JP5877114B2 - 耐力パネル、ならびにこれを用いた建築物、構造物及び機械 - Google Patents

耐力パネル、ならびにこれを用いた建築物、構造物及び機械 Download PDF

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Description

本発明は各種の建築物等に使用可能な耐力パネルに関し、特に面内変形量を大きくした耐力パネル、ならびにこれを用いた建築物、構造物、機械に関する。
建築物や構造物における強度を高め、また変形応力を向上させることを目的として、木材、金属又は合成樹脂等を用いて形成されたパネル等が使用されている。
特に建築物の分野に於いては、耐震強度等を高める為に、耐力パネルを使用する事も行われている。例えば木造軸組建築物等に於いては、その耐震性を増強する目的で、既存又は新築の建築物に、構造用合板などの剛性を有する面材を梁、桁、土台などの横軸組材及び柱や間柱などの縦軸組材に釘にて打ちつける工法が用いられている。またその他の技術として、曲げ強度の高い耐力パネルを柱や横軸組材の外側に固定することによって、筋交いや間柱を使用しないで高い耐震性を得る工法も用いられている。
例えば、特許文献1(特開2003−306993号公報)では、小角材を複数個接着してパネル化し、2枚のパネルを上下隣接して使用し、その隣接部には室内側から柱間に角材を設け、室外側から釘でパネルを角材に打ちつけ、2枚のパネルを角材によって継合一体化して耐力パネルとしている。
また特許文献2(特開2007−70965号公報)では、変形後の耐力要素の交換を容易にかつコスト的に有利に行うことができる耐力壁の構造として、高さ方向の中間部に低耐力要素である孔あき鋼板が備えられると共に、高さ方向の上下両側に高耐力要素である無孔鋼板が備えられ、水平力により、中間の孔あき鋼板が上下の無孔鋼板に先行して変形をしエネルギーの吸収を行うようになされており、かつ、孔あき鋼板は交換可能に備えられている耐力壁の構造が提案されている。
そして特許文献3(特開2002−81156号公報)では、鋼板を用いた耐力パネルであって、単なる孔あき鋼板を用いた場合よりも高いエネルギー吸収能力が得られる耐力壁パネルを提供するべく、パネル外周のフレームと、このフレームに接合された鋼板とを備え、前記鋼板は、複数の孔が略全面に分布して設けられ、かつ角部に切欠が設けられている耐力壁パネルが提案されている。
特開2003−306993号公報 特開2007−70965号公報 特開2002−81156号公報
曲げ強度の高い耐力パネルを柱や横軸組材の外側に固定することで、変形時のエネルギーを吸収し耐震性を確保することは種々提案されており、また低耐力要素である孔あき鋼板を備えた耐力壁も提案されている。しかしながら、耐力パネルの面に沿う方向に対する大きなせん断変形能力を有し有効なせん断強度を持つ耐力パネルとすることについて、未だ改良の余地がある。
そこで本発明では、有効な面内せん断強度を有しながら変形に追従する能力の高い耐力パネルとすることを第一の課題とする。
また、耐震性を向上させるためには、耐力パネルはせん断強度が高いだけではなく、更に変形時のエネルギー吸収を効率的に行う必要がある。
よって本発明では、面内せん断強度及びエネルギー吸収性能のバランスが取れた耐力パネルを提供することを第二の課題とする。
そして従来の合板を作った耐力壁は、パネル自体の面内せん断変形が小さいため、周囲の固定材部分での釘のスリップにより、多くの文献及び指針では最大1/30の変形角までを限界としていた。しかし大きな外力が作用した場合に、大きな面内変形能力を備えながら、その外力に抗する耐力を有する耐力パネル(耐震要素)を実現できれば、パネルが面外に変形したり、破損するといった事態を大幅に減じることができ、木造建物の倒壊限界とされる1/15の変形角まで耐震効果を維持できる。
そこで本発明では、耐震要素として、パネルの面内方向の大きなせん断変形を有し、かつ補強に必要な耐力を有する耐力パネルを提供することを第三の課題とする。
更に従前においては、建築物における耐力パネルについては種々の検討はなされていた。しかし、これらは原則として構造用合板を用いた物であるか、あるいは金属パネルであっても面内せん断強度及びエネルギー吸収性能については未だ改良の余地を有する。
そこで本発明では、構造用合板のみならず、金属パネルや樹脂パネルを用いる場合であっても、十分な面内せん断強度及びエネルギー吸収性能を有する耐力パネルを提供する事を第四の課題とする。
そして従前においては、金属パネルであっても面内せん断強度及びエネルギー吸収性能については未だ改良の余地を有することから、建築物以外の構造物、例えば船舶、飛行機、橋梁等や、耐震性を必要とする大型設備機器他、各種応力に抵抗する必要性のある機械類や構造物についての使用には必ずしも適したものとはなっていなかった。
そこで本発明では、建築用途のみならず、船舶、飛行機、産業機械等の機械類や、橋梁等の構造物の製造に適する程度に面内せん断強度及びエネルギー吸収性能を有する樹脂製、又は金属製の耐力パネルを提供する事を第五の課題とする。
上記課題の少なくとも何れかを解決するため、厚さ方向に貫通する複数の開口を設けることで面内変形能力を向上させた耐力パネルを提供するものであり、特に開口の形状や配列、或いはパネル自体の曲げ強度と開口割合などに着目することで、面内変形能力を向上させ、構造用合板のみならず合成樹脂からなるパネルや、アルミニウムやステンレス、或いは鋼板などからなる金属パネル等、様々な材料を用いて形成することのできる耐力パネルを提供するものである。
即ち本発明では、建築物、構造物又は機械に使用される耐力パネルであって、規則的または不規則に配置された複数の開口部がパネルの厚さ方向に貫通しており、各開口部は対向する辺を有すると共に、少なくとも何れかの辺同士が交わる角部分には、当該角部分を円又は楕円形状に拡大した丸孔部が形成されていることを特徴とする耐力パネルを提供する。
開口部の形状に関し、対向する辺を有する形状としては、もっとも望ましくは四角形であるが、当該四角形には正方形、長方形、ひし形など、各種の四角形が含まれる。また四角形に限らず、6角形、8角形など、各種の2の倍数となる多角形状に形成しても良い。更に、このような多角形における角部分を丸めた形状、即ち多角形の角を倒した形状にすることもできる。このような形状に形成することで、対向する辺同士により開口部自体が変形可能となり、これにより耐力パネルは塑性を発揮することができる。更に、本発明にかかる耐力パネルは、面内における変形を何れかの方向に集中させたい場合、或いは集中させたくない場合には、開口部の形状を、一部に曲線部分を有する形状に形成して変形時の応力を分散させることも考えられる。
