JP5884426B2 - 繊維強化複合材料および繊維強化複合材料の製造方法。 - Google Patents

繊維強化複合材料および繊維強化複合材料の製造方法。 Download PDF

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本発明は、繊維強化複合材料にかかるものであり、より詳細には、熱可塑性や熱硬化性の樹脂と強化繊維とからなる繊維強化複合材料、およびその製造方法に関する。
強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化複合材料は、比強度、比弾性率が高く、力学特性に優れること、耐候性、耐薬品性などの高機能特性を有することなどから航空機等の他、一般産業用途においても注目され、その需要は年々高まりつつある。
繊維強化複合材料としては、強化繊維としてノンクリンプ連続繊維を使用して一方向配列繊維シートを作成し、これと樹脂とからプリプレグを作成したものが知られている(たとえば、特許文献1)。一方向に繊維を配列すると繊維を高密度に充填できることから、優れた力学特性を有する高い繊維体積含有率の複合材料とすることができる。さらに、必要とする力学物性を高精度に設計することが可能であり、しかも力学物性のバラツキが小さい等の特徴を有することから、航空機等に広く活用されている。ただし、繊維を一方向に精度よく配列させるには高度な制御技術が必要となり、生産速度が遅くコスト高になる等の課題がある。
そこで、連続繊維とは異なり、5〜50mm程度の強化繊維をランダムに配向させた繊維強化樹脂シートが知られている(例えば、特許文献2)。かかるシートは、成型が容易で比較的コストが安いことから、特に一般産業資材用途に普及しつつある。しかし、当該文献に記載の技術は、先に連続繊維束に樹脂を含浸した後裁断し、ついで面内擬似等方性を得るためにランダムに配向させる、いわゆるチョップドストランドマットに関する技術であり、繊維束はランダムに配向しているものの、単繊維レベルでランダムに配向しているものではない。
一方、炭素繊維がランダムに配向したシートとしてから樹脂を含浸させることは一般に困難であることが知られており、該炭素繊維シートへの樹脂の含浸性を向上させるために、樹脂を熱可塑性繊維としてあらかじめ炭素繊維と混合しておく技術が知られている(例えば、特許文献3)。
なお、特許文献4では、炭素繊維を表面処理することで、補強材としてマトリックスとの親和性を高めることが記載されている。
特開2004−277955号公報 特開平9−155862号公報 特開2002−212311号公報 特開平6−166953号公報
上述したように、当該特許文献2に記載の技術はチョップドストランドマットの技術であり、繊維束がランダムに配向しているものの、単繊維状態でランダムに配向しているものではない。力学物性のバラツキを小さくするためには、繊維束がランダム化した状態よりも、単繊維状態でランダム化している方が好ましい。しかし、単繊維状態でランダム化する場合は、特許文献2のように繊維束に含浸してから樹脂含浸繊維束をランダム化する方法と異なり、一般に単繊維状態でランダム化したシート、例えば不織布形状とした後に樹脂を含浸することになるが、そうすると上述したように樹脂と接する繊維表面積の増加や基材の嵩高性等の影響により、含浸性は非常に悪くなる。
また、単繊維がランダム化すると嵩高くなるため、繊維束がランダム化する場合と比較して繊維充填密度が低下し、優れた力学特性を有する高い繊維体積含有率とすることが困難であった。特に剛性の高い炭素繊維は単繊維のランダム化と共に嵩高くなる傾向がより顕著となり、見かけ密度が低くなって高い繊維体積含有率の複合材料を得ることが困難となる。本発明者らは、高い繊維体積含有率とするために鋭意努力を続け、繊維体積含有率を高くするためには、基材となる炭素繊維シートそのものの見掛け密度を高くする必要があることを見出したが、見かけ密度の高い炭素繊維シートを得ることの困難性に加え、樹脂の流路である炭素繊維間の隙間が狭まるため、さらに、樹脂の含浸性が悪くなることが判った。
さらに、特許文献2においては、強化繊維として具体的に記載されているのはガラス繊維であり、炭素繊維についての具体的な記載はない。本発明者らが試みた炭素繊維の場合、ガラス繊維と比較して樹脂の含浸性が悪くなることが判った。
