JP5890807B2 - 農業用多層マルチフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、農業用多層マルチフィルムに関し、詳しくは、地温を抑制し農業作業者の目を眩惑しない農業用多層マルチフィルムに関する。
一般に多くの農作物(落花生、トウモロコシ、ニンジン、大根を始め各種野菜、花卉、果樹等)の栽培に、農業用マルチフィルムが用いられている。
かかるマルチフィルムを用いたマルチ栽培によって、土中水分保持、土壌膨軟性の保持、肥料流亡防止、地温の上昇と抑制、初期成育の促進、収量の増加、生産の多収安定化等の諸効果が達成される。
従来、マルチフィルムとしては、一方の面がカーボンブラックを含有する光吸収層(黒色層)で、他方の面が酸化チタンを含有した光反射層(白色層)である、いわゆる白黒マルチフィルムが知られている。酸化チタンをフィルムに配合すると、太陽光線を反射あるいは部分反射させるので、地温の上昇を防ぐことができる。
また、銀色層と、白色層と、黒色層とを順に積層した銀黒マルチフィルムも知られている(特許文献1)。
これらのフィルムは、白色層には酸化チタンが配合され、銀色層には、アルミニウム粉末が配合されている。アルミニウム粉末をフィルムに配合すると、太陽光線を反射あるいは部分反射させて、地温の上昇を防ぐことができる。
特開2003−38046号
しかし、酸化チタンを配合したフィルムは、地温の上昇は抑制できるが、反射した光が農業作業者の目を眩惑し、心身に負担をかける欠点があり、アルミ微粒子を配合したフィルムは、反射による作業者への眩惑はやや軽喊できるが、地温の抑制は不十分であった。
そこで、本発明は、地温上昇抑制効果を高め、作業者を眩惑しない農業用多層マルチフィルムを提供することを課題とする。
また、本発明の他の課題は以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の発明によって解決される。
1.一方の面にカーボンブラックを含有する光吸収層を備え、他方の面に酸化チタン微粉末と酸化第2鉄(Fe2O3)、四三酸化鉄(Fe3O4)、酸化第1鉄(FeO)、酸化水酸化鉄(FeO(OH))、チタン鉄鉱(FeTiO3)から選ばれる鉄化合物の少なくとも一種の微粉末を含有する光反射放射層を備え、
全層の厚みが10〜40μmの範囲にあり、
さらに前記光反射放射層の厚みが5〜30μmの範囲にあり、
該光反射放射層の反射率が、波長360nmで5〜15%、波長450nmで5〜40%、波長700nmで30〜60%であり、
前記酸化チタン微粉末の含有量Wは、マルチフィルム単位面積当たり1〜5g/mの範囲であり、前記鉄化合物の少なくとも一種の微粉末の含有量W2は、0.1〜5g/mであることを特徴とする農業用多層マルチフィルム(以下、第1の発明という)。
2.一方の面にカーボンブラックを含有する光吸収層を備え、他方の面に酸化第2鉄(Fe2O3)、四三酸化鉄(Fe3O4)、酸化第1鉄(FeO)、酸化水酸化鉄(FeO(OH))、チタン鉄鉱(FeTiO3)から選ばれる鉄化合物の少なくとも一種の微粉末を含有する光放射層を備え、
該光放射層と前記光吸収層との間に、酸化チタン微粉末を含有する光反射層を有し、
前記光吸収層と前記光反射層と前記光放射層が順に積層され、
全層の厚みが10〜40μmの範囲にあり、
さらに光反射層と光放射層の合計厚みが5〜30μmの範囲にあり、
該光放射層面の反射率が、波長360nmで5〜15%、波長450nmで5〜40%、波長700nmで30〜60%であり、
前記酸化チタン微粉末の含有量Wはマルチフィルム単位面積当たり1〜5g/mの範囲であり、前記鉄化合物の少なくとも一種の微粉末の含有量W2は0.1〜5g/mであることを特徴とする農業用多層マルチフィルム(以下、第2の発明という)。
本発明によれば、地温上昇抑制効果を高め、作業者を眩惑しない農業用多層マルチフィルムを提供することができる。
本発明の農業用多層マルチフィルムの一例を示す断面図 本発明の農業用多層マルチフィルムの他の一例を示す断面図
以下、本発明の実施の形態を説明する。
<第1の発明>
図1は第1の発明にかかる農業用多層マルチフィルムの一例を示す断面図である。
同図において、1はベース樹脂としてポリオレフィン系樹脂を用いた軟質の多層マルチフィルムであり、10は光反射放射層、11は光吸収層(黒色層ともいう)である。多層マルチフィルム1は、地面上に、光吸収層11、光反射放射層10の順になるように敷設される。光反射放射層10の上に、透明な保護層を積層することもできる。
ポリオレフィン系樹脂としては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)等が挙げられ、その他以下の軟質材料でもよい。
