JP5896262B1 - 紫外線硬化型粘着剤組成物、及び、粘着フィルム - Google Patents

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Abstract

本発明が解決しようとする課題は、段差追従性に優れ、かつ気泡の巻き込み等がない粘着フィルムが得られる紫外線硬化型粘着剤組成物を提供することである。本発明は、有機溶剤(C)を含有する紫外線硬化型粘着剤組成物であり、前記紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して得られる紫外線照射前の紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における貯蔵弾性率(G’)の値が1.5?105Pa未満であり、かつ損失正接(tanδ)の値が1以下であることを特徴とする紫外線硬化型粘着剤組成物を提供するものである。また、本発明は、前記紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して紫外線硬化型粘着フィルムを得、次いで、該紫外線硬化型粘着フィルムの粘着層を基材に貼り付け、その後紫外線照射することにより得られることを特徴とする粘着フィルムを提供するものである。

Description

本発明は、IT関連製品の製造に好適に使用することができる紫外線硬化型粘着剤組成物に関する。
スマートフォンやタブレット等のモバイル端末にはタッチパネルが設置されており、該タッチパネルの構成としては、カバーガラス、電極ガラス/フィルム、液晶パネルの積層体からなり、これらは粘着シート(Optical Clear Adhesive、以下「OCA」と略記する。)により固定されている。スマートフォンでは、カバーガラス上に加飾層が設けられており、20μm程度の段差が形成されているため、OCAはその段差に追従しながらカバーガラスに接着する必要がある。
近年、スマートフォンのデザイン性が高まると共に加飾層が約60μmと厚膜化している。また、タブレットは大画面ゆえに歪みが大きく、OCAはより厚い段差やゆがみに追従できる性能が求められている。特に、デザインの点から、OCAを厚膜化せずに、大きな段差を追従できることが必要である。
前記OCAに使用可能な紫外線硬化型粘着剤組成物としては、例えば、ウレタンアクリレート、アクリル単量体及び光重合開始剤を含有する無溶剤型粘着剤組成物を用いて得られた粘着剤が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
しかしながら、前記粘着剤にように樹脂の架橋密度を低下させ、柔軟性を付与する方法では、段差追従性は良好となるものの、粘着剤が過度に柔らかすぎると加温時に流動して気泡の巻き込みや粘着剤のはみ出し、膜厚の不均一性等が起こる問題があった。
特開2006−104296号公報
本発明が解決しようとする課題は、段差追従性に優れ、かつ気泡の巻き込み等がない粘着フィルムが得られる紫外線硬化型粘着剤組成物を提供することである。
本発明は、有機溶剤(C)を含有する紫外線硬化型粘着剤組成物であり、前記紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して得られる紫外線照射前の紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における貯蔵弾性率(G’)の値が1.5×10Pa未満であり、かつ損失正接(tanδ)の値が1以下であることを特徴とする紫外線硬化型粘着剤組成物を提供するものである。
また、本発明は、前記紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して紫外線硬化型粘着フィルムを得、次いで、該紫外線硬化型粘着フィルムの粘着層を基材に貼り付けて加温し、その後紫外線照射することにより得られることを特徴とする粘着フィルムを提供するものである。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物を乾燥及び紫外線照射して得られる粘着フィルムは、段差追従性及び耐湿熱白化性に優れ、裁断時に刃に糊残りがなくカッティング性に優れるものである。また、紫外線照射前の紫外線硬化型粘着フィルムは熱架橋による適度な強度を有するため、加温時に流動等せず、気泡の巻き込みや粘着剤のはみ出し、膜厚の不均一性等が起こらないものであり、光学特性に悪影響を及ぼさないものである。
従って、本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物は、光学部材に使用される粘着剤として好適に使用することができ、特に、タッチパネル、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL、パソコン、携帯電話等のIT関連製品の製造に好適に使用することができる。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物は、有機溶剤(C)を含有するものであり、前記紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して得られる紫外線照射前の紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における貯蔵弾性率(G’)が1.5×10Pa未満であり、かつ損失正接(tanδ)の値が1以下となるものである。
前記紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における貯蔵弾性率(G’)の値としては、優れた段差追従性を有する粘着フィルムを得るうえで、1.5×10Pa未満であることが必須であり、かつ60〜80℃における損失正接(tanδ)の値としては、気泡の巻き込み等がない(以下、「耐気泡巻き込み性」と略記する。)粘着フィルムを得るうえで、1以下であることが必須である。前期貯蔵弾性率(G’)の値が1.5×10Paを超える場合には、紫外線硬化型粘着フィルムが段差を有する基材に貼り付けられた際に、段差周辺の空隙を埋めることができず、また前記損失正接(tanδ)の値が、1を超える場合には、紫外線硬化型粘着フィルムが圧力等を掛けることによりその段差を埋めることができるものの、空隙に存在していた空気が気泡となって粘着フィルムの粘着剤層に混入するため、外観や光学特性を損なった粘着フィルムが得られる。なお、前記紫外線硬化型粘着フィルムの貯蔵弾性率(G’)及び損失正接(tanδ)の測定方法は、後述する実施例にて記載する。
前記紫外線硬化型粘着フィルムの60℃における貯蔵弾性率(G’)の値としては、段差追従性の点から5×10Pa以上1.5×10Pa未満であることが好ましく、また損失正接(tanδ)の値としては、耐気泡巻き込み性の点から、0.5〜1の範囲であることが好ましく、0.7〜0.95の範囲がより好ましい。