ここで、特許文献3では、炭素繊維シートに樹脂を含浸させる手段について検討されている。しかし、炭素繊維を集束させ、さらに樹脂も繊維化させて炭素繊維シートに混合させているものの、炭素繊維の重量含有率が40%以上(炭素繊維の密度1.75、ナイロン6の密度1.14で換算した場合の体積含有率が30%以上)であるとやはり含浸不良となるなど、大きく改善できるものではなかった。
上記のとおり、炭素繊維がランダムに配向した、高い見かけ密度の炭素繊維シートに樹脂を含浸することは困難であった。
本発明の課題は、力学物性のバラツキを小さくすべく炭素繊維がランダムに配向し、かつ、優れた力学特性を有する高い繊維体積含有率の繊維強化複合材料を創出することにある。そのために、単繊維状態でランダムに配向し、高い見かけ密度を有する炭素繊維シートとした上で、樹脂を着実に含浸させるものである。
本発明者らは単繊維がランダムに配向し、高い見かけ密度を有する炭素繊維シートとし、かつ、樹脂を着実に含浸させるため、上記の知見を基に以下のように考えた。ガラス繊維と炭素繊維で含浸性が変わることや、炭素繊維の表面積や繊維間の隙間が含浸性に影響を与えることから、炭素繊維表面の状態に着目したものである。
ここで、特許文献4では、炭素繊維表面にCOO基を有するとマトリックスとの親水性が高められることが記載されている。しかし、特許文献4に記載の炭素繊維シートの見かけ密度は低いものである他、実際に樹脂を含浸した記載はない。
炭素繊維表面と樹脂との親和性が高められると却って樹脂流路に付着し、含浸性は悪くなるのではないかとも考えられたが、実際は驚くべきことに含浸性は著しく向上することを見出した。
これは、単繊維状態でランダムに配向し、高い見かけ密度を有する炭素繊維シートに適用した場合、樹脂の流路は非常に狭いものであり、樹脂との親和性が細い流路への樹脂の導入を促進させたのではないかと考えられる。
本発明は上記課題を解決するため、以下の構成を有する。すなわち、本発明の繊維強化複合材料は、炭素繊維と樹脂とからなる繊維強化複合材料であって、炭素繊維は単繊維状態でランダムに配向し、該炭素繊維が見かけ密度が0.25〜1.5g/cmのシート形状を構成し、該シート表面の炭素繊維表面におけるESCAで測定したC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上であり、かつ、炭素繊維の繊維体積含有率が20〜80%であることを特徴とするものである。
また、本発明の繊維強化複合材料の製造方法は、炭素繊維シートの表面にある炭素繊維の表面のESCAで測定したC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上である炭素繊維シートに樹脂を含浸し、繊維体積含有率20〜80%とすることを特徴とするものである。
本発明により、力学物性のバラツキを小さくすべく炭素繊維がランダムに配向し、かつ、優れた力学特性を有する高い繊維体積含有率の繊維強化複合材料を創出することができる。
本発明でいう炭素繊維は、ポリアクリロニトリル(以下、PANと略す)系、ピッチ系、レーヨン系、フェノール樹脂系などの炭素繊維を挙げることができるが、強度に優れる点でPAN系炭素繊維が好ましい。炭素繊維は開繊した状態である方が、樹脂が含浸されやすく、接着性が優れる点で好ましい。特に、繊維体積含有率が20%以上となると、樹脂の含浸性が大きく低下するため、炭素繊維は開繊していることが好ましい。
本発明では、炭素繊維が繊維束として集束しているものではなく、単繊維状態でランダムに配向しているものである。繊維束ではなく、単繊維であることによって、力学物性のバラツキを抑制できる。反面、一般に高い繊維体積含有率を得ることが困難となり力学物性が低下するものの、本発明により高い繊維体積含有率を達成することで両立することができる。また、繊維を一方向に制御せず、ランダムに配向させることによって、より低コストに基材を製造することが可能となる。また、成型性が良好になるほか、擬似等方性が得られやすいという効果を奏する点でも好ましい。
単繊維状態でランダムに配向しているかどうかは、炭素繊維複合材料の表面を走査型電子顕微鏡にて無作為に5箇所とり、300倍で観察して繊維が3本以上揃って束状になっている繊維束が1箇所以下であることにより確認することができる。なお、ランダムに配向しているとは、繊維が一方向に揃って配向していない配向状態をいう。
