JP2019079081A - 静電容量式センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部の変色を抑えることができる静電容量式センサを提供すること。【解決手段】本発明の静電容量式センサ1は、一態様において、導電性材料を含む表示部41と、導電性を有しグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能なシールド配線18とを、非検出領域25におけるパネル3と基材2との間の部分に備え、表示部41に最近位なパネル3の端面である最近位端面3cと表示部41における最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、シールド配線18における最近位端面3cに近位な端部と最近位端面3cとの間の距離D2よりも長い。【選択図】図5
Description
本発明は、静電容量式センサに関し、特に静電気放電耐性を向上させることができる静電容量式センサに関する。
特許文献1には、表示用透光窓の凹部底面と対向する裏面に金属加飾層を備えた携帯電子機器が開示されている。特許文献1に記載された携帯電話機器においては、凹部底面を構成する壁部に筐体内へ貫通する連通孔が形成されている。また、壁部の凹部底面と反対側の内壁面側に回路基板のグランド導体と電気的に接続された導電部が配置されている。
特許文献1に記載された携帯電話機器によれば、表示用透光窓と凹部との間に静電気が流れ込んだとしても、連通孔を介して回路基板のグランド導体に静電気を逃がすことができる。
しかし、特許文献1に記載された携帯電話機器では、金属加飾層は、連通孔からみて表示用透光窓の側に配置されている。また、表示用透光窓の端部と金属加飾層との間の距離は、表示用透光窓の端部と連通孔の端部との間の距離よりも短い。そのため、ESD(Electro Static Discharge:静電気放電)が生じて表示用透光窓の端面を伝う沿面放電が発生すると、ESDにより生じた電気が連通孔を通過する前に金属加飾層を通過するおそれがある。ESDにより生じた電気が金属加飾層を経由して連通孔に流れると、金属加飾層には電気が流れたことに基づく状態変化が生じ、金属加飾層の変色として視認されてしまうことがある。
本発明は、上記従来の課題を解決するためのものであり、ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部(特許文献1の金属加飾層が相当する。)の変色を抑えることができる静電容量式センサを提供することを目的とする。
本発明の静電容量式センサは、一態様において、透光性を有し一方の主面が操作面となるパネルと、少なくとも一方の主面に透明電極が設けられ透光性を有する基材とを備え、前記基材は前記パネルの前記操作面とは反対側の主面に対向配置される静電容量式センサであって、前記静電容量式センサは、前記パネルの操作面の法線に沿った方向からみて、前記操作面に対する操作を検出しうる検出領域と、前記検出領域の外周側に位置する非検出領域とからなり、前記非検出領域における前記パネルと前記基材との間の部分に、前記非検出領域の光透過率を低減させる加飾層、導電性材料を含む表示部、および導電性を有しグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能なシールド配線を備え、前記表示部に最近位な前記パネルの端面である最近位端面と前記表示部における前記最近位端面に近位な端部との間の距離は、前記シールド配線における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離よりも長いことを特徴とする。
本明細書において、「ある部材がある面(その面の一部分である場合を含む。)に設けられている」とは、その部材がその面を構成する部材に付着する(堆積する)ように配置されていることを意味し、その部材がその面に接している場合のみならず、その部材とその面との間に他の部材が介在している場合を含む。
上記の静電容量式センサでは、表示部の最近位に位置するパネルの端面である最近位端面からみて、表示部よりもシールド配線の方が近くに位置する。そのため、例えばパネルの操作面に操作者の指が触れたことなどを原因として、静電容量式センサにESD(Electro Static Discharge:静電気放電)が生じて、この放電に基づく電気がパネルの面を伝うように流れる現象、すなわち、沿面放電が発生した場合であっても、パネルの端面からパネルと基材との間に流れ込もうとする電気は、表示部よりもシールド配線に優先的に流れる。このように、ESDにより生じた電気はシールド配線を流れてグラウンド電位に設定された部分に流れるため、ESDにより生じた電気が表示部を流れることをシールド配線によって抑えることができる。
上記の静電容量式センサにおいて、前記表示部は、前記パネルと前記加飾層との間に位置していてもよい。この場合には、操作面側からみたときに、表示部は加飾層を背景として配置されるため、表示部の意匠性が向上する場合がある。
前記シールド配線は、前記基材と前記加飾層との間に位置していてもよい。この場合には、操作面側からみたときに、シールド配線は加飾層によって隠蔽されて視認されなくなるため、シールド配線の材料選択の自由度が高くなる。
上記の静電容量式センサにおいて、前記加飾層および前記表示部は、前記パネルにおける前記操作面とは反対側の主面に設けられていてもよい。この場合には、加飾層および表示部と基材との間に位置する部材は操作面側から視認されないため、基材のパネルに対向する面に様々な部材(配線など)を設けることができる。
上記の静電容量式センサにおいて、前記表示部における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離は、前記シールド配線における前記最近位端面から遠位な端部と前記最近位端面との間の距離よりも長くてもよい。この場合には、表示部の全体がシールド配線よりも最近位端面から遠位となるため、ESDにより生じた電気が最近位端面からパネルと基材との間に流れ込んだときに、表示部に電気が流れる可能性がより安定的に低減される。
