JP5902140B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフボールに関し、特に、表面にディンプルが形成されたゴルフボールに関するものである。
従来、ゴルフボールの表面には飛翔性能を改善する目的で様々なディンプルが形成されている。適正に設計されたディンプルを有するゴルフボールはディンプルを有さない滑らかな球面のゴルフボールよりよく飛ぶことは、広く知られている。ゴルフボールの飛翔中に作用する抗力と揚力とをディンプルの数、形状およびその複数の組合せによって意図的に調整し得ることは、当業者に知られている。ディンプルの効果向上を目的としたディンプルパターンがたとえば以下のように提案されている。
特開昭62−192181号公報(特許文献1)には、大きなディンプルと小さなディンプルとを備えたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールは複数の径のディンプルを組み合わせることで、各々の速度領域でディンプル効果を発揮することを目的としている。しかし、このゴルフボールの最大ディンプルと最小ディンプルとの直径比は十分に大きくなく、飛翔中の全ての速度域で十分な効果は得られていない。
特開平1−223979号公報(特許文献2)には、最大ディンプル径を最小ディンプル径で徐した時の値の範囲を1.68〜2.5に設定したゴルフボールが開示されている。このゴルフボールでは細かく区画された領域に直径が殆ど相違しないディンプルを配置することで、飛翔対称性が改善されている。しかし、このゴルフボールでは、ディンプルの径が殆ど相違しないため、飛翔中の全ての速度域で十分な効果は得られていない。このゴルフボールは、飛距離性能向上に十分には寄与しない。
特開2007−190382号公報(特許文献3)には、最大ディンプルと最小ディンプルとで直径が著しく異なる複数種類のディンプルを用いたゴルフボールが開示されている。このゴルフボールは直径比の大きいディンプルを組合わせ、曲率半径を最適化することによって、ディンプルの表面占有率を稼ぐことができるため、飛距離の増大を達成し得る。しかし、このゴルフボールでは速度域毎の空気力変化が考慮されていないため、このゴルフボールは、飛距離性能向上に十分には寄与しない。
特開昭62−192181号公報 特開平1−223979号公報 特開2007−190382号公報
一般的なゴルファーにとっては、飛距離の向上を達成するためには高い弾道が好ましい。高い弾道を得るために揚力係数の大きいディンプルが求められる。ディンプルの深さおよび容積が小さいほど、およびディンプルの径を大きくすると揚力係数が大きくなるため、ゴルフボールが上がりやすくなる。しかしながら、ディンプルの深さおよび容積を小さくすると、飛翔後半にあたる30m/s以下の低速域で揚力係数が極端に低下する傾向がある。これにより、ゴルフボールの飛翔頂点以降でゴルフボールが落ちやすくなり飛距離が伸びないという問題がある。
上記の各公報に記載されたゴルフボールでは、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制することは困難である。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できるゴルフボールを提供することである。
本発明の一のゴルフボールは、表面に形成された複数の第1のディンプルと、表面において複数の第1のディンプルの周囲に形成され、複数の第1のディンプルよりも小さい直径を有する複数の第2のディンプルとを備えている。複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上である。複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する複数の第2のディンプルの各々の直径の比は0.21以上0.41以下である。
発明者らが鋭意検討したところ、複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上であり、複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する複数の第2のディンプルの各々の直径の比は0.21以上0.41以下であることにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。
本発明の他のゴルフボールは、表面に形成された複数の第1のディンプルと、表面において複数の第1のディンプルの周囲に形成され、複数の第1のディンプルよりも小さい直径を有する複数の第2のディンプルとを備えている。複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上である。複数の第2のディンプルの各々の直径は1.0mm以上1.9mm以下である。
発明者らが鋭意検討したところ、複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上であり、複数の第2のディンプルの各々の直径は1.0mm以上1.9mm以下であることにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。
上記のゴルフボールは、好ましくは、複数の第2のディンプルの個数が60以上である。
上記のゴルフボールにおいては、好ましくは、複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上0.240以下である。