炭素繊維は、少なくとも1本あたり1箇所の屈曲を有していることが好ましい。少なくとも1本あたり1箇所の屈曲を有することにより、力学特性のばらつきをより抑制することができる。
本発明でいう屈曲とは、単繊維が折り曲がった状態や、挫屈した状態をいい、スパンボンド法やメルトブロー法等で得られた繊維にみられるような、繊維全体が湾曲した形状とは異なるものである。単繊維1本あたり1箇所以上あることが好ましく、2箇所以上がより好ましく、5箇所以上がさらに好ましい。
屈曲箇所は、繊維強化複合材料の一部を切り出して樹脂を除いて得た炭素繊維シートから、炭素繊維を無作為に400本抽出し、1本あたりの屈曲箇所を数え平均することによって求める。
炭素繊維の数平均繊維長は特に限定されず、各種ランダム化の手段に応じて適宜最適な繊維長を選定することができるが、数平均繊維長が5mm以上であると高い強度を得ることができる点で好ましい。より好ましくは30mm以上、さらに好ましくは55mm以上である。また、200mm以下であるとランダム化しやすく、開繊が容易である点で好ましい。より好ましくは100mm以下である。炭素繊維の数平均繊維長は、繊維強化複合材料の一部を切り出して樹脂を除去することで得た炭素繊維シートから、無作為に炭素繊維を400本抽出し、光学顕微鏡もしくは走査型電子顕微鏡にてその長さを10μm単位まで繊維長を測定し、その平均により求めることができる。
本発明においては、炭素繊維表面のESCAで測定した該基材表面のC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上である。好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上である。炭素繊維を酸化してCOO基、C−O基を導入することにより、樹脂が炭素繊維シートに含浸されやすくなり、前述のとおり、ランダムに配向したシートでありながら、ボイドを抑制しつつ高い繊維体積含有率の繊維強化複合材料とすることができる。また結果的に、繊維と樹脂との接着性を高めることができる。
ここで、炭素繊維はシートの表面に存在する炭素繊維を任意に5点サンプリングし、以下の方法で得られた値の平均値を用いる。COO基、C−O基の比率は、炭素繊維基材をESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)で測定し、以下の方法により求めた値を用いる。すなわち、C1sピークをピーク分割することにより、C1sピーク中に占めるCOO基、C−O基、C−C基の比率を求め、この値から、COO基とC−O基の比率の合計を算出する。ピーク分割は、C1sスペクトル測定にて得られるスペクトルの帯電補正を行うために、メインピークをC−C、C=C、CHxの結合エネルギーを示す284.6eVとし、C−O基のピーク位置を286.6eV、C=O基のピーク位置を287.6eV、COO基のピーク位置を288.6eVとし、ベンゼン環など共役系のπ−π*サテライト成分を285.9eVと290.8eVとし、C−C、C=C、CHxのピークの高さをC1sのメインピークの高さと同じになるようにして行う。そして、例えばCOO基比率は、COO基のピーク面積をC1sスペクトルのピーク全体の面積で除することにより求めることができる。同様にして、各C=O基、C−O基、C−C基比率を求めることができる。
また、炭素繊維にはサイジング材が付与されていても良い。サイジング材としては、たとえば、エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂などの一種または二種以上を、溶液、エマルジョン、サスペンジョン等にしたものが例示できる。
本発明の複合材料は、炭素繊維と樹脂からなり、炭素繊維の体積含有率は20〜80%である。体積含有率が20%以上、好ましくは35%以上、より好ましくは40%以上であると、高い引張強度、引張弾性率を発揮することができる。また、80%以下、好ましくは70%、より好ましくは60%以下であると、繊維の破断を抑制し、強化繊維の物性をより高く発揮でき、比強度に優れる材料とすることができる。なお、繊維体積含有率は、JIS K 7075(1991)により求めることができる。
