JP5865689B2 - 探知測距装置および角度推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ターゲットを探知する探知測距装置および角度推定方法に係わる。
従来より、電波(例えば、ミリ波)を利用して、ターゲットを探知する探知測距装置が実用化されている。探知測距装置は、探知領域にプローブ信号を放射し、ターゲットからの反射信号(すなわち、エコー信号)を受信する。そして、探知測距装置は、受信したエコー信号を解析することによって、ターゲットまでの視線方向相対距離(以下、単に「距離」と記す)、ターゲットの視線方向相対速度(以下、単に「速度」と記す)、ターゲットが存在する方向(角度)を推定する。このような探知測距装置は、例えば、互いに等しい間隔で配置された複数の受信センサ素子を有し、各受信センサ素子により受信されるエコー信号の位相などに基づいて、ターゲットを探知する。すなわち、探知領域内のターゲットについて諸元(距離、速度、角度等)が推定される。
特開2010−145289号公報
M個のセンサ素子から構成される送信用センサアレイとN個のセンサ素子から構成される受信用センサアレイとを利用してターゲットを探知する探知測距装置には、ターゲットからのエコー信号から信号ベクトルを生成し、その信号ベクトルに信号処理を施すことでエコー信号の到来方向(すなわち、ターゲットが存在する角度)を推定するものがある。この様な装置、特にレーダーをはじめとする探知測距装置においては、受信信号のコヒーレント性を打ち消すために、空間平均と呼ばれる技術が利用される。
ここで、各ターゲットからのエコー信号には、当然、ターゲットの角度情報も含まれているが、この信号がどの位置にあるセンサ素子で受信されたかを位相情報として記述する量が角度行列である。
ところが、この角度行列を構成する複数の角度ベクトルの中に、互いに複素共役の関係が成立する角度ベクトルが存在するケースでは(より一般的に表せば、或る角度ベクトルが、その他の幾つかの角度ベクトルの線形結合で表されるベクトルと互いに複素共役の関係となるケース − 以下、このケースを当然の含意として説明する)、エコー信号の到来方向(即ち、ターゲットの角度)の推定を行うために用いる受信信号ベクトルの共分散行列の階数(以下、rank)が縮退する。この場合、共分散行列の逆行列または固有値分解に基づいて到来方向を推定する計算が破綻し、ターゲットを適切に探知できないことがある。
なお、上述した共分散行列のrankの縮退は、受信信号のコヒーレンス性とは無関係に、ターゲットの位置に起因して生じ得る。このため、受信信号のコヒーレント性を打ち消すための空間平均法を利用しても、到来方向(実際はターゲットの角度であるが、以下、区別せずに用いる)の推定精度は改善されない。
このように従来技術では、例えばターゲットの位置によって受信信号ベクトルの共分散行列のrankが縮退してしまい、探知領域内のターゲットであっても、その存在を適切に探知できないことがあった。このため、探知測距装置の信頼性または実用性の向上が求められている
本発明の課題は、探知測距装置の信頼性または実用性の向上を図ることである。
本発明の1つの態様の探知測距装置は、プローブ信号を送信するM個の送信用センサ素子と、前記プローブ信号がターゲットで反射される事で生成されるエコー信号を受信するN個の受信用センサ素子と、前記M個の送信用センサ素子と前記N個の受信用センサ素子とを合成することにより構成される実効受信センサアレイから得られるL個の受信信号を対角成分に有する第1の行列と、互いに1次独立なP個のL次元ベクトルから構成される第2の行列とを掛け合わせることで得られる第3の行列を生成する行列生成部と、
前記第3の行列とそのエルミート共役転置とを掛け合わせて生成される擬似共分散行列に基づいて前記ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定する推定部と、を有する。なお、擬似共分散行列という語については、後で定義する。
上述の態様によれば、探知測距装置の信頼性または実用性の向上を図ることができる。
実施形態に係る探知測距装置の構成を示す図である。 探知測距装置とターゲットとの位置関係を示す図である。 図2に示すケースにおいて実施形態の方法を使用しないときの角度推定の結果を示す図である。 信号処理部の機能を説明する図である。 実施形態の角度推定方法を示すフローチャートである。 図2に示すケースにおいて実施形態の方法を使用したときの角度推定の結果を示す図である。 予測部を有する探知測距装置において実行される角度推定方法を示すフローチャートである。 角度推定方法の他の実施例のフローチャートである。