上記のゴルフボールにおいては、好ましくは、複数の第2のディンプルの個数が60以上2160以下である。
上記により、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを発明者らは見出した。
以上説明したように、本発明のゴルフボールによれば、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できる。
本発明の一実施の形態におけるゴルフボールの概略正面図である。 図1のP部の拡大平面図である。 図1のIII−III線に沿う断面図である。 比較例のゴルフボールの概略正面図である。 実施例4のゴルフボールの概略正面図である。 比較例1の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 比較例2の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 比較例3の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例1の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例2の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例3の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例4の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例5の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例6の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例7の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例8の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例1〜4および比較例1のスピンパラメータが0.1での揚力係数と第2のディンプルの深さ/直径との関係を示す図である。 実施例1〜4および比較例のスピンパラメータが0.1での流速44m/sの揚力係数と流速28m/sの揚力係数との差と、第2のディンプルの深さ/直径との関係を示す図である。 実施例1、5、7および比較例1、2のスピンパラメータが0.1での揚力係数と、複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する第2のディンプルの各々の直径に対するの比との関係を示す図である。 実施例1、5、7および比較例1、2のスピンパラメータが0.1での流速44m/sの揚力係数と流速28m/sの揚力係数との差と、複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する第2のディンプルの各々の直径に対するの比との関係を示す図である。 実施例1〜8および比較例1〜3のスピンパラメータが0.1での揚力係数と、複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する第2のディンプルの各々の直径に対するの比との関係を示す図である。 実施例1、4、6、7、8および比較例1のスピンパラメータが0.1での揚力係数と、第2のディンプルの個数との関係を示す図である。 実施例1、4、6、7、8および比較例1のスピンパラメータが0.1での流速44m/sの揚力係数と流速28m/sの揚力係数との差と、第2のディンプルの個数との関係を示す図である。 本発明の一実施の形態におけるゴルフボールの概略断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について図に基づいて説明する。
最初に本発明の一実施の形態のゴルフボールに係るディンプルパターンの構成について説明する。
ゴルフボールの表面に形成されるディンプルの配列方法は、良好な飛翔対称性が得られる限り特に限定されるものではない。ただし、好ましくは球面を正多面体に擬制したときに区画された区域を配列単位として配列することが推奨され、20面体、12面体、8面体などが挙げられる。本発明の一実施の形態のゴルフボールは、球面を20面体に擬制したときに区画される三角形区域内に形成されるディンプルを配列単位としている。
図1を参照して、本発明の一実施の形態のゴルフボールは、複数の第1のディンプル1と、複数の第2のディンプル2と、陸部3とを有している。複数の第1のディンプル1および複数の第2のディンプル2はそれぞれゴルフボールの表面に形成されている。陸部3は、複数の第1のディンプル1および複数の第2のディンプル2が形成されていない部分である。
第1のディンプル1は、異なる直径を有するディンプル群から形成されていてもよく、単一の直径を有するディンプルから形成されていてもよい。複数の直径を有するディンプルを組み合わせる場合は、2種以上7種以下のディンプルを組み合わせることが好ましい。8種以上のディンプルが組み合わせられると、均整の取れた配列にならず、外観が劣る。また、第1のディンプル1の直径は、2.5mm以上6.5mm以下であることが好ましい。第1のディンプル1の直径が最も大きいディンプルの直径は3.8mm以上6.5mm以下であることが好ましく、4.2mm以上6mm以下であることが更に好ましく、4.5mm以上5.5mm以下であることが特に好ましい。大きすぎるディンプルではディンプル配置の自由度が阻害され、小さすぎるディンプルでは高い揚力係数が得られ難い。