前記紫外線硬化型粘着フィルムの80℃における貯蔵弾性率(G’)の値としては、段差追従性の点から1.5×10Pa未満が好ましく、1×10Pa以上1×10Paの範囲であることがより好ましく、また損失正接(tanδ)の値としては、段差追従性及び耐気泡巻き込み性の点から、1以下であることが好ましく、0.7〜1の範囲がより好ましい。
前記紫外線硬化型粘着剤組成物としては、段差追従性及び耐気泡巻き込み性に優れる粘着フィルムを得るうえで、架橋性を有するものを用いることが好ましく、例えば、ポリオール(a1)、ウレタン(メタ)アクリレート(A)、ポリイソシアネート架橋剤(B)、有機溶剤(C)、及び、光重合開始剤(D)を含有する紫外線硬化型粘着剤組成物;水酸基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A’)、ポリイソシアネート架橋剤(B)、有機溶剤(C)、及び、光重合開始剤(D)を含有する紫外線硬化型粘着剤組成物等を用いることができる。これらの中でも、製造安定性及び性能安定性をより一層向上できる点から、前者の紫外線硬化型粘着剤組成物を用いることが好ましい。
前記ポリオール(a1)としては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオール、ポリアクリルポリオール、ダイマージオール、ポリイソプレンポリオール等を用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐湿熱白化性、柔軟性、機械的強度及び耐気泡巻き込み性をより一層向上できる点から、ポリエーテルポリオール及び/又はポリカーボネートポリオールを用いることが好ましく、ポリエーテルポリオールを用いることがより好ましい。
前記ポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシテトラメチレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオキシテトラメチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオキシテトラメチレンポリオール等を用いることができる。これらのポリエーテルポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐湿熱白化性、柔軟性、機械的強度及び耐気泡巻き込み性の点から、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシプロピレンポリオール及びポリオキシテトラメチレンポリオールからなる群より選ばれる1種以上のポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
前記ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、炭酸エステル及び/又はホスゲンと、2個以上の水酸基を有する化合物とを反応させて得られるものを用いることができる。
前記炭酸エステルとしては、例えば、メチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルカーボネート、ジエチルカーボネート、シクロカーボネート、ジフェニルカーボネート等を用いることができる。これらの炭酸エステルは単独で用いても2種以上を併用してもよい。
また、前記2個以上の水酸基を有する化合物としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール等の脂肪族ポリオール;1,2−シクロブタンジオール、1,3−シクロペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、シクロヘプタンジオール、シクロオクタンジオール、ヒドロキシプロピルシクロヘキサノール等の脂環式ポリオール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ビフェノール等の芳香族ポリオールなどを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。前記2個以上の水酸基を有する化合物としては、カッティング性をより一層向上できる点から、脂肪族ポリオール及び/又は脂環式ポリオールを用いることが好ましく、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる群より選ばれる1種以上の化合物を用いることがより好ましい。
前記ポリオール(a1)の使用量としては、耐湿熱白化性、柔軟性、機械的強度及び耐気泡巻き込み性の点から、ウレタン(メタ)アクリレート(A)100質量部に対して、0.5〜30質量部の範囲であることが好ましく、3〜20質量部の範囲であることが好ましい。
前記ポリオール(a1)の数平均分子量としては、耐湿熱白化性、柔軟性、機械的強度及び耐気泡巻き込み性の点から、500〜7,000の範囲であることが好ましく、700〜4,000の範囲がより好ましく、800〜3,000の範囲が更に好ましい。なお、前記ポリオール(a1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により、下記条件で測定した値を示す。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC−8220GPC」)
カラム:東ソー株式会社製の下記のカラムを直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:下記の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A−5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F−550」
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)としては、例えば、前記ポリオール(a’1)、ポリイソシアネート(a2)、及び、イソシアネート基又は水酸基を有する(メタ)アクリル化合物(a3)を反応して得られるものを用いることができる。
前記ポリオール(a’1)としては、前記ポリオール(a1)と同様のものを用いることができる。これらのポリオールは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐湿熱白化性、柔軟性、機械的強度及び耐気泡巻き込み性をより一層向上できる点から、ポリエーテルポリオール及び/又はポリカーボネートポリオールを用いることが好ましく、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールを用いることがより好ましい。
