JP5891695B2 - 量子カスケード半導体レーザを作製する方法 - Google Patents

量子カスケード半導体レーザを作製する方法 Download PDF

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Description

本発明は、量子カスケード半導体レーザを作製する方法に関する。
特許文献1には、量子カスケード(QC)レーザが記載されている。量子カスケードレーザは、自己モード同期を実現する。
特開2001−320136号公報
分布帰還型半導体レーザの作製方法を量子カスケードレーザの作製に適用して、回折格子を量子カスケードレーザエピ構造に組み込むことができる。このような量子カスケードレーザは、環境計測を目的とした分光分析の分野に適用可能なレーザ光源としてや、室温或いはその近傍温度で単一モード光を連続発振し得る分布帰還型のレーザ光源として期待されている。
この量子カスケードレーザエピ構造では、QCLコア層を形成した後に、半導体メサの形成に先立ってDFB回折格子構造を形成する。この回折格子構造を形成する際に、回折格子構造を規定するマスクパターンに係るアライメント精度及び半導体メサを規定するマスクパターンに係るアライメント精度の両影響を避けるために、回折格子構造のためのパターンを転写するエリアを後工程で形成される半導体メサの付近に該半導体メサの幅より広くする。発明者の検討によれば、この回折格子構造パターンを転写したエリアがメサ幅より広いとき、メサエッチングの際に半導体メサ上面だけでなく他の部分にも、予期しない周期構造が形成される。この予期しない周期構造は、発明者の検討によれば、単一モード発振を妨げることがある。
本発明は、このような事情を鑑みて為されたものであり、量子カスケードレーザに分布帰還型の回折格子を作り込む際に、半導体メサ上面に回折格子構造を作製できる、量子カスケード半導体レーザを作製する方法を提供することを目的とする。
本発明は、量子カスケード半導体レーザを作製する方法に関する。この方法は、(a)メサストライプのための第1マスクを半導体積層上に形成する工程と、(b)前記第1マスクを用いて前記半導体積層をエッチングすることにより半導体メサ部と該半導体メサ部を規定する凹部とを形成して、前記半導体メサ部の形状及び前記凹部の形状を反映した表面形状を有する半導体領域を形成する工程と、(c)前記第1マスクを除去した後に、前記半導体メサ部の表面及び前記凹部の表面の上に誘電体膜を成長する工程と、(d)前記誘電体膜を成長した後に、前記凹部の表面及び前記半導体メサ部の表面の上にそれぞれ位置する第1部分及び第2部分を含むレジスト膜を形成する工程と、(e)回折格子を規定するためのパターンを前記半導体メサ部の上面の上の前記レジスト膜の前記第2部分に転写するための露光を行い露光されたレジスト膜を形成すると共に前記露光されたレジスト膜の現像を行って、第2マスクを形成する工程と、(f)前記第2マスクを用いて前記誘電体膜のエッチングを行って、誘電体マスクを形成する工程と、(g)前記誘電体マスクを用いて前記半導体領域のエッチングを行って、前記半導体メサ部の上面に回折格子構造を形成する工程と、(h)前記誘電体マスクを除去する工程とを備える。前記第2マスクは第1レジスト部及び第2レジスト部を含み、前記第1レジスト部は前記回折格子を規定するパターンを有すると共に前記半導体メサ部の前記上面の上に設けられ、前記第2レジスト部は前記凹部の表面を覆い、前記半導体メサ部は、第1クラッド領域、量子カスケードレーザコア層及び第2クラッド領域を含み、前記量子カスケードレーザコア層は前記第1クラッド領域と第2クラッド領域との間に設けられ、前記第1クラッド領域の導電型は前記第2クラッド領域の導電型と同じである。
この量子カスケード半導体レーザを作製する方法によれば、半導体メサ部の形状と該半導体メサ部を規定する凹部とを有する半導体領域を形成した後に、回折格子を規定するためのパターンを半導体メサ部の上面上のレジスト膜に転写するための露光を行い露光されたレジスト膜を形成する。この露光されたレジスト膜を現像して第2マスクを形成するとき、この第2マスクは、回折格子を規定するパターンを有し半導体メサ部の上面上に設けられる第1レジスト部と、半導体領域の凹部の表面を覆う第2レジスト部とを含む。これ故に、回折格子を規定するためのマスクパターンを半導体メサ部の上面上に形成できる。第2マスクを用いたエッチングにより、半導体メサ部の上面に回折格子構造を形成することができる。
本発明に係る作製方法では、前記第2マスクを形成する前記工程は、前記半導体メサ部の上の前記レジスト膜を解像するように前記露光におけるフォーカスを調整する工程と、前記半導体メサ部の上の前記レジスト膜に前記パターンを転写するための露光を行う工程と、前記露光されたレジスト膜の現像を行って、前記第2マスクを形成する工程とを含むことができる。前記フォーカスの調整は、前記凹部の上にレジストが解像されないように行われる。
この作製方法によれば、露光におけるフォーカスの調整により、半導体メサ部の上面上のレジストに、解像のために十分な露光を提供できる。また、露光におけるフォーカスの調整により、半導体メサ部の上面の高さと異なる高さの位置に設けられたレジスト(例えば凹部上のレジスト)に解像不可能な露光を提供する。これ故に、フォーカスの調整は、半導体領域の表面における高低差を利用して、パターンの転写エリアを選択できる。
