JP5874984B2 - フィルタープレスのろ布吊設装置 - Google Patents
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Description
前記ろ布の下端縁、及びろ布と隣接するろ板間のろ布の下端縁をそれぞれ連結し、連結部に下部ろ布芯金を挿通したことで、1枚のろ布であっても1つのろ過室を2つに分割することができ、さらにろ布の走行による剥離も可能である。
本発明では、従来のろ布吊設装置では不可能であった、4枚のろ布の走行を可能としている。ろ板間に配設した4枚のろ布を同時に走行させることで、ろ布に付着したケーキを速やかに剥離することができ、フィルタープレスのろ過サイクル時間を大幅に短縮できる。また複数のろ板間に配設してあるろ布が全て連動しているため、一度のろ布走行で、全てのろ布のケーキ剥離が終了する。
フィルタープレス1は、フロントフレーム2とリアフレーム3に支架されたガイドレール4上に脱水ユニット5が水平方向に並列に配設されている。脱水ユニット5は、ガイドレール4上を移動自在に支架され、ガイドレール4に沿って例えば電動シリンダーや油圧シリンダーの駆動力により往復移動する開閉装置6で締め付けられる。
原液供給ポンプ7は原液供給管8a、8bを介してフィルタープレス1に原液を供給する。原液供給管8a、8bにはそれぞれ弁Va、Vbが配設されている。
脱水ユニット5には圧搾流体供給管9が連通している。
脱水ユニット5は、凹状に形成されたろ過床を有するろ板10を対向してろ過室12を形成してある。一方のろ板10にはダイアフラム11を設けており、ダイアフラム11は内部に圧力流体を注入することで膨張する。
ろ板10、10間には、4枚のろ布13が配設されている。ろ布13は二組の一対のろ布13a、13bとし、二組の一対のろ布13a、13bは、それぞれ一対のろ布間にろ過室12を形成し、一方の一対のろ布13aはろ過室12aを、他方の一対のろ布13bはろ過室12bを形成する。
ろ板10とろ布13aLとの間、ダイアフラム11とろ布13bRとの間、並びにろ過室12中央の2枚のろ布13aR、13bL間からろ液が排出される。
ろ板10にはろ液排出路16が設けられている。ろ板10の凹部からろ液排出路16にはろ過床よりろ液を排出する排出路16aが設けられており、ろ板間にはろ過室12中央の2枚のろ布13aR、13bL間より透過する排水をろ液排出路16に排出する排出路16bがある。ろ過室12中央の2枚のろ布13aR、13bLには、それらが当接する面に、半硬質ゴム等のリジェクタ32を固着する。リジェクタ32はろ板10のシール面の一部に挟まり、ろ液が排出路16bへ通過できるだけの隙間を形成する。
リジェクタ32はろ布13下部に並列して配設しており、ろ板10の排出路16bがリジェクタで塞がれない位置に貼着してある。複数のリジェクタ32間は、排出路16bでケーキが形成されないように狭い幅とし、ろ液の排出を容易にしている。
図3に示す脱水ユニット5の他、本実施例では両面に凹部を設けたろ板10と、両面にダイアフラム11を設けたろ板10を交互に配設した脱水ユニット5を用いているが、例えば正面に凹部を設け、裏面にダイアフラム11を設けたろ板10を並列した脱水ユニット5としても構わない。
本発明では、一つのろ過室12に二組の一対のろ布13a、13bを配設しており、一対のろ布13a、13bで形成される各々のろ過室12a、12bに原液を供給する原液供給路14a、14bを別々に設けている。ろ板10上部には2つの供給口17a、17bを開口してあり、ろ板10が並列することで供給口17a、17bが連通し、原液供給路14a、14bが形成される。原液供給路14a、14bは原液供給管8a、8bと連通し、原液をろ過室12a、12bへ供給する。
ろ板10、10間には二組の一対のろ布13a、13bを配設し、ろ布13にはろ板10上部の原液供給路14a、14bと対応する箇所に、それぞれ給液板18a、18bを配設する。
給液板18a、18bは原液供給路14a、14bが連通するように開口を有し、原液供給路14a、14bから原液をろ過室12a、12b内に流入させるため、開口からろ過室12a、12bに向かって分配口19a、19bを備えている。
ろ布走行式フィルタープレス1では、ろ過室12に一対のろ布13を二組並列して配設している。一対のろ布13の上縁部は合着されており、合着部には上部ろ布芯金20が装着されている。上縁部を合着した一対のろ布13の下縁部にはそれぞれ下部ろ布芯金21が装着されている。
また、ろ布13の上部には、原液供給路14a、14bと連通する二つの開口を有しており、一方の開口には給液板18が設けられている。給液板18は原液を一対のろ布13間に流入させる。
二組の一対のろ布13a、13bの給液板18a、18bは対称的に配設される。一方の一対のろ布13aの給液板18aが設けられていない開口は、他方の一対のろ布13b上部に設けられた給液板18bの開口部に対応している。同様にして、一方の一対のろ布13aの給液板18aの開口は、他方の一対のろ布13bの給液板18bが設けられていない開口に対応している。よって、ろ板10が閉板した際に、これらの開口が連通して原液供給路14a、14bを形成する。
ろ布走行式に用いるろ布13は、一対のろ布が二組で、計4枚のろ布13aL、13aR、13bL、13bRを用いる。
