JP5865819B2 - 入力装置 - Google Patents

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本発明は、操作面の操作位置を検知可能な入力装置に係り、特に、透明基材表面に形成された透明電極間を接続するブリッジ配線の構成に関する。
特許文献1には、複数の透明電極間を電気的に接続するブリッジ配線(特許文献1には交差部分、中継電極と記載されている)をITOで形成した入力装置が開示されている。
また特許文献2には、複数の透明電極間を電気的に接続するブリッジ配線(特許文献2にはブリッジ配線と記載されている)をMo、Al、Au等で形成した入力装置が開示されている。
また特許文献3には、複数の透明電極間を電気的に接続するブリッジ配線(特許文献3には、導電部材と記載されている)を、金属層の単層又は少なくとも1層以上の金属層を含む複層を備えた導電体膜によって形成するとの記載がある。金属層の材料としては、金、銀、銅、モリブデン等を選択できる。また特許文献3には視認側に金属酸化物層を形成することで、導電体膜を視認しづらくできるとしている。
また特許文献4には、複数の透明電極間を電気的に接続するブリッジ配線(特許文献4には、第2透光性導電膜と記載されている)の一例として、ITO層、銀系金属層及びITO層が積層された透光性導電膜が記載されている。
なお透明電極の形成面を構成する透明基材と、ブリッジ配線との間には絶縁層が介在している。すなわちブリッジ配線は絶縁層の表面を通って各透明電極間を電気的に接続している。
特開2008−310550号公報 特開2010−271796号公報 WO2010/150668号 特開2011−128674号公報
特許文献1では、ブリッジ配線をITOで形成しており、ブリッジ配線の配線抵抗が大きくなる問題があった。
また特許文献2のように、金属材料でブリッジ配線を形成することで、ブリッジ配線の配線抵抗をITOより低くできるが、良好な不可視特性、すなわちブリッジ配線が見えてはならず、さらにブリッジ配線の耐環境性(耐湿性や耐熱性)を向上させることが必要であった。加えて、ブリッジ配線の形成面を構成する絶縁層との間の良好な密着性を確保することが必要であった。
特許文献3には、ブリッジ配線の不可視性を改善できる点が記載されている。また特許文献4にはブリッジ配線のシート抵抗を低くできる点が記載されている。なお特許文献3,4には、ブリッジ配線を積層構造にする点が記載されているものの、絶縁層の表面から透明電極の表面にかけて、各層がどのように形成されるのか断面図などで示されていない。
このようにブリッジ配線をITOや金属層、さらにはこれらを積層した構造は公知であるが、特許文献1〜4に記載された発明には、ブリッジ配線を構成する金属層としてCu、Cu合金あるいはAg合金を用いた場合に、良好な不可視性、絶縁層との密着性の確保、耐環境性(高温環境、高温・高湿環境)の向上、及び静電破壊耐性の向上を図ることが可能なブリッジ配線を有する入力装置の構造について何ら開示されていない。
そこで本発明は上記従来の課題を解決するためのものであり、特に、低抵抗金属としてCu、Cu合金あるいはAg合金を用いた際に、良好な不可視特性を確保できるとともに、ブリッジ配線の耐環境性や静電破壊耐性等を向上させることが可能な入力装置を提供することを目的とする。
本発明における入力装置は、透明基材と、前記透明基材の第1の面に形成された複数の透明電極と、前記透明電極間を電気的に接続するブリッジ配線と、前記透明基材と前記ブリッジ配線との間に形成された絶縁層と、を有し、
前記透明電極は、複数の第1の透明電極と、複数のITOからなる第2の透明電極とを備え、各第1の透明電極が第1の方向に連結されており、前記第1の透明電極の連結部の表面に前記絶縁層が形成され、前記絶縁層の絶縁表面を通って形成された前記ブリッジ配線により各第2の透明電極が、前記第1の方向と交叉する第2の方向に連結されており、
前記絶縁層は、ノボラック樹脂で形成されており、
前記絶縁層は、前記第1の透明電極の連結部と前記第2の透明電極との間の空間を埋めるとともに前記第2の透明電極の表面にまで乗り上げて形成されており、
