JP2013213175A - 光学部材用接着組成物およびその硬化物 - Google Patents

光学部材用接着組成物およびその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】一定範囲の弾性率を持つ熱硬化性成分と光硬化性成分を組み合わせて使用することにより、耐久性に優れる光学部材用接着組成物を提供すること
【解決手段】
硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるポリイソシアネート類(a1)および/または末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマー類(a2)およびポリオール類(a3)で構成された熱硬化性樹脂成分(A)ならびに硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるウレタン(メタ)アクリレート類(b)で構成された光硬化性樹脂成分(B)を少なくとも含有することを特徴とする光学部材用接着組成物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、光学部材用接着組成物およびその硬化物に関する。
液晶表示装置等の画像表示装置では、通常、画像表示パネルの損傷を防止し、また、表面を保護するために、画像表示パネルの前面に、保護パネルが設置されている。具体的には、例えば、画像表示パネルの周縁部において、画像表示パネルと保護パネルの間にスペーサ等を介在させ、保護パネルと画像表示パネルとの間に空気層が存在するように筐体内に組み付けられている。
しかし、画像表示パネルと保護パネルの間の空気層により、光の散乱が生じ、その結果、コントラストや輝度が低下するといった問題が生じていた。そこで、液晶表示パネルの表面に貼り付けられた偏光板の周囲にスペーサを配置し、このスペーサの上部に表面保護ガラスを載せるとともに、偏光板と表面保護ガラスの間に気泡が入らないように接着剤を充填し、液晶表示パネル上に前記表面保護ガラスを取り付ける方法が提案されている(特許文献1)。当該方法では光の散乱等は改善することができるが、接着剤として、紫外線硬化型樹脂を使用するため、一旦硬化してしまうと表示パネルモジュールを破損しないように位置ズレ等の修正をすることが困難という問題があり、また、紫外線硬化型樹脂は、硬化前後の収縮が大きいため、硬化前は隙間なく充填できていても、硬化後に隙間が生じてしまったり、歪が生じてしまったりするという問題があった。さらに、紫外線硬化型樹脂組成物では、低分子量の(メタ)アクリルエステル成分および製造時に使用された揮発性のある溶媒等を除くことが難しかった。このため、樹脂を充填する際に減圧状態になると、これらの揮発による泡の発生が起こり、歩留まりが低下する、もしくは表示パネルの品質が低下するという問題があった。
また、接着剤を用いてパネルを貼り合せて製造される表示パネルにおいては、接着剤に対しては多様な耐久性が求められる。具体的には、耐熱性、ヒートサイクル性、湿熱耐久性などが求められ。接着剤の硬度を高めることにより改善される。一方、接着剤には外部衝撃を緩和して、衝撃による画像表示パネルへの影響を抑えることが求められるが、接着剤の硬度が高過ぎる場合、耐衝撃性が低下するという問題があった。
特開2005−55641号公報
本発明は、一定範囲の弾性率を持つ熱硬化性成分と光硬化性成分を組み合わせて使用することにより、耐久性に優れる光学部材用接着組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意検討したところ、特定の組成物を用いることにより、前記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるポリイソシアネート類(a1)および/または末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマー類(a2)およびポリオール類(a3)で構成された熱硬化性樹脂成分(A)ならびに硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるウレタン(メタ)アクリレート類(b)で構成された光硬化性樹脂成分(B)を少なくとも含有することを特徴とする光学部材用接着組成物;当該光学部材用接着組成物を硬化させて得られるアスカーゴム硬度計C2型での硬度が20〜50である硬化物に関する。
