JP5895670B2 - ヒートシール性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は包装材料として用いられる各種プラスチックフィルム基材に対し、ヒートシール性を付与する目的でコーティングするヒートシール性樹脂組成物に関するものである。より詳しくは、ヒートシール剤をコーティングした基材を用いて包装したものが、温度や環境変化によって破袋し、内容物が漏れないようにとくに冬場の環境温度(0℃〜−30℃)のヒートシール性に優れていることを特徴とするヒートシール性樹脂組成物に関するものである。
包装分野では、ポリオレフィンやポリエステル等の各種プラスチックフィルム基材に対し、ヒートシール性樹脂組成物をコーティングしてヒートシール層を設けた包装材料が広く利用されている。例えば、包装材料にヒートシール層を形成する方法として、溶剤型のヒートシール性樹脂組成物を基材に塗工し、溶剤を乾燥させる方法が一般的に知られている。(特許文献1参照)
但し、この方法だと特許文献2でも記載されているとおり、冬場の低温環境下で、コーティングした接着層の樹脂が固くなって層間強度が劣化し耐寒性に劣るという欠点があった。
例えば、耐寒性が劣る場合、冬期北海道の寒冷地では気温が−20℃以下にもなるため、包装したものがしばしば破袋事故を起こし、内容物が漏れるなどの問題が生じる。
ヒートシール性を付与する目的でコーティングするヒートシール性樹脂組成物としては、特許文献3でスチレンブロック共重合体ゴム、エチレン− 酢酸ビニル共重合体またはエチレン− アクリル酸エステル共重合体、飽和石油樹脂及びワックスからなる組成物が、特許文献4では、石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン系樹脂、エチレン系共重合体、変性ポリオレフィン系樹脂、及び熱可塑性エラストマーからなる群から選択された少なくとも一種である樹脂組成物とポリオレフィン系樹脂からなる組成物が提案されている。
さらに低温での接着性を改良したものとして、特許文献5では、スチレンブロック共重合体ゴムを用いたヒートシール性樹脂組成物において、異種のブロック共重合体ゴムを併用し、石油樹脂、塩素化ポリオレフィンからなる組成物も提案されている。
しかし、何れの場合においても、前記のとおり低温環境下でのヒートシール強度が充分でない課題があった。
特開2005−002199号公報 特開平7−246687号公報 特開平5 −8953号公報 特開2008−1760号公報 特許第4164136号公報
本発明は、ヒートシール性樹脂組成物をコーティングして包装した包装材料の内容物が漏れないように、とくに冬場の環境温度(0℃〜−30℃)のヒートシール性に優れていることを特徴とするヒートシール性樹脂組成物を提供するものである。
そこで上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、バインダー樹脂としてエチレン−酢酸ビニル共重合体とスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体と芳香族系石油樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂と有機溶剤を含有することを特徴とするヒートシール性樹脂組成物が、低温環境下で優れたヒートシール強度を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち第1発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)、芳香族系石油樹脂(樹脂C)、塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)および有機溶剤を含有するヒートシール性樹脂組成物であって、
下記1)〜5)であることを特徴とするヒートシール性樹脂組成物。
1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)が、
酢酸ビニル含有率20〜40重量%
および
メルトマスフローレート2〜500g/10分
である。
2)芳香族系石油樹脂(樹脂C)が、
軟化点120〜150℃
および
重量平均分子量1,500〜2,500
である。
3)塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)が、
塩素含有率20〜40重量%
であり、かつ、
無水マレイン酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂
である。
4)樹脂A、樹脂B、樹脂Cおよび樹脂Dが、
固形分重量比率樹脂A/樹脂B/樹脂C/樹脂D
=20〜50/15〜25/10〜30/20〜55(合計100%)
である。
5)乾燥後の質量が、10g/m2になるようにフィルムにコーティングしたヒートシール性樹脂組成物が、
0℃〜−30℃環境下でのT型剥離強度試験(JIS K 6854−3に準拠)にて1.0N/15mm以上
である。


第2発明は、ヒートシール性樹脂組成物の有機溶剤として、脂環族炭化水素系溶剤およびエステル系溶剤、アルコール系溶剤からなることを特徴とするヒートシール性樹脂組成物。
第3発明は、ヒートシール性樹脂組成物のブロッキングを防止するため、ポリアミド樹脂(樹脂E)を含有してなることを特徴とするヒートシール性樹脂組成物に関するものである。
