JP6849841B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明はゴルフボールに関するものである。
従来、ゴルフボールの飛距離を向上させるために、ゴルフボールの表面に様々なディンプルが設けられている。たとえば、特許文献1には、ディンプルの最深部がディンプル中心と一致しないことを特徴とするゴルフボールが記載されている。
特許第3909124号
上記特許文献1に記載されたゴルフボールは、ディンプル最深部をディンプル中心とずらすことで空力特性を改善させるものであるが、単に最深部がディンプル表面の中心と一致しないだけでは効果を十分に得ることができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、空気抵抗を小さくすることで飛距離を十分に向上させることができるゴルフボールを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明に係るゴルフボールは、陸部と、前記陸部より凹むように設けられた複数のディンプルとを備えるゴルフボールにおいて、前記複数のディンプルは、前記ディンプルの最深部が、ディンプルエッジに囲まれたディンプル平面の中心と当該ゴルフボールの中心とを結ぶ線上に位置しない偏心ディンプルを複数含み、前記複数の偏心ディンプルは、前記偏心ディンプルの平面視において前記ディンプル平面の中心と前記偏心ディンプルの最深部とを結んで得られるディンプル軸が、当該ゴルフボールにおいてランダムに配向しており、前記複数の偏心ディンプルのディンプル軸は、所定の基準軸との間で所定の回転角を示し、前記回転角は、―π以上π以下であり、全ての前記偏心ディンプルの前記回転角の平均値は、―π/18以上+π/18以下であり、全ての前記偏心ディンプルの前記回転角の標準偏差は、4π/9以上であることを特徴とする。
これにより、乱流を促進させることで、空気抵抗を低減させ、飛距離を十分に向上させることができる。
本発明のゴルフボールによれば、ボール周りの空気を乱流にすることで、空気抵抗を低減させることができ、空力特性の向上による飛距離増大の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係るゴルフボールの概略正面図である。 本発明の実施の形態1に係るゴルフボールのディンプルの平面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 本発明の実施の形態1に係るゴルフボールのディンプルの偏心の様子を示す概略正面図である。 本発明の実施の形態1に係るゴルフボールのディンプルの平面図である。 本発明の実施の形態1に係るゴルフボールの断面図である。 本発明の実施の形態2に係るゴルフボールの概略正面図である。 実施例1のゴルフボールの偏心ディンプルの回転角度の分布を示す図である。 実施例2のゴルフボールの偏心ディンプルの回転角の分布を示す図である。 実施例1の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例1の抗力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例2の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例2の抗力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例3の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例3の抗力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例4の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 実施例4の抗力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 比較例1の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 比較例1の抗力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 比較例2の揚力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。 比較例2の抗力係数とスピンパラメータとの関係を示す図である。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1に係るゴルフボールについて説明する。
最初に本発明の実施の形態1に係るゴルフボール100のディンプの配列について説明する。