本発明の光学部材用接着組成物は、熱および活性エネルギー線の2種類の方法で硬化できるため、硬化を2段階で進めることができる。これにより、たとえば、画像表示パネルと保護パネルの間に本発明の光学部材用接着組成物を充填した後、活性エネルギー線を照射し、硬化した場合であっても、熱硬化前であれば、組成物が完全に硬化していないため、位置ズレ等を修正することができる。本発明の光学部材用接着組成物は、硬化前後の収縮が少ないため、硬化後に隙間や歪が生じず、硬化物は、透明性に優れるため、光学用部品等として有用である。また、本発明の光学部材用接着組成物は、特定範囲の弾性率を持つ熱硬化性成分と光硬化性成分を組み合わせて構成しているため、本発明の光学部材用接着組成物を使用してパネルを張り合わせて作成した表示パネルは、耐久性が良好で、外部衝撃に対しても緩衝性に優れる。さらに、本発明の光学部材用接着組成物では、光硬化性成分の割合を低くできるため、表示パネルへの充填工程中での、泡の発生を大幅に減らすことができる。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるポリイソシアネート類(a1)(以下、(a1)成分という)および/または末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマー類(a2)(以下、(a2)成分という)ならびにポリオール類(a3)(以下、(a3)成分という)で構成された熱硬化性樹脂成分(A)(以下、(A)成分という)、ならびに硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるウレタン(メタ)アクリレート類(b)(以下、(b)成分という)で構成された光硬化性樹脂成分(B)(以下、(B)成分という)を少なくとも含有することを特徴とする
(a1)成分としては、イソシアネート基を少なくとも2つ以上有する化合物であって後述する(a2)成分以外のものであれば特に限定されず、公知のものを使用することができる。具体的にはたとえば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、等の脂肪族ポリイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添テトラメチルキシリレンジイソシアネート、等の脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。なお、(a1)成分としては、前記したものの変性体であってもよい。変性体としては、たとえば、イソシアヌレート変性体、ビュレット変性体、ウレトジオン変性体、アロファネート変性体、ウレタン変性体等が挙げられる。(a1)成分としては、脂肪族ポリイソシアネートを用いることが、耐候性の点から好ましい。特に、(a1)成分としては、ヘキサメチレンジイソシアネート変性体および/またはリジンジイソシアネート変性体を用いることが好ましい。
(a2)成分は、後述する(a3)成分と前記(a1)成分を反応させて得られた反応物でありウレタン結合を有するものである。(a2)成分を用いることで、耐候性を向上させることができるため好ましい。
(a2)成分を製造するために使用される(a3)成分としては、一分子中に少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール等の脂肪族ポリオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン等の脂環族ポリオールなどが挙げられる。また、(a3)成分としては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等を用いることもできる。
(a2)成分を製造する際に用いる(a3)成分と(a1)成分の使用量比は、通常(a3)成分のヒドロキシル基数1モルに対し、(a1)成分のイソシアネート基数1.5〜3.0モル程度である。
(a2)成分を製造する際に用いる(a1)成分としては、ヘキサメチレンジイソシアネートおよび/またはリジンジイソシアネートの変性体を用いることが組成物の相溶性の点から特に好ましく、(a3)成分としては、プロピレングリコール、グリセリンのいずれかを反応開始剤として用いて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させた化合物を用いることが好ましい。
(a3)成分としては、前述のものを用いることができる。(a3)成分としては、脂肪族ポリエーテルポリオールが得られる硬化物の透明性と組成物の相溶性の点から好ましく、特に、(a3)成分としては、プロピレングリコール、グリセリンのいずれかを反応開始剤として用いて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させた化合物を使用すること好ましい。
(a1)成分および/または(a2)成分のNCO%は、10〜50%程度とすることが好ましいが、さらに10〜30%程度とすることが硬化前後の収縮率を抑える点から好ましい。なお、NCO%は、JIS K 1603により算出される。
(b)成分としては、ウレタン構造を有する(メタ)アクリレート樹脂であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。(b)成分としては、たとえば、前記(a1)成分または(a2)成分とヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートの反応物を用いることができる。ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物であれば特に限定されず公知のものを使用することができる。
