JP5987135B1 - 光学透明粘着シート、光学透明粘着シートの製造方法、積層体、及び、タッチパネル付き表示装置 - Google Patents

光学透明粘着シート、光学透明粘着シートの製造方法、積層体、及び、タッチパネル付き表示装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、柔軟性に優れ、厚膜化が可能な熱硬化性ポリウレタン組成物を用いて、耐環境性に優れた光学透明粘着シートを提供する。本発明の光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シートであって、上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び、タッキファイヤーを含有し、上記ポリオール成分は、オレフィン骨格を有し、上記ポリイソシアネート成分は、イソシアネート基を有する脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートと、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートである。

Description

本発明は、光学透明粘着シート、光学透明粘着シートの製造方法、積層体、及び、タッチパネル付き表示装置に関する。
光学透明粘着(OCA:Optically Clear Adhesive)シートは、光学部材の貼り合わせに利用される透明な粘着シートである。近年、スマートフォン、タブレットPC、携帯型ゲーム機、カーナビゲーション装置等の分野でタッチパネルの需要が急速に伸びており、これに伴い、タッチパネルを他の光学部材に貼り合わせるために用いられるOCAシートの需要も増加している。タッチパネルを備えた表示装置は、通常では、液晶パネル等の表示パネル、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる透明導電膜を表層に有する透明部材(タッチパネル本体)、及び、透明導電膜を保護するカバーパネル等の光学部材が積層された構造を有し、光学部材間の貼り合わせにOCAシートが用いられている。但し、表示パネルとタッチパネル本体との間は、表示パネルの筐体であるベゼルの端部が存在するために他の光学部材の間隔よりも広く、OCAシートによる貼り合わせはされず、エアギャップと呼ばれる空気層を設けることが一般的であった。
OCAシートとしては、例えば、シリコーン系樹脂組成物やアクリル系樹脂組成物からなるものが知られている。しかしながら、シリコーン樹脂を用いたOCAシートは、粘着力が低いため、光学部材間に空気が入り込み、例えば、表示画面の視認性が低下することがあった。アクリル系樹脂を用いたOCAシートでは、アクリル系樹脂中に残存したアクリル酸や加水分解によって生じた酸成分が、光学部材に用いられている金属を腐食させることがあった。また、アクリル系樹脂組成物が紫外線硬化型の樹脂組成物である場合には、紫外線照射時にアクリル系樹脂の表層部で反応に必要なフリーラジカルが消費されてしまい、底部が未硬化となるため、厚膜のOCAシートを得ることは困難であった。
これに対して、特許文献1では、OCAシートに、液状ポリカーボネートジオールを含有するポリオールと変性ポリイソシアネートからなるポリウレタン樹脂形成性組成物を用いることが検討されている。
また、特許文献2には、湿気硬化型接着剤のオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂への接着性を向上することを目的として、特定のウレタンプレポリマー、特定のオレフィン系ポリオール、及び、複数種の特定の粘着付与樹脂を含むウレタン系湿気硬化型接着剤組成物が開示されている。
特開2013−136731号公報 特開2012−21104号公報
光学部材間に空気層であるエアギャップが存在すると、空気層及び光学部材の屈折率の差により界面反射が生じるため、表示パネルの視認性が低下する。このため、表示パネルとタッチパネル本体との貼り合わせに適した厚膜のOCAシートが求められていた。また、表示パネルとタッチパネル本体との貼り合わせに用いられるOCAシートには、ベゼルの厚みによって形成される段差を被覆することも求められる。したがって、柔軟性(段差追従性)に優れ、かつ、厚膜化が可能なOCAシートが必要であった。
更に、OCAシートに求められる重要な特性は粘着力であり、ガラスに対する粘着力が評価指標として一般的に用いられている。これらに加えて、OCAシートには、使用環境に変化が生じても物性に変化が無いことが求められる。
これに対して、本発明者らは、柔軟性に優れ、厚膜化が可能なOCAシートの材料として、非溶剤系である熱硬化性ポリウレタン組成物に着目した。そして、熱硬化性ポリウレタン組成物にタッキファイヤー(粘着付与剤)を添加することにより、OCAシートの粘着力についても確保できることを見出した。
本発明者らは、更に開発を進め、熱硬化性ポリウレタン組成物を用いて耐環境性に優れたOCAシートを得る方法について種々検討した。その結果、熱硬化性ポリウレタン組成物の原料となるポリオール成分としてポリカーボネート系ポリオールを用いた場合には、耐環境性に優れているものの、OCAシートをガラスに貼り合わせて、高温・高湿環境(温度85℃・湿度85%)、高温・常湿環境(温度95℃)等の促進環境試験に投入したときに、ガラスとOCAシートの界面に気泡が発生しやすいことが分かった。なお、気泡の主原因は、OCAシート内部から発生したガスであると推定される。アウトガスの成分としては、水分と有機分が考えられ、主に水分であると考えられる。また、ポリカーボネート系ポリオールを用いた熱硬化性ポリウレタン組成物は極性が比較的高いため、ガラスとの濡れ性が悪く、高温環境下では弾性変形の影響が表れやすいことも原因の一つとして考えられる。
また、ポリオール成分としてポリエーテル系ポリオールを用いた場合には、耐加水分解性に優れ、高湿環境において優位であったものの、耐熱性が低く、熱劣化によりOCAシートの一部が溶融し、OCAシートが染み出てしまうことが分かった。更に、ポリオール成分としてポリオレフィン系ポリオールを用いた場合には、良好な耐熱性が得られ、かつ疎水性を有することから水分によるアウトガスの発生も抑制することができるが、高温・高湿環境下で白化しやすいことが分かった。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、柔軟性に優れ、厚膜化が可能な熱硬化性ポリウレタン組成物を用いて、耐環境性に優れた光学透明粘着シートを提供することを目的とする。