前記ポリイソシアネート(a2)としては、例えば、キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジイソシアナートメチルシクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートなどを用いることができる。これらのポリイソシアネートは単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、機械的強度、粘着物性及び透明性をより一層向上できる点から、脂環式ポリイソシアネートを用いることが好ましく、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート及びジイソシアナートメチルシクロヘキサンからなる群より選ばれる1種以上のポリイソシアネートを用いることがより好ましい。
前記イソシアネート基又は水酸基を有する(メタ)アクリル化合物(a3)は、ウレタン(メタ)アクリレート(A)中に(メタ)アクリロイル基を導入する目的で用いるものである。
なお、本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/又はメタクリルを示し、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/又はメタクリレートを示し、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを示す。
また、前記化合物(a3)として用いることができるイソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、1,1−ビス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、原料入手の容易性の点から、 2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートを用いることが好ましく、紫外線硬化性の点から、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネートを用いることがより好ましい。
前記化合物(a3)として用いることができる水酸基を有する(メタ)アクリル化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチルアクリルアミド等の水酸基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル;トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する多官能(メタ)アクリレート;ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレートなどを用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、原料入手の容易性、紫外線硬化性及び粘着物性の点から、水酸基を有するアクリル酸(メタ)アルキルエステルを用いることが好ましく、2−ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートを用いることがより好ましい。
前記化合物(a3)としてイソシアネート基を有する(メタ)アクリル化合物を用いる場合のウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造方法としては、例えば、無溶剤下で、前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)とを仕込み、反応させることによって水酸基を有するウレタンプレポリマーを得、次いで、イソシアネート基を有する前記(メタ)アクリル化合物(a3)を供給し、混合、反応させることによって製造する方法等を用いることができる。前記反応はいずれにおいても、20〜120℃の条件下で概ね30分〜24時間程度行うことが好ましい。
前記化合物(a3)として水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を用いる場合の前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造方法としては、例えば、無溶剤下で、前記ポリオール(a1)と前記(メタ)アクリル化合物(a3)とを反応系中に仕込んだ後に、前記ポリイソシアネート(a2)を供給し、混合、反応させることによって製造する方法や、無溶剤下で、前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)とを反応させることによってイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、次いで、水酸基を有する前記(メタ)アクリル化合物(a3)を供給し、混合、反応させることによって製造する方法等を用いることができる。前記反応はいずれにおいても、20〜120℃の条件下で概ね30分〜24時間程度行うことが好ましい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造は、後述する有機溶剤(C)の存在下で行っても良い。
前記化合物(a3)として水酸基を有する(メタ)アクリル化合物を用いる場合における、前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)と前記(メタ)アクリル化合物(a3)との反応は、前記ポリオール(a1)が有する水酸基と前記(メタ)アクリル化合物(a3)が有する水酸基の合計量と、ポリイソシアネート(a2)の有するイソシアネート基との当量割合[イソシアネート基/水酸基の合計量]=0.75〜1の範囲で行うことが、得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)の分子量を制御する上で好ましく、0.79〜0.995の範囲であることがより好ましい。また、前記当量割合が1を超える場合で反応させても良いが、その場合、ウレタン(メタ)アクリレート(A)のイソシアネート基を失活させることを目的として、メタノールなどのアルコールを用いることが好ましい。
また、前記化合物(a3)としてイソシアネートを有する(メタ)アクリル化合物を用いる場合における、前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(a2)と前記(メタ)アクリル化合物(a3)との反応は、前記ポリオール(a1)が有する水酸基と、ポリイソシアネート(a2)及び(メタ)アクリル化合物(a3)の有するイソシアネート基の合計との当量割合[イソシアネート基の合計量/水酸基]=0.75〜1の範囲で行うことが、得られるウレタン(メタ)アクリレート(A)の分子量を制御する上で好ましく、0.79〜0.995の範囲であることがより好ましい。また、前記当量割合が1を超える場合で反応させても良いが、その場合、ウレタン(メタ)アクリレート(A)のイソシアネート基を失活させることを目的として、メタノールなどのアルコールを用いることが好ましい。
