JP5878385B2 - 吐出器 - Google Patents
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Description
このような吐出器では、流体を貯留カップ体内に貯留した後に、ヒンジ蓋体を開いて貯留カップ体の上端開口部を開放し、この上端開口部から流体を流出させている。
また、流出窓が画成されていない貯留カップ体の閉塞状態では、連通孔が蓋体の装着筒部によって閉塞されているので、ステムを下降させようとしても、シリンダの内圧が高まるため、ステムが下降せず、流体が貯留カップ体内に流入しない。これにより、蓋体の閉塞状態において、不意に加えられた外力によってステムが下降し、流体が貯留カップ体内に流入されることを防止できる。さらに、蓋体を貯留カップ体に対して上昇させる際に、装着筒部が接続筒部に沿って上下方向に案内されるので、蓋体の上昇を安定させることができる。
この場合では、蓋体を貯留カップ体に対して上昇及び下降させる際に、蓋体が貯留カップ体に対してぐらつくことが抑制され、貯留カップ体に対して蓋体を安定して上昇及び下降させることができる。
この場合では、流出窓から貯留カップ体の流体を流出させるときに、流体がトリガに当たることを抑制でき、流体の流出時の操作性をより向上させることができる。
これら吐出器本体2の後述する円筒状のステム31、貯留カップ体3及び蓋体4は、それぞれの中心軸線が共通軸上に位置する状態で配設されている。以下、この共通軸を中心軸Oと称し、図1において中心軸Oに沿って蓋体4側を上方、その反対方向を下方とする。また、中心軸Oに直交する方向を径方向と称し、中心軸O回りに周回する方向を周方向と称する。さらに、本実施形態では、吐出器本体2の後述するトリガ13が向けられた方向(図1における左側)を前方、その反対側(図1における右側)を後方と称し、中心軸O及び前後方向に直交する方向を左右方向と称する。
トリガ支持部25は、上筒部23及び案内筒部24の外周面から後方に向けて突設されており、左右方向に間隔をあけて配設された一対の側壁部26と、一対の側壁部26の後端を接続する後壁部27と、を有する。側壁部26の上端の後部には、上方に向けて突出部26Aが突設されており、この突出部26Aの外面には、左右方向外側に向けて円柱状の揺動軸26Bが突設されている。
また、ステム31の左右両側には、左右方向外側に向けて一対の被押下部31Bが突設されている。
シリンダ33は、円筒状のシリンダ本体部41と、シリンダ本体部41の上下方向中間部において外周面から径方向外側に向けて突出するフランジ部42と、シリンダ本体部41の下端に連設された第2弁座部43と、第2弁座部43の下端から下方に向けて延設された連結筒部44と、を有する。
フランジ部42は、シリンダ本体部41の全周にわたって形成されており、装着キャップ11の天壁部21の下面に当接されている。また、フランジ部42の下面には、円環状のパッキン45が配置されている。
第2弁座部43の下部は、下方に向かうにしたがって漸次縮径するテーパ状をなしている。
連結筒部44内には、上記容器本体内に収容されるチューブ46の上端部が嵌合されている。
コイルスプリング35は、ピストン32と芯棒34の縦リブ部47Aとの間に介装されている。
弁体36は、第2弁座部43の内側に収容されており、第2弁座部43内のテーパ面に離着自在に配置されている。
天板部51は、前後方向の中央部に向かうにしたがって漸次上方に向けて膨出するように湾曲した板状をなしている。天板部51には、前後方向に延在し、ステム31及び貯留カップ体3の後述する接続筒部63が挿通される平面視で矩形状の挿通孔51Aが形成されている。
前板部52の下部には、ステム31の前方側に配設された指掛部52Aが設けられている。
嵌合筒部65は、内側にステム31の上端部が嵌合されており、挿通孔51Aに挿通されている。また、嵌合筒部65の外形は、平面視で矩形状をなしており、接続筒部63が中心軸O回りに回転することを規制し、貯留カップ体3がトリガ13に対して中心軸O回りに回転することを規制する。
また、軸筒部66の外周面には、貯留カップ体3の係合凹部62Aと蓋体4の後述する係合突部72Aとが係合する閉塞位置と、係合突部72Aが係合凹部62Aと係合解除される画成位置と、の間で貯留カップ体3に対して蓋体4を位置決めする第1及び第2位置決溝部66A、66Bがそれぞれ全周にわたって形成されている。上下方向における第1及び第2位置決溝部66A、66B間の大きさは、上下方向における係合凹部62Aの大きさと同等となっている。
外壁部72の左右両側における下端開口縁には、下方に向けて突出し、係合凹部62Aに対して離脱自在に係合する係合突部72Aが各別に形成されている。係合突部72Aは、係合凹部62Aと相補的な形状をなしており、その周方向の大きさは、下方に向かうにしたがって漸次減少している。なお、本実施形態では、係合突部72Aは、係合凹部62Aと当接しているが、係合凹部62Aとの間に間隙が形成されていてもよい。
さらに、装着筒部73には、第1及び第2位置決溝部66A、66Bそれぞれと係合可能な位置決突部73Bが径方向内側に向けて突設されている。
案内板部74は、左右両側に配設されており、周壁部62の内周面に沿って湾曲した円弧状をなしている。
まず、閉塞位置にある蓋体4を貯留カップ体3に対して中心軸O回りに回転させる。蓋体4を回転させると、蓋体4は、係合突部72Aが周壁部62の上端開口縁に摺接しながらこの上端開口縁に沿って案内され、貯留カップ体3に対して上昇する。蓋体4が貯留カップ体3に対して中心軸O回りに回転しながら上昇することにより、係合突部72Aと係合凹部62Aとの係合状態が解除される。これにより、図4に示すように、係合凹部62Aと蓋体4の下端開口縁との間には、流出窓80が画成され、蓋体4は、画成位置に至る。
