JP5869350B2 - 鞍乗型車両のチェーンケース構造 - Google Patents
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このようなチェーンケース構造によれば、軽量化を図ることができるとともに、振動による音の発生も抑制することができる。
上述した従来の鞍乗型車両のチェーンケース構造では、チェーンケース内に付着したオイルがチェーンケースに浸透し、チェーンケース内面が外面に比べて膨潤し、結果として、上下ケースの合わせ面側である開放側端部が開こうとする非相似変形が発生する場合がある。
この場合、チェーンケースは、車幅方向外側がスイングアームに締結されていて、少なくとも締結部においては開きが抑制されるから、上下ケースの開放側端部の開きは、車幅方向内側において生じやすくなる。
そのような上下ケースの開放側端部の開きは、上下ケースの接合部に金属製ステー等を介して相互に締結することにより抑制することも考えられるが、そのようにすると、部品点数が増加するとともに、組み付け工数も増加するという別の問題が生じる。
本発明が解決しようとする課題は、ドライブチェーンへの給油が適切な量を超えた場合であっても、金属製ステー等を用いることなく、チェーンケースの変形を抑制することができる鞍乗型車両のチェーンケース構造を提供することである。
前記車体フレームに搭載された動力源から駆動力を出力するドライブスプロケットと、
前記後輪に連結されたドリブンスプロケットと、
前記ドライブスプロケットとドリブンスプロケットとの間に巻き掛けられ、ドライブスプロケットの駆動力をドリブンスプロケットに伝達するドライブチェーンと、
上下に分割可能な樹脂製の上ケースと下ケースとを有し、前記ドライブチェーンの上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーンの少なくとも車幅方向内側にて前記上ケースと下ケースとが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアームに締結されるチェーンケースと、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケースと下ケースとの接合部に、一方のケースに設けられた差込部と、この差込部と嵌り合う他方のケースに設けられた受部とを有する差込係止部を前記ドライブチェーンの長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部における差込部を上ケースと下ケースとに振り分けて設け、
前記相隣接する少なくとも一組の差込係止部における差込部は前記受部と係合する爪部を有し、前記受部は前記差込部の根本部の前後方向における端部よりも車幅方向に幅広の周壁を有する係合孔で構成し、前記差込部の根本部の前後方向における少なくとも一端部を、該根本部に隣接する前記係合孔の周壁に連結したことを特徴とする。
この鞍乗型車両のチェーンケース構造によれば、チェーンケースが樹脂製であるので、軽量化を図ることができるとともに、振動による音の発生も抑制することができる。
そして、少なくとも、上下ケースの開放側端部の開きが生じやすい車幅方向内側における上ケースと下ケースとの接合部には、一方のケースに設けられた差込部と、この差込部と嵌り合う他方のケースに設けられた受部とを有する差込係止部が、ドライブチェーンの長手方向に複数個設けられ、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部における差込部が上ケースと下ケースとに振り分けて設けられているので、少なくとも車幅方向内側における上ケースと下ケースとは、上記複数個の差込係止部によって強固に連結されることとなる。
したがって、ドライブチェーンへの給油が適切な量を超えたとしても、上下ケースの開放側端部の開きが生じやすい車幅方向内側におけるその開放側端部の開きが抑制され、結果として、チェーンケースの非相似変形が抑制されることとなる。
したがって、この発明によれば、金属製ステー等を用いることなく、チェーンケースの変形を抑制することができ、樹脂製チェーンケースの利点である軽量化および振動による音の発生抑制を両立させることができる。
また、変形が抑制される結果として、チェーンケース周辺構造とのクリアランス確保を最小限として、車両をコンパクトに形成できるとともに、変形抑制のための部品点数および組み付け工数の増加も抑制することができる。
このように構成すると、チェーンケースの車幅方向に作用する力によって差込部の根本部回りに生じるモーメントの一部を前記当接面で受けることができるから、差込部の根本部周辺に加わる荷重を低減させることができる。
このように構成すると、上ケースおよび下ケースの内壁部の剛性を共に向上させることができるから、差込係止部に加わる力を低減させることができる。
このように構成すると、クロスメンバの前方においても差込係止部によって上下のケース同士が係止されるため、上下のケース同士を強固に固定することが可能になるとともに、前後の差込係止部の間において、位置決め部によってスイングアームと上下のケースとが前後方向および車幅方向に関して位置決めされるから、前後の差込係止部に加わる力を低減させることができる。
このように構成すると、締結部間の強度を高めることができる。
