JP5904294B2 - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

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本発明は、例えば半導体ウエハやLCD基板(液晶ディスプレイ用ガラス基板)等の基板の表面に処理液を供給して所定の基板処理、例えばレジスト液の塗布や、露光後の現像処理等を行う基板処理装置及び基板処理方法に関する。
半導体製造工程の一つであるフォトレジスト工程においては、半導体ウエハ(以下、ウエハという)の表面にレジストを塗布し、このレジストを所定のパターンで露光した後に現像してレジストパターンを形成している。前記レジストパターンを形成するための塗布、現像装置には、ウエハに各種の処理を行うための処理モジュール等を備えた処理ブロックが設けられている。
処理ブロックは、例えば特許文献1に記載されるように、レジスト膜などの各種の塗布膜を形成する単位ブロック及び現像処理を行う単位ブロックを互いに積層することにより構成されている。これら単位ブロックには、レジスト液や現像液の塗布処理を行う複数個の液処理モジュールや、加熱処理を行う複数個の加熱モジュールが組み込まれている。
このようなレジストパターン形成装置では、スループット向上の観点から、ウエハに対して同一の処理を行う単位ブロックを複数設けると共に、単位ブロックに設けられるモジュールをマルチモジュールとして設定することが多い。このマルチモジュールとは、搬送の順番が同じであって、ウエハに対して同一の処理を行う複数のモジュールのことである。そして、同一の処理を行う単位ブロックを複数積層する場合には、特許文献2に示すように、夫々の単位ブロックに順番にウエハを払い出し、夫々の単位ブロックにて処理を行った後、前記払い出した順番に沿って夫々の単位ブロックからウエハを搬出している。
この際、ウエハは予め作成された搬送スケジュールに従って搬送される。この搬送スケジュールは、ウエハが置かれる場所をモジュールと呼ぶと、ウエハに順番を割り当て、ウエハの順番とモジュールの順番とを対応付けて搬送サイクルを指定した搬送サイクルデータを時系列に並べて作成したものである。
ところで、同じ処理を行う複数の単位ブロックの一つにおいて、マルチモジュールを構成する一つのモジュールが、トラブルやメンテナンス等の理由により使用できなくなる場合がある。この際、使用できない使用不可モジュールが発生した単位ブロックでは、モジュールの稼働率が低くなるためスループットが低下するが、既述のように、ウエハを複数の単位ブロックに対して順番に払い出し、処理が行われたウエハを夫々の単位ブロックから払い出しの順番に沿って搬出する構成では、他の単位ブロックにおいてもスループットが低下してしまうという問題がある。
例えば単位ブロックが2個設けられている場合には、ロットの1番目のウエハW1から順番に夫々の単位ブロックに対してウエハWが交互に払い出される。つまり、一方の単位ブロックに、ロットの1番目のウエハW1、3番目のウエハW3、5番目のウエハW5・・・の順番で払い出され、他方の単位ブロックに、ロットの2番目のウエハW2、4番目のウエハW4、6番目のウエハW6・・・の順番で払い出される。
ここで、夫々の単位ブロックにn個の液処理モジュールが設けられている場合であって、一方の単位ブロックの液処理モジュールの一つにトラブルが発生したとすると、当該一方の単位ブロックの液処理モジュールの稼働率は、(n−1)/nとなる。
そして、他方の単位ブロックにおいては、前記一方の単位ブロックとの間でウエハWが交互に払い出され、夫々の単位ブロックから搬出される順番が決められていることから、一方の単位ブロックへのウエハの払い出しや、当該一方の単位ブロックからのウエハの搬出を待機しなければならない場合が発生する。例えば一方の単位ブロックに、ロットの7番目のウエハW7が搬送される前に前記液処理モジュールにトラブルが発生したとすると、当該ウエハW7は当初の搬送サイクルでトラブルが発生した液処理モジュールには搬送できないため、例えば次の搬送サイクルで他の液処理モジュールに搬送される。
従って、ロットの8番目のウエハW8は、他方の単位ブロックに対して、前記ウエハW7の払い出しを待って払い出されることになる。このため、他の液処理モジュールでは、n個の液処理モジュールが使用できる状態にも関わらず、稼働していない液処理モジュールが発生してしまい、液処理モジュールの稼働率は(n−1)/nとなってしまう。
従って、2個の単位ブロックに合計2n個の液処理モジュールが組み込まれていて、一つの液処理モジュールにトラブルが発生した場合であっても、トータルの液処理モジュールの稼働率は(2n−2)/2nとなり、装置全体のスループットが低下してしまう。この際、単位ブロックへのウエハの払い出しの順番を変えたり、ウエハの搬出の順番を変えようとすると、搬送制御が極めて困難になり、現実的ではない。
特開2007−115831 特開2009−76893(請求項8)
本発明はこのような事情の下になされたものであり、使用不可モジュールが発生したときに、スループットの低下を抑えることができる技術を提供することにある。
本発明は、搬入モジュールに置かれた基板を、各々基板が載置されると共に搬送の順番が決められたモジュール群に搬送手段により一枚ずつ搬送して前記モジュール群の下流端の搬出モジュールに受け渡すと共に、基板に対して同一の処理を行う単位ブロックを複数層備えた基板処理装置において、
前記モジュール群に含まれ、搬送の順番が同じであって、基板に塗布膜を形成する複数の塗布膜形成モジュールと、
前記複数の単位ブロックの夫々の搬入モジュールへ基板の払い出しを行う第1の受け渡し手段と、
前記搬送手段及び第1の受け渡し手段を制御する制御部と、
を備え、
前記複数の塗布膜形成モジュールはそれぞれ、前記塗布膜を形成するために薬液を基板に塗布する塗布膜形成機構と、塗布膜形成モジュールが使用不可モジュールになったときに当該使用不可モジュールに搬入されている基板の前記塗布膜を除去する塗布膜除去機構とを有し、
前記制御部は、前記単位ブロックに含まれる前記複数の塗布膜形成モジュールのうち、少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときには、第1の受け渡し手段により、複数の単位ブロックにおいて、最も早く載置可能になった搬入モジュールに基板を払い出し、前記複数の単位ブロックの夫々においては、前記使用不可モジュールに搬入されている基板と同一ロット内の他の基板を、基板が搬入モジュールに払い出された順番に沿って前記搬送手段によりモジュール群に順次搬送して搬出モジュールに受け渡すように制御信号を出力することを特徴とする。
他の発明は、搬入モジュールに置かれた基板を、各々基板が載置されると共に搬送の順番が決められたモジュール群に搬送手段により一枚ずつ搬送して前記モジュール群の下流端の搬出モジュールに受け渡すと共に、基板に対して同一の処理を行う単位ブロックを複数層備えた基板処理装置を用いた基板処理方法において、
前記モジュール群に含まれ、搬送の順番が同じである複数の塗布膜形成モジュールの各々にて、前記塗布膜を形成するために薬液を基板に塗布する工程と、
第1の受け渡し手段により、前記複数の単位ブロックの夫々の搬入モジュールへ基板の払い出しを行う工程と、
前記塗布膜形成モジュールが使用不可モジュールになったときに当該使用不可モジュールに搬入されている基板の前記塗布膜を当該塗布膜形成モジュールにて除去する工程と、
前記単位ブロックに含まれる前記複数の塗布膜形成モジュールのうち、少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときには、第1の受け渡し手段により、複数の単位ブロックにおいて、最も早く載置可能になった搬入モジュールに基板を払い出し、前記複数の単位ブロックの夫々においては、前記使用不可モジュールに搬入されている基板と同一ロット内の他の基板を、基板が搬入モジュールに払い出された順番に沿って前記搬送手段によりモジュール群に順次搬送して搬出モジュールに受け渡す工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、使用不可モジュールが発生したときに当該モジュール内に搬入されている基板の後続の基板についても搬入モジュールに払い出されて処理されるので、基板が搬入モジュールへの搬送を待機する時間が短縮され、スループットの低下を抑えることができる。

本発明のレジストパターン形成装置の一実施の形態を示す平面図である。 前記レジストパターン形成装置を示す斜視図である。 前記レジストパターン形成装置を示す縦断側面図である。 前記レジストパターン形成装置の制御部の一例を示す構成図である。 通常時のウエハの搬送経路を示す縦断面図である。 通常時のCOT1層B3の搬送スケジュールである。 通常時のCOT2層B4の搬送スケジュールである。 使用不可モジュール発生時のウエハの搬送手法を示す工程図である。 使用不可モジュール発生時のウエハの搬送手法を示すフローチャートである。 COT1層B3に使用不可モジュールが発生したときのウエハの搬送経路を示す説明図である。 使用不可モジュール発生時のCOT1層B3の搬送スケジュールである。 使用不可モジュール発生時のCOT2層B4の搬送スケジュールである。 使用不可モジュール発生時の比較例のCOT1層B3の搬送スケジュールである。 使用不可モジュール発生時の比較例のCOT2層B4の搬送スケジュールである。 BCT層に使用不可モジュールが発生したときのウエハの搬送経路を示す説明図である。 DEV層に使用不可モジュールが発生したときのウエハの搬送経路を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態の制御部を示す構成図である。 ウエハを層除外モードで搬送するときの搬送手法を示す工程図である。 ウエハを他層搬送モードで搬送するときの搬送手法を示す工程図である。 ウエハを調整モードで搬送するときの搬送手法を示す工程図である。 レジストパターン形成装置の他の例を示す斜視図である。 前記レジストパターン形成装置を示す平面図である。 前記レジストパターン形成装置を示す縦断面図である。 前記レジストパターン形成装置のインターフェイスブロックを示す縦断面図である。 他のレジストパターン形成装置を示す縦断面図である。 他の制御部の構成図である。
以下本発明の塗布、現像装置に露光装置を接続したレジストパターン形成装置の一例について、図面を参照しながら簡単に説明する。図1は、前記レジストパターン形成装置の一実施の形態の平面図を示し、図2は同概略斜視図である。この装置は、キャリアブロックS1と処理ブロックS2とインターフェイスブロックS3と露光装置S4とを備えている。キャリアブロックS1では、載置台21上に載置された密閉型のキャリア20から受け渡しアームCがウエハWを取り出して、当該ブロックS1に隣接された処理ブロックS2に受け渡すと共に、前記受け渡しアームCが、処理ブロックS2にて処理された処理済みのウエハWを受け取って前記キャリア20に戻すように構成されている。
