JP5882103B2 - クラッチ装置 - Google Patents

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本発明は、入力部材に連結されるクラッチアウタと、出力部材に連動、連結されるクラッチインナと、前記クラッチアウタに係合される複数枚の駆動摩擦板と、それらの駆動摩擦板と交互に重ね合わされて前記クラッチインナに係合される複数枚の被動摩擦板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間に挟む押圧板と、前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間で圧着する側に前記押圧板を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばねと、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記押圧板を前記受圧板から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段とを備えるクラッチ装置に関する。
クラッチインナに設けられるばね受け部および押圧板間に該押圧板を圧着側に付勢するばね力を発揮するクラッチばねが設けられ、出力部材からの駆動力が入力部材からの駆動力を上回るときに前記クラッチばねのばね力に抗して前記押圧板を前記受圧板から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段とを備えるクラッチ装置が、特許文献1で知られており、バックトルクリミッタ手段は、カム機構の一部を構成する可動カム部材が固定されるクラッチインナで押圧板を押すようにしている。
特開2011−190885号公報
ところが、上記特許文献1で開示されたもののように、クラッチインナで押圧板を押す構造では、クラッチインナが比較的大型の部品であって慣性マスが大きい。したがってバックトルク発生時にカム機構によるカム作用による力で可動カム部材に加えて該可動カム部材に結合されたクラッチインナを移動させるために、押圧板へのクラッチインナからの押圧力作用タイミングに遅れが生じる可能性があり、バックトルク発生時のバックトルクリミッタ手段の応答性向上を図ることが望ましい。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、バックトルクリミッタ手段の応答性向上を図ったクラッチ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、入力部材に連結されるクラッチアウタと、出力部材に連動、連結されるクラッチインナと、前記クラッチアウタに係合される複数枚の駆動摩擦板と、それらの駆動摩擦板と交互に重ね合わされて前記クラッチインナに係合される複数枚の被動摩擦板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間に挟む押圧板と、前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間で圧着する側に前記押圧板を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばねと、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記押圧板を前記受圧板から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段とを備えるクラッチ装置において、前記バックトルクリミッタ手段が、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記クラッチインナと独立して前記押圧板側に向けて移動する円筒状の可動カム部材を構成要素の一部として前記クラッチインナおよび前記出力部材間に設けられるカム機構を有し、前記可動カム部材には、前記押圧板側に向けての移動時に前記押圧板に当接して該押圧板を前記クラッチばねのばね力に抗して前記受圧板から離反する側に押すことを可能とした押圧面を先端部に有する円筒状の延出部が、前記押圧板側に延びるようにして一体に設けられ、前記クラッチインナ内に同軸に配置される前記可動カム部材の外周が、前記クラッチインナの内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合され、前記可動カム部材の内周に、前記出力部材に相対回転不能に連結される固定カム部材の外周に設けられる斜歯形状のカム歯に噛合するカム歯が設けられ、前記可動カム部材の内周の前記カム歯の軸方向長さが、前記可動カム部材の外周および前記クラッチインナの内周のスプライン係合部の軸方向長さよりも短く設定されることを第1の特徴とする
本発明は、第の特徴の構成に加えて、前記押圧板に、前記クラッチばねを収容して前記固定カム部材側に突出する複数の筒状のばね収容部が設けられ、前記延出部の押圧面を当接させることを可能とした受圧面が、前記ばね収容部の外周のうち前記クラッチインナの半径方向に沿う外側外周に形成されることを第の特徴とする。
本発明は、入力部材に連結されるクラッチアウタと、出力部材に連動、連結されるクラッチインナと、前記クラッチアウタに係合される複数枚の駆動摩擦板と、それらの駆動摩擦板と交互に重ね合わされて前記クラッチインナに係合される複数枚の被動摩擦板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間に挟む押圧板と、前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間で圧着する側に前記押圧板を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばねと、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記押圧板を前記受圧板から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段とを備えるクラッチ装置において、前記バックトルクリミッタ手段が、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記クラッチインナと独立して前記押圧板側に向けて移動する円筒状の可動カム部材を構成要素の一部として前記クラッチインナおよび前記出力部材間に設けられるカム機構を有し、前記可動カム部材はその外周が前記クラッチインナ内に同軸に配置されていて、該可動カム部材には、前記押圧板側に向けての移動時に前記押圧板に当接して該押圧板を前記クラッチばねのばね力に抗して前記受圧板から離反する側に押すことを可能とした押圧面を先端部に有する円筒状の延出部が、前記押圧板側に延びるようにして一体に設けられ、前記延出部の前記押圧板側の端部に、平坦な前記押圧面を有するフランジ部が設けられるとともに、前記延出部を含む前記可動カム部材の外周に、前記フランジ部の外周に外面を面一に連ならせたスプライン歯が設けられ、このスプライン歯が、前記クラッチインナの内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合すること第のを特徴とする。
