JP5889799B2 - 電解ケース - Google Patents

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Description

本発明は電解研磨に関し、特に、電解研磨に用いる電解液、電解ケース、電解研磨システムおよび、電解研磨方法に関するものである。
金属の錆び、汚れ等を除去する方法として、電解研磨がしばしば用いられる。
すなわち、金属(ワーク)とカソードとを所定距離を保って電解液に浸漬し、金属に正、カソードに負を印加して所定の電流を流すことによって、ワーク表面の金属元素を溶解させ表面改質させて、耐久性を高めようとするものである。但し、この処理の前工程として、バフ研磨をして、機械的な研磨しておくのが通例である。
金属ワークをステンレスとした場合、電解液としては、リン酸あるいはリン酸と硫酸が用いられるのが通例であり、電極間距離は10cm程度、電流は10A〜20Aが用いられる。
一方、食品や飲料の貯蔵、化学剤・医薬剤の貯蔵等に大型の缶体が用いられることがある。これら缶体は、経年劣化によって、内面に汚れや錆びが付着することになり、この状態になると、設備の更新を考慮することになる。設備の更新は多額の費用を要することになるので、バフ研磨等の機械研磨で一時的な補修をして缶体寿命を延ばす方法が採られていることがある。
このバフ研磨は、高温多湿な環境の缶体内に作業員が直接入っての力仕事であり、非常に過酷な作業となる。それに加えて、バフ研磨だけでは表面組織を破壊して、返って錆びや劣化を招き易いので、このバフ研磨後に電解研磨処理を施すことが試されようとしている。
ところが大型の缶体内面を電解研磨しようとすると、大量の電解液を必要とし、コスト面から現実的でない。そこで、本願出願人は、特開2010-209423に、缶体内面に沿って枠体と電極を組んで、少ない電解液で缶体内面を電解研磨することを提案している。
更に、電解液を保持し難い空間で電解研磨あるいは電解メッキをする場合、フェルト等に電解液を含浸させて電圧を印加する方法も従来から採用されている。
特開2010-209423
上記、特開2010-209423に開示の方法を採るにしても、枠体や電極を組み立てるまでは、作業者が缶体内部で作用をする必要があり、バフ研磨作業程ではないにしても、その作業は快適とは言いがたい。また、フェルト等に電解液を保持させる方法は、電極間抵抗が大きくなり、大きな電流が流せない。従って、作業時間が長くなり、この方法を大規模な電解研磨、特に、本願が主目的とするような缶体内面の電解研磨に利用することは、作業環境から考慮しても無理がある。
本発明は上記従来の事情に鑑みて提案されたものであって、枠体や電極を組み立てる必要もなく、缶体内部での作業者の作業自体が極めて容易となる電解研磨方法およびそれに用いる電解液、電解ケース、電解研磨システムを提供することを目的とするものである。
本発明の電解ケースは、所定大きさ、および所定深さの環状枠の、下の開口端から所定高さの位置にカソードを配設し、当該カソードの上側に、所定粘度の電解液を導入する導入口と、上記環状枠内に導入された電解液を電解ケース枠から排出する排出口と、を備えた構成となっている。
上記カソードとして網体を用いると、上記導入口は、網体の網目に対して小穴を多数有する網体に沿って配設されたパイプを備え、当該パイプに電解液を供給する構成とする構成とすることができる。また、上記排出口として網目を利用する構成とすることが可能となる。更に、前記環状枠の下の開口端とカソードとで構成される空間に前記所定粘度の電解液を保持する保持材を充填する構成としても良い。
以上構成の電解ケースを使用すると、粘度を持った電解液を簡単に保持することができ、しかも、電解ケースのカソードは、上記ワーク表面が位置する開口端からの距離を小さく(例えば5〜20mm)することができる。この結果、電解液の抵抗を低く抑えることができるので大電流(例えば30〜100A/dm2)を流せることになり、作業時間を短くすることが可能となる。