前記シールド配線は、前記基材における前記パネルに対向する面に設けられている第1シールド配線を含んでいてもよいし、前記パネルにおける前記操作面とは反対側の主面に設けられている第2シールド配線を含んでいてもよい。シールド配線が第1シールド配線および第2シールド配線の双方を有していることにより、ESDにより生じた電気が最近位端面からパネルと基材との間に流れ込んだときに、この電気が表示部に流れる可能性が特に安定的に低減される場合もある。
上記の静電容量式センサは、前記加飾層と前記基材との間に位置し、前記透明電極と外部接続部とを電気的に接続する配線部をさらに有していてもよい。この場合において、前記配線部における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離は、前記シールド配線における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離よりも長いことが好ましい。これによれば、配線部に対するシールド効果を高めることができる。すなわち、ESDに基づく沿面放電が発生した場合であっても、最近位端面からパネルと基材との間に流れ込んだ電気は、配線部よりもシールド配線に優先的に流れ、配線部を流れる電流が過大となって配線部が損傷を受けることを抑えることができる。
上記のように配線部とシールド配線とが配置されている場合において、前記パネルの操作面の法線に沿った方向からみて、前記配線部は、前記表示部と重複する部分を有していてもよい。配線部と表示部とに上記のような重複する部分がある場合には、配線部に過大な電流が流れると、この重複部分において表示部に配線部からの電気が流れ込むおそれがある。しかしながら、上記のように、配線部はシールド配線によりESDから守られているため、配線部に過大な電流が流れることが適切に抑制されている。したがって、配線部と重複する部分があっても、表示部にはESDにより生じた電気が流れにくい。それゆえ、配線部と表示部との配置関係をより自由に設定することができる。
前記シールド配線は、前記基材の端面に設けられている部分および前記パネルの端面に設けられている部分の少なくとも一方を有していてもよい。ESDに基づく沿面放電が生じた場合であっても、最近位端面からパネルと基材との間に電気が流れ込むよりも、シールド配線が基材の端面に設けられている部分および/またはパネルの端面に設けられている部分へと優先的に流れ込む。このため、パネルと基材との間に位置する表示部に電気が流れることを抑えることができる。
本発明の態様によれば、静電容量式センサにおいてESDにより沿面放電が生じた場合であっても、沿面放電に基づく電気がパネルと基材との間に位置する表示部に流れることがシールド配線によって抑制される。このため、ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部の変色を抑えることができる静電容量式センサが提供される。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本実施形態に係る静電容量式センサを表す模式的斜視図である。図2は、本実施形態に係る静電容量式センサを表す模式的平面図である。図3は、図2に表した領域Aを拡大して表した模式的拡大図である。
図1は、本実施形態に係る静電容量式センサを表す模式的斜視図である。図2は、本実施形態に係る静電容量式センサを表す模式的平面図である。図3は、図2に表した領域Aを拡大して表した模式的拡大図である。
本願明細書において「透明」および「透光性」とは、可視光線透過率が50%以上(好ましくは80%以上)の状態を指す。更に、ヘイズ値が6%以下であることが好適である。本願明細書において「遮光」および「遮光性」とは、可視光線透過率が50%未満(好ましくは20%未満)の状態を指す。
図1に表したように、本実施形態に係る静電容量式センサ1は、基材2と、パネル3と、を備える。基材2は、透光性を有し、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のフィルム状の透明基材やガラス基材等で形成される。基材2の一方の主面には、透明電極などが設けられている。この詳細については、後述する。パネル3は、透光性を有する。パネル3の材料は、特には限定されない。パネル3の材料としては、ガラス基材やプラスチック基材が好ましく適用される。
図1〜図3に表したように、静電容量式センサ1は、パネル3側の面の法線に沿った方向からみて、検出領域11と非検出領域25とからなる。検出領域11は、指などの操作体により操作を行うことができる領域であり、非検出領域25は、検出領域11の外周側に位置する額縁状の領域である。非検出領域25は、後述する加飾層9によって遮光され、静電容量式センサ1におけるパネル3側の面から基材2側の面への光(外光が例示される。)および基材2側の面からパネル3側の面への光(静電容量式センサ1と組み合わせて使用される表示装置のバックライトからの光が例示される。)は、非検出領域25を透過しにくくなっている。非検出領域25には、表示部41が設けられている。表示部41は、例えばロゴ部(ロゴタイプ(logotype))として設けられており、導電性材料を含んでいる。表示部41の材料の例として、例えばCu系、Al系、Cr系、Au系、Ag系などの導電性材料が挙げられる。このように、表示部41の材料の例として、金属ミラー効果を有する導電性材料が挙げられる。これにより、表示部41においてミラー効果が得られるとともに、高級感が得られる。
図3に表したように、非検出領域25には、シールド配線18が設けられている。シールド配線18は導電性を有し、Cu、Cu合金、CuNi合金、Ni、Ag、Au等の金属を有する材料により形成される。シールド配線18は、金属の材料を含むインクで例えばスクリーン印刷などにより形成される。あるいは、シールド配線18は、金属を有する材料でスパッタや蒸着等により形成されてもよい。あるいは、シールド配線18は、カーボン系の導電性材料を含むインクで例えばスクリーン印刷により形成されてもよい。