図1は、ゴルフボール100の全体を示す概略正面図である。図1を参照して、ゴルフボール100は、ディンプル1と陸部ldとを有している。ディンプル1はゴルフボールの100表面に複数形成されている。陸部ldは、ディンプル1が形成されていないゴルフボール1の表面部分である。
ディンプル1は、異なる直径を有するディンプル群から形成されていてもよく、単一の直径を有するディンプル1から形成されていてもよい。複数の直径を有するディンプル1を組み合わせる場合は、2種以上7種以下のディンプル1を組み合わせることが好ましい。
本実施の形態1においては、ゴルフボール100のディンプル1として、直径の大きな順番に、Lディンプル11と、LSディンプル12と、Mディンプル13と、Sディンプル14と、SSディンプル15とを有している。LLディンプル11の直径が最も大きく、SSディンプル15の直径が最も小さい。このように、ディンプル1は、複数の異なる直径を有するディンプル群が組み合わされている。
ディンプル1の個数は、たとえば200個以上400個以下である。ディンプル1の個数は、たとえば366個であってもよい。Lディンプル11の個数は、たとえば120個である。LSディンプル12の個数は、たとえば134個である。Mディンプル13の個数は、たとえば72個である。Sディンプル14の個数は、たとえば32個である。SSディンプル15の個数は、たとえば8個である。
ゴルフボール100の表面に形成されるディンプル1の配列方法は、良好な飛翔対称性が得られる限り特に限定されるものではない。ディンプル1の配列パターンは所望のゴルフボールの空力特性に合わせて任意の配置とすることができる。好ましくは、球面を正多面体に擬制したときに区画された区域を配列単位として配列することが推奨され、正多面体として20面体、12面体、8面体などが挙げられる。本実施の形態1のゴルフボール100は、球面を8面体に擬制したときに区画される三角形区域内に形成されるディンプルを配列単位としている。
次に、ディンプル1の構造を詳細に説明する。
図2は、ディンプル1の平面図である。本実施の形態1における平面図とは、後述するディンプル平面dpが真円に確認できる視点よりディンプル1を見た図である。図3は、図2におけるA−A断面を表しており、ディンプル平面dpの中心cとディンプル1の最深部btとを通るようにディンプル1を切断して得られる断面図である。なお、図2、及び図3においては、ディンプル1の構成を説明するにあたり、ディンプル1を切断した際に現れる円状の開口p,p,pを便宜上表している。また、図3においては、切断面に付す斜線は省略している。
図2、及び図3において、ディンプル1は、陸部ldよりゴルフボール100の中心側に向けて窪む凹領域であり、凹領域の表面がディンプル表面dfをなす。陸部ldとディンプル表面dfの境界には、図2に示されるように真円状のディンプルエッジegが現れる。ディンプルエッジegは、ディンプル1に平面状の蓋をした場合にゴルフボール100と、当該蓋との接線としてゴルフボール100の表面上に表れる境界線である。本実施の形態1においては、ディンプルエッジegにより囲まれた平面の円を「ディンプル平面dp」と定義する。
ディンプル1の種々の属性は、ディンプル平面dpを基準にして特定することができる。例えば、ディンプル1の直径Dはディンプル平面dpの直径であり、ディンプル1の面積Sはディンプル平面dpの面積である。ディンプル1の容積Vは、ディンプル平面dpとディンプル表面dfとで囲まれる範囲の体積である。ディンプル1の深さBは、ディンプル平面dpからディンプル表面dfまでの最長垂直距離である。
ディンプル1の最深部btは、ディンプル平面dpの中心cと、ゴルフボール100の中心とを結ぶ線(以下、「ディンプル垂線vl」という。)に平行な軸線vl′を、ディンプル平面dpからディンプル表面dfに向けて垂下させたときに、当該軸線vl′の距離が最大となるディンプル表面df上の点である。本実施の形態1によるゴルフボール100に形成されるディンプル1はいずれも、ディンプル1の最深部btがディンプル垂線vl上に位置しない。すなわち、ディンプル1の平面視において、最深部btとディンプル平面dpの中心cとは一致しない。
本発明では、ディンプル1を平面視したときにディンプル平面dpの中心cとディンプル1の最深部btとが一致せずに所定量のズレを持つディンプルを、「偏心ディンプル」と定義する。本実施の形態1におけるディンプル1は全て偏心ディンプルであり、以下の実施の形態1においては、ディンプル1を適宜「偏心ディンプル1」として説明する。偏心ディンプル1はさらに以下の特徴を備える。
図3を参照して、偏心ディンプル1を、ディンプル平面dpから任意の深さd(nは整数)においてディンプル平面dpと平行に切断すると、いずれの切断面においても、切断面とディンプル表面dfとの境界に真円の開口pが現れる。図2では、偏心ディンプル1を任意の深さd,d,dで切断した際に現れる開口p,p,pをそれぞれ示している。開口pの中心をcと定義すると、開口pの中心cは、ディンプル平面dpの中心cから平面視、あるいは図3に示す断面図においてδだけズレており、偏心ディンプル1の最深部btにおいて最大δbtのズレが生じる。