本発明の実施形態の探知測距装置は、M個の送信用センサ素子およびN個の受信用センサ素子を有する。Mは、1以上の整数であり、Nは、2以上の整数である。各送信用センサ素子は、それぞれ、探知領域にプローブ信号を放射する。ここで、探知領域内にターゲット(被探知物体)が存在すると、プローブ信号はそのターゲットにより反射される。各受信用センサ素子は、ターゲットからの反射信号(すなわち、エコー信号)を受信する。そして、探知測距装置は、受信したエコー信号の位相などを解析することにより、探知測距装置からターゲットまでの距離、探知測距装置に対するターゲットの速度、ターゲットが存在する方向(角度)を推定する。
なお、以下に示す実施形態においては、探知測距装置がレーダーであるものとする。この場合、各送信用センサ素子は、それぞれ送信アンテナ(TXアンテナ)であり、各受信用センサ素子は、それぞれ受信アンテナ(RXアンテナ)である。
図1は、実施形態に係る探知測距装置(以下、探知測距装置1と呼ぶ)の構成例である。探知測距装置1は、送受信回路10、送信アンテナ:AT(即ち、M=1)、受信アンテナ:AR1〜AR4(即ち、N=4)、A/Dコンバータ21−1〜21−4、信号処理部30、及びCPU40を有する。なお、以下では、説明を簡潔にする為に、信号処理部30が探知測距処理を行い、CPU40は探知測距装置1の動作を制御するものとし、CPU40の動作については説明を省略する。
送受信回路10は、プローブ信号を生成する信号生成回路(OSC MODULE)11を有する。そして、信号生成回路11は、変調入力信号生成器(BB−OSC: base band oscillator)12、および所定の中心周波数(キャリア周波数)で発振する高周波電圧制御発振器(RF−VCO:radio frequency voltage-controlled oscillator)13を有する。
BB−OSC12は変調入力信号を生成する。本実施例では、変調入力信号は、周期的な電圧信号である。例えば変調入力信号として三角波を考えると、これは周期:Tm毎に、時間に沿って電圧がリニアに上昇するアップチャープ区間、および時間に沿って電圧がリニアに下降していくダウンチャープ区間を有する。周期:Tmは、距離および速度などの分解能に応じて決定されるが、例えば、数10m秒程度である。なお、変調入力信号は、上述のような波形に限定されるものではなく、他の波形でもあってもよい。
RF−VCO13は、発振周波数を制御する制御信号が入力される制御信号入力端子を有する。そして、RF−VCO13は、制御信号入力端子に印加される電圧(または、電流)に対応する周波数で発振する。なお、この明細書においては、「周波数」および「角周波数」を区別することなく「周波数」と呼ぶ。すなわち、「周波数」は、角周波数を含むものとする。
RF−VCO13の制御信号入力端子には、キャリア周波数をωcに設定するための基準電圧に上述の変調入力信号を重畳することで得られる制御信号が印加される。従って、RF−VCO13の瞬時周波数は、キャリア周波数ωcを中心にして、変調入力信号に従って変化する。このようにしてプローブ信号(OSC-out)が生成される。なお、基準電圧に対応するキャリア周波数ωcは、特に限定されるものではないが、例えば、76GHzである。
信号生成回路11により生成されたプローブ信号は、パワーアンプ(PWA)15で増幅された後、送信アンテナ:ATから探知領域に向けて放射される。なお、プローブ信号は、分岐器(HYB)14により、後述するミキサ(MIX)17−1〜17−4にも導かれる。
各受信アンテナ:AR1〜AR4は、プローブ信号がターゲットで反射されることによって生成されたエコー信号を受信する。簡単のため、この実施例では、送信アンテナ:AT、および受信アンテナ:AR1〜AR4は、直線上に配置されているものとする。また、送信アンテナ:ATの位置に関しては、簡単の為、受信アンテナ:AR1〜AR4が配置されている直線の延長線上に配置されているものとする。更に、受信アンテナ:AR1〜AR4は、互いに等しい間隔dを隔てて配置されているものとする。
受信アンテナ:AR1〜AR4で受信されたエコー信号は、各アンテナに対応する低雑音アンプ(LNA)16−1〜16−4で増幅され後に、ミキサ17−1〜17−4に導かれる。ミキサ17−1〜17−4は、それぞれ、対応する受信アンテナ:AR1〜AR4で受信されたエコー信号とプローブ信号とを掛け合わせる。この結果、エコー信号はダウンコンバートおよび復調され、ベースバンド信号成分(以下、単にベースバンド成分と呼ぶ)が得られる。
