量部とすることが好ましい。
有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の配合量は、ラメラ構造体分散物として、小麦粉100重量%対して0.001重量%以上、好ましくは0.01重量%以上、更に好ましくは0.1重量%以上、通常50重量%以下、好ましくは30重量%以下、更に好ましくは10重量%以下である。有機酸モノグリセリドのラメラ構造体の割合をこの範囲にすることにより、より高い食感改良効果を得ることができる。
また、シート状食品中の有機酸モノグリセリドの含有量は、小麦粉100重量%に対して0.0001重量%以上、好ましくは0.001重量%以上、更に好ましくは0.01重量%以上、通常5重量%以下、好ましくは3重量%以下、更に好ましくは1重量%以下である。有機酸モノグリセリドの割合をこの範囲にすることにより、より高い食感改良効果を得ることができる。この範囲外となると良好な“引き”抑制効果を得ることができない場合がある。
なお、生地材料には、上記のもの以外に、増粘多糖類、グルテン、調味料、食物繊維、卵白、乳タンパクなどを配合してもよい。
なお、本発明のシート状食品は、上述の生地材料をシート状にした焼成前のものであってもよく、これを所定の条件で焼成したものであってもよい。
本発明のシート状食品の適用例としては特に制限はないが、ピザクラスト、ブリートやタコス用のトルティーヤ、ナン、ピタパンなどが挙げられる。
本発明のシート状食品がピザ用シート状食品、即ちピザクラストである場合、前述の生地材料を所定時間貯蔵して熟成させた後、麺棒で所定の厚さに伸ばすなどしてシート状に成形することによりピザクラストを得ることができる。
このピザクラストは、未焼成のまま冷蔵または冷凍保存し、保存後、その上に具材を載せて焼成することにより、ピザに仕上げてもよく、未焼成のピザクラストの上に具材(ピザソース、チーズ、マッシュルームなどのきのこ類、オニオン、ピーマン、トマトなどの野菜類、サラミソーセージなどの肉類、魚貝類といったトッピング材料)を載せ、未焼成のまま冷蔵または冷凍保存し、保存後焼成して食に供することもできる。
また、このピザクラストに具材を載せて焼成したものを冷蔵または冷凍保存し、保存後、電子レンジ加熱して食に供することもできる。
有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を用いることによる、製造後のソフト感に優れ、冷蔵や冷凍保存後に電子レンジによる加熱調理を行っても“引き”が抑制され、良好な食感が得られるという効果が有効に得られることから、本発明によるピザクラストは、この上に具材を載せ、焼成した後、冷蔵または冷凍保存され、保存後電子レンジにより加熱調理されるものに好適である。
また、本発明のシート状食品がブリート用シート状食品、即ち、トルティーヤである場合、前述の生地材料を所定時間冷蔵して熟成させた後、麺棒で所定の厚さに伸ばすなどしてシート状に成形することによりトルティーヤを得ることができる。
このトルティーヤは、未焼成のまま冷蔵または冷凍保存し、保存後焼成した後、具材を巻いてブリートに仕上げてもよく、焼成した後、冷蔵または冷凍保存し、保存後具材を巻いて食に供することもできる。
また、焼成後のトルティーヤでこの具材を包んだものを冷蔵または冷凍保存し、保存後、電子レンジ加熱して食に供することもできる。
有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を用いることによる、製造後のソフト感に優れ、冷蔵や冷凍保存後に電子レンジによる加熱調理を行っても“引き”が抑制され、良好な食感が得られるという効果が有効に得られることから、本発明によるトルティーヤは、焼成後具材を包み、ブリートに仕上げた後、冷蔵または冷凍保存され、保存後電子レンジにより加熱調理されるものに好適である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下において「%」及び「部」は何れも重量基準を意味する。
[ラメラ構造体分散物の調製]
乳化剤としてHLB11のショ糖ステアリン酸エステル(三菱化学フーズ社製「リョートーシュガーエステルS−1170」)35gを室温でエタノール50gに分散し、75℃に加温したオリゴ糖水溶液(三和澱粉工業社製「オリゴトース」マルトトリオースを主成分とするオリゴ糖、固形分72%、水分28%)680gと混合し、30分間攪拌した(以下「オリゴ糖液」と呼ぶ)。
一方、コハク酸モノグリセリド(花王社製「ステップSS」)35gを脱塩水200gに分散し、60℃まで昇温しながら攪拌し、ラメラ構造体水分散液を得た。ここで使用したコハク酸モノグリセリドの脂肪酸は、ステアリン酸とパルミチン酸の混合脂肪酸(ステアリン酸:パルミチン酸=70%:30%)であった。
前記のオリゴ糖液を55℃まで冷却し、上記のコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体の水分散液を加えて20分間攪拌した。次いで、45℃まで冷却することにより、ラメラ構造体が水中に分散した分散液(ラメラ構造体分散物)1000gを得た。
なお、ラメラ構造体分散物中のコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体の確認は偏光顕微鏡による観察によって行った。偏光顕微鏡の写真中に偏光十字が観察され、ラメラ構造体分散物がラメラ構造体を有していることがわかった。また、透過型電子顕微鏡(TEM)により、ラメラ構造体分散物中のコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体を観察した。TEM写真中に層状の構造が観察され、ラメラ構造体分散物がラメラ構造体を有していることがわかった。