ディンプル1の半径Rに対する最大ズレ量δbtの比、すなわちδbt/Rをズレ比Qとすると、ズレ比Qは、0.1以上0.4以下が好ましい。ズレ比Qをかかる範囲とすることで、良好な空力的特性を得ることができる。さらにズレ比Qは、ゴルフボール100の製造上の成形性を考慮すると、0.2以上0.3以下であることがより好ましい。
ズレ比Qは、ゴルフボール100に配置される全ての偏心ディンプル1において同一の値としてもよく、偏心ディンプル1の半径Rに応じて異ならせてもよい。あるいは、全ての偏心ディンプル1で異なる値としてもよい。全ての偏心ディンプル1で異なる値とする場合は、例えば、Q=0.1+0.3*χ2で与えられ、ランダムさを表すχ2は0から1の範囲を持つ一様分布の乱数であっても、偏りを持つ乱数の分布であっても良い。
偏心ディンプル1のさらなる特徴として、ディンプル平面dpと同じ面積の円を底面とし、偏心ディンプル1のディンプル深さBと同じ高さを有する球冠により形成される仮想ディンプルを考えたとき、偏心ディンプル1を任意の深さdで切断して得られる開口pの半径は、任意の深さdにおける上記仮想ディンプルの開口の半径と同じである。偏心ディンプルの体積は、断面を深さ方向に積分することで求まるため、偏心ディンプル1も偏心していないディンプルも、ディンプル直径とディンプル深さが同一である限りディンプルの体積に変化をもたらさない。本発明による偏心ディンプル1はかかる特性を有するので、ディンプル設計の自由度を増すことができる。
さらに、偏心ディンプル1において、ズレ量δのディンプル深さdに対する変化率(δ−δn−1)/(d−dn−1)は、一定値であっても、変曲点を持たない任意の連続関数に従っても良い。これにより、ディンプル表面dfを滑らかな曲面とすることができる。
なお、上記の説明では、偏心ディンプル1の最深部btが一点に収束している形状の偏心ディンプル1について説明したが、偏心ディンプル1の形状は、偏心ディンプル1の底部が円状の平面形状をなすような偏心円錐台形状であっても良い。この場合、偏心ディンプル1の底部をなす平面円の中心とディンプル平面dpの中心cとは、平面視においてズレ量δbtを示す。
また、上述した偏心円錐台形状の偏心ディンプル1のディンプル平面dpと同じ面積の円を上面とし、偏心ディンプル1の底部と同じ面積の円を底面とし、偏心ディンプル1のディンプル深さBと同じ高さを有する円錐台形状により形成される仮想ディンプルを考えたとき、上述した偏心円錐台形状の偏心ディンプル1を任意の深さdで切断して得られる開口pの半径は、円錐台形状の仮想ディンプルを深さdで切断して得られる開口の半径と同じになる。
以上のように構成される偏心ディンプル1では、図2に示すように、平面視において、ディンプル平面dpの中心cとディンプル最深部btとを通る「ディンプル軸ax」が一意に定義される。ゴルフボール100上においては、各偏心ディンプル1のディンプル軸axは、ゴルフボール100上に任意に設定した一の基準軸に対して固有の回転角ω1を持っており、回転角ω1は、全ての偏心ディンプル1においてばらついた値となっている。つまり、全ての偏心ディンプル1において、ディンプル軸axの方向が、ゴルフボール100上で規則性を持たずにランダムに配向されている。この回転角ω1のばらつきについて、図4、及び図5を用いて説明する。
図4は、ゴルフボール100における偏心ディンプル1の偏心の様子を模式的に表した図である。図4を参照して、ゴルフボール100において、パーティングラインを赤道eqとし、赤道eqの上部と下部に、上部極npと下部極spとをそれぞれ定義する。また、上部極npと下部極spとを通る一の任意の大円を「基準軸ax」として定める。図5は、上部極npに配置した偏心ディンプル1の平面図である。図5において、ディンプル平面dpの中心cと上部極npとは、平面視において一致している。
全ての偏心ディンプル1が、上部極npに一旦置かれた後に、緯度と経度とにより指定されるゴルフボール100の表面上の所望の場所に配置されると考えると、上部極npに置かれた状態の偏心ディンプル1は、基準軸axとディンプル軸axとの間に、偏心ディンプル1を上部極npを中心に回転させた度合いに応じた所定の回転角度ω1を示す。当該回転角度ω1は、偏心ディンプル1が上部極npからゴルフボール100上の所望の位置に配置された後も、偏心ディンプル1の方向を指標する固有の値となる。