本発明は、第の特徴の構成に加えて、前記ばね収容部の前記固定カム部材側の端部外周のうち前記クラッチインナの半径方向に沿う外側外周に、前記延出部を配置するための切欠き部が、段差状の前記受圧面を前記ばね収容部の外周に形成するようにして設けられることを第の特徴とする。
本発明は、入力部材に連結されるクラッチアウタと、出力部材に連動、連結されるクラッチインナと、前記クラッチアウタに係合される複数枚の駆動摩擦板と、それらの駆動摩擦板と交互に重ね合わされて前記クラッチインナに係合される複数枚の被動摩擦板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間に挟む押圧板と、前記駆動摩擦板および前記被動摩擦板を前記受圧板との間で圧着する側に前記押圧板を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばねと、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記押圧板を前記受圧板から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段とを備えるクラッチ装置において、前記バックトルクリミッタ手段が、前記出力部材からの駆動力が前記入力部材からの駆動力を上回るときに前記クラッチインナと独立して前記押圧板側に向けて移動する円筒状の可動カム部材を構成要素の一部として前記クラッチインナおよび前記出力部材間に設けられるカム機構を有し、前記可動カム部材には、前記押圧板側に向けての移動時に前記押圧板に当接して該押圧板を前記クラッチばねのばね力に抗して前記受圧板から離反する側に押すことを可能とした押圧面を先端部に有する円筒状の延出部が、前記押圧板側に延びるようにして一体に設けられ、前記クラッチインナ内に同軸に配置される前記可動カム部材の外周が、前記クラッチインナの内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合され、前記クラッチインナおよび前記可動カム部材のスプライン係合部に対応する部分で前記延出部を含む前記可動カム部材に、その内、外周面間にわたる潤滑油孔が設けられることを第の特徴とする。
本発明は、第1〜第4の特徴の構成のいずれかに加えて、前記クラッチインナおよび前記可動カム部材のスプライン係合部に対応する部分で前記延出部を含む前記可動カム部材に、その内、外周面間にわたる潤滑油孔が設けられることを第6の特徴とする。
さらに本発明は、第5またはの特徴の構成に加えて、前記潤滑油孔の少なくとも一部が、前記可動カム部材の内周に設けられるカム歯に対応した位置で前記可動カム部材に設けられることを第の特徴とする。
なお実施の形態のメインシャフト11が本発明の出力部材に対応し、実施の形態の一次被動歯車16が本発明の入力部材に対応する。
本発明の第1の特徴によれば、バックトルクリミッタ手段が有するカム機構の一部を構成する可動カム部材が、バックトルク発生時にクラッチインナとは独立して移動し、その可動カム部材に一体に設けられて押圧板側に延びる円筒状の延出部で押圧板を押すようにしており、慣性マスが比較的小さい可動カム部材を動かすようにバックトルクリミッタ手段が構成されているので、バックトルク発生時のバックトルクリミッタ手段の応答性向上を図ることができる。
た、可動カム部材の外周がクラッチインナの内周にスプライン係合されるので、入力部材から出力部材側への動力伝達を可能としつつバックトルクリミッタ手段の作動時には可動カム部材の軸方向移動を可能とすることができ、また更に、可動カム部材の内周に設けられるカム歯の軸方向長さが、可動カム部材の外周およびクラッチインナの内周のスプライン係合部の軸方向長さよりも短いので、可動カム部材およびクラッチインナを相互に異なる材料で形成する場合に、スプライン係合部の長さを充分に確保し、そのスプライン係合部の接触面圧を小さくして剛性を確保することができる。
本発明の第の特徴によれば、クラッチばねを収容して固定カム部材側に突出する複数の筒状のばね収容部が押圧板に設けられ、ばね収容部の外周のうちクラッチインナの半径方向に沿う外側外周に形成される受圧面に、可動カム部材の延出部の押圧面を当接させるようにしたので、押圧面および受圧面の接触面積を大きく設定することが可能となり、耐久性の向上に寄与することができる。
本発明の第の特徴によれば、平坦な押圧面を形成するようにして延出部の押圧板側の端部に設けられるフランジ部の外周と面一に連なるスプライン歯が、延出部を含む可動カム部材の外周に形成されるので、前記押圧面を形成するフランジ部の剛性を高めることができる。
本発明の第の特徴によれば、ばね収容部の固定カム部材側の端部外周のうちクラッチインナの半径方向に沿う外側外周に設けられる切欠きに延出部が配置され、その切欠き部によって段差状の受圧面が形成されるので、押圧板のばね収容部との干渉を回避しつつ可動カム部材をその剛性向上のために厚肉に形成することができる。
本発明の第5または第6の特徴によれば、延出部を含む前記可動カム部材にその内、外周面間にわたって設けられる潤滑油孔によって、可動カム部材のクラッチインナとのスプライン係合部の潤滑性を高めて可動カム部材の円滑な作動を実現することができる。
さらに本発明の第の特徴によれば、少なくとも一部の潤滑油孔が、可動カム部材の内周のカム歯に対応した位置で可動カム部材に設けられるので、カム機構の係合部にも潤滑油を供給するようにしてカム機構の円滑な作動を達成することができる。
第1の実施の形態のクラッチ装置の断面図である。 図1の2ー2線断面図である。 図1の3−3線断面図である。 図1の4−4線断面図である。 図1の5矢示部拡大図である。 可動カム部材の斜視図である。 第2の実施の形態の可動カム部材の斜視図である。 第3の実施の形態のクラッチ装置の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて説明する。
本発明の第1の形態について図1〜図6を参照しながら説明すると、先ず図1において、たとえば自動二輪車に搭載されるエンジンのクランクシャフト(図示せず)と、歯車変速機(図示せず)のメインシャフト11との間に、一次減速装置12、ダンパばね13およびクラッチ装置14Aが介設され、前記一次減速装置12は、前記クランクシャフトに設けられる一次駆動歯車(図示せず)と、一次駆動歯車に噛合する一次被動歯車16とから成り、一次被動歯車16は前記メインシャフト11に相対回転可能に支承される。