シールド配線18は、表示部41からみて外側(検出領域11から離れる側)に設けられており、フレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能とされている。これについて、図面を参照しつつさらに説明する。
図4は、本実施形態に係る静電容量式センサの構成を表す模式的平面図である。なお、透明電極は透明なので本来は視認できないが、図4では理解を容易にするため透明電極の外形を示している。
図5は、図4に表した切断面C1−C1における模式的断面図である。
図6は、図4に表した切断面C2−C2における模式的断面図である。
図5は、図4に表した切断面C1−C1における模式的断面図である。
図6は、図4に表した切断面C2−C2における模式的断面図である。
本実施形態に係る静電容量式センサ1は、基材2と、第1の電極8と、第2の電極12と、パネル3と、シールド配線18と、表示部41と、加飾層9と、を備える。
第1の電極8は、検出領域11に配置され、複数の第1の透明電極4を有する。図5に示すように、複数の第1の透明電極4は、基材2におけるZ1−Z2方向に沿った方向を法線とする主面のうちZ1側に位置する主面(以下、「おもて面」と略記する場合がある。)2aに設けられている。各第1の透明電極4は、細長い連結部7を介してY1−Y2方向(第1の方向)に連結されている。そして、Y1−Y2方向に連結された複数の第1の透明電極4を有する第1の電極8が、X1−X2方向に間隔を空けて配列されている。
第1の透明電極4および連結部7は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電性材料でスパッタや蒸着等により形成される。透明導電性材料としては、ITOの他に、銀ナノワイヤに代表される金属ナノワイヤ、メッシュ状に形成された薄い金属、あるいは導電性ポリマーなどが挙げられる。これは、後述する透明導電性材料においても同じである。
第2の電極12は、検出領域11に配置され、複数の第2の透明電極5を有する。図6に示すように、複数の第2の透明電極5は、基材2のおもて面2aに設けられている。このように、第2の透明電極5は、第1の透明電極4と同じ面(基材2のおもて面2a)に設けられている。図5および図6に示すように、各第2の透明電極5は、細長いブリッジ配線10を介してX1−X2方向(第2の方向)に連結されている。そして、X1−X2方向に連結された複数の第2の透明電極5を有する第2の電極12が、Y1−Y2方向に間隔を空けて配列されている。なお、X1−X2方向は、Y1−Y2方向と交差している。例えば、X1−X2方向は、Y1−Y2方向と垂直に交わっている。
第2の透明電極5は、ITO等の透明導電性材料でスパッタや蒸着等により形成される。ブリッジ配線10は、ITO等の透明導電性材料で形成される。あるいは、ブリッジ配線10は、ITO等の透明導電性材料を含む第1層と、第1層よりも低抵抗で透明な金属からなる第2層と、を有していてもよい。ブリッジ配線10が第1層と第2層との積層構造を有する場合には、第2層は、Au、Au合金、CuNiおよびNiよりなる群から選択されたいずれかにより形成されることが好適である。この中でも、Auを選択することがより好適である。第2層がAuにより形成された場合には、ブリッジ配線10は、良好な耐環境性(耐湿性、耐熱性)を得ることができる。
図5および図6に示すように、各第1の透明電極4間を連結する連結部7の表面には、絶縁層20が設けられている。図6に示すように、絶縁層20は、連結部7と第2の透明電極5との間の空間を埋め、第2の透明電極5の表面にも多少乗り上げている。絶縁層20としては、例えばノボラック樹脂(レジスト)が用いられる。
図5および図6に示すように、ブリッジ配線10は、絶縁層20の表面20aから絶縁層20のX1−X2方向の両側に位置する各第2の透明電極5の表面にかけて設けられている。ブリッジ配線10は、各第2の透明電極5間を電気的に接続している。
図5および図6に示すように、各第1の透明電極4間を接続する連結部7の表面には絶縁層20が設けられており、絶縁層20の表面に各第2の透明電極5間を接続するブリッジ配線10が設けられている。このように、連結部7とブリッジ配線10との間には絶縁層20が介在し、第1の透明電極4と第2の透明電極5とは電気的に絶縁された状態となっている。本実施形態では、第1の透明電極4と第2の透明電極5とを同じ面(基材2のおもて面2a)に設けられているため、静電容量式センサ1の薄型化を実現できる。
なお、連結部7、絶縁層20およびブリッジ配線10は、いずれも検出領域11内に位置するものであり、第1の透明電極4および第2の透明電極5と同様に透光性を有する。
図4に示すように、非検出領域25には、各第1の電極8および各第2の電極12から引き出された複数本の配線部6が形成されている。第1の電極8および第2の電極12のそれぞれは、接続配線16を介して配線部6と電気的に接続されている。図4に示すように、各配線部6は、フレキシブルプリント基板29と電気的に接続される外部接続部27に接続されている。すなわち、各配線部6は、第1の電極8および第2の電極12と、外部接続部27と、を電気的に接続している。外部接続部27は、例えば導電ペーストを介して、フレキシブルプリント基板29と電気的に接続されている。
各配線部6は、Cu、Cu合金、CuNi合金、Ni、Ag、Au等の金属を有する材料により形成される。接続配線16は、ITO等の透明導電性材料で形成され、検出領域11から非検出領域25に延出している。配線部6は、接続配線16の上に非検出領域25内で積層され、接続配線16と電気的に接続されている。
配線部6は、図5および図6に示すように、基材2のおもて面2aにおける非検出領域25に位置する部分に設けられている。外部接続部27も、配線部6と同様に、基材2のおもて面2aにおける非検出領域25に位置する部分に設けられている。
