JP5904463B2 - アイドル吸気量調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車や四輪バギー車などの自走式車両に搭載されるアイドル吸気量調整装置に関する。
従来から、自動二輪車や四輪バギー車などの自走式車両においては、エンジン(原動機)で発生した駆動力を駆動輪に伝達するために動力伝達装置が設けられている。動力伝達装置は、エンジンの回転駆動軸(クランクシャフト)に対して接続および切断しながら同回転駆動軸の回転数を変速しつつ駆動輪に伝達する機械装置であり、主としてクラッチとトランスミッションによって構成されている。ここで、クラッチとは、エンジンの回転駆動軸に対して接続および切断しながらこの回転駆動軸の回転駆動力をトランスミッション側に伝達する機械装置である。また、トランスミッションとは、エンジンの回転駆動軸の回転数を複数の変速段で変速させて駆動輪側に伝達する機械装置である。
このような動力伝達装置においては、自走式車両の走行中にトランスミッションにおける変速段を切り替える所謂シフトチェンジを行なう場合にエンジン側の回転数が駆動輪側の回転数よりも少なくなって変速段の切り替え動作が円滑に行われないことがあるとともに変速段切り替え後に大きな変速ショックが生じることがある。このため、自走式車両においては、自走式車両の操縦者がシフトチェンジ操作の直後にアクセル操作することにより燃焼室に吸気を行なってエンジン側の回転数を上昇させる所謂ブリッピング(空ぶかし)が行なわれている。
しかしながら、操縦者によるアクセルのブリッピング操作をECU(Engine Control Unit)によるブリッピング制御に置き換える装置として従来の制御モータ付きのアイドル調整装置を用いると、例えば、下記特許文献1に示されるように、吸気量を調整するアイドル調整弁の開度に対して吸気量が一定の割合で増加または減少するため、ブリッピング時におけるエンジン側の回転数の上昇が遅いとともにブリッピングに十分な回転数の上昇が得られ難く現状の変速段の円滑な解消および変速ショックの緩和が不十分であるという問題があった。
特開2010−223049号公報
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、トランスミッションの変速動作における現状の変速段の円滑な解消および変速ショックの緩和を実現することができるアイドル吸気量調整装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る本発明の特徴は、エンジンの燃焼室に繋がる吸気通路に設けられたスロットルバルブをバイパスして吸気ガスを導くバイパス通路と、筒体で構成されてバイパス通路における吸気ガスが供給される側に開口する流入側開口部および同吸気ガスの送り先となる吸気通路側に開口する流出側開口部をそれぞれ有してバイパス通路内を摺動可能に設けられるアイドル調整弁と、バイパス通路内におけるアイドル調整弁の位置および/または向きを変化させることにより流入側開口部または流出側開口部のバイパス通路内での開度を調整するアイドル調整弁駆動手段と、アイドル調整弁駆動手段の作動を制御する制御手段とを備え、エンジンの回転速度を複数の変速段で変速するトランスミッションを備えた車両に用いられるアイドル吸気量調整装置であって、アイドル調整弁は、さらに、流入側開口部または流出側開口部に対して第2の流入側開口部または流出側開口部となる第2開口部を同第2開口部に対応する流入側開口部または流出側開口部よりも大きな開口で同流入側開口部または同流出側開口部に対して独立した位置に有し、制御手段は、トランスミッションの変速動作時にアイドル調整弁駆動手段の作動を制御することによりアイドル調整弁を周方向に回転変位させて第2開口部をバイパス通路に連通させることを特徴とすることにある。
このように構成した請求項1に係る本発明の特徴によれば、アイドル吸気量調整装置は、エンジンの燃焼室にスロットルバルブをバイパスして吸気する際の吸気量を調整するアイドル調整弁に流入側開口部または流出側開口部に対して第2の流入側開口部または流出側開口部となる第2開口部が設けられている。この場合、第2開口部は、この第2開口部に対応する流入側開口部または流出側開口部よりも大きな開口で同流入側開口部または同流出側開口部に対して独立した位置に形成されている。そして、制御手段は、トランスミッションの変速動作に同期させてアイドル調整弁の第2開口部をバイパス通路に連通させる。これにより、トランスミッションの変速動作時においては、エンジンの燃焼室に対して流入側開口部または流出側開口部より大きな開口の第2開口部を介して吸気ガスが供給される。この結果、トランスミッションの変速動作時において早期にエンジン側の回転数を上昇させることができるため、変速動作における現状の変速段を円滑に解消できるとともに変速ショックを効果的に緩和させることができる。
また、請求項2に係る本発明の他の特徴は、前記アイドル吸気量調整装置において、第2開口部は、流出側開口部に対して設けられることにある。
このように構成した請求項2に係る本発明の他の特徴によれば、アイドル吸気量調整装置は、第2開口部が流出側開口部に対して設けられている。これにより、アイドル調整弁に形成される流入側開口部は1つとなるため、筒状のアイドル調整弁の軸方向に開口して設けることが容易となる。この場合、アイドル調整弁の軸方向に開口した流入側開口部を形成したアイドル調整弁は、バイパス通路における吸気ガスの流通方向に沿って配置することができるため、バイパス通路に対して交わる方向にアイドル調整弁を配置する場合に比べてアイドル調整弁とバイパス通路との間の気密性および摺動性を確保し易くなる。なお、第2開口部を流出側開口部に対して設けた場合、流入側開口部は流出側開口部および第2開口部の各開口面積よりも大きな開口面積で形成しておく必要がある。
また、請求項3に係る本発明の他の特徴は、前記アイドル吸気量調整装置において、バイパス通路は、吸気ガスが供給される側の上流通路に対して同吸気ガスの送り先となる吸気通路側の下流通路が直交した略L字状に形成されており、アイドル調整弁は、上流通路または下流通路内を摺動可能に配置されて流入側開口部および流出側開口部のうちの一方が第2開口部とともに前記筒体の外周面に形成されるとともに他方が同筒体の軸方向に開口して形成されており、アイドル調整弁駆動手段は、アイドル調整弁を上流通路または下流通路に沿って駆動することにある。
このように構成した請求項3に係る本発明の他の特徴によれば、アイドル吸気量調整装置は、バイパス通路が略L字状に形成さるとともにアイドル調整弁における流入側開口部および流出側開口部のうちの一方が第2開口部とともに筒体の外周面に形成されるとともに他方が同筒体の軸方向に開口して形成されて構成されている。これにより、アイドル吸気量調整装置は、流入側開口部、流出側開口部および第2開口部をそれぞれアイドル調整弁の外周面上に形成した場合に比べてアイドル調整弁の長さを短くできるため装置構成を全体としてコンパクトに構成することができる。