本発明者らは、耐環境性に優れた光学透明粘着シートについて検討したところ、ポリオール成分として、ポリオレフィン系ポリオールを用いるとともに、ポリイソシアネート成分として、イソシアネート基を有する脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートと、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートを用いれば、アウトガス及び白化をいずれも抑制し、高温・高湿環境、高温・常湿環境等に対する耐環境性に優れた光学透明粘着シートが得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明の光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シートであって、上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び、タッキファイヤーを含有し、上記ポリオール成分は、オレフィン骨格を有し、上記ポリイソシアネート成分は、イソシアネート基を有する脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートと、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートであることを特徴とする。
上記タッキファイヤーは、ジシクロペンタジエンと芳香族化合物の共重合体を水素添加して得られる水添石油樹脂、及び、脂環族飽和炭化水素樹脂の少なくとも一種を含むことが好ましい。
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、可塑剤を含有することが好ましい。上記可塑剤は、カルボン酸系可塑剤を含むことが好ましい。
本発明の光学透明粘着シートの製造方法は、本発明の光学透明粘着シートを製造する方法であって、上記ポリオール成分、上記ポリイソシアネート成分、及び、上記タッキファイヤーを攪拌混合して上記熱硬化性ポリウレタン組成物を調製する工程と、上記熱硬化性ポリウレタン組成物を硬化する工程とを含むことを特徴とする。
本発明の積層体は、本発明の光学透明粘着シートと、上記光学透明粘着シートの一方の面を覆う第一の離型フィルムと、上記光学透明粘着シートの他方の面を覆う第二の離型フィルムとが積層されたものであることを特徴とする。
本発明のタッチパネル付き表示装置は、本発明の光学透明粘着シートと、表示パネルと、タッチパネルとを備えることを特徴とする。
本発明の光学透明粘着シートは、柔軟性に優れ、厚膜化が可能な熱硬化性ポリウレタン組成物の優位性を得つつ、アウトガス及び白化をいずれも抑制し、高温・高湿環境、高温・常湿環境等に対する優れた耐環境性を得ることができるものである。したがって、本発明の光学透明粘着シートをガラスに貼り合わせれば、安定した貼り合わせ界面を持続的に保持することができる。このような本発明の光学透明粘着シートは、ディスプレイ、タブレットPC等の用途で好適に用いられるものである。
また、本発明の光学透明粘着シートの製造方法によれば、上記光学透明粘着シートを好適に製造することができる。本発明の積層体によれば、本発明の光学透明粘着シートの取扱い性を向上することができる。本発明のタッチパネル付き表示装置によれば、表示画面の視認性を向上することができる。
本発明の光学透明粘着シートを用いたタッチパネル付き表示装置の一例を模式的に示した断面図である。 本発明の光学透明粘着シートの作製に用いる成形装置の一例を説明するための模式図である。 実施例1の離型フィルム付き光学透明粘着シートを模式的に示した断面図である。 実施例及び比較例の光学透明粘着シートの粘着力の評価方法を説明するための模式図である。
本発明の光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シートであって、上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び、タッキファイヤーを含有し、上記ポリオール成分は、オレフィン骨格を有し、上記ポリイソシアネート成分は、イソシアネート基を有する脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートと、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートであることを特徴とする。なお、本明細書において、「光学透明粘着シート」とは、「光学透明粘着フィルム」と同義である。
本発明の光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなり、熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分及びポリイソシアネート成分を含有する。熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物は、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とを反応させることにより得られ、下記式(A)に示した構造を有する。
Figure 0005987135
上記式(A)中、Rは、ポリイソシアネート成分のNCO基を除いた部位を表し、R’は、ポリオール成分のOH基を除いた部位を表し、nは、繰り返し単位数を表す。
熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物は、アクリル変性されていないことが好ましく、主鎖中にアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等に由来する部位が含まれないことが好ましい。熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物がアクリル変性されると、疎水化されるため、高温・高湿下において水分の凝集が生じやすくなる。この水分の凝集は、白化、発泡等を引き起こし、光学特性を損なうことがある。したがって、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物をアクリル変性されていないものとすることで、高温・高湿下において白化、発泡等による光学特性の低下を防止することができる。
ポリオール成分及びポリイソシアネート成分としては、いずれも常温(23℃)で液体のものを用いることができ、溶剤を用いずに熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物を得ることができる。タッキファイヤー等の他の成分は、ポリオール成分及びポリイソシアネート成分のいずれかに添加することができ、好ましくは、ポリオール成分に添加される。このように、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物によって光学透明粘着シートを作製する場合、溶剤の除去が必要ないため、均一なシートを厚く形成することができる。このため、本発明の光学透明粘着シートを、表示パネルと透明導電膜を表層に有する透明部材(タッチパネル)との貼り合わせに用いる場合、ベゼルの段差を被覆することができる。また、本発明の光学透明粘着シートは厚く形成しても光学特性を維持することができるものであり、透明性(ヘイズ)の低下、色付き、発泡(被着体との界面での気泡の発生)を充分に抑制することができる。