また本発明に係る耐力パネルにおいて、前記開口部は対向する辺を有すると共に、少なくとも何れかの辺同士が交わる角部分には、当該角部分を円又は楕円形状に拡大した丸孔部が形成されている。このような丸孔部分を形成する事により、耐力パネルの変形により角部分に変形の応力が集中した場合であっても、その応力を分散させる事ができ、面内せん断強度を高め、またエネルギー吸収性能を高める事ができる。
そして上記の丸孔部は、その中心が、当該丸孔部が形成される角部分に存在する事が望ましい。例えば丸孔部が形成される角部分の内角が90°である場合には、当該角部分から3/4形状の円が拡大するようにして丸孔部を形成する。その結果、当該丸孔部による応力の分散を均等にする事ができ、丸孔部内の何れかの部位に応力が集中する事態を阻止する事ができる。ここで、当該丸孔部が形成される角部分には、厳密には角が存在しない事になるが、当該丸孔部が形成される角部を構成する辺同士の交点を当該角部分とすることができる。
上記丸孔部は、特に、略四角形に形成された四隅の少なくとも何れかの角部分が円又は楕円形状に拡大された形状である事が望ましく、特に略四角形に形成された四隅の全ての角部分に、円又は楕円形状に拡大した丸孔部が形成されている事が望ましい。この耐力パネルでは複数の開口により、外力による当該パネルの変形を許容するものである所、従来のパネルに比較し面内変形量を大幅に大きくすることができる。特に当該耐力パネルの開口部を四角形に形成することでパネル自体を格子状にすることができ、その結果、耐力パネル自体を塑性変形(面内変形)しやすくし、塑性変形によるエネルギー吸収が期待でき、また面内変形量を大きくすることができる。
一方で変形時の荷重が大きくなった場合には、その応力は四角形に形成された開口部の四隅に集中することになり、その結果、当該耐力パネルは各開口部の四隅から破断することが考えられる。またこの開口部の四隅において変形の自由度を持たせれば、より面内(塑性)変形しやすくなる。そこで、本発明にかかる耐力パネルでは、開口部の四隅における少なくとも何れかの角部分、望ましくは4隅の対角位置に存在する角部分、更に望ましくは全ての角部分は、円又は楕円形状に拡大させた形状に形成することが望ましい。
即ち、このように円又は楕円形状に拡大された角部分(丸孔部が形成された部分)では、拡大された円又は楕円形状の1/4範囲で四角形の角部分と交差した形状に開口することになる。ここで、角部分を円または楕円形状に拡大させる形状とは、単に角を円形に倒すのではなく、四角形の角よりも外側に広がる様に、円または楕円形状を拡大させた形状である。更に、単に角に円形を加えたものだけではなく、四角形の角よりも外側に広がる様に、円形または楕円形状に類似する高次の多角形状に拡大させた形状も含む。
また本発明にかかる耐力パネルにおいて、前記複数の開口部は、夫々の開口部の対角線上に配置されている事が望ましい。このように配置することで、当該耐力パネルは、開口部の各辺方向に沿う向きに変形することができ、よって面内変形能力を発揮することができる。なお、何れかの角部分を円又は楕円形状に拡大した場合には、厳密な意味での対角線は存在しないことになるが、この場合には各辺の交点を角部分と想定して対角線を特定することができる。特に全ての開口部について、夫々の開口部の対角線上に他の開口部を配置した場合には、当該開口部は縦横方向に等間隔で規則的に配置する事ができる。
また本発明において、前記開口部は、当該耐力パネルの高さ方向に沿う辺と、幅方向に沿う辺とで構成することができる。このように形成すれば、仮に耐力パネルが全体としてひし形に形成されて設置された場合でも、建築物や構造物の高さ方向に交差する向きに面内変形し、塑性領域まで変形しながら、その加力される動的・静的エネルギーによって生じる当該耐力パネルに対するせん断応力を吸収・減衰させることができる。
上記開口部は、耐力パネルの設置状態における高さ方向及び幅方向に整列させて配置することが望ましいが、より多くの変形量を確保したい場所がある場合には、当該場所に開口部を多く設けることができる。
また本発明にかかる耐力パネルが合板を用いて形成される場合には、合板の厚さをT(mm)、四角形に形成された開口部の対辺間の距離をL(mm)、開口部の四隅に形成された丸孔部の直径をR(mm)、開口部同士のピッチをA(mm)とした場合、以下の条件を満たして形成されることが望ましい。
「L/T」の値が1.11以上で、11.1以下
「R/T」の値が0.24以上で、2.4以下
「A/T」の値が2.01以上で、20.1以下
一方、本発明にかかる耐力パネルが鋼板、アルミニウム板、ステンレス板等の金属板を用いて形成される場合には、合板の厚さをT(mm)、四角形に形成された開口部の対辺間の距離をL(mm)、開口部の四隅に形成された丸孔部の直径をR(mm)、開口部同士のピッチをA(mm)とした場合、以下の条件を満たして形成されることが望ましい。
「L/T」の値が1.3以上で、26以下
「R/T」の値が0.26以上で、5.2以下
「A/T」の値が2.18以上で、43.6以下
合板又は金属板のそれぞれについて、耐力パネルの厚さ(T)、四角形に形成した開口部の対辺間の距離(L)、開口部の四隅に形成した丸孔部の直径(R)、開口部同士のピッチ(A)を上記の要件を満たすように設定することで、大きな面内変形能力を確保すると共に、面内変形が進んでも十分な耐力を維持できるという、2つの効果をバランスよく発揮することができる。
そして本発明では、前記課題の少なくとも何れかを解決するために、上記本発明にかかる耐力パネルを用いて構築乃至は改築された建築物を提供する。即ち本発明では、耐震要素を追加することで耐震性が増強された、既存又は新築の建築物であって、当該耐震要素として、上記本発明にかかる耐力パネルが使用されており、当該耐力パネルは、建築物が大きく変形した場合に変形のエネルギーを吸収しながら変形に追従する建築物を提供する。
特に木造建築物の場合には、耐力パネルにより強度を補強しながらも、揺れに対しては塑性領域まで変形して地震や暴風によるエネルギーを減衰させることができ、これにより耐震性が向上された建築物とすることができる。なお、この耐力パネルは他のパネルと組み合わせて形成したモジュール化されたパネルの一部に使用することもできる。
また本発明では、前記課題の少なくともいずれかを解決するために、上記本発明にかかる耐力パネルを用いた建築物の耐震性増強工法を提供する。即ち本発明では、既存又は新築の建築物に対して耐震要素を追加する建築物の耐震性増強工法であって、曲げ強度の高い耐力パネルを柱及び横軸組材の少なくとも何れかの外側又は内側に固定する耐力パネル固定工程を含み、当該耐力パネルが、上記した本発明にかかる耐力パネルである建築物の耐震性増強工法である。
かかる建築工法では、上記本発明にかかる耐力パネルを柱及び架材で構成された横軸組材に設置するだけであるから、簡易な作業でありながら、建築物の強度を補強しながらも、揺れに対しては塑性領域まで変形して振動エネルギーに抵抗・減衰させることができる耐震性増強工法が実現する。
