以下に、本発明の画像読取装置を備える画像形成装置について、コピージョブや送信ジョブ(スキャンジョブ)など複数のジョブの実行が可能な複合機を例にとって説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように、第1実施形態の画像読取装置100を備える画像形成装置200では、画像形成装置200の上方に画像読取装置100が配置される。そして、画像読取装置100は、画像読取部1(本発明の「第1読取部」に相当)と原稿搬送部2とを含む。画像読取部1は、原稿Dを読み取って画像データを生成する。原稿搬送部2は、画像読取部1に原稿Dを搬送したり、画像読取部1で読み取る原稿Dを押えたりする。
また、画像形成装置200は、給紙部3、用紙搬送部4、画像形成部5および定着部6で構成されるエンジン部7を備える。そして、エンジン部7は、画像データに基づき、画像を用紙Pに印刷して出力する。
具体的には、給紙部3は、用紙Pを収容するとともに、その収容した用紙Pを用紙搬送部4に供給する。そのため、給紙部3には、収容された用紙Pを1枚ずつ引き出して用紙搬送部4に供給するピックアップローラー31が設けられている。用紙搬送部4は、給紙部3から供給された用紙Pを画像形成部5および定着部6の順番で搬送する。用紙搬送部4での用紙Pの搬送は、複数の搬送ローラー対41が行う。複数の搬送ローラー対41のうちの1組のローラー対はレジストローラー対42であり、そのレジストローラー対42は、用紙Pを画像形成部5の手前で待機させ、タイミングを合わせて画像形成部5に送り出す。この用紙搬送部4によって搬送される用紙Pは、最終的に、排出トレイ43にまで導かれる。
画像形成部5は、画像データに基づきトナー像を形成し、そのトナー像を用紙Pに転写する。画像形成部5は、感光体ドラム51、帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラー55およびクリーニング装置56を含む。
トナー像の形成プロセスおよびトナー像の転写プロセスとしては、まず、感光体ドラム51を回転駆動させ、その感光体ドラム51の表面を帯電装置52で所定電位に帯電させる。また、露光装置53は、露光用の光を生成する発光素子(図示せず)を有しており、その発光素子を画像データに基づき点消灯させつつ、感光体ドラム51の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム51の表面に静電潜像を形成する。続いて、現像装置54は、感光体ドラム51の表面に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する。
そして、転写ローラー55は、感光体ドラム51の表面に圧接する。この後、レジストローラー対42がタイミングを計り、転写ローラー55と感光体ドラム51との間に用紙Pを進入させる。このとき、転写ローラー55には転写用電圧が印加される。これによって、感光体ドラム51の表面のトナー像が用紙Pに転写される。なお、トナー像の転写プロセスが終わると、クリーニング装置56は、感光体ドラム51の表面に残留するトナーなどを除去する。
定着部6は、用紙Pに転写されたトナー像を加熱・加圧して定着させる。この定着部6は、発熱源を内蔵する定着ローラー61と、定着ローラー61に圧接される加圧ローラー62とを含む。そして、トナー像が転写された用紙Pは、定着ローラー61と加圧ローラー62との間を通過することで、加熱・加圧される。これにより、用紙Pにトナー像が定着され、印刷が完了する。そして、印刷済みの用紙Pは、搬送ローラー対41によって排出トレイ43に送られる。
また、画像形成装置200は、操作パネル8を備える。操作パネル8は、画像読取装置100の正面側に配置され、表示面がタッチパネルで覆われた液晶表示部81を含む。この液晶表示部81は、装置状態を示すメッセージや各種入力を受け付けるためのソフトキーなどを表示する。また、操作パネル8には、テンキー82やスタートキー83などのハードキーも設けられている。
次に、画像読取装置100(画像読取部1および原稿搬送部2)の構成について詳細に説明する。
図2に示すように、原稿搬送部2は、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dを引き出し、原稿搬送路22を介して原稿排出トレイ23に排出する。なお、原稿搬送部2は、複数枚の原稿Dが原稿セットトレイ21にセットされている場合、複数枚の原稿Dのうちから、原稿Dを1枚ずつ自動的に連続して引き出す。
原稿搬送路22には、原稿搬送方向の上流側から順に、原稿供給ローラー24、原稿搬送ローラー対25および原稿排出ローラー対26が設けられている。そして、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dは、原稿供給ローラー24によって引き出され、原稿搬送ローラー対25によって搬送される。この後、原稿排出ローラー対26によって、原稿排出トレイ23に排出される。
画像読取部1は、箱形の筐体を持つ。その筐体の上面の一方端部には、搬送読取用コンタクトガラス20aが配され、筐体の上面の中央部には、載置読取用コンタクトガラス20bが配される。
また、搬送読取用コンタクトガラス20aおよび載置読取用コンタクトガラス20bの裏面側(原稿Dが接する表面の反対面側)には、ランプ11、第1ミラー12、第2ミラー13、第3ミラー14、レンズ15およびラインセンサー16などが設けられている。
ランプ11は、搬送読取用コンタクトガラス20aの裏面側(または、載置読取用コンタクトガラス20bの裏面側)から、搬送読取用コンタクトガラス20a(または、載置読取用コンタクトガラス20b)に向けて光を照射する。したがって、搬送読取用コンタクトガラス20aの表面上に原稿Dが搬送されている場合(または、載置読取用コンタクトガラス20bの表面上に原稿Dが載置されている場合)には、搬送読取用コンタクトガラス20a(または、載置読取用コンタクトガラス20b)を透過した光が原稿Dを照射する。原稿Dで反射された反射光は、第1ミラー12、第2ミラー13および第3ミラー14の順で反射され、レンズ15に導かれる。レンズ15は、反射光を集光する。
そして、ラインセンサー16は、原稿Dで反射された光(レンズ15で集光された光)を受光することによって、原稿Dをライン単位で読み取る。このラインセンサー16は、読取ライン方向である主走査方向(図2の紙面に対して垂直な方向)に向けてライン状に並ぶ複数の光電変換素子を有するCCDからなり、反射光を受光すると、ライン単位で画素毎に光電変換して電荷を蓄積するとともに、蓄積電荷に応じてアナログ信号を出力する。すなわち、ラインセンサー16の画素毎の出力値は、反射光の光量に応じて変動する。