軟質材料としては、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン1共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、エチレン−オクテン共重合体、エテレン−デセン共重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メチルメタクリレート共重合体、アイオノマー共重合体等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂として好ましいのは、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)であり、より好ましいのは、強度、柔軟性、耐候性、あるいは、ある程度の耐熱性を発揮する観点から、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)である。
全層の厚みは、フィルムの反射性能、放射性能と、強度の観点から、10〜40μmの範囲であり、好ましくは15〜30μmの範囲である。
さらに光反射放射層の厚みは、5〜30μmの範囲であり、好ましくは10〜25μmの範囲である。厚みはフィルム断面の光学顕微鏡観察によって測定することができる。
光反射放射層10は、酸化チタン(TiO2)微粉末と鉄化合物の微粉末を含有する層である。
二酸化チタンの結晶型は、ルチルとアナタースの2型があるが、アナタースはフィルム耐候性を大きく低下させるので、通常はルチル型を用いる。
二酸化チタンは、紫外線光を吸収し、活性酸素を発生する特性があり、このためフィルム耐候性を低下させるので、本発明で用いる二酸化チタンは、TiO2粒子表面をAl、Siなどの金属酸化膜でコート処理することが好ましい。
前記酸化チタン微粉末の含有量Wはマルチフィルム単位面積当たり1〜5g/mの範囲であり、より好ましくは2〜4g/mの範囲である。1g/m未満であると、光反射が劣り、5g/mを超えると、眩惑を防止できない。
鉄化合物としては、酸化第2鉄(ベンガラ;赤色酸化鉄)(Fe2O3)、四三酸化鉄(Fe3O4)、酸化第1鉄(FeO)、酸化水酸化鉄(FeO(OH))、チタン鉄鉱(FeTiO3)から選ばれる鉄化合物の少なくとも一種を使用できる。
上記の鉄化合物は、酸化第2鉄(ベンガラ;赤色酸化鉄)(Fe2O3)、四三酸化鉄(Fe3O4)、酸化第1鉄(FeO)、酸化水酸化鉄(FeO(OH))、チタン鉄鉱(FeTiO3)から1種を選択使用してもよいし、2種以上を混合使用してもよい。
また、本発明では、酸化第2鉄(赤色酸化鉄)(Fe2O3)は市販のものも用いることができ、例えば着色顔料;ベンガラ(戸田工業社製「トダカラー160CR」)、オーカー(尾関社製黄鉄)などを使用することができる。
鉄化合物の微粉末の平均粒径は、薄いフィルムへの配合を考慮して、平均粒径が0.05〜10μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.1〜5μmの範囲である。ここで平均粒径とは、電子顕微鏡写真に基づく算術的平均値である。
鉄化合物の微粉末の含有量W2はマルチフィルム単位面積当たり、0.1〜5g/mの範囲であり、好ましくは0.5〜4g/mの範囲である。0.1g/m未満であると、眩惑防止ができなく、5g/mを超えると、光反射が低下する。
光吸収層(黒色層)には、カーボンブラックが含有される。かかるカーボンブラックの添加量は、特に限定されないが、1〜10wt%の範囲が好ましい。
光吸収層(黒色層)11は、厚みが2〜28μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは、5〜20μmの範囲である。厚みはフィルム断面の光学顕微鏡観察によって測定することができる。
本発明において、光反射放射層や光吸収層に添加できるその他の添加剤としては、耐侯安定剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、無滴剤等農業用多層マルチフィルムに使われる各種添加剤を使用することができる。
本発明において、光反射放射層の反射率は、波長360nmで5〜15%であり、波長450nmで5〜40%であり、波長700nmで30〜60%である。
かかる反射率であることにより、地温上昇抑制効果を高め、作業者を眩惑しない農業用多層マルチフィルムを提供することができる。
次に、第1の発明にかかる多層マルチフィルム、具体的には、二層マルチフィルムを製造する方法について以下に説明する。
二層マルチフィルムを製造するには、インレーション成形法又はTダイ成形法が好ましく採用される。例えば、光反射放射層と光吸収層(黒色層)の2層構造を形成するダイラミ成形で成膜する。