図4では、理解を容易にするために配線部6や外部接続部27が視認されるように表示しているが、実際には、図5および図6に示すように、基材2のおもて面2aに対向するようにパネル3が設けられている。パネル3は透光性を有する。パネル3におけるZ1−Z2方向に沿った方向を法線とする主面のうちZ1側に位置する主面(基材2のおもて面2aに対向する主面3bとは反対側の主面)3aは、静電容量式センサ1を操作する側の面となるため、本明細書において「操作面」ともいう。パネル3を構成する材料は限定されない。かかる材料として、ポリカーボネートなどの有機系材料、ガラスなどの無機系材料が例示される。パネル3は、積層構造を有していてもよい。積層構造の具体例として、有機系材料からなるフィルム上に無機系材料からなるハードコート層が形成されている積層構造体が挙げられる。パネル3の形状は平板状であってもよいし、他の形状であってもよい。例えば、パネル3の操作面3aは曲面であってもよく、パネル3の操作面3aの面形状と、パネル3におけるZ1−Z2方向に沿った方向を法線とする主面のうちZ2側に位置する主面(換言すれば、操作面3aとは反対側の主面であって、以下、「裏面」と略記する場合がある。)3bの面形状とが異なっていてもよい。
パネル3の裏面3bにおける非検出領域25に位置する部分には、遮光性を有する加飾層9が設けられている。本実施形態に係る静電容量式センサ1では、パネル3の裏面3bにおける非検出領域25に位置する部分全体に加飾層9が設けられている。このため、静電容量式センサ1をパネル3の操作面3a側からみると、配線部6および外部接続部27は加飾層9によって隠蔽され、視認されない。加飾層9を構成する材料は、遮光性を有する限り任意である。加飾層9は絶縁性を有していてもよい。
図5および図6に示すように、パネル3は、基材2とパネル3との間に設けられた光学透明粘着層(OCA;Optical Clear Adhesive)30を介して基材2と接合されている。光学透明粘着層(OCA)30は、アクリル系粘着剤や両面粘着テープ等からなる。
図1に示す静電容量式センサ1では、図6に示すようにパネル3の操作面3a上に捜査隊の一例として指Fを接触させると、指Fと指Fに近い第1の透明電極4との間、および指Fと指Fに近い第2の透明電極5との間で静電容量が生じる。静電容量式センサ1は、このときの静電容量変化に基づいて、指Fの接触位置を算出することが可能である。静電容量式センサ1は、指Fと第1の電極8との間の静電容量変化に基づいて指Fの位置のX座標を検知し、指Fと第2の電極12との間の静電容量変化に基づいて指Fの位置のY座標を検知する(自己容量検出型)。
あるいは、静電容量式センサ1は、相互容量検出型であってもよい。すなわち、静電容量式センサ1は、第1の電極8および第2の電極12のいずれか一方の電極の一列に駆動電圧を印加し、第1の電極8および第2の電極12のいずれか他方の電極と指Fとの間の静電容量の変化を検知してもよい。これにより、静電容量式センサ1は、他方の電極により指Fの位置のY座標を検知し、一方の電極により指Fの位置のX座標を検知する。
なお、図4〜図6に表した第1の透明電極4および第2の透明電極5の配置は、一例であり、これだけには限定されない。静電容量式センサ1は、指Fなどの操作体と透明電極との間の静電容量の変化を検知し、操作体の操作面3aへの接触位置を算出できればよい。例えば、第1の透明電極4と第2の透明電極5とは基材2の異なる主面に設けられていてもよい。
図4に示すように、パネル3の裏面3bにおける非表示領域25に位置する部分には、表示部41が設けられている。図1〜図3に関して前述したように、表示部41は、例えばロゴ部として設けられ、導電性材料を含んでいる。図5では、表示部41は、パネル3の裏面3bと加飾層9との間に位置する。このように配置されることにより、静電容量式センサ1を操作面3a側からみたときに、表示部41は加飾層9を背景として配置される。その結果、表示部41の意匠性が高まる場合があり、この場合には、静電容量式センサ1はより高い高級感を与えることができる。なお、表示部41は、上記のように、その全体がパネル3の裏面3bと加飾層9との間に位置していてもよいし、パネル3の裏面3bと加飾層9との間に位置しない部分を有していていもよい。
シールド配線18は、非検出領域25において基材2と加飾層9との間に位置し、配線部6および表示部41よりも外周側(検出領域11から離れる側)に設けられている。図1〜図3に関して前述したように、シールド配線18は、導電性を有し、フレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能とされている。
図5に示す断面図では、表示部41に最近位なパネル3の端面である最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D2よりも長い。
また、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18におけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)との間の距離D11よりも長い。すなわち、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間に、シールド配線18におけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(すなわち、検出領域11に近位な端部)が位置する。これによれば、表示部41は、シールド配線18よりも内側(検出領域11に近位)に位置することになる。
そのため、静電容量式センサ1において、例えばパネル3の操作面3aに指Fが近接したことに起因してESD(Electro Static Discharge:静電気放電)が発生し、このESDに基づいて沿面放電が生じた場合であっても、表示部41がシールド配線18よりも内側(検出領域11に近位)に位置するため、沿面放電によりパネル3と基材2との間に流れ込んだ電気は、表示部41よりもシールド配線18に優先的に流れる。このため、ESDにより生じた電気は、シールド配線18を介してフレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に流れ、表示部41に流れることが抑制される。このように、シールド配線18と表示部41との配置を適切に設定することにより、ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部41の変色を抑えることができる。
