JP5902849B2 - スクラブ石けん - Google Patents

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本発明は、スクラブ石けんに関する。
従来、皮膚表面の汚れや古くなった角質等を除去する効果を高める目的で、スクラブ剤を配合したスクラブ石けんが提供されている。スクラブ剤は、摩擦や吸着により皮膚表面の汚れや古くなった角質等を物理的に除去するため、石けんの洗浄効果を高めることができる。
スクラブ剤の素材として、例えば、米ぬか、あずき、きな粉、こんにゃく、海草、とうもろこし粉、オートミール、結晶性セルロース、アプリコット種、くるみ殻粒、ポリエチレン、ポリスチレン、ナイロン、アルミナ、シリカ、タルク、火山ガラス質堆積物、シラスなどが使用される。
人の顔の毛穴の大きさは平均80〜150μmであり、石けんに配合するスクラブ剤の粒径を毛穴の大きさよりも小さくすることにより、毛穴にたまった汚れや古くなった角質等も効率的に除去することが可能となる。
また、少量の使用量でも高い洗浄力やスクラブ効果を有するスクラブ石けんとするためには、スクラブ剤の配合量を出来るだけ多くすることが望ましい。使用量を抑えることで、環境負荷も軽減することができる。
しかしながら、スクラブ剤を多量に配合すると、製造時にスクラブ剤と液体成分が容易に分離してスクラブ剤が沈殿してしまうため、材料の均一な混合状態を保ったまま製品を製造することが困難となる。
更に、微粉体であるスクラブ剤を多量に配合した場合、材料混合物の粘度が著しく上昇して流動性が低下するため、機械的な混合が不可能となり、製造効率が著しく低下するという問題も発生する。
特許文献1には、スクラブ剤を多量に配合させた場合のスクラブ石けんの製造方法について開示されている。しかしながら、材料の流動性を向上させるために、中鎖脂肪酸エステル類やエチルアルコールを流動化助剤として別途添加している。従って、使用する材料の種類が増加するため、材料配合量の調整が複雑となり、必然的に製造工程も増加してしまうものと考えられる。更に、中鎖脂肪酸エステル類は石けん成分とのなじみが悪く、石けんが分離しやすくなるという問題点もある。また、特許文献1は、材料の流動性を向上させる手段については開示されているものの、スクラブ剤と液体成分が分離してスクラブ剤が沈殿してしまうという問題を解決する方法については、何ら開示されていない。
また、スクラブ剤の原料として、シラスを代表とする火山ガラス質堆積物が、その高い洗浄効果から注目されている。本願発明者らは、特許文献2において、シラスを膨化処理してなるシラスバルーンをスクラブ剤として配合したスクラブ石けんの製造方法を提案している。かかる製造法によって製造されたスクラブ石けんは、中空状のシラスバルーン内部に石けんを形成しているため、使用時に石けん成分が徐々に溶け出すという性質を有しており、泡持ちが良いという特徴がある。
しかしながら、シラスバルーン内部に石けんを形成し、泡持ちを良くしたことにより、逆に泡の立ち上がり(スクラブ石けん使用開始直後における起泡性)が犠牲になってしまうという問題があった。
そこで、泡持ちの良さと泡の立ち上がりの良さとを両立したスクラブ石けんとすべく、シラスバルーンと中空状となっていないシラスとを混合したものをスクラブ剤として配合したとろ、配合量は従来と同等であったにもかかわらず、製造時の粘度が非常に高くなり、機械による撹拌およびスクラブ剤の均一な分散が困難となる問題が生じた。
特開2008−239792号公報 特開2008−189703号公報
さらに、本発明の目的は、水不溶性の微粒粉体からなるスクラブ剤、特にシラスを代表とする火山ガラス質堆積物を多量に含有するとともに、泡持ちの良さと泡の立ち上がりの良さとを両立したスクラブ石けんを提供することにある。
)また、本発明のスクラブ石けんは、過脂肪酸状態の石けん素地に互いに異なる平均粒径を有するシラスおよび中空状シラスからなるスクラブ剤を含有することとした。
)さらに、上記スクラブ石けんにおいて、前記スクラブ剤を少なくとも10重量%含有することとした。
)さらに、上記スクラブ石けんにおいて、前記シラスの平均粒径は2〜10μmであることとした。
)さらに、上記スクラブ石けんにおいて、前記中空状シラスの平均粒径は30〜50μmであることとした。