本発明の一実施の形態のゴルフボールは、第1のディンプル1として、直径の大きな順番に、LLディンプル11と、Lディンプル12と、LSディンプル13と、Mディンプル14と、Sディンプル15とを有している。複数の第2のディンプル2は、複数の第1のディンプル1の周囲に形成されており、ゴルフボール全体に渡って形成されている。複数の第2のディンプル2は概ね規則的に配置されている。複数の第2のディンプル2は、ゴルフボールの球面の領域によって個数が異なっている。複数の第2のディンプル2は複数の第1のディンプル1よりも小さい直径を有している。
ここで、複数の第2のディンプル2の直径は、0.5mm以上2.0mm以下であることが好ましく、0.8mm以上2.0mm以下であることが更に好ましく、1.0mm以上1.9mm以下であることが特に好ましい。直径が0.5mmよりも小さいと高速域においても低速域においても効果が得られず、直径が2.0mmよりも大きいと高速域での揚力係数にも影響があるため、これらの直径は、高速域での揚力係数を維持しつつ、低速域での揚力係数の著しい低下を抑制することを目的とする第2のディンプル2として不適切である。
第2のディンプル2の個数は、60個以上であることが好ましく、たとえば1350個であってもよい。また、第2のディンプル2の個数は2160個であってもよい。第2のディンプル2の個数として2160個は、第1のディンプル1の直径が前記条件内にあり第2のディンプル2を第1のディンプル1の周囲に形成する場合の最大数であり、設計限界の個数である。
図1および図2を参照して、本発明の一実施の形態のゴルフボールの第1のディンプル1および第2のディンプル2はそれぞれ平面視において円形に形成されている。
図1〜図3を参照して、ディンプルの最深部およびゴルフボールの中心を通過する断面において、ディンプル断面線に接線を引いたとき、接線とディンプル断面線の両端との接点がディンプルのエッジと呼ばれる。上記接線とディンプルの最深部との距離がディンプルの深さである。上記接点間の上記接線の距離がディンプルの直径である。上記接点を結んだ円の平面の面積がディンプルの面積である。上記接点を結んだ円の平面とディンプル面とで囲まれる範囲がディンプルの容積である。
第1のディンプル1の直径D1は、上記接線とディンプル断面線の両端との接点間の距離である。第1のディンプル1の直径D1は第1のディンプル1のエッジで形成される円の平面の直径である。第1のディンプル1の面積A1は、第1のディンプル1のエッジで形成される円の平面の面積である。
図示していないが、LLディンプル11と、Lディンプル12と、LSディンプル13と、Mディンプル14と、Sディンプル15はそれぞれ直径を有している。つまり、LLディンプル11は直径DLLを有し、Lディンプル12は直径DLを有し、LSディンプル13は直径DLSを有し、Mディンプル14は直径DMを有し、Sディンプル15は直径DSを有している。
LLディンプル11のエッジで形成される円の平面の面積を全てのLLディンプル11について合計した値が総面積ALLである。たとえば、LLディンプル11の直径DLLは4.70mmであり、総面積ALLは2604mm2である。また、LLディンプル11の個数は150個である。総面積ALLの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての平面の面積(総面積)に対する比は、57.2%以上62.0%以下である。
Lディンプル12のエッジで形成される円の平面の面積を全てのLディンプル12について合計した値が総面積ALである。たとえば、Lディンプル12の直径DLは4.27mmであり、総面積ALは344mm2である。また、Lディンプル12の個数は24個である。総面積ALの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての平面の面積に対する比は、7.5%以上8.2%以下である。
LSディンプル13のエッジで形成される円の平面の面積を全てのLSディンプル13について合計した値が総面積ALSである。たとえば、LSディンプル13の直径DLSは4.06mmであり、総面積ALSは934mm2である。また、LSディンプル13の個数は72個である。総面積ALSの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての平面の面積に対する比は、20.5%以上22.2%以下である。
Mディンプル14のエッジで形成される円の平面の面積を全てのMディンプル14について合計した値が総面積AMである。たとえば、Mディンプル14の直径DMは3.80mmであり、総面積AMは159mm2である。また、Mディンプル14の個数は14個である。総面積AMの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての平面の面積に対する比は、3.5%以上3.8%以下%である。