また、本発明の光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなり、柔軟であるため、引っ張り応力が加わったときに、良く伸び、非常に千切れにくい。このため、糊残りすることなく、引き剥がすことが可能である。更に、本発明の光学透明粘着シートは、柔軟であるとともに厚膜化できることから、耐衝撃性に優れ、透明導電膜を表層に有する透明部材とカバーパネルとの貼り合わせに用いることができ、更に他の部材を用いる場合には、表示パネル、又は、透明導電膜を表層に有する透明部材と、他の部材との貼り合わせにも用いることができる。更に、本発明の光学透明粘着シートは、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなるため、誘電率が高く、従来のアクリル系樹脂組成物からなる光学透明粘着シートよりも高い静電容量が得られる。このため、本発明の光学透明粘着シートは、静電容量方式のタッチパネルの貼り合わせに好適に用いられる。
[ポリオール成分]
上記ポリオール成分は、オレフィン骨格を有するものであり、すなわち主鎖がポリオレフィン又はその誘導体によって構成されている。オレフィン骨格を有するポリオール成分としては、例えば、1,2−ポリブタジエンポリオール、1,4−ポリブタジエンポリオール、1,2−ポリクロロプレンポリオール、1,4−ポリクロロプレンポリオール等のポリブタジエン系ポリオールや、ポリイソプレン系ポリオール、それらの二重結合を水素又はハロゲン等で飽和化したものが挙げられる。また、上記ポリオール成分は、ポリブタジエン系ポリオール等に、スチレン、エチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等のオレフィン化合物を共重合させたポリオールやその水添物であってもよい。上記ポリオール成分は、直鎖構造を有するものであってもよく、分岐構造を有するものであってもよい。上記ポリオール成分は、1種類のみ用いられてもよいし、2種類以上用いられてもよい。
上記ポリオール成分の数平均分子量は、300以上、5000以下であることが好ましい。ポリオール成分の数平均分子量が300未満である場合には、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応が速過ぎて熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物を均一なシートに成形することが困難になったり、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物の柔軟性が低下して脆くなったりすることがある。ポリオール成分の数平均分子量が5000を超える場合には、ポリオール成分の粘度が高くなり過ぎて熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物を均一なシートに成形することが困難になったり、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物が結晶化して白濁したりする等の不具合が生じることがある。ポリオール成分の数平均分子量は、500以上、3000以下であることがより好ましい。
上記オレフィン骨格を有するポリオール成分のうち公知のものとしては、例えば、出光興産社製の水酸基末端ポリイソプレンを水添して得られるポリオレフィンポリオール(「EPOL(エポール、登録商標)」、数平均分子量:2500)、日本曹達社製の両末端水酸基水素化ポリブタジエン(「GI−1000」、数平均分子量:1500)、三菱化学社製のポリヒドロキシポリオレフィンオリゴマー(「ポリテール(登録商標)」)等が挙げられる。
[ポリイソシアネート成分]
ポリイソシアネート成分は、イソシアネート基を有する脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシネートと、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートである。脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシネートを用いることにより、光学透明粘着シートの着色や変色がより発生しにくく、長期に渡って光学透明粘着シートの透明性をより確実に確保することができる。また、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物を反応させた変性体とすることによって、ポリイソシアネート成分は、親水性部分(エチレンオキシドユニット)の作用によって白化を抑制することができ、疎水性部分(その他のユニット)の作用によって低極性のタッキファイヤー、可塑剤等との相溶性を発揮することができる。
上記脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシネートは、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシネート、及び、脂肪族及び/又は脂環族のジイソシアネートを出発物質として得られるポリイソシアネートの少なくとも一種を意味する。
上記脂肪族ポリイソシネート及び脂環族ポリイソシネートの具体例としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート、それらの変性体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。上記具体例のなかでも、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート及びそれらの変性体が好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネート及びその変性体が特に好ましい。なお、ヘキサメチレンジイソシアネートの変性体としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートをイソシアヌレート変性、アロファネート変性、及び/又は、ウレタン変性したもの等が挙げられる。
上記エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物としては、例えば、アルコール類、フェノール類及び/又はアミン類のエチレンオキシド付加物が挙げられ、親水性を高める観点から、1分子当たり6個以上のエチレンオキシドユニットを有するものが好適に用いられる。
上記アルコール類としては、例えば、1価アルコール類、2価アルコール類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ブチレンジオール、ペオペンチルグリコール等)、3価アルコール類(グリセリン、トリメチロールプロパン等)が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記フェノール類としては、例えば、ハイドロキノン、ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF等)、フェノール化合物のホルマリン低縮合物(ノボラック樹脂、レゾールの中間体)が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
