JP5897381B2 - 電源装置及び溶接用電源装置 - Google Patents

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本発明は、半導体スイッチング素子の保護機能を有する電源装置及び溶接用電源装置に関するものである。
アーク溶接機等に用いられる電源装置は、インバータ回路、トランス及び直流変換回路を備え、インバータ回路にて生成される高周波交流電力をトランスにて所定電圧に変換し、後段の直流変換回路にて負荷に適した直流出力電力に変換する。出力電力の調整は、インバータ回路を構成する半導体スイッチング素子のスイッチング動作を制御することで行われる。
一方で、スイッチング素子はスイッチング動作に伴って発熱し、過熱状態になると破損に至る虞があるため、素子の過熱保護が行われている。例えば、インバータ回路に複数個のスイッチング素子が用いられる場合、各素子をヒートシンク上に配置して放熱を行うとともに、各素子の中央位置に取り付けた温度センサによる各素子の過熱状態の検出に基づいてスイッチング動作を停止するといったことが一般に行われている。
更に、アーク溶接機等に用いられる電源装置では、定格以上の出力が要求されることがあり、特に定格以上の出力が継続するような場合では、スイッチング素子の温度上昇度合いが次第に大きくなる。そのため、各スイッチング素子の実温度と温度センサによる検出温度との乖離が大きくなって、温度センサが過熱状態を検出する前に各素子自身が既に十分な過熱となっている事象が生じる。すると、スイッチング動作を停止する前に、スイッチング素子が過熱により破損に至る虞があった。
そこで、例えば特許文献1に開示の技術では、所定値以上の出力電流が所定時間以上継続して生じた場合、インバータ回路(スイッチング素子)を停止させることが行われている。
特開平4−220172号公報
しかしながら、所定値以上の出力電流が所定時間以上継続して生じた時点でインバータ回路(スイッチング素子)のスイッチング動作を単純に停止させるのでは、温度的にスイッチング素子にまだ余裕がある状態である場合でも停止することになる。つまり、アーク溶接機の場合では、ワークの溶接中にアークが停止することとなる。そして、アーク溶接を再開した時にその継ぎ目の見栄えが良好でない場合、手直し作業を行ったり、またワークを廃棄したりすることも場合によっては起こり得る。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、スイッチング素子の過熱保護と出力安定化とをバランス良く両立させることができる電源装置及び溶接用電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、スイッチング素子のスイッチング動作にて直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、該インバータ回路からの交流電力を所定交流電力として二次側から出力するトランスと、該トランスの二次側から出力される交流電力を直流出力電力に変換する直流変換回路とを備えた電源装置において、前記スイッチング素子の温度検出を行う温度検出手段と、前記スイッチング素子の検出温度と温度閾値との比較により前記スイッチング素子の異常温度判定を行う異常温度判定手段とを備えた電源装置であって、前記電源装置の出力値を検出する出力値検出手段と、該出力値検出手段が検出する実出力値が前記電源装置の定格出力値を超えた場合に、前記異常温度判定手段で用いる温度閾値を前記定格出力値以下で用いる温度閾値より低い温度閾値に変更する閾値変更手段とを備える。
この発明では、電源装置の実出力値が定格出力値を超えたことが検出されると、スイッチング素子の異常温度判定で用いる温度閾値が定格出力値以下で用いる温度閾値より低い温度閾値に変更される。つまり、電源装置の実出力値が定格出力値を超えてもスイッチング素子の真の温度耐性に沿った適切な素子の温度異常判定が行われるため、スイッチング素子の過熱保護を図りつつ、スイッチング素子(インバータ回路)のスイッチング動作を例えば停止させるような制御が早期に行われてしまうことが防止される。このことは、スイッチング素子(インバータ回路)のスイッチング動作を極力継続(許容)でき、電源装置の出力安定化に繋がる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電源装置において、前記異常温度判定手段にて前記スイッチング素子が異常温度と判定されると、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止又は制限する制御手段を備える。