A/Dコンバータ21−1〜21−4は、それぞれ、受信アンテナ:AR1〜AR4で受信されたエコー信号のベースバンド成分をデジタルデータ信号v1〜v4に変換する。これらのデジタルデータ信号v1〜v4は、信号処理部30に入力される。なお、デジタルデータ信号v1〜v4を、データ信号、ベースバンドエコー信号、或いは、単に受信信号と記す事がある。
信号処理部30は、プロセッサおよび/またはデジタル演算のためのハードウェア回路を含む。そして、信号処理部30は、デジタル化されたM×N組のデータ信号に基づいて、探知測距装置1から各ターゲットまでの距離、各ターゲットの速度、および各ターゲットが存在する角度を推定する。ただし、この実施例では、M=1およびN=4であり、信号処理部30は、4組のデータ信号v1〜v4に基づいて、各ターゲットを探知する。
信号処理部30は、少なくとも1つのデータ信号を利用して、探知測距装置1からターゲットまでの距離およびターゲットの速度を推定する。この際、信号処理部30は、例えば、変調入力信号のアップチャープ区間およびダウンチャープ区間のそれぞれに於いて取得した時間領域のデータ信号にFFT演算等を施すことで、そのデータ信号を周波数領域のデータ信号に変換する。
そして、信号処理部30は、アップチャープ区間において得られるピーク周波数およびダウンチャープ区間において得られるピーク周波数に基づいて、探知測距装置1からターゲットまでの距離およびターゲットの速度を推定する。なお、ピーク周波数(周波数領域のデータ信号のパワースペクトラムを周波数に対してプロットした際、ある所定の閾値を超えたスペクトラム値が出現する周波数)からターゲットを定位する方法は、公知の技術を利用して実現可能なので、説明を省略する。
さらに、信号処理部30は、複数のデータ信号に既知の到来方向推定方法を適用することにより、ターゲットが存在する角度を推定することができる。なお前述した如く、この明細書においてはエコー信号の到来方向とターゲットの存在する角度とを区別せずに使用することがある。
エコー信号の到来方向を推定する方法としては、本発明を限定するものではないが、例えば、DBF(digital beam forming)、MUSIC(multiple signal classification)、PRISM(propagator method based on an improved spatial-smoothing matrix)、ESPRIT(estimation of signal parameters via rotational invariance techniques)などが知られている。なお、探知測距装置1は、2以上の到来方向推定アルゴリズムを実行できる構成であってもよい。
上記構成の探知測距装置1の動作を説明する。ここでは、探知測距装置1の探知範囲にK個のターゲットが存在するものとする。そうすると、送信アンテナATから放射されるプローブ信号が各ターゲットによって反射され、各ターゲットに対応するRFエコー信号が生成される。そして、各受信アンテナAR1〜AR4には、各ターゲットk(k=1〜K)が存在する方向(すなわち、角度θk)からRFエコー信号が入射される。
なお、この説明では、図1に示すように、受信アンテナ:AR1の位置をX−Y座標の原点とする。送信アンテナ:ATおよび受信アンテナ:AR1〜AR4は、X軸上に配置されているものとする。また、受信アンテナ:AR1〜AR4は、互いに等しい間隔dを隔ててX軸の正方向に向かって配置されている。さらに、Y軸の正方向を0度と定義し、時計回り方向を角度の正方向とする。従って、AR1の位置を原点とした信号の等位相面はY軸の負方向に現れるが、見易さの関係上、表示上の齟齬を無視して描いている。
この場合、n番目の受信アンテナで受信されたRFエコー信号は、ミキサ17−nに導かれる。そして、ミキサ17−nにおいて、このRFエコー信号とプローブ信号とが掛け合わされて、ダウンコンバートおよび復調が行われる。これにより、各ターゲットの諸元情報を含んだベースバンド信号:vn(t)が生成される。以下、文脈を鑑み、誤解の恐れが無い限り、vn(t)を単にエコー信号と記す事がある。
ここで、n番目の受信アンテナを通して得られるエコー信号:vn(t)は、(1.1)式で表される。なお、xk(t)は、k番目のターゲットからのエコー信号に対応するベースバンド成分(上記同様、エコー信号と記すことがある)であり、(1.2)式は、アンテナAR1を角度ベクトルの位相基準とした際に受信アンテナAR1〜AR4の空間的配置に伴ってxk(t)に付与される空間位相である。また、nn(t)は、雑音信号を表す。なお以下の記載において、ベクトルおよび行列を太字で表記しないことがある。