)さらに、上記スクラブ石けんにおいて、前記スクラブ剤は、前記シラスを少なくとも70重量%含有することとした。
また、本発明によるスクラブ石けんは、水不溶性の微粒粉体からなるスクラブ剤、特にシラスを代表とする火山ガラス質堆積物を多量に含有するとともに、泡持ちの良さと泡の立ち上がりの良さとを両立する。
本発明によるスクラブ石けんの製造工程を示した図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図1を参照しながら詳説する。
なお、本発明において、平均粒径は、レーザ回折/散乱式粒度分布測定装置によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。
[1.各材料の調製工程]
以下、本実施形態で使用するスクラブ剤、アルカリ水溶液、および脂肪酸組成物の調製方法について説明する。
[1−1.スクラブ剤の調製工程(S1)]
本実施形態においては、スクラブ剤の原料として、シラス等の火山ガラス質堆積物や、ケイ酸、ケイ酸塩、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム等の無機化合物を用いることができる。好ましくは、火山ガラス質堆積物、特にシラスを用いることができる。なお、これらスクラブ剤の原料を二種類以上配合したものを用いても良い。以下、本実施形態においては、スクラブ剤の原料としてシラスを用いた場合について説明する。
まず、振動ミル等によりシラスを粉砕し、平均粒径を3〜5μmとする。
次に、得られた平均粒径3〜5μmのシラスを200℃で3時間乾燥させた後、流動層式加熱炉で、900℃〜1200℃、さらに好適には950〜1050℃の温度で焼成を行う。その結果、シラスは発泡し、中空状の粉体(シラスバルーン)となる。
得られた中空状の粉体を200メッシュのふるいにかけ、平均粒径30〜50μmの中空状シラスを得るとともに、75μm以上の粉体を排除する。スクラブ剤の中空状シラスの平均粒径を30〜50μmとすることにより、泡持ちの良いスクラブ石けんとすることができる。なお、75μm以上の粉体を排除するのは、スクラブ石けん使用時における眼への安全性のためである。75μm未満の粉体であれば、眼を傷つける恐れが少なくなる。
また、この平均粒径30〜50μmの中空状シラスとは別に、上記工程で得られた中空状の粉体(シラスバルーン)を振動ミル等によって粉砕して、平均粒径2〜10μmのシラスを得る。
以上の工程を経て得られた平均粒径30〜50μmの中空状シラスおよび平均粒径2〜10μmのシラスは、どちらも焼成された水不溶性の無機微粒粉体であり、後述のスクラブ石けんの製造工程において、スクラブ剤として好適に用いることができる。また、スクラブ剤として、それぞれ単独で用いても、混合して用いても良い。
平均粒径30〜50μmの中空状シラスをスクラブ石けんに配合した場合、泡持ちが良くなるという特徴がある。
一方、平均粒径2〜10μmのシラスは、肌へのなじみが良く、汚れの吸着力が高いという特徴がある。スクラブ剤の粒子をこのような微細粒とすることにより、毛穴汚れとの接触面積が大きくなり、確実に汚れを吸着して除去することが可能となるためである。ここで、粒径が2μm以上のシラスを用いることにしたのは、この粒径以上であればスクラブ感を得ることができるからである。また、肌へのなじみやすさの点から、平均粒径は10μm以下とすることが好ましく、肌を傷つける恐れも少なくなる。更に、このように微細化したスクラブ剤を配合することにより、洗浄時に生成する泡がきめ細かになり、石けんの使用感も良好となる。
従って、平均粒径2〜10μmのシラスと平均粒径30〜50μmの中空状シラスとを所定量混合して、異なる平均粒径を有する2つのシラス粒子群からなる混合シラスとし、スクラブ剤として配合することで、これら2種類のシラスの上記長所を兼ね備えたスクラブ石けんとすることができる。
その場合、混合シラスにおける平均粒径30〜50μmの中空状シラスの配合量を30重量%以下、つまり、混合シラスにおける平均粒径2〜10μmのシラスの配合量を70重量%以上とすることが好ましい。混合シラス中の平均粒径2〜10μmのシラスの配合量を70重量%以上とすれば、後述する石けん素地の調製工程における材料混合物を機械によって効率的に撹拌し、シラスを均一に分散させることが、より容易となる。混合シラス中の中空状シラスの配合量が30重量%を超えると、材料混合物がより固くなる。これは、中空状シラスの高い吸水性に起因するものと考えられる。
