JP5905333B2 - 流路切替機構 - Google Patents

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Description

本発明は流路切替機構に関するものである。
従来、流路内の排ガスを連通路を介して弁軸の上部側に誘導し、弁軸を排ガスによって下方に押圧することで、シーリングを軸受に強く押圧し、シール性を向上する装置が特許文献1に開示されている。
特開2010−133385号公報
上記の発明は、バルブの開度が小さくなり、流路内の圧力が上昇すると、弁軸を下方に押圧し、シーリングを軸受に押圧する。
しかし、バルブの開度が大きい場合には、流路内の圧力が低く、弁軸を下方に押圧する力、さらにはシーリングを軸受に押圧する力が小さくなりシール性が低下する。そのため、上記の発明を排ガスなどの流体の流れ方向を選択的に切り替える流路切替機構に用いるとシール性が低下する、といった問題点がある。
本発明はこのような問題点を解決するために発明されたもので、バルブの位置によらず、シール性を向上することを目的とする。
本発明のある態様に係る流路切替機構は、流路を流れる流体の流れ方向を切り替える流路切替機構であって、流路内に設けられ、流体の流れ方向を切り替える切替部と、切替部が連結する軸部と、軸部を回動可能に支持する第1軸受部と、軸部の外周に軸部と一体に設けられ、第1軸受部と接触し、軸部と第1軸受部との間をシールするシール部とを備え、シール部は、第1軸受部側に押し付ける力を流体から受ける第1受圧部を備え、シール部は、テーパ形状、または曲面形状である。
この態様によると、第1軸受部側に押し付ける力を流体から受ける第1受圧部をシール部に設けることで、切替部の位置によらず、シール性を向上することができる。
流路切替機構の断面図である。 図1AのI−I断面における切替部を示す図である。 本実施形態の変形例を示す図である。
本発明の実施形態の流路切替機構について図1Aを用いて説明する。図1Aは、流路切替機構の断面図である。
流路切替機構1は、ケース2と、軸部3と、切替部4と、シール部5と、スプール6と、第1軸受部7と、第2軸受部8とを備える。
ケース2は、例えばエンジンから排出される排気ガスなどの流体が流れる流路を形成する流通部10と、第1収容部11と、第2収容部12とを備える。
第1収容部11は、流通部10に設けた連通孔10aから流路とは反対側に向けて突出する。第1収容部11は、円筒形状であり、軸部3が挿入され、シール部5、および第1軸受部7を収容する。
第2収容部12は、流路を挟んで第1収容部11とは反対側の位置に形成され、軸部3の軸方向に沿って流路とは反対側に向けて突出する。第2収容部12は、有底の円筒形状である。第2収容部12は、軸部3が挿入され、第2軸受部8、およびスプール6を収容する。
軸部3は、流体の流れ方向に対して交差する方向に延び、第1収容部11に設けた第1軸受部7、および第2収容部12に設けた第2軸受部8によって回動可能に支持されている。軸部3はアクチュエータ(図示せず)の動きに応じて軸部3の軸心を中心に回動する。
シール部5は、軸部3の外周壁から突出し、軸部3の周方向に一周して形成され、軸部3と一体となっている。シール部5は、軸部3の軸方向における断面が三角形状となり、シール部5の外周壁は、流路側となるにつれて拡径するテーパ形状であり、流路側の外周端と軸部3との間に受圧部5aが形成される。シール部5は、第1軸受部7よりも流路側に設けられ、第1収容部11に収容される。シール部5の外周壁は第1軸受部7と線接触する。
スプール6は、軸部3の外周壁に環状に形成され、軸部3と一体となっている。スプール6は、第2軸受部8よりも流路側に設けられ、スプール6の少なくとも一部は、第2収容部12に収容される。スプール6の外周には軸部3の軸方向における断面がR形状となる曲面部6aが形成される。曲面部6aと第2収容部12の内周壁との間には隙間が設けられる。
切替部4は、軸部3に連結し、軸部3の回動に応じて流路内を回動し、流路を流れる流体の流れ方向を選択的に切り替える平板部4aと、平板部4aの両面に設けたフィン4bとを備える。
フィン4bは、軸部3の軸方向における流通部10の中心線Oよりも第2軸受部8側に設けられる。そのため、フィン4bよりもシール部5側では、流体はフィン4bの影響を受けずに流れ、流路における流体の偏流を抑制することができる。軸部3側のフィン4bはスプール6に向けて湾曲している。フィン4bは図1Bに示すように流体の流れ方向の上流側となるにつれて幅が狭くなる。図1Bは図1AのI−I断面における切替部4を示す図である。
本実施形態の作用について説明する。
