JPH10234885A - ゴルフボール - Google Patents

ゴルフボール

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JPH10234885A
JPH10234885A JP9035144A JP3514497A JPH10234885A JP H10234885 A JPH10234885 A JP H10234885A JP 9035144 A JP9035144 A JP 9035144A JP 3514497 A JP3514497 A JP 3514497A JP H10234885 A JPH10234885 A JP H10234885A
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dimples
golf ball
rolling
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JP9035144A
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Shin Chin
進 陳
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DAISHIN MOGU KIGYO KOFUN YUGEN
DAISHIN MOGU KIGYO KOFUN YUGENKOSHI
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DAISHIN MOGU KIGYO KOFUN YUGEN
DAISHIN MOGU KIGYO KOFUN YUGENKOSHI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴルフボールの直進転動性の向上を図る。 【解決手段】 表面にディンプル1を具えるゴルフボー
ルにおいて、ディンプル間に形成される陸部2の表面に
微小孔3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、表面に複数個の
ディンプルを具えるゴルフボール、なかでも、ディンプ
ル間に形成される陸部に改良を加えたゴルフボールに関
するものであり、特に、ゴルフボールの転がり方向の安
定性を改良したものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフボールの運動性能を高めるべく、
その表面に複数個のディンプルを形成することは従来か
ら広く一般に行われている。ここでディンプルは、主に
は、打ち出されたゴルフボールの表面に形成される層流
境界層を乱流境界層に遷移させて、境界層の剥離点をボ
ールの後方側にずらし、これによって、ボールの圧力抵
抗を減じて飛距離を増大させるべく機能する。
【0003】また、近年においては、ゴルフボールの飛
距離の一層の増大、空気力学的対称性の一層の向上等を
実現すべく、特公昭57−22595号公報、特公昭5
8−50744号公報、特公平3−23184号公報、
特開平3−57467号公報、特開昭4−126166
号公報等に開示されているように、ディンプルの配置、
総数、各種寸法、容積、形状その他に関する種々の工夫
がなされている。
【0004】そしてまた、ゴルフボールの転がり性能の
改善を目的とする従来技術として、特開平4−6437
3号公報に開示されたものがある。これは、パッティン
グ時におけるゴルフボールの曲がり量が、ボールのシー
ム面に対して、ディンプルが面対称に配置されている場
合よりも、非対称に配置されている場合の方が大きくな
るとし、その原因が、ゴルフボールの成形金型の割り位
置に発生する一本の環状陸部にあるとするものであり、
これがため、この従来技術では、その環状陸部の近傍の
ディンプルに改良を加えることによってゴルフボールの
転がり性能を改善することとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、これらのい
ずれの従来技術をもってしても、ゴルフボールの転がり
性能、なかでもとくに直進転動性を所期するほどに高め
ることができない不都合があった。なおここでいう、
「直進転動性」は、パッティング時の直進転動性のみな
らず、ドライバーやアイアンでのショット時の、ボール
が落下した後の直進転動性をも意味する。
【0006】ところで、ゴルフボールの直進転動性はそ
もそも、ボールの真球度が高いこと、コアがボール中心
に位置すること、ボールの硬度が均一であること、ボー
ルのパーティングラインの仕上げ状態が良好であること
等についてのボールの製造精度を高めることによって向