[1−2.脂肪酸組成物の調製工程(S2)]
本実施形態においては、炭素数10〜20の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸を用いることができる。通常、それらの脂肪酸を二種類以上混合したものを本実施形態において用いる脂肪酸組成物とするが、一種類のみを単独で使用しても良い。
炭素数の多い脂肪酸ほど融点が高くなるため、炭素数の多い脂肪酸を相対的に多く使用すると、石けんの製造過程において調製する石けん素地の粘度は上昇する。また、出来上がる石けんの性状に関しては、炭素数の多い脂肪酸を相対的に多く使用した場合、洗浄力は高くなり、泡の持続性は良くなるが、起泡性は下がる傾向がある。更に、皮膚刺激性に関しては、炭素数の少ない脂肪酸ほど高くなる。
鋭意検討の結果、石けん素地の粘度や、石けんの性状について総合的に考慮すると、脂肪酸組成物における各脂肪酸の含有量を、ラウリン酸4〜5重量%、ミリスチン酸62〜72重量%、パルミチン酸10〜14重量%およびステアリン酸14〜18重量%とし、かつラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸の合計含有量を99重量%以上とすることが好ましいことが判明した。
[1−3.アルカリ水溶液の調製工程(S3)]
本実施形態において、アルカリ金属水酸化物として、水酸化カリウムと水酸化ナトリウムを用いることができる。また、水酸化カリウムと水酸化ナトリウムの混合物も用いても良い。
まず、加温可能で内部を減圧可能に形成した調合タンク等に水を入れ、アルカリ金属水酸化物を徐々に添加して、3.5〜4.7mol/Lのアルカリ水溶液を調製する。アルカリ水溶液の濃度がこの範囲内にあれば、後述のスクラブ石けんの製造工程において乾燥工程を設ける必要がなくなるとともに、石けん素地の調製工程において材料混合物の粘度を適度に保つことができる。その結果、より効率的にスクラブ石けんを製造することが可能となる。アルカリ水溶液の濃度が3.5mol/L未満の場合、後述の石けん素地に含まれる水分量が多くなり、大量の水分を蒸発させるための乾燥工程を設ける必要が生じる。また、アルカリ水溶液の濃度が4.7mol/Lを超えると、石けん素地に含まれる水分量が少なくなり、材料の均一な混合がより困難となってしまう。
なお、水にアルカリ金属水酸化物を添加すると溶液の温度が上昇するため、できるだけ室温に近い温度、例えば15〜35℃程度に液温を保つのが望ましい。
また、アルカリ水溶液には、後述のスクラブ石けん製造工程における製造効率を損なわない範囲において、すなわち、材料混合物の粘度の極端な上昇または減少を生じない範囲において、スクラブ石けんの性状を高める目的で、その他の成分を添加しても良い。その他の成分として、グリセリンやその他の多価アルコール類等の保湿剤、増泡剤、水溶性多糖類、界面活性剤等が挙げられる。
[2.スクラブ石けんの製造工程]
以下、上記工程(S1〜3)で得られたスクラブ剤、アルカリ水溶液、および脂肪酸組成物を用いた、スクラブ石けんの製造工程について説明する。
[2−1.石けん素地の調製工程(S4)]
スクラブ剤は、上記スクラブ剤の調製工程(S1)で調製した平均粒径30〜50μmの中空状シラス、平均粒径2〜10μmのシラス、またはそれら2種類のシラスを混合した混合シラスを用いることが可能である。
本実施形態では、調製される石けん素地に対して、スクラブ剤を30重量%まで添加することが可能である。スクラブ剤の配合量を30重量%以下とすれば、石けん素地調製工程において混合した材料の粘度を機械で撹拌可能な程度に抑えることができ、スクラブ石けんをより効率的に製造することが可能となる。また、十分なスクラブ効果を有するスクラブ石けんとするためには、調製される石けん素地に対するスクラブ剤の配合量は10重量%以上とすることが好ましい。
また、本実施形態では、調製される石けん素地が過脂肪酸状態となるように、脂肪酸組成物とアルカリ水溶液の使用量を決定する。つまり、アルカリ水溶液に溶解しているアルカリ金属水酸化物の物質量よりも、脂肪酸組成物を構成する脂肪酸の物質量を過剰とし、該脂肪酸の物質量に対する該アルカリ金属水酸化物の物質量の比(モル比)が1未満となるように、脂肪酸組成物およびアルカリ水溶液の使用量を調整する。