さらに、搬送読取用コンタクトガラス20aおよび載置読取用コンタクトガラス20bの裏面側には、第1移動枠111、第2移動枠112、ワイヤー113および巻取ドラム114が設けられている。
第1移動枠111は、ランプ11および第1ミラー12を支持している。第2移動枠112は、第2ミラー13および第3ミラー14を支持している。そして、第1移動枠111および第2移動枠112には、ワイヤー113の一端が連結されている。このワイヤー113の他端は巻取ドラム114に連結されている。したがって、巻取ドラム114が回転することによって、第1移動枠111および第2移動枠112が副走査方向(主走査方向と直交する方向)に移動する。すなわち、ランプ11、第1ミラー12、第2ミラー13および第3ミラー14が副走査方向に移動する。
そして、搬送読取用コンタクトガラス20aの表面上に搬送される原稿Dを読み取る場合には、巻取ドラム114が回転し、第1移動枠111および第2移動枠112が搬送読取用コンタクトガラス20aの裏面下に移動して静止する。この後、原稿搬送部2が搬送読取用コンタクトガラス20aの表面上に原稿Dを搬送する。このとき、搬送読取用コンタクトガラス20aの表面上を通過する原稿Dに対してランプ11が光を照射し、原稿Dで反射された反射光の光電変換をラインセンサー16が連続して繰り返し行う。これにより、原稿Dの読み取りがライン単位で行われる。
なお、搬送読取用コンタクトガラス20aの表面上に原稿Dが搬送されると、その原稿Dの一方面および一方面とは反対側の他方面のうち、原稿セットトレイ21へのセット時に上方に向けられた面(以下、この面を一方面と称する)が搬送読取用コンタクトガラス20aと対面する。すなわち、画像読取部1は、搬送読取用コンタクトガラス20aの表面上に搬送される原稿Dを読み取るとき、原稿Dの一方面(原稿セットトレイ21へのセット時に上方に向けられた面)を読み取る。
一方で、載置読取用コンタクトガラス20bに載置された原稿Dを読み取る場合には、巻取ドラム114が回転し、第1移動枠111および第2移動枠112が副走査方向(正面から見て左から右に向かう方向)に移動する。そして、第1移動枠111および第2移動枠112が副走査方向に移動している最中に、載置読取用コンタクトガラス20bに載置された原稿Dに対してランプ11が光を照射し、原稿Dで反射された反射光の光電変換をラインセンサー16が連続して繰り返し行う。これにより、原稿Dの読み取りがライン単位で行われる。
この画像読取部1への原稿搬送部2の取り付けは、背面側に設けられた回転軸(図示せず)を支点として、画像読取部1に対して原稿搬送部2が回動可能(開閉可能)となるようになされている。そして、原稿搬送部2が閉じられた状態(図2の状態)では、画像読取部1と原稿搬送部2とが重なり、搬送読取用コンタクトガラス20aおよび載置読取用コンタクトガラス20bが原稿搬送部2によって覆われる。
次に、画像読取装置100を備える画像形成装置200のハードウェア構成の一例について説明する。
図3に示すように、画像形成装置200は、CPU311を含む主制御部310を備える。この主制御部310は、記憶部320と接続される。記憶部320は、ROM、RAMおよびHDDなどからなり、たとえば、各種のプログラムおよびデータがROMに記憶され、RAMに展開される。
また、主制御部310は、エンジン制御部330およびパネル制御部340と接続される。エンジン制御部330は、主制御部310から指示を受け、エンジン部7(給紙部3、用紙搬送部4、画像形成部5および定着部6)の制御を行う。パネル制御部340は、主制御部310から指示を受け、操作パネル8の制御を行う。
また、主制御部310は、スキャン制御部350と接続される。このスキャン制御部350には、画像読取装置100に設置された各種回転体を回転させるためのモーター(図示せず)、ランプ11、および、ラインセンサー16などが接続される。そして、スキャン制御部350は、これら各部材を主制御部310からの指示に基づき制御する。
また、主制御部310は、画像処理専用のASICやメモリー(図示せず)などを含む画像処理部360と接続される。画像処理部360は、主制御部310から指示を受け、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの画像データ、記憶部320に蓄積された画像データ、および、後述する通信部370が受信した画像データなどを受け取り、その画像データに対して各種の画像処理を施す。たとえば、画像処理部360は、画像データを露光用の画像データ(露光装置53の発光素子を点消灯させるための画像データ)に変換したり、画像データを送信用の画像データに変換したりする。そして、画像処理部360は、画像処理後の画像データをエンジン部7や通信部370などに出力する。なお、画像処理部360は、本発明の「白紙検知部」に相当し、白紙検知処理および白紙除去処理を行う。詳細については後述する。
また、主制御部310は、通信部370と接続される。通信部370は、たとえば、外部のコンピューター400(「外部機器」に相当)と通信可能に接続される。これにより、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの画像データをコンピューター400に送信することができる(送信ジョブ)。また、通信部370は、モデムなどを内蔵し、外部のファックス装置500(「外部機器」に相当)と接続される。これにより、ファックス装置500との間でファックス通信を行い、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの画像データをファックス装置500に送信することができる(送信ジョブ)。以下、コンピューター400およびファックス装置500などを総じて単に外部機器と称する。
なお、原稿Dの読み取りを伴う送信ジョブが実行されると、通信部370は、読取対象となっている原稿D(原稿セットトレイ21にセットされた原稿D)の読み取りが全て終わるまで、外部機器への画像データの送信を行わずに待機する。すなわち、読取対象の原稿Dが複数枚存在すれば、それら複数枚の原稿Dの読み取りが終わるまで、外部機器への画像データの送信を行わずに待機する。そして、読取対象の原稿Dの読み取りが全て終わってから、原稿Dの読み取りによって得られた画像データを外部機器に送信する。
ところで、ユーザーによっては、送信ジョブの実行に際して原稿Dを原稿セットトレイ21にセットするとき、原稿Dの表裏を間違って逆向きにし、原稿Dの両面のうち画像が存在する表面を下方に向け、白紙面である裏面を上方に向ける場合がある。すなわち、原稿Dの一方面(画像読取部1により読み取られる読取面)が白紙面となっている場合がある。