この発明では、スイッチング素子が異常温度と判定されると、スイッチング素子のスイッチング動作を停止又は制限する制御が実施される。つまり、自身の電源装置内に備える制御手段にて、スイッチング素子のそれ以上過熱となることの抑制を速やかに且つ確実に行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電源装置において、前記閾値変更手段にて前記温度閾値が低い温度閾値に変更された旨の報知を行う報知手段を備える。
この発明では、スイッチング素子の異常温度判定に用いる温度閾値が低い温度閾値に変更された旨の報知が行われるため、使用者にその後の対処を促すことが可能となる。また、電源装置の実出力値が定格出力値を超えたことの報知にもなる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源装置において、前記閾値変更手段は、前記出力値検出手段が検出する実出力値が前記電源装置の定格出力値以下の場合では前記異常温度判定手段で用いる温度閾値を一定とし、前記出力値検出手段が検出する実出力値が前記電源装置の定格出力値を超えた場合では前記異常温度判定手段で用いる温度閾値を前記定格出力値以下で用いる温度閾値より次第に低い温度閾値に変更する。
この発明では、電源装置の実出力値が定格出力値以下の場合では、スイッチング素子の異常温度判定に用いる温度閾値は一定である。また、電源装置の実出力値が定格出力値を超えると、異常温度判定に用いる温度閾値が定格出力値以下で用いる温度閾値より次第に低い温度閾値に変更される。これにより、温度閾値の設定が単純となるため、温度閾値にかかる高度な演算や多くの閾値データの保持等が不要である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源装置が溶接用に用いられる溶接用電源装置である。
この発明では、スイッチング素子の過熱保護と出力安定化とがバランス良く両立した溶接用電源装置として提供でき、電源装置の信頼性向上、溶接品質向上に貢献できる。
本発明によれば、スイッチング素子の過熱保護と出力安定化とをバランス良く両立させることができる電源装置及び溶接用電源装置を提供することができる。
一実施形態における溶接用電源装置の電気ブロック図である。 電源装置の動作を説明するための説明図である。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、アーク溶接機に用いられる電源装置10において、商用交流電源11からの交流入力電力が一次側整流回路12にて直流電力に変換され、平滑コンデンサ13にて平滑化され、平滑化された直流電力がインバータ回路14に入力される。インバータ回路14は、例えばIGBT等の半導体スイッチング素子14aを4個用いたフルブリッジ回路にて構成されている。インバータ回路14は、スイッチング素子14aのスイッチング動作に基づいて所定の高周波交流電力を生成し、トランス15の一次側コイルに出力する。
トランス15の二次側コイルからは、所定電圧値に変換された高周波交流電力が出力される。トランス15の二次側から出力された高周波交流電力は、二次側整流回路16による整流化、及び平滑リアクトル17による平滑化を経て、所定の直流出力電力に変換され、出力端子OUTから出力される。出力端子OUTには、パワーケーブルを介して溶接トーチが接続され、出力端子OUTから出力された出力電力に基づいて、トーチの先端からワークに対しアーク溶接のためのアークが生じるようになっている。
また、平滑リアクトル17と出力端子OUTとの間には、電源装置10の出力電流Io及び出力電圧Voをそれぞれ検出する出力検出センサ18が備えられている。出力検出センサ18は、検出した出力電流Io及び出力電圧Voを制御回路20に出力する。
制御回路20は、検出された出力電流Io及び出力電圧Voの入力に基づいて、その時々の指令出力値に対応した出力電流Io及び出力電圧Voとなるように、インバータ回路14のスイッチング素子14aのスイッチング動作を制御する。また、制御回路20は、入力された出力電流Io及び出力電圧Voを用い、その時々の出力電力Poの算出を行っている(Po=Io×Vo)。
