JP5287369B2 - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば光通信に用いられる半導体レーザや半導体光増幅器などの半導体素子及びその製造方法に関する。
最近、半導体素子の高温動作への要求が高まり、例えば、高効率で高温動作する半導体光増幅器(SOA;Semiconductor Optical Amplifier)の要求が高くなっている。
特に、高温で高効率を維持するためには、電流狭窄構造として、漏れ電流の少ないpn埋込構造を用いるのが好ましいと考えられる。そして、pn埋込構造を用いた半導体光増幅器においてその有効性が確認されている。
特開平8−139405号公報 特開平5−75215号公報
ところで、高温動作時においても、高い利得特性と低い雑音指数が得られることが必要である。
しかしながら、pn埋込構造を用いる場合、図9に示すように、複数回の成長を行なってpn接合を形成する過程で成長中にp型不純物(例えばZn)が活性層内に拡散していることが、本発明者の研究で分かってきた。
この活性層へのp型不純物(例えばZn)の拡散は、光導波路の伝播損失を大きくし、利得、雑音指数を劣化させる原因となっている。
そこで、活性層へのp型不純物の拡散を抑え、利得、雑音指数の特性劣化が生じないようにしたい。
このため、本半導体発光素子は、n型InP基板上に設けられ、活性層を有するメサ構造と、Znをドープした半導体材料からなり、メサ構造の両側を埋め込む第1埋込層と、少なくとも活性層の側面と第1埋込層との間に設けられたIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層と、第1埋込層上に形成され、メサ構造の両側を埋め込み、n型不純物をドープした半導体材料からなる第2埋込層と、第2埋込層及びメサ構造の上に形成され、p型不純物をドープした半導体材料からなるクラッド層とを備え、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層の膜厚が、臨界膜厚よりも薄く、かつ、Znの拡散長よりも厚いことを要件とする。
本半導体発光素子の製造方法は、n型InP基板上に、活性層を有するメサ構造を形成し、少なくとも活性層の側面を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層を形成し、メサ構造の両側を埋め込むように、Znをドープした半導体材料からなる第1埋込層を形成し、第1埋込層上に、メサ構造の両側を埋め込むように、n型不純物をドープした半導体材料からなる第2埋込層を形成し、第2埋込層及びメサ構造の上に、p型不純物をドープした半導体材料からなるクラッド層を形成する工程を含み、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層は、膜厚が、臨界膜厚よりも薄く、かつ、Znの拡散長よりも厚くなるように形成することを要件とする。
したがって、本半導体発光素子及びその製造方法によれば、活性層へのZnの拡散を抑えることができ、利得、雑音指数の特性劣化が生じないようにすることができるという利点がある。
本実施形態にかかる半導体素子の構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる半導体素子を構成するIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層の拡散長及び臨界膜厚を示す図である。 (A)〜(F)は、本実施形態にかかる半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図[(B)〜(F)は(b)〜(f)のA−A′線に沿う断面図]であり、(b)〜(f)は、それぞれ、(B)〜(F)に対応する模式的平面図である。 (A)〜(E)は、本実施形態にかかる半導体素子の製造方法を説明するための模式的断面図であり、(a)〜(e)は、それぞれ、(A)〜(E)に対応する模式的平面図である。 本実施形態にかかる半導体素子の効果を示す図である。 本実施形態にかかる半導体素子の効果を示す図である。 本実施形態にかかる半導体素子の変形例の構成を示す模式的断面図である。 (A)〜(C)は、本実施形態にかかる半導体素子の変形例の製造方法を説明するための模式的断面図[(B),(C)は(b),(c)のA−A′線に沿う断面図]であり、(b),(c)は、それぞれ、(B),(C)に対応する模式的平面図である。 従来の半導体素子の課題を説明するための模式的断面図である。
以下、図面により、本実施形態にかかる半導体素子及びその製造方法について、図1〜図8を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる半導体素子は、半導体レーザや半導体光増幅器(SOA;光増幅素子)などの半導体発光素子(半導体光素子)である。また、本半導体素子は、発光領域(光増幅領域)である活性層をメサストライプ状に加工してメサ構造を形成し、このメサ構造を埋め込む埋込構造(電流狭窄構造)として、pn埋込構造を用いたものである。
具体的には、本半導体素子は、図1に示すように、InP基板1上に、下部クラッド層2、下部SCH(Separate Confinement Heterostructure;分離閉じ込めヘテロ構造)層3、活性層4、上部SCH層5を有するメサ構造6を備える。なお、SCH層は、光ガイド層、光閉じ込め層、バリア層ともいう。
ここでは、n型InP基板1上に、n型InP下部クラッド層2、n型InGaAsP下部SCH層3、InAs量子ドット活性層4、n型InGaAsP上部SCH層5を有するメサ構造6を備える。ここで、InAs量子ドット活性層4は、InAs量子ドットとInGaAsPバリア層とからなる。
そして、メサ構造6の両側が、p型不純物(ここではZn)をドープした半導体材料からなる第1埋込層(p型導電性半導体層)7、及び、第1埋込層7上に形成され、n型不純物(ここではSi)をドープした半導体材料からなる第2埋込層(n型導電性半導体層)8によって埋め込まれている。つまり、メサ構造6の両側に、p型導電性半導体層である第1埋込層7、及び、n型導電性半導体層である第2埋込層8が順次形成されている。ここでは、第1埋込層7はp型InP層であり、第2埋込層8はn型InP層である。
さらに、第2埋込層8及びメサ構造6の上には、p型不純物をドープした半導体材料からなる上部クラッド層(p型導電性半導体層)9が形成されている。ここでは、上部クラッド層9は、p型InP層である。
なお、n型InP基板1の裏面側にはn側電極10が設けられており、p型InP上部クラッド層9上にはp側電極11が設けられている。
