JP5871777B2 - 電池の製造方法及びその装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電極反応を生起する活物質の粉体を有機バインダとともに集電体に塗着する電池の製造方法及びその装置に関する。
図5は、リチウムイオン電池1の構成を模式的に示した断面図である。このリチウムイオン電池1においては、正極として機能する正極活物質を含む正極層2が両端面に形成された正極集電体3と、負極として機能する負極活物質を含む負極層4が両端面に形成された負極集電体5とが交互に重畳されるように巻回されている。正極集電体3は、例えば、アルミニウム箔からなり、負極集電体5は、例えば、銅箔からなる。
なお、正極層2と負極層4との間には、短絡を防止するためのセパレータ6が介装される。また、正極集電体3同士は正極リード線7によって束ねられて正極端子8に電気的に接続され、一方、負極集電体5同士は負極リード線9によって束ねられて負極端子10に電気的に接続される。勿論、正極層2、正極集電体3、負極層4、負極集電体5、セパレータ6、正極リード線7及び負極リード線9は、図示しない電池缶に収容される。
ここで、リチウムイオン電池1の正極層2では、図6に示すように、正極活物質11の粉体と、イオンを伝導させることで導電を担う導電材12の粉体と、これらの粉体同士を結着する有機バインダ13となる有機バインダ粉体との混合粉体が正極集電体3に塗着されることで形成されることがある。なお、図6では、正極活物質11及び導電材12を、各々の具体例であるコバルト酸リチウム(LiCoO)、カーボン(C)として示している。また、図6中に「B」で示した有機バインダ13の具体例としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等が挙げられる。
負極層4も同様にして、負極集電体5上に形成される。なお、負極活物質としては主にカーボン(C)が選定される。
塗着方法としては、前記混合粉体を適切な溶媒に添加して得られたペーストを塗着する、いわゆる湿式塗布が主流であるが、近時、前記混合粉体を塗着ブースに供給して帯電させ、アースされた集電体に対して静電塗着させる、いわゆる乾式塗布が提案されている。
例えば、特許文献1には、混合粉体を静電スクリーン法によって集電体を塗着する技術が開示されている。この場合、スクリーンは集電体の上方に配置され、該スクリーン上に供給された混合粉体は、ブラシによって押圧されてスクリーンの目を通過し、集電体の上端面に堆積する。
国際公開第2010/067440号パンフレット
静電スクリーン法では、上記したように混合粉体がスクリーン上でブラシによって押圧される。換言すれば、混合粉体には圧力が付与される。このため、混合粉体に凝着が起こり易い。すなわち、スクリーンの目を通過した混合粉体は凝集体であり、見掛け上の粒径分布幅が広い。
従って、混合粉体を集電体上に一様に塗着させることは容易ではなく、その結果として、混合粉体の堆積物(電極層)の厚みにバラツキが生じるという不具合が惹起される。このような事態が生じると、電池ごとに特性が相違する一因となる。すなわち、静電スクリーン法において、電池の特性を安定させることは容易ではない。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、混合粉体中に凝着が起こることを回避し得、このために特性が安定した電池を得ることが可能な電池の製造方法及びその装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、電極反応を生起する活物質の粉体を、帯状の集電体の、塗着ブースの内部に搬入される部位に対して有機バインダとともに塗着する電池の製造方法であって、
前記塗着ブース内に設けられたメッシュ上に前記粉体とともに供給された前記有機バインダを、前記メッシュを振動させることで該メッシュを通過させるとともに帯電させる工程と、
前記メッシュを通過し且つ帯電した前記有機バインダを、該有機バインダとともにメッシュを通過した前記粉体とともに、前記メッシュの下方で前記集電体の前記部位に塗着する工程と、
を有し、
前記集電体の前記塗着ブースへの送り出し、及び前記塗着ブースからの払い出しを連続的に行い、新たに前記塗着ブース内に搬入された部位に対する塗着を連続的に行うことを特徴とする。
本発明においては、先ず、メッシュを振動させることによって篩として機能させ、メッシュを通過したもののみを集電体に塗着させるようにしている。すなわち、塗着される前の混合粉体から凝集物が除去される。
