JP5869685B2 - 2重金めっき方法及び電子部品 - Google Patents

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Description

本発明は、下地金属の腐食等を防止するために施される、新規な金めっき方法、およびこの方法を用いて製造された電子部品に関する。
金は、高い延展性、耐食性を有する上に、銀、銅に次ぐ高い電気導電性を持つなど、優れた物理的、機械的性質を備えていることから電子工業分野において、配線材料、接点材料として使用されている。
また、コネクタ、小型リレーなどの高信頼性接点材料には、最終表面処理として、硬質金めっきが施されているが、その金めっきによって良好な耐食性を得るには、めっき層の厚みを少なくとも3μm以上にする必要があり、めっきの厚みがそれ以下であれば、ピンホールが残存し、良好な耐食性は得られない。この点は、接点材料として使用する場合には特に厳格であり、業界の常識となっている(めっきの厚みを薄くすると被膜のピンホールが指数関数的に増大し、耐食性などの特定が著しく低下する)。
めっき層に生じたピンホールをなくす技術としては、特許文献1に封孔処理液を用いて、貴金属めっき電気接点の封孔処理を行う方法が提案されている。
ここに、特許文献1は、下地金属に金、銀、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよびこれらの合金をめっきしためっき材を、水溶液中で直流電解して、めっき材を封孔処理する方法であって、水溶液は、下地金属または下地金属の1種もしくは2種以上について腐食抑制効果を有する有機化合物を含有し、水溶液のpHを7.0より大とし、陽極電流密度を0.3A/dm2以上、通電量を0.15クーロン/dm2以上に設定して実施するものである。
また、接点材料を被めっき材とした場合、接触抵抗が小さいことはもちろん、接点の開閉動作の繰り返しに対する耐久性が要求される。
接点材料を耐摩耗性の観点からみれば、ニッケル下地めっきの上に金または金―コバルト合金のめっきを施す技術を提案している特許文献2があり、金めっき品の耐食性を向上させる従来技術としては、金属物品にまずニッケルによる下地めっきを施して、その上から更に金めっきを施すことを提案している特許文献3や、リン青銅に錫系めっき層を施して、特定組成の液体潤滑剤を塗布することを提案している特許文献4などが知られている。
次の特許文献3は、金めっき品の耐食性を向上させる従来技術の一例である。
すなわち、この技術は、基材金属にニッケルまたはニッケルを含有する合金めっき等を下地として具備する金または金合金のめっき材の封孔処理方法であって、インヒビター水溶液に自己乳化剤を0.01〜5.0wt%添加することにより形成されたエマルジョンタイプの封孔処理液中で、めっき材を陽極として、極間電圧Eが0.1〜5.0Vの範囲で直流電解するものであり、これによって、環境汚染性がなく、しかも接触抵抗が低く、高耐食性の金めっき材(接点)を提供することを目的としている。
特開平05−311492号公報 特開平02−173288号公報 特開平09−170096号公報 特公平05−22322号公報
しかしながら、上記特許文献3では、基礎金属に下地としてニッケルメッキまたはニッケルを含有する合金メッキ等を施す必要があるので、作業工程が複雑となり、手間がかかる。
また、下地としてニッケルメッキを施し、更に金めっきを施すため、その接触抵抗は、金めっきのみを施した場合よりも高くなるので、著しく低い接触抵抗が要求される接点などの電子物品には望ましくない。
特にリレーの接点部などに金めっきのみを施す場合、上記のように、耐食性の観点からめっき層の厚みを少なくとも3μm以上にする必要がある。
しかしながら、金は高価な貴金属であるから、そのような金めっき膜であっても可能な限り薄くして金の消費量を抑えることが常に要請されており、金価格が高騰している近時にあっては、特にその要請が強くなっている。
本発明は、そのような要請に答えるべく、低コストで耐食性に優れた金めっき法と、その金めっき方法を用いて製造された接点用電子部品を提案するものである。
上記目的を達成するため本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、作業工程が簡単で、金の消費量を著しく抑制して、十分な耐食性を確保できる本発明方法に到達した。