本実施の形態1のゴルフボール100では、全ての偏心ディンプル1において、回転角ω1はばらついた角度を持つ。この回転角ω1は、―π以上π以下であり、ばらついた角度を担保する範囲として、すべての偏心ディンプル1の回転角の平均値 (ω1_ave)は、―π/18以上+π/18以下の値をもち、すべての偏心ディンプル1の回転角の標準偏差(ωSD)は、4π/9以上のばらついた値をもつことが好ましい。例えば、回転角ω1=2*π*χ1(rad)で与えられ、上記平均値(ω1_ave)、及び上記回転角の標準偏差(ωSD)の範囲を満たす限りにおいて、ランダムさを表すχ1は0以上1以下の値を持つ一様分布の乱数であっても良い。
なお、基準軸axは、必ずしも上部極npと下部極spとを通る一の大円である必要はなく、ゴルフボール100上に配置された全ての偏心ディンプル1のディンプル軸axに対して、共通の方向の基準を与えることができるものであれば、いかなる軸であってもよい。
以上のように構成される偏心ディンプル1の構成の具体例を以下に示す。
ディンプル11の直径Dは、たとえば4.27mmである。Lディンプル11の深さBは、たとえば0.134mm以上0.202mm以下である。Lディンプル11の容積Vは、たとえば1.004mm3以上1.506mm3以下である。Lディンプル11のズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
LSディンプル12の直径Dは、たとえば4.06mmである。LSディンプル12の深さBは、たとえば0.142mm以上0.214mm以下である。LSディンプル12の容積Vは、たとえば0.955mm3以上1.433mm3以下である。LSディンプル12のズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
ディンプル13の直径Dは、たとえば3.80mmである。Mディンプル13の深さBは、たとえば0.154mm以上0.232mm以下である。Mディンプル13の容積Vは、たとえば0.883mm3以上1.325mm3以下である。Mディンプル13のズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
ディンプル14の直径Dは、たとえば3.25mmである。Sディンプル14の深さBは、たとえば0.111mm以上0.166mm以下である。Sディンプル14の容積Vは、たとえば0.508mm3以上0.762mm3以下である。Sディンプル14のズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
SSディンプル15の直径Dは、たとえば2.73mmである。SSディンプル15の深さBは、たとえば0.117mm以上0.175mm以下である。SSディンプル15の容積Vは、たとえば0.368mm3以上0.552mm3以下である。SSディンプル15のズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
次に、ゴルフボール100の全体構造について説明する。
ゴルフボールの直径は、規則(R&A、及びUSGAを参照。)の定めるところにより、42.67mm以上にすることが求められている。但し、空力特性等を考慮するとボール径はできるだけ小さくすることが好ましく、例えば42.67mm以上43.70mm以下とすることができる。重さも、規則の定めるところにより45.93g以下にすることが求められている。空力特性を考慮すると重さはできるだけ大きいことが好ましく、45.2g以上45.93g以下に形成することができる。
図6を参照して、ゴルフボール100は、コア10と、カバー20と、中間層30を備えている。コア10は、カバー20および中間層30に覆われている。中間層30はカバー20に覆われている。ゴルフボール100は、カバー20の外側にペイント層及びマーク層を備えているが、説明の便宜のため、これらは図示していない。
コア10の形状としては、球状が一般的であるが、例えば、球状のコア10の表面を均等に分割するように突条が設けられていても良いし、均等に分布した凹部が設けられていても良い。突条を設ける場合には、突条によって仕切られる凹部を、複数の包囲層、あるいは、それぞれの凹部を被覆するような単層の包囲層によって充填するようにして、コア10と包囲層からなる成形体の形状を球形とすることが好ましい。凹部を設ける場合には、コア10を被覆する外層材で凹部が充填されるように成形され、形状を球形とすることが好ましい。
コア10は、球状に設けられている。コア10は、ゴム組成物で形成されている。コア10の直径は、たとえば38.3mmである。コア10の重量は、たとえば33.7gである。コア10が小さいと反発性能が低下し、コア10が大きすぎるとコア10を被覆するカバー20および中間層30の厚みが小さすぎて耐久性が落ちたり、ボールが軟らかくなりすぎ逆に反発性能が低下したりする。
コア10は、基材ゴム、架橋剤、不飽和カルボン酸の金属塩、充填剤等を配合したゴム組成物で製造することができる。基材ゴムとしては、たとえばポリブタジエンを使用することができる。架橋剤としては、たとえばジクミルパーオキサイドを使用することができる。不飽和カルボン酸の金属塩としては、たとえばアクリル酸亜鉛を使用することができる。充填剤としては、たとえば酸化亜鉛、炭酸マグネシウムを使用することができる。