ヒドロキシル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等を用いることができる。
(a1)成分および/または(a2)成分とヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートの使用量比は、通常、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートのヒドロキシル基数1モルに対し、(a1)成分および/または(a2)成分のイソシアネート基数0.5〜2.0モル程度反応させることにより得られる。
(b)成分としては、たとえば、脂環構造を有するイソシアネート成分、ポリオール成分およびヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを用いて得られる脂環族ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、脂肪族構造を有するイソシアネート成分、ポリオール成分およびヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを用いて得られる脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート樹脂成分、芳香族構造を有するイソシアネート成分、ポリオール成分およびヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを用いて得られる芳香族ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
脂環構造を有するイソシアネート成分としては、イソホロンジイソシアネートを用いることが好ましい。また、ポリオール成分としては、テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコールまたは、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリンのいずれかを反応開始剤として用いて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させた化合物を用いることが好ましい。調製に用いられるヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチルアクリレートを用いることが好ましい。
脂肪族構造を有するイソシアネート成分としては、ヘキサメチレンジイソシアネートを用いることが好ましい。また、調製に用いられるポリオール成分としては、テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコールまたは、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリンのいずれかを反応開始剤として用いて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させた化合物を用いることが好ましい。成分の調製に用いられるヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチルアクリレートを用いることが好ましい。
芳香族構造を有するイソシアネート成分としては、ジフェニルメタンジイソシアネートを用いることが好ましい。また、成分の調製に用いられるポリオール成分としては、テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコールまたは、プロピレングリコール、エチレングリコール、グリセリンのいずれかを反応開始剤として用いて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させた化合物を用いることが好ましい。成分の調製に用いられるヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ヒドロキシエチルアクリレートを用いることが好ましい。
これらの中では、脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート樹脂および/または脂環族ウレタン(メタ)アクリレートを用いることが、組成物の相溶性と耐候性の点から好ましい。
本発明の光学部材用接着組成物では、(A)成分と(B)成分との配合重量比率は10/0.5〜10/2.0であることが好ましい。10/0.5以下に(A)成分の割合を少なくすることで、活性エネルギー線によるパネルの仮止めが容易にできるようになり、位置ズレ等を修正しやすくなるため好ましい。10/2.0以下に(B)成分の割合を少なくすることで、熱硬化時の収縮がより小さくなり好ましい。また、(B)成分の割合を低くすることで、光硬化性成分に由来する充填時の泡の発生を抑制できるため好ましい。