上するものではあるも、発明者の実験によれば、製造精
度を十分に高めたゴルフボールにおいてなお、芝生の上
ではもちろん、平坦に形成したコンクリート表面上にあ
っても、ボールがねらい通りの方向へ直進転動しないこ
とが極めて多かった。
【0007】ここで、ボールが直進転動しない場合の転
動態様は、図9(a)に示すように、ボールが、それの
打出し当初から、直進方向に対して角度θのずれをもつ
場合と、図9(b)に示すように、打当し当初は直進転
動するも、速度の低下に伴って途中で曲がる場合とに大
別することができ、上記実験では、前者の発生頻度がと
くに高かった。
【0008】そこで発明者は、たとえば7mの距離を直
進転動させる場合につき、パターのクラブフェイスとゴ
ルフボールとの衝接状態を、クラブフェイスに塗った塗
料の、ゴルフボールへの転写具合と、ボールの転がり具
合とによって調べたところ、クラブフェイスの、ボール
への衝接直径は約5.5mmでほぼ一定であるが、ゴルフ
ボールへの塗料の転写態様は、図10に破線で囲繞して
例示するように種々に変化し、それにより、クラブフェ
イスに衝接するディンプル間陸部部分のトータル面積が
変化することが、図9(a)に示すような曲がりの発生
の一因であることを見い出し、かかる知見の下で、現在
市販されている各種のゴルフボールに個有の空気力学的
特性および空気力学的対称性を損ねることなく、いいか
えれば、ディンプルの配置、数、寸法、形状等を変更す
ることなくゴルフボールの直進転動性を向上させるべく
鋭意検討を重ねた結果、直接的には、クラブの、ゴルフ
ボールへの衝接時の、クラブフェイスとディンプル間陸
部部分との接触面積を小さくし、併せて、ゴルフボール
の転動時における、それの陸部部分と芝生との接触面積
を低減させることが、ゴルフボールの直進安定性を向上
させる上で有効であるとの結論に達し、この発明を完成
した。
【0009】すなわち、この発明は、たとえば図11
(a)に平面図で示すようにパッテイングを行う場合に
おいて、ボールが、それの打出し当初から、目標とする
直進方向に対して角度θのずれを生じるのは、図11
(b)に、パターへのボール衝接面の、クラブフェイス
打撃中心面に対する外側部分と手前側部分との衝接面積
比率を例示するように、その外側部分では、全衝接面積
の69%がクラブフェイスに衝接するのに対し、クラブ
フェイス打撃中心面より手前側部分では31%しか衝接
せず、外側部分と手前側部分との間に衝接面積のアンバ
ランスが存在することによるものであるとの新たな知見
を得ることによってなされたものである。なおこのこと
は、ボールの転動時における曲がりに関しても同様であ
り、この場合には、ゴルフボールは、それの転動中心軸
の中央部に直交する面を境として、芝生との接触面積の
小さい側へ曲がることになる。
【0010】従ってこの発明は、ゴルフボールへのクラ
ブの衝接時および、ボールの転動時における、ディンプ
ル間陸部と、クラブフェイスおよび芝生との接触面積を
低減させ、これをもって、クラブフェイス打撃中心面お
よび、ボール転動中心軸の中央部に直交する面に対する
ボールの接触面積比率を有効にバランスさせ、これらの
結果として、直進転動性を有利に向上させたゴルフボー
ルを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明のゴルフボール
は、表面に多数個のディンプルを具えるものであって、
各ディンプル間に形成される陸部の表面に、前記ディン
プル個数よりも多数の微小孔を設けたものである。ここ
で、陸部に形成した微小孔は、クラブの、ゴルフボール
の衝接に際し、ゴルフボールの、クラブフェイスへの接
触面積の有効なる低減を実現する。図1は、このことを
図11(b)に示すところに倣って示す図であり、複数
個のディンプル1の間に形成される陸部2に設けた複数
個の微小孔3の存在の故に、図に破線で囲んで示すクラ
ブフェイス衝接領域にあって、図11(b)に比して、
微小孔3の形成面積に相当する分だけ、ボールのクラブ
フェイスへの接触面積が減少し、この結果として、クラ
ブフェイス打撃中心面に対する外側部分と手前側部分と
の衝接面積比率がそれぞれ60%および40%となっ
て、接触面積率の差もまた従来技術に比してはるかに減
少することになるので、ゴルフボールの、打出し当初か
らの曲がりが有効に抑制されることになる。
【0012】かくしてここでは、クラブフィエイスの、
ボールへの衝接態様のいかんにかかわらず、ボールの図
9(a)に示すような曲がりを防止して、それの直進転
動性を大きく向上させることができる。
【0013】しかも、このゴルフボールでは、それの芝
生上での転動に際し、芝生と陸部2との接触面積もまた
