JPH0971425A - 光学ガラス素子の成形装置 - Google Patents

光学ガラス素子の成形装置

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JPH0971425A
JPH0971425A JP22677295A JP22677295A JPH0971425A JP H0971425 A JPH0971425 A JP H0971425A JP 22677295 A JP22677295 A JP 22677295A JP 22677295 A JP22677295 A JP 22677295A JP H0971425 A JPH0971425 A JP H0971425A
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JP
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optical glass
molding
holder
mold
sleeve
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JP22677295A
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English (en)
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Mamoru Fujimura
守 藤村
Shigeya Sugata
茂也 菅田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/16Gearing or controlling mechanisms specially adapted for glass presses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B35/00Transporting of glass products during their manufacture, e.g. hot glass lenses, prisms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2215/00Press-moulding glass
    • C03B2215/66Means for providing special atmospheres, e.g. reduced pressure, inert gas, reducing gas, clean room

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多品種の光学ガラス素子を効率良く生産し、
かつ成形型表面に曇りが生ずるのを防ぐ。 【解決手段】 成形室1中に設けた加熱成形部Bと、加
圧部Aと冷却部Cと前記冷却部Cの前後に配設された供
給部D及び排出部Eを前記供給部D、冷却部C及び排出
部E間に下型19を移動させるマガジン12と、上型1
8及び下型19を上下方向に駆動する加圧シリンダ9及
び突き上げシリンダ10とを有する光学ガラス素子の成
形装置において、加熱成形部Bに固定され上下両型1
8,19の位置だしをするスリーブ20と、上下両型1
8,19と摺動可能に嵌合して光学ガラス素材を保持す
るホルダー21と、ホルダー21を支持するコイルバネ
と、複数の上型18を収納する上型ラック5を備えて構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱軟化した光学
ガラス素材を押圧し、光学ガラス素子を加圧成形する光
学ガラス素子の成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、レンズ自身の高性能化、レンズ系
のレンズ枚数削減の要求を満たすべく、非球面レンズの
必要性が高まっている。光学ガラス素子の製造には、古
くからガラス素材を球面研磨により仕上げていく手段が
用いられてきたが、非球面レンズを研磨により製造する
ことは現在の技術では非常に難しく、採算がとれないの
が現状である。そこで、成形により非球面レンズを製造
することが考えられているが、成形の容易なプラスチッ
ク材料は光学的な性能に限界があるために、ガラスを成
形する技術の開発が特に盛んに行われている。
【0003】従来、この種の技術としては、例えば図7
および図8の概念図で示す特開平2−92833号公報
に記載されるような成形装置が提案されている。
【0004】従来例の成形装置においては、マガジン5
0上に設けられた嵌合部49にフランジ部55を載置
し、上型56と下型57との間にガラス素材を設置して
スリーブ59の中に入れてフランジ部55の上に設置す
