JP5885294B2 - ポリスチレン系樹脂押出発泡板 - Google Patents

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Description

本発明は、断熱性に優れ、更に難燃性を有するポリスチレン系樹脂押出発泡板であって、建築物の壁、床、屋根等の断熱材等として有用に使用可能なポリスチレン系樹脂押出発泡板に関するものである。
ポリスチレン系樹脂押出発泡板は、優れた断熱性及び好適な機械的強度を有することから、板状に成形された押出発泡板が断熱材等として広く利用されている。このような押出発泡板は、一般に、押出機中でポリスチレン系樹脂材料と物理発泡剤とを溶融混練してなる発泡性溶融混練物を、押出機先端に付設されたスリット形状等のダイから低圧域に押出発泡し、さらに所望に応じてダイ出口に連結された賦形装置等を通して板状に成形することにより製造されている。
上記のポリスチレン系樹脂押出発泡板(以下、単に押出発泡板ともいう。)の製造に使用される発泡剤は、従来は、ジクロロジフルオロメタン等の塩化フッ化炭化水素(以下、CFCという)が広く使用されてきた。しかし、前記CFCは、オゾン層を破壊する危険性が高いことから、オゾン破壊係数の小さい水素原子含有塩化フッ化炭化水素(以下、HCFCという)がCFCの代わりに用いられるようになった。しかしながら、HCFCもオゾン破壊係数が0(ゼロ)でないことから、オゾン層を破壊する危険性が全くないわけではない。そこで近年においては、オゾン破壊係数が0(ゼロ)であり、分子中に塩素原子を持たないフッ化炭化水素(以下、HFCという)が発泡剤として用いられるようになった。
ところが、このHFCは地球温暖化係数が大きいため、地球環境保護の観点からは未だ改善の余地を残す発泡剤であった。このため、オゾン破壊係数が0(ゼロ)であるとともに、地球温暖化係数も小さい、環境にやさしい発泡剤を使用するポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造法が検討されている。例えば、物理発泡剤として、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、シクロペンタンやイソペンタンなどの脂肪族炭化水素や脂環式炭化水素(以下、これらをHCという)が検討され、前記フロン類の代替発泡剤として使用されるようになってきている。
しかし、イソブタンやイソペンタン等のHCは気体状態における熱伝導率が空気に比べて低いものの、前記CFC、HCFC、HFC等のフロン類に比べると気体状態における熱伝導率が大きいものである。従って、押出発泡板中の含有量を同モル量とした場合には、フロン類と同等の断熱性を得ることは困難である。また、押出発泡板中のイソブタンやイソペンタンの含有量を増やすことにより断熱性を向上させることは可能であるが、イソブタンやイソペンタンはそれ自体燃焼性が高いので、得られた押出発泡板に十分な難燃性を付与することは極めて困難になる。さらに、イソブタンやイソペンタンは、スチレン系樹脂に対する透過速度が空気よりも極めて遅いがCFCと比べると透過速度が速いことから、押出発泡板からCFCより早く逸散してしまう。そのため、押出発泡板の熱伝導率も、CFCよりも早く上昇する。したがって、イソブタンやイソペンタンを発泡剤として使用して、CFCを用いた押出発泡板と同様の長期断熱性と難燃性とを両立する押出発泡板を得ることは困難であった。
なお、前記長期断熱性を向上させるための方法として、特許文献1には、イソブタン及び/又はイソペンタン25〜70モル%を含む混合発泡剤を用いて、基材樹脂にグラファイトを添加した押出発泡断熱板が提案されている。
なお、グラファイトの添加による熱伝導率の低減効果を十分に発現させるためには、比較的多量のグラファイトを使用する必要があった。しかし、グラファイトの添加量を多量とした場合には、押出発泡板を屋上や屋根裏などの高温となりやすい場所に使用したり、屋外に長時間放置したりすると、押出発泡板が蓄熱したり、押出発泡板が黒色となることにより、押出発泡板の変形や劣化が起きる場合があった。
特許文献1の問題点を解決するために、特許文献2では、グラファイトと共に酸化チタンや酸化亜鉛などの無機系粒子(輻射低減剤)を基材樹脂に添加する方法が提案されている。
特許文献2の方法によれば、グラファイトの添加量を減らしても、熱伝導率が小さく、長期に亘り高度な断熱性と難燃性を有するポリスチレン系樹脂押出発泡板を得ることが可能となった。しかしながら、低い熱伝導率を維持しつつ、さらに酸素指数が高い押出発泡板を得ようとする際には改善の余地を残すものであった。
特許文献3には、グラファイトと酸化チタン等の無機系粒子とを特定の関係を満たすように特定量併用することにより、低い熱伝導率を維持しつつ難燃性に優れる押出発泡板を得ることが提案されている。
しかし、該特許文献3の押出発泡板は、十分な難燃性を確保するために、6.5〜9重量部という多量の難燃剤を添加しなければならないものであった。
特開2004−196907号公報 特開2009−256426号公報 特開2010−254780号公報
本発明は、地球にやさしい代替発泡剤等を使用した場合であっても、熱伝導率が小さく、長期間に亘り高度な断熱性を有し、限界酸素指数(以下、単にLOI、または「酸素指数」ということがある)が高く難燃性にも優れるポリスチレン系樹脂押出発泡板を提供することを、その課題とする。
本発明によれば、以下に示すポリスチレン系樹脂押出発泡板が提供される。
[1] グラファイト及び難燃剤を含有するポリスチレン系樹脂押出発泡板において、該グラファイトは球状化されている球状化グラファイトであり、該グラファイトのアスペクト比が3以下であり、該グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部に対して1〜10重量部であることを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板。
[2] 前記ポリスチレン系樹脂押出発泡板が、酸化チタン、酸化亜鉛、及び硫酸バリウムから選択される1種または2種以上の無機系粒子を含有しており、該無機系粒子の含有量が前記ポリスチレン系樹脂押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部に対して2〜12重量部であることを特徴とする前記1に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
[3] 前記グラファイトの含有量(X)に対する前記無機系粒子の含有量(Y)の比(Y/X)が0.5以上であることを特徴とする前記2に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
[4] 前記グラファイトの見かけ密度が300〜1000kg/mであり、前記グラファイトの一次粒径が5〜50μmであることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