本発明のヒートシール性樹脂組成物は、各種プラスチックフィルム基材に対し優れた接着性能を持ち、耐ブロッキング性にも優れ、また、トルエンを使用しないことで作業環境などにも配慮し、且つヒートシール性樹脂組成物としての性能、とくに耐寒性(0℃〜−30℃環境下でのヒートシール強度)に優れたヒートシール性樹脂組成物を提供することが可能となった。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)は公知のものを用いることができるが、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定した酢酸ビニル含有量は、20〜40重量%であることが必要である。20重量%以下ではヒートシール性樹脂組成物としての低温安定性が劣り、40重量%以上ではヒートシール強度が低下する。また、JIS K6924−1(1997年版)に準拠して測定したメルトマスフローレート(以下、MFR)は、2〜500g/10分であることが必要である。MFR2g/10分以下ではヒートシール性樹脂組成物としての流動性と溶解性が劣り、MFR500g/10分以上では、熱に溶融しやすくなり、ヒートシール強度が低下する。
また、本発明に用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)は、不飽和カルボン酸、及び/又はその誘導体で変性されていても良い。不飽和カルボン酸としては、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマル酸、アクリル酸等が挙げられ、不飽和カルボン酸の誘導体としては、例えば無水マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレイン酸ジエステル、イタコン酸モノエステル、イタコン酸ジエステル、無水イタコン酸、フマル酸モノエステル、フマル酸ジエステル等が挙げられる。中でも得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)樹脂組成物の耐熱性が向上することから無水マレイン酸が好ましい。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)中の不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体の量は、耐熱性が向上することから0.01〜2.0重量%が好ましく、0.1〜1.0重量%がより好ましい。
本発明で用いるスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)は、スチレンとブタジエンをアニオン重合法、カチオン重合法、配位重合法、ラジカル重合法、溶液重合法、エマルジョン重合法等で共重合したブロックコポリマー又はこれらを水素添加してポリマー鎖中の不飽和二重結合をなくしたポリマーなど公知のものを用いることができる。例えば、クレイトンD−1101、クレイトンD−1102、クレイトンD−1155、クレイトンD−KX405、クレイトンD−KX408、クレイトンD−KX410、クレイトンD−KX414、クレイトンD−KX65S、クレイトンD−KX403P、クレイトンD−KX139S、クレイトンD−KX155P、クレイトンD−1118、クレイトンD−1116、クレイトンD−1188X、クレイトンD−1122X、クレイトンD−1300X、カリフレックスTR−1101S、カリフレックスTR−1184、カリフレックスTR−1186、カリフレックスTR−4113P、カリフレックスTR−4122P、カリフレックスTR−4260P(いずれも、クレイトンポリマージャパン株式会社製:商品名)、タフプレン−A、タフプレン−125、タフプレン−126、タフプレン−315、ソルプレン−T−411、ソルプレン−T−414、ソルプレン−T−416、ソルプレン−T−406、ソルプレン−T−475、アサプレン−T−475、アサプレン−T−420、アサプレン−T−430、アサプレン−T−431、アサプレン−T−432、アサプレン−T−436(いずれも、旭化成工業株式会社製:商品名)等が挙げられる。
本発明で用いる芳香族系石油樹脂(樹脂C)は、ナフサを分解した際のC9留分に含まれるスチレン、ビニルトルエン、インデン、インダン、トリメチルベンゼン、ジシクロペンタジエンなど不飽和化合物成分をカチオン、アニオンあるいはラジカル重合して得られる公知のものを用いることができる。また、これらの石油樹脂は流動性などを改質したフェノール変性やマレイン酸変性したものを用いても良い。
また、本発明で用いる芳香族系石油樹脂(樹脂C)の軟化点は、120〜150℃であることが必要である。120℃以下ではヒートシール性樹脂組成物としての耐ブロッキング性が劣り、150℃以上ではブロッキング性は良好であるが活性化温度が高くなるため、接着性が及びヒートシール強度が低下する。また、重量平均分子量についてもヒートシール性樹脂組成物の流動性から、1,500〜2,500であることが必要である。
本発明で用いる塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)は、無水マレイン酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂を用いる。具体的には無水マレイン酸変性塩素化ポリエチレン樹脂、無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン樹脂等が挙げられ、好ましくは無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン樹脂である。その他、無水マレイン酸以外の酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂、酸変性していない塩素化ポリオレフィン樹脂、例えば、塩素化ポリエチレン樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、塩素化エチレン−プロピレン共重合体などを併用することもできる。