このように、各受信アンテナで得られるエコー信号は、それぞれK個のターゲットから反射されてくる信号成分を含んでいる。また、ターゲットkから反射されてくるエコー信号の空間位相(誤解の恐れが無い場合、今後は単に位相と記す)φn,kは、受信アンテナ毎に異なっている。
探知測距装置1は、N個(この例では、N=4)の受信アンテナを有する。よって、上述のエコー信号をベクトル形式で表せば、(1.3)式が得られる。なお、上付添え字Tは、転置を表す。また上述の如く、角度行列:Aの(n,k)成分は、n番目のアンテナで受信された信号に含まれている、k番目のターゲットからのエコー信号の位相を表す。
ここで、説明を簡単にするために、ベースバンド信号ベクトルx(t)と雑音信号ベクトルn(t)との間に相関が無いものとする。そうすると、(1.3)式に示す受信信号ベクトルv(t)について、(1.7)式に示す共分散行列Rvvが得られる。そして、この共分散行列Rvvは、探知測距装置1において、アレーアンテナを用いてターゲットの角度推定を行う場合の演算対象として使用される。
σ2は、雑音信号の電力に相当する。行列Iは、単位行列を表す。行列Rxxは、ベースバンド信号の共分散行列であり、(1.8)式で定義される。なお、上付添え字Hは、エルミート共役転置を表す。また、以下の説明では、記載を簡潔にするために、時刻tの表記を省略する。
このように、探知測距装置1の信号処理部30は、複数の受信アンテナで受信したエコー信号から(1.7)式に示す共分散行列Rvvを生成する。そして、信号処理部30は、この共分散行列Rvvを利用して、ターゲットの角度情報を求める事ができる。一例として、Capon法では、(1.9)式で表される角度スペクトラム:PCapon(θ)を利用してターゲットの角度推定が行われる。
vv -1は、共分散行列Rvvの逆行列である。また、a(θ)は、パラメータθに従って変化する角度ベクトルであり、(1.10)式で定義される。
信号処理部30は、(1.9)式においてパラメータθをスキャンしながらPCaponの値を計算する。そして、PCaponがピーク値を取った時のθの値を、ターゲットの角度(即ち、エコー信号の到来方向)と判定する。
ところが、探知測距装置1が受信する各RFエコー信号は、同じ信号源から放射されるプローブ信号の反射波であるから、本質的に互いにコヒーレントである。これは、ベースバンドエコー信号のコヒーレンス性に基づく性質であるが、結果として、共分散行列RvvおよびRxxの階数(以下、rank)とターゲットの個数Kとの間の関係は、(1.11)式の様になる。なお、行列のrankは、その行列を構成する一次独立な列ベクトル(または、行ベクトル)の最大個数に相当する。
このように、共分散行列Rvvのrankがターゲットの個数よりも小さい場合、共分散行列Rvvは逆行列を持たないので、共分散行列の逆行列または固有値を利用して角度推定を行うことは出来ない。例えば、(1.9)式に示すCapon法で用いられる逆行列Rvv -1は存在しない為、信号処理部30は、PCaponを適切に計算できず、ターゲットの角度を推定することができない。
特に探知測距装置に係わるこの問題は、例えば、共分散行列Rvvのrankを回復させ、等価的にベースバンドエコー信号のコヒーレンス性を解消することで解決可能である。行列のrankを回復させる方法として、空間平均が知られている。そして、空間平均として、前方空間平均(FSS:Forward Spatial Smoothing)、後方空間平均(BSS:Backward Spatial Smoothing)、前後方空間平均(FBSS:Forward Backward Spatial Smoothing)が知られている。
前方空間平均においては、共分散行列Rvvの主対角線に沿って、複数のQ×Q部分行列が抽出される。ここで、共分散行列Rvvの次元がL×Lであるものとすると、抽出可能な部分行列の数は、L−Q+1個となる。そして、抽出された複数の部分行列を足し合わせて平均を計算することにより、空間平均の適用された共分散行列(空間平均行列と呼ぶ)が生成される。但し、空間平均で適切にrankの回復を行う為には、Q≧K+1なる数Qを事前に求めておく必要がある(この事はターゲット数、即ち、ベースバンドエコーの数を事前に推定しておく必要がある事を意味するが、本発明の本質とは無関係なので、この手順に関する説明は省略し、後述する計算例で採用している手法以外を用いた説明では、Kは正しく推定されているものと仮定する)。
後方空間平均においては、前方空間平均とほぼ同じ手順で空間平均行列が生成される。ただし、後方空間平均は、センサアレイの基準点を反転した上で、空間平均処理を行う。前後方空間平均は、前方空間平均および後方空間平均を組み合わせた手法である。