本発明のスチレン系樹脂押出発泡板は、球状化されている、特定の球状化グラファイトを特定量で含有させたことにより、長期間に亘って低い熱伝導率を維持できると共に、酸素指数が高く難燃性に優れる押出発泡板である。即ち、該押出発泡体は低い熱伝導率と優れた難燃性の両立に成功したものであり、建築物の壁、床、屋根等の断熱材等の建築材料に有用なものである。

図1は、球状化グラファイトの配合量に対する熱伝導率、酸素指数の変化を示すグラフである(実施例)。 図2は、鱗片状グラファイトの配合量に対する熱伝導率、酸素指数の変化を示すグラフである(比較例)。 図3は、押出発泡板に配合した球状化グラファイトの電子顕微鏡写真である(2500倍)。 図4は、押出発泡板に配合した鱗片状グラファイトの電子顕微鏡写真である(4000倍)。
以下、本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板について詳細に説明する。
本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板は、グラファイト及び難燃剤を含有する押出発泡板である。該グラファイトは、球状化されている球状化グラファイトであり、該グラファイトのアスペクト比が3以下である。本発明の押出発泡板は該球状化グラファイトを1〜10重量部含有していることにより、熱伝導率が十分に低く断熱性に優れると共に、酸素指数が高く難燃性に優れるものである。
本明細書において、球状化グラファイトとは、一般のグラファイトとして挙げられる、鱗片状グラファイト、鱗状(塊状)グラファイト、土状グラファイト、人造グラファイトなどのグラファイト粒子に対して、形状が球状化されたグラファイトのことをいう。なお、球状化の方法は特に限定されず、例えば、繰り返し、粒子同士を圧縮、摩擦、衝突などの機械的エネルギーを加えて粒子表面を削り取ることで球状化する方法、造粒により球状化する方法、篩別などの選別により球状化する方法などが挙げられる。また、該球状化グラファイトの形状は、必ずしも球状に限られるものではなく、上記方法により得られた、粒状、円柱状などの形状のものも含まれる。
前記鱗片状グラファイトや球状化グラファイトなどのグラファイトは、押出発泡体の熱伝導率を低下させることができるものである。その理由は次のように考えられる。
押出発泡板の熱伝導は、樹脂自体の熱伝導、押出発泡板の気泡中の気体(残存発泡剤及び大気成分)による熱伝導及びその対流による熱伝導、気泡膜間の赤外線の輻射による熱伝導が組み合わさった現象である。グラファイトは赤外線遮蔽材としての機能を有することから、押出発泡板を構成する樹脂中にグラファイトを配合すると、グラファイトは、気泡膜間の赤外線の輻射を減少させることにより押出発泡板の熱伝導率を下げることができると考えられる。
更に、該球状化グラファイトを用いると、グラファイトの含有量を従来の鱗片状グラファイトよりも高くした場合であっても、押出発泡板の白色度の低下を抑制することが可能となる。グラファイトの含有量が同じである場合には、より高い白色度を有する押出発泡板が得られる。従って、押出発泡板が蓄熱したり、押出発泡板が黒色となることにより、押出発泡板の変形や劣化が起きることが防止される。
また、球状化グラファイトは前記のように、多量に押出発泡板中に添加することができるので、その単位重量当りの赤外線遮蔽効果が鱗片状グラファイトより劣ることがあっても、押出発泡板全体の赤外線遮蔽効果としては、鱗片状グラファイトよりも大きなものとすることができる。なお、該白色度とは、ASTM E313に規定されている、押出発泡板の「白さ」を表す度合いである。
さらに、該球状化グラファイトを含有する押出発泡板は、理由は定かではないが、グラファイトの含有量が増加しても、酸素指数値がほぼ一定の値となるという特異的な性質を示す(図1)。これは、従来の一般的な鱗片状グラファイトにはない、球状化グラファイトを添加した押出発泡板に特有の性質である。このため、従来よりも多量のグラファイトを押出発泡板に添加しても、球状化グラファイトを添加することにより、難燃性を維持しつつ、より熱伝導率の小さい押出発泡板を得ることが可能となる。
本発明においては、アスペクト比が3以下の球状化グラファイトが用いられる。アスペクト比が3以下であれば、得られる押出発泡体の白色度が低下することなく、押出発泡板に変形や劣化が生じることがより少なくなる。かかる観点から、アスペクト比の上限は、2.5が好ましい。なお、アスペクト比の下限は、1となる。

本明細書におけるアスペクト比は、次のようにして求められる。
任意に分散させたグラファイトを走査型電子顕微鏡等で拡大撮影し,写真中から50個ランダムに選んだグラファイト粒子の「長軸の長さ」/「短軸の長さ」の数平均を求め、その値をアスペクト比とする。なお、鱗片状グラファイトにおいては、厚み方向を短軸としてアスペクト比を算出する。従来のグラファイトが球状化されるにつれて方向性がなくなるが、この場合には上述のように長軸と短軸の長さによりアスペクト比を算出する。本発明に用いられる球状化グラファイトは、球状化処理が施されていることから、通常、アスペクト比は3以下となる。
前記球状化グラファイトの一次粒径は、5〜50μmであることが好ましい。前記一次粒径の上限は、発泡を阻害しない範囲であれば特に限定されるものではないが、40μm以下であることがより好ましく、更に好ましくは30μm以下である。一方、前記一次粒径の下限は、概ね5μmである。
該一次粒径とは体積平均粒径(d50)を意味する。例えば、平均粒子径(d50)は、樹脂微粒子を水中に分散させ、レーザー回折法により粒度分布を測定し、全粒子の体積に対する累積体積が50%になる時の粒子径として測定することができる。
また、該球状化グラファイトの分散最大粒径は、40μm未満であることが好ましく、より好ましくは35μm以下である。一方、分散最大粒径の下限は概ね5μmである。なお、球状化されていないグラファイトとしては、例えば、鱗片状グラファイトが挙げられるが、この場合、通常、分散最大粒径は、概ね、40μm以上である。なお、分散最大粒径を前記範囲とするためには、球状化グラファイトとして、一次粒径が50μm以下のものを選択すればよい。
前記球状化グラファイトの分散最大粒径は、押出発泡板中に分散しているグラファイト粒子のうち、下記のようにして測定した粒径を意味する。即ち、600mm以上の測定範囲における、押出発泡板の断面を計測した顕微鏡などの拡大画像において、各々のグラファイト粒子の最大粒子径を測定して、その測定値の大きいものから10個の測定値の算術平均値としたものである。
該球状化グラファイトの見かけ密度は、300〜1000kg/mが好ましい。該見かけ密度は、より好ましくは350〜600kg/mである。該見かけ密度の測定方法は、JIS−K5101に規定されている静置法に準拠して、例えば、メスシリンダーに100mlのグラファイトを自然落下状態で充填し、その重量を測定する事で求めることができる。
該球状化グラファイトの比表面積は、1〜10m/gであることが好ましく、より好ましくは、2〜8m/gである。
該比表面積の測定方法は、N吸着によるBET法にて測定することができる。
