JP5906142B2 - ハイブリッド車両の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源としての内燃機関及び電動機と、奇数変速段側の変速軸と偶数変速段側の変速軸との2系統に分けられた有段式の変速機とを備えるハイブリッド車両において、駆動源及び変速機の動作を制御するハイブリッド車両の制御装置及び制御方法に関する。
駆動源として内燃機関(エンジン)の他に電動機(モータ)を備えたハイブリッド型の車両が知られている。このようなハイブリッド型の車両に用いる変速機として、例えば、特許文献1に示すように、奇数段(1、3、5速段など)の変速段で構成される第1変速機構の第1入力軸と内燃機関の機関出力軸とを断接可能な第1断接機構(奇数段クラッチ)と、偶数段(2、4、6速段など)の変速段で構成される第2変速機構の第2入力軸と機関出力軸とを断接可能な第2断接機構(偶数段クラッチ)とを備え、これら2つの断接機構を交互につなぎ替えることで変速を行うツインクラッチ式の変速機がある。また、このようなツインクラッチ式の変速機には、第1変速機構の第1入力軸にモータの回転軸を連結した構成の変速機がある。
上記のような変速機を備えたハイブリッド車両では、エンジンを停止させたアイドリングストップ状態での停車状態において、ブレーキペダルの踏み込みが解除されてアクセルペダルの踏み込みが開始された場合、エンジンを始動させて車両を発進させる制御が行われる。この場合に、エンジンを始動させる制御として、例えば特許文献1に示すように、第1断接機構を接続してモータの駆動力でエンジンを始動させる制御(モータ始動)が行われる。そして、モータの駆動力によるエンジンの始動後に第2断接機構を接続してエンジンの駆動力を駆動輪側に伝達して車両を発進させる。
ところで、上記のようなハイブリッド車両では、運転者による走行モードの選択として、通常走行モードとスポーツ走行モードを選択可能な車両がある。スポーツ走行モードでは、通常走行モードと比較して、発進性能や加速性能などの動力性能をより重視した走行が要求される。そのため、上記のような車両の発進制御において、モータの駆動力によるエンジンの始動後に第2断接機構を接続してエンジンの駆動力で車両を発進させる制御では、スポーツ走行モードにおいて求められる発進応答性を確保できないおそれがある。したがって、スポーツ走行モードでは、通常走行モードと比較してより発進応答性の良い制御を行うことが必要となる。その一方で、通常走行モードでは、車両の発進制御において、発進応答性の向上よりも車両の燃費(燃料消費率)向上に寄与できるような制御が求められる。
なお、ハイブリッド車両の駆動制御におけるスポーツ走行モードに関連した従来技術としては、特許文献2に記載のハイブリッド車両の制御装置がある。特許文献2のハイブリッド車両の駆動装置は、スポーツ走行モードなど動力性能を重視した走行が要求されると判断した場合は、モータ走行モードでもエンジンを作動させておくエンジンスタンバイ手段を有する。
しかしながら、特許文献1,2のいずれにも、アイドリングストップ状態からのエンジンの始動を伴う発進制御を行う際に、車両の走行モードとしてスポーツ走行モードが選択されているか否かによって発進制御の内容を異ならせることに関しては、開示されていない。すなわち、従来の制御では、スポーツ走行モードが選択されている場合にアイドリングストップ状態からの発進応答性を改善するための制御は、特に行われていなかった。
特開2011−213181号公報 特許第3633135号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、停車状態で内燃機関が停止状態のときに内燃機関を始動させて車両を発進させる制御において、スポーツ走行モードでは十分な発進応答性を確保でき、通常走行モードでは燃費の向上に寄与できる制御を行うことが可能なハイブリッド車両の制御装置及び制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、駆動源としての内燃機関(2)と電動機(3)を備えると共に、電動機(3)に接続されると共に第1断接手段(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2断接手段(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(OMS,SS)と、駆動輪(WR,WL)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)上に配置された一又は複数の第1同期係合装置(81,82)を介して第1入力軸(IMS)に選択的に連結される複数の奇数変速段用ギヤ(43,45,47)を含む第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)上に配置された一又は複数の第2同期係合装置(83,84)を介して第2入力軸(SS)に選択的に連結される複数の偶数変速段用ギヤ(42,44,46)を含む第2変速機構(G2)と、出力軸(CS)上に配置され、第1変速機構(G1)の奇数変速段用ギヤ(43,45,47)と第2変速機構(G2)の偶数変速段用ギヤ(42,44,46)とが噛合する複数の出力ギヤ(51,52,53)と、を有する変速機(4)と、内燃機関(2)及び電動機(3)を制御すると共に変速機(4)の変速動作を制御する制御手段(10)と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、制御手段(10)は、車両(1)が停車状態で内燃機関(2)が停止状態のときに車両(1)を発進させる制御として、第1断接手段(C1)を接続して第1同期係合装置(81,82)を解放した状態で、第1断接手段(C1)を介して電動機(3)の駆動力を内燃機関(2)に伝達することで内燃機関(2)を始動させると共に、第2断接手段(C2)を少なくとも一部係合させて、該第2断接手段(C2)を介して電動機(3)の駆動力の少なくとも一部を駆動輪(WR,WL)側に伝達する制御を行うことを特徴とする。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置によれば、車両の停車状態で内燃機関を始動する際、第1断接手段を接続し、電動機の駆動力で内燃機関を始動すると共に、第2断接手段を一部係合状態にして、電動機の駆動力の一部を駆動輪側に伝達して車両の発進に用いることで、内燃機関の始動を伴って車両を発進させる際の発進制御に対する応答性の遅れを電動機の駆動力にて補正することが可能となる。すなわち、従来の第1入力軸及び第1段接手段を介して電動機の駆動力で内燃機関を始動する制御では、第2断接手段は非係合状態(ニュートラル状態)としており、電動機及び内燃機関の駆動力が駆動輪側に伝達されない状態で内燃機関を始動させていた。そして、内燃機関の始動後に第2断接手段を接続することで、内燃機関の駆動力を駆動輪側に伝達して車両を発進させていた。これに対して、本発明にかかる上記の制御では、電動機の駆動力で内燃機関を始動する際に、第2断接手段を少なくとも一部係合させることで、電動機の駆動力の一部を車両の発進用の駆動力として用いることで、内燃機関の始動前又は始動中に電動機の駆動力で車両の発進を開始することができる。したがって、車両の発進応答性を向上させることが可能となる。これにより、内燃機関の停止状態(アイドリングストップ状態)での停車状態からの車両の発進レスポンスを向上させることが可能となる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、車両に搭載した空調機器を駆動するための空調機器駆動手段(90)を備え、空調機器駆動手段(90)は、第1回転軸(IMS)又は第1変速機構(G1)に連結されており、第1回転軸(IMS)又は第1変速機構(G1)の回転が伝達されて駆動するように構成してよい。