前述した各層の条件を満たすように配合された熱可塑性樹脂配合物を、それぞれ別々の押出機で溶融混合して同一の多層ダイに供給して、ダイ内またはダイ外で各層を溶融状態で積層して、次いで冷却して成形する。
<第2の発明>
図2は第2の発明にかかる農業用多層マルチフィルムの一例を示す断面図である。
同図において、1はベース樹脂としでポリオレフィン系樹脂を用いた軟質の多層マルチフィルムであり、10Aは光反射層、10Bは光放射層、11は光吸収層(黒色層ともいう)である。多層マルチフィルム1は、光吸収層11と光反射層10Aと光放射層10Bが順に積層されている。多層マルチフィルム1は、地面上に、光吸収層11、光反射層10A、光放射層10Bの順になるように敷設される。光放射層10Bの上に、透明な保護層を積層することもできる。
ポリオレフィン系樹脂としては、第1の発明で用いた樹脂と同様な樹脂を用いることができる。
全層の厚みは、フィルムの反射性能、放射性能と、強度の観点から、10〜40μmの範囲であり、好ましくは15〜30μmの範囲である。
さらに光反射層と光放射層の合計厚みは、5〜30μmの範囲であり、好ましくは10〜25μmの範囲である。厚みはフィルム断面の光学顕微鏡観察によって測定することができる。
光反射層10Aは、酸化チタン(Ti02)微粉末を含有する層であり、光放射層10Bは、鉄化合物の微粉末を含有する層である。
二酸化チタンや、鉄化合物は、第1の発明で説明したものを同様に使用することができる。
光反射層10Aに含有される酸化チタン微粉末の含有量Wはマルチフィルム単位面積当たり1〜5g/mの範囲であり、より好ましくは2〜4g/mの範囲である。1g/m未満であると、光反射が劣り、5g/mを超えると、眩惑を防止できない。
光放射層10Bに含有される鉄化合物の少なくとも一種の微粉末の含有量W2はマルチフィルム単位面積当たり、0.1〜5g/m2の範囲であり、好ましくは0.4〜4g/m2の範囲である。0.1g/m2未満であると、眩惑を防止できず、5g/m2を超えると、光反射が低下し好ましくない。
光吸収層(黒色層)の構成は、第1の発明と同様であるので、その説明を援用する。
本発明において、光反射層、光放射層、光吸収層に添加できるその他の添加剤としては、耐侯安定剤、酸化防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、無滴剤等農業用多層マルチフィルムに使われる各種添加剤を使用することができる。
本発明において、光反射放射層の反射率は、波長360nmで5〜15%であり、波長450nmで5〜40%であり、波長700nmで30〜60%である。
かかる反射率であることにより、地温上昇抑制効果を高め、作業者を眩惑しない農業用多層マルチフィルムを提供することができる。
次に、第2の発明にかかる多層マルチフィルム、具体的には、三層マルチフィルムを製造する方法は、第1の発明において、光反射放射層を光反射層、光放射層の2層に分離する点で相違する。
三層マルチフィルムを製造する方法としては、インレーション成形法又はTダイ成形法が好ましく採用される。例えば、光反射層、光放射層と光吸収層(黒色層)の3層構造を形成するダイラミ成形で成膜する。
前述した各層の条件を満たすように配合された熱可塑性樹脂配合物を、それぞれ別々の押出機で溶融混合して同一の多層ダイに供給して、ダイ内またはダイ外で各層を溶融状態で積層して、次いで冷却して成形する。
三層マルチフィルムを製造するもう一つの方法としては、光放射層のみをダイラミ成形せずに、光吸収層と光反射層をダイラミ成形した後、その光反射層の上に塗布する方法がある。酸化鉄等の光放射微粉末を既存のフィルム表面塗布液に分散させ、塗布乾燥し、三層マルチフィルムを作成することができる。
本発明において、白黒2層マルチの上に、黄色鉄水酸化物等の微粉末含有塗布液を塗布することにより、3層構成のマルチフィルムを得ることも好ましい。
以下、本発明の実施例について説明するが、かかる実施例によって本発明が限定されるものではない。
(フィルム試料の作成)
(1)本発明フィルム1(実施例1)
<光反射放射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、鉄化合物の微粉末として酸化第2鉄(Fe2O3)微粉末(ベンガラ;戸田工業社製「トダカラー160CR」)と、酸化チタン微粉末を配合した。
酸化チタン微粉末の配合量及び鉄化合物の微粉末の含有量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光吸収層の配合>
光吸収層は光反射層と同じ直鎖状低密度ポリエチレンに、カーボンブラックを8wt%配合した。
<フィルム成形>