前記処理ブロックS2は、複数個例えば6個の単位ブロックが互いに積層されるように構成され、例えば、塗布膜の形成処理を行う複数個の塗布膜形成用の単位ブロックと、現像処理を行う複数個例えば2個の現像処理用の単位ブロック(DEV1層B5、DEV2層B6)とが互いに積層されている。この例では、前記塗布膜形成用の単位ブロックとして、レジスト膜の下層側に形成される反射防止膜を形成する例えば2個の反射防止膜形成用の単位ブロック(BCT1層B1、BCT2層B2)と、レジスト膜を形成する例えば2個のレジスト膜形成用の単位ブロック(COT1層B3、COT2層B4)と、を備えている。
これらCOT1層B3,COT2層B4及びDEV1層B5,DEV2層B6はほぼ同様に構成されており、他の単位ブロックとの間でウエハWの受け渡しを行うための受け渡しモジュールやバッファモジュールが多段に配置された棚ユニットU1と、各々薬液を塗布する液処理モジュールを複数個備えた液処理モジュール群Lと、前記液処理モジュール群Lにて行われる処理の前処理及び後処理を行うための加熱・冷却系のモジュールを多段に配置した棚ユニットU2と、これら棚ユニットU1,U2の各部と液処理モジュール群Lの各モジュールとの間でウエハWの受け渡しを行なう搬送手段をなす搬送アームA3〜A6と、を備えている。
例えば前記COT1層B3,COT2層B4、DEV1層B5、DEV2層B6は、図1にCOT1層B3を例にして示すように、図中Y方向に伸びる搬送路Rを夫々備えている。前記搬送アームA3〜A6は、当該搬送路Rにおいて、進退自在、昇降自在、鉛直軸回りに回転自在、図中Y軸方向に移動自在に構成されると共に、ウエハWの裏面側周縁領域を支持するための2本のフォークを備えており、これらフォークが互いに独立して進退できるように構成されている。
液処理モジュール群Lと棚ユニットU2とは、前記搬送路Rに沿って互いに対向するように配置されている。また液処理モジュール群Lは複数個例えば4個の液処理モジュールが搬送路Rに沿って並ぶように配列されている。これら液処理モジュールとしては、COT1層B3,COT2層B4では、レジスト液を塗布する液処理モジュールCOT、DEV1層B5,DEV2層B6では、現像液を塗布する現像モジュールDEVが夫々設けられている。
前記棚ユニットU1は、図1及び図3に示すように、前記棚ユニットU1の近傍に設けられた昇降自在及び進退自在な受け渡しアームDによって当該棚ユニットU1の各部同士の間でウエハWが搬送されるように構成されている。この棚ユニットU1には、受け渡しモジュールTRSや、温調用の冷却モジュールを兼ねた受け渡しモジュールSCPW、複数枚のウエハWを載置可能なバッファと受け渡し部とを兼ねたバッファモジュールBUや、検査モジュール10等が多段に設けられている。前記棚ユニットU2には、ウエハWを加熱する加熱モジュールCPHP等が組み込まれている。なお、受け渡しモジュールTRS−Aは、キャリアブロックS1の受け渡しアームCとの間でウエハWの受け渡しを行う際に用いられるモジュールである。
さらに、これらCOT1層B3、COT2層B4、DEV1層B5、DEV2層B6では、インターフェイスブロックB3側に棚ユニットU3が設けられている。この棚ユニットU3には各単位ブロックB3〜B6とインターフェイスブロックB3との間でウエハWの受け渡しを行うために用いられる受け渡しモジュールTRSや、前記受け渡し部とバッファとを兼ねたバッファモジュールBU、前記温調機能を備えた受け渡しモジュールSCPWが多段に設けられている。例えば棚ユニットU1に設けられたバッファモジュールBUには8枚のウエハW、棚ユニットU3に設けられたバッファモジュールBUには80枚のウエハWが、夫々載置可能に構成されている。
前記、BCT1層B1,BCT2層B2は、液処理モジュールとして、レジストの下層側の反射防止膜形成用の薬液を塗布する液処理モジュールBCTが設けられ、棚ユニットU3が設けられていない以外は、COT1層B3,COT2層B4と同様に構成されている。
ここで、単位ブロックに設けられるモジュール群の一例について、COT1層B3を例にして説明する。棚ユニットU1には、COT1層B3へウエハを搬入するときに用いられる複数個の受け渡しモジュールSCPW31,32や、受け渡しモジュールTRS−A、BU31が設けられている。また、液処理モジュール群Lとしては、4個の液処理モジュールCOT11〜COT14を備えており、棚ユニットU2には、複数個の加熱モジュールCPHPが配列されている。さらに、棚ユニットU3には、複数個の受け渡しモジュールTRS31,32、バッファモジュールBU32が設けられている。
この例では、前記液処理モジュールCOT11〜COT14は、各々その内部に基板が略水平に載置される基板保持部と、この基板保持部の周囲を囲むカップを備えており、この基板保持部をモジュールと呼ぶことにする。COT1層B3に設けられる全てのモジュールは、露光前に基板に塗布膜を形成するためのモジュール群に相当する。なおこれらモジュールは全てが使用されるわけではなく、処理レシピに応じて使用されるモジュールが選択される。
本発明では、ウエハWに対して同一の処理を行う複数の単位ブロックが用意されているので、2個のCOT1層B3、COT2層B4は、夫々互いに同一のモジュール群を備え、これらモジュール群を構成するモジュールや、搬送アームA3,A4の配置レイアウトが同一になるように構成されている。また、同様に2個のBCT1層B1、BCT2層B2、2個のDEV1層B5、DEV2層B6も夫々互いに同一のモジュール群を備え、これらモジュール群を構成するモジュールや、搬送アームA1,A2,A5,A6の配置レイアウトが同一になるように構成されている。
前記インターフェイスブロックS3には、インターフェイスアームEが設けられている。このインターフェイスアームEは棚ユニットU3の各受け渡しモジュールTRS、バッファモジュールBU及び露光装置S4の搬入ステージや搬出ステージにアクセスし、これらの間でウエハWを受け渡すように、昇降自在、進退自在及び鉛直軸周りに回転自在に構成されている。
そして上述のレジストパターン形成装置は、各モジュールのレシピの管理や、ウエハWの搬送フロー(搬送経路)のレシピの管理、各モジュールにおける処理、受け渡しアームC、受け渡しアームD、搬送アームA1〜A6、インターフェイスアームE等の駆動制御を行うコンピュータからなる制御部3を備えている。この制御部3は、レジストパターン形成装置全体の作用、つまりウエハWに対して所定のレジストパターンを形成するための、各モジュールにおける処理やウエハWの搬送等が実施されるようにステップ(命令)群を備えた例えばソフトウェアからなるプログラムを備えている。そしてこれらプログラムが制御部3に読み出されることにより、制御部によってレジストパターン形成装置全体の作用が制御される。なおこのプログラムは、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリーカード等の記憶媒体に収納された状態で格納される。
図4は制御部3の構成を示すものであり、実際にはCPU(中央モジュール)、プログラム及びメモリなどにより構成されるが、本発明ではモジュールが使用不可になったときのウエハWの搬送に特徴があるので、ここではそれに関連する構成要素の一部をブロック化して説明するものとする。図4中30はバスであり、このバス30にレシピ格納部31、レシピ選択部32、搬送スケジュール変更部33、搬送制御部34、搬送制御プログラム35、アラーム発生手段36等が接続されている。
また、各モジュールMはコントローラC0を介して制御部3に接続されており、各々のモジュールMにてトラブルが発生したときには、当該モジュールMからコントローラC0を介して制御部3にアラーム信号が出力されるようになっている。さらに、ウエハが所定のタイミングで受け渡しアームDや搬送アームA1〜A6に受け渡されない場合にも、制御部3にアラーム信号が出力されるようになっている。なお、前記モジュールMには、例えば棚ユニットU1〜U3に組み込まれた全てのモジュールと、液処理モジュールとが含まれる。
レシピ格納部31は記憶部に相当する部位であり、例えばウエハWの搬送経路が記録されている搬送レシピや、この搬送レシピに基づき、ロット内の全てのウエハWについてどのタイミングでどのモジュールに搬送するかといった内容の搬送スケジュールや、ウエハWに対して行う処理条件などが記録された複数のレシピが格納される部位である。レシピ選択部32はレシピ格納部31に格納されたレシピから適当なものを選択する部位であり、使用するモジュールMの選択等もできるようになっている。
搬送スケジュール変更部33は、ウエハWの搬送中に、当該ウエハWの搬送予定のモジュールが使用不可モジュールとなったときに、後述するように搬送スケジュールを書き換える部位である。搬送制御部34は、前記搬送スケジュールを参照し、搬送サイクルデータに書き込まれているウエハを、そのウエハに対応するモジュールに搬送するように、受け渡しアームCや受け渡しアームD、搬送アームA1〜A6、インターフェイスアームEを制御し、これにより搬送サイクルを実行する手段である。
搬送制御プログラム35は、ウエハWの搬送中に、当該ウエハWの搬送予定のモジュールが使用不可モジュールとなったときに駆動するプログラムである。このプログラムは、例えばモジュールにてトラブルが発生したり、ウエハWの搬送が乱れたりしたときに発生されるアラーム信号に基づいて駆動される。また、オペレータがコンピュータの表示画面により、使用不可モジュールを選択することによっても駆動されるようになっている。この使用不可モジュールとは、モジュールにトラブルが発生したか、メンテナンス等により、ウエハを搬入できないモジュールをいう。また、オペレータが使用不可モジュールを選択するときとは、モジュールにメンテナンスを行う場合や、プロセスが正常にできないモジュールを使用不可モジュールとする場合等が含まれる。ここでプロセスが正常にできないとは他のマルチモジュールとの差が発生する場合をいう。このような場合、当該モジュールを使用しないようにレシピを変更すると、当該モジュールが正常に戻った場合再度レシピを変更しなければならず、レシピが複数存在するとそのレシピ数分作業が発生するため、使用不可モジュールとすることが好ましい。