これによれば、第1回転軸又は第1変速機構に連結された機械式のエアコンプレッサなどの空調機器駆動手段を備えたことで、第1回転軸又は第1変速機構を介して電動機又は内燃機関の駆動力を空調機器駆動手段に伝達することで、空調機器を駆動することが可能となる。したがって、第1変速機構を介して電動機又は内燃機関の駆動力を駆動輪側に伝達して車両を走行させる奇数段走行時又は第2変速機構(偶数段)のプレシフト時に電動機又は内燃機関の駆動力を用いて空調機器を駆動することが可能となる。さらに、車両の停車時に駆動輪側に駆動力を伝達できないときにも、第1断接手段を解放して電動機の駆動力で空調機器駆動手段を駆動することが可能となる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、第2断接手段(C2)は、内燃機関(2)の機関出力軸(2a)と第1入力軸(IMS)との間に設けた発進用クラッチ(C2)であり、第2断接手段(C2)の一部係合状態は、発進用クラッチ(C2)を半係合状態とすることで実施し、制御手段(10)は、発進用クラッチ(C2)の係合量を変化させることで、該発進用クラッチ(C2)を介して駆動輪(WR,WL)側へ伝達される駆動力を調節する制御を行うとよい。
このように、発進用クラッチの係合量を変化させることで、該発進用クラッチを介して駆動輪側へ伝達される駆動力を調節する制御を行うことができ、駆動輪へ伝達される駆動力の調節を高い精度で行うことができる。したがって、エンジン始動を伴う車両の発進制御において、発進応答性をより高めることが可能となる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、通常走行モードと、該通常走行モードと比較して車両の駆動力要求に対する応答性又は加速性を向上させたスポーツ走行モードとを選択可能な走行モード選択手段(65,206)を備え、制御手段(10)は、走行モード選択手段によりスポーツ走行モードが選択されたときには、第1断接手段(C1)を係合させて電動機(3)による内燃機関(2)の始動を開始する時点で、第2断接手段(C2)を少なくとも一部係合させるとよい
スポーツ走行モードが選択されている場合には、停車状態で内燃機関を始動する際に、第1、第2断接手段を共に係合させ、電動機の駆動力で内燃機関の始動を開始する時点で第2断接手段を介して電動機の駆動力を駆動輪側に伝達する。これにより、内燃機関の始動前から電動機の駆動力の一部を車両の発進に用いることができるので、車両の発進応答性を更に向上させることができる。
またこの場合、制御手段(10)は、走行モード選択手段(65,206)でスポーツ走行モードが選択されたときには、内燃機関(2)の始動に要する始動用駆動力(始動トルク)を推定し、電動機(3)の駆動力のうち当該始動用駆動力を除いた分の駆動力を第2断接手段(C2)を介して駆動輪(WR,WL)側に伝達するとよい。
スポーツ走行モードが選択されている場合には、内燃機関の始動に要する始動用駆動力(始動トルク)を推定し、電動機の駆動力(駆動トルク)のうち当該始動用駆動力を除いた分の駆動力を車両の発進に用いることで、発進応答性を更に向上させることができる。すなわち、内燃機関の始動前又は始動途中であっても、内燃機関の始動に必要な駆動力以外の駆動力を駆動輪側に伝達することで、車両の発進に必要な駆動力を早い段階で確保することが可能となる。
またこの場合、制御手段(10)は、走行モード選択手段(65,206)によりスポーツ走行モードが選択された場合には、通常走行モードが選択された場合と比較して、電動機(3)の駆動力で内燃機関(2)を始動させる始動時間をより長い時間に設定することで、内燃機関(2)の始動に要する駆動力を低減させる制御を行うとよい。
スポーツ走行モードが選択された場合には、通常走行モードが選択された場合と比較して、電動機の駆動力で内燃機関を始動させる始動時間をより長い時間に設定することで、内燃機関の始動に要する駆動力を低減させる制御を行う。これにより、第2断接手段を介して駆動輪側に伝達する電動機の駆動力を増大させることで、車両の発進に用いる駆動力を確保することができる。したがって、車両の発進応答性、発進性能を向上させることができる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、制御手段(10)は、内燃機関(2)の始動後に、第2断接手段(C2)を係合させて内燃機関(2)の駆動力を駆動輪(WR,WL)側に伝達する際に、第1断接手段(C1)を係合させて、電動機(3)で駆動力を駆動輪(WR,WL)側に伝達することで内燃機関の駆動力をアシストする制御を行うか、又は、内燃機関(2)の駆動力を電動機(3)に伝達して該電動機(3)による発電、充電、回生のいずれかを実施するとよい。
内燃機関の始動後に上記のような電動機によるアシスト又は発電、充電、回生のいずれかを実施することで、エンジン始動後の回転数の変動に伴う振動や騒音などを電動機で吸収することができる。これにより、エンジン始動直後に回転数が安定する前にエンジン回転数の変動による騒音や振動が第2断接手段を介して駆動輪側に伝わることを抑制できるので、車両の挙動を安定させることができる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、電動機(3)との間で電力の授受を行うことが可能な蓄電装置(30)を備え、制御手段(10)は、蓄電装置(30)の残容量が所定以下の場合には、第2断接手段(C2)を介して駆動輪(WR,WL)側へ伝達する駆動力を低減させる制御を行うとよい。
蓄電装置の残容量が所定以下の場合には、第2断接手段を介して駆動輪側へ伝達する駆動力を低減させることで、電動機の駆動力による内燃機関の始動を優先する。これにより、内燃機関を迅速に始動させることができ、内燃機関の駆動力で電動機による発電を行うことで蓄電装置の充電が可能となるので、蓄電装置の残容量不足を回避できる。
また、本発明にかかるハイブリッド車両の制御方法は、駆動源としての内燃機関(2)と電動機(3)を備えると共に、電動機(3)に接続されると共に第1断接手段(C1)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第1入力軸(IMS)と、第2断接手段(C2)を介して選択的に内燃機関(2)の機関出力軸(2a)に接続される第2入力軸(SS)と、駆動輪(WR,WL)側に動力を出力する出力軸(CS)と、第1入力軸(IMS)上に配置された一又は複数の第1同期係合装置(81,82)を介して第1入力軸(IMS)に選択的に連結される複数の奇数変速段用ギヤ(43,45,47)を含む第1変速機構(G1)と、第2入力軸(SS)上に配置された一又は複数の第2同期係合装置(83,84)を介して第2入力軸(SS)に選択的に連結される複数の偶数変速段用ギヤ(42,44,46)を含む第2変速機構(G2)と、出力軸(CS)上に配置され、第1変速
