JP5892699B2 - コンクリート組成物用収縮低減剤 - Google Patents

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Description

本発明はコンクリート組成物用収縮低減剤に関し、更に詳しくは、調製したコンクリート組成物を硬化して得られる硬化体に優れた収縮低減性を付与し、同時に該硬化体中に安定した微細な気泡を導入することよって寒冷地における凍害を防止するための優れた凍結融解抵抗性を付与できるコンクリート組成物用収縮低減剤に関する。
従来より、調製したコンクリート組成物から得られる硬化体の乾燥収縮を抑制するために、該コンクリート組成物の調製時に収縮低減剤が使用されている。一般に、収縮低減剤はコンクリート組成物に多く添加すればするほど、その収縮低減効果が上昇する傾向にあるため、大きな収縮低減効果を期待する場合には、コンクリート組成物の調製時に用いる練り混ぜ水に無視できない多くの量(例えばコンクリート1m当たり3kg以上)を使用することもある。しかし、得られる硬化体の乾燥収縮を低減することと凍結融解抵抗性を強くすることは二律背反現象となるため、収縮低減剤を多く添加すればするほど、凍結融解抵抗性が低下するという問題がある。かかる問題が潜在するなかで、得られる硬化体に収縮低減性と凍結融解抵抗性とを同時に付与する収縮低減剤の提案もなされているが(例えば特許文献1〜8参照)、これら従来の収縮低減剤では、依然として、収縮低減性と凍結融解抵抗性とを高レベルで充足することができないという問題がある。
特開2004−338967号公報 特開2005−139053号公報 特開2005−225715号公報 特開2008−285336号公報 特開2009−173506号公報 特開2010−58993号公報 特開2010−222195号公報 国際公開WO2010/131707号公報
本発明が解決しようとする課題は、得られる硬化体に高レベルの収縮低減性と高レベルの凍結融解抵抗性とを同時に付与するコンクリート組成物用収縮低減剤を提供する処にある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく鋭意研究した結果、コンクリート組成物用収縮低減剤としては、特定の3成分を特定割合で含有するものが正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、下記のA成分、B成分及びC成分から成り、且つA成分を91.00〜99.50質量%、B成分を0.48〜7.50質量%、C成分を0.02〜1.50質量%(合計100質量%)の割合で含有して成ることを特徴とするコンクリート組成物用収縮低減剤に係る。
A成分:下記の化1で示される化合物
Figure 0005892699
化1において、
:炭素数3〜5炭化水素基
:分子中に2〜4個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
B成分:下記の化2で示される化合物及び化3で示される化合物から成り、且つ化2で示される化合物を0.1〜20質量%及び化3で示される化合物を80.0〜99.9質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るもの
Figure 0005892699
Figure 0005892699
化2及び化3において、
:炭素数6〜10の炭化水素基
:炭素数11〜19の炭化水素基
,M,M,M:水素原子、アルカリ金属又は有機アミン
C成分:下記の化4で示される化合物
Figure 0005892699
化4において、
:炭素数15〜19の炭化水素基
:分子中に合計20〜70個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成され、且つ該オキシエチレン単位と該オキシプロピレン単位とがブロック状に結合したポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
本発明に係るコンクリート組成物用収縮低減剤(以下、単に本発明の収縮低減剤という)は、下記のA成分、B成分及びC成分の3成分から成るものである。
A成分は化1で示される化合物である。化1中のRは炭素数3〜5炭化水素基であり、具体的にはプロピル基、ブチル基、ペンチル基が挙げられるが、なかでも炭素数4のブチル基が好ましい。炭素数4のブチル基には、ノルマルブチル基、イソブチル基、セカンダリーブチル基、ターシャリブチル基等の異性体が含まれるが、なかでもRとしてはノルマルブチル基が好ましい。また化1中のAは分子中に2〜4個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基であるが、Aとしてはジエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基が好ましい。なかでもA成分としては、収縮低減性が優れる点で、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが好ましい。以上説明したA成分は公知の方法で合成することができる。