また、請求項4に係る本発明の他の特徴は、前記アイドル吸気量調整装置において、アイドル調整弁は、外周部に周方向に沿って流入側開口部または流出側開口部と第2開口部とを有するとともに内周部に直接的または間接的に雌ネジ部を有し、アイドル調整弁駆動手段は、雌ネジ部に噛み合う雄ネジ部が形成された送りシャフトおよび同送りシャフトを回転駆動する電動機を有し、バイパス通路およびアイドル調整弁は、一方にアイドル調整弁が配置された上流通路または下流通路に沿った案内溝を有するとともに他方に案内溝内に嵌合して相対的に摺動変位する嵌合突起を有し、案内溝は、第2開口部の形成位置に対応してアイドル調整弁の周方向側に広がる拡張部を有することにある。
このように構成した請求項4に係る本発明の他の特徴によれば、アイドル吸気量調整装置は、バイパス通路およびアイドル調整弁のうちの一方にアイドル調整弁の摺動方向に沿う案内溝が形成されるとともに他方にこの案内溝内を摺動する嵌合突起が形成されてアイドル調整弁が所謂ネジ送り機構によってバイパス通路内を摺動するように構成されている。そして、この場合、案内溝には、第2開口部の形成位置に対応してアイドル調整弁の周方向側に広がる拡張部が形成されている。このため、アイドル吸気量調整装置は、アイドル調整弁が案内溝に沿ってバイパス通路内を摺動する過程において嵌合突起が拡張部に位置したとき、この拡張部の形成方向であるアイドル調整弁の周方向に沿ってアイドル調整弁が回転する。これにより、バイパス通路の壁面で塞がれていた第2開口部がバイパス通路に連通する。すなわち、アイドル吸気量調整装置は、簡単な構成によって第2開口部のバイパス通路への開度を調整することができる。
また、請求項5に係る本発明の他の特徴は、アイドル吸気量調整装置において、アイドル調整弁駆動手段によるアイドル調整弁の駆動方向上で同アイドル調整弁に対向した状態で送りシャフトとともに回転駆動するプレッシャー体と、プレッシャー体に対向する位置にアイドル調整弁に直接的または間接的に設けられた受け部とを有するクラッチ機構を備えることにある。
このように構成した請求項5に係る本発明の他の特徴によれば、アイドル吸気量調整装置は、アイドル調整弁が摺動変位するバイパス通路内に送りシャフトとともに回転駆動するプレッシャー体を設けるとともにアイドル調整弁にプレッシャー体を受ける受け部を形成したクラッチ機構を備えている。これにより、アイドル吸気量調整装置は、アイドル調整弁がバイパス通路内における位置によってプレッシャー体に接触する。すなわち、アイドル調整弁は、プレッシャー体に接触することにより確実に周方向に回転するようになる。この結果、アイドル調整弁をより確実に回転させることができ、第2開口部のバイパス通路への開度を精度良く調整することができる。
また、請求項6に係る本発明の他の特徴は、前記アイドル吸気量調整装置において、第2開口部は、同第2開口部に対応する流入側開口部側または流出側開口部側に開口幅が狭く形成されたプリ開口部を有することにある。
このように構成した請求項6に係る本発明の他の特徴によれば、アイドル吸気量調整装置は、第2開口部がこの第2開口部に対応する流入側開口部側または流出側開口部側に開口幅が狭く形成されたプリ開口部を有して構成されている。これにより、アイドル吸気量調整装置は、アイドル調整弁における第2開口部による気密性の低下を防止しながら、いち早く第2開口部をバイパス通路に開口して開度を拡大することができる。この結果、トランスミッションの変速動作時においてより早期にエンジン側の回転数を上昇させることができるため、変速動作における現状の変速段を円滑に解消できるとともに変速ショックを効果的に緩和させることができる。
本発明に係るアイドル吸気量調整装置の全体構成の概略を模式的に示すブロック図である。 (a)〜(d)は図1に示すアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁が閉じた状態を示しており、(a)はアイドル調整弁の拡大断面図であり、(b)はアイドル調整弁における下流通路と流出側開口部との位置関係のみを示す平面図であり、(c)はアイドル調整弁における弁本体と嵌合突起との位置関係のみを示す底面図であり、(d)はアイドル調整弁における嵌合突起に対する弁本体の姿勢状態のみを示す断面図である。 (A)〜(E)は図1に示すアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁を示しており、(A)はアイドル調整弁の弁本体の平面図であり、(B)はアイドル調整弁の弁本体の正面図であり、(C)はアイドル調整弁の弁本体の底面図であり、(D)はアイドル調整弁の弁本体の背面図であり、(E)は(B)に示すA−A線から見た断面図である。 アイドル調整弁における発生パルス総数および時間に対する下流通路への開口部面積の変化を示すグラフである。 (a)〜(d)は図1に示すアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁が開いた一状態を示しており、(a)はアイドル調整弁の拡大断面図であり、(b)はアイドル調整弁における下流通路と流出側開口部との位置関係のみを示す平面図であり、(c)はアイドル調整弁における弁本体と嵌合突起との位置関係のみを示す底面図であり、(d)はアイドル調整弁における嵌合突起に対する弁本体の姿勢状態のみを示す断面図である。 (a)〜(d)は図1に示すアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁が更に開いた一状態を示しており、(a)はアイドル調整弁の拡大断面図であり、(b)はアイドル調整弁における下流通路と流出側開口部との位置関係のみを示す平面図であり、(c)はアイドル調整弁における弁本体と嵌合突起との位置関係のみを示す底面図であり、(d)はアイドル調整弁における嵌合突起に対する弁本体の姿勢状態のみを示す断面図である。 本発明の変形例に係るアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁の全体構成の概略を示す断面図である。 本発明の他の変形例に係るアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁の弁本体の全体構成の概略を示す背面図である。 本発明の他の変形例に係るアイドル吸気量調整装置におけるアイドル調整弁の弁本体の全体構成の概略を示す平面図である。
以下、本発明に係るアイドル吸気量調整装置の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係るアイドル吸気量調整装置100の全体構成の概略を模式的に示すブロック図である。なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。このアイドル吸気量調整装置100は、二輪自動車(所謂オートバイ)においてエンジンの燃焼室に対してスロットルバルブをバイパスして吸気ガスを供給する機械装置であり、二輪自動車におけるエンジンの周辺(例えば、着座シートや燃料タンクの下方)に設けられる。
(アイドル吸気量調整装置100の構成)
アイドル吸気量調整装置100は、アイドル調整装置110を備えている。アイドル調整装置110は、エンジン101を構成するシリンダ102内にスロットルバルブ108をバイパスして吸気ガスとしての空気を供給することにより、エンジン101のアイドリング時および後述するトランスミッション220の変速動作時においてシリンダ102内に供給する空気量を調整する機械装置である。