小さくなるので、前述の場合と同様に、ボールの回転中
心軸の中央部に直交する面のそれぞれの側部での、芝生
とボール陸部2との接触面積の比率を有効にバランスさ
せることができる。これをいいかえれば、ゴルフボール
が芝生上を転動するに際し、それが、ボール表面へのデ
ィンプル配置の対称軸となる大円の周りで転がる場合に
は、その大円のそれぞれの側部、つまり、ボールの回転
中心軸の中央部に直交する面のそれぞれの側部での、芝
生と陸部との接触面積はほぼ同一となるので、かかる場
合には、微小孔が存在しなくても、ボールはすぐれた直
進転動を行うことができる。しかるに、それ以外の場合
は、微小孔が存在しないときには、ボールの回転中心軸
の中央部に直交する面のそれぞれの側部での、芝生と陸
部との接触面積に大きな差が生じ、ボールは、転動抵抗
の大きく接触面積の大きい側と反対の方向へ曲がること
になる。ここで、このような接触面積の差の発生は、図
11(b)の破線囲繞域を、ボールと芝生との接触領域
と見立て、また、図の一点鎖線を、ボールの回転中心軸
の中央部に直交する面と見立てることによって認識する
ことができる。
【0014】これに対し、陸部表面に微小孔を形成した
この発明のゴルフボールでは、図1に示すところにおい
て、破線囲繞域を芝生との接触領域と観念し、一点鎖線
を、ボールの回転中心軸の中央部に直交する面と観念す
ると容易に理解できるように、微小孔3の存在の故に、
上記面のそれぞれの側部での接触面積の差を有効に低減
させることができ、これによって、転動中のボールの曲
がりが効果的に抑制することが可能となる。
【0015】ところで、このようなゴルフボールにおい
て好ましくは、微小孔3の直径を、0.2〜1.5mm、
より好適には0.7〜1.2mmとし、またその深さを、
30〜150μm、より好適には70〜120μmとす
る。すなわち、微小孔3の直径に関し、それが0.2mm
未満では、ゴルフボールの塗装仕上に際して微小孔3が
埋め込まれて、所期した通りの作用および効果をもたら
すことが実質的に不可能であり、一方、その直径を1.
5mmを越える寸法とすることは、ディンプル間に形成さ
れる陸部2の幅寸法との関連において不可能である。そ
してまた、微小孔3の深さは、それが30μm未満で
は、塗装塗料によって埋め込まれることになり、一方、
その深さが150μmを越えると、ボールに付着した土
その他の汚れによって微小孔が埋め込まれ易くなる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基づいて説明す。図2はこの発明の実
施形態を、ゴルフボールの一部について示す拡大図であ
り、図2(a)に示す実施形態は、球面上に設けた三個
のディンプル1の間に形成される陸部2の中央部に一の
微小孔3を設けたものである。ここで、微小孔3は、好
ましくは0.2〜1.5mm、より好ましくは0.7〜
1.2mmの直径を有し、また好ましくは30〜150μ
m、より好ましくは70〜120μmの深さを有する。
【0017】図2(b)は、四個のディンプル1の、各
中心点を結ぶ線分が正方形となる配置の下で、それらの
ディンプル1によって画成される陸部2に、正方形の、
対向辺の中点を結ぶ線分の延在方向に整列する二個の微
小孔3を設けたものであり、また、図2(c)は、四個
のディンプル1の、各中心点を結ぶ線分がひし形となる
配置の下で、それらのディンプル1にて形成される陸部
2に、そのひし形の長い方の対角線方向に整列する二個
の微小孔3を設けたものである。これらのいずれにおい
ても、各微小孔3の直径および深さは、図2(a)に示
すところと同様とすることが好ましい。
【0018】このような実施形態によれば、パターをも
ってゴルフボールを打撃するに当り、クラブフェイス
の、ゴルフボールへの衝接面積が、従来のゴルフボール
に比し、インパクト時のボールの変形を考慮してなお、
それぞれの微小孔3の直径寸法に対応する分だけ減少す
ることになり、また、ボールの転動に際しても、陸部2
と芝生との接触面積が、それぞれの微小孔3に相当する
分だけ減少することになるので、先に述べたように、ボ
ールの直進転動性が大きく向上されることになる。
【0019】
【実施例】以下にこの発明の実施例を説明する。 実施例1 発明者の製作したワンピースボールと、発明者の製作し
たツーピースボールと、市販品ツーピースボールとの、
3種類の完成されたゴルフボールのそれぞれの陸部に、
関東マシン社製立体彫刻機を用いて直径、深さおよび数
のそれぞれを変化させて複数個の微小孔を加工した。
【0020】発明者が製作したワンピースボールは、デ
ィンプル数が336である。このボールのディンプル間
の陸部に、直径約1mm、深さ約100μmの微小孔を4