カバー20は、エラストマーで構成されている。カバー20の表面には複数の偏心ディンプル1が設けられている。カバー20の直径は、たとえば42.7mmである。カバー20の材料として、熱可塑性ポリウレタンを使用することができる。
カバー20の形成には、射出成形法、圧縮成形法、注型成形法等の既知の手法が採用されうる。カバー成形の際、カバー表面に複数の偏心ディンプル1が形成される。成形後、必要に応じて、バリ取り、洗浄、研摩、塗装、マーク印刷がなされ、ゴルフボールが完成する。
中間層30は、コア10とカバー20の間に設けられている。中間層30は、一層または二層以上であってもよい。中間層30の直径は、たとえば40.5mmである。中間層30の重量は、たとえば38.8gである。中間層30の材料として、アイオノマーを使用することができる。
次に、以上のように構成される本発明によるゴルフボール100の作用効果について説明する。
一般にゴルフボールでは、ディンプルにより空気の流れがゴルフボール表面からはがれることで、層流から乱流に遷移して表面から剥離する。剥離した流れは乱流によりゴルフボール表面に再付着することにより再剥離点が後方へ移動する。これにより、ボール後方での低圧部が小さくなることで、ボール前方と後方の圧力差が減少し抗力が減少する。つまり、乱流に遷移することで抗力が減少するため、ボール周りの空気の流れは早期に乱流に遷移された方が空気力学上好ましい。
空気の剥離は、ディンプルのエッジ角、すなわちディンプルエッジeg周辺の微小区間においてディンプル平面dpとディンプル表面dfとがなす角度、が大きいほど起こりやすい。本発明による偏心ディンプル1は、ディンプル平面dpとディンプル表面dfとがなす最大エッジ角と最小エッジ角とをそれぞれ1か所ずつ有している。エッジ角は、偏心ディンプル1の最深部btのズレ量δbtにより異なり、ズレ量δbtが大きいと最大エッジ角は大きくなり、最小エッジ角は小さくなる。
偏心していない通常のディンプルでは、エッジ角を大きくするとディンプルが深くなり、高速域における抗力が増加する問題が生じるが、本発明では、ディンプルの深さを変えずに最深部btの位置をずらすことで、エッジ角を大きくするようにした。そして、単にエッジ角を大きくするだけでは、ディンプルの前方に大きいエッジ角が来ない限りその効果を得ることが難しいが、本発明では、エッジ角が大きくなる方向をばらつきをもって配置することで、ボールの進行方向に対して大きいエッジ角が概ね一定の確率で現れるようにしている。これにより、ゴルフボール100の抗力を減少させることができ、飛翔特性を向上させることが可能となる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るゴルフボール200について説明する。以下の説明において、上述した実施の形態1におけるゴルフボール100と同じ構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図7は、本実施の形態2によるゴルフボール200の概略正面図である。図7を参照して、ゴルフボール200は、複数の偏心ディンプル1と、偏心してない通常ディンプル2とを備える。通常ディンプル2は球冠状であり、ディンプル平面dpのディンプル中心cと最深部btとは平面視において一致する。すなわち、通常ディンプル2では、ディンプル垂線vl上にディンプル最深部btが位置する。
通常ディンプル2においても、偏心ディンプル1と同様にディンプルエッジeg、ディンプル平面dp、ディンプル表面df、及び任意の深さdにおける開口pが定義される。通常ディンプル2の直径Dは、通常ディンプル2のディンプルエッジegで形成されるディンプル平面dpの直径である。通常ディンプル2の面積Sは、ディンプル平面dpの面積である。通常ディンプル2の深さBは、ディンプル平面dpからディンプル表面dfまでの最長垂直距離である。通常ディンプル2の容積Vは、ディンプル表面dpとディンプル表面dfとで囲まれる空間の容積である。
本実施の形態2に係るゴルフボール200では、通常ディンプル2の大きさを、特開2014−204950号公報において「第2のディンプル」として記載されている極小のディンプルとして構成している。通常ディンプル2は、隣接する3つの偏心ディンプル1に囲まれた三角形の中にある陸部ldのいずれかに1個ずつ配置されており、ゴルフボール200の表面全体に渡って偏ることなく配置されている。
通常ディンプル2の直径Dは、たとえば1.24mmである。通常ディンプル2の深さBは、たとえば0.158mm3である。通常ディンプル2の個数は、たとえば294個である。通常ディンプル2の容積Vは、たとえば0.100mm3である。通常ディンプル2の容積Vを合計した総容積は、たとえば29.43mm3である。
