JP5876519B2 - 地絡保護継電システム - Google Patents
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Description
この発明は、保護対象の送電線の両端子に配設され情報を伝送可能な主保護継電装置の主保護機能が失われた場合に、後備保護継電装置である地絡方向継電装置により送電線を保護する地絡保護継電システムに関する。
送電線には、自然災害や設備劣化などによって事故が発生した場合に、事故区間を除去して停電範囲を最小限にするための保護継電システムが設置されている。この保護継電システムは、主保護継電装置と、主保護継電装置が不動作時または不使用時のための後備保護継電装置とによって構成され、送電線の地絡保護の後備保護継電装置として地絡方向継電装置(DGリレー)が広く使用されている。
主保護継電装置としては、例えば、系統に発生した事故を高感度で検出し、事故区間を正確に算出することが可能なPCM電流差動保護継電装置(PCMリレー)などが知られている。また、地絡方向継電装置は、零相電圧と零相電流とに基づいて地絡方向を判定して、地絡配電線を選択遮断するものである。この地絡方向継電装置は、地絡の方向性のみを判定可能で、故障点までの距離を測定、判定することができないため、末端から零相電源端に向かって時限を積み上げて協調をとり、故障区間を選択遮断している。
ところで、主保護継電装置が1系列しか設置されていない場合などには、主保護継電装置の主保護機能が失われると、この主保護継電装置が配設されている送電線を運用停止とするか、次のようにして、後備保護継電装置としての地絡方向継電装置のみで送電線を保護しなければならない。すなわち、図14に示す送電系統には、電気所(図示省略)が設置されている自端(A端、零相電源端)および対向端(B端)の間に、2回線の互いに隣接する送電線101L、102Lが敷設されている。また、自端側には、送電電圧を測定用に降圧する計器用変圧器(図示省略)が備えられ、さらに、自端側の送電線101L、102Lには、送電電流を測定用に小さくする変流器CTA101、CTA102と、事故などを検出する保護継電装置300A、600Aと、保護継電装置300A、600Aの指示により、事故の影響が拡大しないように送電線101L、102Lを遮断する遮断器CBA101、CBA102とが備えられている。ここで、保護継電装置300Aは、主保護継電装置100Aおよび地絡方向継電装置200Aによって構成され、保護継電装置600Aは、主保護継電装置400Aおよび地絡方向継電装置500Aによって構成されている。また、主保護継電装置100Aおよび主保護継電装置400Aを1体にしてもよい。
同様に、対向端には、計器用変圧器(図示省略)と、変流器CTB101、CTB102と、保護継電装置300B、600Bと、遮断器CBB101、CBB102とが備えられている。ここで、自端と対向端とは同様に構成されるとともに、送電線101Lと送電線102Lとは同様に構成されているので、以下では主として自端側で送電線101Lを保護する保護継電装置300Aについて説明する。
この地絡方向継電装置200Aには、図15に示すように、リレー要素P11〜P13と動作時限タイマ64VT、67GTとに基づいて判定を行い、自区間送電線の地絡保護を行うための基本回路が備えられている。すなわち、第1のリレー要素P11は、送電線101Lに事故が発生した場合に、事故検出リレー(FDリレー)から零相電圧が検出されると論理値「1」を出力する。第2のリレー要素P12は、系統内の地絡事故を検出する地絡過電圧継電器であり、零相電圧を検出すると論理値「1」を出力する。第3のリレー要素P13は、対向端子方向の地絡事故を検出する地絡方向継電器であり、地絡事故を検出すると論理値「1」を出力する。また、動作時限タイマ64VTは、時限協調用のタイマであり、動作時限タイマ67GTは、誤動作防止用のタイマである。
そして零相電源端側の事故は、動作時限タイマ64VTによって所定時限がカウントされ、遅延してアンドゲートE11に入力されるようになっている。このため、図16に示すように、自端側(零相電源端側)の遮断器CBA101は、「Ry判定時間+動作時限タイマ64VTの満了時間+動作時限タイマ67GTの満了時間+CBA101遮断時間」で遮断、つまり切(開路)になる。
このように、零相電源端側での事故の場合は、動作時限タイマ64VTで所定時限がカウントされ、しかも、図17に示すように、区間ごとに動作時限タイマ64VTが積み上がっていくため、事故除去時間が遅延・長期化し、系統に与える影響が大きくなるおそれがあった。一方、動作時限タイマ64VTでカウントされる時限を短縮すると、次区間での事故で本来動作すべきリレーよりも先に動作してしまうおそれがあり、このような場合には停電範囲を最小限にすることができずに、広範囲にわたって停電が生じるおそれがあった。
