JP5869502B2 - 成膜装置及び成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマを用いた成膜装置及び成膜方法に関する。
従来より、基板に薄膜を形成する際、プラズマ処理装置が多く用いられる。特に、成膜の製造ラインには、構造が簡単な平行平板型プラズマ処理装置が多く用いられる。この平行平板型プラズマ処理装置では、例えば13.6MHzの高周波の電力が用いられる。
しかし、平行平板型プラズマ処理装置では、従来より以下の点で問題があることが知られている。
・ 大型の成膜用基板に対応した広い成膜空間で空間的に均一なプラズマを生成することが難しいこと、
・ 成膜処理のスループットが低いこと、及び
・ 供給電力の増大に伴って成膜用基板へのイオンや電子の衝突が増加し、膜表面が滑らかでないこと。
上記問題は、今日の多様化する成膜処理にとってより大きな障害となっている。
一方、プラズマCVD法において、バリヤ性に優れた薄膜を高速で形成することができるフィルム成膜装置が知られている(特許文献1)。このフィルム成膜装置は、所定幅のフィルムを長手方向に移動させつつその表面に、プラズマCVD装置により成膜するフィルム成膜装置である。
具体的には、前記プラズマCVD装置は、プラズマ源と原料ガス供給手段とを有し、前記プラズマ源は、前記フィルムの幅方向に沿って同軸に配置された外筒と内筒とを有し、該両筒には、前記フィルムに対面する一側に軸方向に沿って複数の孔が設けられ、前記外筒はアノードとされ、前記内筒はカソードとされ、該カソード内でホロカソード放電を生じさせて、前記孔よりプラズマジェットを放出させ、前記フィルム表面に成膜させる。
特開2002−294458号公報
上記プラズマ成膜装置では、高速にバリヤ性の優れた薄膜を形成することができるが、膜厚の均一性については考慮されていない。膜厚を均一にするには、生成するプラズマの密度を均一にする必要があるが、上記プラズマ成膜装置には、プラズマの密度を均一にする手段が開示されていない。さらに、上記プラズマ成膜装置では、プラズマの密度を均一にするために、プラズマの強度分布を調整することもできない。
そこで、本発明は、基板を搬送しながらプラズマを用いて成膜するとき、均一な膜を形成するためにプラズマの強度分布を調整することができる、成膜装置及び成膜方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、プラズマを用いた成膜装置である。
当該成膜装置は、
成膜用基板の成膜中、前記成膜用基板を搬送する搬送機構と、
成膜用ガスを用いてプラズマを生成することにより、搬送中の前記成膜用基板に成膜を行うユニットであって、前記成膜用基板に対向するプレートに設けられた前記プレートの厚さ方向に貫通する複数の貫通孔と、前記貫通孔の深さ方向の異なる位置に、前記貫通孔のそれぞれの周に沿うように設けられた一対の電極と、前記貫通孔の前記内周面を覆う管状の誘電体と、を備えたプラズマ生成ユニットと、
前記プラズマ生成ユニットの前記貫通孔のそれぞれの前記電極に前記プラズマを生成するための電力を個別に供給する電力ユニットと、を有する。
前記一対の電極の内、前記成膜用基板から遠い位置にある第1電極は貫通孔内の空間から見て露出し、前記成膜用基板に対して近い位置にある第2電極は貫通孔内の前記空間から見て前記誘電体に覆われている。
前記貫通孔は、前記成膜用基板の搬送方向と直交する幅方向に沿って列状に設けられている、ことが好ましい。
前記電力ユニットは、前記電力の供給量を前記貫通孔毎に制御する制御部を備え、前記制御部は、前記成膜用基板に形成される膜の膜厚に応じて前記電力の供給量を制御する、ことが好ましい。
前記プラズマ生成ユニットの前記成膜用基板の搬送方向の下流側に、前記成膜用基板に形成される膜の膜厚の分布を計測する計測ユニットを有し、前記計測ユニットは計測結果を前記制御部に送り、前記制御部は、前記計測結果に応じて、膜の膜厚の分布が目標の分布になるように、前記電力の供給量を制御する、ことが好ましい。
前記電力ユニットは、前記電力の供給を電圧パルスにより供給し、前記制御部は、電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を用いて前記電力の供給量を制御する、ことが好ましい。
前記プラズマ生成ユニットでは、前記貫通孔が前記成膜用基板の搬送方向と直交する幅方向に沿って列状に設けられるとともに、前記搬送方向にも複数列設けられる、ことも好ましい。
前記成膜用基板は、ロールに巻かれたウェブ状のフィルムであり、
前記搬送機構は、フィルムをロールから引き出してフィルムの成膜のために前記フィルムを一方向に搬送した後、成膜されたフィルムを巻き取って成膜処理ロールにする、ことが好ましい。