る。供給部D1の矢印方向にマガジン50を押して前記
フランジ部55を冷却部C1まで搬送し、突き上げ軸4
6により突き上げ台45上の上型56、下型57、ガラ
ス素材とスリーブ59を加熱成形部B1に投入し、ヒー
ター42により加熱したガラス素材を加熱軟化する。ガ
ラスが成形可能な温度になった後、加圧部A1の加圧シ
リンダ47を駆動して加圧軸44により上型56を加圧
してガラス素子58を成形しながら徐々にヒーター42
の温度を下げる。ガラスが変形しない温度まで冷却され
た後に圧力を解除して、フランジ部55および上下型5
6,57とガラス素子58を収納した状態で前記フラン
ジ部55に載置されているスリーブ59を突き上げシリ
ンダ48を駆動して冷却部C1に降ろす。次に、再びマ
ガジン50を動かしてスリーブ59を排出部E1に移動
し、スリーブ59内から上型56と下型57と成形した
ガラス素子58を取り出して光学ガラス素子を製造して
いる。なお、図7において、41は成形室、43は断熱
材、51はベース、52は成形室41を支持する支柱、
53は窒素供給穴、54は窒素排出穴である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平2−92833号公報に提案されている成形装置で
は、次のような問題点が生じる。すなわち、上型56と
下型57の二つの型と成形前のガラス素材をスリーブ5
9に入れて搬送する手段を採っているためにスリーブ5
9を複数用意しなければならず、その分コストがかさ
む。さらに、室温付近からスリーブ59ごと加熱炉にて
加熱しなければならないのでヒーター42の負担が大き
く、ガラスが成形可能な温度になるまで温度を上げるに
は時間がかかり、タクトタイムが長くなってしまう。ま
た、ガラス素材を型に直接接触させたまま加熱するた
め、低融点金属等を多く含むガラス素材を成形する際に
は型の表面に金属析出物による曇りを生じ、その結果成
形品の表面に欠陥を生じることになる可能性がある。
【0006】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
なされたもので、以下の光学ガラス素子の成形装置を提
供することを目的とする。請求項1の発明は成形型表面
に曇りが生ずることを防ぐことを目的とする。また、請
求項2の発明は多品種のレンズの生産を目的とする。さ
らに、請求項3の発明はガラスが冷却した後に容易にホ
ルダーから離型することを目的とする。そして、請求項
4の発明は、成形後に上型を光学ガラス素子から離型す
る際に、離型力を生じて上型に貼り付いた場合に、ホル
ダーと光学ガラス素子が成形終了とともに上昇する上型
と一緒にスリーブから抜け出してしまうのを防止するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下のように構成した。請求項1の発明
は、上下の成形型と不活性ガス雰囲気で満たされた成形
室中に設けられた加熱成形部と、加圧部と冷却部と前記
冷却部の前後に配設された供給部及び排出部を前記供給
部、冷却部及び排出部間に前記成形型を移動させるマガ
ジンと、前記成形型を上下方向に駆動する手段とを有す
る光学ガラス素子の成形装置において、前記加熱成形部
に固定され前記成形型の位置だしをするスリーブと、前
記成形型と摺動可能に嵌合して光学ガラス素材を保持す
るホルダーと、前記ホルダーを支持する手段とを設け
た。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の構成にあっ
て、上型を収納及び交換する上型ラックを備えることと
した。
【0009】請求項3の発明は、請求項1の構成にあっ
て、ホルダーの素材として、ホルダーの線膨張率<光学
ガラス素材の線膨張率、となるような素材を使用するこ
ととした。
【0010】請求項4の発明は、請求項1の構成にあっ
て、スリーブの内部に上型から成形した光学ガラス素子
とホルダーの離型を助ける離型ピンを備えることした。
【0011】請求項1の作用は次の通りである。不活性
ガス雰囲気で満たされた成形室中の加熱成形部でスリー
ブが予め加熱される。同じく加圧部に取り付けられた上
型も加熱成形部で加熱される。一方、供給部のマガジン
上には下型と光学ガラス素材を載置した下型を摺動可能
に嵌合するホルダーと前記ホルダーを支持する手段をセ
ットし、冷却部に移動させる。冷却部に移動された下型
とホルダーと光学ガラス素材とホルダーの支持手段は駆
動手段にて前記加熱成形部のスリーブ内に移送され、光
学ガラス素材と下型等が加熱される。光学ガラス素材が
加熱軟化された時点で加圧部により上型を下型の方向に
移動させ、光学ガラス素材を上型と下型で加圧成形す
る。加圧成形された光学ガラス素子は加圧部による圧力
を解除され、前記駆動手段によって冷却部にあるマガジ
ンにセットされ冷却された後、排出部に移送され、取り