一方、対向母線方向の事故を検出する保護リレーの動作条件を伝送し、対向端からの転送信号と自端の保護リレーの動作とにより遮断器を遮断する、という技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、リレー動作時にのみ転送信号を出力するため、平衡2回線におけるシリーズ遮断の場合に、相手端が先行動作した後に自端がリレー動作するため、本機能が動作しないおそれがあり、3端子系統の場合には、なおさら不動作のおそれがある。
そこでこの発明は、主保護継電装置の主保護機能が失われた場合であっても、高速かつ確実に地絡事故を除去することが可能な地絡保護継電システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、平行2回線の送電線の両端子に配設されPCM情報を伝送可能な主保護継電装置の主保護機能が失われている場合に、前記各送電線に配設された地絡方向継電装置により前記送電線を保護する地絡保護継電システムにおいて、前記地絡方向継電装置は、地絡事故を検出してから所定時限経過後に、自端子の遮断器に遮断指令を出力する第1の遮断指令手段と、地絡事故を検出したことを示す地絡検出情報をPCM情報に含めて、自端子の主保護継電装置から対向端子の主保護継電装置に送信する情報送信手段と、対向端子の主保護継電装置から自端子の主保護継電装置に送信されたPCM情報のなかから、対向端子の地絡方向継電装置の前記地絡検出情報を取得する情報取得手段と、自端子で地絡事故を検出し、かつ、前記情報取得手段で前記地絡検出情報を取得した場合に、または、自端子で地絡事故を検出し、かつ、前記情報取得手段で前記地絡検出情報を取得せず、しかも、自端子の隣接する送電線で地絡事故を検出しない場合に、前記所定時限を削減して自端子の遮断器に遮断指令を出力する第2の遮断指令手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、自端子で地絡事故を検出すると、第1の遮断指令手段によって所定時限経過後に自端子の遮断器に遮断指令が出力される。また、自端子で地絡事故を検出すると、情報送信手段によって自端子の主保護継電装置から対向端子の主保護継電装置に地絡検出情報が送信される。そして、自端子で地絡事故が検出され、かつ、情報取得手段によって対向端子の地絡方向継電装置の地絡検出情報が取得された場合に、第2の遮断指令手段によって所定時限が削減されて自端子の遮断器に遮断指令が出力される。つまり、自端子および対向端子で地絡方向継電装置が動作した場合に、瞬時に自端子の遮断器が遮断される。また、自端子で地絡事故が検出され、かつ、情報取得手段によって対向端子の地絡方向継電装置の地絡検出情報が取得されず、しかも、自端子の隣接する送電線で地絡事故が検出されない場合に、第2の遮断指令手段によって所定時限が削減されて自端子の遮断器に遮断指令が出力される。つまり、自端子で地絡方向継電装置が動作し、対向端子で地絡方向継電装置が動作せず、しかも、自端子の隣接する送電線の地絡方向継電装置が動作しない場合に、瞬時に自端子の遮断器が遮断される。
請求項2の発明は、請求項1に記載の地絡保護継電システムにおいて、前記地絡検出情報は、所定時間継続して前記情報取得手段によって取得可能となっている、ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の地絡保護継電システムにおいて、前記第2の遮断指令手段は、前記送電線が平行に2回線運用されている時にのみ作動するようになっている、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、自端子および対向端子で地絡方向継電装置が動作した場合には、自回線事故である(次区間リレーとの協調不要)と判断されて瞬時に自端子の遮断器が遮断される。また、自端子で地絡方向継電装置が動作し、対向端子で地絡方向継電装置が動作せず、しかも、自端子の隣接する送電線の地絡方向継電装置が動作しない場合には、電源至近端事故であると判断されて瞬時に自端子の遮断器が遮断される。このため、主保護継電装置の主保護機能が失われた場合であっても、高速かつ確実に地絡事故を除去することが可能となり、送電線の保護信頼度が高まる。また、主保護継電装置を利用して地絡検出情報を送受信するため、通信装置を別途設ける必要がなく、システム構築が容易となる。
請求項2の発明によれば、所定時間継続して地絡検出情報を取得可能なため、自端子の地絡方向継電装置の動作タイミングと対向端子の地絡方向継電装置の動作タイミングとがずれた場合であっても、確実に地絡検出情報を取得して自回線事故であると判断することができる。この結果、より確実に事故除去することが可能となる。