原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの表裏が逆向きになっていると(原稿Dの一方面が白紙面となっていると)、白紙面の読み取りが画像読取部1によって行われる。このため、白紙面の画像データ(不要な画像データ)が外部機器に送信されてしまう。
そこで、画像処理部360は、原稿Dの一方面が白紙面であるか否かを検知する処理である白紙検知処理を行う。具体的には、画像処理部360は、画像読取部1による原稿Dの一方面の読み取りが行われると、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの一方面の画像データに基づき、読み取った原稿Dの一方面が白紙面であるか否かを1枚ずつ検知する。たとえば、画像処理部360は、読み取った原稿Dの一方面の予め設定された白紙検知領域内の有色画素数(モノクロ画像であれば黒の画素数であり、カラーであれば原稿Dの地肌色以外の色の画素数)が予め定められた閾値を下回る場合に、読み取った原稿Dの一方面が白紙面であると判断する。
そして、操作パネル8は、読み取った原稿Dの一方面が白紙面であると画像処理部360が検知したとき、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dを確認するよう報知する。すなわち、操作パネル8は、本発明の「報知部」に相当する。たとえば、操作パネル8は、図4に示すような画面SS1を表示する。画面SS1に配する情報は特に限定されないが、たとえば、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの確認を促すためのテキストや図柄などが画面SS1に配される。なお、LEDなどの発光体84(図1参照)を操作パネル8に設け、その発光体84を点滅させるなどすることにより、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの確認を促すようにしてもよい。
原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dを確認するよう報知すると、報知に気付いたユーザーによって、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの表裏が逆向きになっているか否かの確認がなされる。そして、原稿Dの表裏が逆向きになっていれば、ユーザーによって、原稿Dの読み取りが一旦停止され、原稿Dがセットし直された後、原稿Dの読み取りが再度実行される。
このように、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dを確認するよう報知したとしても、ユーザーによっては、原稿Dの読み取りを停止しない場合がある。言い換えると、ユーザーが報知に気付かない場合がある。
このため、画像処理部360は、白紙除去処理を行う。白紙除去処理というのは、原稿Dの一方面が白紙面であれば、その原稿Dの一方面(白紙面)の画像データを除去し、原稿Dの一方面が白紙面でなければ、その原稿Dの一方面の画像データを除去せずに保持する処理のことである。たとえば、原稿Dの一方面に画像が存在する場合、その原稿Dの一方面の読み取りが画像読取部1によって行われると、原稿Dの一方面の画像データは除去されずに保持される。一方で、原稿Dの一方面に画像が存在しない場合、その原稿Dの一方面(白紙面)の読み取りが画像読取部1によって行われると、原稿Dの一方面(白紙面)の画像データは除去される。これにより、一方面が白紙面である原稿Dの一方面の読み取りが画像読取部1によって行われたとしても、その原稿Dの一方面(白紙面)の画像データが送信用の画像データに変換されて外部機器に送信されることはない。すなわち、除去されなかった一方面(画像が存在する面)の画像データのみが外部機器に送信される。
しかし、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dに対して、一方面が白紙面である原稿D(一方面の画像データが除去された原稿D)の割合が高くなる場合がある。この場合、受信者側からすると、受信した画像データが少な過ぎて内容が理解できず、受信した画像データが意味のないものとなってしまう。したがって、送信者側は、原稿Dの画像データを送信し直さなければならず、その分、通信費が嵩む。
このため、主制御部310は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数をカウントする。そして、通信部370は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が予め定められる閾値枚数(原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの枚数よりも少ない枚数)を超えていなければ、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する。一方で、通信部370は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、除去されなかった一方面の画像データが存在したとしても、除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を開始せず、外部機器への送信の開始を保留する。たとえば、主制御部310は、原稿セットトレイ21への原稿Dのセット枚数に応じて、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信するか否かの判断基準となる閾値枚数を設定する(たとえば、原稿セットトレイ21への原稿Dのセット枚数が少ないほど閾値枚数を少なくする)。あるいは、閾値枚数の設定をユーザーから受け付けるようになっていてもよい。また、閾値枚数が固定的であってもよい。なお、閾値枚数は0枚であってもよい。
ただし、操作パネル8は、除去されなかった一方面の画像データが存在するにもかかわらず除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を通信部370が開始しなかった場合、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信するか否かの受け付けを行う。すなわち、操作パネル8は、本発明の「第1送信受付部」に相当する。このとき、操作パネル8は、たとえば、図5に示すような画面SS2を表示する。この画面SS2には、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けるためのソフトキーSK1、および、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信しない旨を受け付けるためのソフトキーSK2が配される。