電解液が粘性を持っているので、電流を流すと、電解液内に気泡(アノード(ワーク)から発生する酸素)が蓄積するが、上記電解液を導入口から環状枠に導入するとともに、排出口から排出して、気泡を追い出すことができる。これによって、缶体に入った作業者の作業は、電解ケースを移動するだけとなり、作業量が極めて少なくなる。更に、電解ケースをワーク面に当接した状態で自動制御によってワークに沿って移動させるようにすることによって無人でも缶体内の電解研磨が出来ることになる。
図1は本発明に使用する電解ケースの上から見た斜視図。 図2は本発明に使用する電解ケースの下から見た斜視図。 図3は図1のA−A断面図。 図4は実施例1のサンプル(a)〜(b)の電子顕微鏡による表面写真。 図5は実施例1のサンプル(d)〜(f)の電子顕微鏡による表面写真。 図6は本発明の電解研磨システムの概念図。
まず、本発明に使用される電解液は通常の研磨用の電解液である無機酸にゲル化剤を接触させて、所定の粘度を持たせるようにしている。
上記無機酸は、リン酸水溶液または、リン酸と硫酸の混合水溶液が通例であり、ゲル化剤としては二酸化珪素を使用する。上記無機酸に接触した二酸化珪素はゲル状に溶解し、上記電解液に粘度を与えることになる。この粘度は二酸化珪素の添加量を変化させることによって調整することができる。
リン酸としては、濃度85%を使用した場合、500mL/L〜1000mL/Lを用い、これに水0mL〜500mL/Lを加えて更に、二酸化珪素100g〜200g/Lを接触させる。これによって、上記に二酸化ケイ素の量に応じた粘度を持った電解液を生成することができる。
リン酸の量が500mL/L以下では研磨機能が充分働かない。全量リン酸でも本願の目的を達成することができるが、後述する硫酸を添加する余地がなくなり、光沢がでないことになる。
更に、上記リン酸に加えて、硫酸(例えば濃度98%)を0mL/L〜500mL/L加えるのが通例である。硫酸は仕上がり表面に光沢を与える機能を有し、光沢が要求される場合に添加する。但し、硫酸が500mL/L以上であると、上記リン酸量が少なくなり、研磨機能が充分でなくなる。
上記、電解液には、界面活性剤を0.001%〜0.01%(外掛け)、添加するのが望ましい。この界面性剤は、上記粘性を持った電解液のワークに対する濡れ性を確保する目的で添加される。界面活性剤が0.001%以下であると、前記濡れ性が不十分であり、0.01%以上の場合でも濡れ性が返って落ちる。
この電解液を以下の電解ケースに保持して電流を流すことによって、電解研磨が進行するようにする。電解ケースは図1〜3に示すようになっている。図1は電解ケースの上側から見た斜視図、図2は下側から見た斜視図、図3は図1のA−A断面図である。
すなわち、周囲を囲う環状枠11の、下の開口端11oから所定の高さ位置にカソード12を配設し、上記カソード12の上側に、上記した所定粘度の電解液を導入する導入口13と、上記環状枠11内に導入された電解液を当該環状枠11から排出する排出口14とを備えた構成となっている。
上記カソード12を網体とすると、当該網体の網目に対して小穴13hが多数開口する導入パイプ13pを網体に沿って配設し、当該導入パイプ13pに対して、前記粘性を持った電解液を案内する案内パイプ13gを立設することによって導入口13を構成することができ、また、上記排出口14eとして網体12の網目を利用することが可能となる。
尚、上記カソード12のリード16が設けられていることはもちろんである。また、上記環状枠11の形状や大きさは、特に限定されるものではないが、以下の実施例では、手で持ってワーク表面上を自由に移動させることができる程度の形状・大きさである。この点は、適用場面に応じて適当に変更可能である。また、比較的小型の強度を備えた環状枠11がカソードの支持対となるので、環状枠11の下の開口端11o(ワーク面)とカソードとの距離を著しく小さく、例えば、5mm〜20mmにすることができ、これによって、大電流(例えば30〜100A/dm2)を得ることができ、電解処理の時間を著しく短縮することができる。