請求項3の発明によれば、送電線が平行に2回線運用されている時にのみ、第2の遮断指令手段が作動するようになっているため、つまり、自端子の遮断器が高速遮断されるようになっているため、上記のような判断を適正に行って適正に高速遮断を行うことができる。
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態に係る地絡保護継電システムを適用した送電系統を示す系統図である。この地絡保護継電システムは、平行2回線の送電線L1、L2の両端子に配設されPCM情報を伝送可能な主保護継電装置1A1、1A2、1B1、1B2の主保護機能が失われている場合(通信機能は保持されている場合)に、各送電線L1、L2に配設された地絡方向継電装置2A1、2A2、2B1、2B2により送電線L1、L2を保護する機能を備えた保護継電システムである。
ここで、送電系統には、電気所(図示省略)が設置されている自端(A端、零相電源端)および対向端(B端)の間に、2回線の互いに平行・並行に隣接する送電線L1、L2が敷設されている。また、自端側には、送電電圧を測定用に降圧する計器用変圧器(図示省略)が備えられている。さらに、自端側の送電線L1、L2には、送電電流を測定用に小さくする変流器CTA1、CTA2と、事故などが発生したときに事故などを検出する保護継電装置3A1、3A2と、保護継電装置3A1、3A2の指示により、事故の影響が拡大しないように送電線L1、L2を遮断する遮断器CBA1、CBA2とが備えられている。ここで、保護継電装置3A1は、主保護継電装置1A1および地絡方向継電装置2A1によって構成され、保護継電装置3A2は、主保護継電装置1A2および地絡方向継電装置2A2によって構成されている。また、隣接する地絡方向継電装置2A1、2A2同士は、通信自在に接続され、後述するように相互に動作状態(検出状態)を知得できるようになっている。
同様に、対向端には、計器用変圧器(図示省略)と、変流器CTB1、CTB2と、保護継電装置3B1(主保護継電装置1B1および地絡方向継電装置2B1)、3B2(主保護継電装置1B2および地絡方向継電装置2B2)と、遮断器CBB1、CBB2とが備えられている。
このように、自端と対向端とは同様に構成されているとともに、送電線L1と送電線L2とは同様に構成されているため、以下では主として、自端側で送電線L1を保護する保護継電装置3A1について説明し、保護継電装置3A2、3B1、3B2の説明を省略する。
主保護継電装置1A1は、送電線L1を保護区間とし、主保護動作を行う。すなわち、各端子の電流瞬時値を一定周期でサンプリングし、得られたディジタルデータ(PCM情報)をPCM伝送により、相手端に伝送する。そして、受信データと自端データとにより、差動演算を実施し、故障が内部か外部かを判定して遮断信号を出力し、遮断器CBA1を遮断するものである。
地絡方向継電装置2A1は、零相電圧と零相電流とに基づいて地絡方向を判定し、自回線方向の事故と判定した場合に、所定の時限経過後に遮断器CBA1に対して切(開路)の指示である遮断信号を送り、発生した事故による影響が拡大することを防ぐものである。この地絡方向継電装置2A1は、地絡の方向性のみを判定可能で、故障点までの距離を測定、判定することができないため、末端から零相電源端に向かって時限を積み上げて協調をとり、故障区間を選択遮断することを基本とする。ここで、地絡方向継電装置2A1は、送電線L1の自端側の主保護継電装置1A1が不動作、不使用時における自区間送電線を保護し、また、保護対象外である次区間送電線の保護継電装置であって、対向端側の次区間送電線に設置されている保護継電装置が不動作であるとき、および対向端側の次区間送電線の遮断器が不動作であるとき、次区間送電線をバックアップ保護する、という後備保護として機能する。
この地絡方向継電装置2A1は、図2に示すように、入力変換器21と、アナログ入力処理部22と、情報送信部(情報送信手段)23と、情報取得部(情報取得手段)24と、演算出力部(第1の遮断指令手段、第2の遮断指令手段)25などを備えている。入力変換器21は、計器用変圧器からの計測電圧と変流器CTA1からの計測電流とを受け取り、アナログ入力処理部22でこれらのA/D変換を行い演算出力部25に出力する。
情報送信部23は、自端子で地絡事故を検出したことを示す地絡検出情報をPCM情報に含めて、自端子の主保護継電装置1A1から対向端子の主保護継電装置1B1に送信するものである。具体的には、自端子の地絡方向継電装置2A1が動作して地絡事故を検出した場合に、後述するようにして演算出力部25からの指令に従って、PCM伝送フォーマットの予備データエリア(例えば、制御(1))に地絡検出情報を入力する。これにより、図3に示すように、自端子の主保護継電装置1A1の伝送装置4A1から対向端子の主保護継電装置1B1の伝送装置4B1に、伝送路4を介して地絡検出情報を含むPCM情報が伝送されるものである。
情報取得部24は、対向端子の主保護継電装置1B1から自端子の主保護継電装置1A1に送信されたPCM情報のなかから、対向端子の地絡方向継電装置2B1の地絡検出情報を取得するものである。具体的には、図3に示すように、対向端子の主保護継電装置1B1の伝送装置4B1から自端子の主保護継電装置1A1の伝送装置4A1に伝送された、PCM情報のなかの所定の予備データエリアに格納されている地絡検出情報を検索することで、対向端子の地絡方向継電装置2B1の地絡検出情報を取得する。そして、地絡検出情報を取得した場合には、演算出力部25に論理値「1」を出力する。
演算出力部25は、自端側で発生した事故を検出し、動作条件が成立したと判断すると、遮断信号を遮断器CBA1に出力する。この演算出力部25は、図4に示すように、リレー要素P1〜P6と、リレー要素P1〜P6に基づいて事故が検出されてから所定時限経過後に、自端子の遮断器CBA1にトリップ指令(遮断指令)を出力する動作時限タイマ64VT、67GT、67GT0、67GT1と、所定の動作条件を判定するゲートE1〜E7と、を備えている。つまり、演算出力部25は、リレー要素P1〜P6と動作時限タイマ64VT、67GT、67GT0、67GT1とに基づいて、動作条件の成否の判定を行い、自区間送電線の地絡保護を行うための基本回路である。
第1のリレー要素P1は、事故検出リレー(FDリレー)であり、系統内に事故が発生した場合に、零相電圧が検出されると論理値「1」を出力する。この第1のリレー要素P1の出力は、アンドゲートE1、E7に加えられるようになっている。
第2のリレー要素P2は、系統内の地絡事故を検出する地絡過電圧継電器であり、零相電圧を検出すると論理値「1」を出力する。この第2のリレー要素P2の出力は、アンドゲートE1、E6および動作時限タイマ64VTを経てアンドゲートE2に加えられるようになっている。
第3のリレー要素P3は、対向端子方向の地絡事故を検出する地絡方向継電器であり、地絡事故を検出すると論理値「1」を出力する。この第3のリレー要素P3の出力は、アンドゲートE1、E2、E6に加えられるようになっている。
第4のリレー要素P4は、後述する高速遮断を行う場合に、論理値「1」を出力し、この第4のリレー要素P4の出力は、アンドゲートE6に加えられるようになっている。ここで、高速遮断を行うのは(第2の遮断指令手段の動作は)、送電線L1、L2が平行に2回線運用されている時のみであり、一方が遮断されているときには高速遮断は行わない。従って、対向端子からPCM情報を受信して、対向端子の遮断器CBB1の「切」情報(遮断情報)を取得した場合には、高速遮断は行わず、第4のリレー要素P4は、論理値「0」を出力する。換言すると、対向端子の遮断器CBB1の「切」情報を取得しなければ、論理値「1」を出力する。
第5のリレー要素P5は、情報取得部24によって対向端子の地絡方向継電装置2B1の地絡検出情報が取得された場合、つまり、対向端子の地絡方向継電装置2B1で地絡事故を検出した場合に、論理値「1」を出力する。また、多端子系統の場合には、いずれかの対向端子の地絡方向継電装置2B1で地絡事故を検出した場合に、論理値「1」を出力する。この第5のリレー要素P5の出力は、ノットオアゲートE4および動作時限タイマ67GT1を経てオアゲートE5に加えられるようになっている。
第6のリレー要素P6は、自端の隣接する地絡方向継電装置2A2が動作して地絡事故を検出した場合に、論理値「1」を出力する。この第6のリレー要素P6の出力は、ノットオアゲートE4に加えられるようになっている。
動作時限タイマ64VTは、時限協調用のタイマであり、第2のリレー要素P2の論理値「1」が入力されると、動作時限のカウントを開始する。そして、所定時間のカウントが満了すると、論理値「1」を出力してアンドゲートE2に加えるようになっている。
動作時限タイマ67GTは、誤動作防止用のタイマであり、アンドゲートE2の論理値「1」が入力されると、動作時限のカウントを開始する。そして、所定時間のカウントが満了すると、論理値「1」を出力してオアゲートE3に加えるようになっている。
動作時限タイマ67GT1は、第5のリレー要素P5の論理値「1」が入力されると、動作時限のカウントを開始する。そして、所定時間のカウントが満了するまで、論理値「1」を出力してオアゲートE5に加えるようになっている。つまり、動作時限タイマ67GT1は、PCM伝送時間や演算出力部25の処理時間を考慮して後述する高速遮断処理を確実に行えるようするために、第5のリレー要素P5からの検出信号を、所定時間だけ保持してオアゲートE5に加える。このようにして、対向端子からの地絡検出情報を所定時間継続して取得、保持可能となっている。ここで、動作時限タイマ67GT1の満了時間は、後述する3端子系統などにおいて、各端子の地絡方向継電装置2で高速遮断条件を確実に判定できるように設定されている。
