JP5899642B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの耐発熱性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
近年、大型トラックやバスなどに適用される空気入りタイヤでは、低燃費化および軽量化(輸送効率の向上)を図るために、車両のドライブ軸およびトレーラ軸に採用されるタイヤ装着方式が従来のデュアル装着方式からシングル装着方式に移行しつつある。
かかるシングル装着方式の空気入りタイヤでは、(a)デュアル装着方式の空気入りタイヤと比較して1本あたりの荷重負荷が大きいため、タイヤの発熱量が大きくなり易い。また、(b)タイヤの車両装着状態における車両内側領域は、車両外側領域と比較してブレーキ熱やエンジン熱などの影響を受け易い。さらに、(c)近年では、扁平率55以下の低床低扁平シングルタイヤの需要が増加しつつあるが、かかる低扁平な空気入りタイヤでは、上記の(a)および(b)の傾向が現れ易い。このため、従来の空気入りタイヤでは、内分温度の上昇を抑制して、タイヤの耐発熱性能を向上すべき課題がある。
なお、本願発明に関連する空気入りタイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開2007−83913号公報
この発明は、タイヤの耐発熱性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、一対のビードコアと、一対の前記ビードコアのタイヤ径方向外側にそれぞれ配置される一対のビードフィラーと、一対の前記ビードコア間に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴムと、前記カーカス層のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する一対のサイドウォールゴムとを備える空気入りタイヤであって、前記ビードフィラー、前記カーカス層および前記トレッドゴムよりもタイヤ幅方向外側であってタイヤ最大幅位置を中心としてタイヤ径方向にタイヤ断面高さSHの±30[%]の範囲内にある領域をサイドトレッド領域と呼ぶと共に、前記サイドトレッド領域の損失正接の平均値を平均損失正接と呼ぶときに、タイヤ子午線方向の断面視にて、一方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inと、他方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outおよび断面積S_outとが、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90、0.04≦tanδ_in≦0.12、tanδ_in≦tanδ_outおよび0.50≦S_in/S_out≦0.90の関係を有し、且つ、一方の前記サイドトレッド領域を車幅方向内側に位置させると共に他方の前記サイドトレッド領域を車幅方向外側に位置させて車両に装着すべき装着方向の指定を有することを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、一対のビードコアと、一対の前記ビードコアのタイヤ径方向外側にそれぞれ配置される一対のビードフィラーと、一対の前記ビードコア間に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴムと、前記カーカス層のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する一対のサイドウォールゴムとを備える空気入りタイヤであって、前記ビードフィラー、前記カーカス層および前記トレッドゴムよりもタイヤ幅方向外側であってタイヤ最大幅位置を中心としてタイヤ径方向にタイヤ断面高さSHの±30[%]の範囲内にある領域をサイドトレッド領域と呼ぶと共に、前記サイドトレッド領域の損失正接の平均値を平均損失正接と呼ぶときに、タイヤ子午線方向の断面視にて、一方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inと、他方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outおよび断面積S_outとが、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90、0.04≦tanδ_in≦0.12、tanδ_in≦tanδ_outおよび0.50≦S_in/S_out≦1.00の関係を有し、前記一方のサイドトレッド領域をタイヤ幅方向に二等分したときのタイヤ幅方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_outおよび断面積S_in_outと、タイヤ幅方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_inおよび断面積S_in_inとが、0.10≦(tanδ_in_out×S_in_out)/(tanδ_in_in×S_in_in)≦0.90およびtanδ_in_out<tanδ_in_inの関係を有し、且つ、一方の前記サイドトレッド領域を車幅方向内側に位置させると共に他方の前記サイドトレッド領域を車幅方向外側に位置させて車両に装着すべき装着方向の指定を有することを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤでは、一方の前記サイドトレッド領域をタイヤ最大幅位置を境界としてタイヤ径方向に二分割したときのタイヤ径方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_upおよび断面積S_in_upと、タイヤ径方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_lowおよび断面積S_in_lowとが、0.10≦(tanδ_in_up×S_in_up)/(tanδ_in_low×S_in_low)≦0.90の関係を有することが好ましい。