ここでエンジン101の構成について簡単に説明しておく。エンジン101は、図示しない車両に搭載されて燃料の燃焼によって回転駆動力を発生させる原動機である。具体的には、エンジン101は、筒状に形成されたシリンダ102内に燃料と空気とからなる混合気を導入するとともに、この混合気を点火プラグ103によって点火して爆発させることによりピストン104をシリンダ102内で往復運動させてピストン104に連結されるクランクシャフト105に回転駆動力を発生させる所謂レシプロエンジンである。本実施形態においては、エンジン101は、所謂4ストロークエンジンを想定しているが、所謂2ストロークエンジンであってもよいことは当然である。
このエンジン101の燃焼室を構成するシリンダ102には、吸気バルブ106を介して吸気通路107が接続されている。吸気通路107は、シリンダ102内に燃料と空気との混合気を供給するための配管であり、スロットルバルブ108およびインジェクタ109がそれぞれ設けられている。スロットルバルブ108は、車両の操縦者による手動操作によってシリンダ102内に供給する空気量(吸気量)を調整することができる弁である。また、インジェクタ109は、シリンダ102内に燃料を霧状にして供給(噴射)する燃料噴射装置である。これらのインジェクタ109および前記点火プラグ103は、それぞれ後述するECU300によって作動が制御される。
アイドル調整装置110は、詳しくは図2(a)〜(d)に示すように、吸気通路107に隣接して設けられており、主として、ボディ111、バイパス通路112、アクチュエータ113およびアイドル調整弁120をそれぞれ備えている。これらのうち、ボディ111は、アイドル調整装置110の筐体を構成する中空の部品であり、アルミニウム材を射出成形することにより成形されている。このボディ111の内部には、バイパス通路112が形成されている。
バイパス通路112は、吸気通路107内を流通する空気をスロットルバルブ108をバイパスしてシリンダ102内に導くための管路である。このバイパス通路112は、吸気通路107におけるスロットルバルブ108よりも上流側に接続される上流通路112aと、吸気通路107におけるスロットルバルブ108よりも下流側に接続される下流通路112bとで構成されている。これらのうち、上流通路112aは、吸気通路107から図示下側に延びた後図示左側に屈曲して吸気通路107と平行に延びて形成されている。この上流通路112aには、吸気通路107に対して平行に延びて形成された部分に同部分より上流側の管路よりも内径が大きく形成されたバルブ収容部112cが形成されている。一方、下流通路112bは、上流通路112におけるバルブ収容部112cから同バルブ収容部112cに対して直交方向である図示上側に延びて吸気通路107に接続されている。
また、ボディ111における図示左側端部は、バルブ収容部112cに連通した状態で円筒状に切り欠かれており、この切り欠かれた部分にアクチュエータ113が固定されている。アクチュエータ113は、アイドル調整弁120を変位させるための駆動装置であり、ECU300によって作動が制御される。すなわち、アクチュエータ113は、本発明におけるアイドル調整弁駆動手段に相当する。本実施形態においては、アクチュエータ113は、ステッピングモータによって構成されている。このアクチュエータ113は、回転駆動する送りシャフト113aの外周面に図示しない雄ネジが形成されるとともにこの送りシャフト113aにおけるアクチュエータ113側の端部にプレッシャー体114を備えている。
プレッシャー体114は、送りシャフト113aと一体的に回転しながらアイドル調整弁120を押圧することによりアイドル調整弁120の回転変位を補助するための部材であり、アルミニウム材を円筒状に形成して構成されている。この場合、プレッシャー体114は、バルブ収容部112c内におけるアイドル調整弁120が回転変位する位置においてアイドル調整弁120に接触して押圧可能な長さに形成されている。このプレッシャー体114は、送りシャフト113aに一体的に固定されている。なお、このプレッシャー体114は、アルミニウム材以外の材料、例えば、樹脂材で構成することもできる。
ボディ111内の上流通路112aにおけるバルブ収容部112cには、アイドル調整弁120が収容されている。アイドル調整弁120は、バイパス通路112を流通する空気量、より具体的には、下流通路112bに送る空気量を調整するための流量調節用の弁であり、主として、弁本体121、送りスリーブ126、スプリング127,受け部128をそれぞれ備えている。これらのうち、弁本体121は、詳しくは図3(A)〜(E)に示すように、上流通路112aから供給される空気の下流通路112bへの流出および遮断を行なう部品であり、樹脂材を円筒状に形成して構成されている。なお、図3においては、(B)に示す正面図のみ隠れ線を破線で示している。
弁本体121の内部には、上流通路112a側から順に流通筒部121a、摺動筒部121bおよび凹状筒部121cがそれぞれ形成されている。これらのうち、流通筒部121aは、上流通路112aから供給される空気を弁本体121内で唯一導入できる空間を形成する円筒部分であり、バルブ収容部112cに隣接する上流通路112aと略同径で形成されている。この流通筒部121aには、バルブ収容部112cを含む上流通路112aに連通する流入側開口部122が形成されるとともに、下流通路112bに選択的に連通する流出側開口部123および第2開口部124がそれぞれ形成されている。
流入側開口部122は、上流通路112aから供給される空気を弁本体121の流通筒部121a内に導入するための開口部分であり、弁本体121の軸方向に向って形成されている。一方、流出側開口部123および第2開口部124は、流通筒部121a内に導入した空気を下流通路112bに選択的に流出させるための開口部分であり、弁本体121の外表面まで貫通した状態でそれぞれ形成されている。
これらのうち、流出側開口部123は、主として、エンジン101のアイドリング時の空気量を調整するための開口部分であり、弁本体121の軸方向に沿って一定の幅で延びる長孔状に形成されている。また、第2開口部124は、後述するトランスミッション220の変速動作時にブリッピングを行なうための空気を供給する開口部分であり、弁本体121の軸方向に沿って流出側開口部123よりも大きな幅の方形状に形成されている。本実施形態においては、第2開口部124は、流出側開口部123に対して約4.5倍の開口面積で形成されている。
そして、この第2開口部124は、流出側開口部123に対して独立した位置に形成されている。具体的には、第2開口部124は、弁本体121の中心軸に対する流出側開口部123の位置から90°回転した位置に流出側開口部123とは連通しない独立した貫通孔で形成されている。すなわち、第2開口部124は、流出側開口部123に対して弁本体121の外周面および内周面を構成する壁部を介して形成されることにより流出側開口部123に繋がって形成される場合に比べて流出側開口部123の気密性を確保することができる。