この場合、前記搬送機構は、前記フィルムの膜厚を厚くするために、前記成膜処理ロールから成膜された前記フィルムを再度引き出して、前記一方向と反対方向に搬送し、成膜されたフィルムを巻き取って新たな成膜処理ロールにする、ことが好ましい。
前記電力ユニットは、高周波電力を前記プラズマ生成ユニットに供給し、
前記プレートは、誘電体であり、
前記第1電極は、環状の電極であって、前記プレートの第1の主表面上の、前記貫通孔の開口に沿って形成され、
前記第2電極は、環状の電極であり、前記プレートの前記第1の主表面と対向する第2の主表面上の、前記貫通孔の開口に沿って形成されて、前記プレートの前記第2の主表面に形成された接地導体に接続され、
前記第1電極に接続される給電線は、前記誘電体と前記接地導体とにより構成されるマイクロストリップ線路である、ことが好ましい。
また、本発明の他の一態様は、前記成膜装置を用いて成膜する方法である。
前記成膜用基板は、ロールに巻かれたウェブ状のフィルムである。
当該方法では、
成膜時、フィルムをロールから引き出してフィルムの成膜のために前記フィルムを搬送した後、成膜されたフィルムを巻き回して成膜処理ロールにする第1ステップと、
前記フィルムの膜厚を厚くするために、前記成膜処理ロールから成膜された前記フィルムを再度引き出して搬送し、成膜されたフィルムを巻き取って新たな成膜処理ロールにする第2ステップと、を含む。
当該方法では、前記第2ステップを繰り返すことにより、形成された膜の膜厚を目標の厚さにする。
上述の成膜装置及び成膜方法は、成膜用基板を搬送しながらプラズマを用いて成膜するとき、均一な膜を形成するためにプラズマの強度分布を調整することができる。
本実施形態の成膜装置の全体の概略構成図である。 (a)本実施形態のプラズマ生成ユニットの要部の断面斜視図であり、(b)は、(a)に示す要部の外観斜視図である。 本実施形態におけるプラズマの生成を説明する図である。 本実施形態の電力ユニット及びプラズマ生成ユニットの構成を説明する図である。 本実施形態の変形例を説明ずる図である。
以下、本発明の成膜装置及び成膜方法について詳細に説明する。
(成膜装置)
図1は、本実施形態の成膜装置10の全体構成を線で示した概略構成図である。成膜装置10は、成膜容器12と、搬送機構14と、プラズマ生成ユニット16と、電力ユニット18と、ガス供給ユニット20と、排気ユニット22と、を有する。本実施形態では、成膜用基板として、極めて薄いガラス板や樹脂フィルムであって、ロール状に巻くことのできるウェブ状のフレキシブルな基板を対象として説明する。しかし、本発明で用いる成膜用基板は、ウェブ状のフレキシブルな基板に限定されない。例えば、板状の硬い基板を成膜用基板とすることもできる。
成膜容器12の成膜空間内には、搬送機構14と、プラズマ生成ユニット16とが主に設けられている。成膜容器12は、成膜容器12内の成膜空間を所定の圧力に維持し、あるいは減圧し、成膜空間内で成膜用基板を成膜処理するための容器である。成膜容器12の外周の壁面のそれぞれには、成膜空間内の雰囲気を成膜処理に適した温度にするために、図示されない加熱ヒータが設けられている。なお、後述するように、本実施形態では、プラズマ生成を、誘電体バリア放電を用いて行う。すなわち、大気圧にてプラズマを生成することもできる。このため、成膜容器12内の内部空間は、必ずしも減圧状態にしなくてもよい。
搬送機構14が搬送する成膜用基板は、ロールに巻かれたウェブ状のフレキシブルなフィルムFである。ここでは、ロールは、回転ローラ14aあるいは回転ローラ14bである。搬送機構14は、回転ローラ14a,14bを備える。回転ローラ14a,14bは図示されない駆動モータに接続され、駆動モータの回転により、回転ローラ14a,14bが回転するように構成されている。駆動モータの回転方向は選択することができる。回転ローラ14a,14bにはフィルムFが巻き回されており、フィルムFはロール状を成している。搬送機構14は、後述するように成膜するとき、回転ローラ14a,14bのいずれか一方を巻き取りローラとし、他方を送りローラとして回転させる。すなわち、搬送機構14は、回転ローラ14a,14bの回転により、フィルムFをロール(回転ローラ14bに巻かれた状態)から引き出してフィルムFの成膜のためにフィルムFを一方向に搬送した後、成膜されたフィルムFを巻き取って成膜処理ロールにする。図1では、フィルムFが回転ローラ14bから回転ローラ14aに搬送されて、回転ローラ14aで巻き取られることが図示さされている。