また、本発明の複合材料は、炭素繊維シートの見かけ密度が0.25〜1.5g/cmである。一般に炭素繊維がランダムに配向したシートは、炭素繊維の剛性により嵩高性を有し、単純に炭素繊維を堆積させてシート化した場合は本発明の見かけ密度とすることは困難である。上述のように、炭素繊維の体積含有率を20〜80%とするために嵩高い炭素繊維シートに対して強引に樹脂を含浸すると、炭素繊維の破断が起こったり、高圧プレス機が必要となる等、種々の問題が発生する。一方、後述する本願発明の製造方法によって、炭素繊維シートの見かけ密度を本発明の範囲とすることで、このような問題を抑制することが可能になる。なお、本発明の繊維強化複合材料における炭素繊維シートの見かけ密度は、炭素繊維と樹脂からなる繊維強化複合材料から、樹脂を除いて測定した値か、または、樹脂を含浸する直前の炭素繊維シートをそのまま測定した値、のいずれかを用いることができ、少なくとも一方が本発明の範囲であればよい。
一般に炭素繊維強化複合材料をスタンパブルシートとして用いる場合、樹脂を除くと炭素繊維シートはいわゆるスプリングバックによって樹脂含浸前の厚みに回復する性質がある。スプリングバックが大きい場合、意図しない変形が起こりやすくなること、厚さが不均一となりやすくなること、等の問題があるため好ましくない。本発明では、炭素繊維シートの見かけ密度を本発明の範囲とすることで、このスプリングバックを抑制できるという効果を得ることができる。炭素繊維シートの見かけ密度が0.25g/cm以上、より好ましくは0.7g/cm以上であると、スプリングバックが小さく、成型コストを抑制することができる。
見かけ密度は、繊維体積含有率に応じて調整するため、単純に高密度であれば良いというものではなく、目的とする体積含有率に相当する見かけ密度と同等かやや小さい程度とすることが好ましい。なお、1.0g/cm以下とすることは、圧縮による繊維の変形、強度の低下等を抑制できるため好ましい。
樹脂を除く手段としては特に限定されず、樹脂を溶解・分解することができる溶液で処理する方法、JIS K 7075(1991)に記載される方法等を適用することができる。
複合材料から樹脂を除いた後の、あるいは樹脂を含浸する前の炭素繊維シートの見かけ密度は、JIS L 1913 6.1(厚さ(A法))に準じて、20cm×20cmの試験片を5枚採取し、(株)大栄科学精機製作所製の全自動圧縮弾性・厚さ測定器(型式:CEH−400)を用いて、圧力0.5kPaの加圧下で10秒後における各試験片の厚さを10箇所測り、その平均値を厚さとして求めた後、この厚さと長さ(20cm×20cm)、重量から、少数第3位四捨五入して求める。なお、得られた5枚の見かけ密度の平均値を、本発明でいう炭素繊維シートの見かけ密度とした。
本発明で用いる樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、メラミン、フェノール、ポリイミドなどの熱硬化性樹脂や、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリエステルなどの熱可塑性樹脂等を挙げることができる。本発明では成形が容易でコスト的に有利であり、また、成型時の粘度が高くなり繊維の流動性が改善できる点で熱可塑性樹脂が好ましい。また、含浸性に優れる点で、熱可塑性樹脂の中でもポリアミドが特に好ましい。
次に、本発明の繊維強化複合材料の製造方法を説明する。
炭素繊維を単繊維状態でランダムに配向させる方法としては、例えば繊維束を切断した後、シート化する方法や、単繊維をペレット化して成型する方法があげられるが、コストと強度を両立する点で、本発明では前者が好ましい。具体的には、例えば炭素繊維を切断して短繊維化した後、カードやクロスラッパーを用いた乾式法、抄造機を用いた湿式法、等で不織布ウェブ化する方法等、種々の不織布の製造方法を適用することができる。このとき、乾式法では開綿機、湿式法では叩解機、等を用いて十分に開繊してから不織布化ことが好ましい。不織布化した後に開繊することは一般に困難であるが、例えば超音波振動やサンドブラスト等による打開等の手段で行うことも可能である。
繊維に屈曲を付与する方法としては、例えば、繊維のけん縮付与手段を採用することができる。けん縮を付与する方法としては、機械けん縮による形状付与や、芯鞘構造が偏芯タイプ、サイドバイサイド等の複合繊維、仮撚加工糸等の熱処理による形状付与等があげられる。
機械けん縮による形状付与とは、直線状の繊維に対し押し込み式クリンパー等のけん縮付与装置によってけん縮を付与する方法や、2枚以上のギヤの間に繊維を導入して形状付与する方法等があり、ライン速度の周速差・熱・加圧によってけん縮数、けん縮率を制御することができる。