Sディンプル15のエッジで形成される円の平面の面積を全てのSディンプル15について合計した値が総面積ASである。たとえば、Sディンプル15の直径DSは2.78mmであり、総面積ASは73mm2である。また、Sディンプル15の個数は12個である。総面積ASの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての平面の面積に対する比は、1.6%以上1.7%以下である。
第2のディンプル2の直径D2は、上記接線とディンプル断面線の両端との接点間の距離である。第2のディンプル2の直径D2は第2のディンプル2のエッジで形成される円の平面の直径である。第2のディンプル2の面積A2は、第2のディンプル2のエッジで形成される円の平面の面積である。
上記面積A2を全ての第2のディンプル2について合計した値が総面積A20である。たとえば、第2のディンプル2の直径D2は1.04mm以上1.87mm以下であり、総面積A20は90mm2以上440mm2以下である。また、第2のディンプル2の個数は60個以上294個以下である。総面積A20の第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての平面の面積(総面積)に対する比は、0.021(2.1%)以上0.097(9.7%)以下である。
第2のディンプル2の直径D2は、たとえば1.04mm以上1.87mm以下とし、LLディンプル11の直径DLLは、たとえば4.70mmとすることができる。このため、複数の第1のディンプル1の最も大きい直径(LLディンプル11の直径DLL)に対する第2のディンプル2の直径D2の比は0.22以上0.40以下である。
図3を参照して、第1のディンプル1の深さB1は、第1のディンプル1の表面と、第1のディンプル1のエッジで形成される円の平面との最大距離である。第1のディンプル1の容積V1は、第1のディンプル1の表面と、第1のディンプル1のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積である。
LLディンプル11の深さBLLは、たとえば、0.148mmである。LLディンプル11の表面と、LLディンプル11のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積を全てのLLディンプル11について合計した値が総容積VLLである。たとえば、総容積VLLは209mm3である。また、総容積VLLの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての容積に対する比は、55.9%以上59.2%以下である。
Lディンプル12の深さBLは、たとえば、0.178mmである。Lディンプル12の表面と、Lディンプル12のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積を全てのLディンプル12について合計した値が総容積VLである。たとえば、総容積VLは31mm3である。また、総容積VLの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての容積に対する比は、8.3%以上8.8%以下である。
LSディンプル13の深さBLSは、たとえば、0.184mmである。LSディンプル13の表面と、LSディンプル13のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積を全てのLSディンプル13について合計した値が総容積VLSである。たとえば、総容積VLSは86mm3である。また、総容積VLSの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての容積に対する比は、23.1%以上24.5%以下である。
Mディンプル14の深さBMは、たとえば、0.194mmである。Mディンプル14の表面と、Mディンプル14のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積を全てのMディンプル14について合計した値が総容積VMである。たとえば、総容積VMは16mm3である。また、総容積VMの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての容積に対する比は、4.2%以上4.4%以下である。
Sディンプル15の深さBSは、たとえば、0.122mmである。Sディンプル15の表面と、Sディンプル15のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積を全てのSディンプル15について合計した値が総容積VSである。たとえば、総容積VSは4mm3である。また、総容積VSの第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての容積に対する比は、1.2%以上1.3%以下である。
また、第2のディンプル2の深さB2は、第2のディンプル2の表面と、第2のディンプル2のエッジで形成される円の平面との最大距離である。
第2のディンプル2の容積V2は、第2のディンプル2の表面と、第2のディンプル2のエッジで形成される円の平面とで囲まれる空間の容積である。
第2のディンプル2の深さB2は、たとえば、0.070mm以上0.249mm以下である。複数の第2のディンプル2の各々の直径D2に対する深さB2の比は、0.051以上0.239以下である。上記容積V2を全ての第2のディンプル2について合計した値が総容積V20である。たとえば、総容積V20は6mm3以上27mm3以下である。また、第2のディンプル2の個数は60個以上292個以下である。総容積V20の第1のディンプル1および第2のディンプル2の全ての容積(総容積)に対する比は、0.018(1.8%)以上0.073(7.3%)以下である。