また、本発明に用いる塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)の塩素含有率は20%〜40重量%であることが必要である。20%重量%以下では、溶剤への溶解性が低下し、転移不良など印刷トラブルが生じやすくなり、40重量%以上では、フィルムに対する接着性が劣り、ヒートシール強度も低下する。
さらに本発明に用いる塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)は、接着性及びヒートシール強度の関係から、無水マレイン酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂であることが好ましい。
本発明にかかるバインダー樹脂の固形分重量比率は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)/スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)/芳香族系石油樹脂(樹脂C)/塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)=20〜50/15〜25/10〜30/20〜55(合計100%)であることが必要である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)は、20〜50%重量であることが好ましく、かかる範囲を逸脱した場合は、ヒートシール強度が低下し、本発明の効果が充分得られない。
スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)は、15〜25%重量であることが好ましく、15%重量以下では、−20℃のヒートシール強度が低下し、25%重量以上では、常温(20℃)を含めて全てのヒートシール強度が低下する。
芳香族系石油樹脂(樹脂C)は、10〜30%重量であることが好ましく、10%重量以下ではフィルムに対する接着性が劣り、ヒートシール強度も低下する。30%重量以上では表面のタックが強くなり、ブロッキングが発生しやすくなる。
塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)は20〜55%重量であることが好ましく、20%重量以下では、0℃以下のヒートシール性が劣り、50%重量以上では表面のタックが強くなり、ブロッキングが発生しやすくなる。
つぎに本発明に用いることが出来る有機溶剤としては、主に、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの脂環族炭化水素系溶剤、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系有機溶剤、n-ヘキサン、n-ヘプタン、n-オクタンなどの脂肪族炭化水素系溶剤および、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤を挙げられる。
但し、芳香族炭化水素系溶剤は作業環境のトルエン排出規制の関係から使用しないことが好ましく、本発明におけるヒートシール性樹脂組成物で用いる有機溶剤としては、脂環族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤およびアルコール系溶剤から選ばれる単独又は2種以上を混合して、適宜使用することが好ましい。
本発明で用いることが出来るポリアミド樹脂(樹脂E)は、アミンと酸とを重縮合して得ることが出来る熱可塑性ポリアミドであり、アミンとしては、例えば、ヘキサメチレンジアミン等を用いることができ、酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、無水トリメリット酸、ダイマー酸等を用いることができ、更に、アミンと酸とを両方有するものとして、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等があり、これらを組み合わせたポリアミド樹脂を用いることができる。市販のポリアミド樹脂の具体例としては、バーサミド335、バーサミド725、バーサミド744、バーサミド756、バーサミド930(いずれも、コグニスジャパン株式会社製)、レオマイドS−2310、レオマイドS−6800、レオマイドS−7100、レオマイドS−8200(いずれも、花王株式会社製)、トーマイド90、トーマイド92、トーマイド391、トーマイド394N、トーマイド395、トーマイドTXC−135−G(いずれも、株式会社ティーアンドケイ東華製)、ポリマイドS−40E、ポリマイドS−150、ポリマイドS−52、ポリマイドS−185、ポリマイドS−250B、ポリマイドS−1962(いずれも、三洋化成工業株式会社製)が挙げられる。
また、本発明で用いるポリアミド樹脂(樹脂E)の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)、芳香族系石油樹脂(樹脂C)、塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)からなるヒートシール樹脂組成物中に固形分として、0.1〜2.0重量%が適量範囲である。