流路に流体が流れると、シール部5の受圧部5aは、切替部4の位置にかかわらず、流体によって第1軸受部7側へ押し付ける力を受け、シール部5は第1軸受部7に押し付けられる。また、フィン4bは流体の流れを受けて、切替部4を第1軸受部7側へ押し上げる力を発生させる。これにより、軸部3に設けたシール部5は第1軸受部7に押し付けられる。このように、流路に流体が流れると、切替部4の位置にかかわらず、シール部5は第1軸受部7に押し付けられ、シール部5の外周壁と第1軸受部7とのシール性が向上する。
スプール6は、軸部3の軸方向における断面がR形状となっており、流体によって第2軸受部8側へ押し付ける力を受け難くなっている。また、スプール6と第2収容部12の内壁と間には、隙間が形成されている。そのため、流体の一部が隙間を介してスプール6と第2軸受部8との間に流入し、スプール6を第1軸受部7側へ押し上げる力が発生し、スプール6が設けられた軸部3、および軸部3に設けたシール部5は第1軸受部7に押し付けられる。これにより、シール部5の外周壁と第1軸受部7とのシール性が向上する。
本発明の実施形態の効果について説明する。
切替部4が連結する軸部3にシール部5を設け、シール部5を第1軸受部7へ押し付ける力を、流路を流れる流体から受ける受圧部5aをシール部5に形成する。これにより、切替部4の位置にかかわらず、流路を流れる流体によってシール部5を第1軸受部7へ押し付け、軸部3と第1軸受部7とのシール性を向上することができる。
第1軸受部7とシール部5とを第1収容部11に収容することで、流路を流れる流体が受ける抵抗を小さくすることができる。
シール部5を流路側となるにつれて拡径するテーパ形状とすることで、受圧部5aにおける受圧面積を広くし、流体によって発生する押し付け力が大きくなり、シール性を向上することができる。また、シール部5を流路側となるにつれて拡径するテーパ形状とすることで、シール部5が第1軸受部7側へ押し付けられるとシール部5と第1軸受部7とが密着し、シール性を向上することができる。
第2収容部12に収容されるスプール6に軸部3の軸方向における断面がR形状となる曲面部6aを形成することで、流路を流れる流体によって第2軸受部8側へ押し付ける力がスプール6にかかることを抑制する。これにより、シール部5を第1軸受部7に押し付けてシール性を向上することができる。
流体によって切替部4を第1軸受部7側へ押し付ける力を発生させるフィン4bを切替部4に設ける。これにより、軸部3、およびシール部5を第1軸受部7側へ押し付ける力を大きくし、シール性を向上することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内でなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは言うまでもない。
上記実施形態では、シール部5の外周壁をテーパ形状としたが、これに限られることはなく、シール部5と第1軸受部7とが線接触すればよく、シール部5の外周壁を例えば曲面形状としてもよい。これによっても受圧部5aによって流体から力を受け、シール性を向上することができる。
なお、図2に示すようにシール部20の一部を第1軸受部7側へ窪ませて、シール部20の外周壁の背面に受圧部20aを形成してもよい。これにより、受圧部20aの受圧面積が広くなり、流路を流れる流体によってシール部20を更に第1軸受部7に押し付け、更にシール性を向上することができる。
1 流路切替機構
3 軸部
4 切替部
4b フィン(第2受圧部)
5、20 シール部
5a、20a 受圧部(第1受圧部)
6 スプール
6a 曲面部
7 第1軸受部
8 第2軸受部
11 第1収容部(第1軸受ケース)
12 第2収容部(第2軸受ケース)

Claims (3)

  1. 流路を流れる流体の流れ方向を切り替える流路切替機構であって、
    前記流路内に設けられ、前記流体の流れ方向を切り替える切替部と、
    前記切替部が連結する軸部と、
    前記軸部を回動可能に支持する第1軸受部と、
    前記軸部の外周に前記軸部と一体に設けられ、前記第1軸受部と接触し、前記軸部と前記第1軸受部との間をシールするシール部とを備え、
    前記シール部は、前記第1軸受部側に押し付ける力を前記流体から受ける第1受圧部を備え
    前記シール部は、テーパ形状、または曲面形状であることを特徴とする流路切替機構。
  2. 前記シール部は、前記流路側となるにつれて拡径するテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載の流路切替機構。
  3. 前記切替部は、前記流体の流れを受けて、前記シール部を前記第1軸受部側に押し付ける第2受圧部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の流路切替機構。
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