本発明に係る作製方法では、前記半導体メサ部の高さは3μm以上であることができる。この作製方法によれば、フォーカスの調整により、高低差に基づく解像差を提供できる。
本発明に係る作製方法では、前記半導体メサ部の上面に回折格子構造を形成する前記工程は、前記半導体領域の前記第2クラッド領域のエッチングを行う工程を含み、前記第2クラッド領域は前記回折格子構造の少なくとも一部分を含むことができる。
この作製方法によれば、回折格子構造と量子カスケードレーザコア層との結合を大きくできる。
本発明に係る作製方法では、前記半導体積層の前記エッチングでは、前記第1マスクを用いてドライエッチングを行って前記半導体メサ部の高さのうち第1部分を形成すると共に、該ドライエッチングの後に前記第1マスクを用いたウエットエッチングを行って前記半導体メサ部の高さのうち第2部分を形成することができる。
この作製方法によれば、半導体メサ部が上部部分及び下部部分からなるとき、ドライエッチングにより上部部分の側面における垂直性を高めることができると共に、ウエットエッチングにより下部部分の側面における垂直性を弱めることができる。
本発明に係る作製方法では、前記ドライエッチングは誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング法を用いるエッチングを含むことができる。この作製方法によれば、半導体メサ部の形成において、誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング法の利用により、異方性の強いエッチングが可能になる。
本発明に係る作製方法では、前記半導体領域のエッチングは基板バイアスを印加したがら行われることが好ましい。
この作製方法によれば、基板バイアスの利用は、誘電体マスクを用いて半導体領域をエッチングしながら誘電体マスクの側面を後退させることができる。誘電体マスクに形成されるこの傾斜を半導体表面に転写できる。
本発明に係る作製方法は、前記誘電体マスクを除去した後に、パッシベーションのための絶縁膜を前記半導体領域の表面の上に成長する工程と、前記絶縁膜をエッチングして、前記半導体メサ部の前記上面に開口を有する工程とを更に備えることができる。
この作製方法によれば、回折格子構造上に電極のための開口を形成できる。
本発明に係る作製方法では、前記回折格子構造は、前記半導体メサ部の前記上面において、前記半導体メサ部の延在方向に交差する方向に延在する複数の凸部を含み、前記凸部は上面及び側面を有し、前記凸部の前記側面は前記凸部の前記上面に対してゼロより大きく90度より小さい角度で傾斜することができる。
この作製方法によれば、回折格子構造上に開口を形成する際に、半導体表面を覆う保護膜の除去が容易になり、回折格子構造上の開口における保護膜のエッチング残りを低減できる。
本発明に係る作製方法では、前記誘電体マスクを除去した後に、前記凸部の前記側面及び前記凸部の前記上面に接触を成す電極を形成する工程を更に備えることができる。
この作製方法によれば、保護膜のエッチング残りが低減された開口に電極を設けることができる。
以上説明したように、本発明によれば、量子カスケードレーザに分布帰還型の回折格子を作り込む際に、半導体メサ上面に回折格子構造を作製できる、量子カスケード半導体レーザを作製する方法が提供される。
図1は、本実施の形態に係る、エピタキシャル基板を作製する工程を示す図面である。 図2は、本実施の形態に係る、メサストライプのためのマスクを作製する工程を模式的に示す図面である。 図3は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における主要な工程を模式的に示す図面である。 図4は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における主要な工程を模式的に示す図面である。 図5は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における主要な工程を模式的に示す図面である。 図6は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における主要な工程を模式的に示す図面である。 図7は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における主要な工程を模式的に示す図面である。 図8は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における主要な工程を模式的に示す図面である。 図9は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における回折格子形成及びコンタクト開口ための主要な工程を模式的に示す図面である。 図10は、本実施の形態に係る、量子カスケード半導体レーザを作製する方法における回折格子形成及びコンタクト開口ための主要な工程を模式的に示す図面である。
引き続いて、添付図面を参照しながら、本発明の量子カスケード半導体レーザを作製する方法に係る実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
