JP5894434B2 - 表面処理粉体及び化粧料の製造方法 - Google Patents

表面処理粉体及び化粧料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコーンエラストマーで表面処理された粉体及びそれを含有する化粧料に関する。
従来、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどのシリコーンオイルを、粉体表面に被覆し、加熱して架橋させる粉体表面処理技術は、粉体に適度な滑り感やなめらかさ、撥水性を与えるものとして広く行われている(特許文献1)。
近年では、シリコーンが三次元に架橋したシリコーンエラストマーを、粉体表面に被覆処理しようとする試みが行われている。シリコーンエラストマーは、柔らかい感触で弾力があるため、これを粉体に処理することで感触の向上やぼかし効果などが期待できる。
しかし、このシリコーンエラストマーは凝集しやすいため、均一に被覆するのが難しい。そのため、揮発性炭化水素に分散させて被覆する方法や、シリコーンレジンを媒体として粉体にエラストマーを被覆する方法などが挙げられている(特許文献2、3)。
また本出願人は、これまでにシリコーンエラストマーを均一に粉体に表面処理する技術として、分散媒中に分散させたシリコーンエラストマーにせん断力を加えることにより粉砕物液を作製し、粉体と混合させることで目的の表面処理粉体を得る方法を報告している(特許文献4)。
特開昭55−136213号公報 特許第3707758号公報 特開2011−1332号公報 特開2010−163375号公報
しかしながら、特許文献4の方法においてシリコーンエラストマーを分散させる分散媒として主にイソプロピルアルコールを用いていたが、分散媒にイソプロピルアルコールを用いた表面処理粉体は、肌への付着性には優れているが、柔らかさ、なめらかさ、伸びのよさなどの点で十分に満足できるものではなかった。また、分散媒として大量にイソプロピルアルコールを使用すると、コストや製造中の廃液の面で問題が生じるといった欠点を有していた。
従って、本発明の課題は肌への付着性だけでなく、柔らかさ、なめらかさ、伸びのよさ等が改善されたシリコーンエラストマー表面処理粉体及びこれを含有する化粧料を提供することにある。
そこで、従来の問題点を解決するべく鋭意検討した結果、シリコーンエラストマーを乳化能を有するものとし、且つ分散媒を水を含むものにすることで上記課題が解決できることを見出した。また、あらかじめ混合する粉体を水を用いてスラリー化しておくことで、粉体同士の凝集を防いで均一な混合物を作製することが可能となった。得られた表面処理粉体は、従来品よりも適度な滑り性と柔らかい感触を有し、しっとり感に優れ、肌への付着力に優れており、またこの表面処理粉体を化粧料に配合したところ、肌への伸びのよさとしっとりとした感触を有し、粉っぽさがなく、滑らかで均一な仕上がりで、化粧もちに優れた化粧料が得られることを見出した。
即ち、本発明は、水を含む分散媒中に分散させた架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマー0.1〜20質量部で、粉体100質量部を被覆処理して得られる表面処理粉体を提供するものである。
また、本発明は、該表面処理粉体を含有する化粧料を提供するものである。
本発明により、弾力があり柔らかい感触を有し、しっとり感・肌への付着力に優れているだけでなく、適度な滑り性をも併せ持つ表面処理粉体を作製することができ、その表面処理粉体を配合することで、伸びのよさとしっとりとした感触を有し、粉っぽさがなく、均一な仕上がりで、化粧もちに優れた化粧料を提供することができる。
製造実施例4で得られた表面処理粉体のSEM写真を示す。
以下、本発明の実施の形態を詳述する。
本発明の表面処理粉体は、水を含む分散媒中に分散させた、架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマー0.1〜20質量部で、粉体100質量部を被覆処理することにより得られる。
本発明で用いる架橋型ポリエーテル変性シリコーンは、オルガノポリシロキサン鎖をポリエーテルで架橋した3次元架橋物である。ここで、ポリエーテルとしては、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンが挙げられる。架橋型ポリエーテル変性シリコーンの具体例としては、(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマーや、アルキル共変性タイプの(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、(PEG−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマー等が挙げられる。市販品としては、これらをシリコーン油、炭化水素油、エステル油等で膨潤させたKSG−210、KSG−240、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340(いずれも、信越化学工業社製)等が挙げられる。
本発明で用いる架橋型ポリグリセリン変性シリコーンは、オルガノポリシロキサン鎖をポリグリセリンで架橋した3次元架橋物であり、具体例としては、(ジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマーや、アルキル共変性タイプの(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー等が挙げられる。市販品としては、これらをシリコーン油、炭化水素油、エステル油等で膨潤させたKSG−710、KSG−810、KSG−820、KSG−830、KSG−840(いずれも、信越化学工業社製)等が挙げられる。