前記球状化グラファイトの配合量は、押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部に対して1〜10重量部である。該配合量が少なすぎると、熱伝導率を下げる効果が得られない。一方、該配合量が多すぎると、押出発泡板の白色度が低下し、蓄熱性が大きくなる虞がある。該含有量は、好ましくは、1.3〜8重量部、より好ましくは、1.7〜6重量部である。
該球状化グラファイトとしては、マスターバッチ法によりポリスチレン系樹脂に添加して高濃度のマスターバッチを製造する際の作業性が良好であるとともに、押出発泡板の断熱性向上効果が優れていることから、固定炭素分が90%以上のグラファイトが好ましい。押出発泡板の断熱性を更に高めるために、グラファイトとしては固定炭素分93%以上のものがより好ましく、95%以上のものが更に好ましい。尚、上記グラファイトの固定炭素分は、JIS M 8511(1976年)記載の方法で測定した値を言う。
本発明においては、前記球状化グラファイトと共に、酸化チタン、酸化亜鉛及び硫酸バリウムから選択される1種または2種以上の無機系粒子を配合することが好ましい。該球状化グラファイトに該無機系粒子が組合わされると、断熱性がさらに向上した押出発泡板のとなる。その理由としては、無機系粒子が配合されていると、無機系粒子が赤外線を押出発泡板中で乱反射することにより、球状化グラファイトが赤外線を吸収する確率が高められ、押出発泡板の赤外線吸収能力が向上することが考えられる。
前記の無機系粒子の中では、酸化チタンが、酸化亜鉛、硫酸バリウムと比較して赤外線反射能が大きく、発泡性を阻害する可能性が小さいため好ましい。
該無機系粒子は、効率的に赤外線を反射するためには、その分散粒径は0.1〜20μmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜5μmである。
なお、無機系粒子の分散粒径とは、押出発泡板中に分散している無機系粒子の粒子径の個数基準の算術平均値であり、粒子径は押出発泡板断面を顕微鏡などにより拡大して計測される。また、無機系粒子の分散粒径を前記範囲とするためには、市販されている一般的な無機系粒子の中から、その一次粒径が0.1〜20μm程度であるものを選択すればよい。前記一次粒径とは体積平均粒径(d50)を意味する。
該無機系粒子の配合量は、押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部に対して1〜12重量部が好ましい。該配合量が少なすぎると、赤外線遮蔽効果の補強ができないことにより、球状化グファイトとの併用による熱伝導率低減効果が得られなくなる。かかる観点から、より効果的に押出発泡板の熱伝導率を低減させるためには、無機系粒子の含有量は2重量部以上であることがより好ましく、更に好ましくは2.5重量部以上である。一方、過剰に配合しすぎても押出発泡板の熱伝導率を低下させることはできないことから、含有量は7重量部以下であることが好ましく、より好ましくは5重量部以下である。
本発明において、前記球状化グラファイトの含有量(X)に対する前記無機系粒子の含有量(Y)の比(Y/X)は、0.5以上であることが好ましい。比(Y/X)が小さすぎると、該球状化グラファイトと前記無機系粒子との併用による、赤外線遮蔽効果が強化されない虞がある。かかる観点から、比(Y/X)は、0.6以上がより好ましく、0.7以上がさらに好ましい。該比の上限は、特に限定されるものではないが、その上限は概ね6程度である。ここで、無機系粒子(Y)の含有量は、2種以上の粒子を併用した場合には、それらのトータルの含有量をいう。
前記球状化グラファイト、さらに無機系粒子を基材樹脂に配合する方法としては、所定量の球状化グラファイトや無機系粒子を基材樹脂とドライブレンドして、このブレンド物を押出機上流に設けられた供給部から押出機に供給し、混練して溶融基材樹脂中に配合することが挙げられる。また、予め球状化グラファイトや無機系粒子をスチレン系樹脂に配合したマスターバッチを作製し、これを押出機に供給して基材樹脂と溶融、混練して溶融スチレン系樹脂混合物とすることができる。特に分散性の点からマスターバッチ方式を採用することが好ましい。
なお、マスターバッチとして供給する場合には、所定量の球状化グラファイトと無機系粒子とを含有するマスターバッチを供給しても、又は球状化グラファイトのマスターバッチと無機系粒子のマスターバッチとを別々に供給してもよい。
本発明のスチレン系樹脂押出発泡板を構成する基材樹脂であるスチレン系樹脂は、スチレン単独重合体、スチレンと共重合可能な単量体とのスチレン系共重合体、スチレン単独重合体と該スチレン系共重合体及び/又はそれ以外の樹脂との混合物、あるいはスチレン系共重合体とそれ以外の樹脂との混合物であって、かつ該基材樹脂中のスチレン成分単位が50重量%以上であるスチレン系樹脂である。
スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−ポリフェニレンエーテル共重合体、ポリスチレンとポリフェニレンエーテルとの混合物、スチレン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレンアクリレート共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メチルスチレン共重合体、スチレン−ジメチルスチレン共重合体、スチレン−エチルスチレン共重合体、スチレン−ジエチルスチレン共重合体、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)等が例示される。これらのスチレン系樹脂は1種又は2種以上を混合して使用することができる。
発泡性に優れ、断熱性や機械的物性のバランスに優れる押出発泡板が得られやすいという観点からは、基材樹脂はスチレン単独重合体を主成分とすることが好ましく、具体的には、基材樹脂中にスチレン単独重合体が50重量%以上含まれるものが好ましく、より好ましくは60重量%以上であり、さらに好ましくは70重量%以上である。
本発明において基材樹脂には、本発明の目的、作用効果を損なわない範囲において、上記スチレン系樹脂及び上記スチレン系共重合体以外の、その他の樹脂を混合することができる。その他の樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、及びその水添物、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、及びその水添物、スチレン−エチレン共重合体、アクリロニトリル−アクリル酸アルキル−ブタジエン共重合体、ポリメタクリル酸メチルなどが挙げられる。該その他の樹脂の配合量は、基材樹脂中に30重量%以下(0を含む)であることが好ましく、より好ましくは20重量%以下(0を含む)であり、さらに好ましくは10%以下(0を含む)であり、特に好ましくは5%以下(0を含む)である。