上記した本発明にかかる耐力パネルは、木造建築に使用する場合には木製の構造用合板を使用する事が一般的と思われるが、他の素材でも耐震強化の効果を期待することができる。例えば、樹脂板(炭素繊維やガラス繊維等の繊維補強のものを含む)、合板と樹脂板を接着した複合板、鉄板、合板と鉄板を接着した複合板、PC板を含む鉄筋コンクリート板(壁・床)等を基材として用いて、これに上記のような開口部を形成することで本発明にかかる耐力パネルとすることができる。また、その他にもアルミニウム板や銅板等の金属板や変形性能の大きな耐力面材などを使用することもできる。
即ち、樹脂板(繊維補強のものを含む)や金属版なども木製の構造用合板と同様に耐震要素の基材として使用することができる。素材として大きな耐力や変形能力のものも考えられることから、更なる効果も期待できる。全体として面内せん断変形(部分的には面内曲げ変形)を発生しやすくするものであり、開口部として、四角形の四隅に丸孔を有する四角孔を配した耐震要素を付加すれば、この耐震要素は高次のラーメン構造となり、一定の変形が期待できる。構造用合板と樹脂板を接着した複合板も同様に判断でき、面外耐力が合板のみの場合に比較して大きいので、更なる効果も期待できる。
また、鉄板も木製の構造用合板と同様に耐震要素の基材として使用することができる。耐震要素として使用した場合、鉄板は剛性が高いことから、従来は使用した耐震壁に応力が集中し、それを前提にした設計がなされるが、本発明に係る耐力パネルでは、特に、無開口パネルや丸孔のパネルに比較して、使用した耐震壁に過度に応力が集中するのを防ぐ効果が期待できる。また降伏しやすい鋼材(即ち、低降伏応力度鋼材)を使用した場合には、塑性領域までの変形も発生し、特に大きな制震効果も期待できる。
また、鉄筋コンクリートも木製の構造用合板と同様に耐震要素の基材として使用することができる。即ちコンクリート構造物に於いて、上記本発明に係る耐力パネルに形成したのと同じ開口部を形成するものである。但し、一般的に鉄筋コンクリートではパネルの面内変形はほとんど期待できないが、それでも本発明にかかる耐力パネルとして、四角形の四隅に丸孔を有する四角孔の開口部を配すれば、高次のラーメン構造となり、一定の変形が期待できる。またラーメン構造となる交差部の端部で曲げの塑性変形が発生すれば、一定のエネルギー吸収効果も期待できる。
そして本発明では前記課題の少なくともいずれかを解決する為に、上記本発明に係る耐力パネルを用いて形成した構造物及び機械製品を提供する。即ち、耐力パネルを用いて形成された船舶、航空機及び橋梁を含む構造物であって、当該耐力パネルとして、上記本発明に係る耐力パネルが使用されていることを特徴とする構造物及び機械製品である。
かかる構造物としては、例えば船舶や航空機、或いは橋梁その他の土木建築物を含み、機械製品としては耐震性を必要とする大型設備機器及び内部動力駆動により振動の発生する機械製品を含む。そして本発明に係る耐力パネルは、これらの構造物及び機械製品に於いて、少なくとも入力した外力に対して、剛性又はエネルギー吸収性能を発現する必要のある部分について使用する事ができる。当該部分に本発明に係る耐力パネルを用いた構造物においては、建築の耐震壁と同じに外力を負担して、骨組み全体の剛性を確保することができるものと考えられる。
本実施の形態にかかる耐力パネルを示す斜視図 開口部の形状を示す要部拡大図 他の実施の形態にかかる耐力パネルを示す正面図 実施例における四隅に丸孔を有す試験体を示す図面 実施例における四角孔試験体を示す図面 実施例における丸孔試験体を示す図面 実施例2の試験体Aを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Bを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Cを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Dを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Eを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Fを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Gを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Hを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Iを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Jを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Kを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Lを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Mを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Nを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Oを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Pを示す図面(A)、その試験結果を示す表(B)、その試験結果を示すグラフ(C)。 実施例2の試験体Qの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 実施例2の試験体Rの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 実施例2の試験体Sの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 実施例2の試験体Tの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 実施例2の試験体Uの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 実施例2の試験体Vの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 実施例2の試験体Wの試験結果を示す表(A)、その試験結果を示すグラフ(B)。 試験体Iについて、繰り返して試験を行った結果を示すグラフ。
以下、図面を参照しながら、本実施の形態にかかる耐力パネル10を説明する。