本実施形態では、フィルムFの膜厚を厚くするために、フィルムFへの成膜を繰り返し行うことが好ましい。このとき、搬送機構14は、成膜後のフィルムFを回転ローラ14aで巻き取って得られた成膜処理ロールから成膜されたフィルムFを再度引き出して、回転ローラ14aから回転ローラ14bに向かって、すなわち、先の成膜中の搬送方向と反対方向に搬送することが好ましい。搬送中、フィルムFはプラズマ生成ユニット16により成膜されて膜厚が厚くなる。回転ローラ14bは、成膜されたフィルムFを巻き取って新たな成膜処理ロールにする。この後、さらに膜厚を厚くするために、回転ローラ14bから回転ローラ14aに向かって、すなわち、先の成膜中の搬送方向と反対方向に搬送する。搬送中、フィルムFはプラズマ生成ユニット16により成膜されて膜厚が厚くなる。回転ローラ14aは、成膜されたフィルムFを巻き取って新たな成膜処理ロールにする。このように、フィルムFの異なる方向への搬送を繰り返しながら、膜厚を厚くすることにより、フィルムFに形成される膜の膜厚を目標の厚さにすることが好ましい。
成膜容器12の天井面には、ガス供給ユニット20と接続されて、成膜用ガスを成膜容器12の成膜空間に導入する導入管20dが設けられ、プラズマ生成ユニット16に成膜用ガスを供給するように構成されている。
ガス供給ユニット20は、第1ガス源20a、第2ガス源20b及びマスフローコントローラ20cを有する。
第1ガス源20a及び第2ガス源20bは、成膜用ガスのガス源、例えば、シランガスや水素ガス等のガス源であり、フィルムFに形成する薄膜の成分を含むガスである。第1ガス源20aの第1成膜ガスと第2ガス源20bの第2成膜ガスの流量を、マスフローコントローラ20cにより調整し、成膜用ガスとして成膜容器12内に導入される。勿論、成膜用ガスが1種類のガスである場合、1つのガス源が用いられる。
成膜容器12の天井面には、成膜容器12内の成膜空間内の不要な成膜用ガスを排気する排気管22aが設けられている。排気管22aは、排気ユニット22と接続されている。これにより、成膜空間は一定の圧力に維持される。
排気ユニット22は、ロータリポンプあるいはドライポンプ等を含み、成膜容器12内の成膜空間を、一定の圧力に維持する。また、成膜空間における圧力を大気圧に比べて低くする場合、排気ユニット22は定められた圧力まで排気を行う。
プラズマ生成ユニット16は、成膜容器12内に設けられ、成膜空間に導入された成膜用ガスを用いてプラズマを生成することにより、搬送中のフィルムFに成膜を行う。具体的には、プラズマにより分解された成膜用ガスのうちラジカル化された成膜成分のガス分子をフィルムF上に堆積させることにより、すなわち、CVD(Chemical Vapor Deposition)により成膜を行う。プラズマ生成ユニット16は、プレート16a、第1電極16b、第2電極16c、管状の誘電体16d、給電線16e、及び接地導体16g、を主に有する。
図2(a),(b)は、プラズマ生成ユニット16の要部である、1つのプラズマ生成素子を説明する図である。図2(a)は、貫通孔16fに沿って切断した断面図である。
プレート16aは、フィルムFに対向するように設けられた誘電体板である。誘電体板として、テフロン(登録商標)やガラスエポキシマルチ等の樹脂板やガラス板が用いられる。プレート16aには、プレート16aの厚さ方向に貫通する複数の貫通孔16fが設けられている。貫通孔16fのそれぞれの深さ方向の異なる位置に、環状の第1電極16b及び第2電極16cが、貫通孔16fのそれぞれの周に沿うように設けられている。第1電極16bは、例えば銅で構成され、給電線16eを通して電力ユニット18と接続されている。プレート16aのフィルムFに近い主表面には、電力ユニット18を通して接地した接地導体16gが設けられている。第2電極16cは、例えば銅で構成され、接地導体16gと接続されている。
貫通孔16fのそれぞれには、貫通孔16fの内周面を覆う管状の誘電体16dが設けられている。管状の誘電体16dとして、例えば石英管あるいはセラミックが用いられる。
図2(a)に示すように、管状の誘電体16dの一方の端は、フィルムFから遠い貫通孔16fの開口に位置し、他方の端は、フィルムFに近い貫通孔16fの開口から突出するように設けられている。
環状の第1電極16bの内径は、管状の誘電体16dの内周面の内径に一致するように構成されている。したがって、第1電極16bがプレート16a上の貫通孔16fの一方の開口に配置されることにより、図2(b)に示すように、環状の第1電極16bの内周は、管状の誘電体16dの内周に沿うように設けられる。一方、環状の第2電極16cの内径は、管状の誘電体16dの外径に一致するように構成されている。したがって、第2電極16cがプレート16a上の貫通孔16fの他方の開口に配置されることにより、図2(b)に示すように、第2電極16cの内周は、管状の誘電体16dの外周に沿うように設けられる。
