JP5868667B2 - 光学素子の製造方法、及び、光学素子の製造装置 - Google Patents
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Description
このような光学素子の製造方法において、光学素子材料を加熱ガスで浮遊させて加熱し、下型の上面に落下させて供給する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、浮遊状態が仮に安定していたとしても、浮遊状態を解除する際には、加熱ガスの浮遊作用を均等に解除することは難しく、落下動作により供給位置がばらつく。
また、上記光学素子の製造方法において、上記位置決め工程では、上記位置決め部材は、上記光学素子材料のうち上記第1の成形型及び上記第2の成形型により成形される部分以外の部分に当接するようにしてもよい。
<第1実施形態>
図1A及び図1Bに示すように、光学素子の製造装置1は、加熱部10と、第1の成形型及び第2の成形型の一例である可動型21,31を有する可動型ユニット20,30と、制御部40と、加熱部移動機構50と、加熱部側ベース部60と、型側ベース部70と、位置決め部材80と、を備える。
図1A、図1B、及び図2に示すように、加熱部10は、本体部11と、電気コイル12と、気体供給管13と、熱電対14と、を有する。
熱電対14は、本体部11の上端の温度を測定する。この測定温度に基づき、図1Bに示す制御部40は、電気コイル12への供給電圧を制御する。
可動型ユニット20,30は、可動型21,31と、加熱ブロック22,32と、断熱ブロック23,33と、シリンダ24,34と、熱電対25,35と、を有する。
断熱ブロック23,33は、加熱ブロック22,32の熱を断熱する。
熱電対25,35は、加熱ブロック22,32の温度を測定する。制御部40は、加熱ブロック22,32の測定温度に基づき、ヒータ22a,32aの温度を制御して可動型21,31の温度(例えば540℃)を一定に維持する。
制御部40としては、CPU、記憶部、入出力部、I/F部等を有するごく標準的なコンピュータ(情報処理端末)を用いることができる。光学素子の製造装置1に複数の制御部が配置されるようにしてもよい。
加熱部支持部51は、加熱部10を本体部11の外周面において支持する。
ガイドプレート53は、加熱部側ベース部60に対して固定されている。
可動型ユニット取付部71,72には、可動型ユニット20,30がシリンダ24,34において取付けられている。可動型ユニット取付部71,72は、側壁73に固定されている。
加熱部10では、図1A或いは図2に示すように、気体供給管13によって供給される加熱ガスGが電気コイル12により加熱され、本体部11において光学素子材料100が加熱ガスGにより浮遊した状態で例えばガラス転移点以上になるまで加熱される(加熱工程)。なお、「加熱」とは、室温状態に対して熱を加えていることをいう。従って、例えば、本体部11内よりも低い温度状態(例えば室温状態)の光学素子材料100を本体部11に投入して、加熱工程において本体部11内で光学素子材料100の温度を室温よりも高い温度まで上昇させることができる。また、例えば、本体部11内よりも高い温度状態の光学素子材料100を本体部11に投入して、加熱工程において本体部11内で光学素子材料100の温度を室温よりも高い温度まで低下させることもできる。また、例えば、本体部11内と等温状態の光学素子材料100を本体部11に投入して、加熱工程において本体部11内で光学素子材料100の温度を室温よりも高い温度で保つこともできる。
また、自由落下した光学素子材料100は、2つの可動型21,31の間に供給される(供給工程)。
加圧工程において加圧された光学素子材料100は、可動型ユニット20,30のヒータ22a,32aの温度を降下させることにより、或いはヒータ22a,32aを停止させること(自然冷却)により、例えばガラス転移点以下になるまで加圧保持された状態のまま冷却される(冷却工程)。なお、冷却工程は、加圧工程の際のヒータ22a,32aの設定温度がガラス転移点以下(例えば490℃)の場合には、当該設定温度を変えないまま行われても良い。このことは、以下の実施形態でも同様である。冷却工程の後、光学素子材料100(製造された光学素子)は、図示しない材料搬送部或いは搬出機構により光学素子の製造装置1から搬出される。以上のようにして、光学素子が製造される。
上述の第1実施形態では、加熱部10から露出した後に位置決め部材80により位置決めされる光学素子材料100が、第1の成形型及び第2の成形型(可動型21,31)のうちの最初に接触する方に接触する前に位置決め部材80から分離する例について説明したが、本実施形態では、第1の成形型及び第2の成形型のうちの最初に接触する方に接触したとき以降に光学素子材料100が位置決め部材80から分離する例について説明する。
本実施形態では、上述の第1実施形態と相違する事項を中心に説明し、共通する事項については説明を適宜省略する。