上述の空間平均を適切に適用すれば、共分散行列Rvvのrankが回復する。したがって、例えば、前後方空間平均で得られた空間平均行列の逆行列を(1.9)式に代入することにより、角度推定が行われる。或いは、前後方空間平均で得られた空間平均行列に固有値分解等の演算を適用することにより、角度推定が行われる。
しかしながら、探知領域内のある特定の位置にターゲットが存在している場合、ベースバンドエコー信号のコヒーレンスの問題とは無関係に、角度ベクトルから構成された角度行列のrankが縮退してしまうことがある。すなわち、ターゲットの存在する位置に起因して、(1.4)式に表されるK個の角度ベクトル:a(θ1)、a(θ2)、・・・、a(θK)の中で1組以上の組合せが互いに複素共役となる場合(「発明が解決しようとする課題」に於ける一般的なケースを参照)には、共分散行列のrankが縮退することとなる。このケースでは、rank縮退の原因が異なるので、上述の空間平均を適用しても共分散行列Rvvのrankは回復しない。つまり、各ターゲットについて角度推定を行うことは困難である。
ターゲットの位置に起因して行列のrankが縮退するケースについて一例を示す。この例では、探知測距装置は、1個の送信アンテナ(すなわち、M=1)、4個の受信アンテナ(すなわち、N=4)を有する。また、探知範囲内に2個のターゲット(すなわち、K=2)が存在するものとする。
探知測距装置(レーダー)は、図2に示す車両Aに搭載されており、車両Aの前方を探知している。すなわち、図1に於ける探知測距装置を基準としたY軸の正方向は、図2に於ける車両Aの走行方向とほぼ一致している。この例では、車両Aは、3車線道路の中央車線を走行している。車両Bおよび車両Cは、探知測距装置の探知対象となるターゲットである。ただし、車両Bは、車両Aの前方において右側車線を走行しており、車両Cは、車両Aの前方において左側車線を走行している。そして、車両Aから車両Bまでの距離と車両Aから車両Cまでの距離とは、互いに等しいものとする。また、車両Aに対する車両B、Cの相対速度も互いに等しいものとする。さらに、車両Aの走行方向を探知測距装置のY軸方向(すなわち、0度方向)として、車両Bは+θの方向に存在し、車両Cは−θの方向に存在しているものとする。
この場合、探知測距装置の各受信アンテナ:AR1〜AR4で受信されるエコー信号は、下記の(1.12)〜(1.15)式で表される。(1.12)〜(1.15)式は、それぞれ(1.3)〜(1.6)式に対応している。
ここで、受信信号ベクトルvの共分散行列Rvvは、車両Bからのエコー信号に対応する角度ベクトルa1、及び車両Cからのエコー信号に対応する角度ベクトルa2から生成される行列:amn H(m=1,2 n=1,2)を用いて、(1.16)式の様に展開する事ができる。なお、(1.16)式では、説明を簡潔にするため、雑音成分は無視されている。
ところが、図2に示すケースにおいては、角度ベクトルa1および角度ベクトルa2についてa2=a1 *およびa2 H=a1 Tが成立する。従って、共分散行列Rvvは(1.17)式で表すことができる。
すなわち、共分散行列Rvvは、角度ベクトルa1または角度ベクトルa2のいずれか一方だけで表すことができる。(1.17)式は角度ベクトルa1のみを用いた表記であるが、角度ベクトルの生成する行列:amn Hを構成するベクトルは、全てa1のスカラー倍で表される。換言すれば、車両Bからのエコー信号に対応する角度ベクトルと車両Cからのエコー信号に対応する角度ベクトルとのテンソル積として生成される各行列の、例えば、列ベクトルは、全てa1の張る部分空間に属する事になる。よって、この共分散行列Rvvのrankは、ターゲットの個数Kよりも小さくなる。
上述のケースでは、K=2であり、共分散行列Rvvのrankは1である。したがって、図2に示す2つのターゲット(車両B、C)について、共分散行列Rvvの逆行列または固有値を利用して角度推定を行うことは困難である。また、繰り返しになるが、ターゲットの位置に起因して共分散行列のrankが縮退した場合、上述した空間平均で、そのrankを回復させることはできない。
図3は、図2に示すケースにおける車両Bおよび車両Cについての角度推定の結果を示す。ここでは、車両Aから車両B、Cまでの距離が40m、車両Aに対する車両B、Cの速度が0km/h、角度が±3度であるものとする。図3の横軸は、車両Aからターゲットまでの距離(FFTのbin index)である。図3に示すグラフでは、横軸の値が55となる箇所が、実際の距離の値で約40mに相当する。また、縦軸は、エコー信号に基づいて推定された角度(エコー信号の到来方向)を表す。そして、探知測距装置は、ターゲット数が常に3であると仮定した上で共分散行列Rvvに幾つかの追加演算(この追加演算の詳細は、採用する角度推定手法そのものによって異なるが、例えば、公知技術の1つであるESPRITでは、Rvvからの部分行列の取り出しや、それを用いた正則行列の生成等である)を施し、結果として得られた行列の固有値を算出し、その固有値からターゲットの角度を推定するものとする(即ち図2のケースでは、算出される3個の角度のうちの一つは無意味な数値であるから、本探知測距装置が採用している角度推定手法には、この無意味な数値を識別する手段が実装されている。 − しかしながら、この手段の詳細は本発明の原理と無関係であるから、説明は省略する)。