機構(G1)の奇数変速段用ギヤ(43,45,47)と第2変速機構(G2)の偶数変速段用ギヤ(42,44,46)とが噛合する複数の出力ギヤ(51,52,53)と、を有する変速機(4)を備えるハイブリッド車両の制御方法であって、車両(1)が停車状態で内燃機関(2)が停止状態のときに車両(1)を発進させる制御として、第1断接手段(C1)を接続して第1同期係合装置(81,82)を解放した状態で、第1断接手段(C1)を介して電動機(3)の駆動力を内燃機関(2)に伝達することで内燃機関(2)を始動させると共に、第2断接手段(C2)を少なくとも一部係合させて、該第2断接手段(C2)を介して電動機(3)の駆動力の少なくとも一部を駆動輪(WR,WL)側に伝達する制御を行い、車両の走行モードとして、通常走行モードと比較して車両の駆動力要求に対する応答性又は加速性を向上させたスポーツ走行モードが選択された場合には、第1断接手段(C1)を係合させて電動機(3)による内燃機関(2)の始動を開始する時点で、第2断接手段(C2)を少なくとも一部係合させることを特徴とする。


また、上記ハイブリッド車両の制御方法では、スポーツ走行モードが選択された場合には、通常走行モードが選択された場合と比較して、電動機(3)の駆動力で内燃機関(2)を始動させる始動時間をより長い時間に設定することで、内燃機関(2)の始動に要する駆動力を低減させる制御を行うとよい。これにより、第2断接手段を介して駆動輪に供給する電動機の駆動力を増大させることができ、車両の発進応答性を更に向上させることが可能となる。
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本発明の一例として示したものである。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置及び制御方法によれば、停車状態で内燃機関が停止状態のときに内燃機関を始動して車両を発進させる制御において、スポーツ走行モードでは十分な発進応答性を確保でき、通常走行モードでは燃費の向上に寄与できる制御を行うことが可能となる。
本発明の一実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。 図1に示す変速機のスケルトン図である。 図2に示す変速機の各シャフトの係合関係を示す概念図である。 アイドリングストップ状態からの発進制御における動力伝達経路を示すスケルトン図である。 通常走行モードでの発進制御における各値の変化を示すタイミングチャートである。 スポーツ走行モードでの発進制御における各値の変化を示すタイミングチャートである。 モータトルクとエンジン始動トルクの関係を示すグラフである。 クランキングトルクとエンジン始動回転数の到達時間との関係を示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる制御装置を備えたハイブリッド車両の構成例を示す概略図である。本実施形態の車両1は、図1に示すように、駆動源としての内燃機関2及び電動機3を備えたハイブリッド自動車の車両であって、さらに、電動機3を制御するためのインバータ(電動機制御手段)20と、バッテリ(蓄電装置)30と、トランスミッション(変速機)4と、ディファレンシャル機構5と、左右のドライブシャフト6R,6Lと、左右の駆動輪WR,WLとを備える。ここで、電動機3は、モータでありモータジェネレータを含み、バッテリ30は、蓄電器でありキャパシタを含む。また、内燃機関2は、エンジンであり、ディーゼルエンジンやターボエンジンなどを含む。内燃機関(以下、「エンジン」と記す。)2と電動機(以下、「モータ」と記す。)3の回転駆動力は、変速機4、ディファレンシャル機構5およびドライブシャフト6R,6Lを介して左右の駆動輪WR,WLに伝達される。
また、車両1は、エンジン2、モータ3、変速機4、ディファレンシャル機構5、インバータ(電動機制御手段)20およびバッテリ30をそれぞれ制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10を備える。電子制御ユニット10は、1つのユニットとして構成されるだけでなく、例えばエンジン2を制御するためのエンジンECU、モータ3やインバータ20を制御するためのモータジェネレータECU、バッテリ30を制御するためのバッテリECU、変速機4を制御するためのAT−ECUなど複数のECUから構成されてもよい。本実施形態の電子制御ユニット10は、エンジン2を制御するとともに、モータ3やバッテリ30、変速機4を制御する。
また、電子制御ユニット10には、制御パラメータとして、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセルペダルセンサ31からのアクセルペダル開度、ブレーキペダルの踏込量を検出するブレーキペダルセンサ32からのブレーキペダル開度、ギヤ段(変速段)を検出するシフトポジションセンサ33からのシフト位置、車速を検出する車速センサ39からの車速、バッテリ30の残容量(SOC)を測定する残容量センサ35からの残容量などの各種信号が入力されるようになっている。また、図示は省略するが電子制御ユニット10には、さらに、車両1に搭載されたカーナビゲーションシステムなどから、車両1が現在走行している道路の状況(例えば、平坦路、上り坂、下り坂の別など)に関するデータが入力されるようになっていてもよい。
また、本実施形態の車両1は、運転者によりシフトレバーを介して操作されるシフト装置60と、図示しないステアリング(ハンドル)の近傍に設けられたパドルスイッチ65とを備える。シフト装置60におけるシフトレバー(図示せず)のポジションには、図1に示すように、例えば、P(パーキング)、R(後進走行)、N(ニュートラル)、D(自動変速モード(通常走行モード)での前進走行)、S(スポーツ走行モードでの前進走行)などがある。シフト装置60の近傍には、シフトレバーポジションセンサ205が設けられる。シフトレバーポジションセンサ205は、運転者によって操作されるシフトレバーのポジションを検出する。
パドルスイッチ65は、手動変速モードでシフトダウンを指示するための−(マイナス)パドルスイッチ66と、手動変速モードでシフトアップを指示するための+(プラス)パドルスイッチ67とから構成される。これらパドルスイッチ66,67の操作信号は、ECU10に出力され、車両1の走行状態等に応じて変速機4のアップシフトまたはダウンシフトが行われる。なお、本実施形態では、例えば、シフトレバーのポジションがDレンジまたはSレンジにおいて自動変速モードが設定されているときに、運転者によりいずれかのパドルスイッチ66,67が操作されると、自動変速モードから手動変速モード(マニュアルモード)に切り替えられる。なお、パドルスイッチ65に代えて、シフト装置60に設けた+(プラス)側と−(マイナス)側の切り替えを行う手動変速スイッチを備えてもよい。この手動変速スイッチは、図示は省略するが、シフトレバーをDポジションで「M」側に倒した状態で、「+」側へ押すとシフトアップ信号が発せられ、「−」側へ押すとシフトダウン信号が発せられるものであってよい。さらに、上記のパドルスイッチ65とシフト装置60に設けた手動変速スイッチとの両方を備えてもよい。
また、運転者の操作により、通常走行モードとスポーツ走行モードとを切り替えるための走行モード切替スイッチ206が設置されている。走行モード切替スイッチ206が押下されると、押下信号が電子制御ユニット10に出力される。本実施形態の車両1では、通常走行モードとスポーツ走行モードの切替は、走行モード切替スイッチ206の押下またはシフト装置60のSレンジへのシフトポジションの変更により行われる。なお、走行モード切替スイッチ206が設けられている場合には、シフト装置60にSレンジが設けられなくてもよい。