熱処理による形状付与とは、融点の異なる2つ以上の樹脂からなる複合繊維に、熱を加え、熱収縮率により繊維を3次元にけん縮させる方法がある。複合繊維の断面は、芯鞘構造の偏芯タイプ、左右成分の融点が異なるサイドバイサイドタイプが挙げられる。
本発明では、力学物性のばらつきを抑制するために、直線状の部分が存在する繊維であることが好ましく、これを容易に得ることができる点で機械けん縮が好ましく採用できる。
一般に炭素繊維の場合、屈曲付与によって繊維が破断する可能性が高いため、前駆体繊維に付与してから、焼成して炭素繊維とすることが好ましい。例えば、PAN系炭素繊維の場合、炭化前の耐炎糸に屈曲を付与し、ついで焼成することにより、屈曲を有するPAN系炭素繊維を得ることができる。また、ピッチ系炭素繊維の場合も、同様に、例えばピッチ前駆体繊維の状態で屈曲を付与した後、焼成することが好ましい。炭素繊維のうち、特にPAN系炭素繊維は、前駆体の耐炎糸の強度および破断伸度が高く、明確な屈曲付与が容易であるため、PAN系耐炎糸を用いたPAN系炭素繊維を得る方法は、本発明の好ましい製造方法である。
なお、PAN系耐炎糸を製造するためのPANの耐炎化は、通常、空気を4〜25mol%以上含む雰囲気中で、延伸比を0.8〜1.2、処理時間を10〜100分、温度を150〜350℃の範囲で行うことができる。PAN系耐炎糸の比重が1.3〜1.38の範囲となるように設定することが好ましい。
上述した耐炎糸をシート化し、ついでカレンダーやプレス機を用いて見かけ密度を調整し、炭素繊維シートの見かけ密度を0.25〜1.5g/cmとすることが好ましい。耐炎糸シートを焼成した後に、プレス機等で見かけ密度を調整しようとすると、既に剛直な繊維となっているため繊維に破断が生じ、期待する見かけ密度のシートを得ることは困難になる。
耐炎糸シートの見かけ密度から炭素繊維シートの見かけ密度を一義的に定めることは、耐炎糸条件に影響されるため一般に困難ではあるが、例えば厚み方向に荷重をかけて焼成することで、耐炎糸シートの見かけ密度の±2割程度の見かけ密度を有する炭素繊維シートを得ることができる。
なお、見かけ密度は目的の繊維体積含有率を考慮して設定することが好ましい。少なくともシートの空隙率が目標とする樹脂体積含有率と同じか、あるいは1.5倍以下とすることが好ましい。炭素繊維シートの見かけ密度が小さすぎる場合、樹脂は空隙にしか含浸することができず、目標とする繊維体積含有率を得ることが困難になる。樹脂を含浸することを想定して見かけ密度を制御することが好ましい。
炭素繊維表面におけるESCAで測定したC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上とするため、炭素繊維の表面処理を行う。表面処理は、シート形状とする前の繊維の状態で行っても、シート形状としてから行っても良いが、処理の効率化とコストの点では後者が好ましい。
表面処理方法としては、オゾンガスによる酸化やコロナ処理、プラズマ処理などの気相処理では、炭素繊維基材表面と内部の繊維で処理バラツキが生じる可能性が高いため、液相による酸化処理を行うことが好ましい。
シート形状で表面処理を行う場合、シート内部の気泡の存在により処理斑が発生する場合があるため、これを積極的に除去することが好ましい。気泡の除去は、処理液の振動や攪拌、流動等で行うことができる。また、脱泡剤を付与することもできる。
本発明において、表面処理を電解酸化で行うことは好ましい態様の一つである。電解酸化処理で用いる電解質に特に制限はないが、硫酸、硝酸、塩酸、炭酸、硝酸アンモニウム、硝酸水素アンモニウム、リン酸2水素アンモニウム、リン酸水素2アンモニウムなどの酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウムなどの水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等の無機塩、マレイン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、安息香酸ナトリウム等の有機塩、または、アンモニア、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなどのアルカリを単独または2種類以上の混合物を用いることができる。
