JP5874389B2 - ローラーヘミング装置 - Google Patents
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ホイールアーチ部に対するローラーヘミング加工を施すためのローラーヘミング装置に係る技術としては、例えば、以下に示す特許文献1に開示された技術が知られており、公知となっている。
このようなローラーヘミング装置を用いることにより、ワーク(ホイールアーチ部)に歪みや変形が生じることを防止することができる。
このため従来は、ローラーヘミング加工を施した部位にしわや歪み等の不良が生じることを確実に防止することができなかった。
これにより、ホイールアーチ部に加工誤差があっても、当て金とホイールアーチ部の間の隙間を減少させることができ、精度よくローラーヘミング加工を行うことができる。
まず始めに、本発明の一実施形態に係るローラーヘミング装置の全体構成について、図1〜図5を用いて説明をする。
本発明の一実施形態に係るローラーヘミング装置1は、ワークの所望する部位に対してローラーヘミング加工を施すための装置であり、図1および図2に示す如く、当て金3、支持機構4、押圧機構5等と、図示しないヘミングユニットを備えている。
そして、本実施形態において示すローラーヘミング装置1は、図3に示すような車両10を構成するボディ10aにおいて、タイヤを覆うために略円弧状に形成される部位であるホイールアーチ部11を形成するに際し、該ホイールアーチ部11に対してヘミングユニット(図示せず)によりローラーヘミング加工を施すための装置である。
尚、背面11bは、車両10において外観上見えやすい部位にあたるため、該背面11bにしわや歪み等が発生しないようにホイールアーチ部11のローラーヘミング加工を行うことが要求される。
また、このような当て金3は、車両10の車種ごとに、該車両10におけるホイールアーチ部11(即ち、背面11b)の形状に対応させて作成される。
そして、鉛直軸4eの上端部において、平板状の部材である支持プレート4bを、そのプレート面を水平に保持した状態で固設している。
そして、ローラーヘミング装置1において、当て金3は、支持機構4の水平軸4d・4dに対して固定される構成としている。
あるいは、ローラーヘミング装置1においては、水平軸4d・4dを支持ブロック4c・4cに対して着脱不可である構成とし、当て金3のみを水平軸4d・4dに対して着脱可能な構成としてもよい。
そして、シリンダ5aは伸縮可能な軸部である伸縮部5eを備えており、該伸縮部5eの端部に、関節部5cを設けている。
そして、アーム5bの一端部を関節部5cにより支持することにより、アーム5bの他端部に設けた押圧部5dを軸部5f回りに回転させる構成としている。関節部5cには、図示しないモータを内蔵しており、該モータを作動させることによって、アーム5bを軸部5f回りに回転させる構成としている。
またこれにより、押圧部5dによって、ホイールアーチ部11の加工面11aを、当て金3に向けて押圧することができる。
このような構成により、ローラーヘミング加工を施す加工部11cの始端点Sと終端点Eを確実に当て金3に対して密着させることができる。
例えば、図6に示すようなボディ10aに対して、当て金3を予め設定しておいた一定の位置および姿勢で配置する場合、ローラーヘミング加工前の状態におけるホイールアーチ部11には加工誤差が存在しているため、ホイールアーチ部11と当て金3との当接状況(例えば隙間の有無等)は、ローラーヘミング加工の度に変化する。
ここでは例えば、車両10をパレット(図示せず)や台車(図示せず)の上に、所定の姿勢で位置決めして配置する。
例えば、本実施形態においては、支持フレーム4aを図示しないスライドレール上に設ける構成としており、支持機構4全体をボディ10a側に変位させることによって、当て金3をボディ10aに向けて変位させる構成としている。あるいは、当て金3を固定しておいて、ボディ10aを当て金3に向けてさらに変位させる構成であってもよい。
あるいは、その他の実施形態としては、ローラーヘミング装置1において、鉛直軸4eが、支持フレーム4aに対して図示しないスライド機構を介して支持される構成であってもよく、支持フレーム4aを固定したまま、鉛直軸4e、水平軸4d・4dおよび当て金3をボディ10aに向けて変位させる構成としてもよい。
このため、ホイールアーチ部11に加工誤差が存在している場合であっても、ホイールアーチ部11の背面11bに対して、確実に当て金3を全面にわたって沿わせることができる。