本発明の光学部材用接着組成物では、(A)成分の硬化物における弾性率は1.0×10〜1.0×10Paの範囲が好ましい。一方、(B)成分の硬化物における弾性率は1.0×10〜1.0×10Paの範囲が好ましい。なお、ここで云う硬化物とは、(A)成分の場合、(A)成分だけを熱硬化させた硬化物を指し、(B)成分の場合、(B)成分だけを活性エネルギー線により硬化させた硬化物を指す。それぞれの硬化条件としては、(A)成分は60℃×1時間程度の加熱硬化、(B)成分は1,500mJ/cm程度となるように活性エネルギー線の照射を行うことが好ましい。(A)成分の硬化物の弾性率、並びに(B)成分の硬化物の弾性率は、(A)、(B)各成分の組成構成で調整することができる。なお、(A)、(B)各成分の硬化物の弾性率は、(A)成分と(B)成分との配合重量比率ならびに配合された光学部材用接着組成物を硬化して得られる硬化物の硬度が後述の範囲になるように設定される。
本発明の光学材料用樹脂組成物には、必要に応じて、反応性希釈剤(C)(以下、(C)成分という)を併用することができる。(C)成分としては、(b)成分以外のラジカル重合性の(メタ)アクリル化合物等を例示することができる。具体的には、たとえば、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、アクリロイルモルホリン、トリシクロデカニルアクリレート、イソボルニルアクリレート、などが挙げられる。なお、(C)成分を使用する場合の使用量は、特に限定されないが、(b)成分100重量部に対し20重量部程度以下である。充填時の発泡を抑制するため、特に10重量部程度以下とすることが好ましい。
本発明の光学材料用樹脂組成物には、各種公知の添加剤を添加することができる。使用できる添加剤としては、たとえば、消泡剤、ウレタン硬化触媒、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤、難燃剤、脱水剤、可塑剤、フィラー等が挙げられる。フィラーについては、無機フィラーを微細分散させることで、屈折率または誘電率を調整することができる。屈折率または誘電率の調整に使用できる無機フィラーとしては、たとえば、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸化ビスマス、酸化セリウム、酸化ニオブ等が挙げられる。
本発明の光学材料用樹脂組成物は、加熱および活性エネルギー線の照射のいずれの方法によっても硬化させることができる。そのため、光学部材接着組成物に活性エネルギー線を照射した後、加熱することにより硬化させることもできる。これにより、たとえば、画像表示パネルと保護パネルの間に本発明の光学材料用樹脂組成物を充填した後、活性エネルギー線を照射できない個所であっても、熱硬化により硬化させることができる。硬化条件は、特に限定されないが、通常、活性エネルギー線照射を1000 mJ/cm程度、活性エネルギー線照射後の熱硬化は50〜80℃で2時間程度または25℃×20〜24時間程度とすることが好ましい。
本発明の硬化物は、アスカーゴム硬度計C2型での硬度が20〜50の範囲である。硬化物の硬度が50を超えた場合には、硬化物の耐熱性は高く、接着組成物を使用してパネルを張り合わせて作成した表示パネルの耐久性も良好となるが、外部衝撃に対する緩衝性が悪くなり好ましくない。一方、硬化物の硬度が20未満では、外部衝撃に対する緩衝性は良好であるが、耐久性が悪くなるため好ましくない。硬化物の硬度は、アスカーゴム硬度計C2型(高分子計器(株)製)により測定した値である。
本発明の硬化物は、硬化前後の収縮率が1.0%以下である。また、屈折率は1.45〜1.60であり、厚み100μmでの可視光透過率が90%以上であるため、光学材料として有用である。硬化前後の収縮率は、成型収縮率法により測定した値である。また、屈折率は、アッベ屈折計((株)アタゴ製、NAR−1T)により測定した値である。厚み100μmでの可視光透過率は、分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製、U−4100)により測定した値である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されない。本発明の実施例に用いた原料化合物および添加剤についての詳細を表.1、2、3に示す。実施例は、ポリオール成分とウレタンアクリレートを含むものを主剤とし、イソシアネート成分を含むものを硬化剤とする2液性となっている。
製造例1(主剤の調製)
ポリエーテルポリオール(商品名:エクセノール837、旭硝子(株)製)58重量部、ポリエーテルポリオール(商品名:アデカポリエーテルPR−2008、(株)ADEKA製)33重量部、ウレタンアクリレート(商品名:ビームセットOCR−1、OCR−2、荒川化学工業(株)製)9重量部、触媒としてジブチルスズジラウレート0.01重量部を混合してポリオールとウレタンアクリレートの混合物(主剤)を調製した。