インバータ回路14のスイッチング素子14aの近傍には、サーミスタ等の温度検出センサ19が設置されている。本実施形態では、スイッチング動作に伴って発熱するスイッチング素子14aは、放熱性の高い金属性のヒートシンク(図示略)に当接させて固定される一般的な構成と同様な構成を採用している。温度検出センサ19は、ヒートシンク上に並べられた複数のスイッチング素子14aの中央位置に取り付けられている。尚、インバータ回路14に付随して動作する補助スイッチング素子を用いる場合、該スイッチング素子をも考慮して温度検出センサ19の配置が決定される。そして、温度検出センサ19は、スイッチング素子14aの温度を間接的に検出し、その検出信号を制御回路20に出力する。
制御回路20は、入力された温度検出センサ19からの検出信号に基づいて、スイッチング素子14aの温度の検出とその監視を行う。そして、制御回路20は、スイッチング素子14aの温度が異常温度かの判定を行う温度閾値をメモリ20aに予め保持しており、素子14aの検出温度と温度閾値とを比較することで、素子14aの温度が正常範囲内か異常範囲内かを判定する。異常と判定すると、制御回路20は、スイッチング素子14aのスイッチング動作を停止(禁止)し、素子14aの過熱保護を行う(素子保護機能)。
詳しくは図2に示すように、上記温度異常判定においての本実施形態の制御回路20が扱う温度閾値は、出力電力Poに応じて一部変更させている。即ち、制御回路20にて算出を行っている出力電力Poが定格出力値P1までは温度閾値が「b」で一定とし、電源装置10の最高出力値P2の時の温度閾値が定格時の温度閾値bより低い「a」に設定され、更に定格出力値P1から最高出力値P2までの間は、温度閾値bと温度閾値aとを直線補完した温度閾値「b→a」が用いられる。つまり、制御回路20は、定格出力時の温度閾値bと最高出力時の温度閾値aとの2つの閾値データがメモリ20aに格納されており、出力電力Poが定格出力値P1を超えると、出力電力Poと温度閾値b,aとからその都度温度閾値b→aを算出している。
因みに、温度閾値の具体的数値としては、電源装置10の第1の仕様においては、出力電流値I1が「350A」、出力電圧値V1が「36.0V」で定格出力値P1が「12.6kW」の時の温度閾値bは「80℃」に設定されている。次いで、出力電流値I2が「400A」、出力電圧値V2が「46.5V」で最高出力時P2が「18.6kW」の時の温度閾値aは「50℃」に設定されている。また、電源装置10の第2の仕様においては、出力電流値I1が「500A」、出力電圧値V1が「45.0V」で定格出力値P1が「22.5kW」の時の温度閾値bは「100℃」に設定されている。次いで、出力電流値I2が「600A」、出力電圧値V2が「55.0V」で最高出力時P2が「33.0kW」の時の温度閾値aは「80℃」に設定されている。これら温度閾値は一例であり、これ以外で適宜設定してもよい。
次に、このような電源装置10の動作(作用)を説明すると、制御回路20の制御に基づいてインバータ回路14(スイッチング素子14a)のスイッチング動作が制御され、インバータ回路14にて生成される高周波交流電力が調整される。これに基づいて、電源装置10の出力電力Poが調整され、アーク溶接の際のアークが適切に調整されている。
このような電源装置10の主たる動作に伴ってスイッチング素子14aは発熱するが、制御回路20は、温度検出センサ19を通じて素子14aの温度の監視を行っている。制御回路20は、スイッチング素子14aの検出温度と並行して出力電力Poの算出を行っており、その出力電力Poが定格出力値P1までの範囲では、温度閾値bとスイッチング素子14aの検出温度との比較を行う。そして、制御回路20は、スイッチング素子14aの検出温度が温度閾値b以下である場合では正常温度範囲として素子14aのスイッチング動作を継続(許容)する。一方、スイッチング素子14aの検出温度が温度閾値bを超えると、制御回路20は異常温度範囲として素子14aのスイッチング動作を停止(禁止)して、素子14aの放熱を促す。