そして、使用不可モジュールが発生し、後述する搬送制御が実施可能であるときには、例えばコンピュータの表示画面に使用不可モジュールが発生した旨を表示し、受け渡しアームC、受け渡しアームD、搬送アームA1〜A6、インターフェイスアームEを制御すると共に、搬送スケジュールの変更を行って後述の搬送制御を実施する。一方、使用不可モジュールが発生した場合であっても、後述する搬送制御が実施不可能であるときには、アラーム発生手段36によりアラームを出力すると共に、装置を停止する。このアラーム発生手段36によっては、ランプの点灯やアラーム音の発生、表示画面へのアラーム表示等のアラーム発生が行われる。
ここで、搬送制御が実施可能であるときとは、マルチモジュールを構成する複数のモジュールの少なくとも一つが使用できる状態にある場合をいう。この際、マルチモジュールとは、ウエハが各々載置されると共に搬送の順番が決められているモジュール群の中で、搬送の順番が同じであって、ウエハに対して同一の処理を行う複数のモジュール、つまり搬送レシピの同じステップに設定された複数のモジュールをいう。一方、搬送制御が実施不可能であるときとは、搬送レシピの同じステップに一つのモジュールしか設定されていない場合や、搬送レシピの同じステップに複数のモジュールが設定されているが、使用できる状態にあるモジュールがない場合である。
続いて、ウエハに対して同一の処理を行う複数の単位ブロックがCOT1層B3とCOT2層B4である場合を例にして、本発明の搬送制御について具体的に説明する。先ず、前記レジストパターン形成装置での通常時のウエハWの流れの一例について説明する。キャリアブロックS1からのウエハWは受け渡しアームCにより、棚ユニットU1の受け渡しモジュールSCPW、例えばBCT1層B1、BCT2層B2の対応する受け渡しモジュールSCPW11,12、SCPW21,22に順次搬送される。この場合、BCT層は2層であるので、ロット内のウエハWは、先頭から順にBCT1層B1と、BCT2層B2に交互に搬送され、例えば奇数番のウエハW(2n+1)はBCT1層B1へ、偶数番のウエハW2nはBCT2B2層へ夫々払い出される。
BCT層B1(B2)内では、ウエハWは搬送アームA1(A2)により、液処理モジュールBCT→加熱モジュールCPHP→棚ユニットU1の受け渡しモジュールTRS11,12(TRS21,22)の経路で搬送され、ウエハWには反射防止膜が形成される。
その後、例えばBCT層B1(B2)のウエハWは、棚ユニットU1内において受け渡しアームDにより受け渡しモジュールTRS11,12(TRS21,22)から受け渡しモジュールSCPW31,32(SCPW41,42)に搬送され、このウエハWは搬送アームA3(A4)により、COT層B3(B4)内に受け渡される。そして、COT層B3(B4)内において、液処理モジュールCOT→加熱モジュールCPHP→棚ユニットU3の受け渡しモジュールTRS31,32(TRS41,42)の経路で搬送され、ウエハWには反射防止膜の上にレジスト膜が形成される。
そして、棚ユニットU3の受け渡しモジュールTRS31,32、TRS41,42のウエハWは、インターフェイスブロックS3のインターフェイスアームEにより露光装置S4の搬入ステージに搬送され、所定の露光処理が行われた後、露光装置S4の搬出ステージからインターフェイスアームEにより棚ユニットU3の受け渡しモジュールSCPW51,52、SCPW61,62に載置される。この例では、例えば奇数番のウエハW(2n+1)は前記受け渡しモジュールSCPW51,52へ、偶数番のウエハW(2n)は前記受け渡しモジュールSCPW61,62へ夫々払い出される。
次いで、受け渡しモジュールSCPW51,52(SCPW61,62)のウエハWは、搬送アームA5(A6)によりDEV層B5(B6)へ受け取られ、DEV層B5(B6)内では、液処理モジュールDEV→加熱モジュールCPHP→棚ユニットU1の受け渡しモジュールTRS51,52(TRS61,62)の経路で搬送される。そして、ウエハWは、検査モジュール10に搬送される場合には、受け渡しアームDにより、キャリア20から払い出された順番に沿って検査モジュール10に搬送して所定の検査を行い、次いで、受け渡しアームDにより、キャリア20から払い出された順番に沿って受け渡しモジュールTRS―Aに搬送する。この後、受け渡しアームCにより、キャリア20から払い出された順番に沿ってキャリア20に戻される。また、検査モジュール10に搬送しない場合には、受け渡しアームDにより、キャリア20から払い出された順番に沿って、受け渡しモジュールTRS―Aに搬送し、この後、受け渡しアームCにより、キャリア20から払い出された順番に沿ってキャリア20に戻される。
この際、ウエハWは、各単位ブロックB1〜B6における夫々のモジュール群に対して、後述の搬送スケジュールに従って搬送アームA1〜A6によりウエハWの搬送が行われる。つまり、各単位ブロックB1〜B6では、各々の搬送アームA1〜A6により、夫々のモジュール群において、一のモジュールからウエハWを取り出し、次のモジュールのウエハWを受け取ってから当該次のモジュールに先のウエハWを受け渡し、こうして各モジュールに置かれたウエハWを一つ順番が後のモジュールに移すことにより一の搬送サイクルを実行し、当該一の搬送サイクルを実行した後、次の搬送サイクルに移行し、各搬送サイクルを順次実行することにより前記モジュール群のうち順番の小さいモジュールから順番の大きいモジュールにウエハWが順次搬送されて所定の処理が行われるようになっている。
ここで各単位ブロックB1〜B6内では、搬送アームA1〜A6は、搬入モジュールをなす受け渡しモジュールSCPWからウエハを受け取り、当該ウエハを既述の搬送経路に沿って、順次前記搬送サイクルの下流端の搬出モジュールである受け渡しモジュールTRSまで搬送し、こうして単位ブロックB1〜B6内にて夫々搬送サイクルを行うように構成されている。
既述の搬送では、COT1層B3(COT2層B4)における搬送レシピは、ステップ1では、2個の受け渡しモジュールSCPW31,32(SCPW41,4)、ステップ2では2個の液処理モジュールCOT11,12(COT21,22)、ステップ3では4個の加熱モジュールCPHP31〜34(CPHP41〜44)、ステップ4では2個の受け渡しモジュールTRS31,32(TRS41,42)が夫々設定されるものとする。従って、COT1層B3(COT2層B4)では、受け渡しモジュールSCPW31,32(SCPW41,42)、液処理モジュールCOT11,12(COT21,22)、加熱モジュールCPHP31〜34(CPHP41〜44)、受け渡しモジュールTRS31,32(TRS41,42)が夫々マルチモジュールとして設定されている。
ここで、COT1層B3、COT2層B4における通常時の搬送制御の一例について、より詳しく図5を用いて説明する。キャリア20からロットの(4n−3)番目つまり1番目、5番目・・・に払い出されたウエハW(4n−3)は受け渡しモジュールSCPW11→BCT1層B1→受け渡しモジュールTRS11→受け渡しモジュールSCPW31の系路でCOT1層B3に搬送され、レジスト膜が形成された後、受け渡しモジュールTRS31に搬送される。同様に、キャリア20からロットの(4n−2)番目つまり2番目、6番目・・・に払い出されたウエハW(4n−2)は受け渡しモジュールSCPW21→BCT2層B2→受け渡しモジュールTRS21→受け渡しモジュールSCPW41の系路でCOT2層B4に搬送され、レジスト膜が形成された後、受け渡しモジュールTRS41に搬送される。
また、キャリア20からロットの(4n−1)番目つまり3番目、7番目・・・に払い出されたウエハW(4n−1)は受け渡しモジュールSCPW12→BCT1層B1→受け渡しモジュールTRS12→受け渡しモジュールSCPW32の系路でCOT1層B3に搬送され、レジスト膜が形成された後、受け渡しモジュールTRS32に搬送される。さらに、キャリア20からロットの4n番目つまり4番目、8番目・・・に払い出されたウエハW4nは受け渡しモジュールSCPW22→BCT2層B2→受け渡しモジュールTRS22→受け渡しモジュールSCPW42の系路でCOT2層B4に搬送され、レジスト膜が形成された後、受け渡しモジュールTRS42に搬送される。この場合、受け渡しモジュールTRS31,32,41,42には、キャリア20から払い出された順番に沿って、ウエハWが搬送される。
そして、各受け渡しモジュールTRS31,32,41,42のウエハWは、インターフェイスアームEにより、キャリア20から払い出された順番に沿って露光装置S4の搬入ステージに搬送される。この際、露光装置S4の搬入ステージが搬入可能であればそのまま搬送され、搬入可能でなければ、一旦バッファモジュールBU32,BU42に搬送される。露光装置S4の搬入ステージが搬入可能ではない場合とは、露光装置S4側が処理ブロックS2よりもスループットが小さく、露光装置S4への搬入ステージに搬送順番が若いウエハWが存在する場合である。
このときの搬送スケジュールのシミュレーション例について、COT1層B3は図6、COT2層B4は図7に夫々示す。この搬送スケジュールでは、縦軸は搬送サイクル、横軸はモジュール群を構成するモジュールを夫々示し、受け渡しモジュールSCPW31,32(SCPW41,42)が搬入モジュール、受け渡しモジュールTRS31,32(TRS41,42)が搬出モジュールに夫々相当する。また、W1はロットの1番目のウエハ、W2はロットの2番目にウエハを夫々示している。この搬送スケジュールの右側に書かれた数字は、夫々の搬送サイクルが開始されてから終了するまでの時間である。また、このシミュレーション結果では、ロットの最初のウエハW1が受け渡しモジュールSCPW31に載置されてから、ロットの最終のウエハW50が受け渡しモジュールTRS42に載置されるまでの時間は783.4秒である。
この際、受け渡しアームDはBCT1層B1又はBCT2層B2から搬出されたウエハWを、最も早く搬送可能になった搬入モジュールSCPW31,32,41,42に搬送し、ウエハWが搬入モジュールSCPW31,32,41,42からモジュール群の最初のモジュールである液処理モジュールCOTに受け渡されたときに搬送サイクルが開始される。そして、通常時には、既述の図5に示すように、ウエハWがキャリア20から払い出された順番に沿って、1番目のウエハWから順に搬入モジュールSCPW31,SCPW41,SCPW32,SCPW42に搬入されるようになっている。
続いて、COT1層B3において、加熱モジュールCPHPの一つが使用不可モジュールとなりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときの搬送制御の一例について、図8〜図10を用いて説明する。この場合、前記搬送制御プログラム35により、図8に示すような搬送制御が行われる。つまり、使用不可モジュールが発生すると(ステップS1)、第1の受け渡し手段をなす受け渡しアームDにより、COT1層B3及びCOT2層B4において、最も早く載置可能になった搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)にウエハWを払い出す(ステップS2)。ここで最も早く載置可能になるとは、受け渡しモジュールSCPWに置かれた前のウエハが搬送アームA3,A4により受け取られたタイミングが最も早いことをいう。