また、シールド配線18は、基材2のおもて面2aに設けられている。そのため、第1の透明電極4および第2の透明電極5などを基材2のおもて面2aに形成する工程において、基材2のおもて面2aにシールド配線18を形成することができる。これにより、シールド配線18を形成する工程の効率を高めることができ、製造コストを低減することができる。
なお、図5の断面図に表した二点鎖線の配線部6のように、シールド配線18よりも検出領域11に近位な位置に配線部6が設けられていてもよい。この場合には、図5に示すように、パネル3の最近位端面3cと配線部6におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D12は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18におけるパネル3の最近位端面部3cに近位な端部との間の距離D2よりも長い。そして、パネル3の操作面3aの法線に沿った方向(図5のZ1−Z2方向)からみて、配線部6は、表示部41と重複する部分を有する。
これによれば、配線部6に対するシールド効果を高めることができる。上記の構成では、配線部6におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部が、シールド配線18におけるパネル3の最近位端面部3cに近位な端部よりも内側(検出領域11に近位)に位置する。そのため、ESDに基づく沿面放電が発生した場合であっても、最近位端面3cからパネル3と基材2との間に流れ込んだ電気は、配線部6よりもシールド配線18に優先的に流れ、配線部6を流れる電流が過大となって配線部6が損傷を受けることが抑制される。
また、上記のように配線部6が表示部41と重複する部分を有することにより、配線部6と表示部41との配置関係をより自由に設定することができる。配線部6と表示部41とに上記のような重複する部分がある場合には、配線部6に過大な電流が流れると、この重複部分において表示部41に配線部6からの電気が流れ込むおそれがある。しかしながら、上記のように、配線部6はシールド配線18によりESDから守られているため、配線部18に過大な電流が流れることが適切に抑制されている。したがって、配線部6と重複する部分があっても表示部41にはESDにより生じた電気が流れにくい。
なお、シールド配線18は、グラウンド電位に設定された部分に電気を流すことができればよく、グラウンド電位に設定された部分に直接的に接続されていなくともよい。すなわち、シールド配線18は、ESDにより生じた電気が流れたときにグラウンド電位に設定された部分に電気を流すことができればよく、ESDにより生じた電気が流れる前の状態では電気的に浮いていてもよい。
また、シールド配線18は、基材2の端面2cに設けられている部分およびパネル3の端面に設けられている部分の少なくとも一方を有していてもよい。静電容量式センサ1においてESDに基づく沿面放電が生じた場合であっても、ESDにより生じた電気は、シールド配線18における基材2の端面2cに設けられている部分や、シールド配線18におけるパネル3の最近位端面3cなどの端面に設けられている部分を優先的に流れ、ESDにより生じた電気がパネル3と基材2との間に流れ込んで表示部41に至ることが抑制される。これにより、導電性材料を含む表示部41をESDから効率的に守り、表示部41の変色をより抑えることができる。
図7は、本実施形態の他のシールド配線を表す模式的平面図である。図7は、図2に表した領域Aを拡大して表した模式的拡大図に相当する。
図3に示した静電容量式センサ1のシールド配線18が表示部41の近傍で直線状に配置されているのに対し、図7に示した静電容量式センサ1Aのシールド配線18Aは、表示41の近傍で、屈曲する部分を有する。このような屈曲する部分において、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18Aにおけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D3よりも長い。シールド配線18Aと表示部41とがこのような配置であることにより、図3に示した静電容量式センサ1の場合と同様に、ESDにより生じた電気が表示部41に流れることが抑制される。
一方、表示部41が設けられている部分以外の部分においては、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18Aにおけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D9よりも短い。すなわち、シールド配線18Aは、屈曲する部分において表示部41を囲うように配置される。シールド配線18Aがこのような屈曲部を有することにより、ESDにより生じた電気が表示部41に流れることの抑制と、シールド配線18の配置自由度の確保とを両立することができる。
図8は、本実施形態のさらに他のシールド配線を表す模式的断面図である。図8は、図4に表した切断面C1−C1における模式的断面図に相当する。
図8に表した静電容量式センサ1Bでは、シールド配線18Bは、加飾層9の基材2に近位な面9aに設けられている。加飾層9はパネルの裏面3bに設けられているため、シールド配線18Bは、換言すれば、加飾層9を介在部材として、パネルの裏面3bに設けられている。本明細書において、理解を容易にするために、基材2のおもて面2aに設けられたシールド配線を「第1シールド配線」(図5に示したシールド配線18が該当する。)といい、パネル3の裏面3bに設けられたシールド配線を「第2シールド配線」(図8に示したシールド配線18Bが該当する。)という場合がある。