このような第1電極16b及び第2電極16dを管状の誘電体16d、貫通孔16fに設けることにより、フィルムFから遠い位置にある第1電極16bは貫通孔16f内の空間から見て露出し、フィルムFに対して近い位置にある第2電極16cは貫通孔16f内の空間から見て管状の誘電体16dに覆われている。
第1電極16bを、貫通孔16f内の空間から見て露出させ、第2電極16cを貫通孔16f内の空間から見て管状の誘電体16dに覆われるように構成することにより、貫通孔16fの空間内の第1電極16bと第2電極16cとの間の領域でプラズマを生成したとき、プラズマの生成に伴って、後述するように、フィルムFに向かってプラズマを押し出す力を発揮させるためである。
なお、プラズマ生成素子の貫通孔16f及び誘電体管16dは円管形状とし、プラズマ生成電極16b,16cは円環形状の電極としたが、これらの形状は円管形状や円環形状に制限されない。貫通孔16f及び誘電体管16dの断面は矩形形状としてもよく、プラズマ生成電極16b,16cも矩形の環形状としてもよい。
図3は、本実施形態におけるプラズマの生成を説明する図である。
第1電極16bと第2電極16cとの間に電圧を印加することで、第1電極16bと第2電極16cとの間の領域に成膜用ガスを用いたプラズマPが生成される。このとき、フィルムFから遠い第1電極16bは貫通孔16f内の空間から見て露出し、フィルムFに近い第2電極16cは貫通孔16f内の空間から見て管状の誘電体16dで覆われているので、生成したプラズマPにより第2電極16cの方へ引っ張る力が生成される。このようなプラズマPの発生による生じる力は、例えば、“Experimental Investigation of DBD Plasma Actuators Driven by Repetitive High Voltage Nanosecond Pulses with DC or Low-Frequency Sinusoidal Bias”(Dmitry F. Opaits et al., 38th AIAA Plasmadynamics and Lasers Conference<br> in conjunction with the <br> 16th, 25-28 June 2007)において説明されている。したがって、第1電極16b、第2電極16c及び管状の誘電体16dを有し、プラズマPを生成するプラズマ生成素子は、成膜用ガスを管状の誘電体16dで囲まれた貫通孔16f内の空間内に吸引して、プラズマPを生成し、さらに、プラズマPにより成膜用ガスが分解されて生成される成膜成分のラジカル分子をフィルムFに向けて吐出するアクチュエータとして機能する。
すなわち、成膜用ガスによって貫通孔16f内の空間でプラズマPが生成されると、図3中の下向きに引っ張る力が発生するので、プラズマPによって生成されたラジカル分子が貫通孔16fの下側の開口に引っ張られ、この開口から拡散するように下方に吐出される。
図4は、本実施形態の電力ユニット及びプラズマ生成ユニットの構成を説明する図である。
上述したように、第1電極16b、第2電極16c及び管状の誘電体16dを有するプラズマ生成素子は、管状の誘電体16dで囲まれた貫通孔16f内の空間でプラズマを生成することができる。図4では、プラズマ生成素子は符号17で示されている。プレート16aに設けられる複数の貫通孔16fは、図4に示されるように、フィルムFの搬送方向と直交する幅方向に沿って列状に設けられていることが好ましい。このような構成により、フィルムFの幅方向に沿ってプラズマ生成素子17が一列に形成される。プラズマを生成する複数のプラズマ生成素子17は、フィルムFの幅方向に沿って列状に形成されるので、搬送中のフィルムFに対して、プラズマPを用いてフィルムFの幅方向に一度に成膜することができる。
電力ユニット18は、高電圧電源18aと、制御部18bと、高電圧パルス発生回路18cと、を有する。電力ユニット18は、プラズマ生成素子17のそれぞれに電力を供給するように給電線16eを介して配線されている。
高電圧電源18aは、例えば500Vの電圧を高電圧パルス発生回路18cに供給する。
制御部18bは、フィルムFに形成される膜厚が目標の厚さになるように、電力の供給量を制御する部分で、コンピュータにより構成される。コンピュータでは、図示されないメモリに記憶されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することにより制御部18bが機能する。制御部18bは、プラズマ生成素子17のそれぞれに供給する電力の供給量を制御することが好ましい。
高電圧パルス発生回路18cは、プラズマ生成素子17のそれぞれに供給する電圧パルスを、制御部18bの指示に従って生成するように構成された回路である。なお、電圧パルスのレベルは、貫通孔16fでプラズマPができる程度であればよく、成膜空間内の圧力に依存する。