動作時限タイマ67GT0は、アンドゲートE6の論理値「1」が入力されると、動作時限のカウントを開始する。そして、所定時間のカウントが満了すると、論理値「1」を出力してオアゲートE3に加えるようになっている。つまり、動作時限タイマ67GT0は、伝送遅延などを考慮して仕上がり時間が所定時間となるように時限協調するものである。
アンドゲートE1は、リレー要素P1、P2、P3の論理値「1」が入力されると、動作条件が成立して論理値「1」を出力する。これにより、地絡検出情報を送信すべき指令が情報送信部23に出力されるようになっている。
アンドゲートE2は、動作時限タイマ64VTが満了して論理値「1」が入力され、第3のリレー要素P3の論理値「1」が入力されると、動作条件が成立して論理値「1」を出力し、動作時限タイマ67GTに加えるようになっている。
オアゲートE3は、動作時限タイマ67GTまたは動作時限タイマ67GT0が満了して論理値「1」が入力されると、動作条件が成立して論理値「1」を出力し、アンドゲートE7に加えるようになっている。
ノットオアゲートE4は、リレー要素P5、P6のいずれからも論理値「1」が入力されないと、動作条件が成立して論理値「1」を出力し、オアゲートE5に加えるようになっている。
オアゲートE5は、動作時限タイマ67GT1が満了するまで論理値「1」が入力され、あるいは、ノットオアゲートE4の論理値「1」が入力されると、動作条件が成立して論理値「1」を出力し、アンドゲートE6に加えるようになっている。
アンドゲートE6は、リレー要素P2、P3、P4の論理値「1」が入力され、オアゲートE5の論理値「1」が入力されると、動作条件が成立して論理値「1」を出力し、動作時限タイマ67GT0に加えるようになっている。
アンドゲートE7は、第1のリレー要素P1の論理値「1」が入力され、オアゲートE3の論理値「1」が入力されると、動作条件が成立して遮断器CBA1に対する遮断信号(トリップ指令)を出力する。
ここで、オアゲートE3で論理値「1」が出力される遮断器条件は、まず、従来と同様に、リレー要素P2、P3が動作して動作時限タイマ64VT、67GTが満了する場合である。つまり、動作時限タイマ67GTが満了してオアゲートE3から論理値「1」が出力さる場合には、自端子で地絡事故を検出してから所定時限経過後に、自端子の遮断器に遮断指令を出力する第1の遮断指令手段が構成される。
また、動作時限タイマ67GT0が満了してオアゲートE3から論理値「1」が出力さる場合としては、次の場合である。まず、第1の高速遮断条件として、第5のリレー要素P5が動作した場合、つまり、情報取得部24で対向端子の地絡方向継電装置2B1の地絡検出情報を取得した場合である。また、第2の高速遮断条件として、リレー要素P5、P6がいずれも動作しない場合、つまり、情報取得部24で対向端子の地絡方向継電装置2B1の地絡検出情報を取得せず、かつ、自端の隣接する地絡方向継電装置2A2が動作しない場合である。
そして、このような高速遮断条件を満たす場合には、オアゲートE3から論理値「1」が出力され、動作時限タイマ64VTの時限協調を待たずに、遮断器CBA1を高速遮断する。つまり、動作時限タイマ67GT0が満了してオアゲートE3から論理値「1」が出力さる場合には、自端子で地絡事故を検出し、かつ、情報取得部24で地絡検出情報を取得した場合(第1の高速遮断条件成立時)に、または、自端子で地絡事故を検出し、かつ、情報取得部24で地絡検出情報を取得せず、しかも、自端子の隣接する送電線L2で地絡事故を検出しない場合(第2の高速遮断条件成立時)に、所定時限を削減して自端子の遮断器CBA1に遮断指令を出力する第2の遮断指令手段(高速遮断処理)が構成される。
具体的には、図1に示すように、事故点がAB端の中間の地点である場合、自端子および対向端子では、ともにリレー要素P1〜P3が動作し、自端子の第5のリレー要素P5も動作する。これにより、第1の高速遮断条件が成立してアンドゲートE6から論理値「1」を出力して、遮断器CBA1を高速遮断する。これにより、図5に示すように、自端側の遮断器CBA1は、「Ry判定時間+動作時限タイマ67GT0+CBA1遮断時間」のみで遮断される。同様に、対向端子においても、第1の高速遮断条件が成立して遮断器CBB1を高速遮断する。これにより、図5に示すように、対向端子の遮断器CBB1も、「Ry判定時間+動作時限タイマ67GT0+CBB1遮断時間」のみで遮断される。この結果、事故回線でない回線(送電線2L)には事故電流が流れなくなる。