そして、通信部370は、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていれば、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていたとしても、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する。
一方で、通信部370は、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていなければ、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信しない。この場合、操作パネル8は、外部機器への画像データの送信を開始しないことを報知する。たとえば、操作パネル8は、図6に示すように、外部機器への画像データの送信を開始しなかったことを示すメッセージなどを配した画面SS3を表示する。また、このとき、原稿Dをセットし直すよう促すメッセージも画面SS3に配してもよい。
なお、操作パネル8は、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの一方面が白紙面である場合(全原稿Dの一方面の画像データが除去された場合)には、図5に示した画面SS2を表示せず、図6に示した画面SS3を表示する。
次に、図7に示すフローチャートに沿って、画像読取装置100によって行われる原稿Dの読み取り動作について説明する。
まず、図7のフローチャートのスタート時点では、原稿セットトレイ21に原稿Dがセットされているとする。そして、図7のフローチャートのスタートは、送信ジョブの実行指示を受け、原稿搬送部2による原稿Dの搬送を開始したときである。
ステップS1において、主制御部310は、スキャン制御部350に指示し、原稿Dの一方面の読み取りを画像読取部1に行わせる。ステップS2において、画像処理部360は、主制御部310から指示を受け、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの一方面の画像データに基づき、読み取った原稿Dの一方面が白紙面であるか否かを検知する。その結果、原稿Dの一方面が白紙面であれば、ステップS3に移行する。
ステップS3に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの確認を促す報知を操作パネル8に行わせる。たとえば、操作パネル8は、図4に示したような画面SS1を表示する。また、ステップS4において、画像処理部360は、一方面が白紙面である原稿Dの一方面の画像データを除去する。そして、ステップS5において、主制御部310は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数(カウント値)をカウントアップさせる。
この後、ステップS6に移行する。なお、ステップS2において、原稿Dの一方面が白紙面ではなかった場合にも、ステップS6に移行する。
ステップS6に移行すると、主制御部310は、スキャン制御部350からの出力信号に基づき、原稿セットトレイ21に未読取の原稿Dが残っているか否かを判断する。その結果、未読取の原稿Dが残っていれば、ステップS7に移行し、主制御部310は、原稿Dの搬送を続行させる。その後、ステップS1に移行する。一方で、ステップS6において、未読取の原稿Dが残っていなければ、ステップS8に移行し、主制御部310は、原稿Dの搬送を停止させる(原稿Dの読み取りを終了させる)。
次に、図8に示すフローチャートに沿って、通信部370によって行われる外部機器への画像データ(画像読取装置100の読み取りによって得られた画像データ)の送信動作について説明する。
図8のフローチャートのスタートは、読取対象の原稿D(原稿セットトレイ21にセットされた原稿D)の全ての読み取りを画像読取装置100が終えたときである。なお、図8のフローチャートのスタート時点では、通信部370は外部機器への画像データの送信を開始せずに待機している。
ステップS11において、主制御部310は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えているか否かを判断する。その結果、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、ステップS12に移行する。ステップS12に移行すると、主制御部310は、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの一方面が白紙面であるか否か(全原稿Dの一方面の画像データが除去されたか否か)を判断する。その結果、一方面が白紙面ではない原稿Dが存在していれば、ステップS13に移行する。
ステップS13に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を開始するか否かの受け付けを操作パネル8に行わせる。たとえば、操作パネル8は、図5に示したような画面SS2を表示する。
そして、ステップS14において、主制御部310は、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けたか否かを判断する。その結果、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けていれば、ステップS15に移行する。ステップS15に移行すると、主制御部310は、通信部370に指示し、除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を開始させる。なお、ステップS11において、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていない場合にも、ステップS15に移行する。
一方で、ステップS14において、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けていなければ、ステップS16に移行する。ステップS16に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、画像データの外部機器への送信を開始しないことを操作パネル8に報知させる。たとえば、操作パネル8は、図6に示したような画面SS3を表示する。なお、ステップS12において、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの一方面が白紙面であった場合にも、ステップS16に移行する。