図8の断面図に示すように、パネル3の最近位端面3cと表示部41おけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18Bにおけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D4よりも長い。また、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cとシールド配線18Bにおけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)との間の距離D13よりも長い。すなわち、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間に、シールド配線18Bにおけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)が位置する。これによれば、表示部41は、シールド配線18Bよりも内側(検出領域11に近位)に位置することになる。他の構造は、図1〜図6に関して前述した静電容量式センサ1の構造と同じである。
この場合には、シールド配線18Bは、シールド配線が基材2のおもて面2aの上に設けられている場合と比較して、表示部41のより近くに位置することができる。そのため、静電容量式センサ1BにおいてESDに基づく沿面放電が発生した場合であっても、基材2とパネル3との間に流れ込んだ電気は、表示部41よりもシールド配線18Bにさらに優先的に流れる。このため、ESDにより生じた電気は、シールド配線18Bを介してフレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に流れることがより安定的に生じる。したがって、シールド配線18Bにより、ESDにより生じた電気が表示部41に流れることがより安定的に抑制される。このように、シールド配線18Bと表示部41との配置を適切に設定することにより、ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部41の変色をより安定的に抑えることができる。
図9は、本実施形態のさらに他のシールド配線を表す模式的断面図である。図9は、図4に表した切断面C1−C1における模式的断面図に相当する。
図9の断面図に表した静電容量式センサ1Cは、第1シールド配線18Cと、第2シールド配線18Dと、を有する。第1シールド配線18Cは、前述のとおり、基材2のおもて面2aに設けられているシールド配線である。パネル3の端部3cと表示部41おけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cと第1シールド配線18Cおけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D5よりも長い。
また、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cと第1シールド配線18Cにおけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)との間の距離D14よりも長い。すなわち、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間に、第1シールド配線18Cにおけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)が位置する。これによれば、表示部41は、第1シールド配線18Cよりも内側(検出領域11に近位)に位置することになる。
第2シールド配線18Dは、加飾層9における基材2に近位な面9aに設けられている。加飾層9はパネルの裏面3bに設けられているため、換言すれば、第2シールド配線18Dは、加飾層9を介在部材としてパネル3の裏面3bに設けられている。第1シールド配線18Cと同様に、第2シールド配線18Dは導電性を有し、Cu、Cu合金、CuNi合金、Ni、Ag、Au等の金属を有する材料により形成される。第2シールド配線18Dは、金属の材料を含むインクで例えばスクリーン印刷などにより形成される。あるいは、第2シールド配線18Dは、金属を有する材料でスパッタや蒸着等により形成されてもよい。あるいは、第2シールド配線18Dは、カーボン系の導電性材料を含むインクで例えばスクリーン印刷により形成されてもよい。
第2シールド配線18Dは、導電性を有し、フレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能とされている。図9の断面図に示すように、パネル3の最近位端面3cと表示部41おけるパネル3の端部3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cと第2シールド配線18Dにおけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D6よりも長い。
また、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cと第2シールド配線18Dにおけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)との間の距離D15よりも長い。すなわち、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間に、第2シールド配線18Dにおけるパネル3の最近位端面3cから遠位な端部(検出領域11に近位な端部)が位置する。他の構造は、図1〜図6に関して前述した静電容量式センサ1の構造と同じである。これによれば、表示部41は、第2シールド配線18Dよりも内側(検出領域11に近位)に位置することになる。