また、メッシュを振動させることによって該メッシュと混合粉体中の特に有機バインダとの間に摩擦を生じさせ、これにより有機バインダを帯電させるようにしている。従って、メッシュを通過した混合粉体同士の間には静電斥力が作用する。このため、混合粉体同士が凝集することを回避することができる。
以上のような理由から、集電体に塗着する混合粉体の粒度分布幅が狭くなる。このため、塗膜としての電極層の厚みが略均等となる。すなわち、本発明によれば、電極層の厚みを略一定にすることができる。このような電極層を有する電池は、特性が安定する。
なお、塗着ブース内では、集電体を鉛直上方又は鉛直下方に搬送することが好ましい。この場合、該集電体の両端面に電極層を同時に形成することができる。このため、電池を効率よく作製することができるようになる。
塗着ブース内で集電体を鉛直上方に搬送する場合、塗着ブース内のメッシュよりも上方に粉体捕集部を設けることが好ましい。ここで、粉体捕集部は、集電体の出口に向かうに従って塗着ブースの上端部を狭小化することで設けることができる。
この場合、搬送される集電体の近傍には、鉛直上方に向かう気流が生じる。未塗着の混合粉体の一部は、この気流に同伴されてメッシュの上方まで上昇し、前記粉体捕集部によって捕集される。以上のように、粉体捕集部を設けることにより、未塗着の混合粉体を長時間にわたって浮遊状態とすることなく、回収して再使用することが容易となる。
また、本発明は、電極反応を生起する活物質の粉体を、帯状の集電体の、塗着ブースの内部に搬入される部位に対して有機バインダとともに塗着するための電池製造装置であって、
前記塗着ブース内に設けられて前記粉体及び前記有機バインダが供給されるメッシュと、
前記メッシュを振動させる振動付与手段と、
前記集電体を前記塗着ブースに連続的に送り出すための送り出し手段と、
前記集電体を前記塗着ブースから連続的に払い出すための払い出し手段と、
を備え、
前記メッシュは、少なくとも、該メッシュを通過する前記有機バインダを、摩擦によって帯電させることを特徴とする。
このような構成とすることにより、塗着前の混合粉体から凝集物を除去することができるとともに、メッシュを通過した混合粉体同士が集電体に塗着される前に凝集することを回避することができる。従って、電極層の厚みが略一定であり、特性が安定した電池を得ることができる。
該電池製造装置は、塗着ブース内で集電体を鉛直上方又は鉛直下方に搬送するものであることが好ましい。この場合、集電体の両端面に対して同時に且つ物質層を形成することができるからである。
また、上記した理由から、塗着ブース内で集電体を鉛直上方に搬送するとともに、前記塗着ブースのメッシュよりも上方に、集電体の出口に向かうに従って塗着ブースの上端部を狭小化する粉体捕集部を設けることが好ましい。この場合、前記集電体に塗着されずに前記メッシュの上方まで上昇した前記粉体及び前記有機バインダを粉体捕集部によって容易に回収することができるからである。
本発明によれば、塗着ブース内に配置したメッシュを振動させることで篩として機能させ、該メッシュ上に供給された活物質と有機バインダの混合粉体中、メッシュを通過したもののみを集電体に塗着させるようにしている。これにより塗着される前の混合粉体から凝集物が除去されるとともに、混合粉体同士の間に静電斥力が作用して該混合粉体同士が凝集することが回避される。
このように凝集物が存在する場合には該凝集物が予め除去され、しかも、塗布前の混合粉体が凝集することが回避されることから、集電体に塗着する混合粉体の粒度分布幅が狭くなる。このため、塗膜としての電極層の厚みが略均等となる。このように電極層の厚みを略一定にすることにより、特性が安定した電池を連続的に得ることができる。
また、メッシュの振動に伴って帯電した混合粉体と、アースがされる等した集電体との間に電位差が生じるため、混合粉体に、集電体に対する付着力が付与される。これにより、塗着効率が向上する。
本発明の実施の形態に係る電池製造装置の全体斜視概略図である。 図1の電池製造装置の概略正面縦断面図である。 図1に示す加圧ローラによって電極層をストリップ(集電体)ごと挟んだ状態を示す要部拡大側面図である。 別の実施の形態に係る電池製造装置が具備する塗着ブースの全体斜視概略図である。 リチウムイオン電池の構成を模式的に示した断面図である。 加熱処理の後にロール成形を行って得られた正極層中の粉体の状態を示す模式図である。