(第2実施形態)
次に、図9および図10を参照して、第2実施形態の画像読取装置100aを備える画像形成装置200aについて説明する。なお、上記第1実施形態と同様の機能を有する部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの一方面(原稿セットトレイ21へのセット時に上方に向けられた面)とは反対側の他方面を読み取るためのCISユニット9が画像読取装置100aに設けられている。これにより、画像読取装置100aは、原稿Dの一方面だけでなく他方面の読み取りも行うことができる。なお、CISユニット9は、本発明の「第2読取部」に相当する。
CISユニット9は、ランプやラインセンサー(図示せず)などを含む。また、CISユニット9は、原稿搬送路22に沿った所定箇所(たとえば、原稿排出ローラー対26の近傍)に配置され、スキャン制御部350に接続される。そして、CISユニット9は、原稿搬送路22に原稿Dが搬送されているときに、画像読取部1による原稿Dの一方面の読み取りと同時に、原稿Dの他方面の読み取りを行う。CISユニット9が読み取った原稿Dの他方面の画像データは、画像処理部360によって各種の画像処理が施される。
なお、画像読取部1およびCISユニット9を有する画像読取装置100aでは、原稿Dの一方面のみを読み取る片面読取モード、および、原稿Dの一方面および他方面の両面を読み取る両面読取モード、のうちいずれのモードで原稿Dの読み取りを行うかを選択することができる。たとえば、片面読取モードおよび両面読取モードのうちいずれのモードで原稿Dの読み取りを行うかの選択受付は操作パネル8が行う。この場合、操作パネル8が本発明の「モード選択受付部」に相当する。
片面読取モードが選択されると、原稿Dの一方面が画像読取部1によって読み取られ、両面読取モードが選択されると、原稿Dの一方面および他方面がそれぞれ画像読取部1およびCISユニット9によって読み取られる。ただし、片面読取モードが選択されている場合には、画像読取部1による原稿Dの一方面の読み取りと同時に、CISユニット9による原稿Dの他方面の読み取りも行われる。このとき、画像処理部360は、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの一方面の画像データに基づく白紙検知処理(白紙除去処理)を行うとともに、CISユニット9の読み取りによって得られた原稿Dの他方面の画像データに基づく白紙検知処理(白紙除去処理)も行う。すなわち、画像処理部360は、CISユニット9の読み取りによって得られた原稿Dの他方面の画像データに基づき、原稿Dの他方面が白紙面であるか否かを1枚ずつ検知する。この検知の結果、読み取った原稿Dの他方面が白紙面であれば、画像処理部360は、他方面が白紙面である原稿Dの他方面の画像データを除去する。また、主制御部310は、一方面が白紙面である原稿D(一方面の画像データが除去された原稿D)の枚数をカウントしつつ、他方面が白紙面である原稿D(他方面の画像データが除去された原稿D)の枚数もカウントする。
そして、通信部370は、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの一方面が白紙面である場合(全原稿Dの一方面の画像データが除去されている場合)に、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていなければ、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する。一方で、通信部370は、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、除去されなかった他方面の画像データが存在したとしても、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を開始しない。
除去されなかった他方面の画像データが存在するにもかかわらず除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を通信部370が開始しなかった場合、操作パネル8は、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信するか否かの受け付けを行う。この場合、操作パネル8が本発明の「第2送信受付部」に相当する。たとえば、操作パネル8は、図11に示すように、原稿Dの一方面(表面)に画像が無く他方面(裏面)に画像が有ることを示すメッセージと共に、除去されなかった他方面(裏面)の画像データを外部機器に送信するか否かを受け付けるためのソフトキーSK3およびSK4などを配した画面SS4を表示する。
この受付の結果、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていれば、通信部370は、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていたとしても、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する。一方で、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていなければ、通信部370は、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信しない。そして、操作パネル8は、画像データの外部機器への送信を開始しなかったことを報知する。たとえば、操作パネル8は、図6に示したような画面SS3を表示する。
なお、CISユニット9は、画像読取部1が読み取った原稿Dの一方面が白紙面ではないと画像処理部360が検知したとき、原稿Dの他方面の読み取りを停止する。この場合、通信部370は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていなければ、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する。また、通信部370は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていたとしても、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていれば、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する。一方で、通信部370は、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていなければ、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信しない。これらの点は第1実施形態と同様である。したがって、詳細な説明は省略する。