前記クラッチ装置14Aは、多板式に構成されるものであり、入力部材である前記一次被動歯車16にダンパばね13を介して連動、連結されるクラッチアウタ17と、出力部材である前記メインシャフト11に連動、連結されるクラッチインナ18Aと、前記クラッチアウタ17に相対回転不能に係合される複数枚の駆動摩擦板19,19…と、それらの駆動摩擦板19,19…と交互に重ね合わされて前記クラッチインナ18Aに相対回転不能に係合される複数枚の被動摩擦板20,20…と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板19,19…および前記被動摩擦板20,20…のうちクラッチインナ18Aの軸方向に沿う一端に配置される摩擦板である駆動摩擦板19に対向して配置される受圧板21Aと、複数枚ずつの前記駆動摩擦板19,19…および前記被動摩擦板20,20…を前記受圧板21Aとの間に挟む押圧板22Aと、前記駆動摩擦板19,19…および前記被動摩擦板20,20…を前記受圧板21Aとの間で圧着する側に前記押圧板22Aを付勢するばね付勢力を発揮する複数個ずつたとえば3個ずつの第1および第2クラッチばね24…,25…と、前記クラッチインナ18Aの加速回転時に第1および第2クラッチばね24…,25…のうち第2クラッチばね25…による押圧板22Aの付勢力を増強する圧着力増強手段26と、前記メインシャフト11からの駆動力が前記一次被動歯車16からの駆動力を上回るバックトルク発生時に前記押圧板22Aを前記受圧板21Aから離反させる側に移動せしめるバックトルクリミッタ手段27とを備える。
前記一次減速装置12に対応する部分で前記メインシャフト11の外周には、該メインシャフト11の軸線に沿う方向を一定として円筒状のスリーブ28が嵌装されており、このスリーブ28の外周と、前記一次被動歯車16の内周との間にニードルベアリング29が介装される。
前記クラッチアウタ17は、一次被動歯車16と反対側に開放した椀状に形成されており、前記ダンパばね13を介して前記一次被動歯車16に連結される。また複数枚の駆動摩擦板19,19…の外周部が、軸方向の移動を可能とするとともに相対回転を不能としてクラッチアウタ17の内周に係合される。
前記クラッチインナ18Aは、前記クラッチアウタ17内に同軸に配置されるようにして円筒状に形成され、複数枚の被動摩擦板20,20…の内周部が軸方向の移動を可能とするとともに相対回転を不能として該クラッチインナ18Aの外周に係合される。前記受圧板21Aは、前記クラッチアウタ17およびクラッチインナ18A間に介在する位置に配置され、前記クラッチインナ18Aの一端が前記受圧板21Aに一体に結合される。
ところでクラッチ装置14Aは、エンジンが備えるエンジンカバー30で覆われており、該エンジンカバー30に一端部が軸方向移動可能に嵌合される作動軸31の他端部が前記メインシャフト11に同軸にかつ摺動可能に嵌合される。この作動軸31の中間部には、前記押圧板22Aの内周がクラッチベアリング32を介して連結される。またエンジンカバー30には、クラッチ装置14Aの断・接を切り換える操作軸33が回動可能に支承されており、該操作軸33の前記エンジンカバー30からの突出端部にレバー34が設けられる。而して前記操作軸33の内端部に、操作軸33の回動に応じて軸方向に移動するようにして前記作動軸31の他端部が連結される。
図2および図3を併せて参照して、前記クラッチインナ18Aの周方向に等間隔をあけて配置される複数個たとえば3個の第1クラッチばね24…は、第1ばね受け手段35Aおよび前記押圧板22A間に縮設されるコイルばねであり、第1ばね受け手段35Aは、前記クラッチインナ18Aの内方で該クラッチインナ18Aと平行に配置されて前記受圧板21Aの周方向に等間隔をあけた3箇所に一端部が一体に連設される第1ボス部36…と、それらの第1ボス部36…の他端部に共通に締結される単一の第1連結板37とを備えており、第1ボス部36…は前記押圧板22Aを貫通して第1クラッチばね24…内に挿入され、第1連結板37は、前記クラッチインナ18Aの軸方向での前記受圧板21Aに対する相対移動を不能とした第1ばね受け部を構成するようにして第1ボス部36…の他端部にボルト38…で締結される。
また第1クラッチばね24…相互間の中央部に配置されるようにして前記クラッチインナ18Aの周方向に等間隔をあけて配置される複数個たとえば3個の第2クラッチばね25…は、第2ばね受け手段39Aおよび前記押圧板22A間に縮設されるコイルばねであり、第2ばね受け手段39Aは、前記クラッチインナ18Aの内方で該クラッチインナ18Aと平行に配置される筒状の第2ボス部40…と、それらの第2ボス部40…の一端部を一体に連結する環状板部41と、第2ボス部40…の他端部に共通に締結される単一の第2連結板42とを備えており、第2ボス部40…は前記押圧板22Aを貫通して第2クラッチばね25…内に挿入され、第2連結板42は、前記クラッチインナ18Aの軸方向での前記受圧板21Aに対する相対移動を可能とした第2ばね受け部を構成しつつ第1連結板37を囲むように形成され、第2ボス部40…の他端部にボルト43…で締結される。
前記押圧板22Aには、その周方向に等間隔をあけた6箇所で前記受圧板21A側に向けて突出する有底筒状のばね収容部44,44…が一体に突設され、それらのばね収容部44,44…の閉塞端には挿通孔46,46…が設けられる。6個のばね収容部44,44…のうち3個のばね収容部44…には、それらのばね収容部44…の閉塞端および第1連結板37間に縮設される第1クラッチばね24…が収容され、残りの3個のばね収容部44…には、それらのばね収容部44…の閉塞端および第2連結板42間に縮設される第2クラッチばね25…が収容される。また第1クラッチばね24…が収容されるばね収容部44…の挿通孔46…には第1ボス部36…が挿通され、第2クラッチばね25…が収容されるばね収容部44…の挿通孔46…には第2ボス部40…が挿通される。
また押圧板22Aには、前記ばね収容部44,44…の先端部を共通に連結する環状連結部48が設けられ、第2ばね受け手段39Aにおける環状板部41の中央に前記環状連結部48が挿通される。
図4および図5を併せて参照して、前記クラッチインナ18Aおよびメインシャフト11間にはカム機構50が設けられており、このカム機構50は、前記メインシャフト11に固定される固定カム部材51と、該固定カム部材51の外周に設けられる斜歯状のカム歯53…に係合するカム歯54…を内周に有して固定カム部材51に係合される可動カム部材52とで構成される。
前記固定カム部材51は、前記メインシャフト11にスプライン嵌合される円筒部51aと、その円筒部51aの軸方向中間部から半径方向外方に張り出すリング板部51bとを一体に有するように形成されており、前記スリーブ28および前記一次被動歯車16との間に、リング状の受け板55、前記円筒部51aおよびワッシャ56を挟むナット57が、メインシャフト11の端部に螺合されることで、前記固定カム部材51がメインシャフト11に固定される。