特に、本実施形態では、メサ構造6の側面(少なくとも活性層4の側面)と第1埋込層7との間に、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層(半導体薄膜)12が設けられている。このように、メサ構造6の両脇にIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を挿入することで、活性層4やSCH層3,5へのp型不純物の拡散(Zn拡散)を抑えることができる。以下、活性層4とSCH層3,5とを、まとめて活性層3,4,5と呼ぶ。
そして、本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚は、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まる臨界膜厚よりも薄く、かつ、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるp型不純物の拡散長(Zn拡散長)よりも厚くなっている。
ここで、Zn拡散長は、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12内でZnが拡散する領域の長さであり、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まる。Zn拡散長よりも長い領域では、Znはほとんど存在していないものと定義する。このため、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚がZn拡散長よりも厚くなっていれば、活性層3,4,5へのZn拡散が抑えられることになる。
本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるZn拡散長は、デバイス構造を試作するのと同じ製造方法で素子構造を形成し、デバイス断面SEM(Scanning Electron Microscope)像で、活性層3,4,5においてZn拡散によってp型に反転してコントラストが変化した領域を評価することによって求めた。
In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚及びGa組成を変化させると、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12と活性層3,4,5との接合面(活性層3,4,5の側面)からp型領域の終端までの長さ、即ち、活性層3,4,5内でZnが拡散している領域の長さ(活性層3,4,5内でのZn拡散長)が変化する。
ここで、図2中、破線Aは、活性層3,4,5内へのZnの拡散がなくなったときのIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚及びGa組成xの関係(Zn拡散長)を示している。
つまり、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成x毎に、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚を変化させ、活性層3,4,5へのZnの拡散がなくなったとき、そのときのIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚がIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるZn拡散長に一致することになる。このため、図2中、破線Aは、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるZn拡散長の変化を示していることになる。
なお、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるZn拡散長に相当するIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚は、活性層3,4,5へのZn拡散を抑えることができる最小膜厚である。
また、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成xとZn拡散長h(nm)との関係は、次式(1)によって表される。
これは、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成を増加させることで、Zn拡散が遅くなる傾向があり、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚が薄くても、活性層3,4,5へのZn拡散を抑えることができることを示している。
なお、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12として、p型不純物をドープしたもの(p+層)、n型不純物をドープしたもの(n+層)、不純物をドープしていないもの(Undope層)のいずれを用いた場合も同様の効果が得たれた。但し、ここでの不純物濃度は成長時の平面部分における濃度(平板での仕込みの濃度)である。
このため、本実施形態では、上述のように、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるZn拡散長よりも厚くなるように、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の厚さを設定している。
ところで、本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12はInPに対して格子整合しないため、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚を臨界膜厚よりも薄くしている。
これは、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚を、臨界膜厚以上まで成長させると、転位が発生するからであり、素子寿命の観点から転位の生じていない良好な結晶で素子を作製することが望ましいからである。
ここで、Matthews and Blakesleeの理論に基づいて計算される、InP基板1上のIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の臨界膜厚は、次式(2)によって表される。
ここで、νはポアソン比(ν=C12/(C11+C12);C11,C12は弾性スティフネス定数である)、αは界面でのバーガースベクトルと転位線の線分とのなす角(cosα=1/2)、λは滑り面と界面の交差線に垂直な界面内での方向とバーガースベクトルのなす角(cosα=1/2)、b=a/√2(a;格子定数)、fは格子不整合度(f=Δa/a)である。