次に、図12に示すフローチャートに沿って、画像読取装置100aによって行われる原稿Dの読み取り動作について説明する。
まず、図12のフローのスタート時点では、原稿セットトレイ21に原稿Dがセットされているとする。また、読取モードが片面読取モードに設定されているとする。そして、図12のフローチャートのスタートは、送信ジョブの実行指示を受け、原稿搬送部2による原稿Dの搬送を開始したときである。
ステップS21において、主制御部310は、スキャン制御部350に指示し、原稿Dの一方面の読み取りを画像読取部1に行わせるのと同時に、原稿Dの他方面の読み取りをCISユニット9に行わせる。ステップS22において、画像処理部360は、主制御部310から指示を受け、画像読取部1の読み取りによって得られた原稿Dの一方面の画像データに基づき、読み取った原稿Dの一方面が白紙面であるか否かを検知する。その結果、原稿Dの一方面が白紙面であれば、ステップS23に移行する。
ステップS23に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、原稿セットトレイ21にセットされた原稿Dの確認を促す報知を操作パネル8に行わせる。たとえば、操作パネル8は、図4に示したような画面SS1を表示する。また、ステップS24において、画像処理部360は、一方面が白紙面である原稿Dの一方面の画像データを除去する。そして、ステップS25において、主制御部310は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数(カウント値)をカウントアップさせる。
続いて、ステップS26において、主制御部310は、スキャン制御部350からの出力信号に基づき、原稿Dの他方面の読み取りをCISユニット9が実行しているか否かを判断する。その結果、原稿Dの他方面の読み取りが行われていれば、ステップS27に移行する。
ステップS27に移行すると、画像処理部360は、主制御部310から指示を受け、CISユニット9の読み取りによって得られた原稿Dの他方面の画像データに基づき、読み取った原稿Dの他方面が白紙面であるか否かを検知する。その結果、原稿Dの他方面が白紙面であれば、ステップS28に移行する。ステップS28に移行すると、画像処理部360は、他方面が白紙面である原稿Dの他方面の画像データを除去する。そして、ステップS29において、主制御部310は、他方面が白紙面である原稿Dの枚数(カウント値)をカウントアップさせる。
この後、ステップS30に移行する。なお、ステップS26において、原稿Dの他方面の読み取りが行われていない場合にも、ステップS30に移行する。さらに、ステップS27において、原稿Dの他方面が白紙面ではなかった場合にも、ステップS30に移行する。
ステップS30に移行すると、主制御部310は、スキャン制御部350からの出力信号に基づき、原稿セットトレイ21に未読取の原稿Dが残っているか否かを判断する。その結果、未読取の原稿Dが残っていれば、ステップS31に移行し、主制御部310は、原稿Dの搬送を続行させる。その後、ステップS21に移行する。ただし、ステップS21に移行する前に、一方面が白紙面である原稿Dを画像処理部360が検知していれば、CISユニット9は、原稿Dの他方面の読み取りを行わない(後述するステップS34においてCISユニット9による原稿Dの他方面の読み取りが停止されている場合がある)。したがって、この場合には、画像読取部1による原稿Dの一方面の読み取りだけが行われる。しかし、ステップS21に移行する前に、一方面が白紙面である原稿Dを画像処理部360が検知していなければ、CISユニット9は、画像読取部1による原稿Dの一方面の読み取りと共に他方面の読み取りを行う。
なお、ステップS30において、未読取の原稿Dが残っていない場合には、ステップS32に移行し、主制御部310は、原稿Dの搬送を停止させる。
また、ステップS22において、原稿Dの一方面が白紙面ではなかった場合には、ステップS33に移行する。ステップS33に移行すると、主制御部310は、スキャン制御部350からの出力信号に基づき、原稿Dの他方面の読み取りをCISユニット9が実行しているか否かを判断する。その結果、原稿Dの他方面の読み取りが行われていれば、ステップS34に移行する。
ステップS34に移行すると、主制御部310は、スキャン制御部350に指示し、CISユニット9による原稿Dの他方面の読み取りを停止させる。その後、ステップS30に移行する。なお、ステップS33において、原稿Dの他方面の読み取りが行われていない場合にも、ステップS30に移行する。
次に、図13および図14に示すフローチャートに沿って、通信部370によって行われる外部機器への画像データ(画像読取装置100aの読み取りによって得られた画像データ)の送信動作について説明する。
図13および図14のフローチャートのスタートは、読取対象の原稿D(原稿セットトレイ21にセットされた原稿D)の全ての読み取りを画像読取装置100aが終えたときである。なお、図13および図14のフローチャートのスタート時点では、通信部370は外部機器への画像データの送信を開始せずに待機している。
ステップS41において、主制御部310は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えているか否かを判断する。その結果、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、ステップS42に移行する。ステップS42に移行すると、主制御部310は、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの一方面が白紙面であるか否か(全原稿Dの一方面の画像データが除去されたか否か)を判断する。その結果、一方面が白紙面ではない原稿Dが存在していれば、ステップS43に移行する。
ステップS43に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を開始するか否かの受け付けを操作パネル8に行わせる。たとえば、操作パネル8は、図5に示したような画面SS2を表示する。