次に、このような構成の地絡保護継電システムの作用および地絡保護継電システムによる送電線の保護方法について説明する。ここで、主保護継電装置1A1、1A2、1B1、1B2の主保護機能は失われているが通信機能は保持されているものとする。また、図6〜図13では簡略化して図示しているが、各端子および各送電線における構成は、上記と同等なものである。さらに、各地絡方向継電装置2および遮断器CBの動作順序は、系統や事故時の事故電流、インピーダンスによって異なり、例を以下に説明する。
図6に示すように、送電線L1のB端(対向端)付近で事故が発生した場合(bの1)、例えば、A端(自端)の地絡方向継電装置2A1、2A2およびB端の地絡方向継電装置2B1が動作して(bの2)、それぞれにおいてリレー要素P1〜P3から論理値「1」が出力されるとともに、動作時限タイマ64VTがカウントされる。と同時に、アンドゲートE1の動作条件が成立して論理値「1」が出力され、地絡検出情報を送信すべき指令が情報送信部23に出力される。これにより、地絡事故を検出したことを示す地絡検出情報が、A端の主保護継電装置1A1、1A2からB端の主保護継電装置1B1、1B2に送信されるとともに、B端の主保護継電装置1B1からA端の主保護継電装置1A1に送信される。
そして、A端の地絡方向継電装置2A1およびB端の地絡方向継電装置2B1において、第5のリレー要素P5から論理値「1」が出力されてアンドゲートE6の動作条件(第1の高速遮断条件)が成立し、論理値「1」が出力され、動作時限タイマ67GT0が満了すると、アンドゲートE7の動作条件が成立する。この結果、遮断器CBA1、CBB1に遮断信号が送信され、A端およびB端において送電線L1の遮断器CBA1、CBB1が、動作時限タイマ64VTのカウントを待たずに、「Ry判定時間+動作時限タイマ67GT0+CB遮断時間」で高速遮断される(bの3)。一方、送電線L2の地絡方向継電装置2A2では、B端(対向端)の地絡方向継電装置2B2が不動作で、隣接する送電線L1の地絡方向継電装置2A1が動作しているため、ノットオアゲートE4の動作条件が不成立となり、送電線L2の遮断器CBA2は遮断されない。同様に、送電線L2の地絡方向継電装置2B2は、自端(B端)の地絡方向継電装置2B2が不動作であるため、アンドゲートE6の動作条件が不成立となり、送電線L2の遮断器CBB2は遮断されない。ここで、遮断器CBA1、CBB1が遮断された後は、送電線2Lに事故電流が流れなくなるため、地絡方向継電装置2A2は不動作となる。
このように、送電線L1のA端とB端において、ともに高速に遮断器CBA1、CBB1が遮断され、高速に(例えば、200ms以内で)事故が除去される(bの4)。これに対して、従来のシステムでは、図6(a)に示すように、B端において動作時限タイマ64VT、67GTが満了した後に遮断器CBB1が遮断され、その後、A端において動作時限タイマ64VT、67GTが満了した後に遮断器CBA1が遮断されるため、事故除去までに長時間(例えば、1000ms以内の時間)を要する。
同様に、図7に示すように、送電線L1のA端付近で事故が発生した場合(7の1)、例えば、A端の地絡方向継電装置2A1のみが動作し、B端の地絡方向継電装置2B1に地絡検出情報が送信される(7の2)。そして、A端の地絡方向継電装置2A1では、対向端であるB端の地絡方向継電装置2B1から地絡検出情報が送信されず、かつ、A端の隣接する地絡方向継電装置2A2が動作しないため、ノットオアゲートE4の動作条件(第2の高速遮断条件)が成立して、遮断器CBA1が高速遮断される(7の3)。
その後、B端の地絡方向継電装置2B1とA端の送電線L2の地絡方向継電装置2A2とが動作する(7の4)。そして、B端の地絡方向継電装置2B1では、動作時限タイマ67GT1によってA端の地絡方向継電装置2A1からの地絡検出情報が保持されているため、第5のリレー要素P5からの論理値「1」が出力維持されてアンドゲートE6の動作条件(第1の高速遮断条件)が成立し、遮断器CBB1が高速遮断される(7の5)。このように、送電線L1のA端とB端において、遮断器CBA1、CBB1が高速遮断され(例えば、400ms以内で)事故が除去される。
このように、本地絡保護継電システムによれば、自端子および対向端子で地絡方向継電装置2A1、2B1が動作した場合には、自回線事故である(次区間リレーとの協調不要)と判断されて瞬時に自端子の遮断器CBA1が遮断される。また、自端子で地絡方向継電装置2A1が動作し、対向端子で地絡方向継電装置2B1が動作せず、しかも、自端子の隣接する送電線L2の地絡方向継電装置2A2が動作しない場合には、電源至近端事故であると判断されて瞬時に自端子の遮断器CBA1が遮断される。このため、主保護継電装置1A1、1A2、1B1、1B2の主保護機能が失われた場合であっても、高速かつ確実に地絡事故を除去することが可能となり、送電線L1、L2の保護信頼度が高まる。また、主保護継電装置1A1、1A2、1B1、1B2を利用して地絡検出情報を送受信するため、通信装置を別途設ける必要がなく、システム構築が容易となる。