また、この発明にかかる空気入りタイヤでは、一方の前記サイドトレッド領域にある前記サイドウォールゴムが、相互に異なる損失正接を有する複数のゴム材料から成ることが好ましい。
また、この発明にかかる空気入りタイヤでは、一方の前記サイドトレッド領域を車幅方向内側に位置させると共に他方の前記サイドトレッド領域を車幅方向外側に位置させて車両に装着すべき装着方向の指定を有することが好ましい。
また、この発明にかかる空気入りタイヤでは、タイヤ呼び幅が355[mm]以上、タイヤ扁平率が55[%]以下、規定リムのリム径が17.5[インチ]以上であり、且つ、シングル装着方式を採用する重荷重用タイヤに適用されることが好ましい。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、一方のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_in×S_inが他方のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_out×S_outよりも小さく設定されるので、タイヤが前記一方のサイドトレッド領域を車幅方向内側に向けて車両に装着されたときに、車幅方向内側におけるサイドウォール部の発熱が抑制される。これにより、タイヤの耐発熱性能が向上する利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤのサイドウォール部を示す断面図である。 図3は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図4は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。 図5は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、重荷重用ラジアルタイヤを示している。図2は、図1に記載した空気入りタイヤのサイドウォール部を示す断面図である。図3および図4は、図1に記載した空気入りタイヤの変形例を示す説明図である。
なお、この実施の形態では、タイヤの車両装着状態を基準として、タイヤの車幅方向内側および車幅方向外側を定義する。
この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア2、2と、一対のビードフィラー3、3と、カーカス層4と、ベルト層5と、トレッドゴム6と、一対のサイドウォールゴム7、7とを備える(図1参照)。一対のビードコア2、2は、環状構造を有し、左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー3、3は、一対のビードコア2、2のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を補強する。カーカス層4は、左右のビードコア2、2間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層4の両端部は、ビードコア2およびビードフィラー3を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。ベルト層5は、積層された複数のベルト材51〜53から成り、カーカス層4のタイヤ径方向外周に配置される。トレッドゴム6は、カーカス層4およびベルト層5のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。一対のサイドウォールゴム7、7は、カーカス層4のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する。
なお、この実施の形態では、リムクッションゴム82が、カーカス層4の巻き返し端部をタイヤ幅方向外側から覆って配置されている(図2参照)。また、ビードゴム81が、カーカス層4の巻き返し部およびリムクッションゴム82の一部をタイヤ径方向内側から覆って配置されている。また、ベルトクッションゴム83が、ベルト層5(最内層のベルト材51)の端部とカーカス層4との間に挟み込まれ、カーカス層4に沿ってタイヤ径方向内側に延在している。また、サイドウォールゴム7が、タイヤ径方向に長尺な形状を有し、ビード部からショルダー部に渡って延在してサイドウォール部の壁面を構成している。このとき、サイドウォールゴム7のタイヤ径方向内側の端部が、カーカス層4の巻き返し端部、ビードフィラー3の一部、ビードゴム81の端部およびリムクッションゴム82の一部をタイヤ幅方向外側から覆っている。また、サイドウォールゴム7のタイヤ径方向外側の端部が、トレッドゴム6の側部およびベルトクッションゴム83の一部をタイヤ幅方向外側から覆っている。
[サイドトレッド領域、平均損失正接および基準発熱量]
ここで、ビードフィラー3、カーカス層4およびトレッドゴム6よりもタイヤ幅方向外側であってタイヤ最大幅位置Aを中心としてタイヤ径方向にタイヤ断面高さSHの±30[%]の範囲内にある領域を、サイドトレッド領域と呼ぶ(図1参照)。このサイドトレッド領域は、左右のサイドウォール部についてそれぞれ定義される。また、サイドトレッド領域を構成するゴム材料は、主としてサイドウォールゴム7であるが、例えば、リムクッションゴム82の一部、ビードゴム81の端部、ベルトクッションゴム83の一部などの他のゴム材料も含まれ得る(図2参照)。