こられの架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンは、1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
用いるシリコーンエラストマーの量は、粉体100質量部に対し、0.1〜20質量部であり、好ましくは1〜10質量部である。使用割合が、0.1質量部未満であると、本発明の効果が十分に得られず、また20質量部を超えて用いると、肌への付着性や感触において優れたものが得られない。
本発明で用いる前記シリコーンエラストマーの分散媒は、水を用いることが必須であるが、水単独、又は水と、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノールなどの低級アルコール;フッ素系油剤;トリクロロエチレン、ジクロロメタンなどの塩素系油剤;ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、イソドデカン、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素系油剤;デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ジメチルポリシロキサンなどのシリコーン系油剤;トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルなどのエステル系油剤などの混合溶剤を用いることもできる。このうち、水単独、又は水と炭化水素系油剤、シリコーン系油剤、エステル系油剤の混合溶剤を用いるのがより好ましい。分散媒中における水の含有量は、10〜100質量%が好ましく、より好ましくは20〜75質量%であり、さらに好ましくは30〜50質量%である。
水を含む分散媒中の前記シリコーンエラストマー濃度は、製造上の問題や、水を含む分散媒中に安定的にシリコーンエラストマーを粉砕・分散させる点から、5〜25質量%が好ましく、さらに10〜20質量%が好ましい。
前記シリコーンエラストマー分散液は、前記シリコーンエラストマーを、水を含む分散媒中でせん断力を加えることによりその凝集塊を粉砕して製造するのが好ましい。その際、市販されているもので、例えば信越化学工業社製のKSG−320は、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー約25質量%が、イソドデカン約75質量%に分散された状態で入手できるが、これにさらに水を加えて粉砕処理を行うのが好ましい。
粉砕の方法としては、前記シリコーンエラストマーの凝集を解くことができるせん断力がある方法がよく、この条件を満たせばとくに制限はされない。例えば、容器に前記シリコーンエラストマーと水を含む分散媒、セラミックの球を適量入れ、上下に激しく震とうすることができるペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)を用いたり、媒体ミルを用いることが望ましい。媒体ミルの例としては、ビーズミル、サンドミル、ダイノーミル(シンマルエンタープライゼス社製)、ボールミル、マイクロス(奈良機械製作所社製)などが挙げられる。尚、マイクロスとは、ケーシングとその中で回転する主軸及び主軸回転軸により連動公転する副軸から構成されており、各副軸には僅かのギャップを持って多数のリング状粉砕媒体が取り付けられた装置であり、粉砕媒体の動きを持つリングは主軸の回転により、遠心力作用でケーシング内壁面に押しつけられながら自転・公転することによって粉砕する装置であり、高粘性体が粉砕可能である。
本発明で用いる粉体の例としては、赤色104号、赤色102号、赤色226号、赤色201号、赤色202号、黄色4号、黒色401号などの色素、青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレーキ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色203号バリウムレーキなどのレーキ色素;ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末などの高分子;黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青などの有色顔料;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セシウムなどの白色顔料;タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウムなどの体質顔料;雲母チタン、ベンガラ被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆雲母チタンなどのパール顔料;硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムなどの金属塩;シリカ、アルミナなどの無機粉体;ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、ラウロイルリジン、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛などが挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)、大きさなどに特に制限はない。これら各種の粉体は、それぞれ単独で処理したものを混合しても、混合物としてまとめて処理しても構わない。また、混合物の色を肌色などに調色したものを処理することも可能である。さらに、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛などの紫外線散乱成分を使用することで紫外線防御機能を有する処理粉体とすることも可能である。