また、所定時間継続して地絡検出情報を取得可能なため、自端子の地絡方向継電装置2A1の動作タイミングと対向端子の地絡方向継電装置2B1の動作タイミングとがずれた場合であっても、確実に地絡検出情報を取得して自回線事故であると判断することができる。この結果、より確実に事故除去することが可能となる。
さらに、電源至近端事故の場合、2回線遮断のおそれがあるため、主保護継電装置1A1、1A2、1B1、1B2の不使用時は、電源端側の地絡方向継電装置2A1の動作時限タイマ67GTを対向端の地絡方向継電装置2B1の動作時限タイマ67GTと協調をとって、不要遮断を防止する必要があった。このため、従来は、夜間や休日であっても動作時限タイマ67GTの整定変更を必要とする系統線路も存在していたが、本地絡保護継電システムによれば、このような整定変更を要しない。
また、送電線L1、L2が平行に2回線運用されている時にのみ、高速遮断処理が行われて自端子の遮断器CBA1が高速遮断されるようになっているため、上記のような判断を適正に行って適正に高速遮断を行うことができる。つまり、送電線L1または送電線L2の1回線のみが運用されている場合には、高速遮断処理が不適切であり、このような不適切な高速遮断が行われることがない。
このような作用、効果は、3端子系統などの場合にも得られるものである。例えば、図8、図9に示すように、3端子系統においてAB端の中間部で送電線L1の地絡事故が発生した場合(bの1)、例えば、まず、A端の2つの地絡方向継電装置2A1、2A2が動作・検出し、B端およびC端の地絡方向継電装置2B1、2C1が動作する(bの2)。このとき、A端の地絡方向継電装置2A1、2A2からB端およびC端の地絡方向継電装置2B1、2B2、2C1、2C2に対して地絡検出情報が送信され、B端の地絡方向継電装置2B1からA端およびC端の地絡方向継電装置2A1、2C1に対して地絡検出情報が送信され、C端の地絡方向継電装置2C1からA端およびB端の地絡方向継電装置2A1、2B1に対して地絡検出情報が送信される。
次に、A端、B端およびC端において、上記と同様にして、自端子の地絡方向継電装置2が動作し、かつ、対向端子の地絡方向継電装置2が動作する、という第1の高速遮断条件が成立し、ともに遮断器CBA1、CBB1、CBC1が高速遮断される(bの3)。ここで、A端の地絡方向継電装置2A2は、対向端である地絡方向継電装置2B2、2C2から地絡検出情報を受信しないため高速遮断は行わない。このようにして、A端、B端およびC端において、ともに高速遮断が行われ、高速に(例えば、200ms以内で)事故が除去される(bの4)。一方、従来のシステムでは、図8(a)、図9(a)に示すように、B端、C端およびA端において、それぞれ動作時限タイマ64VT、67GTが順次満了するまで遮断器CBA1、CBB1、CBC1が遮断されないため、事故除去までに長時間(例えば、1000ms以内の時間)を要する。
同様に、図10、図11に示すように、3端子系統においてB端(対向端)付近で送電線L1の事故が発生した場合(bの1)、例えば、まず、A端の2つの地絡方向継電装置2A1、2A2が動作・検出し、B端の地絡方向継電装置2B1が動作する(bの2)。このとき、A端の地絡方向継電装置2A1、2A2からB端およびC端の地絡方向継電装置2B1、2B2、2C1、2C2に対して地絡検出情報が送信され、B端の地絡方向継電装置2B1からA端およびC端の地絡方向継電装置2A1、2C1に対して地絡検出情報が送信される。
次に、A端およびB端において第1の高速遮断条件が成立し、ともに遮断器CBA1、CBB1が高速遮断される(bの3)。ここで、A端の地絡方向継電装置2A2は、対向端である地絡方向継電装置2B2、2C2から地絡検出情報を受信しないため高速遮断は行わないが、事故電流が継続しているため動作したままの状態となる。続いて、C端の地絡方向継電装置2C1が動作し(bの4)、C端の地絡方向継電装置2C1からA端およびB端の地絡方向継電装置2A1、2B1に対して地絡検出情報が送信される。そして、C端の地絡方向継電装置2C1では、A端およびB端からの地絡検出情報が保持されているため、第1の高速遮断条件が成立して遮断器CBC1が高速遮断される(bの5)。
このようにして、A端、B端およびC端において、ともに高速遮断が行われ、高速に(例えば、400ms以内で)事故が除去される(bの6)。一方、従来のシステムでは、図10(a)、図11(a)に示すように、B端、C端およびA端において、それぞれ動作時限タイマ64VT、67GTが順次満了するまで遮断器CBA1、CBB1、CBC1が遮断されないため、事故除去までに長時間(例えば、1000ms以内の時間)を要する。