[ブリートの製造と評価]
<実施例1〜4,比較例1〜4>
下記表1に示した基本組成からなるトルティーヤ生地を調製し、表1記載の具材を用いて、下記の製造工程によりブリートを製造した。
尚、小麦粉(中力粉)に対する、有機酸モノグリセリド(コハク酸モノグリセリド)の含有量は、0.035%であった。
Figure 0005910101
<製造工程>
[1]混合:フックを付けたケーキミキサーで、生地材料を、低速で4分間、中速で5分間撹拌した。
[2]分割・熟成:得られた生地を分割後、30分間冷蔵庫で寝かした。
[3]圧延:寝かした生地を麺棒で0.6〜1mm程度の厚さまで伸ばした。
[4]焼成:伸ばした生地を200〜250℃に熱したフライパンで表裏45秒間ずつ焼き、濡れた布で覆って冷やした。
[5]成形・保存:冷やした皮に具材を巻き、冷凍庫で冷凍した。
冷凍したブリートを冷蔵庫で一晩自然解凍後に具材A(ハムとスライスチーズ)を用いたものは500Wの電子レンジで2分20秒間加熱してブリートの品温を60〜70℃とし、具材B(ウィンナーソーセージとサルサソース)を用いたものは500Wの電子レンジで2分30秒間加熱を行って品温を70〜80℃とし、それぞれ食感を評価し、評価結果を表2に示した。
なお、表2の評価項目は下記のように設定した。
<硬さ>
+1.0:硬さはない
0:硬さはほとんどない
−1.0:硬さが少しある
<引き>
−1.0:引きが少しある
−2.0:引きがある
−3.0:強い引きがある
Figure 0005910101
表2から、粉類と有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を有する生地を用いて製造された本発明のブリートは、電子レンジ加熱後の皮の“引き”が抑制され、冷えてもソフト感があることが認められた。
[ピザの製造と評価]
<実施例5、比較例5,6>
表3に示した基本組成からなるピザクラスト生地を調製し、下記の製造工程によりピザを製造した(実施例5,比較例5)。
Figure 0005910101
<製造工程>
[1]混合:フックを付けたケーキミキサーで、生地材料を低速で3分間攪拌後、ドライイーストを加え更に低中速で2分間、中速で5分間撹拌した。
[2]分割・熟成:得られた生地を分割後、30分間冷蔵庫で寝かした。
[3]圧延:寝かした生地を麺棒で3〜5mm程度の厚さまで伸ばした。
[4]焼成:伸ばした生地にピザソースを塗り、具材をトッピングして250℃のオーブンで6分間焼いた。
[5]保存:焼成後、15分間冷まし、ラップで包み冷凍庫で冷凍した。
冷凍前のピザの食感と、冷凍したピザをそのまま500Wの電子レンジで5分30秒間加熱して品温を85〜90℃とした時の“引き”の状態と食感を評価した。
また、市販品との比較のため、比較例6として、市販の冷凍ピザについて同様に電子レンジ加熱したものの“引き”の状態と食感を評価した。評価結果を表4に示した。
なお、表4の“引き”の評価は下記のように設定した。
<引き>
+2.0:引きが全くない
+1.0:引きが極僅かにある
0:引きが僅かにある
−1.0:引きが少しある
−2.0:引きがある
−3.0:強い引きがある
Figure 0005910101
表4から、粉類と有機酸モノグリセリドのラメラ構造体を有する生地を用いて製造された本発明のピザは、電子レンジ加熱後の“引き”が抑制され、冷えてもソフトで良好な食感があることが認められた。

Claims (5)

  1. 粉類とコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体を含有する、
    電子レンジで加熱調理する用の冷蔵または冷凍のシート状食品の製造方法であって、
    70〜85重量%の水に30重量%以下のコハク酸モノグリセリドを分散させてコハク酸モノグリセリドのラメラ構造体水分散液を得て、該ラメラ構造体水分散液と乳化剤とを混合して得られたラメラ構造体分散物であって、
    該乳化剤がショ糖脂肪酸エステルまたはポリグリセリン脂肪酸エステルであり、
    該乳化剤を0.1〜10重量%含むラメラ構造体分散物と、粉類とを混合した混合物をシート状の生地材料とし、
    該シート状の生地材料を焼成し、得られるシート状食品を冷蔵または冷凍することを特徴とする、電子レンジで加熱調理する用の冷蔵または冷凍のシート状食品の製造方法。
  2. 該シート状食品が、トルティーヤまたはピザ用シート状食品である、請求項1に記載のシート状食品の製造方法。
  3. 45〜100℃で水にコハク酸モノグリセリドを分散させて前記コハク酸モノグリセリドのラメラ構造体水分散液を調製する、請求項1または2に記載のシート状食品の製造方法。
  4. 前記シート状食品がピザ用シート状食品であり、前記シート状の生地材料に具材を載せた後に焼成する、請求項1〜のいずれか一項に記載のシート状食品の製造方法。
  5. 前記シート状食品がブリート用シート状食品であり、前記シート状の生地材料を焼成して得られるシート状食品に具材を包んだ後に冷蔵または冷凍する、請求項1〜のいずれか一項に記載のシート状食品の製造方法。
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