この例では、共分散行列Rvvから3つの固有値(EV1〜EV3)が算出される。ここで、探知測距装置は、距離約40mの位置に何らかのターゲットが存在している事までは検知できる(FFTピーク等による)。ところが図2の状況では、Rvvのrankが縮退して1になっているので、ターゲットの個数は1と見なされ、3つの固有値に対応するどの角度が目標の諸元であるかは識別できない。しかも、rankが縮退した行列を固有値分解して無理矢理角度を求めても、その値は一般に不適切なものとなる。実際、上述した無意味な固有値を識別する手段によって、EV1、EV2がそれぞれ車両B、Cに対応する可能性がある事が示唆されるが、距離約40mに於けるそれらの角度は「約−10度」および「約−18度」である。すなわち、上述したシーン設定で仮定された値(±3度)とは遠くかけ離れた値となっている。
このように、図2に示すような位置にターゲットが存在するときは、共分散行列Rvvからターゲットの角度を適切に推定できない。そこで、実施形態の探知測距装置1は、この問題を解決するためのアルゴリズムを使用する。
<rankを回復させるアルゴリズム>
以下の説明では引き続き、探知測距装置1の構成例として図1に示した1個の送信アンテナ(すなわち、M=1)と4個の受信アンテナ(すなわち、N=4)とを有するものを仮定する。また、探知範囲内には、例えば図2に示すように、2個のターゲット(すなわち、K=2)が存在するものとする。
まず、(2.1)式に示す位相オフセット行列:Bを考える。
この位相オフセット行列は、L×L次元の正方行列である。なお、送信/受信アンテナを組み合わせて実効的な受信アンテナ数を増大させる手法については、既知の特許文献に於いて開示してあるが、例えばL=M×Nであり、この実施例ではL=4である。また、パラメータ:δは、ターゲットの探知範囲に応じて決定される。δを決定する方法の一例については後で説明する。そして、位相オフセット行列の対角線上の各成分の値は、互いに異なっている。この例では、位相オフセット行列の対角線上の各成分の値は、exp(jδ)、exp(j2δ)、exp(j3δ)、exp(j4δ)である。なお、位相オフセット行列の対角成分以外の成分は、ゼロである。
次に、デジタルデータに変換されたベースバンドエコー信号(受信信号)ベクトル:v、および位相オフセット行列:Bから拡張受信信号ベクトル:wを生成する。なお、拡張受信信号ベクトルwは、実際には、行列である。ただし、この拡張受信信号ベクトルwは(1.3)式、又は(1.12)式に示す受信信号ベクトルvに対応する概念であるので、便宜上「ベクトル」と呼ぶことにする。
(2.2)式に示すように拡張受信信号ベクトルwは、位相オフセット行列Bをp−1乗(p=1〜P、Pは、Lより小さい整数)した行列とエコー信号ベクトルvとから構成される。即ち、拡張受信信号ベクトルwは、クリロフ(Krylov)部分空間に基づいて生成される。この例では、拡張受信信号ベクトルwの第1列は、位相オフセット行列Bのゼロ乗(即ち、L次元の単位行列I)と受信信号ベクトルvとを掛けることで得られる。拡張受信信号ベクトルwの第2列は、位相オフセット行列Bと受信信号ベクトルvとを掛けることで得られる。最後に、拡張受信信号ベクトルwの第3列は、位相オフセット行列Bの2乗と受信信号ベクトルvとを掛けることで得られる。
さらに、(2.2)式を展開して整理すると、(2.3)式が得られる。なお、新たな行列:V、Gの定義も(2.3)式に於いて与えられる。
このように、拡張受信信号ベクトルwは、(2.3)式に示すように、行列Vと行列Gとの乗算で表すことができる。行列Vは、受信アンテナ:AR1〜AR4でそれぞれ受信される受信信号v1〜v4を対角成分に有する正方行列である。なお、行列Vの他の成分はゼロである。また、行列Gは、互いに1次独立なP個の4次元ベクトルg1〜gPから構成される。ここで上述した如く、この実施例で使用するアルゴリズムは、共分散行列Rvvのrankを「N−1(または、L−1)」に固定して固有値分解から角度推定までの演算を行うので、P=3である。すなわち、行列Gは、4行×3列形式であり、3個の4次元ベクトルg1〜g3から構成される。