また、弁本体121の外周部には、流出側開口部123に対向する位置に弁本体121の内部に貫通した状態で案内溝125が形成されている。案内溝125は、弁本体121をバルブ収容部112cに沿って変位させるとともに弁本体121をバルブ収容部112cの周方向に沿って回転変位させるための切欠き部分である。この案内溝125は、主として、バルブ収容部112cの軸方向に沿って互いに平行に延びる周方向規制部125a,125bと、周方向規制部125aの端部から徐々に弁本体121の周方向に広がった拡張部125cとで構成されている。
周方向規制部125a,125bは、流出側開口部123が下流通路112bに開口する開度を規定する溝であり、流出側開口部123が下流通路112bに全く開口しない位置から流出側開口部123の全てが下流通路112bに開口する位置以下の範囲で流出側開口部123を変位させる距離に相当する長さで形成されている。また、拡張部125cは、弁本体121の周方向への回転変位量を規定する溝であり、流出側開口部123が下流通路112bに開口する角度位置から第2開口部124が下流通路112bに開口する角度位置の範囲(本実施形態においては90°)に対応する角度範囲の切り欠きで形成されている。
なお、案内溝125は、弁本体121をバルブ収容部112cの軸方向に沿って変位させるとともに弁本体121をバルブ収容部112cの周方向に沿って回転変位させる位置に形成されていれば弁本体121の外周部における他の位置に形成されていてもよい。また、案内溝125は、弁本体121に対して必ずしも貫通孔で形成されている必要はなく、例えば、有底状の溝であってもよい。また、拡張部125cは、周方向規制部125aの端部から徐々にバルブ収容部112cの周方向に広がって形成、すなわち、弁本体121の軸方向に延びつつバルブ収容部112cの周方向に延びて形成するほかに、周方向規制部125aの端部からバルブ収容部112cの周方向にのみ延びて形成、換言すれば、周方向規制部125から周方向に直交する方向に延びて形成することもできる。
摺動筒部121bは、送りスリーブ126が弁本体121の軸方向に摺動可能な状態で勘合する貫通孔であり、流通筒部121aより小径に形成されている。送りスリーブ126は、送りシャフト113aと協働して弁本体121をバルブ収容部112cの軸方向に沿って変位させるための部品であり、真鍮材を筒状に形成して構成されている。この送りスリーブ126の内周部は、送りシャフト113aの雄ネジに噛み合う雌ネジが形成されており、送りシャフト113aと噛み合っている。また、送りスリーブ126の外周部は、摺動筒部121bに摺動可能に嵌合するとともに、図示右側の外周端部がフランジ状に張り出して形成されて摺動筒部121bの端部(流通筒部121aの端部)に掛かっている。
凹状筒部121cは、スプリング127を収容する開口部分であり、流通筒部121aと略同じ孔径で形成されている。スプリング127は、弁本体121と送りスリーブ126とを互いに摩擦接触させるための押圧力を発生させる弾性体である。本実施形態においては、スプリング127は、円錐状のコイルスプリングによって構成されている。このスプリング127は、一方(図示右側)の端部が凹状筒部121c内に収容されて摺動筒部121bの端部を押圧するとともに、他方(図示左側)の端部が送りスリーブ126の端部に設けられた受け部128を押圧する。受け部128は、スプリング127の弾性力を受けるとともに、プレッシャー体114と摩擦接触するための部材であり、SPC材を円板状に形成して構成されている。この受け部128は、送りスリーブ126に対して周方向への回転変位が不能な状態で設けられている。これにより、弁本体121と送りスリーブ126とは、スプリング127の押圧力を限界とする摩擦力により互いに押圧し合った接触状態となっている。
そして、これら弁本体121、送りスリーブ126、スプリング127および受け部128を備えるアイドル調整弁120は、流入側開口部122が上流通路112a側(図示右側)に面するとともに流出側開口部123が下流通路112b側(図示上側)に面する向きでバルブ収納部112c内に配置されている。したがって、アイドル調整弁120における第2開口部124は、通常期においてはバルブ収納部112cの内周面によって塞がれた状態となっている。また、アイドル調整弁120における案内溝125は、バルブ収納部112cにおける図示下側の内周面によって塞がれた状態となっている。
この案内溝125が対向するバルブ収納部112cの内周部には、嵌合突起129が同内周部から突出した状態で設けられている。嵌合突起129は、案内溝125内に嵌って案内溝125の変位、すなわち、弁本体121の変位を規制するための部品であり、真鍮材を棒状に形成して構成されている。この嵌合突起129は、ボディ111の外側からバルブ収納部112cまで貫通して設けられた貫通孔に圧入されており、バルブ収納部112cの内周部からの所定の突出量で突出している。
一方、エンジン101におけるクランクシャフト105には、プライマリードライブギア105aを介して動力伝達装置200が連結されている。動力伝達装置200は、エンジン101によって発生された回転駆動力を複数の変速段で変速して伝達する機械装置であり、主として、クラッチ210およびトランスミッション220によって構成されている。
クラッチ210は、エンジン101で発生させた回転駆動力の伝達経路上におけるエンジン101とトランスミッション220との間に配置されて同エンジン101で発生させた回転駆動力をトランスミッション220に対して伝達および遮断を行なう機械装置である。このクラッチ210は、プライマリードライブギア105aに噛み合うプライマリードリブンギア201を介してエンジン101からの回転駆動力を受ける。
このクラッチ210は、トランスミッション220から軸状に延びるメインシャフト221の一方(図示右側)の端部側に設けられており、図示しない摩擦材を備えたフリクションプレート211と鋼板製のクラッチプレート212とが交互に複数枚ずつ配置された状態でクラッチケース213内に回転可能な状態でそれぞれ収容されて構成されている。そして、このクラッチ210は、フリクションプレート211とクラッチプレート212とが密着することで一体的に回転駆動することによりエンジン101の回転駆動力がトランスミッション220に伝達するとともに、フリクションプレート211とクラッチプレート212との密着状態が解消されることによりトランスミッション220に対するエンジン101の回転駆動力の伝達を遮断する。
一方、トランスミッション220は、エンジン101から発生した回転駆動力を複数の変速段(例えば、4段変速)で変速して駆動輪に伝達するための機械装置である。このトランスミッション220は、クラッチ210を介してエンジン101のクランクシャフト105に繋がるメインシャフト221と、駆動輪に繋がるカウンターシャフト222とが互いに平行配置されるとともに、これら2つのメインシャフト221とカウンターシャフト222との間に互いに変速比の異なる複数の変速段を構成する複数のギア列が設けられて構成されている。これらのメインシャフト221とカウンターシャフト222との間設けられた複数のギア列は、それぞれメインシャフト221に設けられた複数のメインシャフトギア221aとカウンターシャフト222に設けられた複数のカウンターシャフトギア222aとでそれぞれ構成されており、これらのメインシャフトギア221aとカウンターシャフトギア222aとは、互いに対向するギア同士が対を構成して常に噛み合っている。