尚、上記環状枠11内に、電解液を保持しやすいように、人工芝状の保持材15を充填してもよい。尚、図2において、保持材5の芝の葉は一部描いて、他は省略している。
この構成の電解ケース10の環状枠11の下の開口端11oを、ワークW表面(図3参照)に向けて置き、上記導入口13から所定粘度の電解液を環状枠11のワークWとカソード12の間に導入(図3、実線矢印)しつつ、ワーク側に正、カソード側に負の所定電圧を印加すると、ワークWに対する電解研磨が進行する。このとき、前記のように、電解液に粘度を持たせているので、当該電解液は環状枠11と、前記保持材15に保持され、電解ケース10の外に急速に流れ出ることはなく、電解液の機能を保つことになる。また、前記ワークWとカソ−ド12の距離が小さいので、電気抵抗が小さくなり、大電流を流すことができることになり、早い速度での研磨が可能になる。
ただし、ワーク側から酸素の気泡が発生し、この気泡は電流が大きくなる程、発生量が多くなり、粘度を持った電解液中に累積し、電気抵抗を高めることになる。そこで、前記環状枠11への電解液の導入を継続すると、先に環状枠11内に導入されていた電解液は、新しく導入された電解液に排出口14eから押し出されることになり(図3、点線矢印)、蓄積された気泡も追い出されることになる。これによって、電解研磨は、気泡を含まない電解液の元で進行することになる。
上記のように、電解ケース対応の部分の電解処理を進行させながら、当該電解ケースのワーク上の場所を順次移動させて、ワーク全体、あるいはワークWの所定の箇所を電解処理することになる。
(実施例1)
<電解液>
まず、以下の電解液を用意した。
(1)比較例用(b)、(c)、(f)の電解液(以下通常液という)
85%−燐酸 750ml/L
98%−硫酸 250ml/L
(2)本発明の電解液(以下高粘液という)
85%−燐酸 750ml/L
98%−硫酸 250ml/L
SiO2・XH2O 200g/L
<電解研磨>
SUS316L(30×30×3)mmの試験片に対して以下の研磨処理をした。下記(b)、(c)の塗布式電解研磨とは、フェルト、あるいは耐薬品性の布に電解液を滲みこませ、当該フェルト(布)を挟んで、ワークとカソード間に電流を流す方式である。また、下記(d)、(e)が、電解ケース(ワークとカソード間の距離10mm)を用いた本願の方式である。
(a) バフ研磨のみ
(b) 通常液(上記電解液(1))による塗布式電解研磨(1分)
電圧11V、電流0.1A/dm2
(c) 通常液(上記電解液(1))による塗布式電解研磨(2分)
電圧11V、電流0.1A/dm2
(d) 高粘液(上記電解液(2))による塗布式電解研磨(1分)
電圧11V、電流35A/dm2
(e) 高粘液(上記電解液(2))による塗布式電解研磨(2分)
電圧11V、電流35A/dm2
(f) 通常液による浸漬電解研磨(5分)
電圧11V、電流10A/dm2
上記(b)から(e)は液循環実施
<性能評価方法>
(1) 表面粗さの測定
ミツトヨ製SJ−301による5点粗さ測定
ここで粗さパラメータRaは測定した範囲の平均粗さ。Ryは測定した範囲の最大山高さと最大谷深さの和。Rzは最大山高さと五番目までの山高さの平均値と最大谷深さと五番目までの谷深さの平均値の和。
(2)表面観察
日本電子製操作顕微鏡JCM−5700による。
<結果>
(1)上記表面粗さの測定結果を表1に示す。
Figure 0005889799
(2)電子顕微鏡による表面観察の結果を、上記処理(a)〜(f)に対応して図4、図5の写真(a)〜(f)に示す。尚、図4、図5で、横軸は倍率の違いを表し、左端が、×100、中央が×300、右端が×1000である。
<評価>
図4に示す写真(b)、(c)(上記試験片(b)、(c)に対応)ではバフ研磨のみによる試験片(a)に見られる横の筋が消えていないが、図5に示す、本願発明に対応の試験片(d)、(e)、特に(e)に対応する写真ではそれが消え、写真(f)(浸漬品)に近くなっている。