また、出力電力Poが定格出力値P1を超えると、制御回路20は、温度閾値b,a間で出力電力Poに応じた温度閾値b→aを都度算出し、出力電力Poの増大に伴って次第に低い温度に設定される温度閾値b→aとスイッチング素子14aとの比較を行う。そして、同様にして、スイッチング素子14aの検出温度が温度閾値b→a以下である場合では、制御回路20は正常温度範囲として素子14aのスイッチング動作を継続(許容)する一方、素子14aの検出温度が温度閾値b→aを超えると異常温度範囲として素子14aのスイッチング動作を停止(禁止)する。
このように出力電力Poが定格出力値P1を超える範囲において、本実施形態では、スイッチング素子14aの温度上昇度合いが次第に大きくなることを考慮して、スイッチング素子14aの温度異常判定に用いる温度閾値に、温度閾値bより次第に低くなる温度閾値b→aが用いられる。つまり、出力電力Poが定格出力値P1を超えてもスイッチング素子14aの真の温度耐性に沿った適切な素子14aの温度異常判定が行われるため、スイッチング素子14aの過熱保護を図りつつ素子14a(インバータ回路14)のスイッチング動作が極力継続(許容)され、電源装置10の出力安定化が図られている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)電源装置10の出力電力Poが定格出力値P1を超えたことが検出されると、スイッチング素子14aの異常温度判定で用いる温度閾値が定格出力値P1以下で用いる温度閾値bより低い温度閾値b→aに変更される。つまり、電源装置10の出力電力Poが定格出力値P1を超えてもスイッチング素子14aの真の温度耐性に沿った適切な素子14aの温度異常判定が行われるため、スイッチング素子14aの過熱保護を図りつつ、スイッチング素子14a(インバータ回路14)のスイッチング動作を停止する制御が早期に行われてしまうことを防止することができる。このことは、スイッチング素子14a(インバータ回路14)のスイッチング動作を極力継続(許容)でき、電源装置10の出力安定化に繋がる。つまり、電源装置10の信頼性向上と、アーク溶接機としての溶接品質の向上に貢献することができる。
(2)スイッチング素子14aが異常温度と判定されると、スイッチング素子14aのスイッチング動作を停止する制御が実施される。つまり、自身の電源装置10内に備える制御回路20にて、スイッチング素子14aのそれ以上過熱となることの抑制を速やかに且つ確実に行うことができる。
(3)電源装置10の出力電力Poが定格出力値P1以下の場合では、スイッチング素子14aの異常温度判定に用いる温度閾値bは一定である。また、電源装置10の出力電力Poが定格出力値P1を超えると、異常温度判定に用いる温度閾値が定格出力値P1以下で用いる温度閾値bより次第に低い温度閾値b→aに変更される。これにより、温度閾値の設定が単純となるため、温度閾値にかかる高度な演算や多くの閾値データの保持等が不要である。
(4)電源装置10の出力電力Poの検出が出力電流Io及び出力電圧Voとの両者によるため、電源装置10の実出力値に基づく温度閾値の設定がより安定したものとなる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・出力電流Ioと出力電圧Voとの両者、即ち出力電力Poに基づいてスイッチング素子14aの異常温度判定に用いる温度閾値の設定を行ったが、出力電流Ioのみで温度閾値を設定するというように、出力電流Ioと出力電圧Voとのいずれかで温度閾値の設定を行ってもよい。この場合、出力電力Poの算出が不要となり、温度閾値の設定が容易となる。
・温度閾値b,aをメモリ20aに格納し、出力電力Poが定格出力値P1を超える範囲ではその2つの温度閾値b,aを用いた直線補完にて温度閾値b→aを都度算出するようにしたが、直線補完以外の手法を用いて温度閾値を算出するようにしてもよい。また、出力電力Poに対する温度閾値データのテーブルをメモリ20aに格納し、閾値を算出しない手法を用いてもよい。
・図1にて破線で示すように、表示や警告ランプ、音等にて報知する報知装置21を備え、出力電力Poが定格出力値P1を超えて温度閾値が温度閾値bから変更されている旨を使用者等に報知するようにしてもよい。このようにすれば、使用者にその後の対処(アーク溶接機であれば、アーク切れが生じない対処等)を促すことができる。また、電源装置10の出力電力Poが定格出力値P1を超えたことの報知にもなる。
・スイッチング素子14aが温度異常と判定されると、素子14a(インバータ回路14)の動作停止を行ったが、スイッチング素子14aの動作を制限し、完全に停止しないようにしてもよい。