前記ブリッジ配線は、前記絶縁層の表面から前記第2の透明電極の表面にかけて接して形成されたアモルファスITOからなる下地層と、前記下地層の表面のみに形成されたCu、Cu合金あるいはAg合金からなる金属層と、前記金属層の表面のみに形成されたアモルファスITOからなる導電性酸化物保護層との積層構造を備えることを特徴とするものである。
これにより良好な不可視特性を確保できるとともに、ブリッジ配線の低抵抗化及び静電破壊耐性の向上を実現でき、さらにブリッジ配線と絶縁層との間の密着性を良好にできる。また、アモルファスITOからなる下地層は、ノボラック樹脂からなる絶縁層の吸水性に起因する水分に対するバリア層として機能する。さらに環境変化に伴うノボラック樹脂からなる絶縁層の収縮に対してアモルファスITOからなる下地層は適切に追従できる。また、アモルファスITOからなる導電性酸化物保護層を、ブリッジ配線の表面側から流入してくる水分に対するバリア層として機能させることができる。このように良好な耐環境性(耐湿性、耐熱性)も確保できる。
また本発明では、前記ブリッジ配線は、3.5kV以上のESD特性を備えることが好適である。また、前記ブリッジ配線のシート抵抗値Rsは、55Ω/□以下であることが好ましい。
また前記金属層の膜厚は、6〜10nmであることが好ましい。
また本発明では、前記ブリッジ配線は、各透明電極の表面、前記絶縁層の表面及び前記透明基材の表面に、前記下地層、前記金属層及び前記導電性酸化物保護層を重ねて積層した後、フォトリソグラフィ技術により前記絶縁層の表面から前記第2の透明電極層の表面にかけて細長い形状に残したものであることが好ましい。
また前記絶縁層には、ブリーチングが施されていることが好ましい。
また本発明は、前記ブリッジ配線の表面には、光学透明粘着層が接している構成に好ましく適用できる。また、前記透明基材の第1の面側と、表面が操作面であるパネル間が前記光学透明粘着層により接合されている構成に好ましく適用できる。
本発明では、Cu合金からなる前記金属層は、CuNi層であることが好適である。また、Ag合金からなる前記金属層は、AgPdCu層であることが好適である。
本発明の入力装置によれば、良好な不可視特性を確保できるとともに、ブリッジ配線の低抵抗化及び静電破壊耐性の向上を実現でき、さらにブリッジ配線と絶縁層との間の密着性を良好にできる。また、アモルファスITOからなる下地層は、ノボラック樹脂からなる絶縁層の吸水性に起因する水分に対するバリア層として機能する。さらに環境変化に伴うノボラック樹脂からなる絶縁層の収縮に対してアモルファスITOからなる下地層は適切に追従できる。また、アモルファスITOからなる導電性酸化物保護層を、ブリッジ配線の表面側から流入してくる水分に対するバリア層として機能させることができる。このように良好な耐環境性(耐湿性、耐熱性)も確保できる。
図1は、本実施形態における入力装置(タッチパネル)を構成する透明基材の表面に形成された各透明電極及び配線部を示す平面図である。 図2(a)は、図1に示す入力装置の拡大平面図であり、図2(b)は、図2(a)をA−Aに沿って切断し矢印方向から見た入力装置の部分拡大縦断面図であり、図2(c)は、図2(b)とは一部異なる入力装置の部分拡大縦断面図である。 図3(a)は、第1の実施形態におけるブリッジ配線の拡大縦断面図であり、図3(b)は、第2の実施形態におけるブリッジ配線の拡大縦断面図である。 図4は、本実施形態における入力装置の製造方法を示す工程図であり、図4の右図が部分縦断面図、図4の左図が平面図である。
図1は、本実施形態における入力装置(タッチパネル)を構成する透明基材の表面に形成された各透明電極及び配線部を示す平面図であり、図2(a)は、図1に示す入力装置の拡大平面図であり、図2(b)は、図2(a)をA−Aに沿って切断し矢印方向から見た入力装置の部分拡大縦断面図であり、図2(c)は、図2(b)とは一部異なる入力装置の部分拡大縦断面図である。
なおこの明細書において、「透明」「透光性」とは可視光線透過率が50%以上(好ましくは80%以上)の状態を指す。更にヘイズ値が6以下であることが好適である。