また固定カム部材51の前記円筒部51aには、前記受け板55および前記リング板部51b間に配置される前記受圧板21Aの内周部が相対回転可能に嵌装されており、前記クラッチインナ18Aの軸方向に沿う一方に臨んで前記固定カム部材51における前記リング板部51bの内周部に形成される環状受け面58に、前記受圧板21Aを押しつける付勢部材である皿ばね59が、その大径端を前記受圧板21Aに当接させるようにして前記受け板55および前記受圧板21A間に設けられる。
しかも前記皿ばね59の付勢力は、第1および第2クラッチばね24…,25…が発揮するばね付勢力よりも大きく設定される。
前記固定カム部材51の前記リング板部51bには、周方向等間隔をあけた6箇所に配置される開口部60,60…が設けられ、それらの開口部60,60…のうち3つの開口部60,60…には第1ばね受け手段35Aにおける第1ボス部36,36…が挿通される。
前記固定カム部材51のカム歯53は、該固定カム部材51におけるリング板部51bの外周に設けられる。一方、前記可動カム部材52は、クラッチインナ18Aならびに第2ばね受け手段39Aの環状板部41とは別体の円筒状に形成されて前記クラッチインナ18A内に同軸に配置されるものであり、この可動カム部材52の内周に前記固定カム部材51のカム歯53…に係合するカム歯54…が設けられる。而して前記カム歯53…,54…は、前記クラッチインナ18Aが加速回転するのに応じて前記可動カム部材52を前記クラッチインナ18Aの軸方向に沿う一方(図1の左方)に移動させるようにして斜歯状に形成される。
しかも前記可動カム部材52の外周は、前記クラッチインナ18Aの内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合されており、前記クラッチインナ18Aの加速回転時に前記カム機構50は前記可動カム部材52を前記クラッチインナ18Aとは独立して該クラッチインナ18Aの軸方向に沿う一方に移動させる。また前記可動カム部材52の内周のカム歯54…の軸方向長さは、前記可動カム部材52および前記クラッチインナ18Aのスプライン係合部61の軸方向長さよりも短く設定される。
図6を併せて参照して、前記圧着力増強手段26は、前記カム機構50と、そのカム機構50の一部を構成する前記可動カム部材52に設けられる係合部62A,62A…とを備えるものであり、前記係合部62A,62A…は、前記クラッチインナ18Aが加速回転するのに応じて前記可動カム部材52がクラッチインナ18Aの軸方向に沿う一方に移動するときに、第2ばね受け手段39Aにおける環状板部41の外周部に係合して第2クラッチばね25…を圧縮する側に第2ばね受け手段39Aを移動させるようにして、前記可動カム部材52の前記押圧板22A側の端部内周に設けられる。
しかも前記係合部62A,62A…は、前記可動カム部材52の内周におけるカム歯54,54…に個別に対応した位置で可動カム部材52の内周から放射状に延びるようにして前記可動部材52の内周に設けられる。
ところで前記第2ばね受け手段39Aの環状板部41が、アルミニウム合金等の軽金属製であるのに対して、可動カム部材52は鉄系金属から成るものであり、前記環状板部41および前記係合部62A,62A…の対向面間に、前記環状板部41を構成する材料とは異なる材料から成るシート部材63が介装され、この第1の実施の形態では、環状板部41の外周部にリング状のシート部材63が貼着される。
前記圧着力増強手段26は、その作動時に第2ばね受け手段39Aの環状板部41を前記固定カム部材51側に移動させて第2クラッチばね25…を圧縮するのであるが、第2クラッチばね25…を圧縮する側への前記環状板部41の移動端は、その環状板部41に対向する位置で前記メインシャフト11に固定される前記固定カム部材51に環状板部41が当接することで規制される。
また前記カム機構50において可動カム部材52は固定カム部材51に対して相対回動するものであり、その可動カム部材52の相対回動に応じて第2ばね受け手段39Aにおける第2ボス部40…もメインシャフト11の軸線まわりに可動カム部材52の回動量に応じた回動量だけ回動する可能性があるが、第1ボス部40…を一部の開口部60…挿通させるようにして前記固定カム部材51に設けられる開口部60…は、前記固定カム部材51に対する可動カム部材52の相対回動時に第2ボス部40…および固定カム部材51の相互干渉が生じることのないように、第2ボス部40…の外径に対して充分に大きく形成される。
前記固定カム部材51の円筒部51aには、該円筒部51aの外周および前記受圧板21Aの内周間に潤滑油を供給するための潤滑油孔64が設けられる。また前記メインシャフト11には潤滑油給油路65が同軸に設けられており、メインシャフト11の軸方向に間隔をあけた複数箇所には、内端を潤滑油給油路65に開口させた油孔66…がメインシャフト11の外周に外端を開口させるようにして設けられ、それらの油孔66…の1つから前記円筒部51aの内周および前記メインシャフト11の外周間に導かれた潤滑油が前記潤滑油孔64を経て前記円筒部51aの外周および前記受圧板21Aの内周間に導かれる。
また前記受圧板21Aには、前記クラッチインナ18Aおよび前記可動カム部材52のスプライン係合部61に潤滑油を導く潤滑油路67が設けられており、前記メインシャフト11からの潤滑油を、前記スリーブ28の内周および前記メインシャフト11の外周間、前記受け板55と前記スリーブ28および一次被動歯車16との間の間隙、ならびに受圧板21Aの端面を経由して前記潤滑油路67に導く経路68の途中に、前記メインシャフト11と同軸の前記皿ばね59が配置される。
また前記潤滑油路67の前記付勢部材側の開口端に前記皿ばね59からの潤滑油を導くガイド部69が、前記皿ばね59を囲む円形にして前記受圧板21Aに設けられる。
ところで前記カム機構50は、前記メインシャフト11からの駆動力が前記一次被動歯車16からの駆動力を上回るバックトルク発生時には、前記可動カム部材52を前記押圧板22A側に向けて前記クラッチインナ18Aの軸方向に沿う他方(図1の右方)に移動させるものであり、バックトルクリミッタ手段27は、前記可動カム部材52と、該可動カム部材52から前記押圧板22A側に延びるようにして一体に設けられる円筒状の延出部71とで構成されており、前記延出部71の前記押圧板22A側の端部にはフランジ部72が設けられ、前記可動カム部材52が前記押圧板22A側に向けて移動する際に前記押圧板22Aに当接して該押圧板22Aを第1および第2クラッチばね24…,25…のばね力に抗して前記受圧板21Aから離反する側に押すことを可能とした平坦な押圧面73が、前記フランジ部72で形成される。
一方、前記押圧面72を当接させることを可能とした受圧面74,74…が、前記押圧板22Aに設けられたばね収容部44,44…の外周のうち前記クラッチインナ18Aの半径方向に沿う外側外周に形成される。
ところで前記延出部71を含む前記可動カム部材52の外周には、前記クラッチインナ18Aの内周にスプライン係合するスプライン歯75,75…が形成されるのであるが、それらのスプライン歯75,75…の前記押圧板22A側の端部は前記フランジ部72の外周に面一に連なる。