このように構成すると、上ケースと下ケースの外壁部が車幅方向外側へ開こうとする力を、前記当接部のスイングアームへの当接によって規制することができるから、上下ケースの軽量化を図りながら、変形も抑制することができる。
このように構成すると、チェーンケース内に付着したオイルがチェーンケースに浸透し、チェーンケース内面が外面に比べて膨潤する際、厚さを一番小さくした周壁部の内面と外面との膨張度の差を小さくすることができる。したがって、周壁部の膨張差の影響が内壁部および外壁部に及びにくくなる。同様に、内壁部および外壁部は、周壁部から離れるにしたがって大となるように(逆に言えば内壁部に近いほど小となるように)構成されていることにより、内面と外面との膨張差の影響が内壁部および外壁部に及びにくくなる。結果として、チェーンケースの非相似変形を抑制しやすくなる。
車体フレーム2には,スイングアーム20がピボット軸21で揺動自在に設けられ,このスイングアーム20の後端に後輪WRが回転可能に支持されている。スイングアーム20と車体フレーム2との間にはクッションユニット8が設けられている。
上ケース30,下ケース40は,いずれも,例えばポリプロピレンで一体成型することができる。図1において,14はドライブチェーン5にオイルを差すための穴であり,14cはそのキャップである。
図示の上ケース30と下ケース40は、ドライブチェーン5の車幅方向内側と外側にて接合(11,12)されているが、チェーンケース10は車幅方向外側にてスイングアーム20に締結されているので、上ケース30と下ケース40とは、必ずしも車幅方向外側においては接合される必要はなく、ドライブチェーン5の少なくとも車幅方向内側にて接合される構成とすることができる。
前後方向において相隣接する差込係止部13、13の組数はチェーンケース10の大きさや形状に応じて適宜設定できる。図示のものは、相隣接する二組の差込係止部13(図7において略中央部に位置する二組の差込係止部(13(B)と13(C)の組,および13(C)と13(D)の組)における差込部(31,41)を上ケース30と下ケース40とに振り分けて設けたが、相隣接する少なくとも一組の差込係止部13,13における差込部31,41を上ケース30と下ケース40とに振り分けて設けた構成とすることができる。すなわち、図示のもにおける相隣接する差込係止部13の数は3個としたが、4個以上とすることもできるし、最低個数の2個とすることもできる。
なお、外壁部35には、後述する下ケース40の突片45pと嵌り合うように、接合面35sより上方へ向けて凹部35hが設けられている。
なお、外壁部45には、前述した上ケース30の凹部35hと嵌り合うように、接合面45sより上方へ向けて突片45pが設けられている。
そして、少なくとも、上下ケース30,40の開放側端部の開きが生じやすい車幅方向内側における上ケース30と下ケース40との接合部11には、一方のケース(30または40)に設けられた差込部(31または41)と、この差込部(31または41)と嵌り合う他方のケース(40または30)に設けられた受部(42または32)とを有する差込係止部13が、ドライブチェーン5の長手方向(前後方向)に複数個(図示のものは13(A)、13(B)、13(C)、13(D)の4個)設けられ、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部13,13における差込部31,41が上ケース30と下ケース40とに振り分けて設けられているので、少なくとも車幅方向内側における上ケース30と下ケース40とは、上記複数個の差込係止部13によって強固に連結されることとなる。
したがって、ドライブチェーン5への給油が適切な量を超えたとしても、上下ケース30,40の開放側端部の開きが生じやすい車幅方向内側(内側接合部11側)におけるその開放側端部の開きが抑制され、結果として、チェーンケース10の非相似変形が抑制されることとなる。
したがって、このチェーンケース構造によれば、金属製ステー等を用いることなく、チェーンケースの変形を抑制することができ、樹脂製チェーンケースの利点である軽量化および振動による音の発生抑制を両立させることができる。
また、変形が抑制される結果として、チェーンケース周辺構造とのクリアランス確保を最小限として、車両1をコンパクトに形成できるとともに、変形抑制のための部品点数および組み付け工数の増加も抑制することができる。
このように構成すると、爪部31f、41fによって上下ケース30,40の連結を強固にすることができるとともに、差込部31,41の根本部31b、41bの前後方向における少なくとも一端部が、該端部より幅広の、係合孔をなす周壁32w、42wに連結されていることで補強されるから、軽量化を図りながら、上下のケース30,40をより強固に連結することが可能になる。
なお、上述した、爪部、係合孔、および差込部根本部の係合孔周壁への連結構造は、相隣接する少なくとも一組の差込係止部に関して適用するだけでもよく、その適用された一組の差込係止部において上記と同様な効果が得られる。
このように構成すると、チェーンケース10の車幅方向に作用する力によって差込部31,41の根本部31b、41b回りに生じるモーメントの一部を前記当接面32t、42tで受けることができるから、差込部31,41の根本部31b、41b周辺に加わる荷重を低減させることができる。