本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板は、さらに熱伝導率を低減させるために、押出発泡板を構成する基材樹脂が、スチレン系樹脂(A)と、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体及びポリメタクリル酸メチルから選択される1種又は2種以上の樹脂(B)との混合物からなるスチレン系樹脂混合物とすることができる。前記樹脂(B)は、スチレン系樹脂とは異なる赤外線吸収ピークを有し、さらにスチレン系樹脂とは屈折率が異なるものである。このような樹脂(B)をスチレン系樹脂(A)と混合して押出発泡板中にメタクリル酸メチル成分を含有させることにより、さらに気泡膜間の輻射伝熱を抑制し、熱伝導率を低下させる効果が得られる。
本発明における前記スチレン系樹脂(A)は、スチレン単独重合体、又はスチレン−メタクリル酸メチル共重合体以外の上記スチレン系共重合体であり、スチレン系共重合体におけるスチレン成分の含有量は好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上である。これらのスチレン系樹脂(A)は1種又は2種以上を混合して使用することができる。
前記スチレン系樹脂(A)の中でも、スチレン単独重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メチルスチレン共重合体が好ましく、なかでも、スチレン単独重合体、スチレン−アクリル酸共重合体が好適であり、スチレン単独重合体が特に好適である。
なお、スチレン系樹脂(A)と樹脂(B)との相溶性を向上させるために、前記スチレン系樹脂(A)には、本発明の技術的意義を逸脱しない範囲で少量の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等を共重合させることもできる。
前記樹脂(B)としては、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体及びポリメタクリル酸メチルから選択される1種又は2種以上が挙げられるが、発泡性の観点からは、好適にはスチレン−メタクリル酸メチル共重合体が使用され、ポリメタクリル酸メチルを使用する場合にはスチレン−メタクリル酸メチル共重合体と併用して使用することが好ましい。スチレン−メタクリル酸メチル共重合体としては、該共重合体中にメタクリル酸メチル成分を5〜95重量%含むものが使用される。一方、ポリメタクリル酸メチルには、加工性改良などのためにメタクリル酸メチルと共重合可能な単量体が少量含まれていてもよい。
前記の効果を十分に発現させるには、前記スチレン系樹脂混合物中のメタクリル酸メチル成分の含有量は4〜35重量%の範囲が好ましく、該メタクリル酸メチル成分の含有量は10〜25重量%がより好ましい。
スチレン系樹脂混合物中のメタクリル酸メチル成分の含有量が少なすぎると、前記メタクリル酸メチル成分に由来する輻射伝熱低減効果が十分に得られず押出発泡板の熱伝導率を低下させる効果が得られない虞がある。一方、メタクリル酸メチル成分の含有量が多すぎる場合には、押出発泡板の熱伝導率の面からは十分であるが、製造に使用される難燃剤の種類や量にもよるが難燃性が悪化し、建築材料として要求される難燃性規格、例えばJIS A9511:2006Rの5.13.1測定方法Aの難燃性規格を満足するような高度な難燃性を達成することができなくなる虞がある。また、樹脂(B)はその分子構造上、本発明のような押出発泡板の押出温度では押出発泡中に気泡膜に延伸がかかり難くなるため、押出発泡板の機械的強度が低下し、要求される強度を満足することができなくなる場合もある。したがって、押出発泡板を構成する基材樹脂がスチレン系樹脂(A)と樹脂(B)との混合物であって、スチレン系樹脂混合物中のメタクリル酸メチル成分の含有量が上記範囲であると、さらに熱伝導率が低く、難燃性が高く、機械的強度にも優れた押出発泡板となる。
本発明のスチレン系樹脂押出発泡板の製造には、従来公知のオゾン破壊係数がゼロ(0)である発泡剤が使用されることが好ましい。発泡剤としては、長期にわたる高い断熱性の維持を考慮すると、以下に示すような本発明の押出発泡板を構成する基材樹脂に対するガス透過性が比較的遅いものが好ましい。ガス透過性が比較的遅い発泡剤としては、炭素数3〜5の脂肪族炭化水素、具体的には、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ネオペンタン等が挙げられ、炭素数3〜6の脂環式炭化水素、具体的には、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。これらの中でも、ガス透過性が遅く発泡性に優れるために、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、シクロペンタンがより好ましく、ガス透過性、発泡性に加えて取り扱い性に優れることからノルマルブタン、イソブタンが好ましく、特にイソブタンが好ましい。これらの発泡剤は、単独または2種以上を併用して使用することができる。
さらに、得られる押出発泡板の難燃性を考慮すると、上記のような炭化水素の添加量は限られてしまうため、低い見かけ密度の押出発泡板を製造する場合には、該炭化水素と、押出発泡板の基材樹脂に対するガス透過性が上記炭化水素よりも速い発泡剤とを併用する混合発泡剤を使用することが好ましい。混合発泡剤を使用することにより、炭化水素の添加量を削減でき、発泡性を高めることができる。混合発泡剤を使用することで、ガス透過性が速い発泡剤は発泡直後に押出発泡板中からその殆どが逸散してしまうので、低見かけ密度の押出発泡板を得ることができるとともに、押出発泡板中の炭化水素の含有量を所望の量に調整することができる。
ガス透過性が速い発泡剤として、例えば、塩化アルキル、アルコール類、エーテル類、ケトン類、二酸化炭素、水等が挙げられる。これらの発泡剤の中でも炭素数1〜3の塩化アルキル、炭素数1〜4の脂肪族アルコール、アルキル鎖の炭素数が1〜3のエーテル類、二酸化炭素、水等が好ましい。具体的には、炭素数1〜3の塩化アルキルとしては、例えば塩化メチル、塩化エチル等が挙げられる。炭素数1〜4の脂肪族アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、アリールアルコール、クロチルアルコール、プロパギルアルコール等が挙げられる。アルキル鎖の炭素数が1〜3のエーテル類としては例えばジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチレンジメチルエーテル等が挙げられる。特に、ガス透過性が速く、その取り扱い性に優れることから、上記発泡剤の中でも、塩化メチル、ジメチルエーテル、二酸化炭素、水が特に好ましい。これらの発泡剤は単独または2種以上を併用して用いることができる。
さらに、本発明の所期の目的を損なわない範囲内で、トランス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(トランスHFO−1234ze)、シス−1,3,3,3−テトラフルオロプロペン(シスHFO−1234ze)、1,1,1,2−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)等のハイドロフルオロオレフィン(HFO)を発泡剤に添加することもできる。