B成分は、本発明の収縮低減剤の凍結融解抵抗性を高くする成分として重要である。B成分は化2で示される化合物及び化3で示される化合物から成るものである。化2中のRとしては、ヘキシル基、へプチル基、オクチル基、カプリル基、ノニル基、デシル基等の炭素数6〜10の炭化水素基が挙げられるが、なかでも炭素数8のオクチル基が好ましい。また化3中のRとしては、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、オクタデセニル基等の炭素数11〜19の炭化水素基が挙げられるが、なかでも炭素数16〜18の炭化水素基が好ましく、炭素数16のヘキサデシル基がより好ましい。
B成分は、化2で示される化合物を0.1〜20.0質量%及び化3で示される化合物を80.0〜99.9質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものであるが、化2で示される化合物を、0.3〜10.0質量%及び化3で示される化合物を90.0〜99.7質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものが好ましい。B成分の化2で示される化合物及び化3で示される化合物は共に公知の方法で合成することができる。これには例えば、特公平1−23430号公報に記載されている方法が挙げられる。すなわち、50〜70℃の温度で所定の高級アルコール1モルに五酸化リンを0.5〜0.6モルの割合で攪拌しながら徐々に加えてリン酸化反応を行なった後、所定量の水を加えて加水分解し、粗生成物を得る。そして該粗生成物を有機溶媒を用いて再結晶し、精製することにより目的とする化合物を得ることができる。また、これらの化合物を水酸化アルカリや有機アミン等で中和することにより、それらの塩を得ることができる。
C成分は化4で示される化合物である。化4中のRは炭素数15〜19の炭化水素基であり、具体的にはペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、オクタデセニル基等が挙げられるが、なかでも炭素数18のオクタデセニル基が好ましい。また化4中のAは分子中に合計20〜70個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成され、且つ該オキシエチレン単位と該オキシプロピレン単位とがブロック状に結合したポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基であるが、なかでもC成分としては、所定の高級アルコール1モル当たりエチレンオキシドを5〜10モルを付加した後に、プロピレンオキシド30〜60モルをブロック状に付加した化合物が好ましい。以上説明したC成分は公知の方法で合成することができる。
本発明の収縮低減剤は、以上説明したA成分、B成分及びC成分から成り、且つA成分を91.00〜99.50質量%、B成分を0.48〜7.50質量%及びC成分を0.02〜1.50質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものであるが、A成分を93.00〜99.00質量%、B成分を0.90〜6.00質量%及びC成分を0.10〜1.00質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものが好ましい。A成分、B成分及びC成分の含有割合が前記の範囲から外れると、高レベルの収縮低減性と高レベルの凍結融解抵抗性とを同時に併せ持つ硬化体が得られるようなコンクリート組成物を調製することはできない。
本発明の収縮低減剤は、セメント、水、細骨材、粗骨材、セメント分散剤及び空気量調節剤等を用いてコンクリート組成物を調製するときに用いる。通常は、コンクリート組成物の調製時に練り混ぜ水に溶解させて用いる。本発明の収縮低減剤は、セメント100質量部当たり、通常は0.5〜6.5質量部の割合、好ましくは0.7〜5.0質量部の割合となるように用いる。
コンクリート組成物の調製に用いるセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントの他に、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等の各種混合セメントを使用できる。また細骨材としては、いずれも公知の川砂、山砂、海砂、砕砂、スラグ砂等を使用できる。更に粗骨材としては、いずれも公知の川砂利、砕石、軽量骨材等を使用できる。