また、損失正接の平均値を平均損失正接と呼ぶ。この実施の形態では、車幅方向内側のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび車幅方向外側のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outが、以下の数式(1)に基づいて算出される。なお、kは、サイドトレッド領域に配置されるゴム材料の数である。tanδkは、各ゴム材料の損失正接であり、60[℃]における貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”との比E’/E”である。この実施の形態では、tanδkとして、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所製)を使用して周波数20Hz、初期歪み10%、動歪み±2%および温度60[℃]の条件で測定したときの値が用いられている。Skは、タイヤ子午線方向の断面視における各ゴム材料の断面積である。
Figure 0005899642
また、平均損失正接と断面積との積を基準発熱量と呼ぶ。この基準発熱量が小さいほど、タイヤ転動時における実際の発熱量H[kcal]が小さく、好ましい。この実施の形態では、車幅方向内側のサイドトレッド領域の基準発熱量がtanδ_in×S_inとなり、車幅方向外側のサイドトレッド領域の基準発熱量がtanδ_out×S_outとなる。
なお、タイヤ最大幅位置Aおよびタイヤ断面高さSHは、タイヤが規定リムに装着されて規定内圧を付与されると共に無負荷状態とされたときの測定値である。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
[サイドトレッド領域の基準発熱量]
近年、大型トラックやバスなどに適用される空気入りタイヤでは、低燃費化および軽量化(輸送効率の向上)を図るために、車両のドライブ軸およびトレーラ軸に採用されるタイヤ装着方式が従来のデュアル装着方式からシングル装着方式に移行しつつある。
かかるシングル装着方式の空気入りタイヤでは、(a)デュアル装着方式の空気入りタイヤと比較して1本あたりの荷重負荷が大きいため、タイヤの発熱量が大きくなり易い。また、(b)タイヤの車両装着状態における車両内側領域は、車両外側領域と比較してブレーキ熱やエンジン熱などの影響を受け易い。さらに、(c)近年では、扁平率55以下の低床低扁平シングルタイヤの需要が増加しつつあるが、かかる低扁平な空気入りタイヤでは、上記の(a)および(b)の傾向が現れ易い。このため、従来の空気入りタイヤでは、内分温度の上昇を抑制してタイヤの耐発熱性能を向上すべき課題がある。
そこで、この空気入りタイヤ1は、耐発熱性能を向上させるために、以下の構成を有する(図1および図2参照)。
すなわち、車幅方向内側のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_in×S_inと、車幅方向外側のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_out×S_outとの比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)が、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90の関係を有することが好ましく、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.80の関係を有することがより好ましい。したがって、車幅方向内側のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_out×S_outが相対的に小さく設定される。また、このとき、tanδ_in<tanδ_outであることが好ましい。
ここで、各サイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_in×S_in、tanδ_out×S_outは、各サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_in、tanδ_outおよび断面積S_in、S_outを調整することにより、任意に設定できる。例えば、(a)各断面積S_in、S_outを一定(S_in=S_out)として、車幅方向内側のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inを相対的に小さく(tanδ_in<tanδ_out)する構成、(b)各平均損失正接tanδ_in、tanδ_outを一定(tanδ_in=tanδ_out)として、車幅方向内側のサイドトレッド領域の断面積S_inを相対的に小さく(S_in<S_out)する構成、あるいは、(c)車幅方向内側のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inをそれぞれ小さく(tanδ_in<tanδ_out、且つ、S_in<S_out)する構成が挙げられる。
また、一般的には、タイヤのユニフォミティを確保する観点から、左右のサイドトレッド領域の断面積S_in、S_outが等しく(S_in=S_out)設定されることが好ましい。かかる場合には、上記の(a)のパターンにより、車幅方向内側のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inが小さく設定されて、左右の基準発熱量の比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)が調整される。
また、サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_in、tanδ_outは、サイドウォールゴム7がサイドトレッド領域の大部分の断面積を占めるため、サイドウォールゴム7の損失正接に大きく依存する。したがって、車幅方向内側のサイドウォールゴム7の損失正接を車幅方向外側のサイドウォールゴム7の損失正接よりも小さく設定することにより、基準発熱量の比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)を容易に調整できる。