前記水酸基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A’)としては、例えば、前記ポリオール(a1)、前記ポリイソシアネート(a2)、及び、前記(メタ)アクリル化合物(a3)を反応させてイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、次いで、前記ポリオール(a1)を更に添加し反応させることで、前記イソシアネート基を前記ポリオール(a1)でキャップすることにより得られるものを用いることができる。
また、ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)を製造する際には、必要に応じて重合禁止剤、ウレタン化触媒等を用いてもよい。
前記重合禁止剤としては、例えば、3,5−ビスターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル(メトキノン)、パラターシャリーブチルカテコールメトキシフェノール、2,6−ジターシャリーブチルクレゾール、フェノチアジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジフェニルアミン、ジニトロベンゼン等を用いることができる。これらの重合禁止剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン化触媒としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等の含窒素化合物;酢酸カリウム、ステアリン酸亜鉛、オクチル酸錫等の金属塩;ジブチルチンラウレート、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート等の有機金属化合物などを用いることができる。これらのウレタン化触媒は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)は、光照射や加熱によってラジカル重合を進行させる(メタ)アクリロイル基を有するものである。前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の(メタ)アクリロイル基当量としては、粘着物性、段差追従性及び耐気泡巻き込み性をより一層向上できる点から、1,000〜200,000g/eq.の範囲であることが好ましく、3,000〜100,000g/eq.の範囲がより好ましく、5,000〜80,000g/eq.の範囲が更に好ましい。なお、前記(メタ)アクリロイル基当量は、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)の原料の合計質量を、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)中に存在する(メタ)アクリル基の当量で除した値を示す。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)中のウレタン結合の質量割合としては、カッティング性、粘着物性及び段差追従性をより一層向上できる点から、ウレタン(メタ)アクリレート(A)の全量中4〜20質量%の範囲であることが好ましく、5〜15質量%の範囲であることがより好ましい。なお、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)のウレタン結合量は、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)の原料の合計質量に対する、前記原料中に占めるウレタン結合構造の質量割合を示す。
前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)の重量平均分子量としては、カッティング性、粘着物性及び段差追従性をより一層向上できる点から、5,000〜100,000の範囲であることが好ましく、15,000〜50,000の範囲がより好ましい。なお、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)及び(A’)の重量平均分子量は、前記ポリオール(a1)の数平均分子量と同様に測定して得られた値を示す。
前記ポリイソシアネート架橋剤(B)は、前記ポリオール(a1)又は前記水酸基を有するウレタン(メタ)アクリレート(A’)の水酸基と架橋し、良好な段差追従性及び耐気泡巻き込み性を得られ、かつ、紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における貯蔵弾性率及び損失正接の値を本発明で規定する範囲に調節しやすい点で用いることが好ましく、例えば、トリレンジイソシアネート、クロロフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート等のポリイソシアネート;これらのトリメチロールプロパン付加物;これらのイソシアヌレート体;これらのビュレット体などを用いることができる。これらのポリイソシアネート架橋剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、段差追従性及び耐気泡巻き込み性をより一層向上できる点から、ポリイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物及び/又はポリイソシアネートのイソシアヌレート体を用いることが好ましい。
前記ポリイソシアネート架橋剤(B)の使用量としては、段差追従性及び耐気泡巻き込み性の点から、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)又は(A’)100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲であること好ましく、0.5〜5質量部の範囲がより好ましい。
前記有機溶剤(C)としては、例えば、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ヘキサン、アセトン、シクロヘキサノン、3−ペンタノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、イソブチロニトリル、バレロニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等を用いることができる。これらの有機溶剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記有機溶剤(C)の使用量としては、乾燥性及び塗工性をより一層向上できる点から、紫外線硬化型粘着剤組成物中60質量%以下であることが好ましく、5〜50質量%の範囲がより好ましい。