さらに、図12、図13に示すように、3端子系統においてA端(自端)付近で送電線L1の事故が発生した場合(bの1)、例えば、まず、A端の地絡方向継電装置2A1が動作・検出し(bの2)、A端の地絡方向継電装置2A1からB端およびC端の地絡方向継電装置2B1、2C1に対して地絡検出情報が送信される。次に、A端において、自端子の地絡方向継電装置2A1が動作し、かつ、対向端子の地絡方向継電装置2B1、2C1が動作せず、しかも、自端子の隣接する送電線L2の地絡方向継電装置2A2が動作しない、という第2の高速遮断条件が成立するため、遮断器CBA1が高速遮断される(bの3)。
続いて、A端の地絡方向継電装置2A2、B端の地絡方向継電装置2B1およびC端の地絡方向継電装置2C1が動作する(bの4)。そして、B端およびC端の地絡方向継電装置2B1、2C1では、A端からの地絡検出情報が保持されているため、第1の高速遮断条件が成立して遮断器CBB1、CBC1が高速遮断される(bの5)。
このようにして、A端、B端およびC端において、ともに高速遮断が行われ、高速に(例えば、400ms以内で)事故が除去される(bの6)。一方、従来のシステムでは、図12(a)、図13(a)に示すように、A端、B端およびC端において、それぞれ動作時限タイマ64VT、67GTが順次満了するまで遮断器CBA1、CBB1、CBC1が遮断されないため、事故除去までに長時間を要する。また、電源端側の動作時限タイマ67GTは対向端の動作時限タイマ67GTと協調をとっておかないと、電源端が2回線遮断し、全停電となるおそれもある。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、動作時限タイマ67GT1を設けることで、対向端子からの地絡検出情報を所定時間継続して取得、保持可能となっているが、情報送信部23によって地絡検出情報を所定時間継続して送信することで、対向端子において相手端の地絡検出情報を所定時間継続して取得、保持できるようにしてもよい。
1 主保護継電装置
2 地絡方向継電装置
23 情報送信部(情報送信手段)
24 情報取得部(情報取得手段)
25 演算出力部(第1の遮断指令手段、第2の遮断指令手段)
3 保護継電装置
P1 第1のリレー要素
P2 第2のリレー要素
P3 第3のリレー要素
CT 変流器
CB 遮断器
A端 自端子
B端、C端 対向端子
L1、L2 送電線
64VT、67GT、67GT0、67GT1 動作時限タイマ
2 地絡方向継電装置
23 情報送信部(情報送信手段)
24 情報取得部(情報取得手段)
25 演算出力部(第1の遮断指令手段、第2の遮断指令手段)
3 保護継電装置
P1 第1のリレー要素
P2 第2のリレー要素
P3 第3のリレー要素
CT 変流器
CB 遮断器
A端 自端子
B端、C端 対向端子
L1、L2 送電線
64VT、67GT、67GT0、67GT1 動作時限タイマ
Claims (3)
- 平行2回線の送電線の両端子に配設されPCM情報を伝送可能な主保護継電装置の主保護機能が失われている場合に、前記各送電線に配設された地絡方向継電装置により前記送電線を保護する地絡保護継電システムにおいて、
前記地絡方向継電装置は、
地絡事故を検出してから所定時限経過後に、自端子の遮断器に遮断指令を出力する第1の遮断指令手段と、
地絡事故を検出したことを示す地絡検出情報をPCM情報に含めて、自端子の主保護継電装置から対向端子の主保護継電装置に送信する情報送信手段と、
対向端子の主保護継電装置から自端子の主保護継電装置に送信されたPCM情報のなかから、対向端子の地絡方向継電装置の前記地絡検出情報を取得する情報取得手段と、
自端子で地絡事故を検出し、かつ、前記情報取得手段で前記地絡検出情報を取得した場合に、または、自端子で地絡事故を検出し、かつ、前記情報取得手段で前記地絡検出情報を取得せず、しかも、自端子の隣接する送電線で地絡事故を検出しない場合に、前記所定時限を削減して自端子の遮断器に遮断指令を出力する第2の遮断指令手段と、
を備えることを特徴とする地絡保護継電システム。 - 前記地絡検出情報は、所定時間継続して前記情報取得手段によって取得可能となっている、
ことを特徴とする請求項1に記載の地絡保護継電システム。 - 前記第2の遮断指令手段は、前記送電線が平行に2回線運用されている時にのみ作動するようになっている、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の地絡保護継電システム。
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