また、試験片(d)、(e)では、試験片(f)と同様表面にオーステナイトを生成し表面改質が生じている。これによって、より耐久性の高い電解研磨ができることが理解できる。
(実施例2)
<電解液>
前記、通常液、高粘液とも実施例1に示す電解液(1)(2)に同じ。
<電解研磨>
実施例1と略同じであるが、本願発明に対応する下記(c)、(d)の電圧を大きくしている。従って、当然電流も大きくなっている。また、(c)、(e)では処理時間を3分としている。
(a) バフ研磨のみ
(b) 通常液(上記電解液(1))による塗布式電解研磨(1分)
電圧11V、電流0.1A/dm2
(c) 通常液(上記電解液(1))による塗布式電解研磨(3分)
電圧11V、電流0.1A/dm2
(d) 高粘液(上記電解液(2))による塗布式電解研磨(1分)
電圧20V、電流50〜70A/dm2
(e) 高粘液(上記電解液(2))による塗布式電解研磨(3分)
電圧20V、電流50〜70A/dm2
(f) 通常液による浸漬電解研磨(5分)
電圧11V、電流10A/dm2
上記(b)から(e)は液循環実施
<性能評価方法>
実施例1に同じ、但し、外観評価は目視
<結果>
表2に表面粗さの結果を示し、表3に目視での外観評価の結果を示す。
Figure 0005889799
Figure 0005889799
<評価>
実施例1と比して、本願発明の試験片(d)、(e)での電圧を大きくした。その結果、電流も大きくなっているが、逆に、電流をここまで流せるという評価となる。(d)、(e)において、電流が50〜70A/dm2と幅を持っている。電解ケースを移動するときの電流変動である。
本願発明の試験片(d)、(e)、特に(e)(処理時間3分)の表面粗さは、実施例1の(e)(処理時間2分)のときとは格段に改善され、比較例(b)、(c)、(f)に比べて遜色がない。その上外観上の光沢性にも優れ本発明の優位性を示している。実施例1と同じく、試験片(d)、(e)では、試験片(f)と同様表面にオーステナイトを生成し表面改質が生じ、耐久性の高い電解研磨ができることが期待できる。
<電解研磨システム>
図6は、前記電解ケースを適用した電解システムを示す概念図である。
電解液貯留槽3に貯留された電解液Lは、ポンプ4によって流量調整弁5を介して、前記電解ケース2の導入口13に圧送させるようになっている。又、前記電解ケース2のカソード12には、リード16を介して直流電源6からの負電圧が、又、前記ワークWには、当該直流電源6からの正電圧が、それぞれ印加される構成となっている。
ここで、前記電解液貯留槽3は、上述した所定粘度の電解液Lを貯留している。又、前記ポンプ4は、前記電解液貯留槽3から、前記電解液Lを所定の吐出量で汲み出す構成である。
ここで、前記電解液Lは、強酸性で且つ高粘性であることから、前記ポンプ4には、当該電解液Lに対応して、耐薬品性に優れ且つ高い吐出量(高揚程)である合成樹脂製のダイヤフラムポンプが採用される。
又、前記ポンプ4の吐出量又は揚程は、いずれも高い程好ましいが、例えば、最大吐出量が50L/min以上、又は最大自吸揚程が、2.0m以上であれば、好ましい。図6に示すポンプ4では、最大吐出量が54.5L/minであり、最大自吸揚程が2.4mであるダイヤフラムポンプ4が適用される。
又、前記流量調整弁5は、前記ポンプ4と、前記電解ケース2との間に設けられ、当該ポンプ4から汲み出された電解液Lの流量を、前記電解ケース2の容積(1000cm3)当たりの所定の流量、言い換えると、前記電解ケース2の単位体積(1cm3)当たりの所定の流量に調整して、当該電解液Lを前記導入口13に流す構成である。
これにより、前記電解液Lを、前記電解ケース2の単位体積当たりの所定の流量で、当該電解ケース2に常時、移送することで、当該電解ケース2のカソード12と、前記ワークWとの間に常に新鮮な電解液Lを供給することが可能となり、当該ワークWに、欠点が少なく品質の高い電解研磨を施すことが可能となる。尚、前記電解ケース2の単位体積当たりの所定の流量は、言い換えると、前記ワークWとカソード12の間の単位体積当たりの所定の流量に対応する。