第1のディンプル1および第2のディンプル2が形成されていない仮想球体の総面積に対する複数の第1のディンプル1および複数の第2のディンプル2の総面積の比は、0.734(73.4%)以上0.795(79.5%)以下である。また、第1のディンプル1および第2のディンプル2が形成されていない仮想球体の総容積(体積)に対する複数の第1のディンプル1および複数の第2のディンプル2の総容積の比は0.0086(0.86%)以上0.0092(0.92%)以下である。
次に、本発明の一実施の形態のゴルフボールの構造について説明する。
図24を参照して、ゴルフボールは、球状のコア10と、カバー20とを備えている。ただし、コア10とカバー20の間に1層または2層以上の中間層が設けられても良い。また、カバー20の表面には、多数のディンプルが形成されている。このゴルフボールは、カバー20の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、これらの層の図示は省略されている。
コア10の形状としては、球状が一般的であるが、例えば、球状のコア10の表面を均等に分割するように突条が設けられていても良いし、均等に分布した凹部が設けられていても良い。突条を設ける場合には、突条によって仕切られる凹部を、複数の包囲層、あるいは、それぞれの凹部を被覆するような単層の包囲層によって充填するようにして、コア10と包囲層からなる成形体の形状を球形とすることが好ましい。凹部を設ける場合には、コア10を被覆する外層材で凹部が充填されるように成形され、形状を球形とすることが好ましい。
ゴルフボールの直径は、規則(R&A、及びUSGA参照)の定めるところにより、42.67mm以上にすることが求められている。但し、空力特性等を考慮するとボール径はできるだけ小さくすることが好ましく、例えば42.7〜43.7mmとすることができる。重さも、規則の定めるところにより45.93g以下にすることが求められている。空力特性を考慮すると重さはできるだけ大きいことが好ましく、45.2g〜45.93g以下に形成することができる。
コア10は、球状に形成され、ゴム組成物で形成されている。コア10の直径は、35.0mm〜41.0mmにすることが好ましく、38.5mm〜40.0mmにすることが特に好ましい。コア10が小さいと反発性能が低下し、コア10が大きすぎるとコア10を被覆するカバー20の厚みが小さすぎて耐久性が落ちたり、ボールが軟らかくなりすぎ逆に反発性能が低下したりする。
コア10は、基材ゴム、架橋材、不飽和カルボン酸の金属塩、充填剤等を配合した公知のゴム組成物で製造することができる。基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリイソブレンゴム、スチレンブタジエンゴム、EPDM等を使用できるが、シス1,4結合を少なくとも40%以上、好ましくは80%以上を有するハイシスポリブタジエンを使用することが特に好ましい。
架橋剤としては、例えばジクミルパーオキサイドやt−ブチルパーオキサイドのような有機過酸化物を使用することができるが、ジクミルパーオキサイドを使用するのが特に好ましい。
不飽和カルボン酸の金属塩としては、アクリル酸又はメタクリル酸のような炭素数3〜8の一価又は二価の不飽和カルボン酸の金属塩を使用することが好ましいが、アクリル酸亜鉛を使用するとボールの反発性能を向上することができ、特に好ましい。
充填剤は、コアに通常配合されるものを使用することができ、例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を使用することができる。また、必要に応じて有機硫黄化合物、老化防止剤、またはしゃく解剤等を配合してもよい。
なお、コア10を構成する材料は、上記ゴム組成物の他、公知のエラストマーを用いることができる。
カバー20は、エラストマーで構成されている。そして、その表面にはディンプルが形成されている。カバー20の層厚は0.3mm〜2.5mmとするのが好ましく、0.8mm〜1.8mmとすることが特に好ましい。
カバー20の材料として、アイオノマー樹脂、スチレンブロック含有熱可塑性エラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、熱可塑性および熱硬化性ポリウレタンエラストマー、熱可塑性ポリアミドエラストマー及び熱可塑性ポリオレフィンエラストマーが例示される。これらの材料を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