なお図1には、入力装置1を構成する透明基材2の表面(第1の面)2aに形成された各透明電極4,5及び配線部6を図示したが、実際には図2(b)のように、透明基材2の表面側に透明なパネル3が設けられ、また配線部6の位置には加飾層が存在するので、配線部6をパネル3の表面側から見ることはできない。なお透明電極は透明なので視認できないが、図1では透明電極の外形を示している。
透明基材2は、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム状の透明基材やガラス基材等で形成される。また各透明電極4,5は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料でスパッタや蒸着等により成膜される。ここでのITOは結晶ITOである。
図1に示すように、表示領域11(指などの操作体により操作を行うことができる、表示ディスプレイが対向する表示画面)内には複数の第1の透明電極4と複数の第2の透明電極5とが形成される。
図1、図2(a)に示すように複数の第1の透明電極4は、透明基材2の表面2aに形成され、各第1の透明電極4は、細長い連結部7を介してY1−Y2方向(第1の方向)に連結されている。そしてY1−Y2方向に連結された複数の第1の透明電極4からなる第1の電極8がX1−X2方向に間隔を空けて配列されている。
また図1、図2(a)に示すように複数の第2の透明電極5は、透明基材2の表面2aに形成される。このように、第2の透明電極5は、第1の透明電極4と同じ面(透明基材2の表面2a)に形成される。図1、図2(a)に示すように、各第2の透明電極5は、細長いブリッジ配線10を介してX1−X2方向(第2の方向)に連結されている。そして、X1−X2方向に連結された複数の第2の透明電極5からなる第2の電極12がY1−Y2方向に間隔を空けて配列されている。
図2(a)(b)に示すように、第1の透明電極4間を連結する連結部7の表面には絶縁層20が形成されている。図2(b)に示すように、絶縁層20は、連結部7と第2の透明電極5との間の空間を埋め、また第2の透明電極5の表面にも多少、乗り上げている。
絶縁層20はノボラック樹脂で形成される。これにより第2の透明電極5と連結部7との間の隙間を適切に埋めることができる。また絶縁層20の表面20aをなだらかに形成でき、凹凸を小さくできる。
そして図2(a)(b)に示すように、ブリッジ配線10は、絶縁層20の表面20aから絶縁層20のX1−X2方向の両側に位置する各第2の透明電極5の表面にかけて形成されている。ブリッジ配線10は、各第2の透明電極5間を電気的に接続している。
図2(a)(b)に示すように各第1の透明電極4間を接続する連結部7の表面には絶縁層20が設けられ、この絶縁層20の表面に各第2の透明電極5間を接続するブリッジ配線10が設けられる。このように連結部7とブリッジ配線10との間には絶縁層20が介在し、第1の透明電極4と第2の透明電極5とは電気的に絶縁された状態となっている。そして本実施形態では、第1の透明電極4と第2の透明電極5とを同じ面(透明基材2の表面2a)に形成することができ、入力装置1の薄型化を実現できる。
なお連結部7、絶縁層20及びブリッジ配線10はいずれも表示領域11内に位置するものであり、透明電極4,5と同様に透明、透光性で構成される。
図1に示すように、表示領域11の周囲は額縁状の加飾領域(非表示領域)25となっている。表示領域11は透明、透光性であるが、加飾領域25は不透明、非透光性である。よって加飾領域25に設けられた配線部6や外部接続部27は入力装置1の表面(パネル3の表面)から見ることはできない。
図1に示すように、加飾領域25には、各第1の電極8及び各第2の電極12から引き出された複数本の配線部6が形成されている。各配線部6は、Cu、Cu合金、CuNi合金、Ni、Ag、Au等の金属材料を有して形成される。
図1に示すように、各配線部6の先端は、フレキシブルプリント基板(図示しない)と電気的に接続される外部接続部27を構成している。