本発明では、ヒートシール性樹脂組成物をフィルムに塗工後、加工する際のすべり性を付与する目的で必要に応じ、ワックス類を配合することができる。ワックス類の種類は特に限定されないが、例えばモンタンワックス、アウテアロミドエチルステアレート、飽和脂肪酸アマイドやシリコン系ワックスなどが挙げられる。これらは、1種を単独で使用しても、2種以上を混合して使用しても良い。
以上の材料を用いて本発明のヒートシール性樹脂組成物は公知の方法で製造される。例えば、タンクミキサー、高速ミキサーなどで混合する方法が一般的である。
本発明のヒートシール性樹脂組成物は公知のグラビア印刷やコーター方式を利用してポリオレフィンやポリエステル等の各種プラスチックフィルム基材に印刷することができる。
以下、本発明を実施例および比較例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるものではない。また、実施例及び比較例に用いた材料は以下の通りである。なお、本発明中、特に断らない限り「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)
樹脂A1:酢酸ビニル含有量28重量%、MFR 150g/10分(商品名:ウルトラセン720 東ソー株式会社製)
樹脂A2:酢酸ビニル含有量28重量%、MFR 1g/10分(商品名:エバフレックスEV270 三井デュポンポリケミカル株式会社製)
樹脂A3:酢酸ビニル含有量28重量%、MFR 1000g/10分(商品名:ウルトラセン735 東ソー株式会社製)
樹脂A4:酢酸ビニル含有量41重量%、MFR 2g/10分(商品名:エバフレックスEV40W−X 三井デュポンポリケミカル株式会社製)
スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)
樹脂B1: (商品名:クレイトンD−1101 クレイトンポリマージャパン株式会社製)
芳香族系石油樹脂(樹脂C)
樹脂C1:軟化点130℃、重量平均分子量1,800 (商品名:日石ネオポリマー130 JX日鉱日石エネルギー株式会社製)
樹脂C2:軟化点95℃、重量平均分子量1,100 (商品名:日石ネオポリマーL90 JX日鉱日石エネルギー株式会社製)
樹脂C3:軟化点155℃、重量平均分子量2,600 (商品名:日石ネオポリマー150 JX日鉱日石エネルギー株式会社製)
塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)
樹脂D1:塩素含有率24.5%、無水マレイン酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂 (商品名:スーパークロン822 日本製紙株式会社製)
樹脂D2:塩素含有率41%、無変性塩素化ポリオレフィン樹脂 (商品名:スーパークロン814H 日本製紙株式会社製)
樹脂D3:塩素含有率14%、アクリル変性塩素化ポリオレフィン樹脂 (商品名:ハードレンB−2000 東洋化成工業株式会社製)
ポリアミド樹脂(樹脂E)
樹脂E1: (商品名:バーサミド335 コグニスジャパン株式会社製)
ワックス
パラフィンワックス:(商品名:HNP−9 日本精蝋株式会社製)
(実施例1)
酢酸ビニル含有量28重量%、MFR 150g/10分のエチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A1:商品名 ウルトラセン720 東ソー株式会社製)4.2部、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B1:商品名 クレイトンD−1101 クレイトンポリマージャパン株式会社製)2.1部、軟化点130℃、重量平均分子量1,800の芳香族系石油樹脂(樹脂C1:商品名 日石ネオポリマー130 JX日鉱日石エネルギー株式会社製)3.4部、塩素含有率24.5%の無水マレイン酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂 (樹脂D1:商品名 スーパークロン822 日本製紙株式会社製)2.5部、メチルシクロヘキサン 67.4部、Nプロピルアセテート 18.0部、イソプロピルアルコール 2.0部を50℃に加温して攪拌溶解後、パラフィンワックス (商品名 HNP−9 日本精蝋株式会社製)0.4部をさらに混合して、樹脂A、樹脂B、樹脂Cおよび樹脂Dが、固形分重量比率樹脂A/樹脂B/樹脂C/樹脂D=34.4/17.2/27.9/20.5となるヒートシール性樹脂組成物(H1)を作製した。
(実施例 2〜6、比較例 1〜15)
実施例2〜6、比較例1〜15については、表1、表2の配合に従い、実施例1と同様な方法でヒートシール性樹脂組成物(H2〜H21)を作製した。
(評価)
表1、表2記載の実施例1〜6および比較例1〜15で得られたヒートシール性樹脂組成物(H1〜H21)について、版深60μmグラビア版を備えたグラビア校正機により、PETフィルム(エステルフィルムE5100 厚さ25μm 東洋紡株式会社製)に乾燥後の質量が、10g/m以上になるよう重ね印刷を行い、50℃で乾燥して試験印刷物を得た。この得られた試験印刷物について、接着性、ヒートシール強度、耐ブロッキング性および再溶解性を評価した。その結果を表3に示す。なお、評価は下記の試験方法にて行った。
(1)接着性
上記印刷物の印刷面にセロハンテープを貼り付け、これを急速に剥がしたときの樹脂皮膜の外観の状態を目視判定した。 尚、判定基準はつぎの通りとした。