第1の発明として提案する本発明方法は、第1のめっき処理として、被めっき材の表面に厚み1.2μm以下であって、かつ厚み0.9μm未満を除く基礎金めっき層を形成し、その後第2のめっき処理として、前記基礎金めっき層の表面に、前記基礎めっき層よりも微小な金の結晶を電解法で析出させることで、厚み0.8μm以下の仕上げ金めっき層を形成することを特徴としている。
第1のめっき処理として形成される基礎金めっき層は、電解法による従前の金めっき方法に限定されず、無電解法による金めっき、蒸着による金めっき法でも適用できる。一方、第2のめっき処理として形成される仕上げ金めっき層は、従来の金めっきの方法と同じ電解法を用いて実行されるので、特別なめっき設備は不要である。
本発明の特徴である第2のめっき処理では使用される仕上げめっき液は、3−8重量%の脂肪族アミンと、3−8重量%の有機酸とを少なくとも含ませた水溶液に、可溶性の金塩または金錯体を溶融させて生成されている。
ここに、可溶性金塩、金錯体は、例えばシアン化第一金カリウム、シアン化第二金カリウム、シアン化金アンモニウム、塩化第一金カリウム、塩化第二金カリウム、塩化第一金ナトリウ
ム、塩化第二金ナトリウム、チオ硫酸金カリウム、チオ硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金ナトリウム等が使用でき、本発明では、これらを組み合わせて用いることができる。
第2のめっき処理において使用する仕上げめっき液は、本発明者らが鋭意検討の結果、開発したもので、脂肪族アミンと、該脂肪族アミンを中和させるクエン酸などの有機酸を所定の割合で配合した水溶液である基礎液に可溶性の金塩又は金錯体を溶解させているが、可溶性金塩又は金錯体は、予め準備しておいた基礎液に後から混合するようにしてもよい。
このような仕上げめっき液は、電解法を実施する第2のめっき処理工程においては、そのまま電解液として使用することができ、そうしたときには、従前の電解法による金めっき層の形成時よりも、微小な金結晶が析出されるため、めっき膜を遅い速度で成長させることができ、その結果として、基礎金めっき層において残存しているピンホールを埋める封孔効果を生じる。また仕上げ金めっき層は、ピンホールを埋め尽くした上で、基礎金めっき層をコーティングするので、基礎金めっき層と一体化され、外観上、色や光沢も区別がつかないほどに同化する。
第2の発明として同時に提案される本発明は、接点材料となる被めっき材に、2重金めっき層を施している電子部品であって、被めっき材の表面には、1.2μm以下であって、かつ0.9μm未満を除く厚みの基礎金めっき層が形成され、かつ、該基礎金めっき層の表面には、該基礎金めっき層よりも微小な金の結晶を電解法で析出させて形成した0.8μm以下の仕上げ金めっき層を有した構造にしている、電子部品である。電子部品としては、接点用電子部品が好適である。
本発明方法によれば、基礎金めっき層にピンホールが残存していても、仕上げ金めっき層の形成時に生じる微細な金の結晶粒子によって、ピンホールは封孔処理される。したがって基礎金めっき層と仕上げ金めっき層とを合わせた全体の金めっき層を薄くしても、従来と同等の防食性が確保でき、同時に高価な金の消費量が著しく抑えられる。
本発明者らの実験では、従来の金めっき法では、実用的な耐食性を確保するため、3μmの厚みが必要であったものが、基礎金めっき層の厚みを1.2μm以下とし、仕上げ金めっき層の厚みを0.8μm以下としても、同じ耐食性を得ている。
(a)、(b)はそれぞれ、基礎金めっきが施された被めっき材、仕上げ金めっきが施された被めっき材の模式断面図である。 (a)、(b)はそれぞれ、基礎金めっき層、仕上げ金めっき層の表面顕微鏡写真の一例である。 本発明による2重金めっき法の工程の基本的な手順を示すフロー図である。 仕上げ金めっき用めっき設備の基本構成を示す図である。
本発明は、被めっき材となる銅、鉄鋼、ステンレスなどの金属物品に対して、第1のめっき処理として、一般的な条件で基礎金めっきを施し、その後、第2のめっき処理として、仕上げ金めっきを施す、2重金めっき法を提案するものである。
基礎金めっき層は、一般的な電解法によって、純金めっきや硬質金めっきが形成できるが、その実施条件、すなわち、めっき液の組成、陽、陰極間電圧及び電流、処理温度、処理時間等は、コストと品質とを勘案して経験的に決定される。
また、電解法によるものに限定されず、無電解法による金めっき、蒸着による金めっき等であってもよい。
ところで、リレー装置等の電子部品における接点部を構成する金属物品に金めっきを施す場合、電子部品に充分な耐久性を持たせるには、金めっき部分の耐食性が特に重要となる。