量子カスケード半導体レーザの製造方法を図面を参照しながら説明する。まず、半導体基板(図1の(a)部に示された符号「11」)を準備する。半導体基板11は導電性を有しており、例えばn導電性を有する。半導体基板11は、主面11aと、主面11aと反対側の裏面11bとを有する。半導体基板11は、例えばn型InPからなる。この半導体基板11の主面11a上に半導体エピタキシャル層の積層体を成長する。成長法としては、例えばOMVPE(Organometallic Vapor Phase Epitaxy)又はMBE(Molecular Beam Epitaxy)等の結晶成長法を用いることができる。本実施例では、有機金属気相成長法を用いる。第1クラッド領域、量子カスケードレーザコア層及び第2クラッド領域を含む半導体積層を成長する。
図1の(a)部に示されるように、有機金属気相成長法を用いて、III−V化合物半導体からなる第1クラッド領域13を半導体基板11の主面11a上に成長する。第1クラッド領域13は、下部クラッド層として働く例えばn型InPからなることができる。下部クラッド層の厚さは例えば3000〜4000nm程度であることができる。なお、第1クラッド領域13は半導体基板11の表面付近の領域を利用してもよい。本実施例では、厚さ500nm程度のInPバッファ層を第1クラッド領域13として成長する。
図1の(b)部に示されるように、有機金属気相成長法を用いて、III−V化合物半導体からなるコア領域15を第1クラッド領域13の主面上に成長する。コア領域15は、例えば量子カスケードレーザコア層17を含む。必要な場合には、量子カスケードレーザコア層17は、下部光閉じ込め層19および上部光閉じ込め層21の間に設けられることができる。この形態では、下部光閉じ込め層19を第1クラッド領域13上に成長する。コア領域15では、下部光閉じ込め層19は、第1クラッド領域13と量子カスケードレーザコア層17との間に設けられる。下部光閉じ込め層19は、第1クラッド領域13上に設けられている。下部光閉じ込め層19は、例えばn型GaInAsにより構成され、その厚さは例えば400〜500nm程度である。
量子カスケードレーザコア層17は、発光領域である複数の活性層と、活性層にキャリアを注入するための複数の注入層とを含む。量子カスケードレーザコア層17は、複数の活性層及び複数の注入層交互に配列されたカスケード構造を有している。これらの活性層および注入層は、それぞれ、例えばGaInAsおよびAlInAsからなることができ、超格子列を構成する。量子カスケードレーザコア層17の厚さは、例えば2μm程度であることができる。
量子カスケードレーザコア層17は、例えば、以下の第1半導体層〜第16半導体層が順に接続された超格子列からなる単位積層体23を含む。
単位積層体23の構造の一例は、10〜20層で構成されるGaInAsとAlGaInAsが交互に積層された半導体層であり、1層の厚みは0.5nmから10nm程度である。
量子カスケードレーザコア層17は、この単位積層体23が多段に(例えば30単位)接続された構造を有している。この量子カスケードレーザコア層17により、例えば8μm帯のレーザ発振のための発光領域が提供される。
次いで、必要な場合には、上部光閉じ込め層21を量子カスケードレーザコア層17上に成長することができる。上部光閉じ込め層21は、例えばn型GaInAsにより構成され、その厚さは例えば400〜500nm程度である。
図1の(c)部に示されるように、有機金属気相成長法を用いて、III−V化合物半導体からなる第2クラッド領域25を量子カスケードレーザコア層17上の主面上に成長する。第1クラッド領域13の導電型は第2クラッド領域25の導電型と同じである。第2クラッド領域25は、上部クラッド層として働く例えばn型InPからなることができる。下部クラッド層の厚さは例えば3000〜4000nm程度であることができる。本実施例では、上部クラッド層は、上部光閉じ込め層21上に設けられている。この上部クラッド層は、下部クラッド層と同じ導電型であって、例えばn型InPにより構成されている。また、上部クラッド層の厚さは、例えば3000〜4000nm程度であり、本実施例では3000nmである。
これらの工程により、エピタキシャル基板Eが作製される。エピタキシャル基板Eは、半導体基板11と該半導体基板11上に成長された半導体積層27とを含む。
引き続く工程では、図2の(a)部に示されるように、メサストライプのための第1マスク31を半導体積層27の主面27a上に形成する。半導体積層27の主面27aは、素子エリア27b及び周辺エリア27cを含む。第1マスク31は半導体積層27の主面27a上に形成される。第1マスク31は、半導体積層27の主面27aの周辺エリア27cを覆う被覆部31aと共に、メサストライプのためのパターン部31bを主面27aの素子エリア27b上に有する。半導体基板11が例えば2インチウエハであるときは、パターン部31bは例えば30ミリメートル角程度の四辺形を有することができる。図2の(b)部を参照すると、破線で示されたエリアCIRCの拡大図が示されている。パターン部31bは、メサストライプを規定する第1パターン33aと、必要な場合に設けられるテラスを規定する第2パターン33bとを含み、第1パターン33aと第2パターン33bとの間には溝を規定する開口33cを有する。第2パターン33b、開口33c、第1パターン33a、及び開口33cをユニットとして、該ユニットが一方向に配列されている。本実施例では、パターン部31bが第2パターン33bを含む。テラスは必要な場合に設けられることができ、テラスを用いないときは、第1パターン33a及び開口33cからなる別のユニットを用いることもでき、溝を規定する開口は2つの第1パターン33aにより規定される。メサ幅は例えば5μm〜15μm程度であり、溝幅は例えば0.15μm〜0.8μm程度である。