なお、上述した、当接構造は、相隣接する少なくとも一組の差込係止部に関して適用するだけでもよく、その適用された一組の差込係止部において上記と同様な効果が得られる。
同じく図11,図13に示すように、下ケース40は、少なくとも内壁部44の一部を、ドライブチェーン5の長手方向と平行な横断面が凹凸状となるように形成する。凹部を符号44bで、凸部を44cで示す。
このように構成すると、上ケース30および下ケース40の内壁部34,44の剛性を共に向上させることができるから、差込係止部13に加わる力を低減させることができる。
上記凹部34b、44bには、それぞれ上下に延びるリブ34r、44rを設ける。このように構成すると、上ケース30および下ケース40の内壁部34,44の剛性を共に一層向上させることができる。
このように構成すると、締結部間の強度を高めることができる。
スイングアーム20とチェーンケース10との締結構造は適宜の構造を採用し得る。この実施の形態では、図2および図4に示すように、各締結部22f、22r、23f、23rに対応するスイングアーム20の位置に固定片27を一体に設け、固定片27にボルト27bで締結固定した。
このように構成すると、上ケース30と下ケース40の外壁部35,45が車幅方向外側へ開こうとする力を、当接部37,47のスイングアーム20への当接によって規制することができるから、上下ケース30,40の軽量化を図りながら、変形も抑制することができる。
当接部37,47は、いずれも車幅方向外側に向かって緩やかに突出する湾曲片で構成されおり、縦方向へ延びるリブ37r、47rで補強されている。このように構成すると、当接部37,47を適切な弾性および制振性を持たせてスイングアーム20に当接させることができる。
このように構成すると、チェーンケース10内に付着したオイルがチェーンケース10に浸透し、チェーンケース10内面が外面に比べて膨潤する際、厚さを一番小さくした周壁部33,43の内面と外面との膨張度の差を小さくすることができる。したがって、周壁部33,43の膨張差の影響が内壁部34,44および外壁部35,45に及びにくくなる。同様に、内壁部34,44および外壁部35,45は、周壁部33,43から離れるにしたがって大となるように(逆に言えば内壁部33,43に近いほど小となるように)構成されていることにより、内面と外面との膨張差の影響が内壁部34,44および外壁部35,45に及びにくくなる。結果として、チェーンケース10の非相似変形を抑制しやすくなる。
Claims (7)
- 車体フレーム(2)に揺動自在に支持されるとともに後輪(WR)を回転自在に支持するスイングアーム(20)と、
前記車体フレーム(2)に搭載された動力源(E)から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と、
前記後輪(WR)に連結されたドリブンスプロケット(4)と、
前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ、ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と、
上下に分割可能な樹脂製の上ケース(30)と下ケース(40)とを有し、前記ドライブチェーン(5)の上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーン(5)の少なくとも車幅方向内側にて前記上ケース(30)と下ケース(40)とが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアーム(20)に締結されるチェーンケース(10)と、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケース(30)と下ケース(40)との接合部(11)に、一方のケースに設けられた差込部(31,41)と、この差込部(31,41)と嵌り合う他方のケースに設けられた受部(32,42)とを有する差込係止部(13)を前記ドライブチェーン(5)の長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)を上ケース(30)と下ケース(40)とに振り分けて設け、
前記相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)は前記受部(32,42)と係合する爪部(31f、41f)を有し、前記受部(32,42)は前記差込部(31,41)の根本部の前後方向における端部よりも車幅方向に幅広の周壁(32w、42w)を有する係合孔で構成し、前記差込部(31,41)の根本部の前後方向における少なくとも一端部を、該根本部に隣接する前記係合孔の周壁(32w、42w)に連結したことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。 - 請求項1において、
前記相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における上ケース(30)の係合孔(32)と下ケース(40)の係合孔(42)には、それぞれの口縁部に、ケースの板厚に比べて長く車幅方向へ延びる当接面(32t、42t)を形成し、それら当接面同士を当接させたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。 - 車体フレーム(2)に揺動自在に支持されるとともに後輪(WR)を回転自在に支持するスイングアーム(20)と、