熱風発生器112は、円筒形状を呈し、水平なX軸方向に延びる長手方向を有する。熱風発生器112内において電気コイル111が加熱したガスは、加熱ガスGとして材料加熱部113に供給される。
気体供給管114は、図示しない気体供給源から熱風発生器112にガスを供給する。気体供給管114の気体供給経路の途中には、バルブ115が設けられ、このバルブ115によって流量が調整されている。
熱電対116は、熱風発生器112の先端部分の温度(例えば約700度)を測定する。この測定温度に基づき、第1実施形態において上述した図1Bに示す制御部40は、電気コイル111への供給電圧を制御する。
なお、加熱部110の構造は、光学素子材料100を加熱ガスGにより浮遊させて加熱しうるものであれば、本実施の形態のものに限定されない。
以下に光学素子材料100から光学素子を製造する流れについて説明するが、上述の説明と重複する点については適宜説明を省略する。
上述の第1実施形態では、第1の成形型及び第2の成形型(可動型21,31)のうちの最初に接触する方に接触する前に位置決め部材80から分離する光学素子材料100は、加熱部10から露出した後に位置決め部材80により位置決めされる例について説明したが、本実施形態では、光学素子材料100は、加熱部210の内部において位置決め部材280により位置決めされる。
本実施形態では、上述の第1実施形態と相違する事項を中心に説明し、共通する事項については説明を適宜省略する。
可動型ユニット220は、上述の第1実施形態の可動型ユニット20と同一であり、凹型の成形面221a及びフランジ部221bが形成された可動型221と、ヒータ222aを有する加熱ブロック222と、断熱ブロック223と、シリンダ224と、図示しない熱電対と、を有する。
加熱部側ベース部260も、上述の第1実施形態の加熱部側ベース部60と同一である。
光学素子材料100は、加熱部210内で加熱ガスGにより浮遊した状態で例えばガラス転移点以上になるまで加熱される(加熱工程)。
上述の第3実施形態では、加熱部210の内部において位置決め部材280により位置決めされる光学素子材料100が、第1の成形型及び第2の成形型(可動型21,31)のうちの最初に接触する方に接触する前に位置決め部材280から分離する例について説明したが、本実施形態では、第1の成形型及び第2の成形型のうちの最初に接触する方に接触したとき以降に光学素子材料100が位置決め部材380から分離する例について説明する。
本実施形態では、分離工程のタイミングと、2つの可動型ユニット320,330が凸型の成形面331aを有する可動型321,331を有する点とにおいて上述の第3実施形態と相違し、その他の点は概ね同様であるため、相違する事項を中心に説明し、共通する事項については第3実施形態と同一の符号を図面に付して説明を適宜省略する。
位置決め部材380は、例えば、Z軸方向に延びる長手方向を有する円筒形状を呈し、光学素子材料100を位置決め部材380の下端において吸引する吸引機構を有する。
光学素子材料100は、加熱部210内で加熱ガスGにより浮遊した状態で例えばガラス転移点以上になるまで加熱される(加熱工程)。
図8A〜図8Cは、本発明の第4実施形態の第1変形例に係る光学素子の製造方法を説明するための光学素子の製造装置401の正面図である。
例えばガラス転移点以上になるまで光学素子材料100が加熱されると、図8Aに示すように、加熱部410の本体部411が2つの可動型321,331の間に上昇する。
冷却工程の後、光学素子材料100(製造された光学素子)は、位置決め部材380から分離され(分離工程)、図示しない材料搬送部或いは搬出機構により光学素子の製造装置から搬出される。以上のようにして、光学素子が製造される。
本変形例の光学素子の製造装置501は、加熱部510と、Z軸に対向するように配置された2つの可動型ユニット520,530と、型側ベース部570と、を有する。
可動型ユニット取付部571,572には、可動型ユニット520,530がシリンダ524,534において取付けられている。可動型ユニット取付部571,572は、側壁573に固定されている。
接触工程において、2つの可動型521、531が接触し、加圧工程において加圧された光学素子材料100は、可動型ユニット520,530のヒータ522a,532aの温度を降下させることにより、或いは自然冷却により、例えばガラス転移点以下になるまで加圧保持された状態のまま冷却される(冷却工程)。
図10A及び図10Bは平面図及び正面図であり、図10Cは平面図であり、図10Dは正面図である。
対向片611a,611bの内径d2は、本体部611の下部の内径d1よりも大きい(d2>d1)。対向片611a,611bの内周面611dの下部には、対向片611a,611bの内周面611dと本体部611の下部の内周面とに連続し、下端に近づくほど内径が徐々に小さくなる縮径部611a−1,611b−1が形成されている。