上記エチレンオキシドユニットの含有量は、熱硬化性ポリウレタン組成物の全体に対して、1重量%以上、20重量%以下であることが好ましい。上記含有量が1重量%未満であると、充分に白化を抑制できないおそれがある。上記含有量が20重量%を超えると、低極性のタッキファイヤー、可塑剤等との相溶性が低下することによって、ヘイズ等の光学特性が低下するおそれがある。
上記変性ポリイソシアネートの1分子当たりのイソシアネート基の数は、平均で2.0以上であることが好ましい。上記イソシアネート基の数が平均で2.0未満であると、架橋密度の低下により、熱硬化性ポリウレタン組成物が充分に硬化しないおそれがある。
本発明において、熱硬化性ポリウレタン組成物は、α比(ポリオール成分由来のOH基のモル数/ポリイソシアネート成分由来のNCO基のモル数)が1以上である。α比が1未満である場合には、ポリイソシアネート成分の配合量が、ポリオール成分の配合量に対して過剰であるため、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物が硬くなり、光学透明粘着シートに要求される柔軟性を確保することが困難となる。光学透明粘着シートの柔軟性が低いと、特に、タッチパネル等の光学部材を貼り合わせる場合、貼り合わせ面に存在する凹凸及び段差を被覆することができない。また、光学透明粘着シートに要求される粘着力を確保することができない。α比は、1<α<2.0を満たすことがより好ましい。α比が2.0以上である場合には、熱硬化性ポリウレタン組成物が充分に硬化しないことがある。
[タッキファイヤー]
本発明において、熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、タッキファイヤー(粘着付与剤)を含有する。タッキファイヤーは、粘着力を向上するために添加される添加剤であり、通常、分子量が数百〜数千の無定型オリゴマーで、常温で液状又は固形の熱可塑性樹脂である。熱硬化性ポリウレタン組成物がタッキファイヤーを含有することで、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シートは、その両面において充分な粘着力を有する。
上記タッキファイヤーとしては特に限定されず、例えば、石油樹脂系タッキファイヤー、炭化水素樹脂系タッキファイヤー、ロジン系タッキファイヤー、テルペン系タッキファイヤー等を含むものが挙げられる。これらは1種類のみ含まれていてもよいし、2種類以上含まれていてもよい。
上記タッキファイヤーとしては、上記オレフィン骨格を有するポリオール成分との相溶性に優れることから、石油樹脂系タッキファイヤーが好適に用いられる。上記石油樹脂系タッキファイヤーの中でも、ジシクロペンタジエンと芳香族化合物の共重合体を水素添加して得られる水添石油樹脂が好適に用いられる。ジシクロペンタジエンは、C5留分から得られる。上記芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物が挙げられる。ジシクロペンタジエンとビニル芳香族化合物との割合は特に限定されないが、重量基準で、ジシクロペンタジエン:ビニル芳香族化合物=70:30〜20:80であることが好ましく、60:40〜40:60であることがより好ましい。上記水添石油樹脂の好ましい軟化点は90〜160℃、好ましいビニル芳香族化合物単位含有量は35質量%以下、好ましい臭素価は0〜30g/100g、好ましい数平均分子量は500〜1100である。上記水添石油樹脂のうち公知のものとしては、例えば、出光興産社製の「アイマーブP−100」が挙げられる。
上記タッキファイヤーとしては、上記オレフィン骨格を有するポリオール成分との相溶性に優れることから、炭化水素樹脂系タッキファイヤーが好適に用いられる。上記炭化水素樹脂系タッキファイヤーの中でも、脂環族飽和炭化水素樹脂が好適に用いられる。上記脂環族飽和炭化水素樹脂のうち公知のものとしては、例えば、荒川化学工業社製の「アルコンP−100」が挙げられる。
上記タッキファイヤーは、酸価が1mgKOH/g以下であることが好ましい。酸価が1mgKOH/g以下であれば、タッキファイヤーがポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応を阻害するのを充分に防止することができる。また、タッキファイヤーの軟化点は、80℃以上、120℃以下であることが好ましく、80℃以上、100℃以下であることがより好ましい。軟化点が80℃以上、120℃以下である場合には、タッキファイヤーをポリオール成分中に溶解させる際に、ポリオール成分が熱によって劣化してしまうのを充分に防止することができる。
上記タッキファイヤーの含有量は、熱硬化性ポリウレタン組成物に対して、1重量%以上、20重量%以下であることが好ましい。タッキファイヤーの含有量が1重量%未満である場合には、光学透明粘着シートの粘着力を充分に向上できないことがあり、特に、高温・高湿下における粘着力が不充分になることがある。タッキファイヤーの含有量が20重量%を超える場合には、ポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応を阻害し、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物中にウレタン架橋が充分に形成されなくなることがある。その結果、高温・高湿下において光学透明粘着シートが溶解して形状が変化したり、タッキファイヤーが析出(ブリード)したりすることがある。また、ウレタン架橋を充分に形成するためにポリオール成分とポリイソシアネート成分との反応時間を長くすると、生産性が低下する。
[可塑剤]
本発明において、熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、可塑剤を含有してもよい。可塑剤の添加により、低硬度化されることで、本発明の光学透明粘着シートの取り扱い性や段差追従性を向上することができる。なお、可塑剤の添加により接着力は低下するおそれがあるが、本発明の光学透明粘着シートによれば、多少接着力が低下しても充分な接着力を確保できる。
上記可塑剤としては、熱可塑性樹脂に柔軟性を付与するために用いられる化合物であれば特に限定されないが、相溶性及び耐候性の観点から、カルボン酸系可塑剤を含むことが好ましい。上記カルボン酸系可塑剤としては、例えば、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジブチル等のフタル酸エステル(フタル酸系可塑剤)や、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル、アジピン酸エステル、トリメリット酸エステル、マレイン酸エステル、安息香酸エステル、ポリ−α−オレフィン等が挙げられる。これらは1種類のみ含まれていてもよいし、2種類以上含まれていてもよい。上記カルボン酸系可塑剤のうち公知のものとしては、例えば、BASF社製の「DINCH」、新日本理化社製の「サンソサイザーDUP」、イオネスオリゴマーズ社製の「Durasyn(登録商標)148」が挙げられる。