また、左右のサイドトレッド領域の断面積S_in、S_outに差を設ける場合には、例えば、左右のサイドトレッド領域を構成するゴム材料(特に、サイドウォールゴム7)の肉厚を相互に異ならせることにより、基準発熱量の比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)を容易に調整できる。
また、ゴム材料の損失正接が小さくなると、ゴム材料のモジュラスも小さくなる。このため、サイドトレッド領域を構成するゴム材料(特に、サイドウォールゴム7)の損失正接は、サイドウォール部の構造強度を確保できる範囲内で適宜設定され得る。したがって、平均損失正接tanδ_in、tanδ_outの下限値は、このサイドトレッド領域を構成するゴム材料の損失正接に依存する。
また、この実施の形態では、単一構造かつ一様な損失正接を有するサイドウォールゴム7が左右のサイドウォール部にそれぞれ配置されている(図1および図2参照)。また、車幅方向内側のサイドウォールゴム7の損失正接が車幅方向外側のサイドウォールゴム7の損失正接よりも小さく設定されている。これにより、基準発熱量の比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)が所定の範囲内となるように調整されている。
しかし、これに限らず、二色構造あるいは多色構造を有するサイドウォールゴム7がサイドウォール部に配置されても良い(図3および図4参照)。例えば、一方あるいは双方のサイドウォール部に二色構造を有するサイドウォールゴム7が配置されて、左右のサイドトレッド領域の基準発熱量の比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)が調整され得る。このとき、車幅方向内側のサイドウォールゴム7のみが二色構造を有しても良いし(図3および図4参照)、車幅方向外側のサイドウォールゴム7のみが二色構造を有しても良い(図示省略)。なお、かかる構成においても、上記の数式(1)により、各サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_in、tanδ_outが定義される。
例えば、図3に示す変形例では、車幅方向内側のサイドウォールゴム7が、タイヤ径方向外側にあるアッパー部71と、タイヤ径方向内側にあるローアー部72とから成る二色構造を有する。また、アッパー部71およびローアー部72が、単一構造かつ一様な損失正接を有するシート状のゴム材料から成り、タイヤ最大幅位置A付近を境界としてタイヤ径方向に隣接して配置される。また、アッパー部71の損失正接がローアー部72の損失正接よりも小さく設定される。具体的には、車幅方向内側のサイドトレッド領域をタイヤ最大幅位置Aを境界としてタイヤ径方向に二分割したときのタイヤ径方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_upおよび断面積S_in_upと、タイヤ径方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_lowおよび断面積S_in_lowとが0.10≦(tanδ_in_up×S_in_up)/(tanδ_in_low×S_in_low)≦0.90の関係を有する。これにより、車幅方向内側のサイドウォールゴム7の平均損失正接tanδ_inが調整されて、車幅方向外側のサイドウォールゴム7の平均損失正接tanδ_outよりも小さく設定される。なお、車幅方向外側のサイドウォールゴム7は、単一構造かつ一様な損失正接を有する(図1参照)。また、図3では、サイドウォールゴム7のアッパー部71にハッチングを付してある。
なお、図3に示す変形例では、車幅方向内側のサイドウォールゴム7のみが二色構造を有するが、同様に、車幅方向外側のサイドウォールゴム7が二色構造を有しても良い(図示省略)。このとき、同様に、サイドトレッド領域のタイヤ径方向外側部分の平均損失正接tanδ_out_upおよび断面積S_out_upと、タイヤ径方向内側部分の平均損失正接tanδ_out_lowおよび断面積S_out_lowとが、0.10≦(tanδ_out_up×S_out_up)/(tanδ_out_low×S_out_low)≦0.90の関係を有するように設定されることが好ましい。
また、図3に示す変形例では、サイドウォールゴム7が二色構造を有するが、さらに、サイドウォールゴム7が相互に異なる損失正接を有する3つ以上のゴム部材から成る多色構造を有しても良い(図示省略)。かかる構成においても、タイヤ径方向の最も外側にあるゴム部の損失正接が他のゴム部の損失正接よりも小さくなるように設定されることが好ましい。
また、例えば、図4に示す変形例では、車幅方向内側のサイドウォールゴム7が、タイヤ幅方向外側にあるアウター部73と、タイヤ幅方向内側にあるインナー部74とから成る二色構造を有する。また、アウター部73およびインナー部74が、単一構造かつ一様な損失正接を有するシート状のゴム材料から成り、相互に貼り合わされてサイドウォールゴム7の表裏を構成する。また、アウター部73の損失正接がインナー部74の損失正接よりも小さく設定される。具体的には、車幅方向内側のサイドトレッド領域をタイヤ幅方向に二分割したときのタイヤ幅方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_outおよび断面積S_in_outと、タイヤ幅方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_inおよび断面積S_in_inとが、0.10≦(tanδ_in_out×S_in_out)/(tanδ_in_in×S_in_in)≦0.90の関係を有する。これにより、車幅方向内側のサイドウォールゴム7の平均損失正接tanδ_inが調整されて、車幅方向外側のサイドウォールゴム7の平均損失正接tanδ_outよりも小さく設定される。なお、車幅方向外側のサイドウォールゴム7は、単一構造かつ一様な損失正接を有する(図1参照)。また、図4では、サイドウォールゴム7のアウター部73にハッチングを付してある。