上記の配合条件のもと、ダイラミ成形法で、光反射放射層を15μm、光吸収層を10μmの厚さに成形し、厚さ25μmの本発明フィルム1を得た。
(2)本発明フィルム2(実施例2)
<光放射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、鉄化合物の微粉末として酸化第2鉄(Fe2O3)微粉末(ベンガラ;戸田工業社製「トダカラー160CR」)を配合した。鉄化合物の微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光反射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、酸化チタン粉末を配合した。酸化チタン微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光吸収層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、カーボンブラックを8wt%配合した。
<フィルム成形>
上記の配合条件のもと、ダイラミ成形法で、光放射層を15μm、光反射層を15μm、光吸収層を10μmの厚さに成形し、厚さ40μmの本発明フィルム2を得た。
(3)本発明フィルム3(実施例3)
<光放射層の配合>
鉄化合物の微粉末として黒酸化鉄(Fe3O4)微粉末(市販品)を、シリカゾルを主成分とする塗布液に配合した。鉄化合物の微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光反射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、酸化チタン粉末を配合した。酸化チタン微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光吸収層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、カーボンブラックを8wt%配合した。
<フィルム成形>
上記の配合条件のもと、ダイラミ成形法で、光放射層を15μm、光反射層を15μm、光吸収層を10μmの厚さに成形し、厚さ40μmの本発明フィルム3を得た。
(4)本発明フィルム4(実施例4)
<光放射層の配合>
鉄化合物の微粉末として黒色の酸化第1鉄(FeO)微粉末(市販品)をシリカゲルを主成分とする塗布液に配合した。鉄化合物の微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光反射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、酸化チタン粉末を配合した。酸化チタン微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光吸収層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、カーボンブラックを8wt%配合した。
<フィルム成形>
光吸収層と光反射層をダイラミ成形し、2層フィルムを成形した。
次いで、上記の光放射層における鉄化合物として酸化第一鉄微粉末を、シリカゾルを主成分とする塗布液に分散させ、その塗布液を光反射層の上に塗布乾燥して、3層構成の本発明フィルム4を作成した。
本発明フィルム4は、光放射層を1μm、光反射層を15μm、光吸収層10μmの厚さであり、全体の厚さは26μmであった。
(5)本発明フィルム5(実施例5)
<光放射層の配合>
鉄化合物として黄色の酸化水酸化鉄(FeO(OH))微粉末(尾関社製黄鉄)を、シリカゾルを主成分とする塗布液に配合した。酸化水酸化鉄微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光反射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、酸化チタン粉末を配合した。酸化チタン微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光吸収層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、カーボンブラックを8wt%配合した。
<フィルム成形>
光吸収層と光反射層をダイラミ成形し、2層フィルムを成形した。
次いで、上記の光放射層における鉄化合物として酸化水酸化鉄微粉末(尾関社製黄鉄)を、シリカゾルを主成分とする塗布液に分散させ、その塗布液を光反射層の上に塗布乾燥して、3層構成の本発明フィルム5を作成した。
本発明フィルム5は、光放射層を1μm、光反射層を15μm、光吸収層10μmの厚さであり、全体の厚さは26μmであった。