ここで、図2中、実線Bは、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成xに対する、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の臨界膜厚の変化を示している。
このため、本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚及びGa組成xを、図2中、破線Aと実線Bとによって囲まれた範囲に設定するようにしている。つまり、本実施形態では、上述のように、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の膜厚を、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まる臨界膜厚よりも薄く、かつ、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるp型不純物の拡散長(Zn拡散長)よりも厚くなるようにしている。
さらに、本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12は、バンドギャップが第1埋込層7のバンドギャップよりも広くなっている。これにより、Znの拡散が遅くなる。また、キャリア漏れを抑える効果もある。
具体的には、本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12は、In0.8Ga0.2Pブロック層とし、活性層3,4,5の側面を覆う部分の膜厚を7.5nmとしている。
次に、本実施形態にかかる半導体素子の製造方法について説明する。
まず、InP基板1上に、活性層3,4,5を有するメサ構造6を形成する(図1参照)。
次いで、少なくとも活性層3,4,5の側面を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を形成する(図1参照)。
次に、メサ構造6の両側を埋め込むように、p型不純物をドープした半導体材料からなる埋込層(第1埋込層)7を形成する(図1参照)。
特に、本実施形態では、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を形成する工程において、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を、膜厚が、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まる臨界膜厚よりも薄く、かつ、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるp型不純物の拡散長よりも厚くなるように形成する。
以下、図3、図4を参照しながら、より具体的に説明する。
まず、図3(A)に示すように、n型InP基板1上に、格子整合するように、例えばMOVPE(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;有機金属気相成長)法によって、n型InP下部クラッド層2、n型InGaAsP下部SCH層3、InAs量子ドット活性層4、n型InGaAsP上部SCH層5を順に積層させて形成する。なお、InAs量子ドット活性層4は、InAs量子ドットとInGaAsPバリア層とからなる。
次いで、図3(B),(b)に示すように、n型InP下部クラッド層2に達するまで絶縁膜をマスク(SiOマスク)にしてエッチングすることによってメサストライプ状に加工して、メサ構造6を形成する。
次に、図3(C),(c)に示すように、メサ構造6の側面及びn型InP下部クラッド層2の表面を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を形成する。
ここで、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の成長条件は、成長温度600℃、Growth Rate=1.0μm/hである。また、原料はトリメチルインジウム、トリエチルガリウム、ホスフィンである。さらに、ドーパントはジメチルジンク又はジエチルジンクである。
これにより、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を、膜厚が、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まる臨界膜厚よりも薄く、かつ、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12のGa組成によって決まるp型不純物の拡散長よりも厚くなるように形成する。
次いで、図3(C),(c)に示すように、メサ構造6の両側を埋め込むように、p型InP第1埋込層7、n型InP第2埋込層8を順に形成した後、SiOマスクを除去し、メサ構造6及びn型InP第2埋込層8の上にp型InP上部クラッド層9を形成する。これにより、pn埋込構造が形成される。
次に、図3(D),(d)に示すように、素子分離溝13を形成する。
次いで、図3(E),(e)に示すように、表面全体にパッシベーション膜14を形成する。
次に、図3(F),(f)に示すように、メサ構造6の上方のパッシベーション膜14の一部をエッチングによって除去して開口部15を形成した後、図4(A),(a)に示すように、p側電極11(配線を含む)を構成するバリアメタル16を蒸着する。
次いで、図4(B),(b)に示すように、レジスト17を塗布し、p側電極11(配線を含む)を構成するメタル18をめっきする領域が開口部となるようにパターニングする。そして、図4(C),(c)に示すように、p側電極11(配線を含む)を構成するメタル18をめっきする。
次に、図4(D),(d)に示すように、レジスト17を除去した後、バリアメタル16のp側電極11(配線を含む)として不要な部分をドライエッチングによって除去する。
これにより、バリアメタル16及びメタル18によってp側電極11(配線を含む)が形成される。
そして、図4(E),(e)に示すように、n型InP基板1の裏面側にメタルを蒸着してn側電極10を形成する。
このようにして、本実施形態にかかる半導体素子が製造される。
したがって、本実施形態にかかる半導体素子及びその製造方法によれば、活性層3,4,5へのp型不純物の拡散を抑えることができ、利得、雑音指数の特性劣化が生じないようにすることができるという利点がある。
このような効果が得られることを確認すべく、図1に示すような構造のpn埋込型SOAを試作した。つまり、InP基板1上に形成されたメサ構造6の側面(活性層3,4,5の側面)を覆うように薄膜のIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12の形成したpn埋込型SOAを試作した。