前記車体フレーム(2)に搭載された動力源(E)から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と、
前記後輪(WR)に連結されたドリブンスプロケット(4)と、
前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ、ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と、
上下に分割可能な樹脂製の上ケース(30)と下ケース(40)とを有し、前記ドライブチェーン(5)の上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーン(5)の少なくとも車幅方向内側にて前記上ケース(30)と下ケース(40)とが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアーム(20)に締結されるチェーンケース(10)と、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケース(30)と下ケース(40)との接合部(11)に、一方のケースに設けられた差込部(31,41)と、この差込部(31,41)と嵌り合う他方のケースに設けられた受部(32,42)とを有する差込係止部(13)を前記ドライブチェーン(5)の長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)を上ケース(30)と下ケース(40)とに振り分けて設け、
前記上ケース(30)と下ケース(40)はそれぞれ、前記ドライブチェーン(5)の外周側を覆う周壁部(33,43)と、この周壁部(33,43)と一体に構成され、前記ドライブチェーン(5)の車幅方向内側と外側を覆う内壁部(34,44)と外壁部(35,45)とを有し、少なくとも前記内壁部(34,44)の一部は、前記ドライブチェーン(5)の長手方向と平行な横断面を凹凸状に形成したことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。 - 車体フレーム(2)に揺動自在に支持されるとともに後輪(WR)を回転自在に支持するスイングアーム(20)と、
前記車体フレーム(2)に搭載された動力源(E)から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と、
前記後輪(WR)に連結されたドリブンスプロケット(4)と、
前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ、ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と、
上下に分割可能な樹脂製の上ケース(30)と下ケース(40)とを有し、前記ドライブチェーン(5)の上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーン(5)の少なくとも車幅方向内側にて前記上ケース(30)と下ケース(40)とが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアーム(20)に締結されるチェーンケース(10)と、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケース(30)と下ケース(40)との接合部(11)に、一方のケースに設けられた差込部(31,41)と、この差込部(31,41)と嵌り合う他方のケースに設けられた受部(32,42)とを有する差込係止部(13)を前記ドライブチェーン(5)の長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)を上ケース(30)と下ケース(40)とに振り分けて設け、
前記スイングアーム(20)は左右の腕部(24)を車幅方向に連結するクロスメンバ(25)を備えており、このクロスメンバ(25)の前後において、前記差込係止部(13)が設けられているとともに、それら前後の差込係止部(13)の間において、前記スイングアーム(20)と上下のケース(30,40)とを、前後方向および車幅方向に関して位置決めする位置決め部(26U,36,26L、46)を設けたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。 - 車体フレーム(2)に揺動自在に支持されるとともに後輪(WR)を回転自在に支持するスイングアーム(20)と、
前記車体フレーム(2)に搭載された動力源(E)から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と、
前記後輪(WR)に連結されたドリブンスプロケット(4)と、
前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ、ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と、