・電源装置10内に備えられる制御回路20がスイッチング素子14aの温度異常判定とともに素子14aの停止制御を行ったが、温度異常判定に基づく異常判定信号を例えば電源装置10を統括する統括制御装置に出力し、統括制御装置側からスイッチング素子14aを停止又は制限させるものであってもよい。
・図1に示す電源装置10の構成は一例であるため、構成はこれに限定されず、適宜変更してもよい。
・アーク溶接機に用いる電源装置10に適用したが、アーク溶接以外の溶接用、アーク溶接のみならずアーク切断を含むアーク加工用の電源装置に適用してもよく、またこれら以外の電源装置に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ) 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源装置において、
前記出力値検出手段が検出する実出力値は、前記出力電流及び前記出力電圧の両者であることを特徴とする電源装置。
この構成では、電源装置の実出力値の検出が出力電流及び出力電圧との両者、即ち出力電力によるため、実出力値に基づく温度閾値の設定がより安定したものとなる。
(ロ) 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源装置において、
前記出力値検出手段が検出する実出力値は、前記出力電流であることを特徴とする電源装置。
この構成では、電源装置の実出力値の検出が出力電流によるため、実出力値に基づく温度閾値の設定がより簡単なものとなる。
10 電源装置(溶接用電源装置)
14 インバータ回路
14a スイッチング素子
15 トランス
19 温度検出センサ(温度検出手段)
20 制御回路(温度検出手段、異常温度判定手段、出力値検出手段、閾値変更手段、制御手段)
21 報知装置(報知手段)
a 温度閾値
b 温度閾値
b→a 温度閾値
P1 定格出力値
Po 出力電力(実出力値)
Io 出力電流(実出力値)
Vo 出力電圧(実出力値)

Claims (5)

  1. スイッチング素子のスイッチング動作にて直流電力を交流電力に変換するインバータ回路と、該インバータ回路からの交流電力を所定交流電力として二次側から出力するトランスと、該トランスの二次側から出力される交流電力を直流出力電力に変換する直流変換回路とを備えた電源装置において、前記スイッチング素子の温度検出を行う温度検出手段と、前記スイッチング素子の検出温度と温度閾値との比較により前記スイッチング素子の異常温度判定を行う異常温度判定手段とを備えた電源装置であって、
    前記電源装置の出力値を検出する出力値検出手段と、該出力値検出手段が検出する実出力値が前記電源装置の定格出力値を超えた場合に、前記異常温度判定手段で用いる温度閾値を前記定格出力値以下で用いる温度閾値より低い温度閾値に変更する閾値変更手段とを備えたことを特徴とする電源装置。
  2. 請求項1に記載の電源装置において、
    前記異常温度判定手段にて前記スイッチング素子が異常温度と判定されると、前記スイッチング素子のスイッチング動作を停止又は制限する制御手段を備えたことを特徴とする電源装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電源装置において、
    前記閾値変更手段にて前記温度閾値が低い温度閾値に変更された旨の報知を行う報知手段を備えたことを特徴とする電源装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電源装置において、
    前記閾値変更手段は、前記出力値検出手段が検出する実出力値が前記電源装置の定格出力値以下の場合では前記異常温度判定手段で用いる温度閾値を一定とし、前記出力値検出手段が検出する実出力値が前記電源装置の定格出力値を超えた場合では前記異常温度判定手段で用いる温度閾値を前記定格出力値以下で用いる温度閾値より次第に低い温度閾値に変更することを特徴とする電源装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源装置が溶接用に用いられるものであることを特徴とする溶接用電源装置。
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