(6)本発明フィルム6(実施例6)
<光反射放射層の配合>
直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)(MI:1.0、密度0.920)に、鉄化合物の微粉末としてチタン酸鉄(FeTiO3)微粉末(市販品)と、酸化チタン微粉末を配合した。
酸化チタン微粉末の配合量及び鉄化合物の微粉末の含有量は、マルチフィルム単位面積当たり表1に示す量とした。
<光吸収層の配合>
光吸収層は光反射層と同じ直鎖状低密度ポリエチレンに、カーボンブラックを8wt%配合した。
<フィルム成形>
上記の配合条件のもと、ダイラミ成形法で、光反射放射層を15μm、光吸収層を10μmの厚さに成形し、厚さ25μmの本発明フィルム6を得た。
(7)比較フィルム1(従来白黒フィルム:比較例1)
市販の白黒フィルムを用いた。
白色層は、低密度ポリエチレンに、酸化チタン微粉末が配合され、黒色層は、低密度ポリエチレンに、カーボンブラックが配合されていた。
白色層は15μm、黒色層は10μm、全層の厚さは25μmであった。
(8)比較フィルム2(従来銀黒フィルム:比較例2)
市販の銀黒マルチを用いた。
銀色層は、低密度ポリエチレンに、アルミニウム微粉末が配合され、アルミニウム微粉末の配合量は、マルチフィルム単位面積当たり300mgであった。
黒色層は、低密度ポリエチレンに、カーボンブラックが配合されていた。
銀色層は15μm、黒色層は10μm、全層の厚さは25μmであった。
(9)比較フィルム3(透明マルチ:比較例3)
厚さ20μmの市販の透明ポリエチレンフィルムを用いた。
(10)比較フィルム4(黒マルチ:比較例4)
低密度ポリエチレンにカーボンブラックを配合し、これを単層成形法で成形して、厚さ25μmの比較フィルム4を得た。
(実験)
それぞれのフィルム(実施例1〜6、比較例1〜4)を、巾lm長さ2mの畝にそれぞれ展張して、地温測定をした。地温は、測定期間中の畝頂部10cm地点の地温をTandD社製「おんどとり」を用いて測定した。測定開始から5日間測定した測定値の平均値を表1に示した。尚、フィルムなしの場合を比較例5とした。
また各フィルムについて、波長360nm、450nm、700nmで反射率を測定した。その結果を表1に示す。反射率は、日立分光光度計を用いて測定した。
さらにまた、農業作業者の目を眩惑させるか否かについて、以下の方法で測定した。
マルチフィルムの展張場所の周囲に、作業者となるモニター10人を配置して、そのモニターが眩惑するか否かを調べ、その人数によって以下の評価を行った。
無:モニター全員が、目を眩惑させることがなかった。
有:モニターの中で、目を眩惑させると感じたものが一人以上いた。
Figure 0005890807

Claims (2)

  1. 一方の面にカーボンブラックを含有する光吸収層を備え、他方の面に酸化チタン微粉末と酸化第2鉄(Fe2O3)、四三酸化鉄(Fe3O4)、酸化第1鉄(FeO)、酸化水酸化鉄(FeO(OH))、チタン鉄鉱(FeTiO3)から選ばれる鉄化合物の少なくとも一種の微粉末を含有する光反射放射層を備え、
    全層の厚みが10〜40μmの範囲にあり、
    さらに前記光反射放射層の厚みが5〜30μmの範囲にあり、
    該光反射放射層の反射率が、波長360nmで5〜15%、波長450nmで5〜40%、波長700nmで30〜60%であり、
    前記酸化チタン微粉末の含有量Wは、マルチフィルム単位面積当たり1〜5g/mの範囲であり、前記鉄化合物の少なくとも一種の微粉末の含有量W2は、0.1〜5g/mであることを特徴とする農業用多層マルチフィルム。
  2. 一方の面にカーボンブラックを含有する光吸収層を備え、他方の面に酸化第2鉄(Fe2O3)、四三酸化鉄(Fe3O4)、酸化第1鉄(FeO)、酸化水酸化鉄(FeO(OH))、チタン鉄鉱(FeTiO3)から選ばれる鉄化合物の少なくとも一種の微粉末を含有する光放射層を備え、
    該光放射層と前記光吸収層との間に、酸化チタン微粉末を含有する光反射層を有し、
    前記光吸収層と前記光反射層と前記光放射層が順に積層され、
    全層の厚みが10〜40μmの範囲にあり、
    さらに光反射層と光放射層の合計厚みが5〜30μmの範囲にあり、
    該光放射層面の反射率が、波長360nmで5〜15%、波長450nmで5〜40%、波長700nmで30〜60%であり、
    前記酸化チタン微粉末の含有量Wはマルチフィルム単位面積当たり1〜5g/mの範囲であり、前記鉄化合物の少なくとも一種の微粉末の含有量W2は0.1〜5g/mであることを特徴とする農業用多層マルチフィルム。
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