エンジン2は、燃料を空気と混合して燃焼することにより車両1を走行させるための駆動力を発生する内燃機関である。モータ3は、エンジン2とモータ3との協働走行やモータ3のみの単独走行の際には、バッテリ30の電気エネルギーを利用して車両1を走行させるための駆動力を発生するモータとして機能するとともに、車両1の減速時には、モータ3の回生により電力を発電する発電機(ジェネレータ)として機能する。モータ3の回生時には、バッテリ30は、モータ3により発電された電力(回生エネルギー)により充電される。
次に、本実施形態の車両1が備える変速機4の構成を説明する。図2は、図1に示す変速機4のスケルトン図である。図3は、図2に示す変速機4の各シャフトの係合関係を示す概念図である。変速機4は、前進7速、後進1速の平行軸式トランスミッションであり、乾式のツインクラッチ式変速機(デュアルクラッチトランスミッション)である。
変速機4には、エンジン2のクランク軸(機関出力軸)2a及びモータ3に接続される内側メインシャフト(第1入力軸)IMSと、この内側メインシャフト(以下、「第1入力軸」と記す。)IMSの外筒をなす外側メインシャフト(第2入力軸)OMSと、第1入力軸IMSにそれぞれ平行なセカンダリシャフト(第2入力軸)SS、アイドルシャフトIDS、リバースシャフト(リバース軸)RVSと、これらのシャフトに平行で出力軸をなすカウンタシャフトCSとが設けられる。
これらのシャフトのうち、外側メインシャフトOMSがアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSSに常時係合し、カウンタシャフトCSがさらにディファレンシャル機構5(図1参照)に常時係合するように配置される。
また、変速機4は、奇数段クラッチ(第1断接機構)C1と、偶数段クラッチ(第2断接機構)C2とを備える。奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2は乾式のクラッチである。奇数段クラッチC1は、第1入力軸IMSに結合される。偶数段クラッチC2は、外側メインシャフトOMS(第2入力軸の一部)に結合され、外側メインシャフトOMS上に固定されたギヤ48からアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSおよびセカンダリシャフトSS(第2入力軸の一部)に連結される。
第1入力軸IMSのモータ3寄りの所定箇所には、プラネタリギヤ機構70のサンギヤ71が固定配置される。また、第1入力軸IMSの外周には、図2において左側から順に、プラネタリギヤ機構70のキャリア73と、3速駆動ギヤ43と、7速駆動ギヤ47と、5速駆動ギヤ45が配置される。なお、3速駆動ギヤ43は、1速駆動ギヤとしても兼用されるものである。3速駆動ギヤ43、7速駆動ギヤ47、5速駆動ギヤ45は、それぞれ第1入力軸IMSに対して相対的に回転可能であり、3速駆動ギヤ43はプラネタリギヤ機構70のキャリア73に連結している。更に、第1入力軸IMS上には、3速駆動ギヤ43と7速駆動ギヤ47との間に3−7速シンクロメッシュ機構81が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、5速駆動ギヤ45に対応して5速シンクロメッシュ機構82が軸方向にスライド可能に設けられる。所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段が第1入力軸IMSに連結される。第1入力軸IMSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、奇数段の変速段を実現するための第1変速機構G1が構成される。第1変速機構G1の各駆動ギヤ43,45,47は、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ(出力ギヤ)51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。
セカンダリシャフトSS(第2入力軸)の外周には、図2において左側から順に、2速駆動ギヤ42と、6速駆動ギヤ46と、4速駆動ギヤ44とが相対的に回転可能に配置される。更に、セカンダリシャフトSS上には、2速駆動ギヤ42と6速駆動ギヤ46との間に2−6速シンクロメッシュ機構83が軸方向にスライド可能に設けられ、かつ、4速駆動ギヤ44に対応して4速シンクロメッシュ機構84が軸方向にスライド可能に設けられる。この場合も、所望のギヤ段に対応するシンクロメッシュ機構をスライドさせて該ギヤ段のシンクロを入れることにより、該ギヤ段がセカンダリシャフトSS(第2入力軸)に連結される。セカンダリシャフトSS(第2入力軸)に関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、偶数段の変速段を実現するための第2変速機構G2が構成される。第2変速機構G2の各駆動ギヤも、カウンタシャフトCS上に設けられた対応する従動ギヤ51,52,53に噛み合い、カウンタシャフトCSを回転駆動する。なお、セカンダリシャフトSSに固定されたギヤ49はアイドルシャフトIDS上のギヤ55に結合しており、該アイドルシャフトIDSから外側メインシャフトOMSを介して偶数段クラッチC2に結合される。
リバースシャフトRVSの外周には、リバースギヤ58が相対的に回転可能に配置される。また、リバースシャフトRVS上には、リバースギヤ58に対応してリバースシンクロメッシュ機構(リバース用同期係合装置)85が軸方向にスライド可能に設けられ、また、アイドルシャフトIDSに係合するギヤ50が固定されている。リバースシャフトRVSに関連して設けられたこれらのギヤ及びシンクロメッシュ機構によって、リバース段を実現するためのリバース変速機構GRが構成される。車両1を後進(リバース走行)させる場合は、シンクロメッシュ機構85のシンクロを入れて、偶数段クラッチC2を係合することにより、偶数段クラッチC2の回転が外側メインシャフトOMS及びアイドルシャフトIDSを介してリバースシャフトRVSに伝達され、リバースギヤ58が回転される。リバースギヤ58は第1入力軸IMS上のギヤ56に噛み合っており、リバースギヤ58が回転するとき第1入力軸IMSは前進時とは逆方向に回転する。第1入力軸IMSの逆方向の回転はプラネタリギヤ機構70に連結した3速駆動ギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達される。
カウンタシャフトCS上には、図2において左側から順に、2−3速従動ギヤ51と、6−7速従動ギヤ52と、4−5速従動ギヤ53と、パーキング用ギヤ54と、ファイナル駆動ギヤ55とが固定的に配置される。ファイナル駆動ギヤ55は、ディファレンシャル機構5のディファレンシャルリングギヤ(図示せず)と噛み合うようになっており、これにより、カウンタシャフトCSの回転がディファレンシャル機構5の入力軸(つまり車両推進軸)に伝達される。また、プラネタリギヤ機構70のリングギヤ75には、該リングギヤ75の回転を停止するためのブレーキ41が設けられる。
また、変速機4には、車両1に搭載したエアコンユニット(図示せず)を駆動するためのエアコン用コンプレッサ(空調機器駆動手段)90が取り付けられている。このエアコン用コンプレッサ90は、第1入力軸IMSに連結された機械駆動式のコンプレッサであって、第1入力軸IMSの回転が伝達されて駆動するようになっている。第1入力軸IMSの回転をエアコン用コンプレッサ90に伝達するための回転伝達機構は、第1入力軸IMS上(詳細には、モータ3のロータ3a上)に固定された駆動ギヤ91と、エアコン用コンプレッサ90の回転軸上に設けた従動ギヤ92と、これら駆動ギヤ91と従動ギヤ92との間に架け渡された伝達ベルト93とを備えて構成されている。