図1は本実施の形態にかかる耐力パネル10の基本構成を示す斜視図であり、図2は他の実施の形態にかかる耐力パネル10を示す斜視図であり、図3は更に他の実施の形態にかかる耐力パネル10を示す斜視図である。
図1に基づき望ましい実施形態にかかる耐力パネル10の形態を示すと、この耐力パネル10は、構造用合板の平面部分に厚さ方向に貫通する開口部20を複数形成してなり、個々の開口部20は、四角形(特に正方形)の四隅を円形に拡張した部分22を具備する形状に形成されている(図2(A)参照)。
図2は、この開口部20の形状を示すよう部拡大図であり、図2(A)は図1に示した開口部20を示しており、図2(B)は他の実施の形態にかかる、対向する辺21を具備する四角形に形成した開口部20の例を示している。特に図2(A)に示すように、開口部20における直線状の縁部(対向する辺21)の交差部分(即ち角部分22)を円形に繰り抜くことにより、揺れによって発生する変形応力を当該円形に形成された縁部分22で分散することができる。即ち何れかの部分に応力が集中することが無いことから、破断することなく変形量を大きくすることができる。また図2(B)に示すように、直線状の縁部(対向する辺21)を有する四角形に形成した場合には、変形時に角部分に応力が集中しやすくなるが、少なくとも対向する辺21を有しており、対向する辺21同士が別々に移動可能であることから、変形時の応力が小さくなり、単なる円形の開口部20を形成した場合に比べて、より変形しやすい耐力パネル10が実現する。
再び図1を参照すると、上記のように形成される開口部20は、各開口部20の対角線が直線状になるように配置されている。また、この実施の形態にかかる開口部20は略正方形に形成されていることから、各開口部20は縦横に直列配置されており、全体として略網目構造を呈している。なお、かかる開口部20の配置は、その他にも例えば図3に示すように、交互に段違いにして配置することもできる。
そしてこの耐力パネル10は、図1及び図3に示すように、それ自体も四角形に形成されており、その四隅を、最寄の開口部20の1/4程度を含む範囲まで切除した切り欠き部14を具備している。このように耐力パネル10の角部分を切除することにより、揺れによって生じる応力が逃がされ、面内変形を拘束せず、むしろ面内変形を許容する効果が期待できる。その結果大きな変形になった場合に面が広がる方向に塑性領域まで変形し、エネルギーを吸収することが期待できる。
なお、当然のことながら、各開口部20の配置場所、配置間隔、および大きさなど、ならびに耐力パネル10の全体の大きさや厚さおよび形状などは、要求される変形量や剛性(耐力)に応じて適宜調整することができる。
〔試験目的〕
本実施例では、耐震性を増強する目的で変形能力が大きい場合にエネルギーの吸収を考えて変形に追従する耐震要素を付加する方法に関し、木造で多く採用される構造用合板の耐震要素に大きな面内変形能力を付加する可能性を試験したものである。
即ち、面内変形能力の向上には構造用合板に開口することが考えられるが、開口する孔の形状で大きく性能が変化することを確認するべく、孔の形状に着目し、優位性の高い形状を試験したものである。
〔試験概要〕
試験体として、図4に示すように四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角)の開口部を設けた試験体(以下「四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) 試験体」)、図5に示すように四角孔(53mm角) の開口部を設けた試験体(以下「四角孔(53mm角) 試験体」)、そして図6に示すように丸孔(直径60mm)の開口部を設けた試験体(以下「丸孔(直径60mm)試験体」)を用意し、各試験体について耐力と変位状況を確認した。なお、夫々の試験体において、開口部は6行×6列の合計64個とし、構造用合板性耐力パネル(厚さ12mmでほぼ同じ開口率)の四隅をカットしたものを準備した。また変形角の測定については、図4に示すように、試験体を土台、桁材、柱材からなる周辺材に枠材で固定した状態において、土台の高さ方向の中心から桁材の高さ方向中心までの距離を1030mmとし、桁材の高さ方向中心における水平方向への移動距離から算出した。即ち当該移動量が10mmである場合には、変形角は10/1030であり、1/103となる。よって変形角が1/30とは、桁材の高さ方向中心における水平方向への移動距離が34.3mmであり、また1/15とは、桁材の高さ方向中心における水平方向への移動距離が68.6mmである。
その他の要点を以下に示す。
(1) 試験体形状
図4〜6参照
(2)試験基準
(財)日本住宅・木材技術センターが発行する「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(2008年版)」に準拠して行った。
〔試験結果要点比較検討〕
試験結果より各タイプの要点を比較検討する。
(1) 変形能力
(イ)1/30の変形角状況
各試験体で今回3回の押し引きの繰り返し試験を1/30の変形角でも実施したが、その際の状況を以下に示す。
・丸孔(直径60mm)試験体:
3体中2体で枠に破損が発生し、大きく面外方向に変形が確認された。十分に面内変形能力がないことが確認された。
・四角孔(53mm角) 試験体:
1体で、この前の1/50の変形角試験の段階から端部に剥離破損が生じ、1/30の段階で破損した。面外方向に変形が確認されたが、丸孔試験体より小さい変形であった。
・四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) 試験体:
1体で、一部に亀裂を生じたが、全体として3回の繰り返し試験を終了した。面外方向に変形が確認されたが、面外方向への変形量は、四角孔試験体よりさらに小さい変形量であった。
(ロ)最終変位状況
各試験体で耐力がなくなるまで、加力してその最大変位を調べたが、その際の状況を以下に示す。
・丸孔(直径60mm)試験体:
平均最大変位 55.335mm
・四角孔(53mm角) 試験体:
平均最大変位 60.750mm
・四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) 試験体:
平均最大変位 64.468mm
この結果から四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) 試験体が最も大きな変形能力を持っていることがわかった。
(2)最大耐力
前出の設計基準で各タイプの試験体の平均短期許容応力を算出すると、以下のようになった。
・丸孔(直径60mm)試験体:
平均短期許容応力 7.268 kN
・四角孔(53mm角) 試験体:
平均短期許容応力 7.439 kN
・四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) 試験体:
平均短期許容応力 6.360 kN
この結果から四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角)試験体の耐力が最も低いものとなった。しかし、極端に低いものではなく、今回目標とした変形能力向上の確保の目的から問題ないものと判断できる。
〔考察〕
以上の試験結果から大きな開口を有する構造用合板の耐震要素において、四隅に丸孔を有する四角孔の試験体の変形能力向上に果たす効果は大きいことが確認された。そして面内変形量を大きくしながらも十分な耐力を有することから、四角孔(53mm角) 試験体と、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) 試験体においては、丸孔(直径60mm)試験体に比べても高い変形能力を具備すると共に、変形が進んでも耐力が維持されるという有効性が立証された。特に、四隅に丸孔を有する四角孔の試験体においては、この変形能力と変形時の耐力のバランスが向上することから、より望ましい耐力パネルとなることが分かった。
この実験では、耐力パネルの材質、耐力パネルの厚さ、開口部の有無、開口部の形状の違い、四角の開口部の大きさとその四隅に形成した丸孔の大きさとの関係等による耐力とせん断変形量を確認するべく、図7〜21に示す試験体A〜Pの試験体を作成し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加した時の力と、面内せん断変形量を確認した。なお、各図面(A)中に示した数字は長さを表しており、単にはミリメートルである。また変形角の測定方法は前記実験例1と同じである。
〔試験体A〕
図7(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(40mm角) である。この試験体を図7(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図7(B)に、この表をグラフにしたものを図7(C)に示す。
〔試験体B〕
図8(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:2級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(40mm角) である。この試験体を図8(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図8(B)に、この表をグラフにしたものを図8(C)に示す。
〔試験体C〕
図9(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、丸孔(直径50mm)である。この試験体を図9(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図9(B)に、この表をグラフにしたものを図9(C)に示す。
〔試験体D〕
図10(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用いて試験体を作成した。この試験体Dは、その厚さ方向に貫通する開口部は形成されていない。この試験体を図10(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図10(B)に、この表をグラフにしたものを図10(C)に示す。
〔試験体E〕
図11(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、丸孔(直径60mm)である。この試験体を図11(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図11(B)に、この表をグラフにしたものを図11(C)に示す。
〔試験体F〕
図12(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔を形成していない単なる正方形(53mm角)である。この試験体を図12(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図12(B)に、この表をグラフにしたものを図12(C)に示す。
〔試験体G〕
図13(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(50mm角) である。この試験体を図7(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図13(B)に、この表をグラフにしたものを図13(C)に示す。
〔試験体H〕
図14(A)に示すように、厚さ12mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(55mm角) である。この試験体を図14(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図14(B)に、この表をグラフにしたものを図14(C)に示す。
〔試験体I〕
図15(A)に示すように、厚さ15mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(55mm角) である。この試験体を図15(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図15(B)に、この表をグラフにしたものを図15(C)に示す。
また、この試験体Iについて、繰り返して試験を行った結果を図30に示す。
〔試験体J〕
図16(A)に示すように、厚さ2.3mmのスチール板を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(55mm角) である。この試験体を図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図16(B)に、この表をグラフにしたものを図16(C)に示す。
〔試験体K〕
図17(A)に示すように、厚さ3mmのアルミニウム板を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(55mm角) である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図17(B)に、この表をグラフにしたものを図17(C)に示す。
〔試験体L〕
図18(A)に示すように、厚さ15mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径24mm)を有する四角孔(55mm角) である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図18(B)に、この表をグラフにしたものを図18(C)に示す。
〔試験体M〕