その後、加熱ガスGの流量が少なくなるか加熱ガスGが止まることにより、図10Bに示すように、光学素子材料100は、縮径部611a−1,611b−1に当接するまで下降し、例えば水平2軸方向(図示しないX軸方向及びY軸方向)に位置決めされる(位置決め工程)。このように、加熱部の本体部611は、位置決め部材としても機能する。
10 加熱部
11 本体部
12 電気コイル
13 気体供給管
14 熱電対
20,30 可動型ユニット
21,31 可動型
21a,31a 成形面
21b,31b フランジ部
22,32 加熱ブロック
22a,32a ヒータ
23,33 断熱ブロック
24,34 シリンダ
25,35 熱電対
40 制御部
50 加熱部移動機構
51 加熱部支持部
52 Z軸スライダ
53 ガイドプレート
60 加熱部側ベース部
71,72 可動型ユニット取付部
73 側壁
80 位置決め部材
81 貫通孔
81a 拡径部
110 加熱部
111 電気コイル
112 熱風発生器
113 材料加熱部
114 気体供給管
115 バルブ
116 熱電対
117 シャッタ
118 シャッタ駆動部
119 シャッタ支持部
180 位置決め部材
181 貫通孔
181a 大径部
181b 小径部
201 光学素子の製造装置
210 加熱部
211 本体部
213 気体供給管
220 可動型ユニット
221 可動型
221a 成形面
221b フランジ部
222 加熱ブロック
222a ヒータ
223 断熱ブロック
224 シリンダ
230 固定型ユニット
231 固定型
231a 成形面
231b フランジ部
232 加熱ブロック
232a ヒータ
233 断熱ブロック
250 加熱部移動機構
251 加熱部支持部
252 Z軸スライダ
253 ガイドプレート
260 加熱部側ベース部
270 型側ベース部
271,72 可動型ユニット取付部
273 側壁
280 位置決め部材
301 光学素子の製造装置
320,330 可動型ユニット
321,331 可動型
321a,331a 成形面
321b,331b フランジ部
322,332 加熱ブロック
322a,332a ヒータ
323,333 断熱ブロック
324,334 シリンダ
380 位置決め部材
Claims (5)
- 加熱部の内部において加熱ガスにより光学素子材料を浮遊させて加熱する加熱工程と、
加熱された前記光学素子材料を第1の成形型と第2の成形型との間に供給する供給工程と、
供給された前記光学素子材料が前記第1の成形型及び前記第2の成形型のいずれか一方の成形型に接触し、それ以降に該光学素子材料が他方の成形型に接触する接触工程と、
前記接触工程後の前記光学素子材料を前記第1の成形型及び前記第2の成形型により前記光学素子材料を加圧する加圧工程と、
加圧された前記光学素子材料を冷却する冷却工程と、を含み、
加熱された前記光学素子材料が前記接触工程において前記一方の成形型に接触する前に、位置決め部材を前記光学素子材料に当接させて該光学素子材料を位置決めする位置決め工程を更に含み、
前記位置決め工程は、前記光学素子材料が前記加熱部の内部に位置した状態で行われ、
前記供給工程では、前記位置決め工程で位置決めされた状態の前記光学素子材料を前記加熱部の外部に露出させ、前記第1の成形型と前記第2の成形型との間に供給する、光学素子の製造方法。 - 前記光学素子材料が前記一方の成形型に接触したとき以降に、前記光学素子材料に当接した前記位置決め部材を分離させる分離工程を更に含む、請求項1記載の光学素子の製造方法。
- 前記光学素子材料が前記一方の成形型に接触する前までに、前記光学素子材料に当接した前記位置決め部材を分離させる分離工程を更に含む、請求項1記載の光学素子の製造方法。
- 前記位置決め工程では、前記位置決め部材は、前記光学素子材料のうち前記第1の成形型及び前記第2の成形型により成形される部分以外の部分に当接する、請求項1から請求項3のいずれか1項記載の光学素子の製造方法。
- 光学素子材料を内部において加熱ガスにより浮遊させて加熱する加熱部と、
前記光学素子材料を加圧する第1の成形型及び第2の成形型と、
前記光学素子材料を前記第1の成形型と前記第2の成形型との間に供給する供給部と、
前記光学素子材料に当接して該光学素子材料を位置決めする位置決め部材と、を備え、
前記供給部により供給された前記光学素子材料は、前記第1の成形型及び前記第2の成形型のいずれか一方の成形型に接触し、それ以降に該光学素子材料が他方の成形型に接触し、
前記位置決め部材は、前記光学素子材料が前記一方の成形型に接触する前に前記光学素子材料が前記加熱部の内部に位置した状態で位置決めを行い、
前記供給部は、前記位置決め部材により位置決めされた状態の前記光学素子材料を前記加熱部の外部に露出させ、前記第1の成形型と前記第2の成形型との間に供給する、光学素子の製造装置。
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