JP2009255122A - ワークの位置決め装置及び方法並びに突合せ溶接用ワークの位置決め装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワーク(A)を吸着する吸着部(88)を有する支持部材(86)と、同支持部材を上記ワークの板面に垂直な軸線周りに回動可能に支持すると共に、上記ワークの板面と平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に変位させることができる作動部材(50)と、上記作動部材を作動させて、上記ワークの端縁が上記ストッパに押圧力をもって当接するように上記ワークを変位させる制御装置(48)を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、特殊な形状のワークであっても、ワークをストッパに対して正確に位置決めることができるワークの位置決め装置及び方法並びに突合せ溶接用ワークの位置決め装置を提供することにある。
請求項3のワークの位置決め装置は、請求項1において、上記支持部材が、上記作動部材に対する上記軸線周りの回動が所定角度範囲に制限され、上記所定角度範囲は、上記突合せ面が上記ストッパに対して正しく当接するときに、上記支持部材が上記作動部材に対して同所定角度範囲内であるように設定されていることを特徴とする。
請求項5のワークの位置決め装置は、請求項1において、上記ワークが正規位置にあるときに同ワークの側縁に当接するサイドストッパを備え、上記作動部材は、さらに上記支持部材を上記ワークの端縁と平行な方向に変位させ、上記ワークの側縁を上記サイドストッパに当接させることを特徴とする。
請求項9の突合せ溶接用ワークの位置決め装置は、板状のワークが置かれる受け台と、上記受け台の一縁の外方近傍に位置する使用位置及び同使用位置よりも下方に後退した格納位置をとれるように支持され、上記使用位置にあるときに上記ワークにおける突合せ溶接される端縁が当接したときに、同ワークの端縁が上記受け台に対して正規位置に位置されるストッパと、上記ワークを吸着する吸着部を有する支持部材と、同支持部材を上記ワークの板面に垂直な軸線周りに回動可能に支持すると共に、上記ワークの板面と平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に変位させることができる作動部材と、上記作動部材を作動させて、上記ワークの端縁が上記ストッパに押圧力をもって当接するように上記ワークを変位させる制御装置と、上記受け台の上記一縁の内方近傍において、上記ワークを上記受け台の上面との間に挟圧するクランプ部材とを備え、上記支持部材は、同支持部材における上記軸線が、上記ワークの板面に平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に沿って見たときに、上記ワークの端縁の範囲内に位置されたことを特徴とする。
請求項11の突合せ用ワークの位置決め装置は、請求項9において、上記受け台及び上記クランプ部材は、同受け台及びクランプ部材の間に挟圧した状態で、上記ワークの板面と平行な、かつ同ワークの端縁と垂直な方向に、移動できることを特徴とする。
請求項3のワークの位置決め装置によれば、支持部材の作動部材に対する当該軸線周りの回動が所定角度範囲に制限されているので、ワークをストッパに向けて変位させるときに、何かしらワークに対して回転モーメントが作用しても、ワークの姿勢が大きく変化することを防止できる。しかも、支持部材がストッパに正しく当接するときに、支持部材が作動部材に対して所定角度範囲内になるように、所定角度範囲が設定されているので、ワークの位置決めにはなんら支障が発生しない。
請求項5のワークの位置決め装置によれば、作動部材を作動させて、ワークの端縁をストッパに当接させた状態でワークの側縁がサイドストッパに当接するようにワークを移動させることにより、ワークがその端縁と垂直な方向のみならず、その端縁と平行な方向において、正確に位置決めすることができる。
請求項8の位置決め方法によれば、支持部材が少なくとも2つの吸着部材を有し、該少なくとも2つの吸着部材が平面視においてワークの重心位置を挟んで互いに反対側に位置するように、ワークを吸着するので、支持部材によりワークを移動させるときに、該ワークに回転モーメントが発生することを低減できる。
請求項11の突合せ溶接用ワークの位置決め装置によれば、受け台に正確に位置決めされたワークを、クランプ部材により受け台との間に強固に固定し、そしてその状態でストッパを格納位置に変位させ、次いでワークを受け台と共に正規の溶接位置に移動させ、これにより突合せ溶接のためのワークの位置決めを完了することができる。
図1は本発明が適用されたワーク位置決め装置を含む突合せ溶接装置を示す平面図、図2は図1の矢印IIに沿う矢視図、図3は図1の部分拡大図、図4は図1のロボットを示す側面図、図5は図4の支持部材86及び第3アーム66の拡大平面図、図6は図5の側面図、図7はワークの位置決めの順序を示す平面図である。
ストッパ装置12は、移動台6の幅方向両端部に固定された支持部材16に回転自在に支持されたアーム状の回動部材18と、左右の同回動部材18,18間に橋設されると共に上面に複数のストッパ20が直線上に配置されたストッパ支持部材22を有している。ストッパ支持部材22は、中央部が変形しないように、回動部材18と同心的に設けられた図示しない回動部材により、中央部の適当箇所も支持されている。左右の各回動部材18と移動台6との間には伸縮シリンダ24が設けられており、同伸縮シリンダ24により、ストッパ20が使用位置(図2の右側のストッパ20)と格納位置(図2の左側のストッパ20)とに移動することができる。