引き続く図3〜図7は、図2の(b)部に破線で示されたBOXのエリアにおける作製を模式的に示す。図3の(a)部を参照すると、第1マスク31が半導体積層27の主面27a上に形成されている。第1マスク31を用いて半導体積層27をエッチングして、図4の(a)部に示されるように、半導体領域39を形成する。この工程のエッチングにより、半導体メサ部35と該半導体メサ部35を規定する凹部37a、37bとが形成される。半導体メサ部35は、第1クラッド領域13、量子カスケードレーザコア層15及び第2クラッド領域25を含む。本実施例では、テラス部35cも、半導体メサ部35と同様な層構造として、第1クラッド領域13、量子カスケードレーザコア層15及び第2クラッド領域25を含むけれども、これに限定されるものではない。
このエッチングは、ドライエッチング及びウエットエッチングの少なくともいずれか一方を用いて行われることができる。メサを形成するエッチングは、例えば以下のように行うことができる。半導体積層27のエッチングでは、図3の(b)部に示されるように、第1マスク31を用いてドライエッチングを行って半導体メサ部35の高さのうち第1部分H1を形成すると共に、図4の(a)部に示されるように、該ドライエッチングの後に第1マスク31を用いたウエットエッチングを行って半導体メサ部35の高さのうち第2部分H2を形成することができる。このとき、半導体メサ部35の高さは、第1部分H1及び第2部分H2の和H0になる。好適な実施例では、半導体メサ部35の向きは、III−V化合物半導体の<011>方向に延在するように規定される。半導体メサ部35の高さは、例えば6μm〜8μmであることができる。
このエッチングの手順によれば、半導体メサ部35が上部部分35a及び下部部分35bからなるとき、ドライエッチングにより上部部分35aの側面35dにおける垂直性を高めることができると共に、ウエットエッチングにより下部部分35bの側面35dに傾斜を形成することができる。このような側面の垂直性及び傾斜は、テラス部35cの側面35eにも適用される。また、ドライエッチングに誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング法を用いるとき、半導体メサ部35の形成において、誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング法の異方性により、垂直性の制御が可能になる。半導体メサ部35の上部部分の側面における鋭い傾斜は、後の露光工程において行われる高低差に基づくフォーカス/デフォーカスに有効に作用する。
エッチングの一実施例では、CVD法で成長されたシリコン窒化膜(例えば厚さ100nm)にフォトリソグラフィ及びエッチングを用いて、シリコン窒化膜マスクを作製する。このシリコン窒化膜マスクを用いて、半導体積層27に対して誘導結合プラズマ型反応性イオンエッチング(ICP−RIE)を行う。このドライエッチング工程では、例えば形成すべきメサ高の約50%程度又は3μm程度のエッチングを行う。エッチングガスとしては、メタン及び水素の混合ガスが好適である。或いは、HCl、SiCl、HI等をエッチングガスとして用いてもよい。この工程によって、半導体基板13の主面13aに対して略垂直な側面を半導体メサ部の上部部分に形成できる。
続いて、シリコン窒化膜マスクを用いて、半導体メサ部の下部部分を形成するためのウエットエッチングを行う。このウエットエッチング工程では、例えば形成すべきメサ高の約50%程度又は3μm程度のエッチングを行う。このウエットエッチング工程では、エッチャントとして、摂氏0度の液温のメタノールに容積比約1%のBrを混合した溶液、若しくは、HBr、H、HO及びHClの混合液(混合比は、例えばHBr:H:HO:HCl=20:2:20:20)が使用される。この工程によって、図4の(a)部に示されるように、ストライプメサ構造が形成される。なお、本実施例では、半導体積層27のAlInAs層からInP基板21に達するエッチングを行い、InP基板21を或る程度エッチングしたところで該ウエットエッチングを停止する。したがって、半導体メサ部35は、半導体積層27のエッチングから形成された部分に加えて半導体基板(例えばInP基板)13のエッチングから形成された部分を含む。
ドライエッチング及びウエットエッチングの組み合わせにより、上部部分35aの側面が60度から80度程度(本実施例では例えば75度)の垂直性を有すると共に下部部分35bの側面が20度から30度程度(本実施例では例えば25度)の傾斜面を有する半導体メサ部35を形成できる。