製造例2〜4
使用する各成分の種類および使用量を表1に記載のとおりに変更した他は製造例1と同様にして主剤を調製した。
Figure 2013213175
表中、略称は以下のとおりである。
エクセノール837:グリセリンを開始剤としてエチレンオキサイドを重合したポリエーテルポリオール(旭硝子(株)製、重量平均分子量6000、水酸基価28)
アデカポリエーテルPR−2008:プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドを共重合して得られたポリエーテルポリオール((株)ADEKA製、重量平均分子量2000、水酸基価56)
ビームセットOCR−1:ウレタンアクリレート(荒川化学工業(株)製)
ビームセットOCR−2:ウレタンアクリレート(荒川化学工業(株)製)
製造例5
ヘキサメチレンジイソシアネートのウレタン変性体(コロネート2094、日本ポリウレタン工業(株)製 97.5重量部、光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン)を1.25重量部ずつ混合し、イソシアネートと光重合開始剤の混合物(硬化剤)を調製した。
製造例6
使用する各成分の種類および使用量を表2に記載のとおりに変更した他は製造例5と同様にして硬化剤を調製した。
Figure 2013213175
表中、略称は以下のとおりである。
コロネート2094:ヘキサメチレンジイソシアネートのウレタン変性体(日本ポリウレタン工業(株)製、NCO%16.5%)
光重合開始剤A:1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
光重合開始剤B:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
実施例1
製造例1で調製した主剤100重量部および製造例5で調製した硬化剤15重量部を混合して光学材料用樹脂組成物115重量部を得た。
実施例2〜4
使用する主剤および硬化剤の種類および使用量を表3に記載のとおりに変更した他は実施例1と同様にして光学材料用樹脂組成物を調製した。
硬化物弾性率(JIS K 7312)
(A)成分または(B)成分を厚さ2mmサンプル成型用の型に流し込み、(A)成分は60℃×1時間の加熱硬化を行い、(B)成分は1,500mJ/cm程度となるように活性エネルギー線を照射して硬化させた。得られた硬化物について、JIS K 7312で定める成型物の物理試験方法に準拠して評価した。試験片は2号形ダンベル試験片として、精密万能試験機((株)島津製作所製オートグラフ AGS−X)を用いて引張速度500mm/minで弾性率の測定を行った。
Figure 2013213175
実施例1〜4で得られた光学部材用接着組成物の硬化物硬度、硬化物弾性率、耐久性および硬化物の可視光透過率、収縮率、屈折率、UV硬化性の測定、耐熱試験、湿熱耐久試験、ヒートサイクル試験を行った。表4に示す。
硬化物硬度
実施例1〜4で調製した光学材料用樹脂組成物を厚さ25mmサンプル成型用のガラス製の型に流し込み、UV照射炉にて1000mJ/cmのUV照射を行った後、乾燥炉にて60℃×1時間保持して硬化させた。得られた硬化物について、ゴム硬度計(商品名:アスカーゴム硬度計C2型 高分子計器(株)製)を用いて測定を行った。
耐久性 パネルの構成、試験方法(耐熱性、湿熱耐久性、ヒートサイクル性)、判定方法
実施例1〜4で調製した光学材料用樹脂組成物が厚さ0.1mmとなるようにガラス板2枚ではさみ込み、UV照射炉にて1000mJ/cmのUV照射を行った後、乾燥炉にて60℃×1時間保持して硬化させた。得られた硬化物について、乾燥炉(商品名:ETTAS NO−300アズワン(株)製)、恒温恒湿器(商品名:ETAC SD01 エタックエンジニアリング(株)製)、熱衝撃試験器(商品名:ETAC NT500 エタックエンジニアリング(株)製)を用いて試験を行った。試験条件は各々85℃×500時間、60℃95%RH×500時間、−40℃⇔85℃250サイクル、とした。試験後の硬化物について、目視による外観変化と透過率測定(商品名:分光彩度計JS555(株)カラーテクノシステムズ製)を行った。外観と透過率が試験前の状態から変化しなかった場合を良好とし、変化した場合を不良とした。
可視光透過率
実施例1〜4で調製した光学材料用樹脂組成物を厚さ0.1mmサンプル成型用のガラス製の型に流し込み、UV照射炉にて1000mJ/cmのUV照射を行った後、乾燥炉にて60℃×1時間保持して硬化させた。得られた硬化物について、分光光度計(商品名:U−4100、(株)日立ハイテクノロジーズ製)を用いて測定を行った。
収縮率(成型収縮率法)