以下、本発明に係る電池の製造方法につき、それを実施するための電池製造装置との関係で好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る電池製造装置20の全体斜視概略図である。この電池製造装置20は、帯状の集電体(以下、ストリップと表記し、その参照符号を22とする)に対して混合粉体を塗着する際にストリップ22を囲繞する塗着ブース24と、該塗着ブース24内に設けられたメッシュ26とを備える。
塗着ブース24の上流側には、アルミニウム箔、銅箔、ニッケル箔等の金属箔が巻回されることで形成されたロール状集電体28(図2参照)が配置される。ストリップ22は、このロール状集電体28から引き出された帯形状体である。
ロール状集電体28と塗着ブース24との間には、ロール状集電体28からストリップ22を送り出すとともにストリップ22を支持するための1組の送り出しローラ30、30が互いに対向するようにして配設される。これら送り出しローラ30、30と、後述する払い出しローラ32、32(図2参照)との協動作用下に、ストリップ22が搬送される。
塗着ブース24は、図1及び図2に示すように、その長手方向が鉛直方向に沿って延在する。従って、本実施の形態では、ストリップ22は、塗着ブース24内を鉛直下方から鉛直上方に向かうように搬送される。
塗着ブース24は、ストリップ22の搬入口34が形成された底壁36と、前記底壁36から略垂直方向に立ち上がり且つストリップ22の進行方向に対して略平行方向に延在する長辺側壁38、38及び短辺側壁40、40と、メッシュ26よりも上方に設けられた粉体捕集部42とを有する。
すなわち、長辺側壁38、38の上端部には、鉛直方向に対して傾斜するとともに互いに接近する閉塞壁44、44が連なる。これら閉塞壁44、44により、塗着ブース24の上端部(粉体捕集部42)はテーパー状に収斂している。なお、短辺側壁40、40の上端部に連なる略正三角形状の三角壁46、46は、短辺側壁40、40と同様に、略鉛直方向に沿って延在する。
勿論、粉体捕集部42の天井壁47には、ストリップ22の搬出口48が貫通形成される。
塗着ブース24内には、上記したようにメッシュ26が設けられる。このメッシュ26は、好適には、後述する有機バインダと帯電列中の位置が離れているものからなる。
例えば、有機バインダとしてナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等を選定したときには、メッシュ26は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂からなるものが好ましい。また、有機バインダがアクリル樹脂からなる場合には、メッシュ26の材質はナイロン樹脂であるとよい。
このように、有機バインダとメッシュ26の材質として適切なものを選定することにより、有機バインダ(混合粉体)がメッシュ26の目を通過するとき、該有機バインダを含む混合粉体が摩擦によって容易に帯電する。
メッシュ26の上方には、ストリップ22が通る隔離壁50が設けられる。この隔離壁50は、粉体捕集部42内を浮遊する混合粉体、すなわち、メッシュ26を未だ通過していない混合粉体がストリップ22に塗着することを防止する役割を果たす。
塗着ブース24を構成する長辺側壁38の外部には、メッシュ26を振動させるための振動付与手段である超音波振動装置52が設置される。すなわち、メッシュ26は、超音波振動装置52の作用下に振動する。なお、振動付与手段は超音波振動装置52に限定されるものではなく、エアバイブレータ等であってもよい。
図示しないが、塗着ブース24には、活物質の粉体、有機バインダの粉体、及び導電材の粉体が混合された混合粉体をメッシュ26上に略均等に供給するための供給手段(例えば、フィーダ等)が設けられる。
塗着ブース24の下流側には、加熱装置54、加圧装置56(図1参照)、払い出しローラ32、32(図2参照)がこの順序で配設される。
加熱装置54は、ストリップ22の各端面に塗着された混合粉体に含まれる前記有機バインダを加熱するためのものである。この加熱により、有機バインダが一旦軟化する。その後、有機バインダが硬化することにより、混合粉体に含まれる活物質及び導電材が集電体の端面に強固に結着するとともに、活物質同士、導電材同士、活物質と導電材同士が結着して、堅牢な電極層60(図3参照)が形成される。
加熱装置54は、上記したようにバインダを軟化させることが可能なものであればよく、特に限定されるものではないが、好適な具体例としては、電磁誘導加熱器や紫外線(UV)照射器等が挙げられる。
加圧装置56は1組の加圧ローラ58、58を有し、これら加圧ローラ58、58の間に、電極層60が形成されたストリップ22が通される。このため、該ストリップ22の両端面に塗着・結着した電極層60が加圧ローラ58、58によって押圧され、その結果、所定の厚みとなるように圧潰される。