前記光重合開始剤(D)は、光照射や加熱等によってラジカルを発生し、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)のラジカル重合を開始させるものである。
前記光重合開始剤(D)としては、例えば、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン等のアセトフェノン化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン化合物;ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン化合物;チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン化合物;4,4’−ジメチルアミノチオキサントン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン、α−アシロキシムエステル、メチルベンゾイルホルメート、2−エチルアンスラキノン等のアンスラキノン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド化合物;3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルオパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン等を用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤(D)としては、粘着物性及び紫外線硬化性をより一層向上できる点から、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド及びビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイドからなる群より選ばれる1種以上の光重合開始剤を用いることが好ましく、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドがより好ましい。
前記光重合開始剤(D)の使用量としては、硬化性をより一層向上できる点から、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)又は(A’)100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲であることが好ましく、0.1〜15質量部の範囲がより好ましい。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物は、必要に応じてその他の添加剤を含有してもよい。
前記その他の添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、酸化防止剤、光安定剤、防錆剤、チキソ性付与剤、増感剤、重合禁止剤、レベリング剤、粘着付与剤、帯電防止剤、難燃剤等を用いることができる。これらの添加剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物が耐湿熱後に高い粘着物性を要求される用途に使用される場合には、シランカップリング剤を含有することが好ましい。また、本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物が高い耐湿熱黄変性を要求される用途に使用される場合には、酸化防止剤及び光安定剤を含有することが好ましい。
前記シランカップリング剤としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルメチルジエトキシシラン等の脂環エポキシ基を有するシランカップリング剤;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、シリコーンアルコキシオリゴマーなどを用いることができる。これらのシランカップリング剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐湿熱後の粘着力をより一層向上できる点から、エポキシ基を有するシランカップリング剤及び/又は脂環エポキシ基を有するシランカップリング剤を用いることが好ましく、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及び3−グリシドキシプロピルトリエトキシシランからなる群より選ばれる1種以上のシランカップリング剤を用いることがより好ましい。
前記シランカップリング剤を用いる場合の使用量としては、耐湿熱後の粘着力をより一層向上できる点から、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)又は(A’)100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲であることが好ましく、0.05〜5質量部の範囲がより好ましく、0.05〜1質量部の範囲が更に好ましい。
前記酸化防止剤としては、熱劣化で発生するラジカルの捕捉するヒンダードフェノール化合物(一次酸化防止剤)、及び、熱劣化で発生する過酸化物を分解するリン化合物、イオウ化合物(二次酸化防止剤)等を用いることができる。
前記ヒンダードフェノール化合物としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、オクタデシル[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ベンゼンプロパン酸−3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ−C7−C9側鎖アルキルエステル、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,4−トリメチルペンテンとの反応生成物、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、3,9−ビス[2−〔3−(t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,5−ジ−tert−アミルハイドロキノン等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記リン化合物としては、例えば、トリフェニルホスフィン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、トリフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジブチル−5−メチルフェニル)ホスファイト、トリス[2−第三ブチル−4−(3−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル]ホスファイト、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4,6−トリブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジクミルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、2,2’−メチレンビス(4,6−ブチルフェニル)−2−エチルヘキシルホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ブチルフェニル)−オクタデシルホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジブチルフェニル)フルオロホスファイト、トリス(2−[(2,4,8,10−テトラキスブチルジベンゾ[d,f][1.3.2]ジオキサホスフェピン−6−イル)オキシ]エチル)アミン、2−エチル−2−ブチルプロピレングリコールと2,4,6−トリブチルフェノールのホスファイト等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記イオウ化合物としては、例えば、ジドデシル−3,3’−チオプロピオネート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウジリルチオジチオネート、ジトリデシル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、テトラキス−メチレン−3−ラウリルチオプロピオネートメタン、ジステアリル−3,3’−メチル−3,3’−チオジプロピオネート、ラウリルステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]スルフィド、β−ラウリルチオプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−5−メチルベンゾイミダゾール、ジオクタデシル−3,3’−チオジプロチオネート等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、粘着力及び耐湿熱黄変性をより一層向上できる点から、リン化合物を用いることが好ましく、トリフェニルホスフィン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット及びトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイトからなる群より選ばれる1種以上の酸化防止剤を用いることがより好ましく、トリフェニルホスフィン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィットを用いることがより好ましい。
前記酸化防止剤を用いる場合の使用量としては、耐湿熱黄変性をより一層向上できる点から、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)又は(A’)100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲であることが好ましい。
前記光安定剤は、光劣化で発生するラジカルを捕捉するものであり、例えば、チオール化合物、チオエーテル化合物、ヒンダードアミン化合物等のラジカル捕捉剤;ベンゾフェノン化合物、ベンゾエート化合物等の紫外線吸収剤などを用いることができる。これらの光安定剤は単独で用いても2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐湿熱黄変性をより一層向上できる点から、ヒンダードアミン化合物を用いることが好ましい。
前記ヒンダードアミン化合物としては、例えば、シクロヘキサンと過酸化N−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジンアミン−2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの反応生成物と2−アミノエタノールとの反応生成物、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル、1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物等のアミノエーテル基を有するヒンダードアミン化合物;N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン等のN−アセチル系ヒンダードアミン化合物;ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)デカンジオアート、ビス(1,2,2,6,6,−ペンタメチル−4−ピペリジル)[{3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル}メチル]ブチルマロネート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、プロバンジオイックアシッド[{4−メトキシフェニル}メチレン]−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)エステルのN−アルキルヒンダードアミン化合物等を用いることができる。これらの化合物は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
前記光安定剤を用いる場合の使用量としては、耐湿熱黄変性をより一層向上できる点から、前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)又は(A’)100質量部に対して、0.01〜10質量部の範囲であることが好ましい。
本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物の粘度としては、塗工性及び作業性の点から、500〜30,000mPa・sの範囲であることが好ましく、1,000〜20,000mPa・sの範囲がより好ましい。なお、前記粘度は、25℃でB型粘度計にて測定した値を示す。
次に、本発明の粘着フィルムの製造方法について説明する。
前記粘着フィルムは、前記紫外線硬化型粘着剤組成物中の有機溶剤(C)を乾燥する工程、及び、紫外線を照射して組成物を硬化させる工程を経ることにより得られる。