なお、図4に示す変形例では、車幅方向内側のサイドウォールゴム7のみが二色構造を有するが、同様に、車幅方向外側のサイドウォールゴム7が二色構造を有しても良い(図示省略)。このとき、同様に、サイドトレッド領域のタイヤ幅方向外側部分の平均損失正接tanδ_out_outおよび断面積S_out_outと、タイヤ幅方向内側部分の平均損失正接tanδ_out_inおよび断面積S_out_inとが、0.10≦(tanδ_out_out×S_out_out)/(tanδ_out_in×S_out_in)≦0.90の関係を有するように設定されることが好ましい。
また、図4に示す変形例では、サイドウォールゴム7が二色構造を有するが、さらに、サイドウォールゴム7が相互に異なる損失正接を有する3つ以上のゴム部材から成る多色構造を有しても良い(図示省略)。かかる構成においても、タイヤ幅方向の最も外側にあるゴム部の損失正接が他のゴム部の損失正接よりも小さくなるように設定されることが好ましい。
なお、サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_in、tanδ_outは、サイドトレッド領域に含まれるゴム材料(例えば、サイドウォールゴム7、ビードゴム81、リムクッションゴム82、ベルトクッションゴム83など)の損失正接を公知の手法により調整することにより、任意に設定できる。ゴム材料の損失正接を低減する手法としては、例えば、カーボンの配合量を減少させる、カーボンの粒子径が大きいものを使う、シリカを配合するなどの手法が採用され得る。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア2、2と、一対のビードコア2、2のタイヤ径方向外側にそれぞれ配置される一対のビードフィラー3、3と、一対のビードコア2、2間に架け渡されるカーカス層4と、カーカス層4のタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴム6と、カーカス層4のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する一対のサイドウォールゴム7、7とを備える(図1および図2参照)。また、タイヤ子午線方向の断面視にて、一方のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inと、他方のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outおよび断面積S_outとが、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90の関係を有する。
かかる構成では、一方のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_in×S_inが他方のサイドトレッド領域の基準発熱量tanδ_out×S_outよりも小さく設定されるので、タイヤが前記一方のサイドトレッド領域を車幅方向内側に向けて車両に装着されたときに、車幅方向内側におけるサイドウォール部の発熱が抑制される。これにより、タイヤの耐発熱性能が向上する利点がある。
また、サイドトレッド領域の基準発熱量の比(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)が適正化されることにより、タイヤの耐発熱性能が適正に向上する利点がある。例えば、(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)<0.10となると、車両外側のサイドトレッド領域におけるオゾンクラックの発生が促進されるため、好ましくない。また、0.90<(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)となると、車両のブレーキ熱やエンジン熱などの影響により、車幅方向内側にあるサイドウォール部の熱劣化が大きくなり、好ましくない。
また、この空気入りタイヤ1では、一方のサイドトレッド領域をタイヤ最大幅位置Aを境界としてタイヤ径方向に二分割したときのタイヤ径方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_upおよび断面積S_in_upと、タイヤ径方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_lowおよび断面積S_in_outとが、0.10≦(tanδ_in_up×S_in_up)/(tanδ_in_low×S_in_low)≦0.90の関係を有する(図3参照)。タイヤの車両装着状態では、タイヤ径方向外側の部分がタイヤ径方向内側の部分よりも車両のブレーキ熱やエンジン熱などの影響を受け易い。したがって、上記の構成では、タイヤ径方向外側領域の基準発熱量tanδ_in_up×S_in_upがタイヤ径方向内側領域の基準発熱量tanδ_in_low×S_in_lowよりも小さく設定されることにより、タイヤ径方向外側部分におけるサイドウォール部の発熱が抑制される。これにより、タイヤの耐発熱性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、一方のサイドトレッド領域をタイヤ幅方向に二等分したときのタイヤ幅方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_outおよび断面積S_in_outと、タイヤ幅方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_inおよび断面積S_in_inとが、0.10≦(tanδ_in_out×S_in_out)/(tanδ_in_in×S_in_in)≦0.90の関係を有する(図4参照)。