ロボット50の近くには、図1に明らかなように、ストックされたワークAを置いておくストック台94が設けられている。同ストック台94は、当然のことながら、ロボット50により操作される支持部材86がストック台94上のワークAに届く範囲に配置される。なお、図1において示されていないが、左側のロボット50にも対応してストック台94と同様のストック台が設けられている。
図1において、制御装置48は以下のとおりロボット50を制御する。先ず、図1に2点鎖線で示されるように、ストック台94上のワークAに対応する位置に支持部材86が位置するように各アーム56、60及び66を作動する。次いで、昇降装置64により基体74を第3アーム66と共に下降させ、吸着部材88によりワークAを吸着する。そして昇降装置64により第3アーム66と共に上昇させ、ワークAを受け台38及び40上に搬入し、昇降装置64によりワークAを受け台38及び40上に載置する。このとき、図7に二点鎖線96で示されるように、ワークAの突合せ溶接される端縁A1が上記使用位置にあるストッパ20と概ね平行になるように載置される。次いで、図7に二点鎖線98で示されるように、各アーム56、60及び66を作動させてワークAの当該端縁A1をストッパ20に当接させ、更にエアシリンダにより最大長に伸長されている第3アーム66が若干量(例えば10〜20ミリメートル)縮小するようにワークAをストッパ20に押し付ける。なお、このとき、ワークAにおける端縁A1の近傍部分は受け台10上に位置されている。これにより、二点鎖線98で示されるように、ワークAの当該端縁が幅方向に直線状に並べられたストッパ20に密に当接される。
次に、この状態において、ストッパ装置12の伸縮シリンダ24を縮小させ、ストッパ20がストッパ支持部材22と共に上記格納位置に移動される。ついで、ワークAの端縁A1が溶接用トーチ90の下方の所定位置に位置するように、移動台6が、クランプ装置14によりワークAを固定したまま、伸縮シリンダ8の伸長により前進される。
まず、ワークAの端縁A1と、同ワークAを支持する支持部材86の回動中心との関係である。図7に従って説明すると、ワークAは、ロボット50により、その端面A1がストッパ20に当接するように押圧される。その押圧力の作用点は、支持部材86の回動中心、すなわち第3アーム66の回動中心である第3軸62である。その押圧力はベクトルとしてとらえると、図7に矢印Vで示したとおり、ワークAの板面と平行かつその端縁A1と直角方向に沿うものである。そして、当該ベクトルVに沿って見たときに、押圧力の作用点である支持部材86の回動中心(つまり第3軸62の中心)が、ワークAの端縁A1の範囲内にあるように、吸着部材88によるワークの吸着点が選定されている。
また、支持部材88とワークAの吸着点の関係において、2つの吸着部材88が平面視におけるワークAの重心を挟んで反対側に位置するように選定されている。これにより、ワークAをストック台94から搬入する際にワークAのふらつきを最小限に抑えることができる。またワークAを図7に二点鎖線98で示す位置から実線Aで示される位置移動するときに支持部材86が平行移動しても、ワークAに回転モーメントの発生することを低減できる。
さらに、支持部材86に固定された軸82は、回動軸80に対して回動方向において任意の角度でもってかつ着脱自在に固定することができる。他方、第3アーム66の長手方向は、実質的にワークAに対する押圧力の向きに等しい。したがって、軸82の回動軸80に対する回動方向の角度を変えて固定することにより、ワークAに対する押圧力の向きと支持部材86の長手方向との成す角度を容易に変えることができる。これにより、異なる形状のワークに対しても、ワークに対する押圧力に沿って見たときに、該押圧力の作用点が、ストッパに突合せられる端縁の範囲内にあるように、該ワークを吸着することができるという効果がある。特に、支持部材86が平面視において基体74から離れるように延び、かつその先端部に吸着部材88が取り付けられているので、該押圧力の作用点である基体74と吸着部材88による吸着点を離すことができ、上記効果をより顕著なものとすることができる。
さらに、ロボット50が各アーム56,60及び66を作動させ、吸着部材88によりストック台94上のワークAを吸着し、受け台38及び40上に搬入している。したがって、受け台10,38または40上にワークAを運び込むための専用の装置を必要とせず、設備コストを低減することができる。
例えば、上記実施形態では、ロボット50がワークAを受け台38及び40上に搬入しているが、代わりに、別途専用ローダによりワークAを受け台38及び40上に搬入するように構成することも可能である。
なお、上記実施形態は突合せ溶接装置に適用されたものであるが、本発明に係る位置決め装置は、言うまでもなく、突合せ溶接装置以外にも適用することができる。
6 移動台
10,38,40 受け台
14 クランプ装置
20 ストッパ
42 サイドストッパ
50 ロボット
86 支持部材
88 吸着部材
A,B ワーク
Claims (11)
- 受け台上の板状のワークの端縁をストッパに当接させることにより同ワークの受け台に対する位置決めを行う位置決め装置であって、
ワークを吸着する吸着部を有する支持部材と、
同支持部材を上記ワークの板面に垂直な軸線周りに回動可能に支持すると共に、上記ワークの板面と平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に変位させることができる作動部材と、
上記作動部材を作動させて、上記ワークの端縁が上記ストッパに押圧力をもって当接するように上記支持部材を変位させる制御装置とを備え、
上記支持部材における上記軸線が、上記ワークの板面に平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に沿って見たときに、上記ワークの端縁の範囲内に位置されることを特徴とするワークの位置決め装置。 - 上記支持部材は、上記軸線から上記ワークの板面と平行に延びており、少なくともその先端部に上記吸着部が設けられたことを特徴とする請求項1記載のワークの位置決め装置。
- 上記支持部材は、上記作動部材に対する上記軸線周りの回動が所定角度範囲に制限され、上記所定角度範囲は、上記突合せ面が上記ストッパに対して正しく当接するときに、上記支持部材が上記作動部材に対して同所定角度範囲内であるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のワークの位置決め装置。
- 上記作動部材は、エアシリンダを有し、同エアシリンダにより上記ワークの端縁を上記ストッパに押圧せしめることを特徴とする請求項1記載のワークの位置決め装置。
- 上記ワークが正規位置にあるときに同ワークの側縁に当接するサイドストッパを備え、
上記作動部材は、さらに上記支持部材を上記ワークの端縁と平行な方向に変位させ、上記ワークの側縁を上記サイドストッパに当接させることを特徴とする請求項1に記載のワークの位置決め装置。 - 受け台上のワークの端縁をストッパに当接させることにより同ワークの受け台に対する位置決めを行う位置決め方法であって、
板状のワークを吸着する吸着部を有する支持部材と、
同支持部材を上記ワークの板面に垂直な軸線周りに回動可能に支持すると共に、上記ワークの板面と平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に変位させることができる作動部材とを備え、
上記支持部材により、同支持部材における軸線が、上記ワークに板面と平行な、かつ同ワークに端縁と垂直な方向に沿って見たときに、同ワークに端縁の範囲内に位置するように、上記作動部材を位置させると共に上記吸着部材により上記ワークを吸着するステップ;及び
上記作動部材を作動させて、上記ワークの端縁が上記ストッパに押圧力をもって当接するように上記ワークを変位させるステップを備えたことを特徴とするワークの位置決め方法。 - 上記ワークの側縁に当接するサイドストッパを更に備え、
上記作動部材は、更に上記支持部材を上記ワークの端縁と平行な方向に変位させることができ、
上記作動部材を作動させて、上記ワークの端縁が上記ストッパに押圧力をもって当接するように上記ワークを変位させる上記ステップの後、
上記作動部材を作動させて、上記ワークの上記ストッパに対する押圧力を保持しながら、上記ワークの側縁が上記サイドストッパに当接するように上記ワークを同ワークの上記端縁と平行に変位させるステップを更に備えたことを特徴とする請求項6に記載のワークの位置決め方法。 - 上記支持部材は少なくとも2つの吸着部材を有し、
上記ワークを吸着するステップは、上記少なくとも2つの吸着部材が平面視における上記ワークの重心位置を挟んで互いに反対側に位置するように、上記ワークを吸着することを特徴とする請求項7に記載のワークの位置決め方法。 - 突合せ溶接用ワークの位置決め装置であって、以下を備えている:
板状のワークが置かれる受け台と、
上記受け台の一縁の外方近傍に位置する使用位置及び同使用位置よりも下方に後退した格納位置をとれるように支持され、上記使用位置にあるときに上記ワークにおける突合せ溶接される端縁が当接したときに、同ワークの端縁が上記受け台に対して正規位置に位置されるストッパと、
上記ワークを吸着する吸着部を有する支持部材と、
同支持部材を上記ワークの板面に垂直な軸線周りに回動可能に支持すると共に、上記ワークの板面と平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に変位させることができる作動部材と、
上記作動部材を作動させて、上記ワークの端縁が上記ストッパに押圧力をもって当接するように上記ワークを変位させる制御装置と、
上記受け台の上記一縁の内方近傍において、上記ワークを上記受け台の上面との間に挟圧するクランプ部材とを備え、
上記支持部材は、同支持部材における上記軸線が、上記ワークの板面に平行な、かつ上記ワークの端縁と垂直な方向に沿って見たときに、上記ワークの端縁の範囲内に位置されたことを特徴とする突合せ溶接用ワークの位置決め装置。 - 上記ワークの同ワーク側縁に当接するサイドストッパを備え、
上記作動部材は、さらに上記支持部材を上記ワークの端縁と平行な方向に変位させることができることを特徴とする請求項9に記載の突合せ溶接用ワークの位置決め装置。 - 上記受け台及び上記クランプ部材は、同受け台及びクランプ部材の間に挟圧した状態で、上記ワークの板面と平行な、かつ同ワークの端縁と垂直な方向に、移動できることを特徴とする請求項9に記載の突合せ溶接用ワークの位置決め装置。
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