図2(b)に示すように、透明基材2の表面2a側とパネル3との間が光学透明粘着層(OCA;Optical Clear Adhesive)30を介して接合されている。パネル3は特に材質を限定するものではないが、ガラス基材やプラスチック基材が好ましく適用される。光学透明粘着層(OCA)30は、アクリル系粘着剤や両面粘着テープ等である。
図1に示す静電容量式の入力装置1では、図2(b)に示すようにパネル3の操作面3a上に接触させると、指Fと指Fに近い第1の透明電極4との間、及び第2の透明電極5との間で静電容量が生じる。このときの静電容量変化に基づいて、指Fの接触位置を算出することが可能である。指Fの位置は、第1の電極8との間の静電容量変化に基づいてX座標を検知し、第2の電極12との間の静電容量変化に基づいてY座標を検知する(自己容量検出型)。また、第1の電極8と第2の電極12の一方の第1の電極の一列に駆動電圧を印加し、他方の第2の電極により指Fとの間の静電容量の変化を検知して第2の電極によりY位置を検知し、第1の電極によりX位置を検知する相互容量検出型であってもよい。
本実施形態では、第2の透明電極5間を連結するブリッジ配線10の構造に特徴的部分がある。
図3(a)に示すように、第1の実施形態のブリッジ配線10は、絶縁層20の表面20aから第2の透明電極5の表面5aにかけて形成されたアモルファスITOからなる下地層35と、下地層35の表面にのみ形成された金属層40と、金属層40の表面にのみ形成されたアモルファスITOからなる導電性酸化物保護層37との積層構造で形成される。
本実施形態では金属層40としてCu、Cu合金あるいはAg合金を選択することができる。
Cu合金には、CuNi合金を選択できる。またAg合金には、AgPdCu合金を選択できる。CuNi合金の組成比は、例えば、Cuが約85〜75wt%、Niが約15〜25wt%であり、CuとNiとの各組成比を足して100wt%である。また、AgPdCu合金の組成比は、例えば、Agが約98wt%、Pdが約1〜1.5wt%、Cuが約0.5〜1wt%であり、AgとPdとCuとの各組成比を足して100wt%である。
Cu、Cu合金、Ag合金を選択した理由は、ブリッジ配線を不可視化できる膜厚にて形成しても低抵抗化を実現でき、また耐熱、耐湿、環境試験でも抵抗変化が小さく、低抵抗を維持できる材料のためである。さらに材料費を抑えることができ低コスト化を実現できる。
本実施形態のブリッジ配線10の構成によれば、良好な不可視特性を確保できるとともに、ブリッジ配線10の低抵抗化及び静電破壊耐性の向上を実現でき、ブリッジ配線10と絶縁層20との間の密着性を向上させることができる。不可視性については、ブリッジ配線10を、アモルファスITOからなる下地層35/金属層40/アモルファスITOからなる導電性酸化物保護層37の積層構造とすることで、ブリッジ配線10の反射率を抑制でき、結果として透過率/反射率の比を大きくでき、不可視特性を効果的に向上させることができる。またアモルファスITOからなる下地層35は、ノボラック樹脂からなる絶縁層20の吸水性に起因する水分に対するバリア層としても機能し、さらに環境変化に対する絶縁層20の収縮に適切に追従できる。さらにアモルファスITOからなる導電性酸化物保護層37が水分に対するバリア層として機能する。このように良好な耐環境性(耐湿性、耐熱性)をも得ることができる。
またアモルファスITOからなる下地層35は、静電破壊電圧値(耐圧値)を増加させることができ、静電破壊耐性を向上できる。
図3(a)では、ブリッジ配線10が、光学透明粘着層(OCA)30と接しているが、ブリッジ配線10の導電性酸化物保護層37を、アクリル系粘着剤等で形成された光学透明粘着層(OCA)30の吸水性に起因する水分に対するバリア層として効果的に機能させることができる。
ここで絶縁層20の最大膜厚は、0.5〜4μm程度であり、下地層35の膜厚は、5〜40nm程度であり、金属層40の膜厚は、6〜10nm程度であり、透明導電性酸化物保護層37の膜厚は、5〜40nm程度である。またブリッジ配線の幅寸法(Y1−Y2方向への長さ寸法)は、5〜50μm程度であり、長さ寸法(X1−X2方向への長さ寸法)は、150〜500μm程度である。