これら発泡剤の使用量は所望する発泡倍率との関連で適宜選択され、見かけ密度が20〜50kg/cmの押出発泡板を得るには、通常ポリスチレン系樹脂1kg当たり、混合発泡剤として0.5〜3モル添加され、好ましくは0.6〜2.5モルが添加される。
本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板が、建築用断熱板として使用される場合には、JIS A9511:2006Rの5.13.1に規定される、「測定方法A」に記載の押出ポリスチレンフォーム保温板を対象とする燃焼性規格を満足する高度な難燃性が要求され、さらに、JIS A9511:2006Rの4.2で規定される熱伝導率の規格を満足することが要求される。したがって、上記難燃性と熱伝導率の規格を両立するような量の炭化水素などを、押出発泡板中に含有させる必要がある。さらに、炭化水素の添加量は要求される熱伝導率の規格によって適宜決定される。
したがって、前記したような比較的ガス透過性の速い発泡剤は、所望の見かけ密度を達成するために、炭化水素の量に応じて適宜決定される。発泡剤として前記炭化水素を使用する場合には、熱伝導率の観点からは、押出発泡板中の炭化水素含有量は多ければ多いほど好ましく、その含有量の下限は、押出発泡板1kg当たり0.4モル以上であることが好ましく、0.45モル以上であることがより好ましく、0.5モル以上であることが更に好ましい。一方、難燃性の観点からは、押出発泡板中の炭化水素含有量は少なければ少ないほど好ましく、含有量の上限は押出発泡板1kg当たり0.9モル以下であることが好ましく、0.8モル以下であることがより好ましく、0.7モル以下であることが更に好ましい。
本明細書において、押出発泡板中の炭化水素等の発泡剤残存量は、ガスクロマトグラフを用いて内部標準法により測定される値である。具体的には、押出発泡板から適量のサンプルを切り出し、このサンプルを完全に溶解し得る量のトルエンと内部標準物質の入った蓋付き試料ビン中に入れ蓋を閉めた後、充分に撹拌し押出発泡板中の発泡剤をトルエン中に溶解した溶液を測定用試料としてガスクロマトグラフ分析を行って押出発泡板中の発泡剤残存量を求める。
本発明の押出発泡板は難燃性に優れるものであり、JIS7201−1に準拠した酸素指数が、26.0以上であることが好ましく、より好ましくは26.5以上である。
前記の酸素指数を満足する押出発泡板は、前記炭化水素の含有量、難燃剤の含有量を調整することにより得られるものである。なお、本発明の押出発泡板は、前記球状化グラファイトを含有しているものであり、球状化グラファイトも酸素指数の低下を抑制する効果を有するものである。
本発明の押出発泡板に添加される難燃剤としては、臭素系難燃剤が好ましく使用される。臭素系難燃剤としては、例えば、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2−ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA−ビス(アリルエーテル)、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン、テトラブロモビスフェノールS、テトラブロモビスフェノールS−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、トリブロモフェノール、デカブロモジフェニルオキサイド、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、N−2,3−ジブロモプロピル−4,5−ジブロモヘキサヒドロフタルイミド、及び臭素化ポリマー難燃剤、例えば、臭素化ポリスチレン、臭素化ビスフェノールエーテル誘導体、臭素化SBSブロックポリマー、臭素化エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの化合物は単独又は2種以上を混合して使用できる。上記の臭素系難燃剤の中でも、その熱安定性が高く、高い難燃効果が得られることから、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、テトラブロモビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル、テトラブロモビスフェノールA−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、2,2−ビス[4−(2,3−ジブロモ−2−メチルプロポキシ)−3,5−ジブロモフェニル]プロパン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートが特に好ましい。
なお、本発明においては、前記難燃剤の他に、押出発泡板において従来公知の難燃剤を使用できる。
本発明の押出発泡板中における難燃剤の含有量は、難燃性を向上させるとともに、発泡性の低下および機械的物性の低下を最小のものとするうえで、ポリスチレン系樹脂押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部当たり1〜6重量部が好ましく、1〜5重量部がより好ましく、2〜4重量部が更に好ましい。
なお、該球状化グラファイトを用いることにより、酸素指数の低下を抑制することが可能となることから、難燃剤の含有量をさらに少なくしても、押出発泡板の難燃性を維持することが可能となる。
さらに、本発明おいては、押出発泡板の難燃性をさらに向上させることを目的として、難燃助剤を上記臭素系難燃剤と併用して少量使用することができる。難燃助剤としては、例えば2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタン、3,4−ジメチル−3,4−ジフェニルヘキサン、3,4−ジエチル−3,4−ジフェニルヘキサン、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、2,4−ジフェニル−4−エチル−1−ペンテン等のジフェニルアルカンやジフェニルアルケン、トリフェニルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、三酸化アンチモン、五酸化二アンチモン、硫酸アンモニウム、すず酸亜鉛、シアヌル酸、イソシアヌル酸、トリアリルイソシアヌレート、メラミンシアヌレート、メラミン、メラム、メレム等の窒素含有環状化合物、シリコーン系化合物、酸化ホウ素、ホウ酸亜鉛、硫化亜鉛などの無機化合物、赤リン系、ポリリン酸アンモニウム、フォスファゼン等のリン系化合物等が挙げられる。これらの化合物は単独又は2種以上を混合して使用できる。
上記難燃剤および難燃助剤を基材樹脂へ配合する方法としては、所定割合の難燃剤および難燃助剤を基材樹脂と共に押出機の上流部に設けられている原料供給部に供給し、押出機中にて基材樹脂と共に混練する方法を採用することができる。その他、押出機中に設けられた難燃剤供給部より溶融した基材樹脂中に難燃剤および難燃助剤を供給することもできる。