また前記ばね収容部44,44…の前記固定カム部材52側の端部外周のうち前記クラッチインナ18Aの半径方向に沿う外側外周には、前記延出部71を配置するための切欠き部76,76…が、段差状の前記受圧面74,74…を前記ばね収容部44,44…の外周に形成するようにして設けられる。
また前記クラッチインナ18Aと、前記可動カム部材52および前記延出部71とのスプライン係合部61に対応する部分で前記可動カム部材52および前記延出部71には、その内、外周面間にわたる複数の潤滑油孔77,77…が設けられ、それらの潤滑油孔77,77…の少なくとも一部が、前記可動カム部材52の内周に設けられるカム歯54に対応した位置で前記可動カム部材52に設けられる。さらにクラッチインナ18Aには軸方向に間隔をあけた複数箇所に配置される複数の潤滑油孔78,78…が設けられる。
次にこの第1の実施の形態の作用について説明すると、圧着力増強手段26が、第2クラッチばね25…を押圧板22Aとの間に圧縮状態で介在させる第2ばね受け手段39Aと、クラッチインナ18Aが加速回転するのに応じて該クラッチインナ18Aから独立して前記クラッチインナ18Aの軸方向に沿う一方に移動するようにして、前記クラッチインナ18Aおよび第2ばね受け手段39Aとは別体に形成される可動カム部材52を構成要素の一部として前記クラッチインナ18Aおよびメインシャフト11間に設けられるカム機構50とを有し、可動カム部材52には、前記軸方向に沿う一方への移動時に第2ばね受け手段39Aに係合して第2クラッチばね25…を圧縮する側に第2ばね受け手段39Aを移動させる係合部62A…が設けられるので、クラッチインナ18Aおよび第2ばね受け手段39Aとは別体に可動カム部材52を形成しつつクラッチインナ18Aに可動カム部材52を固定するための固定部品を不要として部品点数の増加を回避することができ、独立して可動カム部材52を形成することで加工性の向上を図ることができるとともに可動カム部材52を構成する材料の選択の自由度を高めることができ、可動カム部材52の剛性を高めるための材質変更が容易となる。
また円筒状に形成されてクラッチインナ18A内に同軸に配置される可動カム部材52の外周がクラッチインナ18Aの内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合されるので、可動カム部材52の径方向の厚みを小さくしてクラッチ装置14全体の外径が大きくなることを抑制することができる。
また第2ばね受け手段39Aが、コイル状である複数の第2クラッチばね25…内にそれぞれ挿入される複数の筒状の第2ボス部40…と、それらの第2ボス部40…の一端部を一体に連結する環状板部41と、押圧板22Aに一端部を当接させた第2クラッチばね25…の他端部を当接させるようにして第2ボス部40…の他端部に設けられるばね受け部としての第2連結板42とを備え、環状板部41の外周部に係合可能な複数の係合部62A…が、横断面形状を円形とした前記可動カム部材52の内周に、その内周から放射状に延びるようにして設けられるので、係合部62A…に作用する応力を複数の係合部62A…に分散させることで係合部62A…の剛性向上に寄与することができる。
またカム機構50を可動カム部材52と協働で構成する固定カム部材51が、前記圧着力増強手段26の作動時に第2ばね受け手段39Aの環状板部41に当接して第2クラッチばね25…を圧縮する側への第2ばね受け手段39Aの移動端を規制すべく、第2ばね受け手段39Aに対向する位置で前記メインシャフト11に軸方向相対移動および軸線まわりの相対回転を不能として連結されるので、第2ばね受け手段39Aの移動端を規制するための特別のストッパ構造が不要であり、部品点数の増加を抑制することができる。
また第2ばね受け手段39Aの前記環状板部41および前記係合部62A…の対向面間に、前記環状板部41を構成する材料とは異なる材料から成るシート部材63が介装されるので、環状板部41および係合部62A…が直接接触することで摩耗が生じることを防止することができる。
また第2ばね受け手段39Aが有する複数の第2ボス部40…の他端部が、それらの第2ボス部40…に共通な単一の第2連結板42で連結されるので、第2ボス部40…の剛性向上に寄与することができ、しかも第2連結板42は、第2ばね受け部を形成すべく、第2ボス部40…の他端部にボルト43…で螺合されるので、ばね受け部で第2ボス部40…の剛性向上を図ることができる。
またメインシャフト11との相対回転を可能とした前記クラッチインナ18Aに受圧板21Aが固設され、押圧板22Aを貫通する複数の第1ボス部36…の一端部が受圧板21Aに固設され、第1ばね受け部である第1連結板37が第1ボス部36…の他端部に設けられ、可動カム部材52が、クラッチインナ18Aに相対回転を不能としつつ軸方向移動可能に係合されるので、可動カム部材52および受圧板21Aの相対回転は不能であり、可動カム部材52が固定カム部材51に対して相対回動しても、押圧板22Aと、受圧板21Aおよび第1ボス部36…とが一体的に回動することになり、第1ボス部36…および押圧板22Aの相互干渉防止のための対策を施すことが不要となり、加工工数を低減することができるとともに、第1クラッチばね24…および押圧板22A間に座金を介装することが不要となり、コスト低減を図ることができる。
また複数の第1ボス部36…の他端部を相互に連結する第1連結板37が第1ばね受け部を形成するようにして第1ボス部36…の他端部に共通に締結されるので、第1ボス部36…の剛性増大を図るとともに、第1ボス部36…毎の第1ばね受け部を専用の複数の部品でそれぞれ形成することを不要として部品点数を低減することができる。
またカム機構50を可動カム部材52と協働して構成するようにして前記メインシャフト11に相対回転不能に連結される固定カム部材51に、受圧板21Aが相対回転可能に嵌装され、クラッチインナ18Aの軸方向に沿う一端側に臨む環状受け面58が固定カム部材51に設けられ、受圧板21Aを前記環状受け面58に押しつける付勢力を発揮する付勢部材である皿ばね59が、メインシャフト11に設けられる受け板55および受圧板21A間に設けられるので、受圧板21Aおよび固定カム部材51の成形公差等による寸法差が生じた場合であっても受圧板21Aを押圧板22A側に向けて固定カム部材51に押しつけて、クラッチ接続タイミングのずれが生じるのを抑制することができる。
しかも皿ばね59の付勢力が、第1および第2クラッチばね24…,25…が発揮するばね付勢力よりも大きく設定されるので、圧着力増強手段26の作動状態の如何にかかわらず、受圧板21Aが固定カム部材51に常時押しつけられ、クラッチ接続タイミングのずれが生じるのを抑制することができる。
また固定カム部材51に、該固定カム部材51の外周および前記受圧板21Aの内周間に潤滑油を供給するための潤滑油孔64が設けられるので、固定カム部材51の外周および受圧板21Aの内周間に潤滑油孔64から潤滑油が供給されるようにして、固定カム部材51および受圧板21Aの摺接部の潤滑性を高めることができる。