本実施形態では、アモルファスITOよりも十分に低い電気抵抗率を有するCu、Cu合金あるいはAg合金からなる金属層40を薄く且つ幅細で形成してもアモルファスITOの単層膜でブリッジ配線を形成した場合に比べてブリッジ配線10を低抵抗化でき、しかも本実施形態では金属層40の膜厚を薄く幅寸法を小さく形成したことで不可視特性を向上させることができる。
また本実施形態では、アモルファスITOからなる下地層35と各透明電極4,5にITO(結晶ITO)を用い、このとき、下地層35が第2の透明電極5の表面に接触し、金属層40は第2の透明電極5の表面に接触していない。これにより、ブリッジ配線10とノボラック樹脂からなる絶縁層20との密着性を十分に確保でき、さらに耐環境性(高温環境、高温・高湿環境)の向上、及び静電破壊耐性の向上を図ることができ、金属層40の低抵抗性を活かせることが可能となっている。
図3(b)は、第2の実施形態であり、図3(a)と異なってブリッジ配線10が2層構造とされている。
すなわち図3(b)では、CuNi層34と、導電性酸化物保護層37との積層構造で形成されている。
図3(b)に示すようにCuNi層34が、ノボラック樹脂からなる絶縁層20の表面から第2の透明電極5の表面5aにかけて形成されており、導電性酸化物保護層37は、CuNi層34の表面にのみ形成されている。
この実施形態においても、良好な不可視特性を確保できるとともに、低抵抗を実現でき、さらに導電性酸化物保護層37が水分に対するバリア層として機能し、ブリッジ配線10の耐環境性(耐湿性、耐熱性)を向上させることができる。またCuNi層34と絶縁層20との間の良好な密着性も確保できる。
本実施形態では導電性酸化物保護層37は透明性が高いITO(アモルファスITOであることが好適)であることが最も好ましい。これにより、より効果的に耐環境性を向上させることができる。なおそのほか、透明な導電性酸化物保護層の材料として、ZnO,In等がある。
また、CuNi層34を単層構造とするよりも、CuNi層34と導電性酸化物保護層37(好ましくはITO)との積層構造とすることで、ブリッジ配線10の反射率を抑制でき、結果として透過率/反射率の比を大きくでき、不可視特性を効果的に向上させることができる。また、上記積層構造とすることで、より低抵抗化を実現できる。
なお本実施形態では図2(b)に示すように、透明基材2の表面2a側に各透明電極4,5、絶縁層20及びブリッジ配線10を設けているが、図2(c)に示すように、透明基材2の裏面2b(第1の面)側に各透明電極4,5、絶縁層20及びブリッジ配線10を設けることもできる。図2(c)では、透明基材2の裏面2bと、別の透明基材26との間の接合材である光学透明粘着層(OCA)28が、ブリッジ配線10に接している。
また第1の透明電極4間を連結する連結部7はITOで形成できる。すなわち各第1の透明電極4と連結部7との間を一体的に形成することができる。
図4は、本実施形態における入力装置1の製造方法を示す工程図である。図4の左図は部分縦断面図であり、右図は平面図である。なお左図と右図とでは寸法比が異なる。図4に示した部分縦断面図は図2(b)に示す部分縦断面図と同様にX1−X2方向に沿って切断したものである。なお図4には、透明電極4,5の部分を図示した。
図4(a)の工程では、透明基材2の表面2aにITOからなる各透明電極4,5を形成する。このとき、第1の透明電極4,4間を連結する連結部7を前記第1の透明電極4と一体的にITOにより形成する。
次に図4(b)の工程では、連結部7上を覆うとともに、連結部7のX1−X2方向の両側に位置する第2の透明電極5との間を埋めるノボラック樹脂からなる絶縁層20を形成する。このとき全面露光により絶縁層20を透明にするブリーチングを行うことが好適である。
続いて図4(c)の工程では、各透明電極4,5の表面、絶縁層20の表面及び透明基材2の表面に、アモルファスITOからなる下地層35/Cu、Cu合金あるいはAg合金からなる金属層40/アモルファスITOからなる導電性酸化物保護層37の3層構造からなるブリッジ配線10を形成する。あるいは、ブリッジ配線10を、CuNi層34/アモルファスITOからなる導電性酸化物保護層37の2層構造で形成することもできる。このとき、アモルファスITOや金属層をスパッタや蒸着法で形成することができる。