なお、難燃剤および難燃助剤を押出機に供給する場合、難燃剤および難燃助剤と基材樹脂とをドライブレンドしたものを押出機に供給する方法、難燃剤及び難燃助剤とスチレン系樹脂とをニーダー等により混練した溶融混練物を押出機に供給する方法、予め加熱溶融させた液状の難燃剤を押出機内に供給する方法や難燃剤および難燃助剤を含むマスターバッチを作製して押出機に供給する方法を採用することができる。特に、分散性の点から難燃剤および難燃助剤を含むマスターバッチを作製して押出機に供給する方法を採用することが好ましい。
本発明の押出発泡板は、断熱性に優れるものであり、熱伝導率は0.028W/(m・K)以下であることが好ましく、より好ましくは0.027W/(m・K)以下である。
該熱伝導率はISO 11561に準拠し、促進試験を行ったサンプルに対して測定される値である。この方法によれば、例えば厚さ50mmの押出発泡板を厚さ10mmにスライスしたサンプルにより、製造後15日後に測定された熱伝導率は、50mm厚みの押出発泡板の製造後375日経過後、約1年経過後の熱伝導率に相当する。具体的には、製造直後、押出発泡板サンプルを両面のスキン層から均等に削り、中心部10mm部分を残したサンプルを作成する。これを温度23℃、湿度50%の恒温恒湿環境下で15日間保管し、JIS A1412−2:1999記載の熱流計方式(試験体1枚・対称構成方式)に準拠し、高温側38℃、低温側8℃、平気温度23℃の温度条件にて熱伝導率を測定する。
該熱伝導率は、製造直後は0.022〜0.024W/(m・K)程度のものであり、この値から経時変化により変動するものである。製造後15日後であれば、この変動は小さくなることから、本発明においては製造後15日後の測定値を採用している。なお、発泡断熱板の使用時に、上記範囲内の熱伝導率となっていればよい。
本発明のスチレン系樹脂押出発泡板は、見かけ密度が20〜50kg/ 、更に22〜45kg/ のものが好ましく、厚み10〜150mmのものが好ましく、断面積が60cm以上、更に100cm以上を有するものが好ましい。なお、押出発泡板の見かけ密度は、JIS K7222:1999に基づいて求めることができる。見かけ密度、厚み、断面積がこの範囲内であれば、施工性に優れるものとなる。
本発明の押出発泡板の厚み方向の平均気泡径は、好ましくは0.05〜2mmであり、より好ましくは0.06〜1mmであり、さらに好ましくは0.07〜0.8mmである。厚み方向平均気泡径がこの範囲内にあることにより、機械的強度に優れ、より高い断熱性を有するものとなる。
押出発泡板の気泡径を調整するために気泡調整剤を添加することができる。該気泡調整剤としては、タルク、カオリン、マイカ、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ベントナイト、ケイソウ土等が例示され、本発明において気泡調整剤は2種以上組合せて用いることもできる。前記各種の気泡調整剤の中では、気泡径の調整が容易であると共に難燃性を阻害することがなく、気泡径を小さくしやすい等の理由でタルクが好適に用いられ、特に、数平均メジアン粒子径が0.1〜10μm、更に0.5〜5μmのタルクが好ましい。
気泡調整剤としてタルクを使用する場合、その添加量は基材樹脂100重量部に対して、好ましくは0.05〜3重量部である。
平均気泡径の測定方法は次の通りである。
押出発泡板厚み方向の平均気泡径(DT:mm)及び押出発泡板幅方向の平均気泡径(DW:mm)は押出発泡板の幅方向垂直断面(押出発泡板の押出方向と直交する垂直断面)を、押出発泡板長手方向の平均気泡径(DL:mm)は押出発泡板の長手方向垂直断面(押出発泡板の押出方向に平行に、幅方向の中央部で二等分した垂直断面)を顕微鏡等を用いてスクリーンまたはモニタ等に拡大投影し、投影画像上において測定しようとする方向に線分を引き、その線分と交差する気泡の数を計数し、線分の長さ(但し、この長さは拡大投影した投影画像上の線分の長さではなく、投影画像の拡大率を考慮した真の線分の長さを指す。)を計数された気泡の数で割ることによって、各々の方向における平均気泡径を求める。
各々の平均気泡径の測定方法について詳述すると、厚み方向の平均気泡径(DT:mm)の測定は幅方向垂直断面の中央部及び両端部の計3箇所に厚み方向に全厚みに亘る線分を引き各々の線分の長さと該線分と交差する気泡の数から各線分上に存在する気泡の平均径(線分の長さ/該線分と交差する気泡の数)を求め、求められた3箇所の平均径の算術平均値を厚み方向の平均気泡径(DT:mm)とする。
幅方向の平均気泡径(DW:mm)は幅方向垂直断面の、中央部及び両端部の計3箇所の押出発泡板を厚み方向に二等分する位置に、長さ3mmの線分を幅方向に引き、長さ3mmの線分と(該線分と交差する気泡の数)−1から各線分上に存在する気泡の平均径(3mm/(該線分と交差する気泡の数)−1))を求め、求められた3箇所の平均径の算術平均値を幅方向の平均気泡径(DW:mm)とする。
長手方向の平均気泡径(DL:mm)は、試験片を長手方向に沿って切断して得られた長手方向垂直断面の、中央部及び両端部の計3箇所において、押出発泡板を厚み方向に二等分する位置に、長さ3mmの線分を長手方向に引き、長さ3mmの線分と(該線分と交差する気泡の数)−1から各線分上に存在する気泡の平均径(3mm/(該線分と交差する気泡の数)−1))を求め、求められた3箇所の平均径の算術平均値を長手方向の平均気泡径(DL:mm)とする。また、押出発泡板の水平方向の平均気泡径(DH:mm)は、DWとDLの相加平均値とする。
更に本発明により得られる押出発泡板は、気泡変形率が0.7〜2.0であることが好ましい。気泡変形率とは、上記測定方法により求められたDTをDHで除すことにより算出された値(DT/DH)をいい、該気泡変形率が1よりも小さいほど気泡は扁平であり、1よりも大きいほど縦長である。気泡変形率が上記範囲内にあることにより、圧縮強度等の機械的強度及び寸法安定性に優れ、かつ高い断熱性を有する押出発泡板を得ることができる。そのような観点から、上記気泡変形率は、0.8〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。
本発明の押出発泡板の独立気泡率は90%以上であることが好ましく、93%以上であることがより好ましい。独立気泡率が高い程、高い断熱性能を維持することができる。独立気泡率は、ASTM−D2856−70の手順Cに従って、東芝ベックマン株式会社製の空気比較式比重計930型を使用して測定された押出発泡板の真の体積Vxを用い、下記式(1)により独立気泡率S(%)を算出する。
試料は、押出発泡板における3箇所の異なる部分からカットサンプルを切り出して各々のカットサンプルについて測定した。カットサンプルは押出発泡板から25mm×25mm×20mmの大きさに切断された、成形表皮を有しないサンプルである。厚みが薄く厚み方向に20mmのサンプルが切り出せない場合には、例えば25mm×25mm×10mmの大きさに切断された試料(カットサンプル)を2枚重ねて測定する。
S(%)=(Vx−W/ρ)×100/(VA−W/ρ) (1)