またコンクリート組成物の調製に用いるセメント分散剤としては、リグニンスルホン酸、オキシカルボン酸、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリカルボン酸系ビニル共重合体、更にはこれらの塩等が挙げられるが、なかでもポリカルボン酸系ビニル共重合体及びその塩が好ましい。また空気量調節剤としては、ロジン石鹸、脂肪族アルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸エステル等が挙げられるが、なかでもアルキルリン酸エステル系のAE剤を使用するのが好ましい。
本発明の収縮低減剤がこれを用いて調製したコンクリート組成物から得られる硬化体に高レベルの収縮低減性と高レベルの凍結融解抵抗性とを同時に付与する理由は、次の1)〜3)の相乗作用によるためと推察される。すなわち、1)A成分は収縮低減性がそれ以外の収縮低減剤に比べて優れており、且つそれ自体の空気連行性が低いのでAE剤による空気量のコントロールが容易である。2)B成分は練り混ぜ後の気泡の安定化剤として働くため、気泡が経時的に消滅して空気量が低下するのを防止し、硬化体中に残存する空気の絶対量を減らすことなく目標とする必要量を確保することができる。3)C成分は練り混ぜ時に気泡径の大きい不安定な気泡が発生するのを抑えるため、凍結融解抵抗性に有効な気泡径の細かい独立気泡の数をより多く硬化体中に連行し易くする。
本発明の収縮低減剤の使用に際しては、本発明を損なわない範囲で他の剤を併用することができる。かかる他の剤としては、凝結促進剤、凝結遅延剤、防錆剤、防水剤等が挙げられる。また使用方法はコンクリート組成物の調製時に練り混ぜ水と一緒に添加する方法、練り混ぜ直後のコンクリート組成物に後添加する方法等、いずれでもよい。
本発明の収縮低減剤はこれを用いて調製したコンクリート組成物から得られる硬化体に高レベルの収縮低減性と高レベルの凍結融解抵抗性とを同時に付与することができるという効果がある。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。なお、以下の実施例等において、別に記載しない限り、%は質量%を、また部は質量部を意味する。
試験区分1(A成分としての化1で示される化合物等の合成)
ノルマルブチルアルコール740g(10モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム12gを加えた後、オートクレーブ内を窒素置換した。攪拌しながら、反応温度を115〜130℃に保ち、エチレンオキシド924g(21モル)を1時間かけて圧入し、付加反応を行なった。圧入終了後、同温度で2時間熟成して反応を完結し、生成物を得た。この生成物に吸着材による精製処理及び蒸留による精製処理をしてノルマルブチルジグリコールを得た。これをA成分としての化1で示される化合物(a−1)とした。
A成分としての化1で示される化合物(a−1)と同様な合成方法により、A成分としての化1で示される化合物等(a−2)〜(a−3)及び(ar−1)〜(ar−3)を合成した。合成したA成分としての化1で示される化合物等の内容を表1にまとめて示した。
Figure 0005892699
・試験区分2(化2で示される化合物等及び化3で示される化合物等の合成とB成分の調製)
攪拌機、温度計を備えた反応容器にヘキサデシルアルコール968gを仕込み、反応系の温度を60℃に保ち、攪拌しながら五酸化リン312gを徐々に加えて、同温度で3時間熟成してリン酸化反応を行なった後、攪拌を続けながら水300gを加えて同温度で2時間加水分解して粗生成物を得た。この粗生成物をシクロヘキサン溶媒を用いて再結晶することにより精製物であるヘキサデシルリン酸モノエステルを得た。また同様にして、オクチルリン酸モノエステルを得た。双方を、オクチルリン酸モノエステル/ヘキサデシルリン酸モノエステル=3/97(質量比)の割合で混合し、B成分としての混合物(b−1)を得た。また、その塩は、B成分としての混合物を水酸化カリウム水溶液で中和することにより得た。
B成分としての混合物(b−1)と同様な合成及び調製方法により、B成分としての混合物(b−2)〜(b−4)及び(br−1)〜(br−4)を得た。合成及び調製したB成分としての混合物の内容を表2にまとめて示した。








Figure 0005892699
表2において、
*1:炭素数4のブチル基
*2:炭素数20のエイコシル基
試験区分3(C成分としての化4で示される化合物等の合成)