また受圧板21Aに、クラッチインナ18Aおよび可動カム部材52のスプライン係合部61に潤滑油を導く潤滑油路67が設けられ、メインシャフト11からの潤滑油を前記潤滑油路67に導く経路68の途中に、前記メインシャフト11と同軸に配置される皿ばね59が配置されるので、皿ばね59の外周傾斜面を利用して潤滑油を潤滑油路67側に流すことができる。
また潤滑油路67の前記皿ばね59側の開口端に前記皿ばね59からの潤滑油を導くガイド部69が、前記皿ばね59を囲む円形にして受圧板21Aに設けられるので、メインシャフト11側からの潤滑油を潤滑油路67に効率よく導くことができる。
また固定カム部材51に、第1ボス部36…を挿通させる開口部60…が、可動カム部材52の固定カム部材51に対する相対回動時に第1ボス部36…および固定カム部材51の相互干渉を回避するようにして設けられるので、固定カム部材51を第1ボス部36…の外側で可動カム部材52にカム係合させることができ、第1ボス部36…の位置にかかわらず固定カム部材51および可動カム部材52を相互に係合させることができる。
またバックトルクリミッタ手段27が、前記メインシャフト11からの駆動力が前記一次被動歯車16からの駆動力を上回るときにクラッチインナ18Aと独立して押圧板22A側に向けて移動する円筒状の可動カム部材52を構成要素の一部としてクラッチインナ18Aおよびメインシャフト11間に設けられるカム機構50を有し、可動カム部材52には、押圧板22A側に向けての移動時に前記押圧板22Aに当接して該押圧板22Aを第1および第2クラッチばね24…,25…のばね力に抗して受圧板21Aから離反する側に押すことを可能とした押圧面73を先端部に有する円筒状の延出部71が、押圧板22A側に延びるようにして一体に設けられるので、慣性マスが比較的小さい可動カム部材52を動かすようにバックトルクリミッタ手段27が構成されることになり、バックトルク発生時のバックトルクリミッタ手段27の応答性向上を図ることができる。
しかもクラッチインナ18A内に同軸に配置される可動カム部材52の外周が、前記クラッチインナ18Aの内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合されるので、一次被動歯車16からメインシャフト11側への動力伝達を可能としつつバックトルクリミッタ手段27の作動時には可動カム部材52の軸方向移動を可能とすることができる。
また可動カム部材52の内周に、前記メインシャフト11に相対回転不能に連結される固定カム部材51の外周に設けられる斜歯形状のカム歯53…に噛合するカム歯54…が設けられ、可動カム部材52の内周の前記カム歯54…の軸方向長さが、前記可動カム部材52の外周および前記クラッチインナ18Aの内周のスプライン係合部61の軸方向長さよりも短く設定されるので、可動カム部材52およびクラッチインナ18Aを相互に異なる材料で形成する場合に、スプライン係合部61の長さを充分に確保し、そのスプライン係合部61の接触面圧を小さくして剛性を確保することができる。
また押圧板22Aに、第1および第2クラッチばね24…,25…を収容して前記固定カム部材51側に突出する複数の筒状のばね収容部44…が設けられ、前記延出部71の押圧面73を当接させることを可能とした受圧面74…が、前記ばね収容部44…の外周のうち前記クラッチインナ18Aの半径方向に沿う外側外周に形成されるので、押圧面73および受圧面74…の接触面積を大きく設定することが可能となり、耐久性の向上に寄与することができる。
また延出部71を含む可動カム部材52の外周に、平坦な押圧面73を形成するようにして前記延出部71の前記押圧板22A側の端部に設けられるフランジ部72の外周に外面を面一に連ならせたスプライン歯75…が、クラッチインナ18A,の内周にスプライン係合するようにして形成されるので、前記押圧面73を形成するフランジ部72の剛性を高めることができる。
またばね収容部44…の前記固定カム部材51側の端部外周のうち前記クラッチインナ18Aの半径方向に沿う外側外周に、前記延出部71を配置するための切欠き部76…が、段差状の前記受圧面74…をばね収容部44…の外周に形成するようにして設けられるので、押圧板22Aのばね収容部44…との干渉を回避しつつ可動カム部材52をその剛性向上のために厚肉に形成することができる。
またクラッチインナ18Aおよび可動カム部材52のスプライン係合部61に対応する部分で前記延出部71を含む可動カム部材52に、その内、外周面間にわたる潤滑油孔77…が設けられるので、可動カム部材52のクラッチインナ18Aとのスプライン係合部61の潤滑性を高めて可動カム部材52の円滑な作動を実現することができる。
さらに前記潤滑油孔77…の少なくとも一部が、前記可動カム部材52の内周に設けられるカム歯54…に対応した位置で可動カム部材52に設けられるので、カム機構50の係合部にも潤滑油を供給するようにしてカム機構50の円滑な作動を達成することができる。
本発明の第2の実施の形態について図7を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
可動カム部材52の内周全周には、半径方向内方に張り出す鍔状の係合部62Bが設けられ、この係合部62Bが、第2ばね受け手段39Aにおける環状板部41bの外周部に係合可能である。
この第2の実施の形態によれば、係合部62Bに作用する応力をより広く分散させて係合部62Bの剛性向上に寄与することができるとともに、係合部62Bの形成が容易である。
本発明の第3の実施の形態について図8を参照しながら説明するが、上記第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
このクラッチ装置14Bにおいて、クラッチインナ18Bは、前記クラッチアウタ17内に同軸に配置されるようにして円筒状に形成され、このクラッチインナ18Bの一端が受圧板21Bに一体に結合される。
第1クラッチばね24…は、第1ばね受け手段35Bおよび押圧板22B間に縮設されるコイルばねであり、第1ばね受け手段35Bは、受圧板21Bの周方向に等間隔をあけた3箇所に一端部が一体に連設される第1ボス部36…と、それらの第1ボス部36…の他端部にボルト80…で個別に締結されるばね受け板81…とを備えており、第1ボス部36…は前記押圧板22Bを貫通して第1クラッチばね24…内に挿入され、前記クラッチインナ18Bの軸方向で前記受圧板21Bに対する相対移動を不能とした第1ばね受け部を構成する。
また第2クラッチばね25…は、第2ばね受け手段39Bおよび前記押圧板22B間に縮設されるコイルばねであり、第2ばね受け手段39Bは、前記クラッチインナ18Bの内方で該クラッチインナ18Bと平行に配置される筒状の第2ボス部40…と、それらの第2ボス部40…の一端部を一体に連結する環状板部41と、第2ボス部40…の他端部に共通に締結される単一の連結板82とを備えており、第2ボス部40…は前記押圧板22Bを貫通して第2クラッチばね25…内に挿入され、前記連結板82は、前記クラッチインナ18Bの軸方向で前記受圧板21Bに対する相対移動を可能とした第2ばね受け部を形成し、第2ボス部40…の他端部にボルト83…で締結される。