出される。前記光学ガラス素材は加熱される際も前記ホ
ルダーに載置され、下型とは前記支持手段により接触せ
ず、加圧部により光学ガラス素材が加圧される瞬間に限
って上型および下型に接触するため型の表面に金属析出
による曇りは生じにくいし、従って光学ガラスの表面欠
陥は生じない。また、スリーブは前記加熱成形部で予め
加熱されているために下型等の加熱時間が短縮でき、従
ってタクトタイムが短くなる。
【0012】請求項2の作用は、上型ラックに成形型を
複数個内蔵しておき、成形前に前記上型ラックを回転さ
せて必要に応じて上型を直前に成形したものと交換でき
るようにすることである。このことにより、同時に多品
種の光学ガラスを生産したり、上型が劣化した際に段取
り時間無しで上型を交換できる。
【0013】請求項3の作用は、ホルダーの線膨張率を
光学ガラス素材の線膨張率より小さくすることで成形型
に光学ガラス素子の駄肉とホルダーの内壁を嵌合させ、
離型時に光学ガラス素子の姿勢を保つ作用をすること
と、離型してガラスが冷却した後に容易にホルダーから
光学ガラス素子が取り出せるようにすることである。
【0014】請求項4の作用は、光学ガラス素子を成形
した後に上型が光学ガラス素子から離型する際に離型力
を生じて上型に貼り付いた場合に、ホルダーと光学ガラ
ス素子が、成形終了と共に上昇する上型と一緒にスリー
ブから抜け出てしまうことを防止することである。
【0015】
【発明の実施の形態】
[発明の実施の形態1]本発明の実施の形態1の成形装
置を図1〜図4に基づいて説明する。図1は成形装置を
概略的に示す断面図、図2は成形型部とスリーブを示す
断面図、図3は上型ラックを示す上面図、図4はホルダ
ーを示し、図4(a)は上面図、図4(b)は断面図で
ある。
【0016】本実施の形態の成形装置は、図1に示すよ
うに、成形装置の垂直同軸上に加圧部Aおよび加熱成形
部Bを内部に備えた成形室1と、冷却部Cの前後に成形
用金型の供給部Dと排出部Eを配設して構成されてい
る。
【0017】加圧部Aは、加圧シリンダ9と加圧軸6か
らなっており、加圧シリンダ9は成形室1の上壁に取り
付けられ、加圧軸6は成形室1内に配設されている。こ
の加圧軸6は加圧シリンダ9により図1中上下方向に駆
動可能で、上型18を保持した上型ラック5を通して上
型18を下方に押し出すことで、スリーブ20内に上型
18を挿入し、成形時には圧力を上げて上型18を光学
ガラス素材22aに押し付けることができるようになっ
ている。
【0018】上型ラック5は、図3に示すように円盤形
状で、成形室1内に配置されており、上型18を保持す
るための保持孔5aが加圧軸6の下方で、かつラック軸
26を中心とする同心円上に8個設けられている。各保
持孔5aにはそれぞれベアリング4が配置され、それぞ
れの保持孔5aにセットされた上型18は、ベアリング
4により上型18が滑り落ちない程度の与圧を保ちなが
ら位置決めされている。この上型ラック5は、ラック軸
26を中心に回転可能となっており、ラック軸26を回
転することで、必要に応じて加圧軸6の下方に上型18
を配置させて、上型18の交換を可能にしている。
【0019】加熱成形部Bは、円筒形状のヒーター2と
ヒーター2の内側に配置された円筒形状のスリーブ20
からなっている。前記加熱成形部Bは断熱材3に覆われ
ており、スリーブ20はその内径部が加圧軸6の下方に
位置するように上下方向に向けて配置されている。
【0020】加圧部A、上型ラック5および加熱成形部
Bを配置する成形室1は、支柱14を介してベース13
の上方に設けられている。この成形室1は気密密閉され
ており、背面に設けた給気穴15より図示しない不活性
ガスボンベから不活性ガスを供給し、排気穴16から図
示しない真空ポンプにより排気することで成形室1内部
の雰囲気を不活性ガス雰囲気に置換可能にしている。
【0021】供給部Dは嵌合部11を持つマガジン12
からなり、マガジン12はベース13上を移動可能とな
っている。供給部Dより供給される成形型部Fは、図2
および図4に示すように、下型19と、光学ガラス素材
22aを載置する載置部27を備えた切り欠きを持った
円筒形状のホルダー21と、ホルダー21を保持するコ
イルバネ23と、両面が鏡面の平板形状の光学ガラス素
材22aとからなり、供給部Dにおいてはマガジン12
に設けられた嵌合部11に、下型19に取り付けられて
いる下型ベース25を嵌合した後、下型19の首の部分
にコイルバネ23を配置し、前記コイルバネ23の上に
下型19の首部と嵌合するように光学ガラス素材22a
を載置したホルダー21を乗せる。
【0022】駆動部Gは、突き上げシリンダ10と突き
上げ軸8と突き上げ台7より構成され、スリーブ20の
真下に配置されている。突き上げ軸8に取り付けられた
突き上げ台7は、突き上げシリンダ10によりマガジン
12に設けた嵌合部11を貫通してマガジン12上に設