32個加工した。発明者が製作したツーピースボール
は、ディンプッル数が416である。それの陸部に、直
径約0.7mm、深さ約70μmの微小孔を614個加工
した。市販のツーピースボールはディンプル数が336
である。このボールの陸部に、直径約1.2mm、深さ
約120μmの微小孔を400個加工した。このような
3種類の微小孔を加工したぞれぞれのゴルフボールと、
微小孔を加工しない3種類のゴルフボールとのそれぞれ
について、飛距離と転がりのテストを行なった。
【0021】はじめに、飛距離のテストは、スイングマ
シーンにドライバーの1番を取り付け、48.9m/Sec
のヘッド速度にてボールを打った時のキャリーとトータ
ル距離を測定した。各々の種類のボールを各1個づつ選
び各10回づつ打撃して平均値を求めた。その結果を表
1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】この表1に示されるところによれば、実施
例1−Aおよび1−Bのそれぞれのボールは、キャリー
およびトータル距離のそれぞれにおいて比較例を上回わ
ることが明らかである。なおここで、転がり距離につい
てみるに、実施例1−Aのボールが比較例1−Aのボー
ルのそれを下回わったのは、実施例1−Aのボールは、
微小孔の形成によって空力特性が向上したことで、キャ
リーを延ばすことができたが、ボールの弾道が高くな
り、塔下角度が大きくなったため、長い距離にわたって
転動し得なかったことによるものと考えられる。
【0024】実施例2 次に、転がりテストを行った。この実施例で用いたゴル
フボールは実施例1で使用したものを用い、テストはパ
ッティングマシンを利用した。ここで、パッティングマ
シンは三脚に振り子状にストローク出来るようにパター
を吊り下げたマシンであり、ストロークの大きさにより
パターのインパクト時のヘッドスピードを調整すること
ができるものである。
【0025】バミューダー芝の平らなところを選び、ボ
ールが10m転がるようにストロークを調整し、ボール
が左右に曲がった距離を測定した。なお、このテスト
は、6種類のボールを各1個づつ選び、1日100回転
がりテストを行ない、それを10日間続け、各々の種類
のボールの1000回のテスト結果の平均値をも求め
た。その結果は表2に示す通りである。
【0026】
【表2】
【0027】この表によれば、実施例のボールはいずれ
も、比較例のボールに比して曲がり量が少なく、なかで
も、実施例2−Bのボールにおいてその効果がとくに顕
著に表われることが解かる。
【0028】かくして、飛距離および転がりのそれぞれ
のテストを総合的に評価すると実施例1−A、実施例1
−B、実施例1−Cの飛距離テストでは、ディンプル間
陸部に微小孔を加工したことによって、飛距離において
悪い影響はなく、むしろ実施例1−Aの結果では飛距離
が6ヤード以上伸びている。これはディンプルの部分と
微小孔の部分の直径、深さ、形状の最適条件を見い出す
ならば現在のゴルフボールより空力特性が優れたものに
なることを示唆するものである。
【0029】また転がりテストの結果ではいづれのボー
ルもパット時の曲がりが改善されている。これは先に述
べたように、クラブフェイス打撃中心面の外側部分と手
前側部とにおけるボールの接触面積率の差が小さくなく
なって、打出し当初の角度θが有効に低減された事と、
ゴルフボールの芝生上での転動に当り、微小孔が、ボー
ルの回転中心軸の中央部と直交する面のそれぞれの側部
での転がり抵抗の差の低減に十分有効に機能した事によ
るものと考えられる。
【0030】実施例3 この発明に係るツーピースボールを実際に製造して、飛
距離と転がりのテストを行なった。ゴルフボールのディ
ンプルは、12面体の球面三角形の中にそれぞれ28づ
つ設けるパターンで、直径3.90mmのものを210
個、直径3.50mmのものを126個、合計で336個
形成し、それぞれの座標を求めた。ディンプルの深さは
それぞれ0.2mmに設定した。図3はその部分図であ
る。このディンプルパターンの陸部に直径1.00mmの
微小孔を668個設置し、それぞれの座標を求めた。微
小孔の深さは100μmに設定した。図4はその部分図
である。
【0031】ディンプルおよび微小孔のこのような配置
のマスターモデルを製作した後、ゴルフボールの金型を
製作した。ゴルフボールの金型は、精密鋳造法、コール
ドホビング法、エレクトロフォーミング法等の公知のい
ずれかの方法で製作可能であるが、ここでは精密鋳造法
により製作した。
【0032】ツーピースボールのコアはハイシスポリブ
タジェン100重量部、ジアクリル酸亜鉛28.4重量
部、酸化亜鉛20.8重量部、ジクミルパーオキサイド
2重量部、その他の添加剤3重量部を混練した後、コア