払い出しローラ32、32は互いに対向して配置され、ストリップ22を挟持する。上記したように、送り出しローラ30、30と払い出しローラ32、32によってストリップ22が送られる。
本実施の形態に係る電池製造装置20は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、その動作並びに作用効果につき、本実施の形態に係る電池の製造方法との関係で説明する。
はじめに、ロール状集電体28からストリップ22が若干引き出されて対向配置された1組の送り出しローラ30、30に挟まれ、さらに、塗着ブース24、加熱装置54、加圧装置56(加圧ローラ58、58)、払い出しローラ32、32に通される。このストリップ22ないしはロール状集電体28が、アースに対して電気的に接続される。
この状態で、送り出しローラ30、30及び払い出しローラ32、32が回転付勢されることに伴い、ロール状集電体28から新たな引き出しがなされる。なお、払い出しローラ32、32よりも下流側に送られたストリップ22は、図示しない巻回手段の作用下に巻回され、電極ロール体62となる。
新たに引き出されたストリップ22は、塗着ブース24の底壁36に形成された搬入口34から塗着ブース24内に搬入され、該塗着ブース24内を鉛直下方から鉛直上方に向かって移動する。換言すれば、ストリップ22は、塗着ブース24内で鉛直下方から鉛直上方に向かって、所定速度で緩やかに搬送される。
塗着ブース24内には、この移動に先立ち、図示しない供給手段から、電極反応を生起する活物質の粉体と、導電を担う導電材の粉体と、これらの粉体同士を結着する有機バインダとを含む混合粉体が、メッシュ26上の全体にわたって略均一に分散するように供給される。
この混合粉体につき若干説明すると、先ず、活物質は、電池の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、リチウムイオン二次電池を製造する場合、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム等を活物質として用いることができる。
導電材は、十分な導電性を示す物質であればよい。この種の物質としては金属粉体が挙げられるが、軽量であること等の利点を有することから、カーボンブラックをはじめとする各種の炭素粉体(炭素加工物粉体)が一層好適である。
有機バインダとしては、比較的低温で軟化する周知の有機化合物等を用いればよい。その好適な例としては、上記したナイロン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等が挙げられるが、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂であってもよい。
ここで、メッシュ26には、上記したような混合粉体が供給されることに先んじて、超音波振動装置52等の振動付与手段によって振動が付与されている。換言すれば、メッシュ26は予め振動している。このため、メッシュ26が篩として機能する。すなわち、混合粉体中、メッシュ26の目よりも粒度が小さい粉体のみがメッシュ26の目を通過する。一方、仮に混合粉体中に凝集体が存在する場合には、該凝集体は、メッシュ26の目を通過することなくメッシュ26上に残留する。
混合粉体中の有機バインダはメッシュ26上で振動されるため、該有機バインダとメッシュ26との間に摩擦が生じる。この摩擦により、有機バインダが帯電する。この帯電は、有機バインダの材質とメッシュ26の材質との帯電列中の差が大きいほど容易となる。すなわち、混合粉体は、粒度の小さなものが帯電した状態でメッシュ26の下方に落とされる。
メッシュ26を通過した混合粉体は、有機バインダが摩擦帯電しているために互いに電気的に反発する。混合粉体同士の間に静電斥力が作用するからである。このため、混合粉体同士が凝着を起こすこと、換言すれば、凝集体が形成されることが回避される。
以上のような理由から、メッシュ26を通過した混合粉体は、塗着ブース24内を、重力によって沈降しながら、互いの間に作用する静電斥力によって拡散(分散浮遊)する。
ストリップ22は、塗着ブース24内で、このように拡散した混合粉体中を通過する。上記したようにストリップ22はアースされているので、ストリップ22と混合粉体との間に電位差が存在する。この電位差に基づき、混合粉体が、静電気を介する静電作用によってストリップ22に引き寄せられ、その結果、該ストリップ22の各端面に効率よく塗着される。これにより、塗膜としての電極層60(図3参照)が形成される。