電解液の濃度は、処理効率が損なわれない範囲であればよく、0.1〜2mol/リットル程度で行うことができる。
電解槽での酸化電気量は被表面処理炭素繊維トウの炭化度に合わせて最適化することが好ましく、複数の電解槽で電解処理を行うことが好ましい。また、マトリックス樹脂の含浸性に優れ、繊維の過剰な酸化による炭素繊維の強度低下を抑制できる点で、総電気量は5〜1000クーロン/g(炭素繊維1g当たりのクーロン数)であることが好ましく、10〜500クーロン/gの範囲にすることがさらに好ましい。
また、表面処理をオゾン水による酸化処理とすることもできる。オゾン水による酸化処理では、電解液を用いないため、電解質の残留による物性への影響がない点で好ましい。
オゾン水による酸化処理は、オゾンガスを純水に溶解した浴槽中に炭素繊維構造体を浸漬させるものである。オゾン水による酸化処理のコストパフォーマンスに優れる点で、オゾン水中のオゾン濃度は10mg/L〜110mg/Lであることが好ましく、より好ましくは30〜100mg/L、さらに好ましくは40〜90mg/Lである。
また、同様の理由で、オゾン水浴槽中での処理時間は、1〜10分であることが好ましく、2〜7分であることがより好ましく、3〜5分であることがさらに好ましい。
このように処理することで、炭素繊維シートの表面にある炭素繊維の表面のESCAで測定したC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上、好ましくは10%以上、さらに好ましくは15%以上である炭素繊維のシートとする。
ついで、得られた炭素繊維のシートに樹脂を含浸し、繊維体積含有率を20〜80%とする。含浸方法は、採用する成型方法に適した方法を適宜採用することができる。
実施例中の物性値は以下の方法で測定した。
A.炭素繊維不織布の見かけ密度の測定
ナイロン6を溶解する蟻酸に複合材料を25℃で1時間浸漬した後、取り出して水洗し、室温で乾燥させた。ついで、JIS L 1913 6.1(厚さ(A法))に準じて、20cm×20cmの試験片を5枚採取し、(株)大栄科学精機製作所製の全自動圧縮弾性・厚さ測定器(型式:CEH−400)を用い、圧力0.5kPaの加圧下で10秒後における各試験片の厚さを10箇所測り、その平均値を厚さとした。この厚さと長さ(20cm×20cm)、重量から、見かけ密度を少数第3位四捨五入して求めた。得られた5枚の見かけ密度の平均値を、シートの見かけ密度とした。
B.炭素繊維の配向
複合材料から無作為に5点サンプリングし、走査型電子顕微鏡にて300倍の倍率で表面観察した。このとき、繊維が3本以上揃って束状になっている部分が1箇所以下である場合、繊維束がない状態(単繊維状態)であるとした。
C.COO基、C−O基比率
ESCA (X 線光電子分光法) にて、炭素繊維基材の表面に存在する炭素繊維および、炭素繊維基材を任意の面で切り、内部に存在する炭素繊維を下記の条件でC1sスペクトルを測定し、ピーク分割を行った。
ピーク分割は、スペクトルの帯電補正を行うために、C1sメインピークをC−C、C=C、CHxの結合エネルギーを示す284.6eVへ合わせ、C−O基のピーク位置を286.6eV、C=O基のピーク位置を287.6eV、COO基のピーク位置を288.6eV、ベンゼン環など共役系のπ−π*サテライト成分を285.9eVと290.8eVとし、C−C、C=C、CHxのピークの高さをC1sのメインピークの高さと同じになるようにしてピーク分割を行い、COO基、C−O基のそれぞれのピーク面積をC1sピーク全体の面積で除すことで得られた値をCOO基比率、C−O基比率とし、その和を求めた。
・装置: Quantera SXM(PHI 社製)
・励起X 線:monochromatic Al Kα1,2 線(1486.6 eV)
・X線径:200μm
・光電子脱出角度:45 度(試料表面に対する検出器の傾き)
・データ処理:スペクトル(ナロースキャン)のスムージング:9-point smoothing
・測定サンプル数:サンプリング間隔を1cm以上離して、表面および内部の面を各5点測定した。
・ピーク分割:Avantageデータシステム(Thermo Fisher Scientific社製)を用いて、C1sピークのピーク分割を行った。
D.引張強度