特に好ましい基材ポリマーは、アイオノマー樹脂である。好ましいアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸との二元共重合体が挙げられる。好ましい二元共重合体は、80質量%以上90質量%以下のα−オレフィンと、10質量%以上20質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸とを含む。この二元共重合体は、反発性能に優れる。好ましい他のアイオノマー樹脂としては、α−オレフィンと炭素数が3以上8以下のα,β−不飽和カルボン酸と炭素数が2以上22以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとの三元共重合体が挙げられる。好ましい三元共重合体は、70質量%以上85質量%以下のα−オレフィンと、5質量%以上30質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸と、1質量%以上25質量%以下のα,β−不飽和カルボン酸エステルとを含む。この三元共重合体は、反発性能に優れる。二元共重合体及び三元共重合体において、好ましいα−オレフィンはエチレン及びプロピレンであり、好ましいα,β−不飽和カルボン酸はアクリル酸及びメタクリル酸である。特に好ましいアイオノマー樹脂は、エチレンと、アクリル酸又はメタクリル酸との共重合体である。
二元共重合体及び三元共重合体において、カルボキシル基の一部は金属イオンで中和されている。中和のための金属イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン、リチウムイオン、亜鉛イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン及びネオジムイオンが例示される。中和が、2種以上の金属イオンでなされてもよい。ゴルフボールの反発性能及び耐久性の観点から特に好適な金属イオンは、ナトリウムイオン、亜鉛イオン、及びマグネシウムイオンである。
カバー20の形成には、射出成形法、圧縮成形法、注型成形法等の既知の手法が採用されうる。カバー成形の際、通常、カバー表面にディンプルが形成される。成形後、必要に応じて、バリ取り、洗浄、研摩、塗装、マーク印刷がなされ、ゴルフボールが完成される。
次に、本発明の一実施の形態におけるゴルフボールの作用効果について説明する。
発明者らが鋭意検討したところ、複数の第2のディンプル2の各々の直径D2に対する深さの比は、0.050以上であり、複数の第1のディンプル1の最も大きい直径(LLディンプル11の直径DLL)に対する複数の第2のディンプル2の各々の直径D2の比は0.21以上0.41以下であることにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。
また、発明者らは、複数の第2のディンプル2の各々の直径D2に対する深さの比は、0.050以上であり、複数の第2のディンプル2の各々の直径D2は1.0mm以上1.9mm以下であることにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。
本発明の一実施の形態におけるゴルフボールは、複数の第2のディンプル2の個数が60以上である。これにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。
本発明の一実施の形態のゴルフボールにおいては、複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上0.240以下である。
本発明の一実施の形態のゴルフボールにおいては、複数の第2のディンプルの個数が60以上2160以下である。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、上記と同一または相当する部分に同一の参照符号を付し、特に言及しない限り説明を繰り返さない。
表1および表2を参照して、実施例1〜8は本発明の実施例であり、比較例1〜3は本発明に対する比較例である。実施例1〜8および比較例1〜3は表1に示される構成を有している。
図4を参照して、比較例1のゴルフボールは第2のディンプルを有していない。また、実施例1のゴルフボールは図1に示す構成と同様の構成を有している。実施例2および3のゴルフボールは、実施例1に比べて第2のディンプル2の深さが浅くなっている。
図5を参照して、実施例4のゴルフボールは、実施例1に比べて第2のディンプル2の個数が増えている。したがって、実施例4のゴルフボールでは、実施例1に比べて第2のディンプル2の配置も異なっている。
また、比較例2のゴルフボールは、実施例1〜8に比べて第2のディンプル2の直径が小さくなっている。他方、比較例3のゴルフボールは実施例1〜8に比べて第2のディンプル2の直径が大きくなっている。
また、実施例5のゴルフボールは、他の実施例に比べて第2のディンプル2の直径が小さくなっており、第2のディンプルの深さが深くなっている。そして、第2のディンプル2の直径に対する深さの比が大きくなっている。さらに、他の実施例に比べて複数の第1のディンプルの最も大きい直径(LLディンプルの直径)に対する第2のディンプルの直径(SSディンプルの直径)の比(SS直径/LL直径)が小さくなっている。
実施例6のゴルフボールは、実施例1に比べて第2のディンプル2の数が少なくなっており、実施例1の2分の1の個数になっている。
実施例7のゴルフボールは、他の実施例に比べて第2のディンプル2の直径が大きくなっている。そして、実施例3に次いで第2のディンプル2の直径に対する深さの比が小さくなっている。さらに、他の実施例に比べて複数の第1のディンプルの最も大きい直径(LLディンプルの直径)に対する第2のディンプルの直径(SSディンプルの直径)の比(SS直径/LL直径)が大きくなっている。
実施例8のゴルフボールは、実施例1および6に比べて第2のディンプル2の数が少なく、実施例1の3分の1の個数になっている。