前記電解ケース2の単位体積当たりの電解液Lの所定の流量は、前記流量調整弁5により、例えば、前記電解ケース2の寸法が、長さ20cm、幅10cm、高さ5cmである場合、当該電解ケース2の体積は、1000cm3であるから、前記流量は、前記電解ケース2の容積(1000cm3)当たりに20〜100mL/minの範囲、前記電解ケース2の単位体積(1cm3)当たりに0.020〜0.100mL/minの範囲であると好ましい。
又、前記直流電源6は、前記電解ケース2のカソード12に、前記リード16を介して負の電圧を、前記ワークWに正の電圧を、それぞれ印加する構成であり、前記直流電源6の印加する電圧は、例えば、上述に示すように、11V〜20Vの範囲内と大きな値となる。又、前記電解ケース2におけるカソード12と、ワークWとの距離が、5mm〜20mmであれば、両者間に流れる電流を、上述に示すように、30〜100A/dm2とすることが可能となる。
このように、本発明に係る電解研磨システム1では、電解ケース2と、電解液貯留槽3と、ポンプ4と、流量調整弁5と、直流電源6とを組み立てることで、前記電解ケース2に、前記電解液Lを、前記電解ケース2の単位体積当たりの所定の流量で、常時、供給する構成としているため、当該電解ケース2のカソード12と、前記ワークWとの間に常に新鮮な電解液Lが流れ、当該ワークWに、高品質な電解研磨を施すことが可能となる。
尚、本発明に係る前記電解研磨システム1では、作業者が、前記電解ケース2を手で持って、当該電解ケース2のカソード12(底面)を、前記ワークWの表面上に自由に移動(走査)させることで、当該ワークWに電解研磨を施すことになる。
ここで、前記電解ケース2を前記ワークWの表面上に対して所定の処理時間だけ静置させることで、前記電解研磨がなされることになる。この処理時間の逆数が、例えば、前記電解ケース2を前記ワークWに移動(走査)させる走査速度に対応する。
又、前記処理時間は、特に限定しないが、例えば、5min/m2〜15min/m2の範囲内、具体的には、10min/m2であると、前記ワークWに、ほぼ浸漬電解研磨と同様の光沢を得ることが可能となり、好ましい。
尚、前記処理時間が、前記ワークWの形状、前記直流電源6による電流の電流密度、前記電解研磨の処理の目的に応じて、適宜設計変更され得る。例えば、前記電解研磨の処理の目的が、前記ワークWの表面の脱脂や小程度の溶解(前記ワークWの表面に対して厚み数μmの溶解)であれば、前記処理時間は、上述の範囲よりも小さく設定され得るし、当該電解研磨の処理の目的が、浸漬電解研磨と同等の大規模の溶解(前記ワークWの表面に対して厚み数十μmの溶解)であれば、前記処理時間は、上述の範囲内又はそれ以上となり得る。
以上説明したように、本発明は大電流で電解研磨をすることができるので、作業時間が短時間となり、また、少量の電解液の保持が容易であるので、電解処理が極めて簡単となる。又、本発明は高品質な電解研磨を実現出来るため、産業上の利用可能性は極めて大きい。
11 環状枠
12 カソード
13 導入口
14 排出口
15 保持材

Claims (2)

  1. 環状枠と、
    前記環状枠の下の開口端から所定の高さの位置に配設した網体のカソードと、
    前記網体の網目に対応して小穴を備えた導入パイプを、網体上に沿って配設し、当該導入パイプを介して所定粘度の電解液を、前記開口端に位置するワークとカソードの間に導入する構成とした導入口と、
    上記環状枠内に導入された電解液を環状枠から排出する前記網体の網目を利用した排出口と、
    を備えたことを特徴とする電解ケース。
  2. 前記環状枠の下の開口端とカソードとで構成される空間に前記所定粘度の電解液を保持する保持材を充填した請求項1に記載の電解ケース。
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