置されている成形型部Fを垂直上方に移動させ、加熱成
形部B内のスリーブ20に下型18の外周部を嵌合させ
る。すなわち、下型19を含む成形型部Fを供給部Dよ
りスリーブ20内に突き上げ、成形型部Fの光学ガラス
素材22aを上型18と下型19により成形した後、成
形された光学ガラス素子22bを有する成形型部Fを冷
却部Cに戻す機能を有する。
【0023】冷却部Cは、マガジン12と窒素ブロー1
7とからなっており、スリーブ20内から戻された成形
型部Fの光学ガラス素子22bを冷却し得る位置に設け
られている。
【0024】前記上型17と下型18の成形面の形状は
凹面であり、成形面は鏡面に研磨されている。材質はS
iCであり、型の直径は12mmである。さらに、コイ
ルバネ23の材質はPSZ(安定化ジルコニア)で、線
径は1mm、自由長は10mmである。また、スリーブ
20の材質はSiCであり、外径は40mm、内径は3
0mmであった。スリーブ20の内径とホルダー21、
上型17、下型18の嵌合部分の隙間は0.01mmで
あった。ホルダー21の材質は日本タングステン社製O
M6(線膨張係数5.5×10-6)であった。
【0025】本実施の形態の成形装置の光学ガラス素子
の製造方法を説明する。光学ガラス素子22の硝材には
オハラ社のSF6(線膨張係数9.0×10-6)を用い
た。まず、図4に示すように、ホルダー21の載置部2
7に光学ガラス素材22aをセットした後に下型ベース
25上の下型19にコイルバネ23を乗せ、更にホルダ
ー21を乗せる。これが成形型部Fとなる。次に、マガ
ジン12の嵌合部11に前記成形型部Fに嵌める。マガ
ジン12を図1中左方向に搬送し、成形型部Fを供給部
Dから冷却部Cに搬送する。次に、突き上げシリンダ1
0により突き上げ軸8を動かして突き上げ台7に成形型
部Fを乗せ、成形型部Fを加熱成形部Bに在るスリーブ
20内に摺動可能に嵌合させる。この時、光学ガラス素
材22aはコイルバネ23の作用により、下型19とは
接触していない。
【0026】その後、加圧シリンダ9を駆動して加圧軸
6により上型18を上型ラック5より下方に押し出し、
上型18をスリーブ20内に上方から嵌合させる。前記
動作と同時にヒーター2の出力を大きくし、スリーブ2
0とその内部の上型18、下型19および光学ガラス素
材22aを加熱する。光学ガラス素材22aが軟化して
粘度が1011〜1012ポアズになる温度に上昇した後、
ヒーター2の温度を下げながら、加圧シリンダ9により
上型18を加圧して光学ガラス素子22bを成形する。
加圧の際、コイルバネ23は圧縮され、下型19はホル
ダー21と嵌合摺動して光学ガラス素材22aと接触
し、光学ガラス素材22aを上型18の間で成形する。
【0027】その後、徐々にガラスが冷えて前記光学ガ
ラス素子22bの粘度が1013ポアズを越えた時点で、
加圧シリンダ9の圧力を解放し、突き上げ軸8を降ろし
て成形型部Fを冷却部Cの嵌合部11に嵌め、窒素ブロ
ー17により更に冷却し、マガジン12を移動して排出
部Eに成形型部Fを移動する。そして、上型18は加圧
軸6を上昇させて、上型ラック5の中に収納する。成形
型部Fが十分冷却された後、ホルダー21から成形した
光学ガラス素子22bを取り出して成形を終了する。
【0028】前記成形にあたって、ホルダー21は線膨
張係数が光学ガラス素材22aの線膨張率よりも小さく
されているため、ホルダー21に載置された光学ガラス
素材22aが加熱されている成形中はホルダー21の内
壁に前記光学ガラス素材22aは締まりばめ状態にな
る。また、光学ガラス素子22bは成形を終了して冷却
された後には熱収縮してホルダー21の内壁から離れる
ため、前記ホルダー21から取り出しやすくなってい
る。なお、言うまでもなく光学ガラス素子22bを加熱
成形している間に、次の成形型部Fを供給部Dにセット
しておくことにより、光学ガラス素子の成形が連続的に
できる。
【0029】本実施の形態の光学ガラス素子の成形装置
によれば、従来のものよりも早いタクトで光学ガラス素
子を成形することができた。さらに、成形後の下型19
の表面に金属析出物による曇りを生ずることはなかっ
た。また、ホルダー21の線膨張係数は光学ガラス素子
22aの線膨張係数より小さいため、成形する際に光学
ガラス素子22bがホルダー21から抜けることはな
く、かつ成形後にあっては十分冷却されたホルダー21
から光学ガラス素子22bが抜けなくなることはなかっ
た。
【0030】本実施の形態においては上型18、下型1
9およびスリーブ20の材料としてSiCを用いたが、
この他にもガラスが焼き付きにくい耐熱セラミックス
類、例えばWC、AlN等が適していることは言うまで
もない。さらに、型の形状は制限されるものではなく、
非球面形状、凸の球面など自由に設定できる。
【0031】[発明の実施の形態2]本発明の実施の形