[触媒]
本発明において、熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、触媒を含有してもよい。触媒としては、ウレタン化反応に用いられる触媒であれば特に限定されず、例えば、ジラウリル酸ジ−n−ブチル錫、ジラウリル酸ジメチル錫、ジブチル錫オキシド、オクタン錫等の有機錫化合物;有機チタン化合物;有機ジルコニウム化合物;カルボン酸錫塩;カルボン酸ビスマス塩;トリエチレンジアミン等のアミン系触媒が挙げられる。
上記触媒としては、非アミン系触媒が好ましい。アミン系触媒を用いる場合、光学透明粘着シートが変色しやすくなることがある。より好ましい触媒は、ジラウリル酸ジメチル錫である。
上記触媒の添加量は、例えば、ポリオール成分、及び、ポリイソシアネート成分の合計量に対して、0.01重量%以上、0.1重量%以下である。
[モノイソシアネート成分]
上記熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、モノイソシアネート成分を含有してもよい。モノイソシアネート成分を含有することにより、光学透明粘着シートに要求される柔軟性を損なうことなく、高温・高湿下における粘着力を向上することができる。熱硬化性ポリウレタン組成物のα比が1以上である場合には、硬化物中に未反応のOH基が残存することを防止するために、モノイソシアネート成分が用いられることが好ましい。
上記モノイソシアネート成分は、分子内に1個のイソシアネート基を有する化合物であり、その具体例としては、例えば、オクタデシルジイソシアネート(ODI)、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート(AOI)、イソシアン酸オクチル、イソシアン酸ヘプチル、3−イソシアナートプロピオン酸エチル、イソシアン酸シクロペンチル、イソシアン酸シクロヘキシル、2−メトキシエタンイソシアネート、イソシアナート酢酸エチル、イソシアナート酢酸ブチル、p−トルエンスルフォニルイソシアネート等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。モノイソシアネート成分としては、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(MOI)が好ましい。これは、ポリオール成分との相溶性が良く、疎水性が高いためである。
しかしながら、熱硬化性ポリウレタン組成物がモノイソシアネート成分を含有する場合には、モノイソシアネート成分が従来のウレタン骨格を阻害するために特性が低下することがある。また、モノイソシアネート成分が過剰に含有されると、空気中の水分と反応して発泡を引き起こすことがある。このため、本発明の光学透明粘着シートを製造する場合において、設計のロバスト性を考慮すると、熱硬化性ポリウレタン組成物は、モノイソシアネート成分を含有しないことが好ましい。
上記熱硬化性ポリウレタン組成物には、光学透明粘着シートの要求特性を阻害しない範囲で、必要に応じて、着色剤、安定剤、酸化防止剤、防徽剤、難燃剤等の各種添加剤が添加されていてもよい。
本発明の光学透明粘着シートの厚みは特に限定されないが、50μm以上、2000μm以下であることが好ましい。厚みが50μm未満である場合には、光学透明粘着シートの一方の面を光学部材の表面に貼り付けたときに、光学透明粘着シートによって光学部材の表面に存在する凹凸又は段差を被覆することができず、光学透明粘着シートの他方の面と他の光学部材の表面とを充分な接着力で貼り合わせることができないことがある。厚みが2000μmを超える場合には、ヘイズや全光線透過率等の光学特性が充分に得られないことがある。光学透明粘着シートの厚みの、より好ましい下限は100μmであり、更に好ましい下限は200μmであり、特に好ましい下限は250μmである。光学透明粘着シートの厚みの、より好ましい上限は1500μmであり、更に好ましい上限は1000μmである。また、光学透明粘着シートは、被着体の貼り付け面に存在する凹凸又は段差の高さに対して3倍以上の厚みを有することが好ましい。
本発明の光学透明粘着シートは、光学透明粘着シートとしての性能を確保するために、ヘイズが1%以下であること、全光線透過率が90%以上であることが好ましい。ヘイズ及び全光線透過率は、例えば、日本電色工業社製の濁度計「HazeMeter NDH2000」を用いて測定することができる。ヘイズは、JIS K 7136に準拠した方法で測定され、全光線透過率は、JIS K 7361−1に準拠した方法で測定される。
本発明の光学透明粘着シートは、180°剥離試験で測定される粘着力が、常温・常湿下において2N/25mm以上であることが好ましく、5N/25mm以上であることがより好ましく、10N/25mm以上であることが更に好ましい。また、上記粘着力が、高温・高湿下において1.0N/25mm以上であることが好ましい。180°剥離試験での粘着力は、常温・常湿下において、10N/25mm以上、15N/25mm以下であることがより好ましい。また、高温・高湿下において、4N/25mm以上、15N/25mm以下であることがより好ましく、10N/25mm以上、15N/25mm以下であることが更に好ましい。光学透明粘着シートの粘着力が15N/25mm以下であれば、光学透明粘着シートをタッチパネル等の光学部材の貼り合わせに用いた場合に、糊残りなく剥がすことができるので、リワーク性に優れる。また、光学透明粘着シートの粘着力が大きくなり過ぎると、光学透明粘着シートと被着体との間に入った気泡を抜くのが困難になることがある。なお、180°剥離試験の試験方法の詳細については後述する。
本発明の光学透明粘着シートのマイクロゴムA硬さは、0.5°以上、25°以下であることが好ましい。マイクロゴムA硬さが0.5°未満である場合には、使用時(光学部材への貼り付け時)の取り扱い性が悪く、光学透明粘着シートを変形させてしまうことがある。一方、マイクロゴムA硬さが25°を超える場合には、光学透明粘着シートの柔軟性が低く、光学部材に貼り付ける際に、光学部材の表面形状に追従することができず、空気を噛み込んでしまうことで、光学部材から剥がれる原因となることがある。また、光学透明粘着シートの柔軟性が低いと、特に、タッチパネル等の光学部材を貼り合わせる際に、ベゼルの段差を被覆することができないことがある。光学透明粘着シートのマイクロゴムA硬さは、0.5°以上、15°以下であることがより好ましい。マイクロゴムA硬さは、例えば、高分子計器社製のマイクロゴム硬度計「MD−1タイプA」を用いて測定することができる。マイクロゴム硬度計「MD−1タイプA」は、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして、設計・製作された硬度計であり、測定対象物のサイズが薄くてもスプリング式ゴム硬度計A型の硬度と一致した測定値を取得することができる。