金はイオン化傾向が非常に低いので、めっき膜自身は腐食しにくいが、めっき膜にピンホールが残存していると、その直下の下地金属部分が外気や腐食性ガスに曝されて腐食することがある。この下地金属部分の腐食は、亜鉛メッキとは逆の現象で、金めっきの膜の存在によってかえって促進されてしまうことから、軽視できない問題である。
一般に、電解法は、めっき膜を形成する金属の塩を溶解させためっき液に、陽、陰極と、被めっき材とを漬たし、被めっき材を陰極に接触させた状態として、陽、陰極間に直流電圧を印加することによって、被めき材の表面にめっき液中の金属イオンを還元、析出させて金属の結晶を生成し、析出した多数の金属の結晶を核としてさらに成長、結合させて、被めっき材の表面全体に膜を形成して、その全体を覆うものである。
このような陰極での還元反応に対応して、陽極では酸化反応が生じ、これによって陽、陰極間に電流が通じる。なお、めっき処理では、めっき膜以外の生成物も生じるが、その生成物が具体的にどのようなものかは、めっき液の組成やpHの値等に依存する。
このような電解法によれば、めっき膜は、被めっき材の表面に最初に析出した小結晶が核となって成長し、互いに結合して膜となって形成されたものであるから、顕微鏡レベルでは一面が凹凸面になっており、ピンホールはその凹部、すなわちめっき膜が薄い部分に生じ易い。例えばめっき膜の微小な未着部はそのままピンホールとして残る。まためっき処理中の被めっき材同士の物理的な接触等に生じたヒビ等もピンホールとなる場合がある。
従来、電子部品の接点部に施される金めっきでは、ピンホールによる腐食が実用上問題にならないようにするため、少なくとも3μm程度の厚みが必要とされていたが、金めっきにおいて3μmはかなりの厚みであって、その材料として相当な金が消費され費用がかさむことになる。
これに対して、本発明は、電子部品の接点部等、被めっき材の表面に、まず基礎金めっき層を形成し、その後、前述した仕上げ用めっき液に、基礎金めっき層が形成された被めっき材を浸漬させて、電解法によって、仕上げ金めっき層を更に形成するものであるから、仕上げ金めっきは、従来の電解法による金めっきの方法と同じ要領で実施でき、実施が容易である。
仕上げ金めっき液に用いる電解液は、3−8重量%の脂肪族アミンと、3−8重量%の有機酸とを少なくとも含む水溶液に、可溶性の金塩又は金錯体を溶解させた構成とされている。
脂肪族アミンは、縮合アミンが使用でき、有機酸はクエン酸や酢酸、シュウ酸などが使用される。可溶性金塩又は金錯体としては、例えばシアン化第一金カリウム、シアン化第二金カリウム、シアン化金アンモニウム、塩化第一金カリウム、塩化第二金カリウム、塩化第一金ナトリウ
ム、塩化第二金ナトリウム、チオ硫酸金カリウム、チオ硫酸金ナトリウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金ナトリウム等が挙げられるが、これらを組み合わせて用いてもよい。
また、シアン化金は、10リットルの建浴量では、70―150g程度混合すればよく、必要に応じて、pH調整剤や光沢剤を用いる。
pH調整剤としては、硫酸アミノ化合物の水溶液が使用でき、光沢剤としては、塩化白金酸を含んだ水溶液が使用できる。
望ましいpHは、pH4〜6である。
仕上げ用めっきの処理では、陽、陰極間に4−6Vの電圧を印加して、0.7−1.5Aの電流を通じさせるとよいが、処理時間は、仕上げ金めっき層に要求する厚みによって決定される。
このような仕上げめっき液を電解液として用いて、電解法による金めっきを実施すれば、めっき膜の成長が一般的な電解法によるめっき方法に比べて遅くなるが、微小な結晶を析出させて緻密なめっき膜が得られる。そのため、基礎金めっき層の厚みを抑えることで、ピンホールが残存したとしても、そのピンホールを、仕上げ金めっき層の形成時に析出される微小な結晶粒子によって封孔することで、金の消費量が抑えられる。
仕上げ金めっきでは、基礎金めっき層に残存しているピンホールを封孔処理した後は、基礎金めっき層の表面を薄い被膜を形成する程度に成長させればよい。金の消費量及び処理時間等を考慮すれば、例えば、基礎金めっき層の厚みを1.2μm以下とし、仕上げ金めっき層の厚みを0.8μm以下としてもよい。これは充分なマージンを見込んだものであるが、その場合でも、従来の金めっき層の厚みを3μmとしたときと比べて、金の消費量が2/3に抑えられる。