エッチングが完了した後に、図4の(b)部に示されるように、第1マスク31を除去する。第1マスク31が例えばシリコン窒化膜マスクからなるときは、その除去には例えばフッ酸溶液等を用いることができる。半導体メサ部35の形状、テラス部35cの形状、及び凹部37a、37bの形状を反映した表面形状を有する半導体領域39を形成する。半導体領域39の表面39aは、半導体メサ部35の形状、テラス部35cの形状、及び凹部37a、37bの形状を反映した表面形状を有する。
第1マスク31を除去した後に、図5の(a)部に示されるように、半導体メサ部35の表面、凹部37a、39bの表面、及びテラス部35c(形成されているとき)上に、半導体領域39の表面形状を反映するように誘電体膜41を成長する。誘電体膜41は例えばシリコン系無機絶縁膜からなることができる。シリコン系無機絶縁膜は例えば化学的気相成長法で成長されることができる。本実施例では、シリコン窒化膜を成長する。誘電体膜41の膜厚は、例えば50nm以上100nm以下の範囲にある。
誘電体膜41を成長した後に、図5の(b)部に示されるように、レジスト膜43を形成する。レジスト膜43は、半導体メサ部35の表面に位置する第1部分43a、凹部37a、37bの表面上に位置する第2部分43b、テラス部35cの表面上に位置する第3部分43cを含む。レジスト膜43は、半導体領域39の表面形状を反映するように塗布されることが好ましい。レジスト膜43の膜厚は、半導体メサ部35の上面35f上で例えば500nm以上1000nm以下の範囲にある。
レジスト膜43を形成した後に、露光及び現像を行う。露光には、例えば縮小投影露光法、露光用マスクアライナを用いた露光法等を適用できる。露光のために、回折格子を規定するためのパターンを有するフォトマスク(例えばレチクル)45及び露光装置47を準備する。フォトマスク45を露光装置47にセットした後に、回折格子を規定するためのパターンを半導体メサ部35の上面35f上のレジスト膜43の第2部分43b(図5の(b)部を参照)に転写するための露光を行って、図6の(a)部に示されるように、露光されたレジスト膜49を形成する。次いで、露光されたレジスト膜49の現像を行って、図6の(b)部に示されるように、第2マスク51を形成する。第2マスク51は、半導体メサ部35の上面35f上のレジスト膜51に形成された回折格子構造用パターン53を有する。第2マスク51は第1レジスト部51a及び第2レジスト部51bを含む。第1レジスト部51aは、回折格子を規定するパターンを含む回折格子構造用パターン53を有すると共に半導体メサ部35の上面上の誘電体膜41の表面に設けられる。第2レジスト部51bは凹部37a、37b上の誘電体膜41の表面を覆う。第3レジスト部51cはテラス部35cの上面上の誘電体膜41の表面を覆う。回折格子構造用パターン53は、複数の開口53aと複数のレジスト突起53bを含み、開口53a及びレジスト突起53bは交互に配列されており、また回折格子を規定できるように周期的に配置される。開口53aには、半導体メサ部35の上面の誘電体膜41の一部が露出されている。
露光について更に説明する。図6の(a)部を参照すると、露光されたレジスト膜49は、半導体メサ部35の表面に位置する第1部分49a、凹部37a、37bの表面上に位置する第2部分49b、テラス部35cの表面上に位置する第3部分49cを含む。半導体メサ部35の表面に位置する第1部分49aは、回折格子のためのパターン(図6の(a)部に示されるパターンP0がフォトマスクから転写されている。つまり、半導体メサ部35の表面に位置する第1部分49aには、露光装置45におけるアライメントにより位置合わせたフォトマスク上のパターン(つまり、回折格子を規定するパターン)が、解像可能なように転写される。テラス部35cの表面上に位置する第3部分49cには、露光装置45におけるアライメントにより位置合わせたフォトマスク上のパターン(本実施例では、レジストのポシ/ネガに応じて、光を遮断するパターン/光を透過させるパターン)が、解像可能なように転写される。露光装置45におけるアライメントにより位置合わせたフォトマスク上の回折格子を規定するパターンは、半導体メサ部35の上面の横幅より広いエリアにパターン形成可能なサイズで設けられているけれども、凹部37a、37bの表面上に位置する第2部分43bのレジストには、解像可能なように転写されない。半導体メサ部の高さが例えば3μm程度より大きいとき、半導体メサ部の上面の高さにフォーカスを合わせるとき、フォーカス調整に関しては、半導体メサ部を規定する溝部の底に対してデフォーカスの状態になる。
上記なような解像を可能にする露光は、例えば以下のように行われる。第2マスク51を形成する工程は、半導体メサ部35上の第1部分43aのレジストへの解像が可能なように露光装置47において露光のためのフォーカスを調整する。フォーカスの調整は、例えば図2に示された周辺エリアにおいて行われることができ、調整工程では一回、又は調整場所を変えながら複数回の調整を行うことができる。次いで、半導体メサ部35上のレジスト膜43にフォトマスク45上のパターンを転写するための露光を行う。露光されたレジスト膜49の現像を行って、第2マスク51を形成する。フォーカスの調整は、凹部37a、37b上にレジストが解像されないように行われる。