そして、COT1層B3及びCOT2層B4の夫々においては、ウエハWが搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)に払い出された順番に沿って、搬送アームA3,A4によりウエハWをモジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)に受け渡す(ステップS3)。
次いで、ウエハWが搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)に払い出された順番に沿って、第2の受け渡し手段であるインターフェイスアームEによりウエハWを搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)から取り出し、後段モジュールである露光装置S4又は基板載置部であるバッファモジュールBU32,42に搬送する(ステップS4)。
この後、通常時に第1の受け渡し手段(受け渡しアームD)によりウエハWがCOT1層B3及びCOT2層B4の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)に払い出される一定の順番に沿って、第2の受け渡し手段(インターフェイスアームE)により搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)又はバッファモジュールBU32,42から露光装置S4の搬入ステージにウエハWを搬送する(ステップS5)。
実際には図9に示すフローチャートに従って搬送制御が実行される。使用不可モジュールの発生前は、COT1層B3及びCOT2層B4では、通常時の搬送スケジュールに沿って夫々ウエハWの搬送が行われる(ステップS10)。COT1層B3の加熱モジュールCPHP31にトラブルが発生して、当該モジュールが使用不可モジュールとなると(ステップS11)、当該加熱モジュールCPHP31にウエハWを搬送しないように搬送スケジュールが書き換えられる(ステップS12)。
そして、使用不可モジュールが発生した後に、COT1層B3及びCOT2層B4に搬入されるウエハWは、受け渡しアームDにより、搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)の内、最も早く載置可能になったモジュールに搬送する(ステップS13)。
ウエハWが搬入モジュールに載置されると、当該搬入モジュールが、搬送スケジュールに記載された搬入モジュールと同じか否かを判断し(ステップS14)、同じ場合には、搬送スケジュールに従って、COT1層B3又はCOT2層B4内においてウエハWの搬送を1サイクル分実行する(ステップS15)。
一方、ウエハWが載置された搬入モジュールが、搬送スケジュールに記載された搬入モジュールと異なる場合には、前記搬入モジュールに搬入されたウエハWが当該搬送サイクルにて搬入モジュールに置かれるウエハWと同じになるように、前記搬送スケジュールを書き換える(ステップS16)。そして、書き換えられた搬送スケジュールに従って、COT1層B3又はCOT2層B4内においてウエハWの搬送を1サイクル実行する(ステップS17)。
次いで、当該ウエハWがロットの最終のウエハか否かを判断し(ステップS18)、最終ウエハである場合には、当該搬送スケジュールに従ってウエハWの搬送を実行する(ステップS10)、最終ウエハではない場合には、当該ウエハの次にBCT1層B1又はBCT2層B2から払い出されたウエハWについて、ステップS13から同様に搬送を実行する(ステップS20)。
こうして、COT1層B3、COT2層B4の夫々においては、搬送スケジュールに従って、ウエハWが搬入モジュールに払い出された順番に沿って順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)に受け渡す。そして、この搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)のウエハWは、既述のように、インターフェイスアームEにより、ウエハWが搬入モジュールに払い出された順番に沿って取り出される。
次いで、ウエハWは、インターフェイスアームEによりキャリア20から払い出された順番に沿って露光装置S4の搬入ステージに搬送される。つまり、搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)のウエハWが、露光装置S4の搬入ステージに搬送される順番であれば、そのまま前記搬入ステージに搬送され、前記順番でなければ一旦バッファモジュールBU31,41に搬送される。そして、インターフェイスアームEにより、搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)から直接、又はバッファモジュールBU31,41を介して露光装置S4の搬入ステージに、通常時に受け渡しアームDによりCOT1層B3及びCOT2層B4にウエハWが払い出される一定の順番に沿ってウエハWを搬送する。
このときの搬送スケジュールのシミュレーション結果について、COT1層B3は図11、COT2層B4を図12に夫々示す。この搬送スケジュールでは、COT2層B4において、サイクル19にてロットの41番目のウエハW41が受け渡しモジュールSCPW41に搬送されたとき、サイクル21にてロットの44番目のウエハW44が受け渡しモジュールSCPW41に搬送されたとき、サイクル24にてロットの49番目のウエハW49が受け渡しモジュールSCPW42に搬送されたときに、夫々搬送スケジュールが書き換えられている。また、このシミュレーション結果によれば、最初のウエハW1が受け渡しモジュールSCPW31に載置されてから、最終ウエハW50が受け渡しモジュールTRS32に載置されるまでの時間は843.4秒である。
上述の実施の形態によれば、COT1層B3の加熱モジュールCPHPの一つが使用不可モジュールとなったとしても、当該COT1層B3の他の加熱モジュールCPHPが使用可能である場合は、COT1層B3及びCOT2層B4の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)の内、最も早く載置可能になった搬入モジュールに搬入している。
このため、加熱モジュールCPHPの一つが使用不可モジュールになったとしても、COT1層B3及びCOT2層B4に交互にウエハWを搬入する場合に比べて、スループットの低下を抑えることができる。搬入モジュールが空いた単位ブロックに順次ウエハが払い出されるので、使用可能な加熱モジュールCPHPがウエハWの搬送を待機するといったことが抑えられ、使用可能な加熱モジュールCPHPの稼働効率の低下を抑制できるからである。
これに対して、COT1層B3及びCOT2層B4に交互にウエハWを搬入する場合には、使用不可モジュールが発生していないCOT2層B4において、使用不可モジュールが発生したCOT1層B3へのウエハWの搬入や、COT1層B3からのウエハWの搬出を待機する必要があり、COT2層B4において、搬送可能な加熱モジュールCPHPにウエハWが搬送されずに、稼働率が低くなり、スループットが低下してしまう。
ここで、COT1層B3の加熱モジュールCPHP31が使用不可モジュールになったときに、COT1層B3及びCOT2層B4に交互にウエハを払い出す場合の搬送スケジュールのシミュレーション結果について、COT1層B3を図13に、COT2層B4を図14に夫々示す。このシミュレーション結果によれば、最初のウエハW1が受け渡しモジュールSCPW31に載置されてから、最終ウエハW50が受け渡しモジュールTRS42に載置されるまでの時間は891.7秒であり、本発明の搬送制御に比べてスループットが低いことが理解される。
この際、本発明では、ウエハがCOT1層B3、COT2層B4に交互に搬送されるわけではないので、一方のCOT層の搬出モジュールから連続した順番でウエハWが払い出されることもあるが、COT1層B3及びCOT2層B4の搬出モジュールの下流側に設けられたバッファモジュールBU32,42を利用して、露光装置S4に搬送される前にウエハWを一旦整列させているので、キャリア20からウエハWが払い出される順番で露光装置S4に搬送することができる。
従って、COT1層B3,COT2層B4の夫々では、搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)に払い出された順番に沿ってウエハが搬送され、そのまま搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)に搬送されるので、COT層B3,COT2層B4内において、ウエハの搬送順番が入れ替わるといったことがなく、搬送制御の複雑化が抑えられる。
続いて、他の単位ブロックにおける搬送例について説明する。図15は、BCT1層B1、BCT2層B2のいずれかのマルチモジュールの少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときに、COT1層B3、COT2層B4に搬送する前に、一旦ウエハWをキャリア20から払い出された順番に整列させる場合の搬送例である。
この場合、第1の受け渡し手段をなす受け渡しアームCにより、BCT1層B1,BCT2層B2において最も早く載置可能になった搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW11,12,21,22)にウエハWを払い出す。そして、BCT1層B1、BCT2層B2の夫々においては、ウエハWが搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW11,12,21,22)に払い出された順番に沿って、搬送アームA1,A2によりウエハWをモジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS11,12,21,22)に受け渡す。
次いで、ウエハWが搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW11,12,21,22)に払い出された順番に沿って、第2の受け渡し手段をなす受け渡しアームDによりウエハWを搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS11,12,21,22)から取り出し、後段モジュールであるCOT1層B3、COT2層B4の受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42又は基板載置部であるバッファモジュールBU1,BU2に搬送する。