図19(A)に示すように、厚さ15mmの構造用合板(日本農林規格:1級)を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径6mm)を有する四角孔(55mm角) である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図19(B)に、この表をグラフにしたものを図19(C)に示す。
〔試験体N〕
図20(A)に示すように、厚さ2.3mmのスチール板を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径6mm)を有する四角孔(30mm角) である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図20(B)に、この表をグラフにしたものを図20(C)に示す。
〔試験体O〕
図21(A)に示すように、厚さ2.3mmのスチール板を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径9mm)を有する四角孔(45mm角) である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図21(B)に、この表をグラフにしたものを図21(C)に示す。
〔試験体P〕
図22(A)に示すように、厚さ2.3mmのスチール板を用い、その厚さ方向に貫通する複数の開口部を縦横方向に整列させて形成した。開口部の形状は、四隅に丸孔(直径12mm)を有する四角孔(65mm角) である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図22(B)に、この表をグラフにしたものを図22(C)に示す。
〔試験体Q〕
スチール板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 鉄
厚さ 2.3mm
四角孔部分の辺寸法 65mm×65mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 12mm
開口部のピッチ 100 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図23(A)に、この表をグラフにしたものを図23(B)に示す。
〔試験体R〕
スチール板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 鉄
厚さ 2.3mm
四角孔部分の辺寸法 45mm×45mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 9mm
開口部のピッチ 70 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図24(A)に、この表をグラフにしたものを図24(B)に示す。
〔試験体S〕
スチール板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 鉄
厚さ 2.3mm
四角孔部分の辺寸法 30mm×30mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 6mm
開口部のピッチ 50 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図25(A)に、この表をグラフにしたものを図25(B)に示す。
〔試験体T〕
スチール板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 鉄
厚さ 2.3mm
四角孔部分の辺寸法 15mm×15mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 3mm
開口部のピッチ 25 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図26(A)に、この表をグラフにしたものを図26(B)に示す。
〔試験体U〕
アルミニウム板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 アルミニウム
厚さ 3mm
四角孔部分の辺寸法 55mm×55mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 12mm
開口部のピッチ 100 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図27(A)に、この表をグラフにしたものを図27(B)に示す。
〔試験体V〕
アルミニウム板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 アルミニウム
厚さ 3mm
四角孔部分の辺寸法 15mm×15mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 3mm
開口部のピッチ 25 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図28(A)に、この表をグラフにしたものを図28(B)に示す。
〔試験体W〕
ポリカーボネート板を用いて、以下の条件を満たすパネルを形成した。なお開口部のピッチは隣り合う開口部同士の中心間の距離である。
素材 ポリカーボネート
厚さ 6mm
四角孔部分の辺寸法 30mm×30mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 5mm
開口部のピッチ 50 mm (縦横共通)
開口部の形状は、四角孔部分の四隅に円形の丸孔部を形成した形状である。この試験体を前記図16(A)に示すように試験機に設置し、桁材に対して、その長さ方向に荷重を付加し、その時の力と、面内せん断変形量を確認した。
結果の表を図29(A)に、この表をグラフにしたものを図29(B)に示す。
〔考察〕
上記の各試験体についての実験結果から、開口部は四角形の四隅に丸孔を形成した形状であれば、より面内変形能力が高く、耐力の維持能力も高いことを確認することができた。また、スチール板を用いた試験体J,N,O,Pの実験結果から、スチール板などの金属板を用いても本発明の効果を発揮できる耐力パネルとし得ることを確認できた。
一方、単に丸い孔を形成した試験体C及びDでは、変形角1/30付近で面外破壊が発生してしまい、耐力パネルとして十分な効果が得られなかった。
更に試験体L〜Pの実験結果から、面内変形量と耐力の維持能力のバランスを考えれば、構造用合板を用いたもの、及びスチール板等の金属板を用いたものの夫々が、以下の関係式を満たすことが望ましいことが確認された。
更に、試験体Iにおける繰り返し試験の結果からも、繰り返して外力を作用させた場合であっても、せん断変形量が1/20まで耐え得る事が確認された。