本発明では、上記各種の粉体をそのまま用いても良いし、予め他の従来公知の表面処理を施した粉体を用いても構わない。他の表面処理としては、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理、N−ラウロイル−L−アスパラギン酸・有機チタネート複合体処理などが挙げられる。
粉体の被覆処理方法は、特に限定されず、前記の水を含む分散媒中にシリコーンエラストマーを分散させた分散液(シリコーンエラストマー分散液)と粉体とを混合した後、乾燥すればよいが、当該シリコーンエラストマー分散液と、水を含む分散媒に分散された粉体とを混合し、乾燥する方法が、より柔らかい感触の表面処理粉体が得られる点から好ましい。
ここで、粉体の分散媒としては、水単独でもよいし、水と前記シリコーンエラストマーの分散に用いられる低級アルコール、フッ素系油剤、塩素系油剤、炭化水素系油剤、シリコーン系油剤、エステル系油剤等との混合溶剤でもよい。粉体の分散媒中における水の含有量は、10〜100質量%が好ましく、50〜100質量%がより好ましく、90〜100質量%がさらに好ましい。
乾燥時間及び乾燥温度は特に限定されない。乾燥温度は50〜180℃が好ましく、特に好ましくは80〜120℃であり、乾燥時間は1〜48時間が好ましく、特に好ましくは20〜30時間である。
上記の方法により得られる表面処理粉体は、シリコーンエラストマー特有の弾力を有しており、適度な滑り性、しっとり感、肌への付着性・親和性に優れ、かつ化粧料処方中での均一分散性にも優れたものである。また、これらを配合した化粧料はしっとりとした感触を有し、肌への伸びのよさ、付着性・親和性、化粧膜の均一性、保湿効果、化粧もち改善効果に優れたものである。
本発明の化粧料における表面処理粉体の含有量は、化粧料の剤型によって異なるが、化粧料の総量を基準として、0.5〜99質量%が好ましく、さらに好ましくは5〜95質量%である。
本発明の表面処理粉体は、化粧料の剤型などによっては、さらに従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理、N−ラウロイル−L−アスパラギン酸・有機チタネート複合体処理などによって表面処理することもできる。
本発明の表面処理粉体を用いた化粧料には、本表面処理粉体以外に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含み、UV−A、Bのいずれに対応していても構わない)、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤などの成分を使用することができる。
上記の油剤としては、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤、並びに樹脂などが挙げられ、常温で液体、ペースト、個体のいずれであっても構わない。油剤の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸などの脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチル酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチルなどのエステル類、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、スクワランなどの炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルバナロウ、キャンデリラロウ、セレシン、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックスなどのロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油などの油脂、ポリエチレンワックス、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー、エチレンプロピレンポリマーなどが挙げられる。
また、別の形態の油剤の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴムなどのシリコーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコールなどのフッ素化合物が挙げられる。
本発明の表面処理粉体以外の粉体の例としては、前記の粉体とその一般的な表面処理物が挙げられる。
溶媒の例としては、精製水、環状シリコーン、軽質流動パラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロンなどが挙げられる。
界面活性剤としては、例えばアニオン型界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤などを用いることができる。
粘剤、樹脂の例としては、ポリアクリル酸ナトリウム、セルロースエーテル、アルギン酸カルシウム、カルボキシルビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルアミド系ポリマー、ポリアクリルアミド、カチオン化ガーガムなどのカチオン系ポリマー、ジメチルアクリルアンモニウム系ポリマー、アクリル酸メタクリル酸アクリル共重合体、POE/POP共重合体、ポリビニルアルコール、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン、セルロース、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、カチオン化シリコーン重合体、合成ラテックスなどが挙げられる。