続いて、通常時に受け渡しアームCによりウエハWがBCT1層B1,BCT2層B2の受け渡しモジュールSCPW11,12,21,22に払い出される一定の順番に沿って、受け渡しアームDにより搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS11,12,21,22)又はバッファモジュールBU1,BU2からCOT1層B3、COT2層B4の受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42にウエハWを搬送する。
つまり、COT1層B3の受け渡しモジュールSCPW31にロットの(4n−3)番目のウエハW(4n−3)、COT1層B3の搬入モジュールSCPW32にロットの(4n−1)番目のウエハW(4n−1)、COT2層B4の搬入モジュールSCPW41にロットの(4n−2)番目のウエハW(4n−2)、COT1層B4の搬入モジュールSCPW42にロットの4n番目のウエハW4nを夫々搬送する。
なお、BCT1層B1、BCT2層B2のいずれかのマルチモジュールの少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときには、BCT1層B1、BCT2層B2の受け渡しモジュールTRS11,12,21,22から、ウエハWがBCT1層B1,BCT2層B2の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW11,12,21,22)に払い出された順番で、そのまま受け渡しアームDによりCOT1層B3,COT2層B4の受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42に搬送する。そして、COT1層B3,COT2層B4の搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32,41,42)から露光装置S4にウエハWを搬送する際に、バッファモジュールBU32,BU42を利用して、キャリア20から払い出された順番に沿ってインターフェイスアームEによりウエハWを搬送するようにしてもよい。
また、図16は、DEV1層B5,DEV2層B6にて現像処理されたウエハWを、一旦検査モジュール10に搬送し、ここで所定の検査を行ってから、キャリア20内に戻す場合に、DEV1層B5,DEV2層B6のいずれかのマルチモジュールの少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときに、検査モジュール10に搬送する前に、一旦ウエハWをキャリア20から払い出された順番に整列させる場合の搬送例である。
この場合、第1の受け渡し手段をなすインターフェイスアームEにより、DEV1層B5,DEV2層B6において最も早く載置可能になった搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW51,52,61,62)にウエハWを払い出す。そして、DEV1層B5,DEV2層B6の夫々においては、ウエハWが搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW51,52,61,62)に払い出された順番に沿って、搬送アームA5,A6によりウエハWをモジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS51,52,61,62)に受け渡す。
続いて、ウエハWが搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW51,52,61,62)に払い出された順番に沿って、第2の受け渡し手段をなす受け渡しアームDによりウエハWを搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS51,52,61,62)から取り出し、後段モジュールである検査モジュール10又は基板載置部であるバッファモジュールBU51,BU61に搬送する。
こうして、通常時にインターフェイスアームEによりウエハWがDEV1層B5,DEV層B6の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW51,52,61,62)に払い出される一定の順番に沿って、受け渡しアームDにより搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS51,52,61,62)又はバッファモジュールBU51,BU61から検査モジュール10にウエハWを搬送する。検査モジュール10では、例えば現像欠陥等の検査が行われる。
次いで、検査モジュール10にて所定の検査が行われたウエハWは、受け渡しアームDにより、キャリア20から払い出された順番に沿って、受け渡しモジュールTRS−Aに搬送される。そして、受け渡しアームCにより、キャリア20から払い出された順番に沿って、キャリア20内に戻される。
続いて本発明の他の実施の形態について説明する。この実施の形態では、使用不可モジュールが発生したときに、オペレータが搬送モードを選択できるように構成されている。当該実施の形態の制御部3は、図17に示すように、モード選択部4を備えており、このモード選択部4では、通常モード、複数層搬送モード、層除外モード、他層搬送モード、調整モードが例えばコンピュータの表示画面から選択できるように構成されている。前記通常モードは、上述の実施の形態にて図5にて説明したように通常時の搬送モードであり、複数層搬送モードは、上述の実施の形態にて図10,図15,図16で説明した使用不可モジュールが発生したときの搬送モードである。
これら複数層搬送モード、層除外モード、他層搬送モード、調整モードは、いずれも使用不可モジュールが発生したときに選択される搬送モードであるが、使用不可モジュールの状況に応じて、いずれかの搬送モードが選択される。
先ず、層除外モードについて図18を用いて説明する。当該層除外モードは、一の単位ブロックにおいて、マルチモジュールに設定された全てのモジュールが使用不可モジュールになったとき(ステップS31)に選択される。この場合、当該一の単位ブロックの搬入モジュールへのウエハの搬送を禁止し、指定された他の単位ブロックの搬入モジュールへウエハを搬送するように指令を出力する(ステップS32)。
例えばCOT1層B3の全ての加熱モジュールCPHP31〜34が使用不可モジュールとなった場合を例にして具体的に説明すると、指定されたCOT2層B4の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW41,42)へウエハを搬送するように、受け渡しアームDに指令を出力する。
次いで、指定された他の単位ブロック(COT2層B4)では、ウエハを、搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW41,42)に払い出された順番に沿って、モジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS41,42)に受け渡す(ステップS33)。
一方、当該単位ブロック(COT1層B3)では、次のように搬送が行われる。先ず、使用不可モジュールの下流側のモジュール内のウエハは、モジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32)に受け渡し、処理を続行する(ステップS34)。つまり、インターフェイスアームEにより露光装置S4にウエハWを搬送する。
そして、使用不可モジュールの上流側のモジュール内のウエハは、使用不可モジュールを抜かして残りのモジュール群に順次搬送し、Abortウエハとして搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32)に受け渡し、回収する(ステップS35)。Abortウエハとは、処理が途中で中止されたウエハである。または、図3に示す棚ユニットU1の受け渡しモジュールTRS33→受け渡しアームD→受け渡しモジュールTRS−Aの系路で搬送し、キャリアブロックS1の受け渡しアームCによりキャリア内に回収するようにしてもよい。つまり、Abortウエハは、COT1層B3からインターフェイスブロックS3やDEV1層B5、DEV2層B2を介して回収するようにしてもよいし、COT1層B3から直接キャリアブロックS1に回収するようにしてもよい。
この例では、使用不可モジュールが加熱モジュールCPHP31〜CPHP34であるので、加熱モジュールCPHP31〜CPHP34に搬送せずに、液処理モジュールの次に搬出モジュールTRS31,32に搬送する。この後、使用不可モジュール内のウエハを回収する(ステップS36)。
続いて、他層搬送モードについて図19を用いて説明する。当該他層搬送モードも、一の単位ブロックにおいて、マルチモジュールに設定された全てのモジュールが使用不可モジュールになったとき(ステップS41)に選択される。そして、使用不可モジュールが発生した単位ブロック(COT1層B3)の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32)のウエハWが、指定された他の単位ブロックであるCOT2層B4の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW41,42)に受け渡しアームDにより搬送するように指令を出力する(ステップS43)。これ以外の工程(ステップS42,44〜47)は、上述の層除外モードの工程(ステップS32〜36)と同様に実施される。
次に、調整モードについて図20を用いて説明する。当該調整モードは、例えば液処理モジュールにおいて、薬液の流量が異なるとき等、オペレータの調整によりトラブルが解消される場合に選択される。この場合、例えば一の単位ブロック(COT1層B3)において、マルチモジュールに設定された一つのモジュール例えば液処理モジュールCOTが使用不可モジュールになったときに(ステップS51)、当該COT1層B3の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32)へのウエハの搬送及び他の単位ブロックであるCOT2層B4への搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW41,42)へのウエハの搬送を一旦停止する(ステップS52)。