そのため、静電容量式センサ1CにおいてESDに基づく沿面放電が発生した場合であっても、表示部41は第1シールド配線18Cおよび第2シールド配線18Dよりも内側(検出領域11に近位)に位置するため、パネル3と基材2との間に流れ込んだ電気は、表示部41よりも、第1シールド配線18Cおよび第2シールド配線18Dの少なくともいずれかに優先的に流れる。このため、ESDにより生じた電気は、第1シールド配線18Cおよび/または第2シールド配線18Dを介してフレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に流れ、ESDにより生じた電気が表示部41に流れることは抑制される。このように、第1シールド配線18Cおよび第2シールド配線18Dの少なくとも一方を設け、これらのシールド配線と表示部41との配置を適切に設定することにより、ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部41の変色を抑えることがより安定的に実現される。
図9に示される静電容量式センサ1Cでは、第1シールド配線18Cと第2シールド配線18Dとが、パネル3の操作面3a側からみたときに重複する部分を有するように配置されているが、これに限定されない。第1シールド配線18Cと第2シールド配線18Dとが重複する部分を有さず、最近位端面3cからみたときに2重の壁となって表示部41を保護するようにシールド配線が配置されていてもよい。
図10は、本実施形態のさらに他のシールド配線を表す模式的平面図である。図11は、本実施形態のさらに他のシールド配線を表す模式的断面図である。図10は、図2に表した領域Aを拡大して表した模式的拡大図に相当する。図11は、図4に表した切断面C1−C1における模式的断面図に相当する。
図10および図11に表した静電容量式センサ1Dは、第1シールド配線18Eと、第2シールド配線18Fと、を有する。基材2のおもて面2aあるいはパネル3の操作面3aに対して垂直にみたときに、第1シールド配線18Eは、非検出領域25のうちで表示部41が設けられた部分以外の部分において、基材2のおもて面2aに設けられている。一方で、基材2のおもて面2aあるいはパネル3の操作面3aに対して垂直にみたときに、第2シールド配線18Fは、非検出領域25のうちで表示部41が設けられた部分において、加飾層9の基材2に近位な面9aに、換言すれば、加飾層9を介在部材としてパネル3の裏面3bに設けられている。第1シールド配線18Eはフレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分と電気的に接続可能とされている。第2シールド配線18Fは、直接的に電気的に第1シールド配線18Eと接続されていないが、大電流が流れたときには第1シールド配線18Eと第2シールド配線18Fとの間で電気的接続が生じうるように、第2シールド配線18Fとの相対位置が設定されている。したがって、第2シールド配線18Fは、第1シールド配線18Eを介してグラウンド電位に設定された部分と電気的に接続可能とされている。
図11の断面図に示すように、断面の法線方向から透視した場合において、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cと第1シールド配線18Eにおけるパネル3の端部3cに近位な端部との間の距離D7よりも長い。また、パネル3の最近位端面3cと表示部41におけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D1は、パネル3の最近位端面3cと第2シールド配線18Fにおけるパネル3の最近位端面3cに近位な端部との間の距離D8よりも長い。他の構造は、図9に関して前述した静電容量式センサ1の構造と同じである。
静電容量式センサ1DにおいてESDに基づく沿面放電が生じた場合であっても、表示部41が第2シールド配線18Fよりも内側(検出領域11に近位)に位置するため、パネル3と基材2との間に流れ込んだ電流は、表示部41よりも第2シールド配線18Fに優先的に流れる。そして、第2シールド配線18Fに流れた電気は、第1シールド配線18Eへと流れ、第1シールド配線18Eを介してフレキシブルプリント基板29のうちで例えば基準電位としてグラウンド電位に設定された部分に流れる。したがって、第1シールド配線18Eおよび第2シールド配線18Fにより、ESDにより生じた電気が表示部41に流れることが抑制される。このように、第1シールド配線18Eおよび第2シールド配線18Fと表示部41との配置を適切に設定することにより、ESD対策を施すとともに導電性材料を含む表示部41の変色を抑えることができる。
第1シールド配線18Eおよび第2シールド配線18Fの少なくとも一方、具体的には、これらのうちで直接的に表示部41を保護する(ESDにより生じた電気を優先的に受ける)シールド配線に大電流が流れたときに、第1シールド配線18Eと第2シールド配線18Fとの間で電気的接続が生じうるように配置されている限り、直接的に表示部41を保護するシールド配線からの電気を流すためのシールド配線の配置は任意である。具体的には、静電容量式センサ1Dでは第2シールド配線18Fが直接的に表示部41を保護するシールド配線であって、第1シールド配線18Eは第2シールド配線18Fからの電気を流すことができればよいため、上記の距離D1と上記の距離D7との関係は任意である。したがって、静電容量式センサ1Dでは、第1シールド配線18Eの配置自由度を高めることができる。
上記の構成とは逆に、第1シールド配線18Eおよび第2シールド配線18Fのうち、第1シールド配線18Eが直接的に表示部41を保護するシールド配線であって、第2シールド配線18Fが第1シールド配線18Eからの電気を受けてグラウンド電位に設定された部分に流す構成であってもよい。この場合には、上記の距離D1を小さくすることが可能となる場合もある。
なお、第2シールド配線18Fは、第1シールド配線18Eを介することなくグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能とされていてもよい。
以上、本実施形態およびその適用例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態またはその適用例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。