より好ましい態様として、電力ユニット18の高電圧パルス発生回路18cは、制御部18bによる指示により電圧パルスを生成し、この電圧パルスをプラズマ生成素子17のそれぞれに供給する。電圧パルスとして、例えば10kHz〜100MHzの周波数のパルスが用いられる。制御部18bは、フィルムFに形成される膜厚が目標の厚さになるように、形成される膜厚さに応じて電力の供給量を制御する。具体的には、制御部18bは、電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を用いて電力の供給量を制御する。フィルムFに形成される膜の膜厚が幅方向において薄い部分がある場合、この薄い部分に対応するプラズマ生成素子17に供給する電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を上げて、プラズマPの生成頻度を高める制御をするとよい。プラズマPの生成頻度を制御することにより、プラズマPの強度を制御することができる。
このように、本実施形態では、電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を用いてプラズマ生成素子17のそれぞれに供給する電力を調整することは、フィルムFに形成される膜の膜厚分布を所定の分布にする点で好ましい。しかし、フィルムFに形成される膜の膜厚分布を所定の分布にするために、パルス幅やパルス電圧のレベルを制御してもよい。
制御部18bによるフィルムFの膜厚の制御は、プラズマ生成ユニット16のフィルムFの搬送方向の下流側に設けられる膜の厚さ分布を計測する計測ユニット24(図4参照)による計測結果に基づいて行われることが好ましい。すなわち、計測ユニット24は、計測結果を制御部18bに送り、制御部18bは、計測結果に応じて、フィルムFの幅方向の膜厚の分布が目標の厚さ分布になるように、電力の供給量を制御することが好ましい。
計測ユニット24は、例えば、レーザ光照射部24aと受光部24bを備える。レーザ光照射部24と受光部24bはフィルムFの互いに異なる側に設けられる。レーザ光照射部24はフィルムFの幅方向にレーザ光を線状に照射し、フィルムFを透過したレーザ光の透過光を受光部24bは受光する。受光部24bは、受光した透過光の受光強度を計測結果として制御部18bに送る。制御部18bは、受光強度の強弱により、成膜の厚さの幅方向の分布の情報を取得することができる。
このようにフィルムFに形成された膜の膜厚の分布の計測結果に基づいて、プラズマ生成素子17のそれぞれに供給する電力の供給量を制御することで、フィルムFの幅方向に沿ったプラズマの強度分布を制御することができる。これにより、フィルムFの幅方向の成膜の厚さ分布を均一にすることができる。
電力ユニット18がプラズマ生成ユニット16に供給する電力が、1MHz〜100MHzの高周波パルスになっている場合、すなわち、電力ユニット18からの給電が、高周波電力の給電方式となっている場合、給電線16eを簡素に構成する点から、本実施形態では、好ましい形態として給電線16eをマイクロストリップ線路としている。この場合、第1電極16bは、プレート16aの一方の主表面(第1の主表面)上の、貫通孔16fの開口に沿って形成され、第2電極16cは、プレート16aの第1の主表面と対向する第2の主表面上の、貫通孔16fの開口に沿って形成される。第2電極16cは、プレート16aの第2の主表面に形成された接地導体16gに接続される。したがって、第1電極16bに接続される給電線16eは、プレート16aである板状の誘電体と接地導体16gとで構成されるマイクロストリップ線路を成すことができる。
電力ユニット18からの給電が、高周波(1MHz以上)電力の給電ではない場合、例えば、10kHz〜1MHz未満の周波数の電力の給電の場合、必ずしもマイクロストリップ線路による給電方式を用いる必要はない。この場合、接地導体16gを設けなくてもよく、給電線16eは、同軸ケーブルを用いることができる。
(成膜方法)
以下、本実施形態の成膜方法について説明する。
まず、成膜装置10では、成膜容器12内の成膜空間の雰囲気は一定の圧力に維持されるように排気ユニット22は駆動される。一方、成膜空間内には、ガス供給ユニット20を通して成膜用ガスが所定流量で定常的に導入される。このとき、フィルムFは回転ローラ14bから引き出され回転ローラ14aに巻き取られるように搬送される。このフィルムFの搬送中、第1電極16bと第2電極16cとの間に電力が供給される。これにより、プラズマ生成素子17のそれぞれで成膜用ガスを用いた誘電体バリア放電が発生し、プラズマが生成される。プラズマ生成素子17のそれぞれには、予め定められている単位時間当たりのパルス数の電圧パルスにより電力が供給される。