そして、COT2層B4内のウエハはモジュール群に順次搬送して、搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS41,42)に受け渡し、露光装置S4へ搬送して処理を続行する(ステップS53)。一方、COT1層B3では、使用不可モジュールの下流側のモジュール内のウエハは、モジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32)に受け渡し、露光装置S4へ搬送して処理を続行する(ステップS54)。
また、COT1層B3の使用不可モジュールに対しては、オペレータによる調整作業を実施し、調整作業終了後に例えばコンピュータの表示画面上に設定された再開ボタンをON状態にする(ステップS55)。前記調整作業は、例えばレジスト液の流量に異常が発生した場合に、設定された流量に調整する作業等である。
こうして、COT1層B3及びCOT2層B4の搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32,41,42)へのウエハの搬入を再開する(ステップS56)。そして、当該COT1層B3では、使用不可モジュール内のウエハ及び使用不可モジュールの上流側のウエハを、搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW31,32)に搬入された順番に沿ってモジュール群に順次搬送して搬出モジュール(受け渡しモジュールTRS31,32)に受け渡し、処理を続行する(ステップS57)。COT2層B4では、搬入(受け渡しモジュールSCPW41,42)に搬入された順番に沿ってモジュール群に順次搬送して搬出モジュール8受け渡しモジュールTRS41,42)に受け渡し、処理を続行する。
このような実施の形態では、オペレータにより搬送モードを選択しているので、使用不可モジュールの発生状況に応じて、適切な搬送モードでウエハWを搬送できる。この際、使用不可モジュールのトラブルが軽微な場合には調整モードを選択して使用不可モジュールを使用可能な状態に復帰させたり、他層搬送モードを選択して他の単位ブロックにて通常の処理を行うことにより、回収するウエハWを最小限に留めることができ、スループットの低下を抑制し、ウエハの回収に要する時間の低減を図ることができる。
以上において、本発明では、第1の受け渡し手段と第2の受け渡し手段として共通の受け渡し手段を用いるようにしてもよい。また、基板が搬入モジュールに払い出された順番に沿って搬送手段により基板を搬出モジュールから取り出して基板載置部に搬送し、第2の受け渡し手段により、前記基板載置部から後段モジュールに、通常時に第1の受け渡し手段により基板が払い出される一定の順番に沿って基板を搬送するようにしてもよい。
また、モジュール群の下流端のモジュールを搬出モジュールの代わりに基板載置部とし、搬送手段により基板をモジュール群に順次搬送して搬出モジュールに受け渡す代わりに、搬送手段により基板をモジュール群に順次搬送して基板載置部に受け渡し、基板が搬入モジュールに払い出された順番に沿って、第2の受け渡し手段により、基板を基板載置部から取り出し、第2の受け渡し手段により基板載置部から取り出された基板を後段モジュールに搬送し、こうして基板載置部から後段モジュールに、通常時に第1の受け渡し手段により基板が払い出される一定の順番に沿って基板を搬送するようにしてもよい。
また、本発明は、図1〜図3の構成のレジストパターン形成装置のみならず、基板載置部をインターフェイスブロックに備えた構成や、第1の受け渡し手段と第2の受け渡し手段として共通の受け渡し手段を用いる場合にも適用できる。図21〜図24に示すレジストパターン形成装置は、基板載置部をインターフェイスブロックに設ける構成である。
この装置について簡単に説明すると、処理ブロックS12は、6個の単位ブロックB11〜B16を積層して構成され、単位ブロックB11及び単位ブロックB12は反射防止膜及びレジスト膜の形成、単位ブロックB13及び単位ブロックB14は液浸露光用の保護膜の形成及びウエハの裏面側洗浄、単位ブロックB15及び単位ブロックB16は液浸露光後の現像処理を夫々行うように構成されている。前記単位ブロックB11及び単位ブロックB12、単位ブロックB13及び単位ブロックB14、単位ブロックB15及び単位ブロックB16は、夫々ウエハに対して同一の処理を行うように、夫々同様に構成されている。
この装置における通常時のウエハWの流れについて説明する。キャリア20からキャリアブロックS11の受け渡しアームC1により、例えば5枚のウエハWを処理ブロックS12の棚ユニットU11に設けられた受け渡しモジュールBU10へ一括で受け渡す。そして、ウエハは受け渡しモジュールBU10から単位ブロックB11と単位ブロックB12に交互に払い出されて、単位ブロックB11→単位ブロックB13→単位ブロックB15の順で搬送されるか、あるいは単位ブロックB12→単位ブロックB14→単位ブロックB16の順で搬送される。例えばロットの奇数番のウエハW(2n−1)は単位ブロックB11に払い出され、偶数番のウエハW2nは単位ブロックB12に払い出される。
単位ブロックB11に搬送される場合は、ウエハは、棚ユニットU11の受け渡しモジュールBU10から受け渡しアームD1により疎水化処理モジュールADH11→受け渡しモジュールSCPW111→反射防止膜形成モジュールBCT→棚ユニットU12の加熱モジュール→棚ユニットU11の受け渡しモジュールSCPW112→レジスト膜形成モジュールCOT→棚ユニットU12の加熱モジュール→棚ユニットU11の受け渡しモジュールSCPW113の順で搬送され、反射防止膜、レジスト膜が順に形成される。
そして、ウエハは、受け渡しアームD1により、棚ユニットU11の受け渡しモジュールSCPW131に搬送され、保護膜形成モジュール→棚ユニットU12の加熱モジュール→棚ユニットU11の受け渡しモジュールSCPW132→裏面洗浄モジュール→棚ユニットU4のバッファモジュールBUFの順で搬送され、保護膜が形成され、さらに裏面洗浄が行われる。
前記棚ユニットU4はインターフェイスブロックS13に設けられており、モジュールが多段に積層されるように構成されている。この棚ユニットU4の各モジュールに対しては、例えば単位ブロックB13〜B16の搬送アームA13〜A16とインターフェイスE1,E2とがアクセスできるようになっている。前記バッファモジュールBUFは、多数枚のウエハWを多段に載置するように構成され、この例では、棚ユニットU4における搬送アームA13〜A16とインターフェイスE1,E2とが夫々アクセスできる領域に設けられている。
ウエハの搬送に説明を戻すと、バッファモジュールBUFのウエハWは、インターフェイスアームE2→棚ユニットU4の受け渡しモジュールSCPW71〜SCPW73→インターフェイスアームE3→露光装置S4の順で搬送され、液浸露光処理を受ける。露光処理後、ウエハWは、インターフェイスアームE3→受け渡しモジュールTRS7→インターフェイスアームE2→バッファモジュールBUF→インターフェイスアームE1→露光後洗浄モジュールPIR1〜PIR4→インターフェイスアームE1→バッファモジュールBUFにおける単位ブロックB15の高さ位置の順で搬送される。
続いて、前記ウエハWは、搬送アームA15により、棚ユニットU12の加熱モジュール→棚ユニットU11の受け渡しモジュールSCPW151→現像モジュールDEV→棚ユニットU12の加熱モジュール→棚ユニットU1の受け渡しモジュールSCPW152→受け渡しアームD1→バッファモジュールBU15→検査モジュール10の順で搬送されて所定の検査が行われる。検査後のウエハWは、検査モジュール10→受け渡しアームD1→バッファモジュールBU10の順で搬送され、受け渡しアームC1によりキャリア20に戻される。検査モジュール10にて検査を行わないように設定されたウエハWについては、現像モジュールDEV→加熱モジュールで順次処理後、受け渡しモジュールSCPW152→受け渡しアームD1→棚ユニットU11の受け渡しモジュールSCPW10→受け渡しアームD1→キャリア20の順で搬送される。
続いて、例えば単位ブロックB11、B12において、使用不可モジュールが発生したときに、前記複数層搬送モードで搬送する場合について説明する。この場合、搬入モジュールが疎水化モジュールADH11,ADH21となり、最も早く載置可能になった疎水化モジュールADH11,21のいずれかに受け渡しアームD1(第1の受け渡し手段)によりウエハWが搬送され、各単位ブロックB11,B12では、搬入モジュール(疎水化モジュールADH11,21)に搬入された順番に沿って、ウエハWがモジュール群に搬送され、搬出モジュールである受け渡しモジュールSCPW113,123に搬送される。
その後、ウエハWは、受け渡しアームD1(第2の受け渡し手段)により、基板載置部をなす受け渡しモジュールBU110,120に搬送するか、又は直接単位ブロックB13の受け渡しモジュールSCPW131、単位ブロックB14の受け渡しモジュールSCPW141に搬送する。これら受け渡しモジュールSCPW131,SCPW141は後段モジュールに相当する。こうして、受け渡しアームD1により、ウエハWはキャリア20から払い出された順番に沿って交互に受け渡しモジュールSCPW131,141に搬送される。つまりロットの奇数番のウエハW(2n−1)は単位ブロックB13に、ロットの偶数番のウエハW2nは単位ブロックB14に夫々払い出される。この場合には、第1の受け渡し手段及び第2の受け渡し手段が共に、受け渡しアームD1となる。
次に、例えば単位ブロックB13,B14において使用不可モジュールが発生したときに、前記複数層搬送モードで搬送する場合について説明する。この場合、搬入モジュールが受け渡しモジュールSCPW131,SCPW141になり、最も早く載置可能になった受け渡しモジュールSCPW131,141に受け渡しアームD1(第1の受け渡し手段)によりウエハWが搬送され、各単位ブロックB13,B14では、搬入モジュール(受け渡しモジュールSCPW131,141)に搬入された順番に沿って、ウエハWがモジュール群に搬送され、搬出モジュールであるバッファモジュールBUFに搬送される。この例は搬出モジュールを基板載置部とした例である。
その後、ウエハは、インターフェイスアームE2(第2の受け渡し手段)により、キャリア20から払い出された順番に沿って、後段モジュールをなす受け渡しモジュールSCPW71〜SCPW73に払い出され、インターフェイスアームE3により、キャリア20から払い出された順番に沿って露光装置S4に搬送される。