オクタデセニルアルコール268g(1モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム2.9gを加えた後、オートクレーブ内を窒素置換した。攪拌しながら、反応温度を120〜125℃に保ち、エチレンオキシド308g(7モル)を2時間かけて圧入し、付加反応を行なった。圧入終了後、反応温度を125〜135℃に保ち、30分間熟成した後、プロピレンオキシド2610g(45モル)を3時間かけて圧入し、付加反応を行なった。圧入終了後、同温度で2時間熟成して反応を完結し、生成物を得た。この生成物を吸着材を用いて濾別精製し、ポリ(7モル)オキシエチレンポリ(45モル)オキシプロピレンヘキサデセニルエーテルを得た。これをC成分としての化4で示される化合物(c−1)とした。
C成分としての化4で示される化合物(c−1)と同様な合成方法により、C成分としての化4で示される化合物等(c−2)〜(c−3)及び(cr−1)〜(cr−4)を合成した。合成したC成分としての化4で示される化合物等の内容を表3にまとめて示した。
Figure 0005892699
試験区分4(収縮低減剤の調製)
・実施例1{収縮低減剤(S−1)の調製}
試験区分1で合成したA成分としての化1で示される化合物(a−1)97.00部、試験区分2で合成及び調製したB成分の混合物(b−1)2.50部及び試験区分3で合成したC成分としての化4で示される化合物(c−1)0.50部(合計100部)を混合容器に入れて室温で攪拌混合し、収縮低減剤(S−1)を調製した。
・実施例2〜15及び比較例1〜21{収縮低減剤(S−2)〜(S−15)及び(R−1)〜(R−21)の調製}
実施例1の収縮低減剤(S−1)の調製と同様にして、実施例2〜15の収縮低減剤(S−2)〜(S−15)及び比較例1〜21の収縮低減剤(R−1)〜(R−21)を調製した。以上で調製した各例の収縮低減剤の内容を表4にまとめて示した。
Figure 0005892699
表4において、
a−1〜a−3,ar−1〜ar−3:試験区分1で合成した化1で示される化合物等
b−1〜b−4,br−1〜br−3:試験区分2で合成及び調製した混合物
c−1〜c−3,cr−1〜cr−4:試験区分3で合成した化4で示される化合物等
ar−4:ポリ(2モル)オキシエチレンポリ(2モル)オキシプロピレンブチルエーテル
試験区分4(コンクリート組成物の調製及び評価)
・コンクリート組成物の調製
表5に記載の配合No.1の条件で、50リットルのパン型強制練りミキサーに普通ポルトランドセメント、細骨材(大井川水系砂、密度=2.58g/cm)、練り混ぜ水(水道水)及び表6に記載した添加量の収縮低減剤と、AE減水剤(竹本油脂社製の商品名チューポールEX60)及びAE剤(竹本油脂社製の商品名AE300)の各所定量を順次投入してスラリーが均一となるまで練り混ぜた。次に、粗骨材(岡崎産砕石、密度=2.68g/cm)を投入して30秒間練り混ぜ、目標スランプを18±1cm、目標空気量を5.0±0.5%とした各コンクリート組成物を調製した。
Figure 0005892699
表5において、
*1: 普通ポルトランドセメント(密度=3.16g/cm、ブレーン値3300cm/g)
*2:高炉B種セメント(密度=3.04g/cm、ブレーン値3850cm/g)
*3:細骨材(大井川水系砂、密度=2.58g/cm
*4:粗骨材(岡崎産砕石、密度=2.68g/cm
・コンクリート組成物の評価
調製した各コンクリート組成物について、スランプ、空気量、気泡間隔係数、気泡比率、乾燥収縮率、凍結融解耐久性指数及び圧縮強度を下記のように求め、結果を表6にまとめて示した。
・スランプ(cm):調製直後のコンクリート組成物について、JIS−A1101に準拠して測定した。
・空気量(容量%):調製直後のコンクリート組成物について、JIS−A1128に準拠して測定した。
・気泡間隔係数(μm):各コンクリート組成物を20℃×60%RHの条件下で26週間保存し、得られた硬化体の表面を研磨仕上げした供試体について、気泡組織をASTM−C457のリニアトラバース法に準拠して顕微鏡的測定をした。この数値が小さい(200μmに近い)ほど、凍結融解抵抗性に対して有利であることを示す。
・気泡比率(%):各コンクリート組成物について、気泡間隔係数の測定時に、単位面積当たりに存在する全気泡数を測定し、該全気泡数に対して、気泡径の直径が10〜150μmの範囲の微細な独立気泡(凍結融解抵抗性に有効とされる気泡)数の割合を測定した。この数値が大きいほど、凍結融解抵抗性に対して有利であることを示す。
・乾燥収縮率:JIS−A1129に準拠し、各コンクリート組成物を20℃×60%RHの条件下で保存した材齢26週の供試体について、コンパレータ法により乾燥収縮ひずみを測定し、乾燥収縮率を求めた。この数値は小さいほど、乾燥収縮が小さいことを示す。