以上のように、本実施の形態によれば、振動するメッシュ26によって、混合粉体に押圧力を付加することなく凝集体を除去するとともに、混合粉体に静電斥力を付与することで、メッシュ26を通過した混合粉体がストリップ22に塗着する前に凝着することを回避するようにしている。このため、ストリップ22上に混合粉体を略均等な厚みで堆積させることができる。すなわち、電極層60の厚みが略一定となる。
しかも、上記したように、混合粉体が分散浮遊した後に静電作用を介してストリップ22に塗着する。このことも、電極層60の厚みが略一定となることに寄与する。
また、ストリップ22を鉛直方向に沿って移動させるようにしているので、混合粉体が、その両端面に容易に接触する。このため、ストリップ22の両端面に同時に電極層60を形成することができ、効率的である。
なお、ストリップ22において、メッシュ26よりも上方は隔離壁50に囲繞されている。この隔離壁50により、メッシュ26の目を通過する前の混合粉体がストリップ22に塗着することが防止される。
ストリップ22に塗着されることなく底壁36に沈降した混合粉体は、例えば、図示しない回収ラインを介して塗着ブース24から排出し、前記供給手段に戻せばよい。戻された混合粉体は、該供給手段からメッシュ26上に再供給される。
ストリップ22が鉛直下方から鉛直上方に向かうようにして移動することに伴い、該ストリップ22の近傍では、鉛直下方から鉛直上方に向かう気流が生じる。未塗着の混合粉体の一部は、この気流に同伴され、ストリップ22と隔離壁50の間のクリアランスから粉体捕集部42に進入する。
この場合、塗着ブース24の上端部(粉体捕集部42)は、閉塞壁44、44によってテーパー状に狭小化されている。このため、上昇した混合粉体は、効率よく閉塞壁44、44に衝突する。その結果、混合粉体の流動方向が、メッシュ26に向かって沈降するように変化する。すなわち、混合粉体が捕集され、メッシュ26上に再供給される。
未塗着の混合粉体は、以上のようにしてメッシュ26上に再供給される。このため、混合粉体の使用効率が向上するので、該混合粉体に含まれる活物質、導電材、バインダを再使用するための再生処理量が少なくなる。従って、コスト的に有利である。
ストリップ22の先端は、以上のようにして混合粉体が塗着される間、継続して下流側に送られている。従って、混合粉体の供給(メッシュ26の目の通過)が継続されることにより、ストリップ22の長手方向に沿って混合粉体が連続的に塗着される。換言すれば、電極層60が連続的に形成される。
このようにして電極層60が形成されたストリップ22の先端は、塗着ブース24の搬出口48を通過し、次に、加熱装置54の内部に進入して、該加熱装置54によって電極層60ごと加熱される。この加熱により、電極層60に含まれる有機バインダが軟化する。加熱温度は、例えば、150℃〜200℃程度に設定すればよい。
電極層60及びストリップ22の先端は、このように有機バインダが軟化した状態を継続している間に、加圧装置56を構成する加圧ローラ58、58の間に進入する。すなわち、図3に示すように電極層60に対してロール成形が施され、これにより、電極層60が所定の厚みに圧潰される。また、この圧潰によって電極層60中の気孔の割合を制御することができ、結局、電極層60の見掛け密度を大きくすることが可能となる。
加圧ローラ58、58を通過したストリップ22の先端は、互いに対向配置された払い出しローラ32、32に到達する。加圧装置56から払い出しローラ32、32に至るまでの間に電極層60中の有機バインダが冷却されて硬化し、これに伴い、電極層60に含まれる活物質及び導電材が集電体の端面に強固に結着するとともに、活物質同士、導電材同士、活物質と導電材同士が結着する。これにより、電極層60が堅牢で崩壊し難くなる。
ストリップ22の先端は、払い出しローラ32、32によってさらに送られる。すなわち、払い出しがなされる。
払い出しローラ32、32には電極層60が接触するものの、該電極層60は、加熱装置54を通過し且つその後の冷却によってストリップ22に堅牢に結着したものである。このため、電極層60がストリップ22から脱落する懸念が払拭される。
以上のようにして両端面に電極層60が形成されたストリップ22は、上記したように図示しない巻回手段の作用下に巻回され、電極ロール体62となる。
