JP5880959B2 - ドアトリム - Google Patents
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Description
本発明の実施形態1を図1ないし図4によって説明する。図1は、本実施形態のドアトリム10を示す斜視図である。ドアトリム10は、車両パネル11を構成するドアインナパネル(図3にて図示)にネジ12(固定具)を介して取り付けられることで車両ドアの車室内側面を構成するものである。なお、ドアトリム10と車両パネル11との間には、シート状をなすフェルト材とされる防音材13が部分的に介在されている。
なお、内側張出部24と外側張出部36とが互いに対向状に配されるとは、内側張出部24と外側張出部36とがネジ12を収容する空間を形成しつつ若干ずれて配される構成を含むものである。例えば、内側張出部24と外側張出部36とが、平面視にて、車室内外方向に並んで配されるとともに、上下方向に若干位置ずれしつつ配されている構成を含むものである。
孔部34にネジ12を取り付ける作業時、または取り外す作業時において、ネジ12が孔部34から脱落すると、開口部23内において下方に落下し始める。このとき、仮に、塞止部が形成されていない場合には、ネジはドアトリムと車両パネルの間に落ち込み、当該ネジの取り出しにはドアトリムを車両パネルから取り外すことを余儀なくされ、作業工数が大幅に増加する事態となる。
まず、車両の側突時において、ドアトリム10のうち、内側壁部21が車室内側から荷重を受け、車両パネル11側に相対移動する。すると、ドアトリム10は開口部23の内寸法Wが小さくなるように変形を開始し、内側張出部24は外側張出部36の上方をスライドしつつ、クリアランスC1が小さくなるように、相対的に車室外側に移動する。この間、内側張出部24の当該移動の障害となるものはない。また、外側張出部36と内側壁部21との間にもクリアランスC2が形成されているから、外側張出部36が内側壁部21に当接することにより、内側張出部24の当該移動の障害となることはない。
このようにして、ドアトリム10の開口部23はその内寸法Wを小さくするように変形し、車両の側突時の衝撃を吸収するものとされている。
本実施形態のドアトリム10は、車両パネル11にネジ12を介して取り付けられるドアトリム10であって、車両パネル11に沿って配されるトリムボード14と、トリムボード14に設けられ、車室内側に膨出する形状をなすアームレスト20と、アームレスト20の上面22aに設けられ、上方に開口するプルハンドルボックス30と、を備え、アームレスト20は、当該アームレスト20の車室内側面を構成する内側壁部21を有し、プルハンドルボックス30には、内側壁部21に対して車室外側に配され、ネジ12によって車両パネル11に取り付けられる外側壁部35が設けられており、外側壁部35には、車室内側からネジ12を挿通可能な孔部34が形成され、外側壁部35において、孔部34の下方には車室内側に張り出す外側張出部36が設けられており、外側張出部36は、当該外側張出部36の外側張出端部36aと内側壁部21との間にクリアランスC2を有しており、内側壁部21には、外側張出部36と対向状に配されるとともに車室外側に張り出す内側張出部24が設けられており、内側張出部24は、当該内側張出部24の内側張出端部24aと外側壁部35との間にクリアランスC1を有しており、外側張出部36と内側張出部24とが、ネジ12を塞き止め可能な塞止部40を構成するものとされている。
次に、本発明の実施形態2を図5によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態の塞止部140においては、内側張出部124の配置が上記実施形態と相違する。
孔部34から落下したネジ12は、孔部34の直下に形成された外側張出部36の底面上を車室内側に向かって転がる。そして、ネジ12は、内側張出部124の上面に移動し、内側張出部124上に止まる。具体的には、内側張出部124が水平方向に延びるから、ネジ12は、台座部21aより車室外側の位置に止まることとなる。このため、作業者は、落下したネジ12を開口部23の上方から容易に取り出すことができる。
まず、車両の側突時において、ドアトリム10は開口部23の内寸法Wが小さくなるように変形を開始し、内側張出部124は外側張出部36の下方をスライドしつつ、クリアランスC1が小さくなるように、相対的に車室外側に移動する。この間、内側張出部124の当該移動の障害となるものはない。また、外側張出部36と内側壁部21との間にもクリアランスC2が形成されているから、外側張出部36が内側壁部21に当接し、内側張出部124の当該移動の障害となることはない。
このようにして、ドアトリム10の開口部23はその内寸法Wを小さくするように変形し、車両の側突時の衝撃を吸収するものとされている。
次に、本発明の実施形態3を図6によって説明する。上記実施形態と同一部分には、同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施形態の塞止部240においては、外側張出部236が一対の縦板部237,237と、横板部238とで分割構成されていることが上記実施形態と相違する。
外側張出部236が内側張出部24の内側張出端部24aに当接し、または、外側張出部236が内側壁部21に当接すると、一対の縦板部237,237と横板部238とは、その基端部で折れ、または、座屈変形することとなる。一対の縦板部237,237と横板部238とは互いに連結されていないので、縦板部237の倒れる方向が車両前後方向とされるのに対し、横板部238の倒れる方向が上下方向とされる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
Claims (5)
- 車両パネルに固定具を介して取り付けられるドアトリムであって、
前記車両パネルに沿って配されるトリム本体部と、
前記トリム本体部に設けられ、車室内側に膨出する形状をなすアームレスト部と、
前記アームレスト部の上面に設けられ、上方に開口するプルハンドル部と、を備え、
前記アームレスト部は、当該アームレスト部の車室内側面を構成する内側壁部を有し、
前記プルハンドル部には、前記内側壁部に対して車室外側に配され、前記固定具によって前記車両パネルに取り付けられる外側壁部が設けられており、
前記外側壁部には、車室内側から前記固定具を挿通可能な孔部が形成され、
前記外側壁部において、前記孔部の下方には車室内側に張り出す外側張出部が設けられており、
前記外側張出部は、当該外側張出部の張り出し端と前記内側壁部との間にクリアランスを有しており、
前記内側壁部には、前記外側張出部と対向状に配されるとともに車室外側に張り出す内側張出部が設けられており、
前記内側張出部は、当該内側張出部の張り出し端と前記外側壁部との間にクリアランスを有しており、
前記外側張出部と前記内側張出部とが、前記固定具を塞き止め可能な塞止部を構成し、
前記外側張出部と前記内側張出部のうち少なくともいずれか一方は、その張り出し端側が下方に傾斜するものとされることを特徴とするドアトリム。 - 前記固定具は、前記孔部の孔径より大きい外径を有する頭部を有し、
前記塞止部は、前記外側張出部と前記内側張出部との間に形成される間隙の最小寸法が前記頭部の外径より小さいものとされることを特徴とする請求項1に記載のドアトリム。 - 前記内側張出部は、当該内側張出部の張り出し端が前記外側張出部の張り出し端に対して上下方向においてずれた位置に配されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のドアトリム。
- 前記外側張出部は、当該外側張出部の張り出し端側が下方に傾斜するものとされ、
前記内側張出部は、前記外側張出部の張り出し端より下方に配されていることを特徴とする請求項3に記載のドアトリム。 - 前記プルハンドル部は2つの部品で構成されており、
前記外側張出部は、前記2つの部品のうち一方の部品に設けられ、上下方向に延びるとともに互いに対向状に配される一対の縦板部と、前記2つの部品のうち他方の部品に設けられ、前記一対の縦板部間に跨って配される横板部と、で分割構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のドアトリム。
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