本発明による化粧料とは、粉体を構成成分として含有する化粧料を指し、例えばファンデーション、白粉、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、チーク、口紅、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料やボディーパウダーやベビーパウダーのようなボディ化粧料などが挙げられる。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の表面処理粉体及び化粧料を開示する。
本発明は、下記<1>の表面処理粉体である。
<1>水を含む分散媒中に分散させた、架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマー0.1〜20質量部で、粉体100質量部を被覆処理して得られる表面処理粉体。
本発明はさらに以下の表面処理粉体又は化粧料であることが好ましい。
<2>架橋型ポリエーテル変性シリコーンが、(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー、(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー、及び(PEG−10/ラウリルジメチコン)クロスポリマーから選ばれる1種又は2種以上であり、架橋型ポリグリセリン変性シリコーンが、(ジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマー、及び(ラウリルジメチコン/ポリグリセリン−3)クロスポリマーから選ばれる1種又は2種以上である<1>に記載の表面処理粉体。
<3>シリコーンエラストマーの被覆処理量が、粉体100質量部に対し、1〜10質量部である<1>又は<2>に記載の表面処理粉体。
<4>水を含む分散媒中に分散させた、架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマーが、せん断力を加えることにより凝集塊を粉砕したものである<1>〜<3>のいずれかに記載の表面処理粉体。
<5>被覆処理が、水を含む分散媒中に分散させた、架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマーと、水を含む分散媒に分散された粉体とを混合し、乾燥するものである<1>〜<4>のいずれかに記載の表面処理粉体。
<6>乾燥温度が50〜180℃であり、好ましくは80〜120℃であり、且つ乾燥時間が1〜48時間であり、好ましくは20〜30時間である<5>記載の表面処理粉体。
<7><1>〜<6>のいずれかに記載の表面処理粉体を含有する化粧料。
<8><1>〜<6>のいずれかに記載の表面処理粉体を、化粧料の総量を基準として0.5〜99質量%、好ましくは5〜95質量%含有する化粧料。
以下、実施例、及び比較例に基づいて本発明を詳明する。実施例及び比較例の表面処理粉体、化粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
(1)表面処理粉体の感触評価
専門パネラー20名による官能評価を行い、以下に示す評価基準1に従って判定した。
評価基準1:
「とても優れている」と答えた人数が16人以上 ;◎
「とても優れている」と答えた人数が11〜15人;○
「とても優れている」と答えた人数が6〜10人 ;△
「とても優れている」と答えた人数が5人以下 ;×
(2)化粧料の皮膚有用性評価
専門パネラー20名による官能評価を行い、以下に示す評価基準2に従って判定した。
評価基準2
「効果が高く感じられる」と答えた人数が16人以上 ;◎
「効果が高く感じられる」と答えた人数が11〜15人;○
「効果が高く感じられる」と答えた人数が6〜10人 ;△
「効果が高く感じられる」と答えた人数が5人以下 ;×
製造実施例1(処理粉体1)
(1)シリコーンエラストマー粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
酸化チタン100質量部に水60質量部を加え、ディスパーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、粉体スラリー160質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体1を得た。
(処理粉体1において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造実施例2(処理粉体2)
(1)シリコーンエラストマー粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
セリサイト100質量部に水100質量部を加え、ディスパーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、粉体スラリー200質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体2を得た。
(処理粉体2において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造実施例3(処理粉体3)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ビーズミルにて粉砕し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
酸化チタン100質量部に水60質量部を加え、ピッコロミキサーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、粉体スラリー160質量部を少しずつ加えてピッコロミキサーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体3を得た。