上下に分割可能な樹脂製の上ケース(30)と下ケース(40)とを有し、前記ドライブチェーン(5)の上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーン(5)の少なくとも車幅方向内側にて前記上ケース(30)と下ケース(40)とが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアーム(20)に締結されるチェーンケース(10)と、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケース(30)と下ケース(40)との接合部(11)に、一方のケースに設けられた差込部(31,41)と、この差込部(31,41)と嵌り合う他方のケースに設けられた受部(32,42)とを有する差込係止部(13)を前記ドライブチェーン(5)の長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)を上ケース(30)と下ケース(40)とに振り分けて設け、
前記スイングアーム(20)とチェーンケース10との締結部(22f、22r、23f、23r)は、スイングアーム(20)の後端部分と前半部分とにおいて、上ケース(30)と下ケース(40)とにそれぞれ設け、上ケース(30)と下ケース(40)のいずれにおいても、前後における締結部間の壁部の肉厚を他の部位よりも大としたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。 - 車体フレーム(2)に揺動自在に支持されるとともに後輪(WR)を回転自在に支持するスイングアーム(20)と、
前記車体フレーム(2)に搭載された動力源(E)から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と、
前記後輪(WR)に連結されたドリブンスプロケット(4)と、
前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ、ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と、
上下に分割可能な樹脂製の上ケース(30)と下ケース(40)とを有し、前記ドライブチェーン(5)の上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーン(5)の少なくとも車幅方向内側にて前記上ケース(30)と下ケース(40)とが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアーム(20)に締結されるチェーンケース(10)と、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケース(30)と下ケース(40)との接合部(11)に、一方のケースに設けられた差込部(31,41)と、この差込部(31,41)と嵌り合う他方のケースに設けられた受部(32,42)とを有する差込係止部(13)を前記ドライブチェーン(5)の長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)を上ケース(30)と下ケース(40)とに振り分けて設け、
前記上ケース(30)と下ケース(40)のそれぞれ外壁部(35,45)に、前記スイングアーム(20)の車幅方向内側面に車幅方向内側から当接する当接部(37,47)を設けたことを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。 - 車体フレーム(2)に揺動自在に支持されるとともに後輪(WR)を回転自在に支持するスイングアーム(20)と、
前記車体フレーム(2)に搭載された動力源(E)から駆動力を出力するドライブスプロケット(3)と、
前記後輪(WR)に連結されたドリブンスプロケット(4)と、
前記ドライブスプロケット(3)とドリブンスプロケット(4)との間に巻き掛けられ、ドライブスプロケット(3)の駆動力をドリブンスプロケット(4)に伝達するドライブチェーン(5)と、
上下に分割可能な樹脂製の上ケース(30)と下ケース(40)とを有し、前記ドライブチェーン(5)の上部および下部を覆うとともに、前記ドライブチェーン(5)の少なくとも車幅方向内側にて前記上ケース(30)と下ケース(40)とが接合され、車幅方向外側にて前記スイングアーム(20)に締結されるチェーンケース(10)と、を備えた鞍乗型車両のチェーンケース構造において、
前記上ケース(30)と下ケース(40)との接合部(11)に、一方のケースに設けられた差込部(31,41)と、この差込部(31,41)と嵌り合う他方のケースに設けられた受部(32,42)とを有する差込係止部(13)を前記ドライブチェーン(5)の長手方向に複数個設け、かつ、相隣接する少なくとも一組の差込係止部(13)における差込部(31,41)を上ケース(30)と下ケース(40)とに振り分けて設け、
前記上ケース(30)と下ケース(40)はそれぞれ、前記ドライブチェーン(5)の外周側を覆う周壁部(33,43)と、この周壁部(33,43)と一体に構成され、前記ドライブチェーン(5)の車幅方向内側と外側を覆う内壁部(34,44)と外壁部(35,45)とを有し、各壁部の厚さは、周壁部が一番小さく、内壁部(34,44)および外壁部(35,45)は、周壁部から離れるにしたがって大となるように構成されていることを特徴とする鞍乗型車両のチェーンケース構造。
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