例えば、本実施形態においては、各軸4d・4d・4eにおいて、各軸4d・4d・4eを回転不能にロックするための図示しないロック機構(例えば、トグルクランプ等)を備える構成としており、当て金3の配置状態を確認した後に、作業者がロック機構を作動させることで、当て金3の姿勢を背面11bに沿わせた状態に保持する構成としている。
具体的には、ホイールアーチ部11内に押圧機構5の押圧部5dが位置するようにアーム5bを振り込んだ状態で、シリンダ5aおよび関節部5cを作動させて、押圧部5dによって、ホイールアーチ部11の加工面11aを当て金3側に押圧する。
そして、このように押圧部5dによって、加工面11aを当て金3側に押圧することによって、ホイールアーチ部11の背面11bを当て金3に密着させるようにしている。
このような構成により、当て金3をホイールアーチ部11に対して確実に密着させながらローラーヘミング加工を行うことができる。
これにより、ホイールアーチ部11に加工誤差があっても、当て金3とホイールアーチ部11の間の隙間を減少させることができ、精度よくローラーヘミング加工を行うことができる。
このような構成により、当て金3の角度を自在に変更することが可能になり、ホイールアーチ部11における加工面11aの背面11b側に、当て金3を確実に沿わせることができる。
このような構成により、ホイールアーチ部11と当て金3を確実に密着させることができる。
このとき、加工部11cに対するローラーヘミング加工は、ホイールアーチ部11と当て金3との間の隙間を抑制した状態で行われるため、ローラーヘミング加工における加工品質のばらつきを低減させることができる。
このような構成により、ホイールアーチ部11における加工部11cの始端点Sおよび終端点Eに対応する背面11bに対して、当て金3を確実に密着させることができる。
このため、ローラーヘミング装置1によるローラーヘミング加工が予定されている車種ごとに当て金3を準備しておけば、一の生産ラインにおいて複数の車種が存在しているような場合であっても、当て金3を随時変更することによって、容易に対応することができる。
このような構成により、加工対象たる車両10の車種が変更された場合であっても、車種変更に容易に対応することができ、ホイールアーチ部11における加工面11aの背面11b側に、当て金3を確実に沿わせることができる。
3 当て金
4 支持機構
4d 水平軸
4e 鉛直軸
5 押圧機構
5a シリンダ
5d 押圧部
10 車両
11 ホイールアーチ部
11a 加工面
11b 背面
11c 加工部
Claims (4)
- 車両のホイールアーチ部にローラーヘミング加工を施すための装置であるローラーヘミング装置であって、
前記ホイールアーチ部におけるローラーヘミングの対象部位たる加工面の背面に当接する部材たる当て金と、
該当て金の姿勢を前記加工面の背面に倣うように調整可能であり、前記当て金を支持するための機構である支持機構と、を備え、
前記支持機構は、
前記当て金を支持するための、軸心方向を水平に向けた回転軸である第一の軸と、
前記第一の軸を回転可能に支持する、軸心方向を鉛直に向けた回転軸である第二の軸と、
を備え、
前記当て金が、
ローラーヘミング加工を施す前に、前記第一の軸と前記第二の軸回りに傾動され、前記加工面の背面の全面に当接されるとともに、
ローラーヘミング加工を施す間、前記支持機構によって前記加工面の背面の全面に当接された姿勢に保持される、
ことを特徴とするローラーヘミング装置。 - 前記加工面を、
前記当て金に向けて押圧するための機構である押圧機構、
をさらに備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のローラーヘミング装置。 - 前記当て金は、
ローラーヘミング加工が行われる方向である加工方向において、前記加工面におけるローラーヘミングされる部位である加工部の範囲よりも大きく形成され、
前記押圧機構は、
前記加工面上の、前記加工方向における前記加工面の前記加工部の範囲よりも外側であって、かつ、前記加工方向における前記当て金の端部よりも内側の部位を押圧する、
ことを特徴とする請求項2に記載のローラーヘミング装置。 - 前記当て金を、
前記支持機構に対して着脱可能に構成する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のローラーヘミング装置。
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