また、これらのメインシャフトギア221aおよびカウンターシャフトギア222aは、1つの変速段を構成する互いに隣り合うメインシャフトギア221a同士およびカウンターシャフトギア222a同士に互いに嵌合し合うドッグ223aと嵌合穴223bとが互いに対向する側面に形成されている。これにより、1つの変速段を構成する互いに隣り合うメインシャフトギア221a同士およびカウンターシャフトギア222a同士がメインシャフト221およびカウンターシャフト222上で互いに連結および分離するように構成されている。そして、このトランスミッション220を含む動力伝達装置200は、シフトスピンドル駆動モータ230の回転駆動によって作動する。
ECU300(Engine Control Unit)は、CPU、ROM、RAMなどからなるマイクロコンピュータによって構成されており、ROMなどに予め記憶された図示しない制御プログラムに従ってアイドル吸気量調整装置100、エンジン101および動力伝達装置200の各作動を総合的に制御する制御装置である。具体的には、ECU300は、車両のハンドル301に設けられたシフトチェンジスイッチ302から出力されるシフトチェンジ制御信号に基づいて、点火プラグ103、インジェクタ109、アクチュエータ113およびシフトスピンドル駆動モータ230の各作動を制御してクラッチ210およびトランスミッション220におけるシフトアップおよびシフトダウンの各変速動作および同各変速動作操作時におけるブリッピング動作をそれぞれ実行する。
なお、このECU300は、アイドル吸気量調整装置100だけでなく、アイドル吸気量調整装置100が搭載された車両の作動を総合的に制御する。したがって、ECU300は、エンジン101および動力伝達装置200を含むエンジン101の各部にエンジン101の作動制御に必要な情報(例えば、エンジン101の回転数、車速、スロットルバルブ108の開度、アイドル調整装置120の開度、排気管内の酸素量、動力伝達装置200を作動するシフトスピンドル(図示せず)の回転角、シフトポジションおよびクラッチリフト量など)を取得するための図示しないセンサを備えており、これらのセンサから取得した情報に基づいてエンジン101を含む各制御対象を制御する。なお、図1においては、これらのセンサから取得した情報の経路を破線矢印によって示している。また、シフトスピンドル駆動モータ230の回転駆動によって動力伝達装置200が作動することも破線矢印で示している。
(アイドル吸気量調整装置100の作動)
次に、上記のように構成したアイドル吸気量調整装置100の作動について説明する。このアイドル吸気量調整装置100は、前記したように二輪自動車両における着座シートや燃料タンクの下方に配置されて、車両の操縦者(図示せず)によるシフトチェンジスイッチ302のシフトダウン操作によって作動する。なお、この操縦者によるシフトダウン操作におけるアイドル吸気量調整装置100の動作と、シフトアップ操作におけるアイドル吸気量調整装置100の動作とは互いに同様である。したがって、以下の作動説明においては、トランスミッション220のシフトダウン動作についてのみ説明するが、シフトアップ動作も同様である。
具体的には、車両が2段〜4段(「2速〜4速」ともいう)のうちのいずれか1つの変速段で走行中において、変速段を1段下げて1段〜3段(「1速〜3速」ともいう)にシフトダウンする場合、車両の操縦者はハンドル301に設けられたシフトチェンジスイッチ302を操作してECU300に対してシフトダウンを指示する。このシフトダウン操作後におけるアイドル調整弁120の開度の変化の過程を図4に示すグラフを参照しながら説明する。
操縦者によりシフトチェンジスイッチ302に対してシフトダウン操作がなされると、シフトチェンジスイッチ302はECU300に対してシフトダウンを表すシフトチェンジ制御信号であるシフトダウン制御信号を出力する。これにより、ECU300は、トランスミッション220における変速段を下げるシフトダウン動作を動力伝達装置200に開始させるとともにアイドル調整装置110にシフトダウン時におけるブリッピング動作を開始させる。この場合、ブリッピングとは、変速動作時にエンジン101に吸気することによりエンジン101側の回転数を上昇させてトランスミッション220側の回転数に近づける操作である。
シフトチェンジスイッチ302からシフトダウン制御信号を入力するとECU300は、直ちに、アイドル調整装置110のアクチュエータ113に対してアイドル調整弁120を吸気通路107に対して全開となるだけのパルス信号を出力する。一方、アイドル調整装置110は、図5(a)〜(d)に示すように、車両の走行時においては、アイドル調整弁120がバルブ収容部112cにおける図示最右端の位置(図2(a)〜(d)参照)から所定量だけ図示左側に位置して流出側開口部123が下流通路112bに所定量だけ開口した状態となっている。この場合、アイドル調整弁120における流出側開口部123の下流通路112bへの開口量である開度は、エンジン101のアイドリングに必要な最小限の開度である。
そして、ECU300からアイドル調整弁120を全開とするパルス信号を受けることにより、アイドル調整装置110は、アクチュエータ113が回転駆動を開始する。この場合、アイドル調整弁120は、送りシャフト113aと送りスリーブ126とからなる送りネジ機構によって流出側開口部123が下流通路112b側に向って変位する。また、この場合、アイドル調整弁120は、弁本体121に形成された案内溝125の周方向規制部125a,125bに嵌合突起129が挟まれた状態で嵌っていることにより弁本体121の周方向への変位が規制されているため、バルブ収容部112cの軸方向にのみ変位する。
アイドル調整弁120が変位を開始した後、バイパス通路112における下流通路112bには、下流通路112bに対する流出側開口部123の開度が増加するに従ってアイドル調整弁120から送られる空気量が一定の割合で増加する。そして、アイドル調整弁120の変位によって案内溝125の拡張部125cに嵌合突起129が達すると、弁本体121は、弁本体121の周方向への回転変位が許容された状態となるため、送りシャフト113aの回転駆動とともに嵌合突起129が拡張部125cに衝突するまでの範囲において回転変位する。
この弁本体121の回転変位によって、下流通路112bには、図6(a)〜(d)に示すように、流出側開口部123に代って第2開口部124が面するようになる。この場合、第2開口部124は、前記したように流出側開口部123よりも大きな開口面積で形成されている。このため、下流通路112bには、流出側開口部123からの吸気量よりも大きな割合の吸気量の空気が急激に供給される。これにより、エンジン101は、シリンダ102にアイドル調整装置110からの吸気によって回転数が上昇する。なお、下流通路112bへの吸気が流出側開口部123から第2開口部124に切り替わる際、流出側開口部123と第2開口部124との間には弁本体121の外周部が存在するため、厳密には下流通路112bへ開度は一旦0(ゼロ)となって吸気が一切行なわれない状況になる。しかし、図4においては、0となる時間が極めて瞬間的であるため、省略して示している。