通常ディンプル2を極小のディンプルとすることにより、偏心ディンプル1による抗力低減の効果のみならず、特開2014−204950号公報に詳細に開示されているように、ディンプル2による揚力増加の効果をも得ることができる。なお、特開2014−204950号公報における開示の内容は、適用可能な限りにおいて、本実施の形態2のゴルフボール200においても適用され得る。また、通常ディンプル2は極小ディンプルに限るものではなく、偏心ディンプル1と同等の直径を有するものしても、大きい直径を有するものとしても、あるいは小さい直径を有するものとしても良い。
偏心ディンプル1と通常ディンプル2とをそれぞれ備えるゴルフボール200においては、偏心ディンプル1のズレ比Qは、0.1以上0.3以下とするのが好ましい。さらに、偏心ディンプル1の合計面積がディンプル全体の合計面積に占める割合は、30%以下であることがより好ましい。これにより、偏心ディンプル1による抗力低減の効果を十分に発揮することができる。
次に、本実施の形態2のゴルフボール200におけるディンプルの配置について説明する。再び図7を参照して、本発明の実施の形態2のゴルフボール200は、球面を20面体に擬制したときに区画される三角形区域内に形成されるディンプルを配列単位としている。
偏心ディンプル1として、直径の大きな順番に、LLディンプル21と、Lディンプル22と、LSディンプル23と、Mディンプル24と、Sディンプル25とを備える。また通常ディンプル2として、SSディンプル26を有している。LLディンプル21の直径が最も大きく、SSディンプル26の直径が最も小さい。このように、ゴルフボール200に配置される複数のディンプルは、複数の異なる直径を有するディンプル群が組み合わされている。
偏心ディンプル1の個数は、たとえば150個以上350個以下である。偏心ディンプル1の個数は、たとえば272個であってもよい。LLディンプル21の個数は、たとえば150個である。Lディンプル22の個数は、たとえば24個である。LSディンプル23の個数は、たとえば74個である。Mディンプル24の個数は、たとえば12個である。Sディンプル25の個数は、たとえば12個である。通常ディンプル2であるSSディンプル26の個数は、たとえば294個である。
以下、ゴルフボール200に配置される偏心ディンプル1、及び通常ディンプル2の構成の具体例を示す。
LLディンプル21の直径Dは、たとえば4.70mmである。LLディンプル21の深さBは、たとえば0.132mm以上0.198mm以下である。LLディンプル21の容積Vは、たとえば1.240mm3以上1.860mm3以下である。ズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
ディンプル22の直径Dは、たとえば4.27mmである。Lディンプル22の深さBは、たとえば0.156mm以上0.234mm以下である。Lディンプル22の容積Vは、たとえば1.131mm3以上1.414mm3以下である。ズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
LSディンプル23の直径Dは、たとえば4.06mmである。LSディンプル23の深さBは、たとえば0.160mm以上0.240mm以下である。LSディンプル23の容積Vは、たとえば1.042mm3以上1.563mm3以下である。ズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
ディンプル24の直径Dは、たとえば3.80mmである。Mディンプル24の深さBは、たとえば0.168mm以上0.252mm以下である。Mディンプル24の容積Vは、たとえば0.960mm3以上1.440mm3以下である。ズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
ディンプル25の直径Dは、たとえば2.78mmである。Sディンプル25の深さBは、たとえば0.104mm以上0.156mm以下である。Sディンプル25の容積Vは、たとえば0.316mm3以上0.474mm3以下である。ズレ比Qは、たとえば0.1以上0.4以下である。
SSディンプル26の直径Dは、たとえば1.24mmである。SSディンプル26の深さBは、たとえば0.126mm以上0.190mm以下である。SSディンプル26の容積Vは、たとえば0.080mm3以上0.120mm3以下である。ズレ比Qは0であり、ズレのない通常ディンプルである。
上記偏心ディンプル1の容積V及び通常ディンプル2の容積Vを全て合計した総容積は、329.15mm以上493.72mm以下であり、上記合計の総容積は、370.29mm以上452.58mm以下であることが好ましい。
次に、本実施の形態2に係るゴルフボール200の作用効果について説明する。