<合板の場合>
今回の実験により最も有効となったものは、以下の試験体であった。
四角孔部分の辺寸法 55mm×55mm(縦×横)
四隅の丸孔部直径 12mm
合板厚 15mm及び12mm
開口部のピッチ 100 mm
そこで、最も安定的変形性状を示した15mm厚として関係式を求めると、
厚さ :T(mm)
四角孔の辺寸法 :L(mm)
四隅の丸孔部直径:R(mm)
開口部のピッチ :A(mm)
とすると以下の関係式(1)〜(3)を満たすことが望ましい。
関係式(1): L=3.7×T
関係式(2): R=0.8×T
関係式(3): A=6.7×T
合板には使用する樹種や一般的な薄板積層によるものの他に短冊状のもの使用したOSB合板などもあり、多くのパターンの違いも考慮し、一定の効果も発明の範疇とすると、この関係式(1)〜(3)の下限値として約30%以上、上限値として約300%以下の範囲で有効性があると考察する。
そして上記の実験で一定の効果が確認されたのは、四角孔部分の辺寸法が40mmのものであり、これは換算値72%相当となっており、上記の範囲に入っている。
依って、合板を用いた場合には、以下の関係式を満たすことが望ましい。
「L/T」の値が1.11以上で、11.1以下である。
「R/T」の値が0.24以上で、2.4以下である。
「A/T」の値が2.01以上で、20.1以下である。
<鋼鈑等金属板の場合>
鋼鈑等金属板は剛性が高く、一般的に無開口では極めて面内せん断変形は小さい。そこで上記の実験では、合板と同じ大きさの開口部からスタートし、開口部を小さくして、その数を増加された試験体で実験したところ、1/50の変形角まで面内せん断変形量の増加がみられた。
「鋼板の場合」
試験により最も有効となったものは以下の孔とピッチのバランスであった。
四角孔の辺寸法 L=15 mm×15 mm(縦×横)
開口部のピッチ A=25 mm
四隅の丸孔部直径 R=3 mm
鋼板厚 T=2.3 mm
そこで、最も安定的変形性状を示した鋼板2.3mm厚として関係式を求めると、
厚さ :T(mm)
四角孔の辺寸法 :L(mm)
四隅の丸孔部直径:R(mm)
開口部のピッチ :A(mm)
とすると以下の関係式(4)〜(6)を満たすことが望ましい。
関係式(4): L=6.5×T
関係式(5): R=1.3×T
関係式(6): A=10.9×T
鋼板の試験では面外変形の破壊となり、パネルの孔間部分の曲げ破壊となっていない。これは本発明の有効性の確認はできたものの、孔とピッチの関係を最適に設定する必要があることを意味する。そして試験したパネルでは、少なからず一定の効果はあったことから、関係式(4)〜(6)の下限値・上限値に関しては広い範囲に存在する事がわかった。
そして上記の鋼板(2.3 mm)の試験で一番低いものであったが、一定の効果が確認されたのは、以下の鋼板であり、それぞれの換算率は、L:433%、R:400%、A:400%となっている。
四角孔の辺寸法 L=65 mm×65 mm(縦×横)
開口部のピッチ A=100 mm
四隅の丸孔部直径 R=12 mm
鋼板厚 T=2.3 mm
よって鋼板を用いた場合には、以下の関係式を満たすことが望ましい。
「L/T」の値が1.3以上で、26以下である。
「R/T」の値が0.26以上で、5.2以下である。
「A/T」の値が2.18以上で、43.6以下である。
「アルミ板の場合」
アルミ板(厚さ3.0 mm)の試験で一番低いものであったが、一定の効果が確認されたのは、以下のパネルであった。
四角孔の辺寸法 L=55 mm×55 mm(縦×横)
開口部のピッチ A=100 mm
四隅の丸孔部直径 R=12 mm
アルミ板厚 T=3.0 mm
そこで上記のアルミ板(3.0 mm)の試験結果について、関係式(4)〜(6)を当てはめると、その換算率は、L:367%、R:400%、A:400%となっている。
また、最も効果の確認されたものは孔とピッチが以下のバランスのアルミ板であった。
四角孔の辺寸法 L=15 mm×15 mm(縦×横)
開口部のピッチ A=25 mm
四隅の丸孔部直径 R=3 mm
アルミ板厚 T=3.0 mm
これは最も効果のあった鋼板の試験体のバランスにほぼ近いものであった。
これらの結果から金属板では鋼板を用いた耐力パネルから導かれた関係式(4)〜(6)の範囲で効果があると判断できる。また前記の関係式(4)〜(6)に関して、金属パネルにおける有効範囲は、少なくとも下限値として20%以上、上限値として1000%以下程度の範囲で有効性があると考えられる。
よって鋼板やアルミ板などの金属パネルを用いた場合には、以下の関係式を満たすことが望ましい。
「L/T」の値が1.3以上で、26以下である。
「R/T」の値が0.26以上で、5.2以下である。
「A/T」の値が2.18以上で、43.6以下である。
<樹脂板の場合>
以下のバランスのポリカーボネート樹脂板試験体で有効性を確認した。
樹脂板も無開口状態では面内変形は極めて小さいが、今回試験したもので1/50までの有効な面内変形を確認した。樹脂は大きな変形能力を持っているので、孔とピッチを適切なバランスにすることで大きな効果が期待できるものと判断する。
なお、樹脂板で最も効果の確認されたものは孔とピッチが以下のバランスのものであった。
四角孔の辺寸法 L=30 mm×30 mm(縦×横)
開口部のピッチ A=50 mm
四隅の丸孔部直径 R=5 mm
樹脂板厚 T=6.0 mm
「L/T」の値が1.0以上で、50.0以下である。
「R/T」の値が0.17以上で、8.3以下である。
「A/T」の値が1.67以上で、83.3以下である。
合板、金属板及び樹脂板のそれぞれについて、耐力パネルの厚さ(T)、四角形に形成した開口部の対辺間の距離(L)、開口部の四隅に形成した丸孔部の直径(R)、開口部同士のピッチ(A)を上記の要件を満たすように設定することで、大きな変形能力を確保すると共に、変形が進んでも十分な耐力を維持できるという、2つの効果をバランスよく発揮することができる。
また、上記の実験では、最も有効性の確認された厚さ15mmの合板に四角孔を配置し、コーナーの丸孔のみ大きくした場合と小さくした場合の試験を行っている。即ち、四隅の丸孔の直径を24mmにした試験体L(大きな孔)においては、面外変形は発生しなかったが、変形角1/30から耐力が上昇しなくなった。このことより、より高い耐力が要求される耐震要素として使用する場合には、四隅の丸孔の孔径をあまり大きくしないことが望ましいことが確認された。一方、四隅の丸孔の直径を6mmにした試験体M(小きな孔)においては、変形角1/20から面外変形が発生していた。このことから十分な変形能力という部分での変形能力を求められる場合の耐震要素として使用する場合には、四隅の丸孔の孔径をあまり小さくしないことが望ましいことが確認された。