行列Gの第1列〜第3列には、それぞれベクトルg1=[1 1 1 1]T、g2=[exp(jδ) exp(j2δ) exp(j3δ) exp(j4δ)] T、及びg3=[exp(j2δ) exp(j4δ) exp(j6δ) exp(j8δ)] Tが設定されている。なお、これら行列Gを構成する3つのベクトルg1〜g3が互いに一次独立である事は計算するまでもない(勿論、δ≠0である)。
探知測距装置1において、拡張受信信号ベクトルwは(1.3)式または(1.12)式に示す受信信号ベクトルvと同様に扱われる。そうすると、共分散行列Rvvに対応する行列Rwwは、(2.4)式で表すことができる。なお、Rwwを擬似共分散行列と呼ぶ。
ここで、この実施例では、rank(Rww)=min{rank(V), rank(G)}=rank(G)=3である。すなわち、擬似共分散行列Rwwのrankは3である。このように、探知測距装置1とターゲットの位置関係が図2に示すようなケースであっても、擬似共分散行列Rwwのrankは所望の値に回復している。
探知測距装置1は、上述の擬似共分散行列Rwwを利用して各ターゲットについて角度推定を行う。すなわち、探知測距装置1は、例えば、共分散行列Rvvの代わりに擬似共分散行列Rwwを(1.9)式に代入したものを、角度スペクトラム:PCapon(θ)として扱う。そして探知測距装置1は、パラメータθをスキャンしながらPCaponを計算し、PCaponがピーク値を取った時のθの値を、ターゲットの角度(すなわち、エコー信号の到来方向)と判定する。或いは探知測距装置1は、擬似共分散行列Rwwに幾つかの追加演算を施した結果として得られる行列に対して固有値分解を適用し、その固有値からターゲットの角度(すなわち、エコー信号の到来方向)を推定してもよい。
図4は、探知測距装置1が有する信号処理部30の機能を説明する図である。信号処理部30には、ベースバンドエコー信号を表すデジタルデータが入力される。図1に示した構成では、受信アンテナ:AR1〜AR4で受信された4つのRFエコー信号が、ダウンコンバートおよび復調された後に、更にデジタルデータに変換され、信号処理部30に入力される。
信号処理部30は、行列生成部31、推定部32、予測部33を有する。ただし、信号処理部30は、必ずしも予測部33を有していなくてもよい。よって、ここでは、行列生成部31および推定部32について記載することとし、予測部33については後で説明する。
行列生成部31は、M個の送信用センサ素子とN個の受信用センサ素子とを合成することで構成される実効受信センサアレイから得られるL個の受信信号(図1に示した装置では、ベースバンドエコー信号を表すデジタルデータ)v1〜vLを対角成分に有する第1の行列と、互いに1次独立なP個のL次元ベクトルg1〜gPから構成される第2の行列とを掛け合わせることによって第3の行列を生成する。勿論、行列生成部31は受信信号ベクトルvから共分散行列Rvvを計算する機能を具備するが、以下の説明に於いては、本発明の骨子に係わる機能を中心に説明を行う。図1に示す構成では、M=1、N=4であり、L=4である。第1の行列の一例は、(2.3)式に示す行列Vであり、第2の行列の一例は、(2.3)式に示す行列Gである。この場合、第3の行列は、(2.3)式に示す行列VGに相当する。なお、(2.1)〜(2.3)式においては、P=3である。
ただし、行列生成部31は、第3の行列を生成するために第1および第2の行列を個々に生成する必要はない。すなわち、行列生成部31は、第1および第2の行列を個々に生成することなく、第3の行列を生成してもよい。
推定部32は、第3の行列の共分散行列に基づき、ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定する。第3の行列の共分散行列の一例は、(2.4)に示す擬似共分散行列Rwwである。推定部32がエコー信号の到来方向を推定する手段は、特に限定されるものではないが、例えば擬似共分散行列Rwwの固有値を利用する方法である。
図5は、実施形態の角度推定方法を示すフローチャートである。この角度推定方法は、プローブ信号を送信するM個の送信用センサ素子、及びターゲットによってプローブ信号が反射されて生じたエコー信号を受信するN個の受信用センサ素子を有する探知測距装置において、信号処理部30によって実行される。なお、このフローチャートの処理は、例えば、定期的に繰り返し実行される。