上記構成の変速機4では、2−6速シンクロメッシュ機構83のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、2速駆動ギヤ42がセカンダリシャフトSSに結合され、右方向にスライドすると、6速駆動ギヤ46がセカンダリシャフトSSに結合される。また、4速シンクロメッシュ機構84のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、4速駆動ギヤ44がセカンダリシャフトSSに結合される。このように偶数の駆動ギヤ段を選択した状態で、偶数段クラッチC2を係合することにより、変速機4は偶数の変速段(2速、4速、又は6速)に設定される。
3−7速シンクロメッシュ機構81のシンクロスリーブを左方向にスライドすると、3速駆動ギヤ43が第1入力軸IMSに結合されて3速の変速段が選択され、右方向にスライドすると、7速駆動ギヤ47が第1入力軸IMSに結合されて7速の変速段が選択される。また、5速シンクロメッシュ機構82のシンクロスリーブを右方向にスライドすると、5速駆動ギヤ45が第1入力軸IMSに結合されて5速の変速段が選択される。シンクロメッシュ機構81、82がいずれのギヤ43、47、45も選択していない状態(ニュートラル状態)では、プラネタリギヤ機構70の回転がキャリア73に連結したギヤ43を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速の変速段が選択されることになる。このように奇数の駆動ギヤ段を選択した状態で、奇数段クラッチC1を係合することにより、変速機4は奇数の変速段(1速、3速、5速、又は7速)に設定される。
変速機4で実現すべき変速段の決定及び該変速段を実現するための制御(第1変速機構G1及び第2変速機構G2における変速段の選択、すなわちシンクロの切り替え制御と、奇数段クラッチC1及び偶数段クラッチC2の係合及び係合解除の制御等)は、公知のように、運転状況に従って、電子制御ユニット10によって実行される。
本実施形態のハイブリッド車両では、エンジン2を停止させたアイドリングストップ状態での停車時にエンジン2を始動する場合、変速機4を介してモータ3の駆動力をエンジン2のクランクシャフト2aに伝達して該エンジン2を始動することができる。この場合、奇数段クラッチC1を締結することで、モータ3の正回転による駆動力を第1入力軸IMS及び奇数段クラッチC1を介してエンジン2のクランクシャフト2aに伝達してエンジン2を始動する。この際、奇数段ギヤ43,45,47は、オフギヤ(奇数段ギヤ43,45,47用の同期係合装置81,82をいずれも非係合状態とすることをいう。)状態としておく。
そして、アイドリングストップ状態での停車状態からエンジン2を始動して車両1を発進させる制御として、奇数段クラッチC1を接続して第1同期係合装置81,82を解放した状態で、奇数段クラッチC1を介してモータ3の駆動力をエンジン2のクランクシャフト2aに伝達することでエンジン2を始動させると共に、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させて、該偶数段クラッチC2を介してモータ3の駆動力の少なくとも一部を駆動輪WR,WL側に伝達する制御を行うようにしている。ここでいう偶数段クラッチC2の一部係合状態とは、発進用クラッチである偶数段クラッチC2を半係合状態(半クラッチ状態)とすることで実施する。このようにして偶数段クラッチC2の係合量を変化させることで、該偶数段クラッチC2を介して駆動輪WR,WL側へ伝達される駆動力を調節する制御を行うようになっている。
図4は、アイドリングストップ状態での停車状態からエンジン2を始動して車両1を発進させる制御を行う場合の動力伝達経路を示す変速機4のスケルトン図である。同図では、奇数段クラッチC1を係合させることで、第1入力軸IMS及び奇数段クラッチC1を介してモータ3の駆動力をエンジン2のクランクシャフト2aに伝達する経路を一点鎖線の太線で示しており、偶数段クラッチC2を係合させることで、該偶数段クラッチC2を介してモータ3の駆動力の少なくとも一部を駆動輪WR,WL側に伝達する経路を実線の太線で示している。
さらに、本実施形態では、上記の発進制御を行う際に、車両1の走行モードとしてスポーツ走行モードが選択されている場合には、通常走行モードが選択されている場合と比較して、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させる制御をより早い段階で開始するようにしている。具体的には、スポーツ走行モードが選択されている場合には、奇数段クラッチC1を係合させてモータ3によるエンジン2の始動を開始する時点で、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させる制御を開始する。その一方で、通常走行モードが選択されている場合には、モータ3の駆動力によるエンジン2の始動が完了した後で偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させる制御を開始する。以下、スポーツ走行モードと通常走行モードでのアイドリングストップ状態からの発進制御について、それぞれ詳細に説明する。
図5は、通常走行モードでの発進制御における各値の変化を示すタイミングチャートである。同図及び下記の図6のタイミングチャートでは、ブレーキペダルセンサ32で検出したブレーキペダル(スイッチ)のオンオフ、アクセルペダルセンサ31で検出したアクセルペダルのオンオフ及び踏込量の変化、第1入力軸IMSの回転数、エンジン2のクランクシャフト2aの回転数、奇数段クラッチC1、偶数段クラッチC2の係合状態、シフターS3,S2それぞれの変化を示している。ここでのシフターS3とは、3速駆動ギヤ43側に係合する3−7速シンクロメッシュ機構81のことであり、シフターS2とは、2速駆動ギヤ42側に係合する2−6速シンクロメッシュ機構83のことである。すなわち、シフターS3がオンのときは、3−7速シンクロメッシュ機構81が3速駆動ギヤ43側に係合しており、オフのときは、3−7速シンクロメッシュ機構81がニュートラルになっている。また、シフターS2がオンのときは、2−6速シンクロメッシュ機構83が2速駆動ギヤ42側に係合しており、オフのときは、2−6速シンクロメッシュ機構83がニュートラル又は6速駆動ギヤ46側に係合している。
まず、アイドリングストップ状態での停車中の時刻t10では、ブレーキペダルがオンであり、アクセルペダル開度(踏込量)が0(オフ)である。そして、モータ3の駆動により第1入力軸IMSが所定の回転数で回転している。その一方で、エンジン2は停止しているため、エンジン2のクランクシャフト2aの回転数は0である。また、奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2はいずれもオフ(非係合)である。また、シフターS3,S2は、いずれもオフ(非係合)である。その状態から、時刻t11でシフターS2を係合させる。これにより、同期係合装置83で2速駆動ギヤ42が第2入力軸SSに係合して2速段のプレシフトが行われる。その後、時刻t12でブレーキペダルがオフ(ブレーキ解放状態)となる。時刻t13で奇数段クラッチC1が係合することで、第1入力軸IMSとエンジン2のクランクシャフト2aとが繋がれる。これにより、モータ3の回転数が一時的に低下して0になる。その後、時刻t13と時刻t14の間でモータ3によるエンジン始動が行われる。具体的には、モータ3の駆動力が第1入力軸IMS及び奇数段クラッチC1を介してエンジン2のクランクシャフト2aに伝達されてクランクシャフト2aの回転数が次第に上昇する。なお、ここでの時刻t13から時刻t14までの期間は、エンジン2におけるシリンダ内のピストンが最初の上死点の乗り越しを完了して、当該上死点以降のクランキングが開始されるまでの期間である。