そして、ステップS44において、主制御部310は、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けたか否かを判断する。その結果、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けていれば、ステップS45に移行する。ステップS45に移行すると、主制御部310は、通信部370に指示し、除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を開始させる。なお、ステップS41において、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていない場合にも、ステップS45に移行する。
一方で、ステップS44において、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けていなければ、ステップS46に移行する。ステップS46に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、画像データの外部機器への送信を開始しないことを報知させる。たとえば、操作パネル8は、図6に示したような画面SS3を表示する。
なお、ステップS42において、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの一方面が白紙面であった場合には、ステップS47に移行する。ステップS47に移行すると、主制御部310は、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えているか否かを判断する。その結果、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、ステップS48に移行する。
ステップS48に移行すると、主制御部310は、原稿セットトレイ21にセットされた全原稿Dの他方面が白紙面であるか否かを判断する。その結果、全原稿Dの他方面が白紙面であれば、ステップS46に移行する。一方で、他方面が白紙面ではない原稿Dが存在していれば、ステップS49に移行する。
ステップS49に移行すると、主制御部310は、パネル制御部340に指示し、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を開始するか否かの受け付けを操作パネル8に行わせる。たとえば、操作パネル8は、図11に示したような画面SS4を表示する。
そして、ステップS50において、主制御部310は、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けたか否かを判断する。その結果、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けていなければ、ステップS46に移行する。一方で、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する旨を受け付けていれば、ステップS51に移行する。ステップS51に移行すると、主制御部310は、通信部370に指示し、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を開始させる。
また、ステップS47において、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていない場合にも、ステップS51に移行する。すなわち、主制御部310は、通信部370に指示し、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を開始させる。なお、ステップS47において、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていない場合に、ステップS49に移行してもよい。ステップS49に移行した場合には、主制御部310は、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を直ぐには開始させず、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信するか否かの指示を待つ。
第1および第2実施形態では、上記のように、画像読取部1(第1読取部)により読み取られる一方面(読取面)が白紙面となってしまうよう原稿Dの表裏が逆向きにセットされ、そのまま原稿Dの読み取りが実行された場合、画像処理部360(白紙検知部)が原稿Dの一方面が白紙面であると検知し、その画像処理部360の検知を受けて、セットされた原稿Dを確認するよう操作パネル8(報知部)が報知する(複数枚の原稿Dがセットされた場合、全原稿Dの読み取りが終わる前であっても、セットされた原稿Dを確認するよう報知する)。これにより、ユーザーが原稿Dの表裏を間違って逆向きにセットしたとしても、速やかに(たとえば、セットされた全原稿Dの読み取りが終わる前に)、原稿Dの表裏が逆向きになっていることをユーザーに認識させることができる。たとえば、間違いに気付いたユーザーは、原稿Dの読み取りが全て終わってなくても原稿Dの読み取りを一旦停止し、原稿Dをセットし直した後、原稿Dの読み取りを再度実行する。
したがって、原稿Dの読み取りを伴うジョブにおいて、不要な白紙面の画像データが生成された状態でジョブが続行されることに起因する不都合が発生し難い。たとえば、原稿Dの読み取りによって得られた画像データを外部機器に送信する送信ジョブを例にとると、不要な白紙面の画像データが外部機器に蓄積されたり、不要な白紙面の画像データに基づく画像が外部機器から印刷出力されたりするのを抑制することができる。
さらに、ユーザーからすると、原稿Dの表裏を間違って逆向きにセットした場合、原稿Dの読み取りを一旦停止して原稿Dをセットし直した後に原稿Dの読み取りを再度実行する、という作業を比較的早い時点(表裏が逆向きの原稿Dが読み取られた時点)で始めることができるので、利便性がよい。
ここで、セットされた全原稿Dのうちに表裏が逆向きの原稿Dが混在していたとしても、表裏が逆向きの原稿Dの枚数が極少なければ、表裏の向きが正しい原稿Dの画像データについてはそのまま外部機器に送信した方がユーザーの利便性が向上する。このため、第1および第2実施形態では、上記のように、画像処理部360は、読み取った原稿Dの一方面が白紙面であると検知した場合に、一方面が白紙面である原稿Dの一方面の画像データを除去する。そして、通信部370は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が読み取った全原稿Dの枚数よりも少ない閾値枚数を超えていなければ、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する。これにより、セットされた全原稿Dのうちに表裏が逆向きの原稿Dが混在している場合、表裏が逆向きの原稿Dの枚数が極少なければ(閾値枚数を超えていなければ)、表裏が逆向きの原稿Dの画像データ(不要な白紙面の画像データ)は外部機器に送信されず、表裏の向きが正しい原稿Dの画像データのみが外部機器に送信される。