態2を図5に基づいて説明する。図5(a)は成形型部
とスリーブを示す中央縦断面図、図5(b)はスリーブ
を示す横断面図である。
【0032】本発明の実施の形態2では、図5(a)、
(b)に示すように、実施の形態1におけるスリーブ2
0の側面の同じ高さの部位に穴20aを4箇所設け、各
穴20aにそれぞれ離型ピン28をスリーブ20の外周
面側から差し込んでいる。各離型ピン28の先部はスリ
ーブ20の内径部に突出されるとともに、離型ピン28
を差し込む高さは成形中に通常の状態でホルダー21が
離型ピン28に当たることなく、かつ成形時に上型18
と衝突しない位置に設定されている。スリーブ20の材
質はSiCであり、離型ピン28の材質はSUS304
である。その他の構成は本発明の実施の形態1と同じで
ある。
【0033】本実施の形態における光学ガラス素子の製
造方法は、実施の形態1における製造方法と同じであ
る。本実施の形態における特有の作用としては、スリー
ブ20は上型18および下型19の外径部と摺動可能に
嵌合することで偏芯精度を確保するとともに、離型ピン
28を固定する作用を持つ。離型ピン28の作用は、成
形した光学ガラス素子22bが成形終了時に上型18に
張り付いた場合、成形時に光学ガラス素子22bと締ま
りばめ状態にあるホルダー21の上昇をくい止めること
で、上型18から光学ガラス素子22bを離型すること
である。
【0034】本実施の形態の光学ガラス素子の成形装置
によれば、従来のものよりも早いタクトで光学ガラス素
子22bを成形することができた。さらに、成形後に下
型19の表面に金属析出物による曇りを生ずることはな
かった。また、ホルダー21の線膨張係数は光学ガラス
素材22aの線膨張係数より小さいために、成形する際
に光学ガラス素子22bがホルダー21から抜けること
はなく、かつ成形後、十分冷却されたホルダー21から
光学ガラス素子22bが抜けなくなることはなかった。
さらに、本実施の形態特有の効果として、離型ピン28
をスリーブ20に取り付けたため、成形後の光学ガラス
素子22bが上型18に貼り付いたときも、ホルダー2
1が離型ピン28に係止してスリーブ20から抜けない
ため、光学ガラス素子22bは上型18から離型でき、
ホルダー21がスリーブ20の上部から抜け出るトラブ
ルにより成形動作が中断することはなくなった。
【0035】本実施の形態においては、上型18および
下型19とスリーブ20の材料としてSiCを用いた
が、この他にもガラスが焼き付きにくい耐熱セラミック
ス類、例えばWC、AlN等が適していることは言うま
でもない。さらに、型の形状は制限されるものではな
く、非球面形状、凸の球面など自由に設定できる。
【0036】[発明の実施の形態3]本発明の実施の形
態3を図6に基づいて説明する。図6は成形装置の一部
を概略的に示す断面図である。
【0037】本実施の形態の光学ガラス素子の成形装置
は、ベース13の中にマガジンヒーター29とマガジン
冷却管30と断熱材31を内蔵してある。マガジンヒー
ター29は供給部Dに位置するベース13に設け、供給
部Dにあるマガジン12と前記マガジン12の嵌合部1
1に乗せられた成形型部Fを加熱する。本実施の形態に
おいては、マガジンヒーター29にはコイルヒーターを
用い、光学ガラス素子の成形に際しては温度を400℃
にした。マガジン冷却管30は排出部Eに位置するベー
ス13に設け、排出部Eにあるマガジン12を冷却す
る。冷媒としては、水を用いた。断熱材31は、冷却部
Cに位置するベース13と供給部Dおよび排出部Eに位
置するベース13との境界に設けられている。この断熱
材31にはAl2 3 断熱ボードを用い、冷却部Cのマ
ガジン12が供給部Dおよび排出部Eからの熱的影響を
受けるのを防いでいる。その他の成形装置の構成は前記
実施の形態1と同様である。
【0038】上記構成の成形装置の作用としては、マガ
ジンヒーター29は供給部Dにあるマガジン12と前記
マガジン12の嵌合部11に載せられた成形型部Fを加
熱することで予め光学ガラス素材22aと下型19を加
熱しておき、加熱成形部でガラスを軟化させるまでの時
間を短縮する。また、マガジン冷却管30は排出部Eに
あるマガジン12を冷却することで、排出部Eにある成
形型部Fを取り出すまでの時間を短縮する。その他の作
用は前記実施の形態1と同様である。
【0039】本実施の形態によれば、マガジンヒーター
29とマガジン冷却管30により、前記実施の形態1よ
りもガラスの加熱と冷却にかかる時間を短縮することが
できるため、より早いタクトでレンズを成形することが
できた。さらに、成形後に下型19の表面に金属析出物
による曇りを生ずることはなかった。また、ホルダー2
1の線膨張係数は光学ガラス素材22aの線膨張係数よ
り小さいために、成形する際に光学ガラス素子22bが