この電極ロール体62から切り出された切片が組み込まれた電池は、特性が安定している。電極層60の厚みが全体にわたって略均等であるからである。すなわち、本実施の形態によれば、特性が安定した電池を連続的に得ることが可能である。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、ストリップ22を、塗着ブース24内で鉛直下方に向かって搬送するようにしてもよい。又は、図4に示すように、水平方向に沿って長尺な形状の塗着ブース70であってもよい。なお、図4において、図1及び図2に示される構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。
この場合、ストリップ22は、水平方向に沿って搬送すればよい。また、ストリップ22の両面に電極層60を塗工するには、一端面に電極層60が塗工されたストリップ22を裏返し、電極層60が形成されていない残余の他端面が上方を向くようにして塗着ブース70内に搬入することにより、該他端面に電極層60を形成するようにすればよい。
また、加熱装置54を取り外すとともに、加圧ローラ58、58を加熱可能な構成とし、該加圧ローラ58、58によって電極層60を加圧すると同時に加熱するようにしてもよい。
又は、例えば、電磁誘導加熱器や紫外線(UV)照射器等の内部に1組の成形ローラを設け、誘導加熱やUV照射加熱を行っている最中に前記成形ローラによって電極層60に対する加熱処理及び成形を行うようにしてもよい。
さらに、本発明によって作製される電池は、リチウムイオン電池に特に限定されるものではなく、その他の種類の電池であってもよい。
20…電池製造装置 22…ストリップ
24、70…塗着ブース 26…メッシュ
28…ロール状集電体 34…搬入口
42…粉体捕集部 44…閉塞壁
48…搬出口 50…隔離壁
52…超音波振動装置 54…加熱装置
56…加圧装置 58…加圧ローラ
60…電極層 62…電極ロール体

Claims (6)

  1. 電極反応を生起する活物質の粉体を、帯状の集電体の、塗着ブースの内部に搬入される部位に対して有機バインダとともに塗着する電池の製造方法であって、
    前記塗着ブース内に設けられたメッシュ上に前記粉体とともに供給された前記有機バインダを、前記メッシュを振動させることで該メッシュを通過させるとともに帯電させる工程と、
    前記メッシュを通過し且つ帯電した前記有機バインダを、該有機バインダとともにメッシュを通過した前記粉体とともに、前記メッシュの下方で前記集電体の前記部位に塗着する工程と、
    を有し、
    前記集電体の前記塗着ブースへの送り出し、及び前記塗着ブースからの払い出しを連続的に行い、新たに前記塗着ブース内に搬入された部位に対する塗着を連続的に行うことを特徴とする電池の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法において、前記塗着ブース内で、前記集電体を鉛直上方又は鉛直下方に搬送することを特徴とする電池の製造方法。
  3. 請求項2記載の製造方法において、前記塗着ブース内で前記集電体を鉛直上方に搬送するとともに、前記塗着ブースの前記メッシュよりも上方に、前記集電体の出口に向かうに従って前記塗着ブースの上端部を狭小化することで設けた粉体捕集部によって、前記集電体に塗着されずに前記メッシュの上方まで上昇した前記粉体及び前記有機バインダを捕集することを特徴とする電池の製造方法。
  4. 電極反応を生起する活物質の粉体を、帯状の集電体の、塗着ブースの内部に搬入される部位に対して有機バインダとともに塗着するための電池製造装置であって、
    前記塗着ブース内に設けられて前記粉体及び前記有機バインダが供給されるメッシュと、
    前記メッシュを振動させる振動付与手段と、
    前記集電体を前記塗着ブースに連続的に送り出すための送り出し手段と、
    前記集電体を前記塗着ブースから連続的に払い出すための払い出し手段と、
    を備え、
    前記メッシュは、少なくとも、該メッシュを通過する前記有機バインダを、摩擦によって帯電させることを特徴とする電池製造装置。
  5. 請求項4記載の装置において、前記塗着ブース内で、前記集電体を鉛直上方又は鉛直下方に搬送することを特徴とする電池製造装置。
  6. 請求項5記載の装置において、前記塗着ブース内で前記集電体を鉛直上方に搬送するとともに、前記塗着ブースの前記メッシュよりも上方に、前記集電体の出口に向かうに従って前記塗着ブースの上端部を狭小化することで設けられた粉体捕集部を有し、
    前記粉体捕集部で、前記集電体に塗着されずに前記メッシュの上方まで上昇した前記粉体及び前記有機バインダを捕集することを特徴とする電池製造装置。
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