この方法によれば、露光工程におけるフォーカスの調整により、半導体メサ部35上面上のレジストに、解像のために十分な露光のために光量を提供できる。また、露光におけるフォーカスの調整により、半導体メサ部35の上面と異なる高さの位置に設けられたレジスト(例えば凹部37a、37b上のレジスト)には解像が不可能な光量の光を提供する。これ故に、フォーカスの調整は、半導体領域39の表面39aにおける高低差を利用して、パターンの転写エリアを選択できる。半導体メサ部35の高さは例えば3μm以上であることができ、本実施例では高さ6μmの半導体メサを形成する。フォーカスの調整により、高低差に基づく解像差を提供できる。
次の工程では、第2マスク51を用いて誘電体膜41のエッチングを行って、図7の(a)部に示されるように、誘電体マスク55を形成する。第2マスク51を除去した後において、誘電体マスク55は、半導体メサ部35の上面35f上の誘電体膜41の部分41aに形成された回折格子構造用パターン57を有する。誘電体マスク55は第1誘電体マスク部55a及び第2誘電体マスク部55bを含む。第1誘電体マスク部55aは回折格子を規定するパターンを含む回折格子構造用パターン57を有すると共に半導体メサ部35の上面の表面に設けられる。第2誘電体マスク部55bは凹部37a、37bの表面を覆う。第3誘電体マスク部55cはテラス部35cの表面を覆う。回折格子構造用パターン57は、複数の開口57aと複数の誘電体突起57bを含み、開口57a及び誘電体突起57bは交互に配列されており、また回折格子を規定できるように周期的に配置される。開口57aには、半導体メサ部35の上面の一部が露出されている。
誘電体マスク55を用いて半導体領域39のエッチングを行って、図7の(b)部に示されるように、半導体メサ部35の上面に回折格子構造59を形成する。半導体領域39のエッチングの後に、誘電体マスク55を除去する。誘電体マスク55を除去した後において、半導体メサ部35の上面は、半回折格子構造59を有する。回折格子構造59は、複数の窪み59bと複数の突起59cを含み、窪み59b及び突起59cは交互に配列されており、また回折格子を規定できるように周期的に配置される。回折格子構造59における窪み59bの底面及び窪み59bの側面の少なくとも一部には、半導体メサ部35内のクラッド領域が露出されている。窪み59bの深さは、例えば300nm以上400nm以下であることが好ましく、また突起59cの高さは、例えば300nm以上400nm以下であることが好ましい。また、この構造では、回折格子構造59上に設けられる電極は、クラッド領域に直接に接触するので、コア層からの熱を電極に伝えるために好適である。
この量子カスケード半導体レーザを作製する方法によれば、半導体メサ部35の形状及び凹部37a、37bを有する半導体領域39を形成した後に、回折格子を規定するためのパターンを半導体メサ部35の上面上のレジスト膜41に転写するための露光を行い露光されたレジスト膜49を形成する。この露光されたレジスト膜49を現像して第2マスク51を形成するとき、この第2マスク51は、凹部37a、37bの表面を覆う第1レジスト部51aと、半導体メサ部35の上面上に設けられ回折格子を規定するパターンを有する第2レジスト部51bを含む。これ故に、回折格子を規定するためのマスクパターンを半導体メサ部35の上面上に形成できる。第2マスク51を用いたエッチングにより、半導体メサ部35の上面に回折格子構造59を形成できる。回折格子の周期は例えば300nm〜1000nmの範囲であることができる。
本実施形態に係る作製方法では、半導体メサ部35の上面に回折格子構造59を形成する工程では、半導体領域39の第2クラッド領域25のエッチングを行う工程を行うことができる。第2クラッド領域25は回折格子構造59の少なくとも一部分を含むことができる。この作製方法によれば、回折格子構造59と量子カスケードレーザコア層15との結合を大きくできる。
誘電体マスク55を除去した後に、図8の(a)部に示されるように、パッシベーションのための保護膜61をエッチングされた半導体領域39の表面上に成長する。保護膜61は、例えばシリコン酸窒化(SiON)膜といったシリコン系無機絶縁膜を含むことができる。保護膜61は例えば300nm以上であることが好ましい。300nm以上の厚さは、保護膜61におけるピンホールの形成を低減できる。保護膜61は例えば500nm以下であることが好ましい。500nm以下の厚さは、保護膜61からの応力に起因する半導体の歪みを低減できる。
次いで、図8の(b)部に示されるように、保護膜61をエッチングして、半導体メサ部35の上面に開口61aを形成する。この工程によれば、回折格子構造59上に電極のためのコンタクト窓を形成できる。次いで、保護膜61に開口61aを形成した後に、突起59cの側面及び突起59cの上面、並びに窪み59bの側面及び窪み59bの底面に接触を成す電極63を形成することができる。これらの側面が傾斜するとき、保護膜61のエッチング残りが低減された開口に電極63を設けることができる。電極63は、半導体メサ部35の上面上に設けられ、また凹部37a、37b上の保護膜61に設けられてテラス部35c上の保護膜61まで延在する。電極63は、例えば蒸着法で形成された500nm厚のTi/Pt/Auからなることができる。また、半導体基板11の裏面11bを研磨した後に、研磨面上に別の電極を形成する。この別の電極は例えばAuGe/Niからなることができる。