ホルダー21から抜けることはなく、かつ成形後、十分
冷却されたホルダー21から光学ガラス素子22bが抜
けなくなることはない。
【0040】本実施の形態においては上型18、下型1
9とスリーブ20の材料としてSiCを用いたが、この
他にもガラスが焼き付きにくい耐熱セラミックス類、例
えばWC、AlN等が適していることは言うまでもな
い。さらに、型の形状は制限されるものではなく、非球
面形状、凸の球面など自由に設定できる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学ガラ
ス素子の成形装置は、以下の効果を得ることができる。
請求項1の発明は、コンパクトなスペースで多品種の光
学ガラス素子を成形することができる。また、従来より
もタクトタイムを短く成形でき、かつ型の表面に曇りを
生ずることがない。
【0042】請求項2の発明は、上型の交換を自動化し
て多品種少量生産や、連続成形に対応して光学ガラス素
子を製造することができる。
【0043】請求項3の発明は、光学ガラス素子が冷却
した後に容易にホルダーから取り外すことができる。
【0044】請求項4の発明は、光学ガラス素子の成形
後に、光学ガラス素子から上型を離型する際に離型力を
生じて上型に貼り付いた場合に、ホルダーと光学ガラス
素子が、成形終了と共に上昇する上型と一緒にスリーブ
から抜け出てしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の成形装置を概略的に示
す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1における成形型部とスリ
ーブを示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1における上型ラックを示
す上面図である。
【図4】本発明の実施の形態1におけるホルダーを示
し、図4(a)は上面図、図4(b)は断面図である。
【図5】本発明の実施の形態2における成形型部とスリ
ーブを示し、図5(a)は中央縦断面図、図5(b)は
スリーブの横断面図である。
【図6】本発明の実施の形態3の成形装置の一部を概略
的に示す断面図である。
【図7】従来技術の成形装置を概略的に示す断面図であ
る。
【図8】従来技術の成形装置における成形型部をスリー
ブを示す断面図である。
【符号の説明】
1 成形室 5 上型ラック 6 加圧軸 9 加圧シリンダ 11 嵌合部 12 マガジン 18 上型 19 下型 20 スリーブ 21 ホルダー 22a 光学ガラス素材 22b 光学ガラス素子 23 コイルバネ 28 離型ピン 29 マガジンヒーター 30 マガジン冷却管 31 断熱材 A 加圧部 B 加熱成形部 C 冷却部 D 供給部 E 排出部 F 成形型部 G 駆動部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下の成形型と不活性ガス雰囲気で満た
    された成形室中に設けられた加熱成形部と、加圧部と冷
    却部と前記冷却部の前後に配設された供給部及び排出部
    を前記供給部、冷却部及び排出部間に前記成形型を移動
    させるマガジンと、前記成形型を上下方向に駆動する手
    段とを有する光学ガラス素子の成形装置において、前記
    加熱成形部に固定され前記成形型の位置だしをするスリ
    ーブと、前記成形型と摺動可能に嵌合して光学ガラス素
    材を保持するホルダーと、前記ホルダーを支持する手段
    とを備えたことを特徴とする光学ガラス素子の成形装
    置。
  2. 【請求項2】 上型を収納及び交換する上型ラックを備
    えたことを特徴とする請求項1記載の光学ガラス素子の
    成形装置。
  3. 【請求項3】 前記ホルダーの素材として、ホルダーの
    線膨張率<光学ガラス素材の線膨張率、となるような素
    材を使用することを特徴とする請求項1記載の光学ガラ
    ス素子の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記スリーブの内部に上型から成形した
    光学ガラス素子とホルダーの離型を助ける離型ピンを備
    えたことを特徴とする請求項1記載の光学ガラス素子の
    成形装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004083135A1 (ja) * 2003-03-17 2004-09-30 Nikon Corporation ガラス光学素子成形装置
CN113772926A (zh) * 2021-09-26 2021-12-10 襄阳宇驰光学科技有限公司 一种光学镜头摄像机用光学玻璃型件加工方法

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