上記電力の供給により、貫通孔16f内の空間から見て露出した第1電極14bと、貫通孔16f内の空間から見て誘電体16dに覆われた第2電極14cとの間で成膜用ガスを用いたプラズマPが生成される。生成したプラズマPは、上述したように第1電極14bから第2電極14cに向けた力を受ける。プラズマPは、生成後、時間の経過とともにイオンが中性化されて、成膜成分のラジカル分子が生成される。このラジカル分子が、上記力を受けて、貫通孔16fからフィルムFに向かって吐出される。これにより、搬送中のフィルムFに薄膜が形成される。余分な中性ラジカルや成膜用ガスやイオンは、排気管22aから排出される。これにより、成膜空間内の圧力は一定に維持される。
フィルムF上に形成された薄膜の膜厚は、計測ユニット24で計測される。具体的には、フィルムFの幅方向に線状に照射したレーザ光のうち、膜を透過した透過光を受光部24bは受光する。受光部24は、生成した受光信号(受光強度の信号)を制御部18bに送る。制御部18bは、受光信号のレベルからレーザ光の透過率の分布を求める。制御部18bは、膜厚とレーザ光の透過率との関係を表した参照テーブルを備える。制御部18bは、この透過率の分布を用いて、参照テーブルを参照することにより、形成された膜のフィルムFの幅方向の膜厚の分布を得る。制御部18bは、例えば膜厚の分布のうち予め定められた許容範囲を下回るフィルムFの幅方向の位置とこの位置における膜厚のレベルを求め、求めたフィルムFの幅方向の位置に対応するプラズマ生成素子17を特定する。制御部18bは、さらに、この特定したプラズマ生成素子17に供給する電力の供給量を、求めた膜厚のレベルに基いて定める。制御部18bは、定めた電力の供給量から電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を定める。制御部18bは、定めたパルス数の制御信号を、高電圧パルス発生回路18cに送る。高電圧パルス発生回路18cは、制御部18bからの制御信号に従って指示どおりのパルス数の電圧パルスを生成する。勿論、制御部18bは、膜厚の分布のうち予め定められた許容範囲を上回る幅方向の位置とこの位置における膜厚のレベルを求め、求めた幅方向の位置に対応するプラズマ生成素子17を特定してもよい。この場合、制御部18bは、さらに、特定したプラズマ生成素子17に供給する電力の供給量を、求めた膜厚のレベルに基いて定めることができる。
こうして搬送しながら成膜されたフィルムFを、搬送ローラ14aは巻き取って成膜処理ロールにする。なお、フィルムFに形成された膜の膜厚が最終的に形成される目標の膜厚以下である場合、回転ローラ14aにより巻き取られた成膜処理ロールからフィルムFを引き出して、回転ローラ14bに向かってフィルムFを搬送する。搬送中、プラズマ生成ユニット16を通過するとき、プラズマを用いたフィルムFの成膜が行われる。これにより、フィルムF上の膜厚を厚くすることができる。このとき、図示されないが、厚さの厚くなった薄膜を計測する計測ユニットを、プラズマ生成素子17と回転ローラ14bとの間に設けてもよい。また、成膜が行われる前に、計測ユニット24により計測された膜の膜厚の分布に従って、制御部18bは、プラズマ生成素子17のそれぞれに供給する電力の供給量を定めてもよい。
言い換えると、フィルムFは、ロール(回転ローラ14aあるいは回転ローラ14b)に巻かれたウェブ状のフィルムであるとき、成膜時、フィルムFを回転ローラ14aあるいは回転ローラ14bから引き出してフィルムFの成膜のためにフィルムFを搬送した後、この搬送中成膜されたフィルムFを回転ローラ14aあるいは回転ローラ14bにより巻き回して成膜処理ロールにする(第1ステップ)。この後、フィルムFの膜厚を厚くするために、回転ローラ14aあるいは回転ローラ14bに巻き取られてできた成膜処理ロールから成膜されたフィルムFを再度引き出して搬送し、搬送中に成膜されたフィルムFを回転ローラ14bあるいは回転ローラ14aにより巻き取って新たな成膜処理ロールにする(第2ステップ)。さらに、上記第2ステップを繰り返すことにより、成膜厚さを目標の厚さにすることができる。すなわち、図1に示す右方向、左方向にフィルムFを搬送し、そのたびにプラズマ生成ユニット16でフィルムFの成膜をして膜厚を厚くする。
本実施形態では、回転ローラ14a,14bを用いて搬送するウェブ状のフィルムFを成膜用基板として用いるが、移動するベルト上に載置させて搬送する1枚のガラス基板や樹脂基板等を成膜用基板とすることもできる。
本実施形態について纏めると、以下のような効果を有する。