実施例1〜4で調製した光学材料用樹脂組成物を内径66.0mm、高さ8.8mmの金属型に10g流し込み、UV照射炉にて1000mJ/cmのUV照射を行った後、乾燥炉にて60℃×1時間保持して硬化させた。収縮率は金属型内径と硬化物の直径の差から求めた。
屈折率(JIS K 7105 5.1)
実施例1〜4で調製した光学材料用樹脂組成物を厚さ2.0mmサンプル成型用のガラス製の型に流し込み、UV照射炉にて1000mJ/cmのUV照射を行った後、乾燥炉にて60℃×1時間保持して硬化させた。硬化物を用いてアッペ屈折計NAR−1Tを用いて測定を行った。
UV硬化性
主剤と硬化剤の混合液を2枚のスライドガラスで挟み、UV照射炉にて1000mJ/cmのUV照射を行った後、UV硬化性を確認するため、2枚のスライドガラスをずらす評価を行った。UV照射を行った後に2枚のスライドガラスがずれなかった場合を良好とし、ずれた場合を不良とした。
Figure 2013213175
比較例1〜4
使用する主剤および硬化剤の種類および使用量を、表5および表6に記載のとおりに変更した他は、実施例1と同様にして光学材料用樹脂組成物を調製した。比較例1では、熱硬化性樹脂成分(A)と光硬化性樹脂成分(B)との配合重量比率が10/0.5以下であり、比較例2では、熱硬化性樹脂成分(A)と光硬化性樹脂成分(B)との配合重量比率が10/2.0以上であり、比較例3では、熱硬化性樹脂成分(A)硬化物の弾性率が1.0×10Pa以上かつ硬度が50以上であり、比較例4では、熱硬化性樹脂成分(A)硬化物の弾性率が1.0×10Pa未満かつ硬化物の硬度が20未満となっている。
比較例1〜4で得られた光学材料用樹脂組成物を用い、上記方法と同様にして可視光透過率、収縮率、UV硬化性の測定、耐熱試験、湿熱耐久試験、ヒートサイクル試験を行った。結果を表7に示す。
Figure 2013213175
Figure 2013213175
Figure 2013213175

Claims (9)

  1. 硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるポリイソシアネート類(a1)および/または末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマー類(a2)およびポリオール類(a3)で構成された熱硬化性樹脂成分(A)ならびに硬化物の弾性率が1.0×10〜1.0×10Paの範囲となるウレタン(メタ)アクリレート類(b)で構成された光硬化性樹脂成分(B)を少なくとも含有することを特徴とする光学部材用接着組成物。
  2. 熱硬化性樹脂成分(A)と光硬化性樹脂成分(B)との配合重量比率が10/0.5〜10/2.0である請求項1記載の光学部材用接着組成物。
  3. ポリイソシアネート類(a1)が脂肪族ポリイソシアネートである請求項1〜2のいずれかに記載の光学部材用接着組成物。
  4. 脂肪族ポリイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネート変性体および/またはリジンジイソシアネート変性体である請求項3記載の光学部材用接着組成物。
  5. 末端がイソシアネートであるウレタンプレポリマー類(a2)が、脂肪族ポリエーテルポリオール(b1)と脂肪族ポリイソシアネート(b2)とを反応させて得られるものである請求項1〜4のいずれかに記載の光学部材用接着組成物。
  6. ポリオール類(a3)が脂肪族ポリエーテルポリオールである請求項1〜5のいずれかに記載の光学部材用接着組成物。
  7. 脂肪族ポリエーテルポリオールがテトラヒドロフランを開環重合して得られるポリテトラメチレンエーテルグリコールまたは、プロピレングリコール、グリセリンのいずれかを反応開始剤として用いて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを反応させた化合物である請求項6記載の光学部材用接着組成物。
  8. ウレタン(メタ)アクリレート類(b)が、脂環族ウレタン(メタ)アクリレート樹脂および/または脂肪族ウレタン(メタ)アクリレート樹脂で構成される請求項1〜7のいずれかに記載の光学部材用接着組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の光学部材用接着組成物を硬化させて得られるアスカーゴム硬度計C2型での硬度が20〜50である硬化物。
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KR20170008243A (ko) * 2014-06-30 2017-01-23 디아이씨 가부시끼가이샤 자외선 경화형 점착제 조성물, 및, 점착 필름
JP2021100991A (ja) * 2019-12-24 2021-07-08 理想科学工業株式会社 接着剤、感熱スクリーンマスター及び感熱スクリーンマスターの製造方法

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