(処理粉体3において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造実施例4(処理粉体4)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ビーズミルにて粉砕し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
セリサイト70質量部に水70質量部を加え、ピッコロミキサーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、粉体スラリー140質量部を少しずつ加えてピッコロミキサーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体4を得た。
(処理粉体4において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は7.14質量部となる。)
得られた処理粉体4のSEM写真を図1に示す。
製造実施例5(処理粉体5)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
混合粉体1(ベンガラ0.44質量%、黄酸化鉄1.55質量%、黒酸化鉄0.22質量%、酸化チタン11.1質量%、板状硫酸バリウム47.8質量%、マイカ33.34質量%、ナイロンパウダー5.55質量%をミキサーにて混合したもの)100質量部に水30質量部を加え、ディスパーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、粉体スラリー130質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体5を得た。
(処理粉体5において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造実施例6(処理粉体6)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、酸化チタン100質量部、水60質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体6を得た。
(処理粉体6において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造実施例7(処理粉体7)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)混合・乾燥
粉砕物液30質量部に、セリサイト100質量部、水100質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体7を得た。
(処理粉体7において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造比較例1(処理粉体8)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)50質量部に、イソプロピルアルコール50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)混合・乾燥
砕物液40質量部に、酸化チタン100質量部とイソプロピルアルコール40質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体8を得た。
(処理粉体8において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造比較例2(処理粉体9)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)50質量部に、イソプロピルアルコール50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)混合・乾燥
粉砕物液40質量部に、セリサイト100質量部とイソプロピルアルコール40質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体9を得た。
(処理粉体9において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造比較例3(処理粉体10)
(1)粉砕物液の作成
(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー5質量%、シクロペンタシロキサン95質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−15)50質量部に、イソプロピルアルコール50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)混合・乾燥
粉砕物液200質量部に、セリサイト100質量部とイソプロピルアルコール40質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体10を得た。
(処理粉体10において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
製造比較例4(処理粉体11)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
酸化チタン100質量部に水60質量部を加え、ディスパーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液150質量部に、粉体スラリー160質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体11を得た。
(処理粉体11において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は25質量部となる。)