本発明の光学透明粘着シートの両面には離型フィルムが貼り付けられてもよい。本発明の光学透明粘着シートと、上記光学透明粘着シートの一方の面を覆う第一の離型フィルムと、上記光学透明粘着シートの他方の面を覆う第二の離型フィルムとが積層されたものである積層体(以下、「本発明の積層体」ともいう)もまた、本発明の一態様である。第一及び第二の離型フィルムが貼り付けられることにより、本発明の光学透明粘着シートの表面を、被着物に貼り付ける直前まで保護することができる。これにより、粘着性の低下や、異物の付着を防止できる。また、被着物以外に貼りついてしまうことも防止できるので、本発明の光学透明粘着シートの取扱い性を向上することができる。
上記第一及び第二の離型フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用いることができる。第一の離型フィルムと第二の離型フィルムの材質や厚みは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
本発明の光学透明粘着シートと第一の離型フィルムとの貼り合わせ強度(剥離強度)と、本発明の光学透明粘着シートと第二の離型フィルムとの貼り合わせ強度は、互いに異なることが好ましい。貼り合わせ強度に差があることにより、本発明の積層体から第一及び第二の離型フィルムの一方(貼り合わせ強度が弱い方の離型フィルム)のみを剥離し、露出させた光学透明粘着シートの第一の面と第一の被着体を貼り合わせ、その後に、第一及び第二の離型フィルムの他方(貼り合わせ強度が強い方の離型フィルム)を剥離し、露出させた光学透明粘着シートの第二の面と第二の被着体を貼り合わせることが容易になる。第一の離型フィルムの本発明の光学透明粘着シートと接する側の表面、及び、第二の離型フィルムの本発明の光学透明粘着シートと接する側の表面のいずれか一方、又は、両方に、易剥離処理(離型処理)が施されていてもよい。易剥離処理としては、例えば、シリコン処理が挙げられる。
本発明の光学透明粘着シートの用途は特に限定されないが、例えば、表示パネル、タッチパネル、カバーパネル等を互いに貼り合わせるために用いることができる。本発明の光学透明粘着シートと、表示パネルと、タッチパネルとを備えるタッチパネル付き表示装置(以下、「本発明のタッチパネル付き表示装置」ともいう)もまた、本発明の一態様である。
図1は、本発明の光学透明粘着シートを用いたタッチパネル付き表示装置(本発明のタッチパネル付き表示装置)の一例を模式的に示した断面図である。図1に示す表示装置10では、表示パネル11、光学透明粘着シート12、タッチパネル(ITO透明導電膜付きガラス基板)13、光学透明粘着シート12、及び、透明カバーパネル14が順に積層されている。表示パネル11、タッチパネル13、及び、透明カバーパネル14の3つの光学部材は、2枚の本発明の光学透明粘着シート12により一体化されている。表示パネル11の種類は特に限定されず、例えば、液晶パネル、有機エレクトロルミネッセンスパネル(有機ELパネル)等を用いることができる。タッチパネル13としては、例えば、抵抗膜方式、静電容量方式等の検出方式のものが用いられる。
表示パネル11は、表示面側に開口が設けられたベゼル(表示パネル11の筐体)11A内に収容されており、ベゼル11Aの開口の外縁には、ベゼル11Aの厚みに対応した段差が存在する。光学透明粘着シート12は、表示パネル11、及び、ベゼル11Aの表示面側を覆って貼り付けられており、ベゼル11Aの厚みに対応した段差を被覆している。光学透明粘着シート12には、ベゼルの厚みによって形成される段差を被覆するために、段差部に追従することができる柔軟性と、ベゼルの厚みよりも厚いことが求められる。例えば、ベゼル11Aにより生じる段差が200μmの場合、ベゼル11Aに収容された表示パネル11との貼り合わせに用いられる光学透明粘着シートの厚みは、600μm以上であることが好ましい。本発明の光学透明粘着シートは、600μm以上の厚みであっても、充分な光学特性及び柔軟性を有するものであり、ベゼル11Aに収容された表示パネル11との貼り合わせに好適に用いることができる。
このような表示装置では、本発明の光学透明粘着シートが用いられているため、種々の環境下で用いても、光学透明粘着シートの粘着力が低下しにくく、長期間に渡って光学部材を互いに密着させることができる。その結果、各光学部材と光学透明粘着シートとの間に空隙が発生しないので、界面反射の増加等による視認性の低下を防止することができる。特に、本発明の光学透明粘着シートは、高い信頼性が求められるカーナビゲーション装置に組み込まれる表示装置等に好適である。
本発明の光学透明粘着シートの製法は特に限定されず、例えば、熱硬化性ポリウレタン組成物を調製した後、この組成物を従来公知の方法で熱硬化させつつ成形する方法が挙げられ、好ましくは、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び、タッキファイヤーを攪拌混合して熱硬化性ポリウレタン組成物を調製する工程と、熱硬化性ポリウレタン組成物を硬化する工程とを含む。
製法の具体例としては、まず、所定量のタッキファイヤーを、ポリオール成分に添加し、加温及び攪拌して溶解させることによって、マスターバッチを調製する。続いて、得られたマスターバッチ、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び、必要に応じて触媒等の他の成分を混合し、ミキサー等で攪拌することによって、液状又はゲル状の熱硬化性ポリウレタン組成物を得る。その後、即座に熱硬化性ポリウレタン組成物を成形装置に投入し、第一及び第二の離型フィルムによって挟んだ状態で熱硬化性ポリウレタン組成物を移動させながら架橋硬化させることで、熱硬化性ポリウレタン組成物が半硬化され、第一及び第二の離型フィルムと一体化されたシートを得る。その後、炉で一定時間架橋反応させることで、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シートが得られ、本発明の積層体が完成する。
図2は、本発明の光学透明粘着シートの作製に用いる成形装置の一例を説明するための模式図である。図2に示す成形装置20では、まず、硬化前の液状又はゲル状の熱硬化性ポリウレタン組成物23を、離間して配置された一対のロール22から連続的に送り出される一対の離型フィルム(PETフィルム)21の間隙に流し込む。そして、一対の離型フィルム21の間隙に熱硬化性ポリウレタン組成物23を保持した状態で硬化反応(架橋反応)を進行させつつ、加熱装置24内に搬入する。加熱装置24内において、熱硬化性ポリウレタン組成物23は、一対の離型フィルム(PETフィルム)21間に保持された状態で熱硬化し、熱可塑性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シート12の成形が完了する。