その後、時刻t15で偶数段クラッチC2の係合が開始される。ここでは、偶数段クラッチC2の締結量(半クラッチ状態の係合量)を0から徐々に増加させてゆく。これにより、モータ3の駆動力の一部とエンジン2の駆動力とが偶数段クラッチC2を介して第2入力軸SS及び駆動輪WR,WL側に伝達され、車両1がクリープ走行する。すなわち、偶数段クラッチC2の係合を開始した時刻t15で車両1のクリープ走行が始まる。その後、時刻t16でアクセルペダルの踏み込みが開始されて車両1が発進する。以降、アクセルペダルの踏込量が増加してゆくにつれて、偶数段クラッチC2の係合量が次第に増加してゆくことで、偶数段クラッチC2を介して駆動輪WR,WL側に伝達されるエンジン2及びモータ3の駆動力が次第に増加してゆく。これにより、車速が次第に増加してゆく。時刻t17で偶数段クラッチC2が完全に係合する。その後もエンジン2の回転数は徐々に上昇してゆく。時刻t19で奇数段クラッチC1の締結が解除されることで、第1入力軸IMSの回転数が低下する。その後、時刻t20でシフターS3を係合させる。これにより、同期係合装置81で3速駆動ギヤ43が第1入力軸IMSに係合して3速段のプレシフトが行われる。
上記のように、通常走行モードでのアイドリングストップ状態からの発進制御では、モータ3によるエンジン2の始動が完了した後で、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させる制御を開始する。すなわち、通常走行モードではアイドリングストップ状態からの車両1の発進の応答性を必要以上に早めないようにすることで、車両1の燃費向上に寄与できるようにしている。
図6は、スポーツ走行モードでの発進制御における各値の変化を示すタイミングチャートである。スポーツ走行モードでの発進制御では、まず、アイドリングストップ状態での停車中の時刻t30では、ブレーキペダルがオンであり、アクセルペダル開度(踏込量)が0(オフ)である。そして、モータ3の駆動により第1入力軸IMSが所定の回転数で回転している。その一方で、エンジン2は停止しているため、エンジン2のクランクシャフト2aの回転数は0である。また、奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2はいずれもOFF(非係合)である。また、シフターS3,S2はいずれもオフ(非係合)である。その状態から、時刻t31でシフターS2を係合させる。これにより、同期係合装置82で2速駆動ギヤ42が第2入力軸SSに係合して2速段のプレシフトが行われる。その後、時刻t32でブレーキペダルがオフ(ブレーキ解放状態)となる。その後、時刻t33で奇数段クラッチC1が係合することで、第1入力軸IMSとエンジン2のクランクシャフト2aが繋がれる。これにより、モータ3の回転数が一時的に低下して0になる。また、奇数段クラッチC1が係合すると同時に、偶数段クラッチC2の係合が開始される。ここでは、偶数段クラッチC2の締結量(半クラッチ状態の係合量)を0から徐々に増加させてゆく。これにより、モータ3の駆動力の一部とエンジン2の駆動力とが偶数段クラッチC2を介して第2入力軸SS及び駆動輪WR,WL側に伝達され、車両1がクリープ走行する。すなわち、偶数段クラッチC2の係合が開始された時刻t33で車両1のクリープ走行が始まる。また、それと同時(時刻t33)にアクセルペダルの踏込みが開始されて車両1が発進する。以降、アクセルペダルの踏込量が増加してゆくにつれて、偶数段クラッチC2の係合量が次第に増加してゆくことで、偶数段クラッチC2を介して駆動輪WR,WL側に伝達されるエンジン2及びモータ3の駆動力が次第に増加してゆく。これにより、車速が次第に増加してゆく。
一方、時刻t33と時刻t34の間でモータ3によるエンジン始動が行われる。具体的には、モータ3の駆動力が第1入力軸IMS及び奇数段クラッチC1を介してエンジン2のクランクシャフト2aに伝達されてクランクシャフト2aの回転数が次第に上昇する。このスポーツ走行モードでの発進制御では、エンジン始動が行われている間にも偶数段クラッチC2が半係合状態になっていることで、モータ3の駆動力の一部が偶数段クラッチC2を介して駆動輪WR,WL側に伝達されて車両1が発進を開始している。
その後、時刻t35で偶数段クラッチC2が完全に係合する。その後もエンジン2の回転数は徐々に上昇してゆく。時刻t37で奇数段クラッチC1の締結が解除されることで、第1入力軸IMSの回転数が低下する。その後、時刻t38でシフターS3を係合させる。これにより、同期係合装置81で3速駆動ギヤ43が第1入力軸IMSに係合して3速段のプレシフトが行われる。
上記のように、スポーツ走行モードでのアイドリングストップ状態からの発進制御では、奇数段クラッチC1を係合させてモータ3によるエンジン2の始動を開始する時点(時刻t33)で、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させる制御を開始する。すなわち、スポーツ走行モードでは、ブレーキペダルの踏み込みが解除(オフ)されてから、車両1が発進して加速するまでの時間を短縮することで、アイドリングストップ状態からの車両1の発進の応答性(復帰レスポンス)を優先するようにしている。
すなわち、スポーツ走行モードが選択されている場合には、ブレーキペダルの踏み込みが解除されたときにエンジン2を始動する際、奇数段クラッチC1と偶数段クラッチC2を両方係合させることで、モータ3の駆動力(モータトルク)をエンジン2の始動に用いると共に第2入力軸SS及び第2変速機構G2を介して駆動輪WR,WL側にモータ3の駆動力を供給する。これにより、発進応答性を向上させることができる。
つまり、スポーツ走行モードが選択された場合には、通常走行モードが選択された場合と比較して、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させる制御をより早い段階で開始するようにしている。
図7は、モータ3の駆動トルクとエンジン2の始動に要する始動トルクとの関係を示すグラフである。本実施形態の制御では、上記スポーツ走行モードでのアイドリングストップ状態からの発進制御を行う際に、エンジン2の始動に要する始動トルク(始動用駆動力)Teを推定し、モータ3の駆動トルクTmから当該始動トルクTeを除いた分の駆動トルクTs(=Tm‐Te)を偶数段クラッチC2で駆動輪WR,WL側に伝達するようにしている。このように、エンジン始動トルク以外のモータトルクを偶数段クラッチC2経由で駆動輪WR,WL側へ伝達して車両1の発進用に用いることで、発進応答性を更に向上させることができる。