製造比較例5(処理粉体12)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)100質量部に、水50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて粉砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)粉体スラリーの作成
セリサイト100質量部に水100質量部を加え、ディスパーにてよく混合し、スラリーを得た。
(3)混合・乾燥
粉砕物液150質量部に、粉体スラリー200質量部を加えてディスパーにて混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体12を得た。
(処理粉体12において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は25質量部となる。)
製造比較例6(処理粉体13)
(1)粉砕物液の作成
(PEG−15/ラウリルジメチコン)クロスポリマー25質量%、イソドデカン75質量%の混合物(信越化学工業社製、KSG−320)50質量部に、イソプロピルアルコール50質量部を分散媒として加え、ペイントシェーカー(YS−LD、ヤヨイ社製)にて砕混合(ストローク数250回/分、30分)し、粉砕物液を得た。
(2)混合・乾燥
粉砕物液40質量部に、混合粉体2(ベンガラ0.44質量%、黄酸化鉄1.55質量%、黒酸化鉄0.22質量%、酸化チタン11.1質量%、板状硫酸バリウム47.8質量%、マイカ33.34質量%、ナイロンパウダー5.55質量%をミキサーにて混合したもの)100質量部とイソプロピルアルコール50質量部を加えてディスパー混合し、その後100℃で24時間加熱乾燥して処理粉体13を得た。
(処理粉体13において、粉体100質量部に対するシリコーンエラストマーの被覆処理量は5質量部となる。)
実施例1、比較例1
表1に示す処方と下記製造方法に従い、パウダーファンデーションを作製した。尚、処理粉体としては製造実施例5(処理粉体5)、製造比較例6(処理粉体13)で製造した処理粉体を用いた。
(製造方法)
均一に混合・溶解した成分Bを成分Aに加えて混合した。得られた粉体をアトマイザーにて粉砕し、メッシュを通した後、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
実施例2、比較例2
表2に示す処方と下記製造方法に従い、油性固形状ファンデーションを作製した。尚、処理粉体としては製造実施例1(処理粉体1)、製造比較例1(処理粉体8)で製造した処理粉体を用いた。
(製造方法)
成分Bを95℃で溶解し、そこに予め粉砕混合してある成分Aを加えて混合した。ローラーを用いてさらに混合後、再溶解、脱気を行い、金皿に充填し、冷却させて製品を得た。
上記の各製造実施例及び製造比較例で得られた表面処理粉体、並びに実施例及び製造比較例の化粧料の評価結果をそれ表3〜5に示す。
表3の結果より、本発明の製造実施例はいずれの項目においても各製造比較例よりも高い効果を有していることが示された。製造実施例1〜4、6〜7は、本発明を用いた表面処理粉体に関するものであり、各評価項目に関して製造比較例1,2に対し高い評価を得た。これは、本発明にあるように、分散媒に水を使用することで得られる特徴であることを示す結果である。また、製造比較例3に関しては、乳化能を持たないシリコーンエラストマーを使用すると効果が出ないことを示している。製造比較例4,5は、シリコーンエラストマー濃度が本発明の効果に影響を与えることを示している。
表4及び表5の結果においても、本発明の各実施例は比較例と比べて高い効果を有していることが示された。実施例1は本発明の処理粉体を用いたパウダーファンデーションに関するものであり、各評価項目に関して高い評価を得た。これに対して、比較例1は分散媒に水を用いずに表面処理を行った例であり、感触のなめらかさや柔らかさ、伸びの良さなどといった点で低い評価となった。実施例2は本発明の処理粉体を用いた油性スティックファンデーションに関するものであり、各評価項目に対して高い評価を得た。これに対して、比較例2は分散媒に水を用いずに表面処理を行った例であり、本発明特有の効果を感じられなかったものと考えられる。
以下に示す処方の化粧料を調製し、上記の評価を行った。
実施例3:パウダーファンデーション
(成分) (質量%)
・シリコーン処理(2%)ベンガラ 1.025
・シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 4.368
・シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.44
・処理粉体4 15.0661
・処理粉体3 19.8
・シリコーン処理(2%)タルク(*6) 17.0
・フッ素処理(5%)タルク 8.0
・シリコーン処理(2%)合成金雲母 5.0
・フッ素処理(5%)合成マイカ 8.0
・ナイロンパウダー(*7) 8.0
・シリコーンパウダー(*8) 2.5
・ワセリン 0.8
・ジメチルポリシロキサン(*9) 3.8
・ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン(*10) 1.3
・ミリスチン酸イソセチル 3.7
・ヒドロキシステアリン酸オクチル 0.7
・グリチルレチン酸ステアリル 0.1
・γ−アミノ酪酸 0.0001
・アボガドエキス 0.0001
・チャ実エキス 0.0001
・アセチルグルコサミン 0.0001
・ツバキエキス 0.0001
・オリーブ葉エキス 0.0001
・ディオスコレアコンポジタ根エキス 0.0001
・オトギリソウエキス 0.0001
・オーキッドエキス 0.0001
・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.2