この場合、通信部370は、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、除去されなかった一方面の画像データが存在したとしても、除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を開始しない。すなわち、通信部370は、セットされた全原稿Dに対して表裏が逆向きの原稿Dの割合が高ければ、表裏の向きが正しい原稿Dの画像データの外部機器への送信を開始しない。これにより、外部機器に送信される画像データが少な過ぎることに起因して、外部機器に送信した画像データが意味のないものになってしまうのを抑制することができる。
ただし、第1および第2実施形態では、上記のように、除去されなかった一方面の画像データが存在するにもかかわらず除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を通信部370が開始しなかった場合に、そのまま送信ジョブを強制的に終了するわけではない。すなわち、操作パネル8(第1送信受付部)は、除去されなかった一方面の画像データが存在するにもかかわらず除去されなかった一方面の画像データの外部機器への送信を通信部370が開始しなかった場合に、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信するか否かの受け付けを行う。そして、通信部370は、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていれば、一方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていたとしても、除去されなかった一方面の画像データを外部機器に送信する。これにより、枚数にかかわらず表裏の向きが正しい原稿Dの画像データを外部機器に送信したいユーザーからすると、利便性がよい。
また、第2実施形態では、上記のように、原稿Dの一方面とは反対側の他方面を読み取るCISユニット9(第2読取部)をさらに備える。また、操作パネル8(モード選択受付部)は、原稿Dの一方面を読み取る片面読取モード、および、原稿Dの一方面および他方面の両面を読み取る両面読取モード、のうちいずれのモードで原稿Dの読み取りを行うかのモード選択を受け付ける。
そして、CISユニット9は、片面読取モードが選択されていたとしても、画像読取部1による原稿Dの一方面の読み取りと共に原稿Dの他方面の読み取りを行う。画像処理部360は、CISユニット9の読み取りによって得られた原稿Dの他方面の画像データに基づき、原稿Dの他方面が白紙面であるか否かを検知するとともに、原稿Dの他方面が白紙面であると検知した場合に、他方面が白紙面である原稿Dの他方面の画像データを除去する。通信部370は、セットされた全原稿Dの一方面が白紙面である場合に、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていなければ、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信し、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、除去されなかった他方面の画像データが存在したとしても、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を開始しない。
すなわち、第2実施形態では、全原稿Dの表裏が逆向きにセットされた場合(全原稿Dの一方面に画像が存在せず、他方面に画像が存在する原稿Dが有る場合)であっても、CISユニット9が原稿Dの他方面の読み取りを行い、画像処理部360が他方面の画像データに基づき白紙検知処理(白紙除去処理)を行う。そして、通信部370は、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する。これにより、ユーザーからすると、原稿Dの読み取りを一旦停止して原稿Dをセットし直した後に原稿Dの読み取りを再度実行する、という作業を行う必要がないので、利便性がよい。さらに、不要な白紙面の画像データが外部機器に送信されることもない。
なお、セットされた全原稿Dのうちに他方面も白紙面である原稿D(両面が白紙面である原稿D)が混在し、その両面が白紙面である原稿Dの枚数が多い場合に、画像データの外部機器への送信そのものを停止したいユーザーもいる。このようなユーザーの利便性を向上させるため、通信部370は、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていなければ、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信し、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていれば、除去されなかった他方面の画像データが存在したとしても、除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を開始しない。
一方で、セットされた全原稿Dのうちに他方面も白紙面である原稿D(両面が白紙面である原稿D)が混在し、その両面が白紙面である原稿Dの枚数が多かったとしても、画像データの外部機器への送信をそのまま続行したいユーザーもいる。そこで、第2実施形態では、操作パネル8(第2送信受付部)は、除去されなかった他方面の画像データが存在するにもかかわらず除去されなかった他方面の画像データの外部機器への送信を通信部370が開始しなかった場合に、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信するか否かの受け付けを行う。そして、通信部370は、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する旨を操作パネル8が受け付けていれば、他方面が白紙面である原稿Dの枚数が閾値枚数を超えていたとしても、除去されなかった他方面の画像データを外部機器に送信する。これにより、ユーザーの利便性がより向上する。
また、第2実施形態では、上記のように、CISユニット9は、画像読取部1が読み取った原稿の一方面が白紙面ではないと画像処理部360が検知したとき、原稿Dの他方面の読み取りを停止する。これにより、無駄な読み取り動作が行われるのを抑制することができる。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。