このように石けん素地の調製工程における材料混合物を過脂肪酸状態として未中和の脂肪酸を存在させることにより、材料混合物の粘度を低下させることができる。その結果、材料混合物の撹拌が容易となり、効率的に石けん素地を調製することが可能となる。更に、この未中和の脂肪酸が分散剤として機能するため、10重量%を超えるスクラブ剤を配合しても液体成分と水不溶性の固体成分とが分離せず、均一な混合状態を保つことが可能である。
より好ましくは、当該モル比は、少なくとも0.85以上とする。この条件であれば、製造されるスクラブ石けんに適度な粘度を持たせることが可能であり、使用感がより良好となる。モル比を0.85未満とした場合、製造されるスクラブ石けん中に多量の遊離脂肪酸が含有することとなるため、柔らかくなり過ぎてしまう上に、脂肪酸による肌刺激が生ずるようになる。
以下、具体的な石けん素地の調製工程について説明する。
まず、調合タンク内にアルカリ水溶液を入れ、撹拌しながらスクラブ剤を添加する。この際、スクラブ剤は非常に微細な粉体であるため、調合タンク内で撹拌する際に粉塵として宙に舞いやすい。そこで、調合タンク内で撹拌を行うためには、まず、プラネタリーミキサー等で液中及び液面を穏やかに撹拌(例えば、20〜40rpm程度)し、次いで、ディスパー等により、強力な渦流を発生させて液中に巻き込むように撹拌混合(例えば、800〜1200rpm程度)を行うことで、スクラブ剤が粉塵として宙に舞うことを防止することができる。
併せて、撹拌時には、80℃に達するまで徐々に液温を昇温する。この昇温は、電気ヒータ等によるものでも良く、また、蒸気によって加熱するようにしても良い。
次に、70〜90℃に加熱して溶融させた脂肪酸組成物を調合タンクへ添加する。その際、調合タンク内を減圧して混合液中に含まれる空気を脱気(脱泡)しながら撹拌混合する。その結果、アルカリ金属水酸化物と脂肪酸との中和反応により脂肪酸塩が生成し、石けん素地が完成する。
このアルカリ金属水酸化物と脂肪酸との中和反応を行う工程においては、混合液の温度を75〜85℃に保ちながら20分間撹拌する。混合液の温度が75℃を下回ると、流動性が低下して混合液が硬くなり、撹拌効率が落ちるため好ましくない。また、混合液の温度が85℃を上回ると、混合液が変色しやすく、いわゆる石けん焼けを起こす原因となり、製品の見た目の仕上がりが劣化するため好ましくない。混合液の温度を75〜85℃、より好ましくは77〜83℃とすることにより、均一で滑らかであり、しかも、白色の際だったスクラブ石けんとすることができる。
上記説明においては、アルカリ水溶液にスクラブ剤を分散させた後に脂肪酸組成物を添加して石けん素地としているが、本発明においては、脂肪酸組成物にスクラブ剤を分散させた後にアルカリ水溶液を添加する工程や、アルカリ水溶液と脂肪酸組成物を混合させるとともにスクラブ剤を添加して分散させる工程によっても、石けん素地を好適に調製することが可能である
なお、本実施形態では脂肪酸の中和反応によってスクラブ石けんの製造を行っているが、油脂とアルカリ水溶液との混合によるけん化反応によってスクラブ石けん製造することも可能である。しかしながら、油脂のけん化反応の場合、油脂の加水分解によりグリセリンが大量に生成するため、グリセリンを除去するための塩析工程が更に必要となり、スクラブ石けんの製造効率を低下させることとなるため好ましくない。
[2−2.仕上げ工程(S5)]
上記工程で調製された石けん素地は、そのまま最終製品のスクラブ石けんとすることができるが、美容成分や香料等の有効成分を更に添加しても良く、所望の性状を有するスクラブ石けんとすることが可能である。また、水分量調整のための乾燥工程を設けても良い。
[実施例および比較例]
以下、具体的な実施例および比較例について説明する。
本実施例、および比較例における、各成分の配合比率を表1に示す。なお、表1の記載においては、全ての材料を混合した際の重さ(石けん素地の重さ)を100重量%として記載する。
Figure 0005902849