ゴルフボール200では、実施の形態1にて説明した偏心ディンプル1による作用効果に加えて、通常ディンプル2を有することによりディンプル配置パターンの組み合わせを増やすことができる。さらに、通常ディンプル2を極小ディンプルとすることで、揚力増加による揚抗比の増加を制御することができ、使用者のニーズに合う軌道に調整することが可能となる。
(実施例)
以下、本発明の実施例について説明する。実施例1〜3は上述した実施の形態1に対応するゴルフボールであり、実施例4は上述した実施の形態2に対応するゴルフボールである。また、比較例1〜2は偏心ディンプル1を有さず、通常ディンプル2のみで構成されるゴルフボールである。実施例1〜4、及び比較例1〜2の具体的構成は以下のとおりである。
Figure 0006849841
表1は、実施例1〜4、及び比較例1〜2のゴルフボールのディンプル構成を示している。実施例1〜3のゴルフボールは、L、LS、M、S、及びSSディンプルより構成され、これら全てが偏心ディンプル1である。実施例1〜3のゴルフボールはそれぞれ、ズレ比Qが異なっている。実施例1のゴルフボールはズレ比Q=0.1である。実施例2のゴルフボールはズレ比Q=0.3である。実施例3のゴルフボールはズレ比Q=0.4である。
実施例4は、偏心ディンプル1と通常ディンプル2とで構成される。偏心ディンプル1としてLL、L、LS、M、及びSディンプルを備えており、通常ディンプル2としてSSディンプルを備える。偏心ディンプル1は、ズレ比Q=0.3である。
一方、比較例1は、ディンプルの配置、及びディンプルのサイズ構成は実施例1〜3のものと同じであるが、全てのディンプルはズレ比Q=0.0の通常ディンプルである点で実施例1〜3とは異なっている。比較例2は、ディンプルの配置、及びディンプルのサイズ構成は実施例4のものと同じであるが、全てのディンプルはズレ比Q=0.0の通常ディンプルである点で実施例4とは異なっている。
図8は、実施例1〜3のゴルフボールに配置された偏心ディンプル1の回転角ωの分布を表す。図9は、実施例4のゴルフボールに配置された偏心ディンプル1の回転角ωの分布を表す。図8、及び図9に示されるように、実施例1〜4のディンプルの回転角ωは、全体に渡ってばらついた分布をしている。表2は、これらの回転角ωの平均及び標準偏差を表している。
Figure 0006849841
以上のように構成される実施例1〜4、及び比較例1〜2のゴルフボールを用いて、ボール速度と揚力係数ClとスピンパラメータSpとの関係、及びボール速度と抗力係数CdとスピンパラメータSpとの関係を調べた。スピンパラメータSpは下記の式(1)で規定される。スピンパラメータは周速度/速度で表される。
Sp=πd/U (1)
式(1)において、dは直径(m)であり、Nは回転速度(rps)であり、Uはボール速度(m/s)である。たとえば、ボール速度(球速)60m/s、回転数2700rpmのとき、スピンパラメータSp≒0.1となる。
揚力係数Clおよび抗力係数Cdは、特許4982148号に開示されているような空気力測定装置を用いて、回転させたゴルフボールに風を吹き付け、発生する空気力の3分力(抗力・揚力・横力)から算出することができる。吹き付ける風の流速と、ゴルフボールの回転数を調整することで、スピンパラメータは適時変更が可能である。また揚力係数は、赤外線センサーを用いて軌道を計測しその軌道から算出する方法や、TrackMan社製TrackManに代表されるゴルフボール弾道計測器を用いて計測することができる。
ゴルフボールの飛び出し時の初期速度は、一般男子の平均値が約60m/sであり、男子プロゴルファの平均値が約70m/sである。一方、“鳴尾丈司、溝田武人、下園仁志、「一様気流中で高速回転するゴルフボールの空気力測定と飛翔実験」、2004年、日本機械学会論文集B編、第70巻、第698号、pp2371〜2377”にあるように、35〜80m/sの流速において、揚力係数、抗力係数にレイノルズ数即ち速度依存性が無く、ゴルフボールの飛び出し時の初期速度は、スピンパラメータのみに依存する。以上より、本実施例で行った実験は最大で44m/sであるが、所定の回転数が得られれば、この流速範囲で80m/sまでの流速における空気力特性を把握することができる。
図10は、実施例1の揚力係数Clとスピンパラメータとの関係を示す図であり、図11は、実施例1の抗力係数Cdとスピンパラメータとの関係を示す図である。また、図12、及び図13は実施例2についての、図14、及び図15は実施例3についての、図16、及び図17は実施例4についての、揚力係数Clとスピンパラメータとの関係、及び抗力係数Cdとスピンパラメータとの関係、をそれぞれ示している。
一方、図18、及び図19は比較例1についての、図20、及び図21は比較例2についての、揚力係数Clとスピンパラメータとの関係、及び抗力係数Cdとスピンパラメータとの関係、をそれぞれ示している。