表1に示すように、複数の第1のディンプルの最も大きい直径(LLディンプルの直径)4.70mmに対する、第2のディンプル(SSディンプル)の直径(1.04mm以上1.87mm以下)の比は0.22以上0.40以下である。また、第2のディンプル(SSディンプル)の直径は1.04mm以上1.87mm以下である。この第2のディンプル(SSディンプル)の直径は1.0mm以上1.9mm以下であれば、本実施例と同様の効果を奏する。
続いて、実施例1〜8および比較例1〜3のボール速度と、揚力係数CLと、スピンパラメータSpとの関係について説明する。なおスピンパラメータSpは下記の式(1)で規定される。スピンパラメータは周速度/速度で表される。
Sp=πdN/U (1)
式(1)の各符号について説明する。dは直径(m)であり、Nは回転速度(rps)であり、Uはボール速度(m/s)である。たとえば、ボール速度(球速)60m/s、回転数2700rpmのとき、スピンパラメータSp≒0.1となる。
揚力係数CLは、特許4982148号に開示されているような空気力測定装置を用いて、回転させたゴルフボールに風を吹き付け、発生する空気力の3分力(抗力・揚力・横力)から算出することができる。吹き付ける風の流速と、ゴルフボールの回転数を調整することで、スピンパラメータは適時変更が可能である。また揚力係数は、赤外線センサーを用いて軌道を計測しその軌道から算出する方法や、TrackMan社製TrackManに代表されるゴルフボール弾道計測器を用いて計測することができる。
ゴルフボールの飛び出し時の初期速度は、一般男子の平均値が約60m/sであり、男子プロゴルファの平均値が約70m/sである。一方、“鳴尾丈司、溝田武人、下園仁志、「一様気流中で高速回転するゴルフボールの空気力測定と飛翔実験」、2004年、日本機械学会論文集B編、第70巻、第698号、pp.2371−2377”にあるように、35〜80m/sの流速において、揚力係数、抗力係数にレイノルズ数即ち速度依存性が無く、ゴルフボールの飛び出し時の初期速度は、スピンパラメータのみに依存する。以上より、本実施例で行った実験は最大で44m/sであるが、所定の回転数が得られれば、この流速範囲で80m/sまでの流速における空気力特性を把握することができる。
図6〜図8を参照して、比較例1〜2のゴルフボールでは、ボール速度によって揚力係数CLにばらつきが大きくなった。具体的には、ボール速度が30m/s以下で揚力係数CLにばらつきが大きくなった。また、比較例3は揚力係数CLのばらつきは大きくならなかったが、全体の揚力係数CLが小さくなった。
図9〜図16を参照して、実施例1〜8では、比較例1〜2に比べて、ボール速度による揚力係数CLのばらつきが小さくなった。特に、実施例1、2、4では、ボール速度による揚力係数CLのばらつきが非常に小さくなった。
次に、揚力係数CLと第2のディンプルの深さ/直径との関係について説明する。
図17を参照して、スピンパラメータSpが0.1で、ボール速度Uが44m/sおよび28m/sの場合には、実施例1〜4は、比較例1に比べて、ボール速度Uが44m/sでは揚力係数CLは同等であるが、28m/sでは揚力係数CLの値が大きくなった。特に、実施例1、2、4は、ボール速度Uが28m/sの低速域において揚力係数CLを向上することができることがわかった。
また、図18を参照して、図17に示す44m/sおよび28m/sでの揚力係数CLの差を検討すると、実施例1〜4は、比較例1に比べて、揚力係数CLの差が小さくなることがわかった。つまり、実施例1〜4では、比較例1に比べて、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を抑制できることがわかった。さらに、第2のディンプルの直径に対する深さの比が比較的大きい実施例1、2、4では、比較例1に比べて、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を大きく抑制できることがわかった。したがって、実施例1〜4の複数の第2のディンプル2の各々の直径に対する深さの比において、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を大きく抑制できることがわかった。
次に、揚力係数CLと複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する第2のディンプルの各々の直径に対するの比(直径の比)との関係について説明する。
図19を参照して、スピンパラメータSpが0.1で、ボール速度Uが44m/sおよび28m/sの場合には、実施例1、5、7は、比較例1、2に比べて、ボール速度Uが44m/sでは揚力係数CLは同等であるが、28m/sでは揚力係数CLの値が大きくなった。
また、図20を参照して、図19に示す44m/sおよび28m/sでの揚力係数CLの差を検討すると、実施例1、5、7は、比較例1、2に比べて、揚力係数CLの差が小さくなることがわかった。つまり、実施例1、5、7では、比較例1、2に比べて、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を抑制できることがわかった。したがって、実施例1、5、7の直径の比において、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を抑制できることがわかった。