本実施形態では、フィルムFから遠い位置にある第1電極14bは貫通孔16f内の空間から見て露出し、フィルムFに対して近い位置にある第2電極14cは貫通孔16f内の空間から見て誘電体16dに覆われているので、成膜用ガスは、プラズマPの生成により吸引され、プラズマPから生成された成膜成分のラジアル分子が吐出してフィルムF上に堆積する。したがって、本実施形態では、高速に成膜することができる。しかも、電力ユニット18は、プラズマ生成ユニット16の貫通孔のそれぞれに設けられた第1電極16b、第2電極16cの間に電力を個別に供給するので、電力の供給を個別に制御することにより、容易にプラズマの強度分布を調整することができ、均一な膜を形成することができる。
貫通孔16fは、フィルムFの搬送方向と直交する幅方向に沿って列状に設けられているので、プラズマ生成素子17はフィルムFの幅方向に沿って列状に設けられている。このため、フィルムFの成膜を幅方向について一度に実施できるので、成膜を高速に行うことができる。
電力ユニット18の制御部18bは、プラズマ生成素子17の電力の供給量を貫通孔16f毎に、すなわちプラズマ生成素子17毎に制御し、制御部18bは、フィルムFに形成される膜の膜厚に応じて電力の供給量を制御する。したがって、本実施形態は、フィルムF上に均一な膜を容易に形成することができる。
プラズマ生成ユニット16のフィルムFの搬送方向の下流側に設けられる計測ユニット24は、フィルムFに形成される膜の膜厚の分布を計測し、計測ユニット24は計測結果を制御部18bに送る。制御部18bは、計測結果に応じて、膜厚の分布が目標の厚さ分布になるように、電力の供給量を制御する。このため、フィルムF上に均一な膜を一層容易に形成することができる。
このとき、電力ユニット18は、電力の供給を電圧パルスにより供給し、制御部18bは、電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を用いて電力の供給量を制御することが好ましい。この好ましい形態の場合、パルス数を用いて、プラズマの強度分布を容易に調整することができ、フィルムF上に均一な膜を形成する制御をより簡単に行うことができる。
また、第1電極16bは、プレート16aの第1の主表面上の、貫通孔16fの開口に沿って形成される。第2電極16cは、プレート16aの第1の主表面と対向する第2の主表面上の、貫通孔16fの開口に沿って形成され、プレート16aの第2の主表面に形成された接地導体16gに接続される。第1電極16bに接続される給電線16eは、誘電体であるプレート16aと接地導体16gとにより構成されるマイクロストリップ線路となっている。このため、第1電極16bに高周波電力を供給する場合、給電線16eを簡素な構成とすることができる。
本実施形態では、ロールに巻かれたウェブ状のフィルムFを、回転ローラ14a,14bを用いて図1中の右方向、左方向に搬送し、そのたびにプラズマ生成ユニット16で成膜して膜厚を厚くすることにより、目標とする厚さの膜をフィルムF上に効率よく形成することができる。
(変形例)
図5は、本実施形態の変形例を説明ずる図である。本変形例のプラズマ生成ユニット16では、貫通孔16fがフィルムFの幅方向に沿って列状に設けられるとともに、フィルムFの搬送方向にも複数列設けられている。すなわち、プラズマ生成素子17が、フィルムFの幅方向に沿って列状に設けられるとともに、フィルムFの搬送方向にも複数列設けられている。このようなプラズマ生成素子17は、個別に電源ユニット18と接続され、プラズマ生成素子17のそれぞれに供給される電力は、制御部18bで個別に制御される。このようにプラズマ生成素子17をフィルムFの幅方向のみならず搬送方向にも複数設けることで、フィルムFに形成する膜の成膜速度を向上することができる。成膜速度が向上するので、成膜速度に合わせてフィルムFの搬送速度を上昇させることができる。したがって、フィルムFに目標の膜厚の膜を形成する時間を短縮することができる。
本変形例の場合、プラズマ生成素子17のそれぞれに供給する成膜用ガスをフィルムFの搬送方向の位置に応じて変えてもよい。これにより、フィルムFに形成される薄膜を、異なる層が積層する多積層膜として形成することができる。
以上、本発明の成膜装置及び成膜方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態および変形例に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
10 成膜装置
12 成膜容器
14 搬送機構
16 プラズマ生成ユニット
16a プレート
16b 第1電極
16c 第2電極
16d 誘電体
16e 給電線
16f 貫通孔
16g 接地導体
18 電力ユニット
18a 高電圧電源
18b 制御部
18c 高電圧パルス発生回路
20 ガス供給ユニット
20a 第1ガス源