JIS K 7161〜7164(1994)に記載の方法に準じて、試料面内で0°、15°、30°、45°、60°、75°、90°のそれぞれの方向にタイプ1BA形小型試験片を作成して引張破壊応力を測定した。全ての方向の引張破壊応力の平均を引張強度とした。
E.繊維体積含有率(Vf)
JIS K 7075(1991)により測定した。
F.数平均繊維長
複合材料から樹脂を除き、炭素繊維シートとする。ついで、炭素繊維を無作為に400本抽出し(抽出中に破断した繊維を除く)、光学顕微鏡もしくは走査型電子顕微鏡にてその長さを10μm単位まで測定し繊維長とし、下式により数平均繊維長を得た。
数平均繊維長(Ln)=(ΣLi)/400
Li:測定した繊維長(i=1,2,3、・・・400)
G.屈曲数
繊維強化複合材料の一部を切り出して樹脂を除いて得た炭素繊維シートから、炭素繊維を無作為に400本抽出し、1本あたりの屈曲箇所を数え平均することによって求めた。
実施例1
アクリロニトリル(AN)99.4モル%とメタクリル酸0.6モル%からなる共重合体を用いて、乾湿式紡糸方法により単繊維デニール1d、フィラメント数12,000のAN系繊維束を得た。得られたPAN系繊維束を240〜280℃の温度の空気中で、延伸比1.05で加熱し、PAN系耐炎糸(密度1.38g/cm)とした。
次に、PAN系耐炎糸を押し込み式クリンパーにより捲縮糸とした。得られた捲縮糸の捲縮数は7.1/25mm、捲縮率は12.7%であった。この耐炎糸を数平均繊維長76mmに切断した後、カード、クロスラッパーを用いてウェブシートとし、ついでニードルパンチにて見かけ密度0.05g/cmのPAN系耐炎糸不織布とした。
得られたPAN系耐炎糸不織布は、200℃に加熱したプレス機で圧縮し、見かけ密度0.78g/cmとした。
次いで窒素雰囲気中1500℃の温度まで昇温して焼成した後(炭素繊維の密度:1.80g/cm)、この炭素繊維不織布を炭酸水素アンモニウム水溶液(0.1モル/リットル)中に浸漬し、水溶液中で26KHzにて超音波処理しながら76クーロン/gの電気量となるように電解酸化処理を行い、水洗および乾燥を行った。電解酸化処理後の炭素繊維不織布の表面のC1sピーク中に占めるCOO基比、C−O基の比率の和をESCAにて測定した。このときの炭素繊維不織布の見かけ密度は0.72g/cmであった。
このPAN系炭素繊維不織布に密度が1.14g/cmのナイロン6を溶融含浸して、繊維体積含有率(Vf)40%の繊維強化複合材料を得た。得られた繊維強化複合材料の評価結果は表のとおりであり、樹脂の含浸性も良好で高い物性が得られることがわかった。また、この走査型電子顕微鏡で表面観察したところ、炭素繊維は単繊維状態でランダムに配向しており、ナイロン6を蟻酸で除去して炭素繊維不織布の見かけ密度を測定した結果、0.70g/cmであった。また、屈曲数は17.5個であった。
実施例2
電気量を100クーロン/gとした以外は実施例と同様に処理した。樹脂の含浸性は実施例1対比良好であり、また強度も若干向上した。
実施例3
樹脂含浸前の炭素繊維不織布の見かけ密度を0.52g/cm(樹脂を除去した後の炭素繊維不織布の見かけ密度を0.50g/cm)とし、繊維体積含有率(Vf)を20%とした以外は、実施例1と同様に処理した。得られた結果は、実施例1と比較してVf減少に対応して強度が若干低下した。
実施例4
樹脂含浸前の炭素繊維不織布の見かけ密度を0.26g/cm(樹脂を除去した後の炭素繊維不織布の見かけ密度を0.25g/cm)とした以外は、実施例3と同様に処理した。得られた結果は、実施例3と比較して強度が若干減少した。また、樹脂を除いた後にはスプリングバックが生じるとともに、破断した繊維片が観察された。
実施例5
樹脂含浸前の炭素繊維不織布の見かけ密度を0.26g/cm(樹脂を除去した後の炭素繊維不織布の見かけ密度を0.25g/cm)とした以外は、実施例1と同様に処理した。得られた結果は、実施例4と比較してVfが大きい分強度が増加したが、同じVfの実施例1と比較すると若干減少した。また、樹脂を除いた後にはスプリングバックが生じるとともに、実施例4よりも多く破断した繊維片が観察された。
比較例1
実施例1において、PAN系耐炎糸を捲縮と切断をすることなく、そのまま連続的に焼成し、屈曲を有しないPAN系炭素繊維を得た。この炭素繊維を炭酸水素アンモニウム水溶液(0.1モル/リットル)中に浸漬し、水溶液中で26KHzにて超音波処理しながら76クーロン/gの電気量となるように電解酸化処理を行い、水洗および乾燥を行った。ついで、3mmに切断して捲縮のない炭素繊維短繊維とした後、抄造法によって見かけ密度0.05g/cmのウェブシートとした。ついで、密度が1.14g/cmのナイロン6を溶融含浸して、繊維体積含有率(Vf)40%の繊維強化複合材料を得た。得られた繊維強化複合材料の評価結果は表のとおりであり、実施例1と比較して強度が大きく低下した。