・メチルパラベン 0.1
・エチルパラベン 0.1
*6;SAタルクH−400(三好化成社製)
*7;SP−500(東レ社製)
*8;KSP−300(信越化学工業社製)
*9;KF−96A−20CS(信越化学工業社製)
*10;FZ−209(東レ・ダウコーニング社製)
(製造方法)
油性成分を加熱混合し、事前に混合した粉体成分の上から油性成分および予め混合した水性成分をゆっくりと加え、さらに撹拌した後、40メッシュを通し、金皿を用いて金皿に打型して製品を得た。
実施例3のパウダーファンデーションは、適度な滑り性としっとりとした感触を有し、粉っぽさがなく、滑らかで均一な仕上がりで、化粧もちに優れた化粧料である。
実施例4:プレストパウダー
(成分) (質量%)
・ シリコーン処理(2%)ベンガラ 0.26
・ シリコーン処理(2%)黄酸化鉄 0.552
・ シリコーン処理(2%)黒酸化鉄 0.032
・ 処理粉体3 4.5
・ シリコーン処理(2%)タルク 51.156
・ シリコーン処理(2%)合成マイカ 6.0
・ 湿式粉砕タルク(*11) 21.0
・ ミリスチン酸マグネシウム 3.0
・ 炭酸マグネシウム 6.0
・ シリコーンパウダー(*12) 2.0
・ シリカ 0.9
・ デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1
・ メチルパラベン 0.1
・ エチルパラベン 0.1
・ ワセリン 1.0
・ 水添ポリデセン 0.3
・ メトキシケイヒ酸オクチル 3.0
*11;タルクLH(日本光研社製)
*12;KSP−300(信越化学工業社製)
(製造方法)
油性成分を加熱混合し、事前に混合した粉体成分の上から油性成分および予め混合した水性成分をゆっくりと加え、さらに撹拌した後、60メッシュを通し、金皿を用いて金皿に打型して製品を得た。
実施例4のプレストパウダーは、適度な滑り性としっとりとした感触を有し、粉っぽさがなく、滑らかで均一な仕上がりで、化粧もちに優れた化粧料である。
実施例5:ルースパウダー
(成分) (質量%)
・ベンガラ 0.044
・黄酸化鉄 0.0056
・黒酸化鉄 0.0024
・タルク 32.248
・マイカ 17.5
・シリコーン処理(2%)タルク(*13) 19.5
・処理粉体4 16.5
・ウレタンパウダー(*14) 9.4
・酸化チタン被覆雲母 0.8
・架橋ポリアクリル酸アルキル(*15) 0.7
・イソノナン酸イソノニル 2.0
・フェニルジメチコン(*16) 1.0
・メチルパラベン 0.1
・エチルパラベン 0.1
・デヒドロ酢酸ナトリウム 0.1
*13;SAタルクH−400(三好化成社製)
*14;PLASTIC POWDER CS−400(東色ピグメント社製)
*15;マイクロスフェアーS−102(松本油脂製薬社製)
*16;シリコンSH−556(東レ・ダウコーニング社製)
(製造方法)
粉体成分を混合した後、油性成分および予め混合した水性成分をゆっくりと加え、さらに撹拌した後、60メッシュを通し、専用容器に充填し製品を得た。
実施例5のルースパウダーは、適度な滑り性としっとりとした感触を有し、粉っぽさがなく、滑らかで均一な仕上がりで、化粧もちに優れた化粧料である。
実施例6:油性スティックコンシーラー
(成分) (質量%)
・ ポリエチレンワックス 2.0
・ パラフィン 5.0
・ マイクロクリスタリンワックス 4.0
・ 水添マイクロクリスタリンワックス 0.5
・ リンゴ酸ジイソステアリル 5.0
・ ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル 6.0
・ ミリスチン酸イソセチル 8.0
・ ワセリン 2.0
・ 水添ポリイソブテン 5.0
・ 流動パラフィン 10.0
・ メトキシケイヒ酸オクチル 2.0
・ トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 2.5
・ 処理粉体3 26.0
・ 硫酸バリウム 10.0
・ 赤酸化鉄 0.7
・ 黄酸化鉄 3.5
・ 黒酸化鉄 0.3
・ カオリン 7.5
(製造方法)
成分を90℃で溶解・混合し、ローラーを用いてさらに混合した。そして、再溶解、脱気を行い、金皿に充填し、冷却後に取り出して容器に設置し製品を得た。
実施例6の油性スティックコンシーラーは、適度な滑り性としっとりとした感触を有し、粉っぽさがなく、滑らかで均一な仕上がりで、化粧もちに優れた化粧料である。
本発明の、粉砕された架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び/又は架橋型ポリグリセリン変性シリコーンで表面処理された、適度な滑り性と柔らかい感触を有し、しっとり感に優れ、肌への付着力に優れた表面処理粉体を用いることで、感触に優れ、粉っぽさがなく、仕上がりが均一で化粧もちに優れた化粧料を提供することができる。

Claims (3)

  1. を含む分散媒中に分散させた、架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマーと、水を含む分散媒に分散された粉体とを混合し、乾燥することにより、シリコーンエラストマー0.1〜20質量部で、粉体100質量部を被覆処理する表面処理粉体の製造方法
  2. 水を含む分散媒中に分散させた、架橋型ポリエーテル変性シリコーン及び架橋型ポリグリセリン変性シリコーンから選ばれるシリコーンエラストマーが、せん断力を加えることにより凝集塊を粉砕したものである請求項に記載の製造方法
  3. 請求項1又は2に記載の製造方法により得られた表面処理粉体を配合することを特徴とする化粧料の製造方法
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