図10〜図21を参照して、ボール速度44m/sの高速域に着目すると、実施例1〜3では比較例1に比べて揚力係数Clが大きくなった。また、実施例1〜3では比較例1に比べて抗力係数Cdが小さくなり、ズレ比Q=0.3の実施例2において最も抗力係数が小さくなった。また、実施例1〜3と比較例1とを、ボール速度44m/s、スピンパラメータSp=0.1において比較すると、実施例1〜3は抗力係数Cdが比較例1よりも小さく、揚力係数Clが比較例1より大きくなり揚抗比が改善している。
また、ボール速度44m/sの高速域に着目すると、実施例4では比較例2に比べて揚力係数Clが大きくなり、抗力係数Cdが小さくなった。また、実施例4と比較例2とを、ボール速度44m/s、スピンパラメータSp=0.1において比較すると、実施例4は抗力係数Cdが比較例2に比べて小さく、揚力係数Cl比較例2より大きくなり揚抗比が改善している。
以上より、本発明によるゴルフボールによれば、複数の偏心ディンプル1のズレ比Qを0.1以上0.4以下にすることで、44m/sの高速度域で抗力係数を減少させ、全ての速度域で揚力係数を増加させることができることがわかる。
さらに、実施例1〜4、及び比較例1〜2のゴルフボールの飛距離を、シミュレーションにより測定した。
飛距離は、異なる3種類の打ち出し条件で比較した。条件1では、初速58m/s、打ち出し角12度、スピン量2800rpmに設定した。条件2では、初速63m/s、打ち出し角15度、スピン量2500rpmに設定した。条件3では、初速72m/s、打ち出し角12度、スピン量2200rpmに設定した。いずれの条件においてもスピン軸は傾いていない純縦回転に設定した。
飛距離は、それぞれの打ち出し条件で放たれた後、気温24℃、湿度50%、1気圧、無風の中を飛翔し、打撃位置から再び水平高さに落下するまでの距離を表している。また使用するゴルフボールは、質量45.6g、直径42.8mm、慣性モーメント8.1×10−6kg・Mとした。
飛距離の算出で使用した空気特性としては、図10〜図21に示される抗力係数及び揚力係数の特性を用いた。飛び出し後の位置は、特許第3825359号公報の段落番号0032〜0092に記載された方法を用いて算出した。
表3に、各打ち出し条件と、各打ち出し条件における飛距離(yard)のシミュレーション結果を示す。
Figure 0006849841
表3において、いずれの打ち出し条件においても、実施例1〜3は比較例1よりも飛距離が大きくなった。また、実施例4は比較例2よりも飛距離が大きくなった。これにより、本発明により飛距離性能を向上できることが確認できた。
1,11,12,13,14,15,21,22,23,24,25:ディンプル(偏心ディンプル)
2:通常ディンプル
10:コア
20:カバー
30:中間層
100,200:ゴルフボール
ax:ディンプル軸
ax:基準軸
bt:最深部
c:ディンプル平面の中心
df:ディンプル表面
dp:ディンプル平面
eg:エッジ
eq:赤道
ld:陸部
np:上部極
:開口
sp:下部極
vl:ディンプル垂線

Claims (3)

  1. 陸部と、前記陸部より凹むように設けられた複数のディンプルとを備えるゴルフボールにおいて、
    前記複数のディンプルは、
    前記ディンプルの最深部が、ディンプルエッジに囲まれたディンプル平面の中心と当該ゴルフボールの中心とを結ぶ線上に位置しない偏心ディンプルを複数含み、
    前記複数の偏心ディンプルは、
    前記偏心ディンプルの平面視において前記ディンプル平面の中心と前記偏心ディンプルの最深部とを結んで得られるディンプル軸が、当該ゴルフボールにおいてランダムに配向しており
    前記複数の偏心ディンプルのディンプル軸は、所定の基準軸との間で所定の回転角を示し、
    前記回転角は、―π以上π以下であり、
    全ての前記偏心ディンプルの前記回転角の平均値は、―π/18以上+π/18以下であり、
    全ての前記偏心ディンプルの前記回転角の標準偏差は、4π/9以上である、
    ことを特徴とするゴルフボール。
  2. 請求項1に記載のゴルフボールにおいて、
    前記複数のディンプルは、
    前記ディンプル平面の中心と当該ゴルフボールの中心とを結んで得られるディンプル垂線上に前記ディンプルの最深部が位置する通常ディンプルと、複数の前記偏心ディンプルとを備える、
    ことを特徴とするゴルフボール。
  3. 請求項1に記載のゴルフボールにおいて、
    前記ディンプル平面の半径をRとし、前記偏心ディンプルの最深部と前記ディンプル平面の中心とのズレ量をδとすると、
    0.1≦δ/R≦0.4
    の関係を満たす、
    ことを特徴とするゴルフボール。
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