また、走査型電子顕微鏡で表面観察したところ、炭素繊維は単繊維状態でランダムに配向しており、ナイロン6を蟻酸で除去したところ、繊維は破断して元の形状を保つことが出来なかった。
比較例2
実施例1において、PAN系耐炎糸を捲縮と切断をすることなく、そのまま連続的に焼成し、屈曲を有しないPAN系炭素繊維を得た。ついでエポキシ樹脂を2.0重量%付与して繊維を集束させた後、74mmに切断した。あとは実施例1と同様に処理して複合材料を得た。繊維体積含有率は40%であり正常に含浸できたが、強度は実施例1と比較して低いものであった。なお、見かけ密度は、比較例1と同様、炭素繊維はシート状となっていないため、樹脂を除去すると炭素繊維はばらばらとなり測定できなかった。
また、走査型電子顕微鏡で表面観察したところ、炭素繊維が集束した状態を2個以上確認した。
比較例3
電解処理をしないこと以外は実施例1と同様に処理した。見かけ上、目標の繊維体積含有率とすることができたが、界面に微細なボイドが存在するとともに、得られた複合材料の強度は非常に低いものであった。
比較例4
電解処理しないこと、樹脂を含浸する前の炭素繊維シートの見かけ密度を0.52g/cm(樹脂を除去した後の炭素繊維基材の見かけ密度を0.5g/cm)として、繊維体積含有率を20%とした以外は比較例1と同様に処理した。この繊維体積含有率であれば樹脂を含浸することができたが、空隙は多く、また強度も低いものであった。
比較例5
実施例1で得られた見かけ密度0.05g/cmのPAN系炭素繊維不織布を200℃に加熱したプレス機で圧縮して、見かけ密度を0.10g/cmとした。次いで、実施例1と同様に焼成、電解酸化処理した。このときの炭素繊維不織布の見掛け密度は0.07g/cmであった。
このPAN系炭素繊維不織布に密度が1.14g/cmのナイロン6を溶融含浸して、繊維体積含有率(Vf)40%の繊維強化複合材料を得た。得られた繊維強化複合材料の評価結果は表のとおりであり、実施例1と比較して強度が大きく減少した。
また、この走査型電子顕微鏡で表面観察したところ、炭素繊維は単繊維状態でランダムに配向していた。樹脂を除いた後には破断した繊維が多く存在し、シート形状を保っておらず、見かけ密度や屈曲数の測定は困難であった。
Figure 0005884426

Claims (7)

  1. 炭素繊維と樹脂とからなる繊維強化複合材料であって、炭素繊維は単繊維状態でランダムに配向し、該炭素繊維が見かけ密度が0.25〜1.5g/cmのシート形状を構成し、該シート表面の炭素繊維表面におけるESCAで測定したC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上であり、かつ、炭素繊維の繊維体積含有率が20〜80%である繊維強化複合材料。
  2. 炭素繊維がポリアクリロニトリル系炭素繊維である、請求項1に記載の繊維強化複合材料。
  3. 炭素繊維の単繊維1本あたり、少なくとも1箇所の屈曲を有する請求項1または2に記載の繊維強化複合材料。
  4. 前記シートが不織布である請求項1〜3のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
  5. 炭素繊維の数平均繊維長が5〜200mmである請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
  6. 樹脂が熱可塑性樹脂である請求項1〜5のいずれかに記載の繊維強化複合材料。
  7. 炭素繊維シートに樹脂を含浸してなり、炭素繊維の繊維体積含有率が20〜80%である繊維強化複合材料の製造方法であって、炭素繊維シートは炭素繊維が単繊維状態でランダムに配向し、見かけ密度が0.25〜1.5g/cmであり、表面にある炭素繊維の表面のESCAで測定したC1sピーク中に占めるCOO基、C−O基の比率の和が5%以上であることを特徴とする繊維強化複合材料の製造方法。
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