ここでは、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12は、In0.8Ga0.2Pブロック層とし、膜厚を7nmとした。
ここで、図5、図6は、このようにして試作したpn埋込型SOAの利得特性、雑音指数を示している。なお、図5、図6中、実線Aは、本実施形態のpn埋込型SOAの利得特性、雑音指数を示しており、実線Bは、ブロック層を有しない同一構造のpn埋込型SOAの利得特性、雑音指数を示している。
図5、図6に示すように、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を挿入した構造では、利得特性、雑音指数が改善し、1350nmから1620nmのほぼ全波長で利得が3dB増加し、雑音指数が1dB減少していることがわかる。これは、活性層3,4,5,へのZn拡散が抑えられ、光導波路の損失が小さくなったためである。この結果、利得の増加と雑音指数の減少という良好な結果が同時に得られた。
なお、上述の実施形態では、メサ構造6の側面及びn型InP下部クラッド層2の表面を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を形成しているが、これに限られるものではない。
例えば、メサ構造6を形成した後、図7に示すように、表面全体を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12,12Aを形成しても良い。つまり、メサ構造6の上面も覆われるようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12,12Aを形成しても良い。この場合、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12,12Aは、メサ構造6の上面と上部クラッド層9との間にも設けられることになる。これにより、上部クラッド層9から活性層3,4,5へのZn拡散を抑えることができる。また、高電流時の上部クラッド層9へのキャリア漏れを抑えることができる。
具体的には、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12,12AはIn0.8Ga0.2Pブロック層とし、活性層3,4,5の側面を覆う部分の膜厚を7.5nmとし、活性層3,4,5と上部クラッド層9の間の膜厚を10nmとすれば良い。
このような構成にする場合、上述の実施形態における製造方法において、InAs量子ドット活性層4上にn型InGaAsP上部SCH層5を形成した後、図8(A)に示すように、In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12Aを形成すれば良い。そして、図8(B),(b)に示すように、n型InP下部クラッド層2に達するまでエッチングすることによってメサストライプ状に加工して、メサ構造6を形成した後、図8(C),(c)に示すように、メサ構造6の側面及びn型InP下部クラッド層2の表面を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層12を形成すれば良い。なお、その後の工程は上述の実施形態における製造方法と同様である。
なお、本発明は、上述した実施形態及び変形例に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
1 n型InP基板
2 n型InP下部クラッド層
3 n型InGaAsP下部SCH層
4 InAs量子ドット活性層
5 n型InGaAsP上部SCH層
6 メサ構造
7 第1埋込層(p型導電性半導体層)
8 第2埋込層(n型導電性半導体層)
9 上部クラッド層(p型導電性半導体層)
10 n側電極
11 p側電極
12,12A In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層
13 素子分離溝
14 パッシベーション膜
15 開口部
16 バリアメタル
17 レジスト
18 メタル

Claims (5)

  1. n型InP基板上に設けられ、活性層を有するメサ構造と、
    Znをドープした半導体材料からなり、前記メサ構造の両側を埋め込む第1埋込層と、
    少なくとも前記活性層の側面と前記第1埋込層との間に設けられたIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層と
    前記第1埋込層上に形成され、前記メサ構造の両側を埋め込み、n型不純物をドープした半導体材料からなる第2埋込層と、
    前記第2埋込層及び前記メサ構造の上に形成され、p型不純物をドープした半導体材料からなるクラッド層とを備え、
    前記In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層の膜厚が、臨界膜厚よりも薄く、かつ、Znの拡散長よりも厚いことを特徴とする半導体発光素子。
  2. 前記In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層のGa組成xと前記Znの拡散長h(nm)との関係は、次式によって表されることを特徴とする、請求項1記載の半導体発光素子。
  3. 前記In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層は、バンドギャップが前記第1埋込層のバンドギャップよりも広いことを特徴とする、請求項1又は2記載の半導体発光素子
  4. 前記In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層が、前記メサ構造の上面と前記クラッド層との間にも設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の半導体発光素子。
  5. n型InP基板上に、活性層を有するメサ構造を形成し、
    少なくとも前記活性層の側面を覆うようにIn1−xGaP(0<x≦1)ブロック層を形成し、
    前記メサ構造の両側を埋め込むように、Znをドープした半導体材料からなる第1埋込層を形成し、
    前記第1埋込層上に、前記メサ構造の両側を埋め込むように、n型不純物をドープした半導体材料からなる第2埋込層を形成し、
    前記第2埋込層及び前記メサ構造の上に、p型不純物をドープした半導体材料からなるクラッド層を形成する工程を含み、
    前記In1−xGaP(0<x≦1)ブロック層は、膜厚が、臨界膜厚よりも薄く、かつ、Znの拡散長よりも厚くなるように形成することを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
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