この場合、従来の調整弁を用いてブリッピングを行なうエンジンにおいては、シリンダ102への吸気量が流出側開口部123のみの開度の増加に応じて徐々に増加するため、回転数の上昇に時間が掛かるとともに回転数の上限値も低い。一方、本発明に係るアイドル吸気量調整装置100を備えるエンジン101においては、下流通路112bへの吸気を流出側開口部123よりも大きな開口の第2開口部124に切り替えて行なうため短時間に大量の吸気を行うことができ、回転数を短時間に上昇させることができるとともに回転数の上限値も高い。
また、弁本体121が案内溝125に従って周方向に回転変位する場合においては、アイドル調整弁120の受け部128が送りシャフト113aとともに回転駆動するプレッシャー体114に押圧される。これにより、弁本体121は、送りシャフト113aに加えてプレッシャー体114からの回転駆動力が伝達されることによってより強い回転力によって回転変位することなる。
一方、ECU300は、アイドル吸気量調整装置100によるブリッピング動作の開始指令とともに動力伝達装置200に対してトランスミッション220のシフトダウン動作の開始を指示する。具体的には、動力伝達装置200は、シフトスピンドル駆動モータ230の回転駆動によってクラッチ210におけるフリクションプレート211とクラッチプレート212との離隔動作が開始された後、トランスミッション220におけるドッグ223aが嵌合穴223bから抜け始める。
この場合、エンジン101は、アイドル吸気量調整装置100によるブリッピング動作により回転数が上昇しつつある状態である。このため、トランスミッション220は、トランスミッション220内における減速トルク(所謂エンジンブレーキによるトルク)が減少するとともにクラッチ210におけるリフトアップの開始によってエンジン101からトランスミッション220に伝達される回転駆動力が低下することによってドッグ223aが嵌合穴223bから抜け易い状態となっている。これにより、トランスミッション220は、変速動作における現状の変速段の解消を円滑に行なうことができる。
次いで、動力伝達装置200は、クラッチ210がフリクションプレート211とクラッチプレート212との離隔により動力の伝達状態を遮断した後、トランスミッション220が新たな変速段におけるドッグ223aを嵌合穴223bに嵌合させて変速段の切り替えを行なう。この場合、動力伝達装置200は、エンジン101の回転数が前記ブリッピングにより上昇しているため、シフトショックを抑えてシフトダウンを行なうことができる。すなわち、アイドル吸気量調整装置100によるエンジン101のブリッピングによってエンジン101の回転数と車輪側(カウンターシャフト222)との回転数の差を少なくすることができるため、クラッチ210を素早く繋ぐことによりトルクが伝達されない状態である所謂トルク抜けの時間を短縮して操縦者の違和感を少なくすることができる。
なお、ECU300がアイドル吸気量調整装置100に対してブリッピング動作を指示するタイミングと動力伝達装置200に対してシフトダウン動作を指示するタイミングとは、同時であってもよいしどちらか一方の指示を実行した後他方の指示を行なうようにしてもよい。また、ECU300は、操縦者によりシフトチェンジスイッチ302によるシフトダウン操作以外をトリガとして、例えば、車両の走行状態に応じてECU300自身がシフトダウンが必要と判断してシフトダウン動作を実行することをトリガとして行なうようにしてもよい。すなわち、ECU300は、本発明に係る制御手段に相当する。また、さらに、動力伝達装置200は、ECU300からのシフトダウン動作を指示に対してトランスミッション220による現状の変速段の解消動作の開始の後にクラッチ210におけるフリクションプレート211とクラッチプレート212との離隔動作を開始するようにしてもよい。
一方、ECU300は、アイドル調整弁120を全開とするパルス信号を出力した後、所定時間の経過を待ってアイドル調整弁120をアイドル状態の開度とするパルス信号をアクチュエータ113に出力する。この場合、アイドル調整弁120をアイドル状態の開度とするパルス信号は、アクチュエータ113をアイドル調整弁120の全開時とは反対方向に全開時と同じ量だけ回転させる信号である。また、アイドル調整弁120を全開とするパルス信号を出力した後、アイドル調整弁120をアイドル状態の開度とするパルス信号を出力するまでの所定の待ち時間は、ブリッピングに必要な空気量をシリンダ102に供給するために十分な時間であり、概ね0.1〜1秒の間が適当である。これにより、弁本体121は、案内溝125の拡張部125cに嵌合突起129が位置して周方向への回転変位が許容された状態となるため、送りシャフト113aの回転駆動とともに嵌合突起129が周方向規制部125bに衝突するまでの範囲において前記とは逆方向に回転変位する。
この弁本体121の回転変位によって、下流通路112bには、第2開口部124に代って再び流出側開口部123が面するようになる。このため、下流通路112bへの吸気量は、急激に流出側開口部123による吸気量に戻る。この場合、アイドル調整装置110は、従来に比べて早期に下流通路112bへの吸気量を減じることができるため、アイドル調整弁120の閉動作に吸気される空気量を抑えることができる。すなわち、アイドル調整弁120の閉動作によりエンジン101の回転数が急激に減少するため、クラッチ210を繋いだ際におけるエンジン101の回転数過多による急加速を防止することができる。なお、下流通路112bへの吸気が第2開口部124から流出側開口部123に切り替わる際においても、前記と同様に下流通路112bへ開度は厳密には一旦0(ゼロ)となって吸気が一切行なわれない状況になる。しかし、図4においては、0となる時間が極めて瞬間的であるため、省略して示している。
そして、アイドル調整装置110は、アクチュエータ113が更に回転駆動することによって案内溝125に沿ってバルブ収容部112c内を上流通路112側(図示右側)に向って変位する。この場合においも、アイドル調整弁120は、弁本体121に形成された案内溝125の周方向規制部125a,125bに嵌合突起129が挟まれることによって弁本体121の周方向への変位が規制されているため、バルブ収容部112cの軸方向にのみ変位する。そして、この場合の下流通路112bへの吸気量は、下流通路112bに対する流出側開口部123の開度が減少するに従って一定の割合で減少する。この結果、エンジン101のシリンダ102へのアイドル調整装置110からの吸気量も徐々に減少して最終的に通常のアイドリング時における吸気量に調整される。これにより、シフトダウン時におけるアイドル吸気量調整装置100によるブリッピング動作が終了する。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、アイドル吸気量調整装置100は、エンジン101のシリンダ102にスロットルバルブ108をバイパスして吸気する際の吸気量を調整するアイドル調整弁120に流出側開口部123に対して第2の流出側開口部となる第2開口部124が設けられている。