そして図4(d)では、ブリッジ配線10を、フォトリソグラフィ技術等を用いてノボラック樹脂からなる絶縁層20の表面から、絶縁層20の両側に位置する第2の透明電極4の表面にかけてX1−X2方向に細長い形状で残す。なおこのとき、各透明電極4,5の表面が削られないように選択エッチングを行うことが好適である。これにより第2の透明電極5,5間を、ブリッジ配線10を介して電気的に接続することができる。
その後、図2(b)に示すように透明基材2の表面2a側と表面が操作面3aとされたパネル3間を光学透明粘着層30を介して接合する。
本実施形態における入力装置は、携帯電話機、デジタルカメラ、PDA、ゲーム機、カーナビゲーション等に使用される。
実験では、透明基材上に図2に示す構造の透明電極(ITO)、絶縁層(ノボラック樹脂)、及びブリッジ配線を形成した。第2の透明電極間を連結するブリッジ配線を、以下の表1に示す実施例1のアモルファスITO(下地層)/Cu(金属層)/アモルファスITO(導電性酸化物保護層)の3層構造、実施例2に示すアモルファスITO(下地層)/CuNi(金属層)/アモルファスITO(導電性酸化物保護層)の3層構造、アモルファスITO(下地層)/AgPdCu(金属層)/アモルファスITO(導電性酸化物保護層)の3層構造、CuNi/アモルファスITO(導電性酸化物保護層)の2層構造、比較例1のCuNi単層、比較例2〜比較例4のITO単層膜で形成した。
表1には、各層の膜厚、ブリッジ配線の幅寸法(図2(a)で示すY1−Y2方向の長さ)、及びブリッジ配線の長さ寸法(図2(a)に示すX1−X2方向の長さ)が示されている。なお表1に示す透過率、反射率についてはブリッジ配線の形状に加工する前に、基材表面に全体に形成した状態(ベタ膜状態)で測定した。
Figure 0005865819
表1に示す不可視ランクであるが、×は、比較例2のITO単層膜を基準とした。なお比較例2では、アモルファスITOからなるブリッジ配線が見えた。○は、傾けると、ブリッジ配線総数の10%以下が見える状態、◎は、傾けても、ブリッジ配線が見えない状態である。
またブリッジ配線のシート抵抗値Rsについては、60Ω/□より大きい場合を×、60Ω/□以下を○とした。
また、加速試験として温度を85℃、湿度を85%RHとした環境試験における電気抵抗変化については、変化率が±100%以上あるいは断線した場合には×とし、変化率が±30%以上±100%未満である場合を△とし、変化率が±30%未満である場合を○とした。
また、85℃で乾燥雰囲気中での環境試験における密着性については、断線があれば×、断線がなければ○とした。
また、ESD(Electro-Static Discharge)試験(静電破壊電圧試験)については、1kV以上2kV以下を△、2kVより大きく4kV未満を○、4kV以上を◎とした。
表1に示すように、比較例1では、温度を85℃、湿度を85%とした環境試験で高い抵抗上昇が見られ、またESD特性(静電破壊電圧)が1.5kV以下と低かった。
また比較例2では、不可視性が悪く、さらに、温度を85℃、湿度を85%とした環境試験及びESD特性(静電破壊電圧)についても良好な結果が得られなかった。
また比較例3及び比較例4では、シート抵抗が非常に高くなり、また、ESD特性(静電破壊電圧)についても良好な結果が得られなかった。
表1に示す比較例1〜比較例4では、不可視特性、シート抵抗値Rs、環境試験のいずれかが×となり、したがって総合評価も×とした。
これに対して実施例1〜3では、シート抵抗値Rs、不可視特性、環境試験のいずれにおいても○以上であった。また実施例1〜3では良好なESD特性(静電破壊電圧)を得ることができた。
また実施例4のように、ブリッジ配線をCuNi/アモルファスITOとすることで、CuNi単層(比較例1)とするよりも、反射率を抑制でき、結果として透過率/反射率の比を大きくでき、良好な不可視特性を得ることができた。又、ブリッジ配線の低抵抗化を実現できた。