20b 第2ガス源
20c マスフローコントローラ
20d 導入管
22 排気ユニット
22a 排気管
24 計測ユニット
24a レーザ光照射部
24b 受光部

Claims (10)

  1. プラズマを用いた成膜装置であって、
    成膜用基板の成膜中、前記成膜用基板を搬送する搬送機構と、
    成膜用ガスを用いてプラズマを生成することにより、搬送中の前記成膜用基板に成膜を行うユニットであって、前記成膜用基板に対向するプレートに設けられた前記プレートの厚さ方向に貫通する複数の貫通孔と、前記貫通孔の深さ方向の異なる位置に、前記貫通孔のそれぞれの内周面に沿うように設けられた環状の一対の電極と、前記貫通孔の前記内周面を覆う管状の誘電体と、を備えたプラズマ生成ユニットと、
    前記プラズマ生成ユニットの前記貫通孔のそれぞれの前記電極に前記プラズマを生成するための電力を個別に供給する電力ユニットと、を有し、
    前記一対の電極の内、前記成膜用基板から遠い位置にある第1電極は貫通孔内の空間から見て露出し、前記成膜用基板に対して近い位置にある第2電極は貫通孔内の前記空間から見て前記誘電体に覆われている、ことを特徴とする成膜装置。
  2. 前記貫通孔は、前記成膜用基板の搬送方向と直交する幅方向に沿って列状に設けられている、請求項1に記載の成膜装置。
  3. 前記電力ユニットは、前記電力の供給量を前記貫通孔毎に制御する制御部を備え、前記制御部は、前記成膜用基板に形成される膜の膜厚に応じて前記電力の供給量を制御する、請求項1又は2に記載の成膜装置。
  4. 前記プラズマ生成ユニットの前記成膜用基板の搬送方向の下流側に、前記成膜用基板に形成される膜の膜厚の分布を計測する計測ユニットを有し、前記計測ユニットは計測結果を前記制御部に送り、前記制御部は、前記計測結果に応じて、膜の膜厚の分布が目標の分布になるように、前記電力の供給量を制御する、請求項3に記載の成膜装置。
  5. 前記電力ユニットは、前記電力の供給を電圧パルスにより供給し、前記制御部は、電圧パルスの単位時間当たりのパルス数を用いて前記電力の供給量を制御する、請求項3または4に記載の成膜装置。
  6. 前記プラズマ生成ユニットでは、前記貫通孔が前記成膜用基板の搬送方向と直交する幅方向に沿って列状に設けられるとともに、前記搬送方向にも複数列設けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の成膜装置。
  7. 前記成膜用基板は、ロールに巻かれたウェブ状のフィルムであり、
    前記搬送機構は、フィルムをロールから引き出してフィルムの成膜のために前記フィルムを一方向に搬送した後、成膜されたフィルムを巻き取って成膜処理ロールにする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の成膜装置。
  8. 前記搬送機構は、前記フィルムの膜厚を厚くするために、前記成膜処理ロールから成膜された前記フィルムを再度引き出して、前記一方向と反対方向に搬送し、成膜されたフィルムを巻き取って新たな成膜処理ロールにする、請求項7に記載の成膜装置。
  9. 前記電力ユニットは、高周波電力を前記プラズマ生成ユニットに供給し、
    前記プレートは、誘電体であり、
    前記第1電極は、前記プレートの第1の主表面上の、前記貫通孔の開口に沿って形成され、
    前記第2電極は、前記プレートの前記第1の主表面と対向する第2の主表面上の、前記貫通孔の開口に沿って形成されて、前記プレートの前記第2の主表面に形成された接地導体に接続され、
    前記第1電極に接続される給電線は、前記誘電体と前記接地導体とにより構成されるマイクロストリップ線路である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の成膜装置。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の成膜装置を用いて成膜する方法であって、
    前記成膜用基板は、ロールに巻かれたウェブ状のフィルムであり、
    成膜時、フィルムをロールから引き出してフィルムの成膜のために前記フィルムを搬送した後、成膜されたフィルムを巻き回して成膜処理ロールにする第1ステップと、
    前記フィルムの膜厚を厚くするために、前記成膜処理ロールから成膜された前記フィルムを再度引き出して搬送し、成膜されたフィルムを巻き取って新たな成膜処理ロールにする第2ステップと、を含み、
    前記第2ステップを繰り返すことにより、形成された膜の膜厚を目標の厚さにする、ことを特徴とする成膜方法。
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