モールド容量より少し大きめの重量に押出、切断し、1
60℃で15分間加硫した。その後直径38.5mmの寸
法に研磨した。このコアをインジェクション金型に入れ
てカバーを成形した。カバーの材料は、サーリン991
0に二酸化チタンを2%混合して造粒したものを用い
た。
【0033】インジェクション成形したボールのパーテ
ィングラインはトリミングマシーンを用いて仕上げ加工
した。そしてパッド印刷機を用いてマークを印字した
後、ポリウレタンクリヤーコーティングを行ない、完成
されたゴルフボールとし、このボールを実施例2のゴル
フボールとした。なお、このようなボールの製造工程そ
れ自体は当業界においては公知のものである。
【0034】また、発明者の製造した、ディンプル数が
416個のツーピースボールを比較例3−Aとし、ディ
ンプル数が392個の市販ツーピースボールを比較例3
−Bとするとともに、ディンプル数が432個の市販ツ
ーピースボールを比較例3−Cとして、各種類のボール
を24個づつ選んで、実施例1と同様の試験方法で飛距
離と転がりのテストを行なった。
【0035】飛距離のテストは、48.9m/sec のヘッ
ド速度にて全てのボールを打撃することにより行なっ
た。そのときのキャリーとトータル距離の平均値を表3
に示す。なお、各打撃ごとの実測値は、図5〜8のそれ
ぞれに示す通りである。
【0036】
【表3】
【0037】また、転がりのテストは、平らなベント芝
を選び、ポールより10mの距離からボールを転動させ
て、そこでの曲がり量を測定することにより行なった。
24個づつの各種のボールの各々を東西南北の四方向か
ら10回づつ転動させた場合のポールの中心から曲がり
量の平均値を表4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】表3に示すところによれば、実施例3のゴ
ルフボールは飛距離において最高級の品質のものと比較
しても何ら遜色のないものであること明らかである。ま
た、キャリーとトータル距離のバラツキに関しては、図
5に示されるようにバラツキの偏差がもっとも少ない事
が解る。
【0040】そしてさらに、パッティング時の転がりテ
ストの結果によれば実施例3のゴルフボールは、他のボ
ールに比して曲がり量が極めて少ない事が理解出来る
【0041】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、とくに、ディンプル間に形成さ
れる陸部の表面に、複数個の微小孔を形成することで、
ゴルフボールの直進転動性を有効に向上させることがで
き、併せて、ディンプルと微小孔との配置バランスの適
正化を図ることで、キャリー、トータル距離をもまた、
従来の市販ボールに比して増大させることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】微小孔の作用例を示す図である。
【図2】この発明の実施の形態を示す部分拡大図であ
る。
【図3】この発明の実施例におけるディンプル配置を球
面の1/12について示す図である。
【図4】図2に示すディンプル間陸部の微小孔の配置例
を示す図である。
【図5】実施例3のボールの飛びテストの実測結果を示
すグラフである。
【図6】比較例3−Aのボールの飛びテストの実測結果
を示すグラフである。
【図7】比較例3−Bのボールの飛びテストの実測結果
を示すグラフである。
【図8】比較例3−Cのボールの飛びテストの実測結果
を示すグラフである。
【図9】ボールの転動時の曲がりの態様を例示する図で
ある。
【図10】グラフフェイスへのボールの衝接状態を示す
図である。
【図11】従来のゴルフボールの、直進転動性の悪さの
一因を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ディンプル 2 陸部 3 微小孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に多数個のディンプルを具えるゴル
    フボールであって、 各ディンプル間に形成される陸部の表面に多数の微小孔
    を設けたことを特徴とするゴルフボール。
  2. 【請求項2】 前記微小孔の直径を0.2〜1.5mm、
    深さを30〜150μmの範囲としたことを特徴とする
    請求項1記載のゴルフボール。
JP9035144A 1997-02-19 1997-02-19 ゴルフボール Pending JPH10234885A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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