ただし表1に示すように、実施例4は比較例のように×の評価はなかったものの、実施例1〜3に比べてやや劣った結果となった。
表1の実験結果から、ブリッジ配線をアモルファスITO/金属層(Cu、Cu合金あるいはAg合金)/アモルファスITOとした実施例1〜3が、シート抵抗値Rs、不可視特性、環境試験及びESD特性(静電破壊電圧)のいずれにおいても良好な結果が得られ、したがって総合評価を○か◎とした。
ここでブリッジ配線の金属層をCuで形成した実施例1は、金属層をCuNi合金で形成した実施例2やAgPdCu合金で形成した実施例3よりも反射率が低く、金属層の膜厚を厚くしても高い不可視性を得ることができるため、静電破壊耐性の向上に有利となる。
1 入力装置
2 透明基材
3 パネル
4 第1の透明電極
5 第2の透明電極
6 配線部
7 連結部
10 ブリッジ配線
11 表示領域
20 絶縁層
25 加飾領域
30 光学透明粘着層(OCA)
34 CuNi層
35 下地層
37 導電性酸化物保護層
40 金属層

Claims (10)

  1. 透明基材と、前記透明基材の第1の面に形成された複数の透明電極と、前記透明電極間を電気的に接続するブリッジ配線と、前記透明基材と前記ブリッジ配線との間に形成された絶縁層とを有し、
    前記透明電極は、複数の第1の透明電極と、複数のITOからなる第2の透明電極とを備え、各第1の透明電極が第1の方向に連結されており、前記第1の透明電極の連結部の表面に前記絶縁層が形成され、前記絶縁層の絶縁表面を通って形成された前記ブリッジ配線により各第2の透明電極が、前記第1の方向と交叉する第2の方向に連結されており、
    前記絶縁層は、ノボラック樹脂で形成されており、
    前記絶縁層は、前記第1の透明電極の連結部と前記第2の透明電極との間の空間を埋めるとともに前記第2の透明電極の表面にまで乗り上げて形成されており、
    前記ブリッジ配線は、前記絶縁層の表面から前記第2の透明電極の表面にかけて接して形成されたアモルファスITOからなる下地層と、前記下地層の表面のみに形成されたCu、Cu合金あるいはAg合金からなる金属層と、前記金属層の表面のみに形成されたアモルファスITOからなる導電性酸化物保護層との積層構造を備えることを特徴とする入力装置。
  2. 前記ブリッジ配線は、3.5kV以上のESD特性を備える請求項1記載の入力装置。
  3. 前記ブリッジ配線のシート抵抗値Rsは、55Ω/□以下である請求項1又は2に記載の入力装置。
  4. 前記金属層の膜厚は、6〜10nmである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の入力装置。
  5. 前記ブリッジ配線は、各透明電極の表面、前記絶縁層の表面及び前記透明基材の表面に、前記下地層、前記金属層及び前記導電性酸化物保護層を重ねて積層した後、フォトリソグラフィ技術により前記絶縁層の表面から前記第2の透明電極層の表面にかけて細長い形状に残したものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の入力装置。
  6. 前記絶縁層には、ブリーチングが施されている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の入力装置。
  7. 前記ブリッジ配線の表面には、光学透明粘着層が接している請求項1ないし6のいずれか1項に記載の入力装置。
  8. 前記透明基材の第1の面側と、表面が操作面であるパネル間が前記光学透明粘着層により接合されている請求項7記載の入力装置。
  9. Cu合金からなる前記金属層は、CuNi層である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の入力装置。
  10. Ag合金からなる前記金属層は、AgPdCu層である請求項1ないし8のいずれか1項に記載の入力装置。
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