タイヤの車両装着状態では、タイヤ幅方向外側の部分がタイヤ幅方向内側の部分よりも車両のブレーキ熱やエンジン熱などの影響を受け易い。したがって、上記の構成では、タイヤ幅方向外側領域の基準発熱量tanδ_in_out×S_in_outがタイヤ幅方向内側領域の基準発熱量tanδ_in_in×S_in_inよりも小さく設定されることにより、タイヤ幅方向外側部分におけるサイドウォール部の発熱が抑制される。これにより、タイヤの耐発熱性能が向上する利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、一方のサイドトレッド領域にあるサイドウォールゴム7が、相互に異なる損失正接を有する複数のゴム材料(例えば、アッパー部71およびローアー部72、アウター部73およびインナー部74など)から成る(図3および図4参照)。かかる構成では、サイドウォールゴム7が複数のゴム材料から成る多色構造を有することにより、サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_in、tanδ_outを容易に調整できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1は、上記のように、一方の前記サイドトレッド領域を車幅方向内側に位置させると共に他方の前記サイドトレッド領域を車幅方向外側に位置させて車両に装着すべき装着方向の指定を有することが好ましい。かかる構成では、タイヤの装着方向が指定されることにより、上記のタイヤ性能が適正に確保される利点がある。なお、タイヤの装着方向は、例えば、通常、内外(Inside-Outside)指定として、タイヤのサイドウォール部に表記される。
[適用対象]
一般に、タイヤ呼び幅が355[mm]以上、タイヤ扁平率が55[%]以下、規定リムのリム径が17.5[インチ]以上であり、且つ、シングル装着方式を採用する重荷重用タイヤでは、デュアル装着方式の空気入りタイヤと比較して1本あたりの荷重負荷が大きいため、タイヤの発熱量が大きくなり易いという課題がある。そこで、かかる重荷重用タイヤに、この空気入りタイヤ1の構成(図1〜図4参照)が適用されることにより、タイヤの耐発熱性能の向上効果を顕著に得られる利点がある。
[性能試験]
この実施の形態では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、耐発熱性能に関する性能試験が行われた。これらの性能試験では、タイヤサイズ435/45R22.5の空気入りタイヤがJATMAの規定リムに組み付けられ、この空気入りタイヤにJATMAの規定空気圧および規定荷重の荷重が付与される。
耐発熱性能に関する性能試験では、室内ドラム試験機にて、走行速度60[km/h]の条件下で60[分]走行した後のサイドトレッド領域の温度が測定される。また、温度は、車幅方向内側のサイドトレッド領域および車幅方向外側のサイドトレッド領域の各4箇所で測定される。そして、この測定温度の平均値に基づいて従来例を基準(100)とした指数評価がそれぞれ行われる。この評価は、指数が大きいほど車幅方向内側のサイドトレッド領域の温度上昇が抑制されていて、好ましい。また、指数が105以上であれば、優位性ありと認められる。
実施例1〜9の空気入りタイヤ1は、タイヤ子午線方向の断面視にて、一方のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inと、他方のサイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outおよび断面積S_outとが、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90の関係を有する。また、サイドトレッド領域の断面積S_in、S_outの比が0.50≦S_in/S_out≦1.00の範囲内にある。
また、実施例1〜4の空気入りタイヤ1では、サイドウォールゴム7が単一構造を有する(図1および図2参照)。
また、実施例5、6の空気入りタイヤ1では、サイドウォールゴム7がタイヤ径方向に二分割された二色構造を有する(図3参照)。また、タイヤ径方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_upおよび断面積S_in_upと、タイヤ径方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_lowおよび断面積S_in_outとが、0.10≦(tanδ_in_up×S_in_up)/(tanδ_in_low×S_in_low)≦0.90の関係を有する。
また、実施例7、8の空気入りタイヤ1では、サイドウォールゴム7がタイヤ幅方向に二分割された二色構造を有する(図4参照)。また、タイヤ幅方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_outおよび断面積S_in_outと、タイヤ幅方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_inおよび断面積S_in_inとが、0.10≦(tanδ_in_out×S_in_out)/(tanδ_in_in×S_in_in)≦0.90の関係を有する(図4参照)。
また、実施例9の空気入りタイヤ1は、タイヤサイズ275/70R22.5を有する。このため、各サイドトレッド領域の断面積S_in、S_outが実施例1〜8の空気入りタイヤ1よりも小さい。
従来例の空気入りタイヤでは、サイドウォール部が左右対称な構造を有し、左右のサイドトレッド領域の平均損失正接および断面積が等しい。また、サイドウォールゴム7が単一構造を有する。このため、(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)=1.00である。