本発明の光学透明粘着シートの製法としては、硬化前の熱硬化性ポリウレタン組成物を調製した後、各種コーティング装置、バーコート、ドクターブレード等の汎用の成膜装置や成膜方法を用いるものであってもよい。また、遠心成形法を用いて本発明の光学透明粘着シートを作製してもよい。
以下、本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(配合原料)
下記の実施例及び比較例において、熱硬化性ポリウレタン組成物を調製するために用いた配合原料は以下の通りである。
(A)ポリオール成分
・ポリオレフィンポリオール(出光興産社製の「EPOL(エポール、登録商標)」、数平均分子量:2500)
・ポリカーボネートポリオール(東ソー社製の「L34」、数平均分子量:500)
(B)ポリイソシアネート成分
・HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系ポリイソシアネートA(東ソー社製)
・HDI系ポリイソシアネートB(東ソー社製)
・HDI系ポリイソシアネートC(東ソー社製)
・HDI系ポリイソシアネートD(東ソー社製の「コロネート4022」)
・IPDI(イソホロンジイソシアネート)系ポリイソシアネート(住化バイエルウレタン社製の「デスモジュールI」)
(C)タッキファイヤー
・水添石油樹脂系タッキファイヤー(出光興産社製の「アイマーブP−100」)
・ロジンジオール系タッキファイヤー(荒川化学工業社製の「KE−601」)
(D)可塑剤
・1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル80%とアジピン酸系ポリエステル20%の混合物(BASF社製の「OFH55」、BASF社製の「DINCH」の約20%をアジピン酸系ポリエステルに置換したもの)
・1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジイソノニルエステル(BASF社製の「DINCH」)
・フタル酸ジウンデシル(新日本理化社製の「サンソサイザーDUP」)
・ポリ−α−オレフィン(イオネスオリゴマーズ社製の「Durasyn(登録商標)148」、1−ドデセンのホモポリマーを水素化したもの
(E)触媒
ジラウリル酸ジメチル錫(Momentive社製の「Fomrez catalyst UL−28」)
なお、HDI系ポリイソシアネートA〜Dはいずれも、HDI及び/又はHDIモノマーを出発物質とするポリイソシアネートに対して、1分子当たり平均6個以上のエチレンオキシドユニットを有するエーテルポリオールを反応させて得られたものである。HDI系ポリイソシアネートBは、HDI系ポリイソシアネートAに対して、親水成分であるエチレンオキシドユニットの含有量が2/3に調整されており、エチレンオキシドユニットを減らした分、ポリプロピレングリコール(PPG)のような疎水成分が配合され、HDI系ポリイソシアネートAとほぼ同じ分子量に調整されている。HDI系ポリイソシアネートCは、HDI系ポリイソシアネートBに対して、エチレンオキシドユニットの含有量が半分に調整され、代わりに疎水成分が配合されたものである。HDI系ポリイソシアネートDは、HDI系ポリイソシアネートAに対して、エチレンオキシドユニットの含有量を大幅に減らし、代わりに疎水成分を配合したものである。また、IPDI系ポリイソシアネートは、エチレンオキシドユニットを有さず、親水成分をほとんど含有していない。
(実施例1)
まず、120℃に温調したポリオレフィンポリオール(EPOL)に、固形状の水添石油樹脂系タッキファイヤー(アイマーブP−100)を添加し、攪拌することによって、ポリオレフィンポリオール中にタッキファイヤーを溶解させたマスターバッチを得た。このとき、マスターバッチにおけるタッキファイヤーの含有量は30重量%に調整した。次に、ポリオレフィンポリオール(EPOL)100重量部、HDI系ポリイソシアネートB36.5重量部、タッキファイヤーマスターバッチ186.9重量部、及び、触媒(ジラウリル酸ジメチル錫)0.02重量部を、往復回転式撹拌機アジター(AJITER)を用いて1分30秒間攪拌混合し、熱硬化性ポリウレタン組成物を調製した。
その後、得られた熱硬化性ポリウレタン組成物を図2に示した成形装置20に注入した。そして、熱硬化性ポリウレタン組成物を一対の離型フィルム(表面に離型処理が施されたPETフィルム)21によって挟んだ状態で搬送しつつ、炉内温度70℃、炉内時間10分間の条件で架橋硬化させ、離型フィルム21付きのシートを得た。その後、70℃に調節した加熱装置24で12時間架橋反応させ、両面に離型フィルム21が設けられた、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シート12(以下では、「離型フィルム付き光学透明粘着シート」ともいう)を作製した。
図3は、実施例1の離型フィルム付き光学透明粘着シートを模式的に示した断面図である。図3に示すように、得られた離型フィルム付き光学透明粘着シートは、離型フィルム21、熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シート12、離型フィルム21の積層体であった。光学透明粘着シート12の厚みは300μmであった。
(実施例2〜8、及び、比較例1〜4)
下記表1に示したように配合を変更したことを除いて実施例1と同様にして、実施例2〜8及び比較例1〜4に係る離型フィルム付き光学透明粘着シートをそれぞれ作製した。なお、実施例8は、光学透明粘着シート12の厚みを1000μmにしたこと以外は、実施例7と同様である。
Figure 0005987135
なお、上記表1において、「HDI系A」は「HDI系ポリイソシアネートA」を表し、「HDI系B」は「HDI系ポリイソシアネートB」を表し、「HDI系C」は「HDI系ポリイソシアネートC」を表し、「HDI系D」は「HDI系ポリイソシアネートD」を表し、「IPDI系」は「IPDI系ポリイソシアネート」を表す。
(光学透明粘着シートの評価)
実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き光学透明粘着シートについて、下記の方法により、(1)マイクロゴムA硬さの測定、(2)粘着力の評価、(3)光学特性の評価、(4)紫外線暴露後の黄変の評価、及び、(5)耐久性の評価を行った。結果を表2に示した。
(1)マイクロゴムA硬さの測定
離型フィルム付き光学透明粘着シートを、長さ75mm×幅25mmに裁断し、試験片とした。各試験片について、高分子計器社製のマイクロゴム硬度計「MD−1タイプA」を用いて、常温における硬度を測定した。なお、本測定では、直径が0.16mmの円柱形で、高さが0.5mmの押針を用いた。また、各実施例及び比較例に対して、1つの試験片を準備して4回ずつ測定した。得られた4つの測定値のメジアン(中央値)を、各実施例及び比較例における測定結果とした。