また、図7に示すように、エンジン2の始動に必要なエンジン始動トルクTeは、乗り越し始動トルクTe1とクランキングトルクTe2との合計である(Te=Te1+Te2)。ここで、乗り越し始動トルクTe1は、エンジン2のシリンダ内のピストンが最初の上死点を乗り越すために必要なトルクであり、クランキングトルクTe2は、上死点を乗り越した後でクランクシャフト2aを更に回転させるために必要なトルクである。図8は、クランキングトルクTe2とエンジン始動回転数の到達時間taとの関係を示すグラフである。本実施形態の制御では、スポーツ走行モードが選択されている場合には、通常走行モードが選択されている場合と比較して、エンジン始動回転数の到達時間ta(モータ3の駆動力でエンジン2を始動させる始動時間)をより長い時間に設定することで、エンジン2の始動に要するクランキングトルクTeを低減させる制御を行うようにしている。具体的には、図8のグラフに示すように、エンジン始動回転数の到達時間taをta1からta2(ta1<ta2)に増加させることで、クランキングトルクTe2がTe21からTe22(Te22<Te21)に減少する。これにより、乗り越し始動トルクTe1とクランキングトルクTe2の合計であるエンジン始動トルクTeが減少するので、その分、モータ駆動発進トルクTsが増加することになる。このように、スポーツ走行モードが選択されている場合には、乗り越しトルク後のクランキング時間を長くすることで、クランキングトルクを低減する制御を行う。これにより、偶数段クラッチC2経由で駆動輪WR,WLに供給するモータトルクを増大させて、発進応答性を改善することができる。
以上説明したように、本実施形態のハイブリッド車両の制御装置によれば、車両1の停車状態でエンジン2を始動する際、奇数段クラッチC1を接続し、モータ3の駆動力でエンジン2を始動すると共に、偶数段クラッチC2を一部係合状態にして、モータ3の駆動力の一部を駆動輪WR,WLに伝達して車両1の発進に用いる。これにより、エンジン2の始動を伴って車両1を発進させる場合の発進制御に対する応答性の遅れをモータ3の駆動力にて補正することが可能となる。すなわち、従来の第1入力軸IMS及び奇数段クラッチC1を介してモータ3の駆動力でエンジン2を始動する制御では、偶数段クラッチC2は非係合状態(ニュートラル状態)としており、モータ3及びエンジン2の駆動力が駆動輪WR,WL側に伝達されない状態でエンジン2を始動させていた。そして、エンジン2の始動後に偶数段クラッチC2を接続することでエンジン2の駆動力を駆動輪WR,WL側に伝達して車両1を発進させていた。これに対して、本実施形態の制御では、モータ3の駆動力でエンジン2を始動する際に、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させてモータ3の駆動力の一部を車両1の発進用の駆動力として用いることで、エンジン2の始動前又は始動途中にモータ3の駆動力で車両1の発進を開始させることが可能となる。したがって、車両1の発進応答性を向上させることが可能となる。これにより、エンジン2の停止状態(アイドリングストップ状態)での停車状態からの車両1の発進レスポンスを向上させることが可能となる。
すなわち、本実施形態の制御では、スポーツ走行モードの選択が行われたときには、停車状態でエンジン2を始動する際に、第1、第2クラッチC1,C2を共に係合させ、モータ3の駆動力でエンジン2の始動を開始する時点で偶数段クラッチC2を介してモータ3の駆動力を駆動輪WR,WL側に伝達する。これにより、スポーツ走行モードが選択された場合には、通常走行モードが選択された場合と比較して、偶数段クラッチC2を少なくとも一部係合させることで、モータ3の駆動力を駆動輪WR,WL側に伝達して車両1の発進に用いる制御をより早い段階で開始する。これにより、エンジン2の始動前からモータ3の駆動力の一部を車両1の発進に用いることができるので、車両1の発進応答性を更に向上させることができる。
また、本実施形態のハイブリッド車両では、車両1に搭載したエアコンユニットを駆動するためのエアコン用コンプレッサ(空調機器駆動手段)90を備えている。このエアコン用コンプレッサ90は、第1入力軸IMSに連結された機械駆動式のコンプレッサであって、第1入力軸IMSの回転が伝達されて駆動するようになっている。
第1入力軸IMSに連結された機械式のエアコン用コンプレッサ90を備えたことで、第1入力軸IMSを介してモータ3又はエンジン2の駆動力をエアコン用コンプレッサ90に伝達することで、エアコンユニットを駆動することが可能となる。したがって、第1変速機構G1を介してモータ3又はエンジン2の駆動力を駆動輪WR,WL側に伝達して車両1を走行させる奇数段走行時、又は第2変速機構(偶数段)G2のプレシフト時にモータ3又はエンジン2の駆動力を用いてエアコンユニットを駆動することが可能となる。さらに、車両1の停車時に駆動輪WR,WL側に駆動力を伝達できないときにも、奇数段クラッチC1を解放してモータ3の駆動力でエアコン用コンプレッサ90を駆動することが可能となる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、エンジン2の始動後に、偶数段クラッチC2を係合させてエンジン2の駆動力を駆動輪WR,WLに伝達する際に、奇数段クラッチC1を係合させて、モータ3の駆動力を駆動輪WR,WL側に伝達することでエンジン2の駆動力をアシストする制御を行うか、又はエンジン2の駆動力をモータ3に伝達して該モータ3による発電、バッテリ30の充電、回生のいずれかを実施するとよい。
エンジン2の始動後に上記のようなモータ3によるアシスト又は発電、充電、回生のいずれかを実施することで、エンジン2の始動後における回転数の変動をモータ3で吸収することができる。これにより、エンジン2の始動後に回転数が安定する前に回転数の変動による騒音や振動が偶数段クラッチC2を介して駆動輪WR、WL側に伝わることを抑制できるので、エンジン2の始動後における車両1の挙動を安定させることができる。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置では、アイドリングストップ状態からの発進制御を行うときに、残容量センサ35で検出したバッテリ30の残容量(SOC)が所定以下の場合には、偶数段クラッチC2を介して駆動輪WR,WLへ伝達する駆動力を低減させることで、モータ3の駆動力によるエンジン2の始動を優先させる制御を行うようにするとよい。これにより、エンジン2の始動後に該エンジン2の駆動力をモータ3に供給してモータ3による発電を行うことでバッテリ30の充電が可能となるので、バッテリ30の残容量不足を回避できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。例えば、エアコン用コンプレッサ90は、第1入力軸IMS上に設ける以外にも、第1変速機構G1のいずれかの構成要素に連結してもよい。
1 車両
2 エンジン(内燃機関)
2a クランク軸(機関出力軸)
3 モータ(電動機)
4 変速機
10 電子制御ユニット(制御手段)
30 バッテリ(蓄電装置)
31 アクセルペダル開度センサ
32 ブレーキペダルセンサ
33 シフトポジションセンサ
39 車速センサ
43,45,47 駆動ギヤ(奇数段ギヤ)
42,44,46 駆動ギヤ(偶数段ギヤ)
58 リバースギヤ
70 プラネタリギヤ機構
81,82 シンクロメッシュ機構(第1同期結合装置)
83,84 シンクロメッシュ機構(第2同期結合装置)
85 リバースシンクロメッシュ機構
C1 奇数段クラッチ(第1断接手段)
C2 偶数段クラッチ(第2断接手段)
CS カウンタシャフト(出力軸)
G1 第1変速機構
G2 第2変速機構
IDS アイドルシャフト