さらに、例えば単位ブロックB15,B16において使用不可モジュールが発生したときに、前記複数層搬送モードで搬送する場合について説明する。この場合、第1の受け渡し手段がインターフェイスアームE1となり、搬入モジュールがバッファモジュールBUFとなる。そして、バッファモジュールBUFの単位ブロックB15の高さ位置又は単位ブロックB16の高さ位置のいずれかの内、最も早く載置可能になった領域にウエハWが搬送され、各単位ブロックB15,B16では、搬入モジュール(バッファモジュールBUFの単位ブロックB15,B16に対応する領域)に搬入された順番に沿って、ウエハWがモジュール群に搬送され、搬出モジュールである受け渡しモジュールSCPW152,162の順で搬送される。
その後、検査モジュール10に搬送する場合には、ウエハは、受け渡しアームD1(第2の受け渡し手段)により、キャリア20から払い出された順番に沿って、後段モジュールをなすバッファモジュールBU15,BU16に搬送され、続いて受け渡しアームD1により、キャリア20から払い出された順番に沿って、検査モジュール10に搬送される。
以上において本発明は半導体ウエハのみならず液晶ディスプレイ用のガラス基板(LCD基板)といった基板を処理する塗布、現像装置にも適用できる。
続けて、既述の図1〜図3で既述した塗布、現像装置におけるAbortウエハの搬送例について詳しく説明するが、ここでは例えば図25に示したように棚ユニットU1の単位ブロックB1、B2、B3、B4の各高さにAbortウエハの搬入用のバッファモジュールBU71、BU72、BU73、BU74が夫々設けられるものとする。
ここで液処理モジュールBCT、COTの構成について詳しく説明しておく。液処理モジュール(レジスト膜形成モジュール)COTは、上記のように基板保持部を備えており、この基板保持部はウエハWの裏面中央部を吸着保持し、ウエハWの中心軸回りに回転させる。また、レジスト膜形成モジュールCOTには、ウエハWにレジストを吐出するレジスト吐出ノズル(塗布膜形成機構)と、シンナーを吐出するシンナー吐出ノズル(塗布膜除去機構)とが設けられている。レジスト膜を形成するときには、前記基板保持部を回転させながらウエハWの中央部に前記シンナーを吐出してスピンコーティングを行い、ウエハW表面の濡れ性を向上させた後、レジストをウエハWの中央部にレジストを吐出してスピンコーティングによりレジスト膜を形成する。
また、このレジスト膜形成モジュールCOTでは、前記レジスト膜形成後に前記基板保持部を回転させながら、前記シンナーをウエハW中央部に吐出して、遠心力によりウエハW全体に広げることで、ウエハWから当該レジスト膜を除去することができる。また、レジスト膜形成モジュールCOTはレジスト吐出時にノズルに接続される配管内の圧力やレジストの吐出量やノズル先端からの液垂れの有無などを検出する機能を有し、これらに異常が検出されたときに制御部3にアラーム信号が出力される。
液処理モジュール(反射防止膜形成モジュール)BCTはレジスト吐出ノズルの代わりに反射防止膜形成用の薬液を吐出するノズルが設けられることを除いてレジスト膜形成モジュールCOTと同様に構成されており、前記薬液による反射防止膜の形成及びシンナーによる反射防止膜の除去を行うことができる。
また、制御部3の構成についてさらに説明する。制御部3は図26に示すように記憶部37を備える。この記憶部37は、各ロットのウエハを各々特定するためのID(図26ではロット毎にW1〜W25の番号で表示している)と、Abortウエハであるか否かとを対応付けて記憶する領域であり、さらにAbortウエハと記憶されたウエハWについては、そのウエハWがどのモジュールでAbortウエハになったかが記憶される。この記憶部37に記憶されるデータに基づいて、Abortウエハが後述のようにモジュール間を搬送されるように、搬送制御部34により各搬送手段の動作が制御される。
続いて、反射防止膜形成モジュールBCTまたはレジスト膜形成モジュールCOTが使用不可になり、通常搬送モードから既述の複数層搬送モードに切り替わったときのAbortウエハの搬送について説明する。層除外モードのAbortウエハの搬送については既述した例の他に、次に示すように搬送することもできる。ここでは、使用不可になったモジュールにおいて、前記シンナーの供給ノズル及び基板保持部についてはその動作が可能であるものとする。
(ケースA:反射防止膜形成モジュールBCTでAbortウエハが発生した場合)
ここでは使用不可モジュールがBCT1層B1の反射防止膜形成モジュールBCTであるものとして説明する。モジュールからの発信されたアラーム信号により使用不可モジュールとなった反射防止膜形成モジュールBCTが記憶部37に記憶され、実行中の搬送スケジュールとに基づいてその使用不可モジュールで処理されていたウエハWがAbortウエハとして記憶部37に記憶される。そして、図15で既述したようにこのAbortウエハ以外のウエハはBCT1層B1の使用可能な反射防止膜モジュールBCTにて処理されて下流側へと搬送される。
使用不可モジュールとなったBCTではAbortウエハが基板保持部により回転すると共に当該Abortウエハにシンナーが供給され、反射防止膜がAbortウエハ表面から除去される。その後、前記Abortウエハは搬送アームA1によりバッファモジュールBU71に搬送されて当該モジュールで待機される。
そして、このAbortウエハの属するロットのうち、BCT1層B1に搬入される最後のウエハが受け渡しモジュールSCPW11、12に搬入された後、この最後のウエハWに続いてAbortウエハは受け渡しアームDにより受け渡しモジュールSCPW11、12に搬送されて温調される。然る後Abortウエハは搬送アームA1によりBCT1層B1の使用可能な反射防止膜形成モジュールBCTへ搬送されて、そこで反射防止膜形成処理が行われる。なお、このAbortウエハの受け渡しモジュールSCPW11、12へ搬入を行うときには、後続のロットのウエハWは、この受け渡しモジュールSCPW11、12へ搬入されていないものとする。反射防止膜が形成されたAbortウエハは、通常のウエハWと同様に順番にモジュールを搬送され、レジスト膜の形成、露光、現像処理が順に行われて、当該ウエハが払い出されたキャリア20に戻される。
使用不可モジュールがBCT2層B2の反射防止膜形成モジュールBCTである場合においても、ウエハWを待機させるモジュールがBU72であること、AbortウエハがBU72から受け渡しモジュールSCPW21、22を介してBCT2層B2の使用可能な反射防止膜形成モジュールに搬送されて処理を受けることを除けば、BCT1層B1の反射防止膜形成モジュールBCTが使用不可となった場合と同様の搬送が行われる。
(ケースB:レジスト膜形成モジュールCOTでAbortウエハが発生した場合)
反射防止膜形成モジュールでAbortウエハが発生した場合と略同様であり、差異点を中心に説明する。ここでは、使用不可モジュールがCOT1層B3のレジスト膜形成モジュールCOTであるものとする。モジュールからの信号と実行中の搬送スケジュールとに基づいて、使用不可となったモジュールで処理されていたウエハWがAbortウエハとして記憶部37に記憶される。そして、このAbortウエハ以外のウエハWはCOT1層B3の使用可能なレジスト膜形成モジュールCOTにより処理されて下流側へと搬送される。
使用不可モジュールとなったCOTでは既述のようにレジスト膜の除去が行われる。このときレジスト膜の下層の反射防止膜は加熱モジュールで加熱処理されているため、シンナーに対する溶解性が低くなっているので除去されずにウエハWに残る。そして、Abortウエハは、搬送アームA3によりバッファモジュールBU73に搬送されて待機される。このAbortウエハの属するロットのうち、COT1層B3に搬入される最後のウエハが受け渡しモジュールSCPW31、32に搬入された後、次のロットが当該モジュールSCPW31、32へ搬入される前に、Abortウエハは受け渡しモジュールSCPW31、32に搬送される。そして搬送アームA3により、COT1層B3の使用可能なレジスト膜形成モジュールCOTへ搬送されてレジスト膜の形成処理を受ける。その後、Abortウエハは、通常のウエハWと同様に順番にモジュールを搬送され、露光、現像処理を受けて、当該ウエハが払い出されたキャリア20に戻る。使用不可モジュールがCOT2層B4のレジスト膜形成モジュールCOTである場合もウエハWをバッファモジュールBU74で待機させること及びCOT2層B4で使用可能なレジスト膜形成モジュールCOTへ搬送して処理を行うことを除いて同様の搬送が行われる。
このように使用不可となったモジュールで反射防止膜やレジスト膜の除去を行うことで、Abortウエハをこれら膜の除去処理を行う装置に搬送する必要が無いため、この搬送に要する手間を無くしてスループットの低下を抑えることができる。また、膜除去処理後にこの除去処理を行う装置から再度反射防止膜及びレジスト膜を形成するために塗布、現像装置に搬送する手間も省くことができるため、よりスループットの向上を図ることができる。
膜の除去後、Abortウエハの待機場所としては棚ユニットU1のモジュールには限られない。例えば使用不可モジュール内で待機させていてもよいし、膜の除去処理を行った後、棚ユニットU1の各階層に設けられるバッファモジュールBUまたは受け渡しモジュールTRS及び受け渡しアームCを介してキャリア20に一旦Abortウエハを戻し、当該キャリア20で待機させる。そして、次のロットをキャリア20から払い出す前に当該Abortウエハをキャリア20から払い出して前記膜の形成処理を行ってもよい。
このようにキャリア20からウエハWを払い出す場合、反射防止膜形成モジュールBCTでAbortウエハになったウエハについては、受け渡しアームC及び受け渡しモジュールSCPW11〜22のいずれかを介してBCT層B1またはB2の使用可能な反射防止膜形成モジュールに搬送する。レジスト膜形成モジュールCOTでAbortウエハになったウエハについては受け渡しアームCにより及び受け渡しモジュールSCPW31〜42のいずれかを介してCOT層B3またはB4の使用可能なレジスト膜形成モジュールCOTに搬送する。
また、上記の例では使用不可モジュールが発生した階層における使用可能なモジュールで膜の形成を行っているが、搬送アームAと受け渡しモジュールDを用いて他の階層へAbortウエハを搬送し、その階層の使用可能なモジュールを用いて膜の再形成を行ってもよい。
具体的には例えば上記のケースAにおいてBCT1層B1で発生したAbortウエハをバッファモジュールBU71から受け渡しアームDにより受け渡しモジュールSCPW21、22に搬送して搬送アームA2により反射防止膜形成モジュールBCTに搬送することができる。また、BCT2層B2で発生したAbortウエハをバッファモジュールBU72から受け渡しアームDにより受け渡しモジュールSCPW21、22に搬送して搬送アームA2により反射防止膜形成モジュールBCTに搬送することができる。ケースBにおいてもAbortウエハを、搬送アームA3、A4により当該Abortウエハが発生した層のバッファモジュールBU73、74に搬送し、受け渡しアームDで他の層の受け渡しモジュールSCPWに搬送して、前記層の搬送アームによりレジスト膜形成モジュールCOTに搬送することができる。また、Abortウエハは使用不可モジュールから搬送アームAにより当該Abortウエハが発生した層の受け渡しモジュールSCPWに搬送し、前記搬送アームAにより前記層で使用可能な液処理モジュールに搬送してもよい。つまりAbortウエハに膜を再形成するまでに、当該Abortウエハを受け渡しアームDによらず搬送アームAだけで搬送してもよい。