前記押圧板22Bは、第1および第2クラッチばね24…、25…を収容して前記受圧板21B側に向けて突出するとともに閉塞端に挿通孔46,46…が設けられる有底筒状のばね収容部44,44…を一体に有しており、第1クラッチばね24…が収容されるばね収容部44…の挿通孔46…には第1ボス部36…が挿通され、第2クラッチばね25…が収容されるばね収容部44…の挿通孔46…には第2ボス部40…が挿通される。
前記クラッチインナ18Bおよびメインシャフト11間には、前記メインシャフト11に固定される固定カム部材51と、固定カム部材51に係合されるとともにクラッチインナ18Bにスプライン係合される可動カム部材52とで構成されるカム機構50が設けられており、このカム機構50は、前記クラッチインナ18Bが加速回転するのに応じて前記可動カム部材52を前記クラッチインナ18Bの軸方向に沿う一方(図8の左方)に移動させ、バックトルクの発生時には前記可動カム部材52を前記クラッチインナ18Bの軸方向に沿う他方(図8の右方)に移動させる。
圧着力増強手段26は、前記カム機構50と、そのカム機構50の一部を構成する可動カム部材52に設けられる係合部62Bとを備えるものであり、前記係合部62Bは、前記クラッチインナ18Bが加速回転するのに応じて前記可動カム部材52がクラッチインナ18Bの軸方向に沿う一方に移動するときに、第2ばね受け手段39Bにおける環状板部41の外周部に係合して第2クラッチばね25…を圧縮する側に第2ばね受け手段39Bを移動させるようにして前記可動カム部材52の前記押圧板22B側の端部内周に設けられる。
また第2ばね受け手段39Bの前記環状板部41および前記係合部62Bの対向面間には、交換可能なリング状のシム部材84が介装されており、このシム部材84は、たとえば環状板部41の外周に設けられる環状凹部85に嵌装されることで環状板部41に保持される。
バックトルクリミッタ手段27は、前記可動カム部材52に言ったに設けれる円筒状の延出部71の先端の押圧面73を、前記押圧板22Bに設けられたばね収容部44,44…の外周のうち前記クラッチインナ18Bの半径方向に沿う外側外周に形成される受圧面74,74…に当接させるようにして第1の実施の形態と同様に構成される。
この第3の実施の形態によれば、第2ばね受け手段39Bの環状板部41および係合部62Bの対向面間にシム部材84が介装されるので、環状板部41および係合部62Bとの間の隙間調整をシム部材84の交換で容易に行うことができ、圧着力増強手段26による圧縮力増強量をシム部材84の交換で容易に調整することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
11・・・出力部材であるメインシャフト
14・・・クラッチ装置
16・・・入力部材である一次被動歯車
17・・・クラッチアウタ
18A,18B・・・クラッチインナ
19・・・駆動摩擦板
20・・・被動摩擦板
21A,21B・・・受圧板
22A,22B・・・押圧板
24,25・・・クラッチばね
27・・・バックトルクリミッタ手段
44・・・ばね収容部
50・・・カム機構
51・・・固定カム部材
52・・・可動カム部材
53,54・・・カム歯
61・・・スプライン係合部
71・・・延出部
72・・・フランジ部
73・・・押圧面
74・・・受圧面
75・・・スプライン歯
76・・・切欠き部
77・・・潤滑油孔

Claims (7)

  1. 入力部材(16)に連結されるクラッチアウタ(17)と、出力部材(11)に連動、連結されるクラッチインナ(18A,18B)と、前記クラッチアウタ(17)に係合される複数枚の駆動摩擦板(19)と、それらの駆動摩擦板(19)と交互に重ね合わされて前記クラッチインナ(18A,18B)に係合される複数枚の被動摩擦板(20)と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板(21A,21B)と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)を前記受圧板(21A,21B)との間に挟む押圧板(22A,22B)と、前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)を前記受圧板(21A,21B)との間で圧着する側に前記押圧板(22A,22B)を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばね(24,25)と、前記出力部材(11)からの駆動力が前記入力部材(16)からの駆動力を上回るときに前記押圧板(22A,22B)を前記受圧板(21A,21B)から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段(27)とを備えるクラッチ装置において、
    前記バックトルクリミッタ手段(27)が、前記出力部材(11)からの駆動力が前記入力部材(16)からの駆動力を上回るときに前記クラッチインナ(18A,18B)と独立して前記押圧板(22A,22B
    )側に向けて移動する円筒状の可動カム部材(52)を構成要素の一部として前記クラッチインナ(18A,18B)および前記出力部材(11)間に設けられるカム機構(50)を有し、前記可動カム部材(52)には、前記押圧板(22A,22B)側に向けての移動時に前記押圧板(22A,22B)に当接して該押圧板(22A,22B)を前記クラッチばね(24,25)のばね力に抗して前記受圧板(21A,21B)から離反する側に押すことを可能とした押圧面(73)を先端部に有する円筒状の延出部(71)が、前記押圧板(22A,22B)側に延びるようにして一体に設けられ、前記クラッチインナ(18A,18B)内に同軸に配置される前記可動カム部材(52)の外周が、前記クラッチインナ(18A,18B)の内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合され、前記可動カム部材(52)の内周に、前記出力部材(11)に相対回転不能に連結される固定カム部材(51)の外周に設けられる斜歯形状のカム歯(53)に噛合するカム歯(54)が設けられ、前記可動カム部材(52)の内周の前記カム歯(54)の軸方向長さが、前記可動カム部材(52)の外周および前記クラッチインナ(18A,18B)の内周のスプライン係合部(61)の軸方向長さよりも短く設定されることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記押圧板(22A,22B)に、前記クラッチばね(24,25)を収容して前記固定カム部材(51)側に突出する複数の筒状のばね収容部(44)が設けられ、前記延出部(71)の押圧面(73)を当接させることを可能とした受圧面(74)が、前記ばね収容部(44)の外周のうち前記クラッチインナ(18A,18B)の半径方向に沿う外側外周に形成されることを特徴とする請求項記載のクラッチ装置。