試験結果に示すように、実施例1〜9の空気入りタイヤ1では、タイヤの耐発熱性能が向上することが分かる(図5参照)。また、実施例2と実施例5、6および実施例7、8とを比較すると、サイドウォールゴム7を二色構造として、その所定部分(アッパー部71あるいはアウター部73)の損失正接tanδ_in_up、tanδ_in_outを小さく設定することにより、効率的にタイヤの耐発熱性能が向上することが分かる。
1 空気入りタイヤ、2 ビードコア、3 ビードフィラー、4 カーカス層、5 ベルト層、6 トレッドゴム、7 サイドウォールゴム、51〜53 ベルト材、71 アッパー部、72 ローアー部、73 アウター部、74 インナー部、81 ビードゴム、82 リムクッションゴム、83 ベルトクッションゴム

Claims (5)

  1. 一対のビードコアと、一対の前記ビードコアのタイヤ径方向外側にそれぞれ配置される一対のビードフィラーと、一対の前記ビードコア間に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴムと、前記カーカス層のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する一対のサイドウォールゴムとを備える空気入りタイヤであって、
    前記ビードフィラー、前記カーカス層および前記トレッドゴムよりもタイヤ幅方向外側であってタイヤ最大幅位置を中心としてタイヤ径方向にタイヤ断面高さSHの±30[%]の範囲内にある領域をサイドトレッド領域と呼ぶと共に、前記サイドトレッド領域の損失正接の平均値を平均損失正接と呼ぶときに、
    タイヤ子午線方向の断面視にて、一方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inと、他方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outおよび断面積S_outとが、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90、0.04≦tanδ_in≦0.12、tanδ_in≦tanδ_outおよび0.50≦S_in/S_out≦0.90の関係を有し、且つ、
    一方の前記サイドトレッド領域を車幅方向内側に位置させると共に他方の前記サイドトレッド領域を車幅方向外側に位置させて車両に装着すべき装着方向の指定を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 一対のビードコアと、一対の前記ビードコアのタイヤ径方向外側にそれぞれ配置される一対のビードフィラーと、一対の前記ビードコア間に架け渡されるカーカス層と、前記カーカス層のタイヤ径方向外側に配置されてトレッド部を構成するトレッドゴムと、前記カーカス層のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する一対のサイドウォールゴムとを備える空気入りタイヤであって、
    前記ビードフィラー、前記カーカス層および前記トレッドゴムよりもタイヤ幅方向外側であってタイヤ最大幅位置を中心としてタイヤ径方向にタイヤ断面高さSHの±30[%]の範囲内にある領域をサイドトレッド領域と呼ぶと共に、前記サイドトレッド領域の損失正接の平均値を平均損失正接と呼ぶときに、
    タイヤ子午線方向の断面視にて、一方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_inおよび断面積S_inと、他方の前記サイドトレッド領域の平均損失正接tanδ_outおよび断面積S_outとが、0.10≦(tanδ_in×S_in)/(tanδ_out×S_out)≦0.90、0.04≦tanδ_in≦0.12、tanδ_in≦tanδ_outおよび0.50≦S_in/S_out≦1.00の関係を有し、
    前記一方のサイドトレッド領域をタイヤ幅方向に二等分したときのタイヤ幅方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_outおよび断面積S_in_outと、タイヤ幅方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_inおよび断面積S_in_inとが、0.10≦(tanδ_in_out×S_in_out)/(tanδ_in_in×S_in_in)≦0.90およびtanδ_in_out<tanδ_in_inの関係を有し、且つ、
    一方の前記サイドトレッド領域を車幅方向内側に位置させると共に他方の前記サイドトレッド領域を車幅方向外側に位置させて車両に装着すべき装着方向の指定を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. 一方の前記サイドトレッド領域をタイヤ最大幅位置を境界としてタイヤ径方向に二分割したときのタイヤ径方向外側部分の平均損失正接tanδ_in_upおよび断面積S_in_upと、タイヤ径方向内側部分の平均損失正接tanδ_in_lowおよび断面積S_in_lowとが、0.10≦(tanδ_in_up×S_in_up)/(tanδ_in_low×S_in_low)≦0.90の関係を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 一方の前記サイドトレッド領域にある前記サイドウォールゴムが、相互に異なる損失正接を有する複数のゴム材料から成る請求項2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤ呼び幅が355[mm]以上、タイヤ扁平率が55[%]以下、規定リムのリム径が17.5[インチ]以上であり、且つ、シングル装着方式を採用する重荷重用タイヤに適用される請求項1〜のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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