図21を参照して、スピンパラメータSpが0.1で、ボール速度Uが44m/sの場合には、実施例1〜8および比較例1、2は、比較例3に比べて、ボール速度Uが44m/sでは揚力係数CLの値が大きくなった。つまり、比較例3は実施例1〜8および比較例1、2に比べてボール速度Uが44m/sの場合に揚力係数CLの値が小さくなることがわかった。したがって、実施例1〜8において、ボール速度Uが44m/sの場合に揚力係数CLの値が低下しないことがわかった。また、比較例3の第2のディンプルの直径においてボール速度Uが44m/sの場合に揚力係数CLの値が低下することがわかった。
次に、揚力係数CLと第2のディンプルの個数との関係について説明する。
図22を参照して、スピンパラメータSpが0.1で、ボール速度Uが44m/sおよび28m/sの場合には、実施例1、4、6、7、8は、比較例1に比べて、ボール速度Uが44m/sでは揚力係数CLは同等であるが、28m/sでは揚力係数CLの値が大きくなった。
また、図23を参照して、図22に示す44m/sおよび28m/sでの揚力係数CLの差を検討すると、実施例1、4、6、7、8は、比較例1に比べて、揚力係数CLの差が小さくなることがわかった。つまり、実施例1、4、6、7、8では、比較例1に比べて、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を抑制できることがわかった。したがって、実施例1、4、6、7、8の第2のディンプルの個数において、ボール速度Uが28m/sの低速域においても揚力係数CLの極端な低下を抑制できることがわかった。
以上より、実施例1〜8のように、複数の第2のディンプル2の各々の直径に対する深さの比が0.050以上であり、複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する複数の第2のディンプルの各々の直径比は0.21以上0.41以下であることにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。また、複数の第2のディンプルの各々の直径は1.0mm以上1.9mm以下であることにより、全ての速度域で揚力係数を向上しつつ、低速域での揚力係数の極端な低下を抑制できることを見出した。
次に、比較例1〜3、実施例1〜8の飛距離をシミュレーションにより測定した。
表2を参照して、飛距離は、男子プロ相当の打ち出し条件である条件1と、女子プロ相当の打ち出し条件である条件2と、一般アマチュア相当の打ち出し条件である条件3とで比較した。条件1は、初速78m/s、打ち出し角12度、スピン量2200rpmに設定した。条件2は、初速65m/s、打ち出し角15度、スピン量2500rpmに設定した。条件3は、初速60m/s、打ち出し角12度、スピン量2800rpmに設定した。ただしスピン軸は傾いていない純縦回転に設定した。
飛距離は、それぞれの飛び出し条件で放たれた後、気温24℃、湿度50%、1気圧、無風の中を飛翔し、打撃位置から再び水平高さに落下するまでの距離を表している。また使用するゴルフボールは、質量45.6g、直径4.28mm、慣性モーメント8.1×10-6kg・m2であり、ディンプルは比較例1〜3、実施例1〜8の形状を有している。
飛距離の算出で使用した空気特性としては、図6〜図16に示される揚力係数特性を用いた。また抗力係数特性は共通の特性を使用した。飛び出し後の位置は、特許第3825359号公報の段落番号0032〜0092に記載された方法を用いて算出した。
条件1〜3のいずれにおいても、実施例1〜8は比較例1〜3よりも飛距離が大きくなった。これにより、実施例1〜8は飛距離性能を向上できることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
本発明は、表面にディンプルが形成されたゴルフボールに特に有利に適用され得る。
1 第1のディンプル、2 第2のディンプル、3 陸部、11 LLディンプル、12 Lディンプル、13 LS ディンプル、14 Mディンプル、15 Sディンプル、10 コア、20 カバー、A1 第1のディンプルの面積、A2 第2のディンプルの面積、B1 第1のディンプルの深さ、B2 第2のディンプルの深さ、D1 第1のディンプルの直径、D2 第2のディンプルの直径、V1 第1のディンプルの容積、V2 第2のディンプルの容積。

Claims (2)

  1. 表面に形成された複数の第1のディンプルと、
    前記表面において前記複数の第1のディンプルの周囲に形成され、前記複数の第1のディンプルよりも小さい直径を有する複数の第2のディンプルとを備え、
    前記複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上であり、
    前記複数の第1のディンプルの最も大きい直径に対する前記複数の第2のディンプルの各々の直径の比は0.21以上0.41以下であり、
    前記複数の第2のディンプルの各々の直径は1.0mm以上2.0mm以下であり、
    前記複数の第2のディンプルの個数が60以上292以下であり、
    前記複数の第2のディンプルは、隣接する3つの前記第1のディンプルに囲まれた三角形の中にある陸部のいずれかに1個ずつ配置されており、かつ当該ゴルフボール全体に渡って規則的に配置されている、ゴルフボール。
  2. 前記複数の第2のディンプルの各々の直径に対する深さの比は、0.050以上0.240以下である、請求項1に記載のゴルフボール。
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