また、前記粘着フィルムの製造方法としては、段差追従性に優れる粘着フィルムが得られる点から、前記紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して紫外線硬化型粘着フィルムを得、次いで、該紫外線硬化型粘着フィルムの粘着層を基材に貼り付けて、例えば60〜80℃で加温し、その後紫外線照射することにより粘着フィルムを得る方法を使用することが好ましい。この方法によれば、紫外線硬化前の前記紫外線硬化型粘着フィルムに対して、その後に貼り付けられる基材として印刷段差等の段差を有するものを使用した場合に、該段差部分に空隙を残さずに前記紫外線硬化型粘着フィルムを貼り付けることができるため、段差追従性に優れる粘着フィルムを得ることができる。なお、本発明における段差追従性は優れたものであり、粘着剤層の厚さに対して、1/1.5〜1/3、より好ましくは1/2〜1/3の厚さの段差に対しても有効である。従来技術では、粘着層の厚さに対し、1/5〜1/10程度の厚さに対する段差追従性が議論されていたため、この効果は非常に優れるものである。
なお、本発明においては、有機溶剤乾燥後、紫外線硬化前の状態を「紫外線硬化型粘着フィルム」といい、紫外線硬化後の状態を「粘着フィルム」という。
前記基材としては、例えば、プラスチック基材、フレキシブルプリント基材、ガラス基材、これらの基材に離型処理を施した基材やITO(酸化インジウム錫)を蒸着した基材等を用いることができる。なお、粘着層の両面にはそれぞれ同一の基材を用いても別々の基材を用いてもよい。
前記プラスチック基材としては、例えば、アクリル樹脂、PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、COP(シクロオレフィンポリマー)、TAC(トリアセチルセルロース)等を原料として得られるプラスチックフィルム、反射防止フィルム、防汚フィルム、タッチパネルを構成する透明導電膜のフィルム等を用いることができる。
前記紫外線硬化型粘着剤組成物を前記基材に塗工する方法としては、例えば、アプリケーター、ロールコーター、ナイフコーター、グラビアコーター等を使用して塗布する方法が挙げられる。前記塗工後は、得られた積層体を乾燥機等に入れ、温度50〜130℃の範囲で、1〜30分乾燥させることにより有機溶剤(C)を乾燥させることにより、紫外線硬化前の紫外線硬化型粘着フィルムが得られる。
得られた紫外線硬化型粘着フィルムを前記基材に貼り付けた後は、両者を圧着させ、必要に応じてオートクレーブ処理を施してもよい。
その後、紫外線照射することにより粘着フィルムが得られるが、前記紫外線照射する方法としては、例えば、キセノンランプ、キセノン−水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ等の公知の紫外線光照射装置を用いる方法が挙げられる。
前記紫外線の照射量としては、好ましくは0.05〜5J/cm、より好ましくは0.1〜3J/cm、特に好ましくは0.3〜1.5J/cmの範囲であることがよい。なお、紫外線の照射量は、GSユアサ株式会社製UVチェッカー「UVR−N1」を用いて300〜390nmの波長域において測定した値を基準とする。
以上の方法にして得られる粘着フィルムの厚さとしては、使用される用途に応じて適宜決定されるが、概ね10〜500μmの範囲であることが好ましい。
また、前記粘着フィルムとしては、段差追従性及び耐気泡巻き込み性をより一層向上できる点から、30℃における貯蔵弾性率が、周波数1Hzで測定した場合に1×10Pa以上であることが好ましい。なお、前記粘着フィルムの貯蔵弾性率の測定方法は実施例にて記載する。
また、前記粘着フィルムとしては、段差追従性をより一層向上できる点から、80℃及び100℃における貯蔵弾性率が、周波数1Hzで測定した場合に1×10Pa以上であることが好ましい。なお、前記粘着フィルムの貯蔵弾性率の測定方法は実施例にて記載する。
以上、本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物を乾燥及び紫外線照射して得られる粘着フィルムは、段差追従性及び耐湿熱白化性に優れ、裁断時に刃に糊残りがなくカッティング性に優れるものである。また、紫外線照射前の紫外線硬化型粘着フィルムは熱架橋による適度な強度を有するため、加温時に流動等せず、気泡の巻き込みや粘着剤のはみ出し、膜厚の不均一性等が起こらないものであり、光学特性に悪影響を及ぼさないものである。
従って、本発明の紫外線硬化型粘着剤組成物は、光学部材に使用される粘着剤として好適に使用することができ、特に、タッチパネル、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL、パソコン、携帯電話等のIT関連製品の製造に好適に使用することができる。
以下、実施例を用いて、本発明をより詳細に説明する。
[合成例1]
<ウレタンアクリレート(A−1)の合成>
攪拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計を備えた反応容器に、ポリプロピレングリコール(数平均分子量;2,000、以下「PPG2000」と略記する。)を46.2質量部、ポリカーボネートポリオール(宇部興産株式会社製「ETERNACOLL UM−90(3/1)」、1,4−ジメタノールシクロヘキサン、1,6−ヘキサンジオール及び炭酸ジメチルを反応させたもの、数平均分子量900、以下「UM−90」と略記する。)を39.1質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(以下、「HEA」と略記する。)0.18質量部、2,6−ジ−ターシャリーブチル−クレゾールを0.3質量部、p−メトキシフェノール0.05質量部を添加した。反応容器内温度が40℃になるまで昇温した後、イソホロンジイソシアネート(以下、「IPDI」と略記する。)14.4質量部添加した。そこで、ジオクチルスズジネオデカネート0.1質量部添加し、1時間かけて80℃まで昇温した。その後、80℃で12時間ホールドし、全てのイソシアネート基が消失していることを確認後、冷却しウレタンアクリレート(A−1)を得た。得られたウレタンアクリレート(A−1)は、アクリロイル基の当量が63,000(有効数字2桁に四捨五入。2−ヒドロキシエチルアクリレートの分子量は116.1とした。以下、同じ。)、重量平均分子量が29,000であった。
[実施例1]
<紫外線硬化型粘着剤組成物の調製>
攪拌機、還流冷却管、温度計を備えた反応容器を容器内温度80℃に温め、前記ウレタンアクリレート(A−1)100質量部、PPG2000を10質量部、イソシアネート架橋剤(B)として、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物(三井化学株式会社製「タケネートD−110N」、以下、「D−110N」と略記する。)を10質量部、酢酸エチル93質量部を入れ均一になるまで撹拌した。その後、室温まで冷却し、撹拌下で2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル−フォスフィンオキサイド(以下、「(D−1)」と略記する。)を0.5質量部、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステルを0.5質量部、トリフェニルフォスフィン0.5質量部を順次添加し、均一になるまで撹拌した。その後、200メッシュ金網で濾過し、紫外線硬化型粘着剤組成物を得た。