一対のろ布13a、13bに設けられた給液板18a、18bは一対のろ布間に配設され、給液板18a、18bを通った原液を分配口19a、19bより一対のろ布間に流入しているため、脱水されたケーキは一対のろ布間に形成される。
ろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28に掛け回した駆動チェーン22により、各下部ろ布芯金21が引き上げられるため、ろ布13は下方へ走行した後、ろ板リターンロール26もしくはろ板間リターンロール27を介して、ろ布13下部から順に上方へ走行している。ケーキ剥離後、ろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28を逆転させ、ろ布13を元の位置に戻して脱水を開始する。
ろ板間上部スプロケット28、ろ板間リターンロール27は周知の方法で、開閉板するろ板10の中間に位置するように構成している。
二組の一対のろ布13a、13bの上縁部に配設した上部ろ布芯金20の両端部に一対の駆動チェーン22、22が連結されている。ろ板10の肩部に一対の上部ブラケット23、23が立設されており、上部ブラケット23にろ板上部スプロケット24が軸着されている。ろ板上部スプロケット24には、一方の一対のろ布13aの駆動チェーン22aが巻き掛けられている。また、ろ板間上部には、ろ板間上部スプロケット28が配設されており、他方の一対のろ布13bの駆動チェーン22bが巻き掛けられている。
駆動チェーン22a、22bの一端は、それぞれろ布13a、13bの上縁部に配設した上部ろ布芯金20、20に連結されている。ろ板上部スプロケット24に巻き掛けてろ布13aを吊り下げた駆動チェーン22aの他端は、ろ板10の裏面側に垂下している。ろ板10の両側下端から垂下した下部ブラケット25に一対のろ板リターンロール26が支架されている。ろ布13aL下部が一方のろ板リターンロール26bに掛け回され、ろ布13aLの下部ろ布芯金21と、ろ板10の裏面側に垂下した駆動チェーン22aが係止されている。
ろ布13bR下部は、隣接するろ板10の他方のろ板リターンロール26aに掛け回され、ろ布13bRの下部ろ布芯金21が、隣接するろ板10のろ板上部スプロケット24から裏面側に垂下した駆動チェーン22aと係止されている。
ろ布走行中に、それぞれろ布13aL、13aR、13bL、13bRとろ板10が接触しないよう、ろ板上部スプロケット24、ろ板間上部スプロケット28、ろ板リターンロール26、ろ板間リターンロール27を配設し、必要であれば図9、10のようにロール29を追加して配設してもよい。
剥離性の良いケーキはろ板10の開板と共に落下し排出され、ろ布13aL、13aR、13bL、13bRに付着したケーキは、ろ布13がろ板リターンロール26、ろ板間リターンロール27で鋭角に反転されることで剥離される。
12、12a、12b ろ過室
13aL、13aR、13bL、13bR ろ布
14a、14b 原液供給路
18a、18b 給液板
21 下部ろ布芯金
22a、22b 駆動チェーン
24 ろ板上部スプロケット
26a、26b ろ板リターンロール
27a、27b ろ板間リターンロール
28 ろ板間上部スプロケット
Claims (3)
- 複数並列したろ板(10・・・)間にろ過室(12)を形成し、各ろ過室(12)に二組の一対のろ布(13a、13b)を配設すると共に、一対のろ布(13a、13b)間でそれぞれろ過室(12a、12b)を形成するフィルタープレスのろ布吊設装置において、
ろ布(13aL、13aR、13bL、13bR)の下端縁に下部ろ布芯金(21)を設け、
それぞれ一対のろ布(13a、13b)を駆動チェーン(22a、22b)の一端から吊設し、
一方の一対のろ布(13a)の駆動チェーン(22a)をろ板上部スプロケット(24)に回動自在に掛け回して駆動チェーン(22a)の他端を隣接するろ板(10、10)間に垂下すると共に、他方の一対のろ布(13b)の駆動チェーン(22b)をろ板間上部スプロケット(28)に回動自在に掛け回し、
ろ布(13aR、13bL)をろ板間下方に配設したろ板間リターンロール(27a、27b)に掛け回し、
前記ろ布(13aR、13bL)の下部ろ布芯金(21)を駆動チェーン(22b)他端に連結し、
ろ布(13aL)と、隣接するろ板(10、10)間のろ布(13bR)をろ板(10)下方に配設したろ板リターンロール(26b、26a)にそれぞれ掛け回し、
前記ろ布(13aL)と隣接するろ板(10、10)間のろ布(13bR)の下部ろ布芯金(21)を駆動チェーン(22a)他端に連結したことを特徴とするフィルタープレスのろ布吊設装置。 - 前記ろ布(13a、13b)は、上部に原液供給路(14a、14b)と連通する二つの開口を有すると共に、それぞれ一対のろ布(13a、13b)は一方の開口に原液供給路(14a、14b)から原液を一対のろ板間に流入させる給液板(18a、18b)を有し、給液板(18a、18b)は原液供給路(14a、14b)と連通することを特徴とする請求項1に記載のフィルタープレスのろ布吊設装置。
- 前記ろ布(13aR、13bL)の下端縁、及びろ布(13aL)と隣接するろ板(10、10)間のろ布(13bR)の下端縁をそれぞれ連結し、連結部に下部ろ布芯金(21)を挿通したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフィルタープレスのろ布吊装置。
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