なお、表1において、ラウリン酸98、ミリスチン酸98、パルミチン酸98およびステアリン酸65は、ミヨシ油脂株式会社製の脂肪酸である。ラウリン酸98は、98重量%のラウリン酸、1重量%のカプリン酸、および1重量%のミリスチン酸からなる。ミリスチン酸98は、98重量%のミリスチン酸、1重量%のラウリン酸、および1重量%パルミチン酸からなる。パルミチン酸98は、98重量%のパルミチン酸、1重量%のミリスチン酸、および1重量%のステアリン酸からなる。ステアリン酸65は、66重量%のステアリン酸、32重量%のパルミチン酸、1重量%のミリスチン酸、および1重量%のアラキジン酸からなる。
また、その他の美容成分・有効成分組成物は、仕上げ工程(S5)において添加した。
表1における実施例の配合比率の場合、脂肪酸の物質量に対する水酸化カリウムの物質量の比(モル比)は0.95となる。スクラブ剤(混合シラス)における各シラスの配合比率は、平均粒径5μmのシラスが77.3重量%、平均粒径45μmの中空状シラスが22.7重量%となる。脂肪酸組成物における各脂肪酸の構成比率は、各脂肪酸の純度に基づき計算すると、ラウリン酸が4.6重量%、ミリスチン酸が67重量%、パルミチン酸が12.3重量%、ステアリン酸が15.9重量%となり、脂肪酸組成物中に、これら4種類の脂肪酸が99.8重量%含まれることになる。
比較例1の配合比率の場合、脂肪酸と水酸化カリウムのモル比が1.05となり、他は上記実施例の場合と同じである。
比較例2の配合比率の場合、脂肪酸と水酸化カリウムのモル比は1.06となる。また、脂肪酸組成物における各脂肪酸の構成比率は、ラウリン酸が5.23重量%、ミリスチン酸が76重量%、パルミチン酸が9.59重量%、ステアリン酸が9.05重量%となり、脂肪酸組成物中に、これら4種類の脂肪酸が99.87重量%含まれることになる。他は上記実施例の場合と同じである。脂肪酸をこの配合比率としたのは、炭素数を18有し、分子量の大きいステアリン酸を少なくすることにより、材料混合物の粘度が低下し、過脂肪酸とせずとも機械撹拌および均一な混合が可能となるかどうかを検討するためである。
比較例3の配合比率の場合、脂肪酸と水酸化カリウムのモル比は1.05となる。また、スクラブ剤(混合シラス)における各シラスの配合比率は、平均粒径5μmのシラスが86.4重量%、平均粒径45μmの中空状シラスが13.6重量%となり、他は上記実施例の場合と同じである。
これらの中で、実際にスクラブ石けんが製造できたのは、実施例の配合比率を用いた場合のみであった。比較例1〜3の場合は、材料混合物の粘度上昇により、いずれも好ましい石けん素地を調製することができなかった。
また、実施例の配合比率で製造したスクラブ石けんはスクラブ剤が均一に分散したものとなった。更に、使用時においては、泡の立ち上がり、泡持ち、洗浄力、全てにおいて良好な結果が得られた。
なお、上述した実施例の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施例に限定されることはない。このため、上述した実施例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
例えば、本実施例で設定した各材料の配合比率は本発明の一例であり、上記実施形態で説明した範囲内において好適にスクラブ石けんを製造することが可能であるとともに、泡の立ち上がり、泡持ち、洗浄力の全てにおいて良好なスクラブ石けんを製造できる。

Claims (5)

  1. 過脂肪酸状態の石けん素地に互いに異なる平均粒径を有するシラスおよび中空状シラスからなるスクラブ剤を含有することを特徴とするスクラブ石けん。
  2. 前記スクラブ剤を少なくとも10重量%含有することを特徴とする請求項1に記載のスクラブ石けん。
  3. 前記シラスの平均粒径は2〜10μmであることを特徴とする請求項1または2に記載のスクラブ石けん。
  4. 前記中空状シラスの平均粒径は30〜50μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクラブ石けん。
  5. 前記スクラブ剤は、前記シラスを少なくとも70重量%含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスクラブ石けん。
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