例えば、上記の実施形態では、加飾層9は、パネル3の裏面3bにおける非検出領域25に位置する部分全体に設けられ、非検出領域25全体が遮光された状態となっているが、これに限定されない。パネル3の裏面3bの非検出領域25に位置する部分には、加飾層9が設けられていない部分があってもよい。また、加飾層9は、パネル3の裏面3bに設けられているが、これに限定されず、パネル3と基材2との間に位置していればよい。例えば、光学透明粘着層30内に埋設されていてもよい。この際、表示部41がパネル3の裏面3bと加飾層9との間に位置していれば、表示部41の意匠性が高まり、好ましい。シールド配線18および配線部6の少なくとも一部が基材2と加飾層9との間に位置していれば、静電容量式センサ1を操作面3a側からみたときに、その部分は加飾層9により隠蔽されて視認されないため、非検出領域25の意匠性が高まる場合がある。
第2シールド配線18Dは加飾層9を介在部材としてパネル3の裏面3bに設けられているが、第2シールド配線18Dは、パネル3の裏面3bに直接的に設けられ、パネル3の裏面3bと加飾層9との間に位置してもよい。この場合には、第2シールド配線18Dは、透明導電材料から構成されていることが好ましい場合がある。
1、1A、1B、1C、1D 静電容量式センサ
2 基材
2a おもて面
2c 端面
3 パネル
3a 操作面
3b 裏面
3c 最近位端面
4 第1の透明電極
5 第2の透明電極
6 配線部
7 連結部
8 第1の電極
9 加飾層
9a 加飾層9の基材2に近位な面
10 ブリッジ配線
11 検出領域
12 第2の電極
16 接続配線
18、18A、18B シールド配線
18C、18E 第1シールド配線
18D、18F 第2シールド配線
20 絶縁層
20a 表面
25 非検出領域
27 外部接続部
29 フレキシブルプリント基板
30 光学透明粘着層
41 表示部
D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D11、D12、D13、D14、D15 距離
F 指
2 基材
2a おもて面
2c 端面
3 パネル
3a 操作面
3b 裏面
3c 最近位端面
4 第1の透明電極
5 第2の透明電極
6 配線部
7 連結部
8 第1の電極
9 加飾層
9a 加飾層9の基材2に近位な面
10 ブリッジ配線
11 検出領域
12 第2の電極
16 接続配線
18、18A、18B シールド配線
18C、18E 第1シールド配線
18D、18F 第2シールド配線
20 絶縁層
20a 表面
25 非検出領域
27 外部接続部
29 フレキシブルプリント基板
30 光学透明粘着層
41 表示部
D1、D2、D3、D4、D5、D6、D7、D8、D9、D11、D12、D13、D14、D15 距離
F 指
Claims (10)
- 透光性を有し一方の主面が操作面となるパネルと、少なくとも一方の主面に透明電極が設けられ透光性を有する基材とを備え、前記基材は前記パネルの前記操作面とは反対側の主面に対向配置される静電容量式センサであって、
前記静電容量式センサは、前記パネルの操作面の法線に沿った方向からみて、前記操作面に対する操作を検出しうる検出領域と、前記検出領域の外周側に位置する非検出領域とからなり、
前記非検出領域における前記パネルと前記基材との間の部分に、前記非検出領域の光透過率を低減させる加飾層、導電性材料を含む表示部、および導電性を有しグラウンド電位に設定された部分に電気的に接続可能なシールド配線を備え、
前記表示部に最近位な前記パネルの端面である最近位端面と前記表示部における前記最近位端面に近位な端部との間の距離は、前記シールド配線における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離よりも長いことを特徴とする静電容量式センサ。 - 前記表示部は、前記パネルと前記加飾層との間に位置する、請求項1に記載の静電容量式センサ。
- 前記シールド配線は、前記基材と前記加飾層との間に位置する、請求項1または2に記載の静電容量式センサ。
- 前記加飾層および前記表示部は、前記パネルにおける前記操作面とは反対側の主面に設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の静電容量式センサ。
- 前記表示部における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離は、前記シールド配線における前記最近位端面から遠位な端部と前記最近位端面との間の距離よりも長い、請求項1から4のいずれか一項に記載の静電容量式センサ。
- 前記シールド配線は、前記基材における前記パネルに対向する面に設けられている第1シールド配線を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の静電容量式センサ。
- 前記シールド配線は、前記パネルにおける前記操作面とは反対側の主面に設けられている第2シールド配線を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の静電容量式センサ。
- 前記加飾層と前記基材との間に位置し、前記透明電極と外部接続部とを電気的に接続する配線部をさらに有し、
前記配線部における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離は、前記シールド配線における前記最近位端面に近位な端部と前記最近位端面との間の距離よりも長い、請求項1から7のいずれか一項に記載の静電容量式センサ。 - 前記パネルの操作面の法線に沿った方向からみて、前記配線部は、前記表示部と重複する部分を有する、請求項8記載の静電容量式センサ。
- 前記シールド配線は、前記基材の端面に設けられている部分および前記パネルの端面に設けられている部分の少なくとも一方を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の静電容量式センサ。
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