以上の実験結果から、本発明にかかる耐力パネルについて、従来のパネル利用の耐震要素にはない、変形能力と変形が進んでも耐力が維持されるという有効性が立証された。
即ち、上記の実験結果では、変形角1/20でも安定して耐力を示し、耐震壁としての試験を行っても、十分な応答値を示していた。また、最大約1/10の変形角まで一定の耐力を保持していた事が確認された。これはパネルの面内変形能力と耐力の維持能力の極めて高いということを示すものである。
また、上記した金属板の試験において、孔の大きさを四角の一辺が65mmで、孔間の寸法が100mmと、孔の大きさを四角の一辺が30mmで孔間の寸法が50mm、及び孔の大きさを四角の一辺が15mmで孔間の寸法が25mmという3段階の孔の大きさと間隔を持ったものの試験を行った。
この試験においては、バランスを考えた孔の大きさを四角の一辺が15mmで孔間の寸法が25mmのものが最も大きな面内変形を確認できた。さらにバランスを考えた構成のパネルであれば、さらに大きな面内変形(面外変形を伴わない)の可能性も十分期待できると考えられる。金属板という通常極めて小さい面内変形に限られる性質を持った板状素材が、大きな面内変形能力を持つ意味は極めて大きい。また、同時に樹脂板の試験も行ったが、面外変形を伴わない段階で、同様に大きな面内変形の確認ができた。
ここに金属板及び樹脂板の面内変形を大きくすることが可能になったことで、本発明の適用範囲がさらに広範囲に利用可能であることを意味する。建築を含めた多くの分野で振動を制御することは常に大きな課題となっており、その適用範囲としては以下の分野が可能である。
〔建設における耐震・制震部材〕
かかる耐力パネルの利用については、改修・新築共に利用可能であり、地震に対する場合のみならず、機械や利用する人間に起因する振動を制する場合(耐振・制振部材)にも有効である。
本発明にかかる耐力パネルを使用する事により得られる効果は、面内曲げの発生によって生じる大きな変形によるものであり、低降伏点鋼を利用した場合は、さらに大きな制振効果が得られる。
また従来利用されてきた耐震・制震部材に比較して、面で作用するという部分では極めて画期的な存在である。従来の部材の多くは線材であり、厚みにも限界があり、接続部に応力が集中することがあった。これに対して本発明に係る耐力パネルは面が作用することで、周囲の架構に局部的に接続することがなく、応力の集中がなされないという極めて有利な特徴を有する。
また面材のため、厚さが薄いという特徴を有し、建築意匠に極めて有利な影響を有する特徴も合わせ持つことができる。
そして上記の試験に使用した金属部材はレーザーカッターによる加工、樹脂板はルーターによる加工を行った。実際の利用を想定しての製作であったが、短時間に製作可能でコストの面でも有利な部材になることが確認された。
〔機械一般における耐振・制振部材及び衝撃緩衝部材〕
上記の耐力パネルは、機械一般(生活家電・医療器具等も含む)を構成する面材としても使用する事ができる。このような機械一般において動きを発生させた場合には、常に耐振・制振が問題となる。本発明にかかる耐力パネルは、この問題に薄く安価でありながら、変形時のエネルギーを吸収し面内変形応力を高める部材を提供できる。生活・医療の分野にも共通であるが、微細加工の技術と特殊素材と併用すれば、さらなる可能性が広がる。β―チタンなどの復元力が極めて大きな素材と組み合わせれば、有効な衝撃緩衝部材となる。
本発明によって新しい耐力パネルが提供されることにより、建築物における耐震性の向上が図られ、例えば木造軸組み建築や、わが国古来の木造建築物においても、振動による変形エネルギーを効果的に吸収しながらも、変形に追従する耐震要素が実現する。その結果、木造で多く採用される構造用合板の耐震要素に大きな面内変形能力を付加することができ、建築物全般において耐震性を向上させることが可能になる。
更に、本発明に係る耐力パネルは、建築用材料に限らず、船舶や航空機等の輸送機械を製造するのに使用でき、さらに橋梁や灌漑施設等を構築する為の材料としても使用する事ができる。
10 耐力パネル
14 切り欠き部
20 開口部
21 辺
22 角部分

Claims (8)

  1. 建築物、構造物又は機械に使用される耐力パネルであって、
    規則的または不規則に配置された複数の開口部がパネルの厚さ方向に貫通しており、
    各開口部は対向する辺を有すると共に、少なくとも何れかの辺同士が交わる角部分には、当該角部分を円又は楕円形状に拡大した丸孔部が形成されると共に、当該丸孔部の中心を、当該丸孔部が形成される角部分に存在させることで、面内変形量を増大させたことを特徴とする耐力パネル。
  2. 前記複数の開口部は、夫々の開口部の対角線上に配置されている請求項1に記載の耐力パネル。
  3. 前記開口部は、略四角形に形成された四隅の全ての角部分に、円又は楕円形状に拡大した丸孔部が形成されている、請求項1又は2に記載の耐力パネル。
  4. 前記耐力パネルは合板又は金属板を用いて形成されており、その厚さをT(mm)、四角形に形成された開口部の対辺間の距離をL(mm)、開口部の四隅に拡張して形成された丸孔部の直径をR(mm)、開口部同士のピッチをA(mm)とした場合、以下の条件を満たして形成される請求項3に記載の耐力パネル。
    合板においては、
    「L/T」の値が1.11以上で、11.1以下
    「R/T」の値が0.24以上で、2.4以下
    「A/T」の値が2.01以上で、20.1以下
    金属板においては、
    「L/T」の値が1.3以上で、26以下
    「R/T」の値が0.26以上で、5.2以下
    「A/T」の値が2.18以上で、43.6以下
  5. 前記開口部を構成する対向する辺は、当該耐力パネルの高さ方向に沿う辺と、幅方向に沿う辺とで構成されている、請求項1〜4の何れか一項に記載の耐力パネル。
  6. 耐震要素を追加することで耐震性が増強された、既存又は新築の建築物であって、
    当該耐震要素として、請求項1〜5の何れか一項に記載の耐力パネルが使用されていることを特徴とする建築物。
  7. 既存又は新築の建築物に対して耐震要素を追加する建築物の耐震性増強工法であって、
    曲げ強度の高い耐力パネルを柱及び横軸組材の少なくとも何れかの外側又は内側に固定する耐力パネル固定工程を含み、
    当該耐力パネルが、請求項1〜5の何れか一項に記載の耐力パネルであることを特徴とする建築物の耐震性増強工法。
  8. 耐力パネルを用いて形成された船舶、航空機、産業機械等の機械、及び橋梁等の構造物を含む機械・構造物であり、
    当該耐力パネルとして、請求項1〜5の何れか一項に記載の耐力パネルが使用されていることを特徴とする機械・構造物。
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