ただし、Vx:上記測定に使用されるカットサンプルの真の体積(cm)(押出発泡板のカットサンプルを構成する樹脂組成物の容積(粒子(X)、粒子(Y)等を含む。)と、カットサンプル内の独立気泡部分の気泡全容積との和に相当する。)
VA:測定に使用されたカットサンプルの外寸法から算出されたカットサンプルの見かけ上の体積(cm
W:測定に使用されたカットサンプル全重量(g)
ρ:押出発泡板を構成する樹脂組成物(粒子(X)、粒子(Y)等を含む。)の密度(g/cm
本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板は、押出機中で基材樹脂と難燃剤、その他添加物とを溶融、混練した溶融物に所要量の発泡剤を押出機の所定の位置から圧入し、さらに混練して得られる発泡性ポリスチレン系樹脂溶融物を、押出機の先端のダイリップから大気圧下に押出した後、賦形装置(ガイダーなど)により所定の形状(板状)に成形することにより製造される。前記賦形装置は、例えば上下一対のポリテトラフルオロエチレン製の板で構成される賦形装置が使用される。
以下、本発明のポリスチレン系樹脂押出発泡板について、実施例により詳細に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
[原料]
実施例、比較例に使用した原料のスチレン系樹脂(A)を下記表1に、グラファイト(X)を下記表2、無機系粒子(Y)を下記表3に示す。

難燃剤マスターバッチ:テトラブロモビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモ−2−メチルプロピルエーテル)(第一工業製薬製 SR130)50重量%と、テトラブロモビスフェノール−A−ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)(第一工業製薬製 SR720)50重量%とからなる混合難燃剤を含有する難燃剤マスターバッチを、前記混合難燃剤の基材樹脂に対する難燃剤としての添加量が3重量部となるように、基材樹脂に添加した。
気泡調整剤マスターバッチ:ポリスチレン樹脂をベースレジンとし、タルク(松村産業(株)製、商品名:ハイフィラー#12)60重量%を含有するタルクマスターバッチを用いた。
グラファイトマスターバッチ:ポリスチレン樹脂をベースレジンとし、グラファイト40重量%を含有するグラファイトマスターバッチを用いた。
酸化チタンマスターバッチ:ポリスチレン樹脂をベースレジンとし、酸化チタン70重量%を含有する酸化チタンマスターバッチを用いた。
実施例1〜6、比較例1〜3
内径65mmの第1押出機と内径90mmの第2押出機と内径150mmの第3押出機が直列に連結されており、発泡剤注入口が第1押出機の終端付近に設けられており、間隙1mm×幅90mmの幅方向断面が長方形の樹脂排出口(ダイリップ)を備えたフラットダイが第3押出機の出口に連結された製造装置を用いた。更にフラットダイの樹脂出口には、これと平行するように設置された上下一対のポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる板により構成された賦形装置(ガイダー)が付設されている。
表4、5に示す配合量となるように基材樹脂、グラファイト(X)及び無機系粒子(Y)、難燃剤及び気泡調整剤を、前記第1押出機に供給し、220℃まで加熱し、これらを溶融、混練し、第1押出機の先端付近に設けられた発泡剤注入口から表に示す配合組成の発泡剤の所要量を溶融物に供給し溶融混練した発泡性溶融樹脂組成物を、順に第2押出機、第3押出機に供給して樹脂温度を表に示すような発泡適性温度(表4、5では発泡温度と表記した。この発泡温度は押出機とダイとの接合部の位置で測定された発泡性溶融樹脂組成物の温度である。)に調整した後、吐出量50kg/hrでダイリップからガイダー内に押出し、発泡させながら押出発泡板の厚み方向に28mmの間隙で平行に配置されたガイダー内を通過させることにより板状に成形(賦形)しポリスチレン系樹脂押出発泡板を製造した。
なお、表4、5中のグラファイト(X)、その他の無機系粒子(Y)、難燃剤及び気泡調整剤の添加量[重量部]は、基材樹脂100重量部に対する値であり、発泡剤の添加量[モル/kg]は、基材樹脂1kgあたりの添加量である。


実施例1〜実施例6と比較例1〜比較例3の対比から、球状化グラファイトは鱗片状グラファイトに比べると、配合量に対する白色度の低下が緩やかで、配合量を5重量部に増やしても白色度は36%に保たれることが判る。これに対し、鱗片状グラファイトは配合量に対する白色度の低下が急激で、配合量を1.5重量部に増やすだけで白色度が39%まで低下し、配合量3重量部では白色度が32%まで低下することが判る。
前記配合量に対する白色度の変化に対応して、球状化グラファイトの熱伝導率は鱗片状グラファイトに比べると穏やかに低下し、多量に配合できることにより、例えば、5重量部の配合で0.0262W/(m・K)まで低下させることができる。これに対し、鱗片状グラファイトは、黒色化を避けるために1重量部以上配合することはできないので、0.0276W/(m・K)程度が限界である。従って、本願発明1の押出発泡板は、鱗片状グラファイトを用いた押出発泡体より長期断熱性に優れることが判る。
本発明の押出発泡板においては、球状化グラファイト及び酸化チタンの配合量を広範囲に変えても、酸素指数(LOI値)は26.5が維持され、本発明の押出発泡板は比較例の鱗片状グラファイト及び酸化チタンの組み合わせにおけるLOI値よりも高く、優れた難燃性能を有する。従って、本発明の押出発泡板は十分な難燃性を有するものである。
以上より、本発明のスチレン系樹脂押出発泡板が、長期断熱性、蓄熱性、難燃性に優れ、低い熱伝導率と優れた難燃性が両立するものであることが判る。
実施例、比較例において各物性の測定、評価は以下により行った。
(アスペクト比)
任意に分散させたグラファイトを走査型電子顕微鏡で撮影し,写真中から50個ランダムに選んだグラファイト粉の「長軸の長さ」/「短軸の長さ」の数平均を求め、その値をアスペクト比とした。
(発泡剤残量)
押出発泡板中の発泡剤の残存量はガスクロマトグラフを用いた前記方法により測定した。具体的には、押出発泡板製造直後の押出発泡板から切り出した200mm×200mm×10mmの成形表皮が存在しない試験片を、23℃、湿度50%の雰囲気下に保存した。製造後15日後(28mm厚みの押出発泡板の約4ヶ月後に相当)に該試験片から幅を2.5cmとし、長さはサンプルの重量が1gとなるような長さに切り出しサンプルとした。このサンプルを、内部標準物質としてシクロペンタンを含むトルエンの入った蓋付き試料ビン中に入れ蓋を閉めた後、充分に撹拌し押出発泡板中の発泡剤をトルエン中に溶解した溶液を測定用試料としてガスクロマトグラフ分析を行って残存量を求めた。
ガスクロマトグラフ分析の測定条件
カラム:信和加工株式会社製
担体:chromosorb W、60〜80メッシュ、AW−DMCS処理品
液相:Silicone DC550(液相量20%)
カラム寸法:カラム長さ4.1m、カラム内径3.2mm
カラム素材:ガラス
カラム温度:40℃
注入口温度:200℃
キャリヤーガス:窒素
キャリヤーガス速度:50ml/min.