保護膜の開口形成には、平行平板型反応性イオンエッチング法を適用することができ、エッチングガスは、フルオロカーボン(例えばCF)及び水素の混合ガスを含むことができる。好ましくは、半導体領域39(又は、半導体メサ部35)のエッチングは基板バイアスを印加したがら行われることができる。基板バイアスの利用は、誘電体マスク55を用いて半導体領域39をエッチングしながら誘電体マスク55の上面及び側面の上エッジを後退させることができる。このようなエッチングによれば、誘電体マスク55に形成されるこの傾斜を半導体表面に転写できる。図9及び図10を参照しながら、誘電体マスク55を用いた基板バイアス印加のエッチングを説明する。図9及び図10は、図7の(a)部に示されたI−I線にそって取られた断面を模式的に示す。
図9の(a)部に示されるように、半導体メサ部35の上面に誘電体マスク55の回折格子構造用パターン55aが設けられている。エッチング装置では、誘導結合プラズマ型反応性イオンエッチング(ICP−RIE)が半導体のエッチングに適用される。発明者の実験によれば、エッチング中における誘電体マスクの変形は、基板のステージに印加されるバイアス電圧に応じて変更される。バイアス印加電圧が15W程度であるとき、マスク後退量は少ないが、バイアス印加電圧が30W程度になると、マスク後退量が大きくなり、これによって回折格子構造の突起部の側面に傾斜を付けることができる。好ましくは、30W以上50W以下のバイアス印加電圧が好ましい。エッチングガスは、炭化水素(例えばCH)及び水素(H)の混合ガスを含むことができる。
図9の(b)部に示されるように、エッチングの開始の後では、半導体領域が誘電体マスクパターンに応じてエッチングされると共に、誘電体マスクの上面のエッジも消失していく。図9の(c)部に示されるように、さらにエッチングを続けると、誘電体マスクの上面エッジの消失が進み、エッチングの終了間際では上面エッジの傾斜が半導体表面のエッチングに転写されていく。そして、図9の(d)部に示されるように、エッチングの終了後に、エッチングにより変形した誘電体マスクを除去すると、回折格子構造59が提供される。
図9の(d)部に示されるように、このように作製された回折格子構造59は、半導体メサ部35の上面において、半導体メサ部35の延在方向に交差する方向に延在する複数の突起(凸部)59c及び複数の窪み(凹部)59bを含み、突起59cは上面59d及び側面59eを有する。突起部59aの側面59eは上面59dに対してゼロより大きく90度より小さい角度で傾斜する。
次いで、図10の(a)部に示されるように、回折格子構造59の表面に保護膜61を堆積する。保護膜61は突起59c及び窪み59bを覆っており、突起59cの側面59e及び上面59dも覆う。続く工程では、図10の(a)部に示されるように、フォトリソグラフィ及びエッチングにより保護膜61に開口61を形成する。突起59bの側面59eが傾斜しているので、この回折格子構造59上に開口61aを形成する際に、半導体表面を覆う保護膜61の除去が容易になり、回折格子構造上の開口における保護膜のエッチング残りを低減できる。次の工程では、図10の(c)部に示されるように、回折格子構造59の表面に電極63のための金属膜を堆積する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、分布帰還型の量子カスケードレーザが提供される。
半導体メサ部を形成する前に、エピタキシャル基板上において半導体メサ部の上面よりも広いエリアに、回折格子構造を形成するとき、この回折格子構造は、半導体メサ部の上面に残されるだけではなく、メサエッチングの結果、半導体メサ部を規定する凹部の側面及び底面にも転写される。凹部の側面及び底面における周期構造は、半導体メサ部の上面の回折格子構造に基づく単一モードレーザ発振を妨げる。一方、本実施の形態に係る分布帰還型の量子カスケードレーザは、半導体メサ部の上面に位置する回折格子構造を備えると共に凹部(半導体メサ部を規定する凹部)の側面及び底面には不要な回折格子構造を備えないので、この回折格子構造に基づく単一モードレーザ発振が可能になる。
本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。
本実施の形態によれば、量子カスケードレーザに分布帰還型の回折格子を組み込む際に、半導体メサ上面に回折格子構造を作製できる、量子カスケード半導体レーザを作製する方法が提供される。
11…半導体基板、13…第1クラッド領域、15…コア領域、19…下部光閉じ込め層、21…上部光閉じ込め層、23…単位積層体、25…第2クラッド領域、27…半導体積層、31…第1マスク、35…半導体メサ部、37a、37b…凹部、35c…テラス部、41…誘電体膜、43…レジスト膜、45…マスク部品(例えばレチクル)、47…露光装置、49…露光されたレジスト膜、51…第2マスク、55…誘電体マスク、55a…回折格子構造用パターン、57a…開口、57b…誘電体突起、59…回折格子構造、59b…窪み、59c…突起、61…保護膜、63…電極。