このとき、位置決突部73Bは、蓋体4の上昇に伴って第1位置決溝部66Aとの係合状態が解除され、蓋体4が画成位置に至ると、第2位置決溝部66Bと係合し、蓋体4を画成位置で位置決めする。また、画成位置において、連通孔3Aと開放切欠部73Aとが周方向で位置合わせされ、連通孔3Aの一部が開放される。
蓋体4を貯留カップ体3に対して中心軸O回りに回転させる際、嵌合筒部65の外形が平面視で矩形状をなしており、貯留カップ体3がトリガ13に対して回転することを規制しているので、貯留カップ体3が蓋体4と共に中心軸O回りに回転することが防止される。また、案内板部74が周壁部62の上端開口部内に中心軸O回りに摺動するので、蓋体4の貯留カップ体3に対する上昇が安定する。
トリガ13を引く動作を所望の回数繰り返すことにより、貯留カップ体3内に所望量の流体を貯留させる。
流体を流出した後、蓋体4を貯留カップ体3に対して中心軸O回りに回転させると共に、下降させる。蓋体4を貯留カップ体3に対して下降させると、周壁部62の係合凹部62Aと外壁部72の係合突部72Aとが係合し、流出窓80が閉塞され、蓋体4は、閉塞位置に至る。また、装着筒部73は、連通孔3Aを径方向外側から閉塞し、位置決突部73Bは、蓋体4の下降に伴って第1位置決溝部66Aと係合し、蓋体4を閉塞位置で位置決めする。
以上のようにして、吐出器1を用いて容器内の流体を外部に流出させる。
さらに、案内板部74により、蓋体4を貯留カップ体3に対して中心軸O回りで回転させる際に蓋体4が貯留カップ体3に対してぐらつきにくくなるので、蓋体4を安定して上昇及び下降させることができる。
その上、流出窓80が左右方向に向けて開口しているので、流体の流出時に流体がトリガ13に当たることを回避でき、流出時の操作性をより向上させることができる。
例えば、蓋体を貯留カップ体に対して上昇、下降させる構成となっているが、蓋体が貯留カップ体に対して相対的に上昇、下降する構成であればよく、貯留カップ体が蓋体に対して下降、上昇する構成であってもよい。
貯留カップ体に係合凹部を形成すると共に蓋体に係合突部を形成しているが、貯留カップ体に係合突部を形成すると共に蓋体に係合凹部を形成する構成であってもよい。
係合突部には、案内板部が配設されているが、案内板部を配設しなくてもよい。
流出窓は、蓋体を貯留カップ体に対して上昇させると、左右両側に向けて開口しているが、左右のいずれか一方のみに向けて開口してもよく、他の方向に向けて開口していてもよい。
吐出器本体としては、トリガを備えたいわゆるポンプ機構を採用しているが、トリガを備えないポンプ機構やエアゾール機構など他の構造を採用してもよい。
Claims (3)
- 流体が吐出される吐出孔が形成された吐出器本体と、
前記吐出器本体に装着され、前記吐出孔に連通する連通孔が形成された貯留カップ体と、
前記貯留カップ体の上端開口部に対して軸線回りに回転自在に装着された有頂筒状の蓋体と、
を備え、
前記貯留カップ体の上端開口縁及び前記蓋体の下端開口縁には、互いに離脱自在に係合する係合突部及び係合凹部が各別に形成され、
前記貯留カップ体及び前記蓋体を相対的に軸線回りに回転させると、前記係合突部が、前記貯留カップ体の上端開口縁及び前記蓋体の下端開口縁のうちのいずれか一方と摺接しながら、前記蓋体が前記貯留カップ体に対して上昇し、前記係合凹部と、前記貯留カップ体の上端開口縁及び前記蓋体の下端開口縁のうちのいずれか他方と、の間に、前記貯留カップ体内の流体を流出させる流出窓を画成し、
前記吐出器本体が、上端開口部が前記吐出孔とされ、かつ上方付勢状態で下降移動自在に配設されたステムと、前記ステムに連係するピストンと、前記ピストンが内部に上下摺動自在に配設されたシリンダと、を備えると共に、前記ステムを押し下げて前記シリンダ内の流体を圧縮することにより、この流体を前記ステムの内部を通して前記吐出孔から吐出する構成とされ、
前記ステムの上端部には、前記貯留カップ体の底部が連結され、
前記貯留カップ体の底部には、内部が前記吐出孔に連通されると共に、前記連通孔が形成された接続筒部が設けられ、
前記蓋体の頂壁部には、前記貯留カップ体及び当該蓋体の相対的な回転に伴って前記連通孔を開閉するように昇降する装着筒部が突設されていることを特徴とする吐出器。 - 前記係合突部には、前記貯留カップ体の上端開口部内に軸線回りに摺動自在に嵌合する案内板部が下方に向けて突設されていることを特徴とする請求項1に記載の吐出器。
- 前記吐出器本体が、上端開口部が前記吐出孔とされ、かつ上方付勢状態で下降移動自在に配設されたステムと、前記ステムに連係するピストンと、前記ピストンが内部に上下摺動自在に配設されたシリンダと、前記ステムの前方側に配設された指掛部及び前記ステムを押し下げる押下部を有し、前記ステムの後方側に配設された揺動軸回りに揺動自在なトリガと、を備えると共に、前記トリガの揺動に伴って前記押下部により前記ステムを押し下げて前記シリンダ内の流体を圧縮することにより、この流体を前記ステムの内部を通して前記吐出孔から吐出する構成とされ、
前記流出窓が、前後方向に直交する左右方向に向けて開口することを特徴とする請求項1または2に記載の吐出器。
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2012
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