(2)粘着力の評価
下記の方法で180°剥離試験を行い、粘着力(N/25mm)を測定した。図4は、実施例及び比較例の光学透明粘着シートの粘着力の評価方法を説明するための模式図である。まず、実施例及び比較例で作製した離型フィルム付き光学透明粘着シートを、長さ75mm×幅25mmに裁断し、試験片とした。この試験片の片面の離型フィルムを剥離した後、光学透明粘着シート12側を、長さ75mm×幅25mmのスライドガラス31に貼り付け、圧力0.4MPaで30分間保持し、光学透明粘着シート12とスライドガラス31とを貼り合わせた。次に、スライドガラス31とは反対側の離型フィルムを剥離し、図4(a)に示すように、光学透明粘着シート12のスライドガラス31とは反対側の面に、厚み125μmのPETシート(帝人デュポンフィルム社製の「メリネックス(登録商標)S」)32を貼り合わせた。
その後、常温・常湿(温度23℃、湿度50%)下で12時間放置した後、図4(b)に示すように、PETシート32を180°方向に引っ張り、光学透明粘着シート12をスライドガラス31との界面で剥離させ、スライドガラス31に対する光学透明粘着シート12の粘着力を測定した。なお、各実施例及び比較例に対しては、2つの試験片を準備して測定した。得られた2つの測定値の平均値を、各実施例及び比較例における測定結果とした。
(3)光学特性の評価
離型フィルム付き光学透明粘着シートの片面の離型フィルムを剥離した後、光学透明粘着シート側をスライドガラスに貼り付け、圧力0.4Mpaで30分間保持し、光学透明粘着シートとスライドガラスとを貼り合わせた。その後、スライドガラスとは反対側の離型フィルムを剥離し、以下の測定を行った。
(3−1)ヘイズの測定
日本電色工業社製の濁度計「HazeMeter NDH2000」を用いて、JIS K 7136に準拠した方法でヘイズを測定した。なお、各実施例及び比較例に対して、3つの試験片を準備し、常温・常湿下で測定した。得られた3つの測定値の平均値を、各実施例及び比較例における測定結果とした。
(3−2)全光線透過率の測定
日本電色工業社製の濁度計「HazeMeter NDH2000」を用いて、JIS K 7361−1に準拠した方法で全光線透過率を測定した。なお、各実施例及び比較例に対して、3つの試験片を準備し、常温・常湿下で測定した。得られた3つの測定値の平均値を、各実施例及び比較例における測定結果とした。
(4)紫外線暴露後の黄変の評価
離型フィルム付き光学透明粘着シートの両面から離型フィルムを剥離し、両面がスライドガラスに挟み込まれた光学透明粘着シートの試験片を準備した。この試験片を、スーパーキセノンウェザーメーターを用いて、照射波長:300〜400nm、照度:68W/m、60℃固定(降雨なし)の条件下に72時間暴露した。その後、色差計(スガ試験機社製の「Colour Cute i」)のΔYI値を評価指標として黄変度を評価した。なお、紫外線暴露後の黄変度は、車載用途等において長期(例えば、10年間)に渡って紫外線に晒されたとしても透明度を維持できる性能が求められることを考慮し、1.0以下を目標値とした。
(5)耐久性の評価
離型フィルム付き光学透明粘着シートの片面の離型フィルムを剥離した後、光学透明粘着シート側をスライドガラス(ソーダガラス製)に貼り付け、圧力0.4Mpaで30分間保持し、光学透明粘着シートとスライドガラスとを貼り合わせた。その後、スライドガラスとは反対側の離型フィルムを剥離し、高温・常湿下(95℃)、高温・高湿下(85℃、85%)でそれぞれ168時間放置した後、目視により光学透明粘着シートの状態を観察した。なお、高温・常湿条件では、送風オーブンにより温度のみを95℃に設定し、湿度の設定はしなかった。
Figure 0005987135
表1及び表2から分かるように、実施例1〜8の光学透明粘着シートは、マイクロゴムA硬さ、粘着力、光学特性(透明性)、紫外線暴露後の黄変度及び耐久性のいずれについても良好な結果であった。一方、ポリオール成分としてポリオレフィンポリオールに代えてポリカーボネートポリオールを配合した比較例1及び3の光学透明粘着シートは、高温・常湿下及び高温・高湿下のいずれにおいても気泡の発生が観察された。また、ポリイソシアネート成分としてHDI系ポリイソシアネートに代えてIPDI系ポリイソシアネートを配合した比較例2及び4の光学透明粘着シートは、高温・高湿下においても白化した。
10 表示装置
11 表示パネル
11A ベゼル
12 光学透明粘着シート
13 タッチパネル
14 透明カバーパネル
20 成形装置
21 離型フィルム
22 ロール
23 熱硬化性ポリウレタン組成物
24 加熱装置
31 スライドガラス
32 PETシート

Claims (7)

  1. 熱硬化性ポリウレタン組成物の硬化物からなる光学透明粘着シートであって、
    前記熱硬化性ポリウレタン組成物は、ポリオール成分、ポリイソシアネート成分、及び、タッキファイヤーを含有し、
    前記ポリオール成分は、オレフィン骨格を有し、
    前記ポリイソシアネート成分は、イソシアネート基を有する脂肪族及び/又は脂環族ポリイソシアネートと、エチレンオキシドユニットを有するエーテル化合物とを反応させて得られる変性ポリイソシアネートである
    ことを特徴とする光学透明粘着シート。
  2. 前記タッキファイヤーは、ジシクロペンタジエンと芳香族化合物の共重合体を水素添加して得られる水添石油樹脂、及び、脂環族飽和炭化水素樹脂の少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1に記載の光学透明粘着シート。
  3. 前記熱硬化性ポリウレタン組成物は、更に、可塑剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学透明粘着シート。
  4. 前記可塑剤は、カルボン酸系可塑剤を含むことを特徴とする請求項3に記載の光学透明粘着シート。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学透明粘着シートを製造する方法であって、
    前記ポリオール成分、前記ポリイソシアネート成分、及び、前記タッキファイヤーを攪拌混合して前記熱硬化性ポリウレタン組成物を調製する工程と、
    前記熱硬化性ポリウレタン組成物を硬化する工程とを含むことを特徴とする光学透明粘着シートの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学透明粘着シートと、前記光学透明粘着シートの一方の面を覆う第一の離型フィルムと、前記光学透明粘着シートの他方の面を覆う第二の離型フィルムとが積層されたものであることを特徴とする積層体。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の光学透明粘着シートと、表示パネルと、タッチパネルとを備えることを特徴とするタッチパネル付き表示装置。
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