また、上記の例では、Abortウエハの膜除去処理を行った後に膜を再度形成しているが、このような膜の再形成を行わずにキャリア20に戻してもよい。その場合にもAbortウエハをこれら膜の除去処理を行う装置に搬送する必要が無いため、この搬送に要する手間を無くしてスループットの低下を抑える効果がある。
複数層搬送モードを実行したときのAbortウエハの搬送例について説明したが、層除外モード、他層搬送モードまたは調整モードを実行したときに発生したAbortウエハに対して、上記の膜の除去処理やそれに続く膜の再形成を行ってもよい。膜の除去処理を行う場合、上記のように膜の除去後にキャリア20に戻してもよいし、使用不可モジュールに滞留させたままユーザが回収してもよい。
また、各層に1種類の液処理モジュールが設けられる塗布、現像装置のAbortウエハの搬送について説明したが、図22〜図24で説明した1つの層に複数種類の液処理モジュールが設けられる塗布、現像装置にもこのAbortウエハの搬送を適用することができる。ところで図22〜図24の塗布、現像装置には液浸露光に用いる液体例えば純水に対して撥水性の保護膜を形成する保護膜形成モジュールTCTが設けられている。この保護膜形成モジュールTCTについても、レジスト膜形成モジュールCOTと同様に基板保持部及び保護膜形成用の薬液を吐出するノズルの他にシンナー吐出ノズルを備えるように構成することができる。
そして、保護膜形成用モジュールTCTが使用不可モジュールになったときは、Abortウエハにシンナーによるスピンコーティングを行い、保護膜を除去する。このとき、保護膜と共にレジスト膜も除去される。従って、このAbortウエハに塗布、現像処理を継続する場合には、既述した図25の塗布、現像装置と同様に例えば棚ユニットU11にAbortウエハ格納用のバッファモジュールを設けてそこで待機させた後、受け渡しモジュールSCPWを介して単位ブロックB11またはB12の使用可能なレジスト膜形成モジュールCOTに搬送する。然る後、使用可能な保護膜形成モジュールTCTに搬送して、引き続き露光、現像処理を行うことができる。
図1〜図3に示した塗布、現像装置においても、各層B1〜B6に保護膜形成用モジュールを備えた層を積層して設けることができる。この保護膜形成用モジュールが使用不可になったときは、既述した例と同様に保護膜及びレジスト膜の除去を行い、レジスト膜を形成する階層、保護膜を形成する階層に順に搬送して塗布、現像処理を継続することができる。
また、既述の例では基板処理装置としてレジスト塗布と現像処理とを行う塗布、現像装置としての例を挙げているがこれに限られず、例えばレジスト以外の膜を既述の構成の液処理モジュールにて塗布する塗布装置として構成してもよい。具体的には例えば上記の塗布、現像装置において、現像を行う単位ブロックが無く、レジスト膜形成モジュール及び反射防止膜形成モジュールの代わりにSiO2により構成されるSOG(Spin On Grass)膜や当該SOG膜の下層において例えば有機物により構成される下層膜を形成するモジュールを備えていてもよい。このような膜を形成するモジュールを搭載した塗布装置においても上記の各実施形態で示したようにウエハWの搬送を制御してもよく、またAbortウエハに対して膜を除去してそのままキャリア20に回収したり、再度膜を形成することができる。SOG膜は乾燥が進むと除去できなくなるので、薬液を供給する動作を停止した後、例えば余分な薬液を振り切ると共に乾燥を進行させるために薬液供給時に比べて基板の回転速度を上昇させる前にシンナーを供給して除去する。前記下層膜は、反射防止膜と同様に形成後加熱処理されることで、SOG膜除去時にこのシンナーによっては除去されない。また、この下層膜についても反射防止膜やレジスト膜と同様に当該下層膜の形成モジュールでシンナーで除去することができる。
W ウエハ
S1 キャリアブロック
S2 処理ブロック
S3 インターフェイスブロック
S4 露光装置
A1〜A6 メインアーム
B1〜B6 単位ブロック
C,D 受け渡しアーム
E インターフェイスアーム
BU バッファモジュール
SCPW 受け渡しモジュール
TRS 受け渡しモジュール
3 制御部
33 搬送スケジュール変更部
35 搬送制御プログラム

Claims (7)

  1. 搬入モジュールに置かれた基板を、各々基板が載置されると共に搬送の順番が決められたモジュール群に搬送手段により一枚ずつ搬送して前記モジュール群の下流端の搬出モジュールに受け渡すと共に、基板に対して同一の処理を行う単位ブロックを複数層備えた基板処理装置において、
    前記モジュール群に含まれ、搬送の順番が同じであって、基板に塗布膜を形成する複数の塗布膜形成モジュールと、
    前記複数の単位ブロックの夫々の搬入モジュールへ基板の払い出しを行う第1の受け渡し手段と、
    前記搬送手段及び第1の受け渡し手段を制御する制御部と、
    を備え、
    前記複数の塗布膜形成モジュールは夫々、前記塗布膜を形成するために薬液を基板に塗布する塗布膜形成機構と、塗布膜形成モジュールが使用不可モジュールになったときに当該使用不可モジュールに搬入されている基板の前記塗布膜を除去する塗布膜除去機構とを有し、
    前記制御部は、前記単位ブロックに含まれる前記複数の塗布膜形成モジュールのうち、少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときには、第1の受け渡し手段により、複数の単位ブロックにおいて、最も早く載置可能になった搬入モジュールに基板を払い出し、前記複数の単位ブロックの夫々においては、前記使用不可モジュールに搬入されている基板と同一ロット内の他の基板を、基板が搬入モジュールに払い出された順番に沿って前記搬送手段によりモジュール群に順次搬送して搬出モジュールに受け渡すように制御信号を出力することを特徴とする基板処理装置。
  2. 前記使用不可モジュールに搬入されている基板が属するロットのうち、当該使用不可モジュールが発生した単位ブロックに搬入される最後の基板が当該単位ブロックの搬入モジュールに搬入された後、次のロットが当該単位ブロックの搬入モジュールに搬入される前に、前記搬送手段により、前記使用不可モジュールに搬入されている基板を、いずれかの単位ブロックの搬入モジュールに受け渡すことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記搬送手段及び第1の受け渡し手段は、
    使用不可モジュールとなった塗布膜形成モジュールの前記塗布膜除去機構により塗布膜が除去された基板に前記塗布膜を再び形成するために、当該塗布膜形成モジュールが含まれる単位ブロックの使用可能な塗布膜形成モジュールかまたは他の単位ブロックの使用可能な塗布膜形成モジュールに前記基板を搬送するように動作することを特徴とする請求項1又は2記載の基板処理装置。
  4. 前記モジュール群の下流側に設けられた後段モジュールと、
    前記モジュール群の下流側に設けられ、複数枚の基板を載置する基板載置部と、
    前記複数の単位ブロックの夫々の搬出モジュールから基板を取り出し、前記後段モジュール及び前記基板載置部に搬送する第2の受け渡し手段と、を更に備え、
    前記制御部は前記第2の受け渡し手段を制御し、
    前記搬送手段は、前記使用不可モジュールに搬入されている基板の上流側の基板であって、当該使用不可モジュールが含まれる単位ブロック内の基板を前記モジュール群に搬送した後に前記搬出モジュールに受け渡すことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
  5. 搬入モジュールに置かれた基板を、各々基板が載置されると共に搬送の順番が決められたモジュール群に搬送手段により一枚ずつ搬送して前記モジュール群の下流端の搬出モジュールに受け渡すと共に、基板に対して同一の処理を行う単位ブロックを複数層備えた基板処理装置を用いた基板処理方法において、
    前記モジュール群に含まれ、搬送の順番が同じである複数の塗布膜形成モジュールの各々にて、前記塗布膜を形成するために薬液を基板に塗布する工程と、
    第1の受け渡し手段により、前記複数の単位ブロックの夫々の搬入モジュールへ基板の払い出しを行う工程と、
    前記塗布膜形成モジュールが使用不可モジュールになったときに当該使用不可モジュールに搬入されている基板の前記塗布膜を当該塗布膜形成モジュールにて除去する工程と、
    前記単位ブロックに含まれる前記複数の塗布膜形成モジュールのうち、少なくとも一つが使用不可モジュールになりかつ少なくとも一つが使用できる状態にあるときには、第1の受け渡し手段により、複数の単位ブロックにおいて、最も早く載置可能になった搬入モジュールに基板を払い出し、前記複数の単位ブロックの夫々においては、前記使用不可モジュールに搬入されている基板と同一ロット内の他の基板を、基板が搬入モジュールに払い出された順番に沿って前記搬送手段によりモジュール群に順次搬送して搬出モジュールに受け渡す工程と、を含むことを特徴とする基板処理方法。
  6. 使用不可モジュールとなった塗布膜形成モジュールにて塗布膜が除去された基板に前記塗布膜を再び形成するために、当該塗布膜形成モジュールが含まれる単位ブロックの使用可能な塗布膜形成モジュールかまたは他の単位ブロックの使用可能な塗布膜形成モジュールに前記基板を搬送する工程を含むことを特徴とする請求項5記載の基板処理方法。
  7. 第2の受け渡し手段により、前記複数の単位ブロックの夫々の搬出モジュールから基板を取り出し、前記モジュール群の下流側に設けられた後段モジュール及び前記モジュール群の下流側に設けられた、複数枚の基板を載置する基板載置部に搬送する工程と、
    前記搬送手段により、前記使用不可モジュールに搬入されている基板の上流側の基板であって、当該使用不可モジュールが含まれる単位ブロック内の基板を前記モジュール群に搬送した後に前記搬出モジュールに受け渡す工程と、を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の基板処理方法。
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