この場合、第2開口部124は、この第2開口部124に対応する流出側開口部123よりも大きな開口で同流出側開口部123に対して独立した位置に形成されている。そして、ECU300は、トランスミッション220のシフトダウン動作に同期させてアイドル調整弁120の第2開口部124をバイパス通路112に連通させる。これにより、トランスミッション220のシフトダウン動作時においては、エンジン101のシリンダ102に対して流出側開口部123より大きな開口の第2開口部124を介して吸気ガスが供給される。この結果、トランスミッション220の変速動作時において早期にエンジン101側の回転数を上昇させることができるため、変速動作における現状の変速段を円滑に解消できるとともに変速ショックを効果的に緩和させることができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、下記各変形例の説明に使用する図面においては、上記実施形態と同様の構成部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
例えば、上記実施形態においては、第2開口部124は、流出側開口部123に対して第2の流出側開口部として設けた。つまり、上記実施形態においては、アイドル調整弁120は、アイドル調整弁120内に吸気ガスを導入する流入側の開口部を1つ(流入側開口部122)備えるとともに、アイドル調整弁120内の吸気ガスを流出させる流出側の開口部を2つ(流出側開口部123および第2開口部124)備えて構成されている。しかし、第2開口部124は、吸気通路107に対して段階的に吸気量を増加させることができればよいため、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。
すなわち、アイドル調整弁120は、第2開口部124を流入側開口部122に対して第2の流入側開口部として設けることもできる。具体的には、アイドル調製弁120は、アイドル調整弁120内に吸気ガスを導入する流入側の開口部を2つ(流入側開口部122および第2開口部124)備えるとともに、アイドル調整弁120内の吸気ガスを流出させる流出側の開口部を1つ(流出側開口部123)備えて構成することができる。この場合、第2の流入側開口部としての第2開口部124は、流入側開口部122よりも大きな開口面積で形成される。また、この場合、流出側開口部123は、1つ設ければよく、その開口面積は流入側開口部122および流入側としての第2開口部124より大きいことは当然である。また、この場合、下記にも示すように、流入側の開口部を構成する2つの流入側開口部122および第2開口部124を弁本体121の外周面に設けるとともに、流出側の開口部を構成する1つの流出側開口部123を弁本体121の軸方向に開口するように設けるとよい。
また、上記実施形態においては、流入側開口部122を弁本体121の軸方向に開口して設けるとともに流出側開口部123および第2開口部124を弁本体121の外周部に形成した。しかし、弁本体121における流入側開口部122、流出側開口部123および第2開口部124の形成位置は、バイパス通路112の形態に応じて適宜決定されるものであり、必ずしも上記実施形態に限定されるものではない。例えば、流入側開口部122、流出側開口部123および第2開口部124の3つをすべて弁本体121の外周部に設けることもできる。また、第2開口部124を第2の流入側開口部として設けた場合においては、流入側開口部122および第2開口部124を弁本体121の軸方向に外周部に形成するとともに、流出側開口部123を弁本体121の軸方向に開口して設けることもできる。
これらの場合、流入側開口部122、流出側開口部123および第2開口部124には、それぞれ対応する上流通路112aまたは下流通路112bが面することは当然である。すなわち、バイパス通路112も流入側開口部122、流出側開口部123および第2開口部124の各形成位置との関係において自由な形態で形成すればよく、必ずしも上記実施形態のように下流通路112bが上流通路112a(バルブ収納部112c)に対して略L字状に形成される必要はない。したがって、バイパス通路112内でのアイドル調整弁120の開度の変化もアイドル調整弁120を変位させる形態のほか、アイドル調整弁120の向きを変化させる形態を単独でまたはこれらを適宜組み合わせて行なうようにすればよい。
また、上記実施形態においては、アイドル調整弁120をバルブ収容部112cの軸方向に変位させるとともに周方向に回転変位させるために、送りシャフト113aと送りスリーブ126tとからなる送りネジ機構および案内溝125と嵌合突起とからなる案内機構を用いた。また、アイドル調整弁120の駆動源としてステッピングモータからなるアクチュエータ113によって駆動した。しかし、アイドル調整弁120の位置や向きを変化させる機構およびその駆動源は、必ずしも上記実施形態に限定されるものではなく、他の機構および駆動源を用いてもよいことは当然である。例えば、アイドル調整弁120をステッピングモータやサーボモータによって回転変位させることのみで流出開口部123と第2開口部124との切り替え動作を行なうようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、アイドル調整装置110は、アイドル調整弁120をより確実に回転させるためにプレッシャー体114および受け部128からなるクラッチ機構を備えて構成した。しかし、アイドル調整装置110は、クラッチ機構を省略して構成することもできる。例えば、図7に示すように、送りスリーブ126における図示左側端部をフランジ状に突出させて弁本体121における摺動筒部121bの端部(凹状筒部121cの端部)に掛けるとともに、図示右側端部を流通筒部121a内に延ばして形成して受け板126aを固定的に設ける。そして、この受け板126aと流通筒部121aの端部(摺動筒部121bの端部)との間にスプリング127を配置する。これによれば、アイドル調整装置110は、上記実施形態におけるクラッチ動作を除いて全く同様に動作させることができる。なお、上記実施形態および本変形例において、スプリング127は、アイドル調整弁120が何らかの理由で軸方向への変位および周方向への回転変位ができなくなった際に、アクチュエータ113の回転駆動を確保してアクチュエータ113に過大な負荷が加わることを防止するための保護装置として機能する。したがって、この保護装置としての機能が不要の場合にはスプリング127を省略することもできる。この場合、送りシャフト113aを弁本体121に直接または送りスリーブ126を介して接続するとよい。
また、上記実施形態においては、第2開口部124を方形状に形成した。しかし、第2開口部124は、流出側開口部123(第2開口部124を第2の流入側開口部として設けた場合には、流入側開口部122)よりも大きく開口していれば、その形状は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、第2開口部124は、図8に示すように、流出側開口部123側に向って開口幅が狭く形成されたプリ開口部124aを設けて構成することもできる。これによれば、アイドル調整装置110は、アイドル調整弁120における第2開口部124による気密性の低下を防止しながら、いち早く第2開口部124をバイパス通路112に開口して開度を拡大することができる。