厳密な管理の下では、基礎金めっき層の厚みを0.9μm以下とし、仕上げ金めっき層の厚みを0.6μm以下にすればよい。この場合、従来の金めっき層の厚みを3μmとしたときと比べて、金の消費量が1/2に抑えられる。
ついで、本発明による2重金めっき法を、図面を参照しながら説明する。
図1(a)−(b)は、それぞれ、基礎金めっき施された被めっき材の模式断面図と、更に、その上に仕上げ金めっきが施された被めっき材の模式断面図である。
図1(a)において、被めっき材1は例えばスチールであり、その表面には第1のめっき処理として、基礎金めっき層2が形成されている。基礎金めっき層2は凹凸面となっており、その微小な未着部3、及びヒビ4によってピンホールが生じている。
基礎金めっき層2の上面には、第2のめっき処理として、仕上げ金めっき層5が形成されると、仕上げ金めっき層5は、ピンホール3,4を含めて基礎金めっき層2を覆っており、ピンホールは、仕上げ金めっき層5によって完全に封孔されている。
なお、基礎金めっき層2と、仕上げ金めっき層5とは、外観からは区別できない程度に一体化されることが、実験により確認されている。
図2(a)−(b)は、それぞれ、基礎金めっき層の表面顕微鏡写真と、仕上げ金めっき層の表面顕微鏡写真の例である。
基礎金めっき層2の表面は粗い凹凸面であるのに対して、仕上げ金めっき層5の表面は非常に平滑になっている。
次いで、本発明による2重金めっき法の工程の基本的な手順を、図面を参照しながら説明する。
図3は、その基本手順の一例を示すフロー図である。基礎金めっきと仕上げ金めっきは、その実施条件が異なっているため、基礎金めっき用設備とは別に、仕上げ金めっき用設備が必要となる。
フロー中、ステップ100は、被めっき材を基礎金めっき用設備に投入して基礎金めっきを施す工程であり、この工程を終了した後は、ステップ101では、その設備から、基礎金めっき層の形成された被めっき材を取り出して洗浄する。
ステップ102は、洗浄済みの被めっき材を仕上げ金めっき用設備に投入して仕上げ金めっきを施す工程であり、この工程を終了した後は、ステップ103では、その設備から、仕上げ金めっき層の形成された被めっき材を取り出して洗浄する。
ステップ104は、仕上げ金めっき層の形成された被めっき材からサンプルを抜き取って品質試験する。品質試験では、サンプルの耐食性や、めっき膜の硬度等を試験する。
最後に、仕上げ金めっき用設備を、図面を参照しながら説明する。
図4は、仕上げ金めっき用設備として用いる傾斜バレル式めっき設備の構成図である。ここでは被めっき材として、電子部品の接点部材を想定している。
めっき設備10のバレル11は、絶縁性の樹脂等からなり、上端面が開口し、その中心軸が傾斜しており、モータ部12によって回転駆動される。バレル11はその内部構造を示すために縦断面図としている。陽極13はバレル11の開口部11aから内部に挿入され、陰極14はバレル11の底面に設けられている。仕上げ金めっきの処理では、開口11aから溢れない分量の仕上げ用めっき液20がバレル11に溜められ、1バッチの金属物品がめっき液20中に沈められる。バレル11を回転させながら、陽極13と陰極14との間に電流を流すことにより、各金属物品1の表面全体に仕上げめっき層の膜が形成される。
1 被めっき材
2 基礎金めっき層
3、4 ピンホール
5 仕上げ金めっき層
13 陽極
14 陰極

Claims (3)

  1. 第1のめっき処理として、被めっき材の表面に厚み1.2μm以下であって、かつ厚み0.9μm未満を除く基礎金めっき層を形成し、その後第2のめっき処理として、前記基礎金めっき層の表面に、前記基礎めっき層よりも微小な金の結晶を電解法で析出させることで、厚み0.8μm以下の仕上げ金めっき層を形成することを特徴とする2重金めっき方法。
  2. 請求項1において、
    前記仕上げ金めっき層は、3−8重量%の脂肪族アミンと、3−8重量%の有機酸とを少なくとも含む水溶液に、可溶性の金塩又は金錯体を溶解させた仕上げめっき液を用いて、形成することを特徴とする2重金めっき方法。
  3. 接点材料となる被めっき材に、2重金めっき層を施している電子部品であって、
    被めっき材の表面には、1.2μm以下であって、かつ0.9μm未満を除く厚みの基礎金めっき層が形成され、かつ、該基礎金めっき層の表面には、該基礎金めっき層よりも微小な金の結晶を電解法で析出させて形成した0.8μm以下の仕上げ金めっき層を有した構造にしている、電子部品。
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