  3. 入力部材(16)に連結されるクラッチアウタ(17)と、出力部材(11)に連動、連結されるクラッチインナ(18A,18B)と、前記クラッチアウタ(17)に係合される複数枚の駆動摩擦板(19)と、それらの駆動摩擦板(19)と交互に重ね合わされて前記クラッチインナ(18A,18B)に係合される複数枚の被動摩擦板(20)と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板(21A,21B)と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)を前記受圧板(21A,21B)との間に挟む押圧板(22A,22B)と、前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)を前記受圧板(21A,21B)との間で圧着する側に前記押圧板(22A,22B)を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばね(24,25)と、前記出力部材(11)からの駆動力が前記入力部材(16)からの駆動力を上回るときに前記押圧板(22A,22B)を前記受圧板(21A,21B)から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段(27)とを備えるクラッチ装置において、
    前記バックトルクリミッタ手段(27)が、前記出力部材(11)からの駆動力が前記入力部材(16)からの駆動力を上回るときに前記クラッチインナ(18A,18B)と独立して前記押圧板(22A,22B)側に向けて移動する円筒状の可動カム部材(52)を構成要素の一部として前記クラッチインナ(18A,18B)および前記出力部材(11)間に設けられるカム機構(50)を有し、前記可動カム部材(52)はその外周が前記クラッチインナ(18A,18B)内に同軸に配置されていて、該可動カム部材(52)には、前記押圧板(22A,22B)側に向けての移動時に前記押圧板(22A,22B)に当接して該押圧板(22A,22B)を前記クラッチばね(24,25)のばね力に抗して前記受圧板(21A,21B)から離反する側に押すことを可能とした押圧面(73)を先端部に有する円筒状の延出部(71)が、前記押圧板(22A,22B)側に延びるようにして一体に設けられ、前記延出部(71)の前記押圧板(22A,22B)側の端部に、平坦な前記押圧面(73)を有するフランジ部(72)が設けられるとともに、前記延出部(71)を含む前記可動カム部材(52)の外周に、前記フランジ部(72)の外周に外面を面一に連ならせたスプライン歯(75)が設けられ、このスプライン歯(75)が、前記クラッチインナ(18A,18B)の内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合することを特徴とするクラッチ装置。
  4. 前記ばね収容部(44)の前記固定カム部材(51)側の端部外周のうち前記クラッチインナ(18A,18B)の半径方向に沿う外側外周に、前記延出部(71)を配置するための切欠き部(76)が、段差状の前記受圧面(74)を前記ばね収容部(44)の外周に形成するようにして設けられることを特徴とする請求項記載のクラッチ装置。
  5. 入力部材(16)に連結されるクラッチアウタ(17)と、出力部材(11)に連動、連結されるクラッチインナ(18A,18B)と、前記クラッチアウタ(17)に係合される複数枚の駆動摩擦板(19)と、それらの駆動摩擦板(19)と交互に重ね合わされて前記クラッチインナ(18A,18B)に係合される複数枚の被動摩擦板(20)と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)のうち軸方向一端に配置される摩擦板に対向して配置される受圧板(21A,21B)と、複数枚ずつの前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)を前記受圧板(21A,21B)との間に挟む押圧板(22A,22B)と、前記駆動摩擦板(19)および前記被動摩擦板(20)を前記受圧板(21A,21B)との間で圧着する側に前記押圧板(22A,22B)を付勢するばね付勢力を発揮するクラッチばね(24,25)と、前記出力部材(11)からの駆動力が前記入力部材(16)からの駆動力を上回るときに前記押圧板(22A,22B)を前記受圧板(21A,21B)から離反する側に動かすバックトルクリミッタ手段(27)とを備えるクラッチ装置において、
    前記バックトルクリミッタ手段(27)が、前記出力部材(11)からの駆動力が前記入力部材(16)からの駆動力を上回るときに前記クラッチインナ(18A,18B)と独立して前記押圧板(22A,22B)側に向けて移動する円筒状の可動カム部材(52)を構成要素の一部として前記クラッチインナ(18A,18B)および前記出力部材(11)間に設けられるカム機構(50)を有し、前記可動カム部材(52)には、前記押圧板(22A,22B)側に向けての移動時に前記押圧板(22A,22B)に当接して該押圧板(22A,22B)を前記クラッチばね(24,25)のばね力に抗して前記受圧板(21A,21B)から離反する側に押すことを可能とした押圧面(73)を先端部に有する円筒状の延出部(71)が、前記押圧板(22A,22B)側に延びるようにして一体に設けられ、前記クラッチインナ(18A,18B)内に同軸に配置される前記可動カム部材(52)の外周が、前記クラッチインナ(18A,18B)の内周に、軸方向相対移動可能かつ軸線まわりの相対回転を不能としてスプライン係合され、前記クラッチインナ(18A)および前記可動カム部材(52)のスプライン係合部(61)に対応する部分で前記延出部(71)を含む前記可動カム部材(52)に、その内、外周面間にわたる潤滑油孔(77)が設けられることを特徴とするクラッチ装置。
  6. 前記クラッチインナ(18A)および前記可動カム部材(52)のスプライン係合部(61)に対応する部分で前記延出部(71)を含む前記可動カム部材(52)に、その内、外周面間にわたる潤滑油孔(77)が設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のクラッチ装置。
  7. 前記潤滑油孔(77)の少なくとも一部が、前記可動カム部材(52)の内周に設けられるカム歯(54)に対応した位置で前記可動カム部材(52)に設けられることを特徴とする請求項5または請求項6記載のクラッチ装置。
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