IMS 内側メインシャフト(第1入力軸)
OMS 外側メインシャフト(第2入力軸)
RVS リバースシャフト(リバース軸)
SS セカンダリシャフト(第2入力軸)
WR,WL 駆動輪

Claims (9)

  1. 駆動源としての内燃機関と電動機を備えると共に、
    前記電動機に接続されると共に第1断接手段を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2断接手段を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸上に配置された一又は複数の第1同期係合装置を介して前記第1入力軸に選択的に連結される複数の奇数変速段用ギヤを含む第1変速機構と、
    前記第2入力軸上に配置された一又は複数の第2同期係合装置を介して前記第2入力軸に選択的に連結される複数の偶数変速段用ギヤを含む第2変速機構と、
    前記出力軸上に配置され、前記第1変速機構の奇数変速段用ギヤと前記第2変速機構の偶数変速段用ギヤとが噛合する複数の出力ギヤと、を有する変速機と、
    前記内燃機関及び前記電動機を制御すると共に前記変速機の変速動作を制御する制御手段と、
    通常走行モードと、該通常走行モードと比較して車両の駆動力要求に対する応答性又は加速性を向上させたスポーツ走行モードとを選択可能な走行モード選択手段と、を備えるハイブリッド車両の制御装置であって、
    前記制御手段は、
    車両が停車状態で前記内燃機関が停止状態のときに前記車両を発進させる制御として、
    前記第1断接手段を接続して前記第1同期係合装置を解放した状態で、前記第1断接手段を介して前記電動機の駆動力を前記内燃機関に伝達することで前記内燃機関を始動させると共に、前記第2断接手段を少なくとも一部係合させて、該第2断接手段を介して前記電動機の駆動力の少なくとも一部を前記駆動輪側に伝達する制御を行い、
    前記走行モード選択手段により前記スポーツ走行モードが選択された場合には、
    前記第1断接手段を係合させて前記電動機による前記内燃機関の始動を開始する時点で、前記第2断接手段を少なくとも一部係合させる
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記車両に搭載した空調機器を駆動するための空調機器駆動手段を備え、
    前記空調機器駆動手段は、前記第1入力軸又は前記第1変速機構に連結されており、前記第1入力軸又は前記第1変速機構の回転が伝達されて駆動する
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記第2断接手段は、前記内燃機関の機関出力軸と前記第1入力軸との間に設けた発進用クラッチであり、
    前記第2断接手段の一部係合状態は、前記発進用クラッチを半係合状態とすることで実施し、
    前記制御手段は、前記発進用クラッチの係合量を変化させることで、該発進用クラッチを介して前記駆動輪側へ伝達される駆動力を調節する制御を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記走行モード選択手段で前記スポーツ走行モードが選択された場合には、
    前記内燃機関の始動に要する始動用駆動力を推定し、
    前記電動機の駆動力のうち当該始動用駆動力を除いた駆動力を前記第2断接手段を介して前記駆動輪側に伝達する
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記走行モード選択手段により前記スポーツ走行モードが選択された場合には、前記通常走行モードが選択された場合と比較して、前記電動機の駆動力で前記内燃機関を始動させる始動時間をより長い時間に設定することで、前記内燃機関の始動に要する駆動力を低減させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記電動機との間で電力の授受を行う蓄電装置を備え、
    前記制御手段は、
    前記内燃機関の始動後に、前記第2断接手段を係合させて前記内燃機関の駆動力を前記駆動輪側に伝達する際に、
    前記第1断接手段を係合させて、前記電動機で駆動力を前記駆動輪側に伝達するか、又は前記内燃機関の駆動力を前記電動機に伝達して該電動機による発電、前記蓄電装置の充電、回生のいずれかを実施する
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記電動機との間で電力の授受を行う蓄電装置と、前記蓄電装置の残容量を検知する残容量検知手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記残容量検知手段で検知した前記蓄電装置の残容量が所定以下の場合には、前記第2断接手段を介して前記駆動輪側へ伝達する駆動力を低減させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  8. 駆動源としての内燃機関と電動機を備えると共に、
    前記電動機に接続されると共に第1断接手段を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第1入力軸と、
    第2断接手段を介して選択的に前記内燃機関の機関出力軸に接続される第2入力軸と、
    駆動輪側に動力を出力する出力軸と、
    前記第1入力軸上に配置された一又は複数の第1同期係合装置を介して前記第1入力軸に選択的に連結される複数の奇数変速段用ギヤを含む第1変速機構と、
    前記第2入力軸上に配置された一又は複数の第2同期係合装置を介して前記第2入力軸に選択的に連結される複数の偶数変速段用ギヤを含む第2変速機構と、
    前記出力軸上に配置され、前記第1変速機構の奇数変速段用ギヤと前記第2変速機構の偶数変速段用ギヤとが噛合する複数の出力ギヤと、
    通常走行モードと、該通常走行モードと比較して車両の駆動力要求に対する応答性又は加速性を向上させたスポーツ走行モードとを選択可能な走行モード選択手段と、を有する変速機を備えるハイブリッド車両の制御方法であって、
    車両が停車状態で前記内燃機関が停止状態のときに前記車両を発進させる制御として、
    前記第1断接手段を接続して前記第1同期係合装置を解放した状態で、前記第1断接手段を介して前記電動機の駆動力を前記内燃機関に伝達することで前記内燃機関を始動させると共に、前記第2断接手段を少なくとも一部係合させて、該第2断接手段を介して前記電動機の駆動力の少なくとも一部を前記駆動輪側に伝達する制御を行い、
    車両の走行モードとして、通常走行モードと比較して車両の駆動力要求に対する応答性又は加速性を向上させたスポーツ走行モードが選択されている場合には、
    前記第1断接手段を係合させて前記電動機による前記内燃機関の始動を開始する時点で、前記第2断接手段を少なくとも一部係合させる
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御方法。
  9. 前記スポーツ走行モードが選択された場合には、前記通常走行モードが選択された場合と比較して、前記電動機の駆動力で前記内燃機関を始動させる始動時間をより長い時間に設定することで、前記内燃機関の始動に要する駆動力を低減させる制御を行う
    ことを特徴とする請求項に記載のハイブリッド車両の制御方法。
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