また、上記実施形態においては、流出側開口部123は、案内溝125の拡張部125cに嵌合突起129が達するまでの間、下流側通路112bに開口し続ける長さで形成されている。しかし、流出側開口部123は、例えば、図9に示すように、案内溝125の拡張部125cに嵌合突起129が達する未満までの間で下流側通路112bに開口する長さ、すなわち、上記実施形態よりも短い長さで形成することもできる。これによれば、アイドル調整弁120の閉動作によるエンジン101の回転数をより急激に減少させることができるため、クラッチ210を繋いだ際におけるエンジン101の回転数過多による急加速をより効果的に防止することができる。
また、上記実施形態においては、ECU300は、動力伝達装置200に対するシフトダウン動作時にアイドル調整装置100にブリッピング動作を実行するように構成した。しかし、アイドル調整装置100のブリッピング動作は、動力伝達装置200の変速動作に同期して行うように構成されていれば、上記実施形態に限定されるものではない。すあわち、ECU300は、動力伝達装置200に対するシフトアップ動作時またはシフトダウン動作時のみにアイドル調整装置100にブリッピング動作を実行するように構成してもよいし、シフトアップ動作時およびシフトダウン動作時にそれぞれアイドル調整装置100にブリッピング動作を実行するように構成してもよい。
100…アイドル吸気量調整装置、
101…エンジン、102…シリンダ、103…点火プラグ、104…ピストン、105…クランクシャフト、105a…プライマリードライブギア、106…吸気バルブ、107…吸気通路、108…スロットルバルブ、109…インジェクタ、
110…アイドル調整装置、111…ボディ、112…バイパス通路、112a…上流通路、112b…下流通路、112c…バルブ収納部、113…アクチュエータ、113a…送りシャフト、114…プレッシャー体、
120…アイドル調整弁、121…弁本体、121a…流通筒部、121b…摺動筒部、121c…凹状筒部、122…流入側開口部、123…流出側開口部、124…第2開口部、124a…プリ開口部、125…案内溝、125a,125b…周方向規制部、125c…拡張部、126…送りスリーブ、126a…受け板、127…スプリング、128…受け部、129…嵌合突起、
200…動力伝達装置、201…プライマリードリブンギア、
210…クラッチ、211…フリクションプレート、212…クラッチプレート、
220…トランスミッション、221…メインシャフト、221a…メインシャフトギア、222…カウンターシャフト、222a…カウンターシャフトギア、223a…ドッグ、223b…嵌合穴、
230…シフトスピンドル駆動モータ、
300…ECU、301…ハンドル、302…シフトチェンジスイッチ。

Claims (6)

  1. エンジンの燃焼室に繋がる吸気通路に設けられたスロットルバルブをバイパスして吸気ガスを導くバイパス通路と、
    筒体で構成されて前記バイパス通路における前記吸気ガスが供給される側に開口する流入側開口部および同吸気ガスの送り先となる前記吸気通路側に開口する流出側開口部をそれぞれ有して前記バイパス通路内を摺動可能に設けられるアイドル調整弁と、
    前記バイパス通路内における前記アイドル調整弁の位置および/または向きを変化させることにより前記流入側開口部または前記流出側開口部の前記バイパス通路内での開度を調整するアイドル調整弁駆動手段と、
    前記アイドル調整弁駆動手段の作動を制御する制御手段とを備え、
    前記エンジンの回転速度を複数の変速段で変速するトランスミッションを備えた車両に用いられるアイドル吸気量調整装置であって、
    前記アイドル調整弁は、さらに、
    前記流入側開口部または前記流出側開口部に対して第2の前記流入側開口部または前記流出側開口部となる第2開口部を同第2開口部に対応する前記流入側開口部または前記流出側開口部よりも大きな開口で同流入側開口部または同流出側開口部に対して独立した位置に有し、
    前記制御手段は、
    前記トランスミッションの変速動作時に前記アイドル調整弁駆動手段の作動を制御することにより前記アイドル調整弁を周方向に回転変位させて前記第2開口部を前記バイパス通路に連通させることを特徴とするアイドル吸気量調整装置。
  2. 請求項1に記載したアイドル吸気量調整装置において、
    前記第2開口部は、前記流出側開口部に対して設けられることを特徴とするアイドル吸気量調整装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載したアイドル吸気量調整装置において、
    前記バイパス通路は、前記吸気ガスが供給される側の上流通路に対して同吸気ガスの送り先となる前記吸気通路側の下流通路が直交した略L字状に形成されており、
    前記アイドル調整弁は、前記上流通路または前記下流通路内を摺動可能に配置されて前記流入側開口部および前記流出側開口部のうちの一方が前記第2開口部とともに前記筒体の外周面に形成されるとともに他方が同筒体の軸方向に開口して形成されており、
    前記アイドル調整弁駆動手段は、前記アイドル調整弁を前記上流通路または前記下流通路に沿って駆動することを特徴とするアイドル吸気量調整装置。
  4. 請求項3に記載したアイドル吸気量調整装置において、
    前記アイドル調整弁は、外周部に周方向に沿って前記流入側開口部または前記流出側開口部と前記第2開口部とを有するとともに内周部に直接的または間接的に雌ネジ部を有し、
    前記アイドル調整弁駆動手段は、前記雌ネジ部に噛み合う雄ネジ部が形成された送りシャフトおよび同送りシャフトを回転駆動する電動機を有し、
    前記バイパス通路および前記アイドル調整弁は、一方に前記アイドル調整弁が配置された前記上流通路または前記下流通路に沿った案内溝を有するとともに他方に前記案内溝内に嵌合して相対的に摺動変位する嵌合突起を有し、
    前記案内溝は、前記第2開口部の形成位置に対応してアイドル調整弁の周方向側に広がる拡張部を有することを特徴とするアイドル吸気量調整装置。
  5. 請求項4に記載したアイドル吸気量調整装置において、
    前記アイドル調整弁駆動手段による前記アイドル調整弁の駆動方向上で同アイドル調整弁に対向した状態で前記送りシャフトとともに回転駆動するプレッシャー体と、
    前記プレッシャー体に対向する位置に前記アイドル調整弁に直接的または間接的に設けられた受け部とを有するクラッチ機構を備えることを特徴とするアイドル吸気量調整装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちのいずれか1つに記載したアイドル吸気量調整装置において、
    前記第2開口部は、同第2開口部に対応する前記流入側開口部側または前記流出側開口部側に開口幅が狭く形成されたプリ開口部を有することを特徴とするアイドル吸気量調整装置。
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