[実施例2〜3、比較例1]
用いるイソシアネート架橋剤(B)の種類及び/又は量を表1に示す通りに変更した以外は実施例1と同様にして紫外線硬化型粘着剤組成物を得た。
[紫外線硬化型粘着フィルムの作製方法]
表面に離型処理された厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(離型PET50)の表面に、有機溶剤乾燥後の膜厚が100μmとなるように実施例及び比較例で得られた紫外線硬化型粘着剤脂組成物を塗布し、80℃乾燥機中で5分間乾燥させて紫外線硬化型粘着フィルムを得た。
[耐気泡巻き込み性及び段差追従性の評価方法]
前記紫外線硬化型粘着フィルムを、厚さ100μmのポリエチレンテレフタラートフィルム(PET100)に貼り合せ、片面にPET100が貼り合わされた粘着フィルムを作製した。これを縦50mm、横40mmに裁断したものを試験片とした。これとは別に、PET50から縦40mm、横30mm、幅5mmの枠を裁断した。この厚さ50μmの枠をガラス板上に置き、その上から前記試験片を2kgロール×2往復して、PET100と試験片とで前記厚さ50μmの枠を挟むように貼り付けた。これを、60℃、0.5MPaの条件下で20分間オートフレーブ処理した。その後、ガラス板側からガラス板投下後のUV−A領域の波長の積算光量が1J/cmとなるように紫外線照射し、粘着フィルムを有する積層体を得た。得られた積層体を80℃雰囲気下で24時間放置し、厚さ50μmの枠の内側部分を目視にて観察し、耐気泡巻き込み性と50μmの段差に対する追従性を以下のように評価した。
<耐気泡巻き込み性>
「T」:気泡の巻き込みがない。
「F」:気泡の巻き込みがある。
<段差追従性>
「T」:段差からの浮きがない。
「F」:段差からの浮きがある。
[紫外線硬化型粘着フィルム(紫外線照射前)の貯蔵弾性率の測定方法]
前記紫外線硬化型粘着フィルムの粘着層を遮光下にて厚さ1mmになるまで重ね合わせて試験片とした。得られた試験片をARES粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、昇温速度2℃/分、測定周波数1Hz、温度範囲;0〜100℃、歪み;0.5%の条件にて測定した。
[紫外線硬化型粘着フィルム(紫外線照射前)の損失正接(tanδ)の測定方法]
前記[紫外線硬化型粘着フィルム(紫外線照射前)の貯蔵弾性率の測定方法]と同様の測定方法で、貯蔵弾性率(G’)、損失弾性率(G’’)を測定し、下記計算式により損失正接(tanδ)を算出した。
損失正接(tanδ)=G’’/G’ (1)
[粘着フィルム(紫外線照射後)の貯蔵弾性率の測定方法]
前記[カッティング性の評価方法]にて得られた粘着フィルムを厚さ1mmになるまで重ね合わせて試験片とした。得られた試験片をARES粘弾性測定装置(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)を用いて、昇温速度2℃/分、測定周波数1Hz、温度範囲;0〜100℃、歪み;0.5%の条件にて測定した。
Figure 0005896262
表1中の略語について説明する。
「TKA−100」;ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートTKA−100」)
「P301−75E」;ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加体(旭化成ケミカルズ株式会社製「デュラネートP301−75E」)
本発明の粘着フィルムは、段差追従性及び耐気泡巻き込み性に優れることが分かった。
一方、比較例1は、紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における損失正接(tanδ)の値が1を超える態様であるが、圧力により段差には追従するものの、紫外線硬化型粘着フィルムが段差を有する基材に貼り付けられた際に生じた空隙の気泡が粘着剤層に混入し、耐気泡巻き込み性が不良であった。

Claims (7)

  1. ポリオール(a1)、ウレタン(メタ)アクリレート(A)、ポリイソシアネート架橋剤(B)、有機溶剤(C)、及び、光重合開始剤(D)を含有する紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して得られる紫外線照射前の紫外線硬化型粘着フィルムの60〜80℃における貯蔵弾性率(G’)の値が1.5×10Pa未満であり、かつ損失正接(tanδ)の値が1以下であることを特徴とする紫外線硬化型粘着剤組成物。
  2. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)が、ポリオール(a’1)、ポリイソシアネート(a2)、及び、イソシアネート基又は水酸基を有する(メタ)アクリル化合物(a3)を反応して得られるものである請求項記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
  3. 前記ポリオール(a’1)が、ポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオールである請求項記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
  4. 前記ポリイソシアネート架橋剤(B)が、ポリイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物及び/又はポリイソシアネートのイソシアヌレート体である請求項記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
  5. 前記ウレタン(メタ)アクリレート(A)の(メタ)アクリロイル基当量が、1,000〜200,000g/eq.の範囲である請求項記載の紫外線硬化型粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の紫外線硬化型粘着剤組成物を基材に塗工した後に、有機溶剤(C)を乾燥して紫外線硬化型粘着フィルムを得、次いで、該紫外線硬化型粘着フィルムの粘着層を基材に貼り付けて加温し、その後紫外線照射することにより得られることを特徴とする粘着フィルムの製造方法
  7. 前記紫外線硬化型粘着フィルムの粘着層を貼り付ける基材が、段差を有するものである請求項6記載の粘着フィルムの製造方法
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