検出器:FID
検出器温度:200℃
定量:内部標準法
(溶融粘度の測定方法)
表中の溶融粘度は株式会社東洋精機製作所のキャピログラフ 型式1Dにて測定を行って得られた値である。測定の詳細としては、内径9.55mm(有効長さ250mm)のシリンダーの先端に穴径1.0mm、長さ10mmのキャピラリーを取付け、シリンダーおよびキャピラリーを200℃に昇温し、シリンダー内に測定試料(樹脂ペレット)を充填した。充填後、シリンダー内にピストンを充填し、4分間の予備加熱にて溶融させた。なお、予備加熱中にピストンを一時的に押し下げ溶融状態の測定試料から気泡を十分に除去した。また、測定試料の充填量は、気泡除去後に測定試料が15cc以上確保できる十分な量とした。予備加熱終了後、ピストンにてキャピラリー部のせん断速度が100s−1となる様にシリンダー内の測定試料を押出し、そのときの溶融粘度を計測した。なお、溶融粘度の測定は200℃、100s−1の条件を採用し、押出荷重が安定した後に行った。
(発泡成形性の評価)
表における発泡成形性の評価は、下記評価基準により評価した。
○:発泡状態が良好であり、表面に波うちなどがない良好な押出発泡板が安定して得られる。
×:押出発泡板状態が悪く、表面状態が良好な押出発泡板が得られない。
(難燃性評価:酸素指数LOI)
押出発泡板の酸素指数は、JIS K7201−2(2007)に準拠して行った。酸素指数の測定にはスガ試験機株式会社製の難燃性試験機(ON−1D型)を使用した。なお、試験片は、(厚さ)10mm×(幅)10mm×(長さ)150mmのサイズに切出した試験片を、温度60℃に設定したオーブン中で十分に養生した後、測定に供した。点火器の熱源の種類は、液化石油ガス(LPG)を使用し、点火手順はA法を使用し、試験片を試験機内の所定の位置に自立させて行った。試験場所の温度は23℃、湿度50%で行った。
(熱伝導率の測定)
表における熱伝導率は前記ISO 11561に記載の促進試験に準拠した以下の方法により測定した。製造直後の押出発泡板の中央部から200mm×200mm×10mmの成形表皮が存在しない試験片を切り出し、該試験片を23℃、湿度50%の雰囲気下に保存した。製造後15日後(28mm厚みの押出発泡板の約4ヶ月後に相当)に該試験片を用いてJIS A1412−2:1999記載の熱流計法(試験体1枚・対称構成方式)に準拠し、高温側38℃、低温側8℃、平均温度23℃の温度条件にて熱伝導率を測定した。
(白色度の測定)
押出発泡板の白色度の測定は、ASTM E313に基づき、日本電色工業株式会社製分光式色彩計SE−2000を用いて、反射法により測定した。分光式色差計SE−2000型(日本電色工業(株)製)を用い、ASTM E313に準拠した光学条件にて色の3刺激値であるX値、Y値、Z値を測定し、次式により白色度を計算して求めた。
白色度(%)=4×0.847×Z値−3×Y値
なお、試料は、押出発泡板における、少なくとも3箇所の異なる部分からカットサンプルを切り出したものである。該カットサンプルについて測定を行なった測定値の平均値を白色度とした。
(分散最大粒径)
押出発泡板中のグラファイトの分散最大粒径は、光学顕微鏡にて、押出発泡板の断面積において、600mm以上の測定範囲で、例えば500倍として観察した。得られた映像の範囲に存在するグラファイトの内、最大となる粒子径を計測して、該最大粒子径の大きいものから10個の相加平均を算術し、その平均値をグラファイトの分散最大粒径とした。
(グラファイト電顕写真)
押出発泡板の試料をクロロホルムに溶解し、超遠心分離により沈殿物を分離した。得られた沈殿物が色材を含んでいる場合は、該沈殿物に含まれる色材が少なくなるまでクロロホルムによる溶解と超遠心分離操作を繰り返し行った。得られた黒色沈殿物を乾固後、走査型電子顕微鏡で撮影した。

Claims (4)

  1. グラファイト及び難燃剤を含有するポリスチレン系樹脂押出発泡板において、該グラファイトは球状化されている球状化グラファイトであり、該グラファイトのアスペクト比が3以下であり、該グラファイトの含有量が前記ポリスチレン系樹脂押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部に対して1〜10重量部であることを特徴とするポリスチレン系樹脂押出発泡板。
  2. 前記ポリスチレン系樹脂押出発泡板が、酸化チタン、酸化亜鉛、及び硫酸バリウムから選択される1種または2種以上の無機系粒子を含有しており、該無機系粒子の含有量が前記ポリスチレン系樹脂押出発泡板を構成する基材樹脂100重量部に対して2〜12重量部であることを特徴とする請求項1に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
  3. 前記グラファイトの含有量(X)に対する前記無機系粒子の含有量(Y)の比(Y/X)が0.5以上であることを特徴とする請求項2に記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
  4. 前記グラファイトの見かけ密度が300〜1000kg/mであり、前記グラファイトの一次粒径が5〜50μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリスチレン系樹脂押出発泡板。
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