○・・・印刷面が全く剥離せず、非常に優秀であるもの
△・・・樹脂皮膜が若干剥離するが、実用上問題ないもの
×・・・樹脂皮膜の取られる面積が50%以上であり、実用上支障があるもの
(2)ヒートシール強度
試験印刷物のヒートシール印刷面と無地のPETフィルム面(エステルフィルムE5100 厚さ25μm 東洋紡株式会社製)を重ね合わせ、熱傾斜式ヒートシーラー(テスター産業(株)製)を用い、シール温度130℃で圧力0.2MPa、時間1秒でヒートシールした後、15mm幅にカットして試験片を作成した。この試験片をJISK6848に準拠して温度23℃、湿度50%RHの環境下で24時間養生後、T型ピール試験機で測定環境温度条件を20℃〜−30℃とし、300mm/分の剥離速度で引張り、フィルムが剥離するときの強度をヒートシール強度として測定した。(JIS K 6854−3に準拠)なお、測定は、試験片10サンプルで行い測定値はその平均値とし、判定基準はつぎの通りとした。
◎・・・1.5N/15mm以上であり、非常に優秀であるもの
○・・・1.0N〜1.5N未満/15mmの範囲にあり、実用レベルであるもの
△・・・0.5N〜1.0N未満/15mmであり、実用上支障が出る可能性があるも の
×・・・0.5N未満/15mmであり、実用上支障があるもの
(3)耐ブロッキング性
上記印刷物を4cm×4cmの大きさに切り、同じ大きさに切ったPETフィルムと重ねあわせる。0.5kg/cmの荷重を掛け、50℃80%RHの雰囲気で15時間放置後、印刷面とPETフィルムを引きはがし、印刷皮膜の取られ具合を目視で判定した。判定基準はつぎの通りとした。
◎・・・剥離した際に剥離抵抗が全くなく、非常に優秀であるもの
○・・・微かに剥離抵抗があるが、優秀であるもの
△・・・剥離抵抗はあるが、印刷面に剥離した痕がなく、実用上問題ないもの
×・・・印刷面とPETフィルム面が剥がせず、実用上支障があるもの
(4)再溶解性
PETフィルムにヒートシール性樹脂組成物をコーターで塗布し、別途用意したマイクロピペットにて塗布面にメチルシクロヘキサンをさらに塗布し、皮膜の溶解度合いを確認する。
○・・・塗布したヒートシール性樹脂組成物が溶かされ、非常に優秀であるもの
△・・・塗布したヒートシール性樹脂組成物が溶けづらいが、実用上支障がないもの
×・・・塗布したヒートシール性樹脂組成物が溶けず、印刷時に転移不良などが発生 し、実用上支障があるもの
(5)総合評価
◎・・・非常に優秀であるもの
○・・・実用上問題がないもの
△・・・常温(20℃)環境では問題はないが、低温環境(0℃〜−30℃環境下)で 実用上支障があるもの
×・・・実用上支障があるもの
表3の結果で示したとおり、実施例1〜5の−20℃環境下でのヒートシール性は1.0N/15mm以上であり、とくに実施例1は、1.5N/15mm以上と非常に良好といえる。又、実施例6は、実施例1にポリアミド樹脂を併用したものだが、ヒートシール強度の低下が殆ど無く、ブロッキング性もさらに良好となった。なお、比較例1〜3、比較例5、比較例13は常温(20℃)環境では、ヒートシール性が実用レベルであるが、低温環境では強度が低下し、その他の比較例は、ヒートシール強度、ブロッキング、再溶解性のいずれかが劣る結果であった。
Figure 0005895670
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Claims (3)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(樹脂B)、芳香族系石油樹脂(樹脂C)、塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)および有機溶剤を含有するヒートシール性樹脂組成物であって、
    下記1)〜5)であることを特徴とするヒートシール性樹脂組成物。
    1)エチレン−酢酸ビニル共重合体(樹脂A)が、
    酢酸ビニル含有率20〜40重量%
    および
    メルトマスフローレート2〜500g/10分
    である。
    2)芳香族系石油樹脂(樹脂C)が、
    軟化点120〜150℃
    および
    重量平均分子量1,500〜2,500
    である。
    3)塩素化ポリオレフィン樹脂(樹脂D)が、
    塩素含有率20〜40重量%
    であり、かつ、
    無水マレイン酸変性塩素化ポリオレフィン樹脂
    である。
    4)樹脂A、樹脂B、樹脂Cおよび樹脂Dが、
    固形分重量比率
    樹脂A/樹脂B/樹脂C/樹脂D
    =20〜50/15〜25/10〜30/20〜55(合計100%)
    である。
    5)乾燥後の質量が、10g/m2になるようにフィルムにコーティングしたヒートシール性樹脂組成物が、
    0℃〜−30℃環境下でヒ−トシール強度(JIS K 6854−3に準拠)が1.0N/15mm以上
    である。
  2. 有機溶剤が、脂環族炭化水素系溶剤、エステル系溶剤およびアルコール系溶剤であることを特徴とする請求項1記載のヒートシール性樹脂組成物。
  3. ポリアミド樹脂(樹脂E)を、さらに、含有してなることを特徴とする請求項1または2記載のヒートシール性樹脂組成物。
JP2012083104A 2012-03-30 2012-03-30 ヒートシール性樹脂組成物 Active JP5895670B2 (ja)

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