・凍結融解耐久性指数(300サイクル):各コンクリート組成物をJIS−A1148に準拠して測定した値を用い、ASTM−C666−75の耐久性指数で計算した数値を求めた。この数値は最大値が100で、100に近いほど凍結融解に対する抵抗性が強いことを示す。
・圧縮強度(N/mm):各コンクリート組成物について、JIS−A1108に準拠して材齢28日で測定した。









































Figure 0005892699
表6において、
*1:表4に記載した収縮低減剤
*2:セメント100質量部当たりの収縮低減剤の添加質量部
*3:単位面積当たりに存在する全気泡数に対して、気泡径の直径が10〜150μmの範囲の気泡数の割合(%)
表6の結果から明らかなように、本発明の収縮低減剤(S−1)〜(S−15)を使用した場合には、セメントとしてポルトランドセメントを用いたコンクリート組成物及び高炉B種セメントを用いたコンクリート組成物のいずれにおいても、得られる硬化体に充分な強度を付与しつつ、得られる硬化体に高レベルの収縮低減性及び高レベルの凍結融解抵抗性を同時に付与できる。

Claims (7)

  1. 下記のA成分、B成分及びC成分から成り、且つA成分を91.00〜99.50質量%、B成分を0.48〜7.50質量%及びC成分を0.02〜1.50質量%(合計100質量%)の割合で含有して成ることを特徴とするコンクリート組成物用収縮低減剤。
    A成分:下記の化1で示される化合物
    Figure 0005892699
    (化1において、
    :炭素数3〜5の炭化水素基
    :分子中に2〜4個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基)
    B成分:下記の化2で示される化合物及び化3で示される化合物から成り、且つ化2で示される化合物を0.1〜20質量%及び化3で示される化合物を80.0〜99.9質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るもの
    Figure 0005892699
    Figure 0005892699
    (化2及び化3において、
    :炭素数6〜10の炭化水素基
    :炭素数11〜19の炭化水素基
    ,M,M,M:水素原子、アルカリ金属又は有機アミン)
    C成分:下記の化4で示される化合物
    Figure 0005892699
    (化4において、
    :炭素数15〜19の炭化水素基
    :分子中に合計20〜70個のオキシエチレン単位とオキシプロピレン単位とで構成され、且つ該オキシエチレン単位と該オキシプロピレン単位とがブロック状に結合したポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基)
  2. A成分がジエチレングリコールモノブチルエーテルである請求項1記載のコンクリート組成物用収縮低減剤。
  3. B成分が化2で示される化合物を0.3〜10質量%及び化3で示される化合物を90.0〜99.7質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものである請求項1又は2記載のコンクリート組成物用収縮低減剤。
  4. B成分が、化2で示される化合物のRが炭素数8の炭化水素基であり、且つ化3で示される化合物のRが炭素数16の炭化水素基である場合のものである請求項1〜3のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物用収縮低減剤。
  5. C成分が炭素数15〜19の高級アルコール1モル当たりエチレンオキシド5〜10モルを付加した後に、プロピレンオキシド30〜60モルをブロック状に付加した化合物である請求項1〜4のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物用収縮低減剤。
  6. C成分が、Rが炭素数18の炭化水素基である場合のものである請求項1〜5のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物用収縮低減剤。
  7. A成分を93.00〜99.00質量%、B成分を0.90〜6.00質量%及びC成分を0.10〜1.00質量%(合計100質量%)の割合で含有して成る請求項1〜6のいずれか一つの項記載のコンクリート組成物用収縮低減剤。
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