Claims (9)

  1. 量子カスケード半導体レーザを作製する方法であって、
    メサストライプのための第1マスクを半導体積層の上に形成する工程と、
    前記第1マスクを用いて前記半導体積層をエッチングすることにより半導体メサ部と該半導体メサ部を規定する凹部とを形成して、前記半導体メサ部の形状及び前記凹部の形状を反映した表面形状を有する半導体領域を形成する工程と、
    前記第1マスクを除去した後に、前記半導体メサ部の表面及び前記凹部の表面の上に誘電体膜を成長する工程と、
    前記誘電体膜を成長した後に、前記凹部の表面及び前記半導体メサ部の表面の上にそれぞれに位置する第1部分及び第2部分を含むレジスト膜を形成する工程と、
    回折格子を規定するためのパターンを前記半導体メサ部の上面の上の前記レジスト膜の前記第2部分に転写するための露光を行い露光されたレジスト膜を形成すると共に前記露光されたレジスト膜の現像を行って、第2マスクを形成する工程と、
    前記第2マスクを用いて前記誘電体膜のエッチングを行って、誘電体マスクを形成する工程と、
    前記誘電体マスクを用いて前記半導体領域のエッチングを行って、前記半導体メサ部の上面に回折格子構造を形成する工程と、
    前記誘電体マスクを除去する工程と、
    前記誘電体マスクを除去した後に前記回折格子構造上に電極を形成する工程と、
    を備え、
    前記第2マスクは第1レジスト部及び第2レジスト部を含み、
    前記第1レジスト部は前記回折格子を規定するパターンを有すると共に前記半導体メサ部の前記上面の上に設けられ、前記第2レジスト部は前記凹部の表面を覆い、
    前記半導体メサ部は、第1クラッド領域、量子カスケードレーザコア層及び第2クラッド領域を含み、
    前記量子カスケードレーザコア層は前記第1クラッド領域と第2クラッド領域との間に設けられ、
    前記第1クラッド領域の導電型は前記第2クラッド領域の導電型と同じであり、
    前記第2マスクを形成する前記工程は、
    前記半導体メサ部の上の前記レジスト膜を解像するように前記露光におけるフォーカスを調整する工程と、
    前記半導体メサ部の上の前記レジスト膜に前記パターンを転写するための露光を行う工程と、
    前記露光されたレジスト膜の現像を行って、前記第2マスクを形成する工程と、
    を含み、
    前記フォーカスの調整は、前記凹部の上にレジストが解像されないように行われる、量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  2. 前記半導体メサ部の高さは3μm以上である、請求項1に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  3. 前記半導体メサ部の上面に回折格子構造を形成する前記工程は、前記半導体領域の前記第2クラッド領域のエッチングを行う工程を含み、
    前記第2クラッド領域は前記回折格子構造の少なくとも一部分を含む、請求項1又は請求項2に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  4. 前記半導体領域のエッチングは、基板バイアスを印加しながら行われる、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  5. 前記半導体積層の前記エッチングでは、前記第1マスクを用いてドライエッチングを行って前記半導体メサ部の高さのうち第1部分を形成すると共に、該ドライエッチングの後に前記第1マスクを用いたウエットエッチングを行って前記半導体メサ部の高さのうち第2部分を形成する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  6. 前記ドライエッチングは誘導結合プラズマ反応性イオンエッチング法を用いるエッチングを含む、請求項5に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  7. 前記回折格子構造は、前記半導体メサ部の前記上面において、前記半導体メサ部の延在方向に交差する方向に延在する複数の凸部を含み、
    前記凸部は上面及び側面を有し、
    前記凸部の前記側面は前記凸部の前記上面に対してゼロより大きく90度より小さい角度で傾斜する、請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  8. 前記電極は、前記凸部の前記側面及び前記凸部の前記上面に接触を成す請求項7に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
  9. 前記誘電体マスクを除去した後に、パッシベーションのための保護膜を前記半導体領域の表面の上に成長する工程と、
    前記保護膜をエッチングして、前記半導体メサ部の前記上面に開口を有する工程と、
    を更に備える、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載された量子カスケード半導体レーザを作製する方法。
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