S1において、信号処理部30は、M個の送信用センサ素子およびN個の受信用センサ素子を合成することで構成される実効受信センサアレイからL個の受信信号v1〜vLを取得する。S2において、信号処理部30は、受信信号v1〜vLを対角成分に有する第1の行列と、互いに1次独立なP個のL次元ベクトルg1〜gPから構成される第2の行列とを掛け合わせることで得られる第3の行列を生成する。そして、S3において、信号処理部30は、第3の行列の(擬似)共分散行列に基づいてターゲットから到来するエコー信号の到来方向(ターゲットの角度)を推定する。
図6は、図2に示すケースにおいて実施形態の方法を使用したときの角度推定の結果である。図6に示す推定結果は、図3に示した推定結果と同様に、車両Aから車両B、Cまでの距離が40m、車両Aに対する車両B、Cの速度が0km/h、角度が±3度なる条件を仮定して得られたものである。ただし、図6に示す推定結果を得る為に用いた計算手法は、共分散行列Rvvの代わりに擬似共分散行列Rwwを用いる点で、図3の結果を得た手法と異なっている(即ち、角度推定のアルゴリズム自体は同じであって、アルゴリズムを適用する対象が異なる)。
図6では、擬似共分散行列Rwwから3つの固有値(EV1〜EV3)が算出され、そのうちの2つの固有値が車両B、Cに対応する。上述した無意味な固有値を識別する手段によって、EV1、EV2がそれぞれ実車両に対応する事が判定されているので、探知測距装置1は、距離約40mの「約+3度」方向と、「約−3度」方向に2つのターゲットが存在していると推定する。
このように、実施形態の構成および方法による探知測距装置1は、ターゲットが図2に示すような特殊な条件下に存在している場合でも各ターゲットの角度(各ターゲットからのエコー信号の到来方向)を精度よく推定できる。したがって、実施形態の構成および方法によれば、ターゲットの探知において、角度推定の信頼性および実用性が向上する。
ここで、ターゲットの位置に起因して共分散行列Rvvのrankが縮退するケースは、図2に示す例に限らない。すなわち、図2に示すケースと同様の状態は、三車線道路においてのみ生じるものではなく、例えば、車線を挟むガードレールが存在する場合にも起こり得る。また、探知測距装置が車両に搭載される場合でなくても、探知測距装置とターゲットとの位置関係によっては、共分散行列Rvvのrankが縮退することで角度推定が困難になる状況は生じ得る。したがって、実施形態の構成および方法によって上述の問題を解決することは、実用上にも大きな効果が得られる。
なお、(2.1)式で表される位相オフセット行列:Bを定義するパラメータ:δ、および(2.2)式で表される拡張受信信号ベクトル:wを生成するためのパラメータ:Pは、特に限定されるものではないが、例えば、下記の(2.5)式で算出してもよい。
実際の装置に対してこの方法を用いてパラメータδ及びPを決定する場合、先ず、探知測距装置1の視野角(FOV:Field of View)内に所定の角度:θkを持った、K個のターゲットを設置する。次に、あるδ及びPの値に対して本発明のアルゴリズムを適用し、角度θk[w(δ,P)]を推定してゆく。そして、設定値:θkと推定値:θk[w(δ,P)]とを用いてパラメータδ、Pに関する最小二乗評価関数((2.6)式)を定義する。あとは、δ及びPをそれぞれFOVに収まる空間位相及び自然数1〜L−1の各範囲内でスキャンしながら評価関数:e(δ,P)が最小になるδ、Pの値を求める。そして、この手順を、探知測距装置1のFOV内に設定された様々なターゲット角度に対して適用して最終的なδ、Pの値を求める。
なお、(1.16)式等を参照すれば、ターゲットの角度に対して共分散行列のrankが縮退する角度の組み合わせが理論的に予見できる事は明らかであるから、この組み合わせだけについて上記を適用すれば良い。また、FOVが広い場合は角度範囲を複数の領域に分割し、領域ごとに異なるδを使用してもよい。Kに応じて、Pも同様である。
<他の実施形態>
公知技術の1つであるQ−ESPRIT等のESPRIT(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniques)系の角度推定アルゴリズムにおいては、例えば、(1.7)式で表される共分散行列:Rvvに幾つかの追加演算を施し、結果として得られた行列を固有値分解することによって得られる固有値から角度が推定される。一方、上述の実施形態では、受信信号ベクトル:vと位相オフセット行列:Bとを利用して拡張受信信号ベクトルwを構成し、このwから擬似共分散行列:Rwwを生成し、Rwwに基づいて角度が推定される。従って、擬似共分散行列:Rwwから得られる固有値は、(2.4)式に示すGGHの影響によって本来の固有値からずれた値を取る。そして、この固有値のずれは、角度推定の誤差を生じさせる。
そこで、探知測距装置1は、(2.4)式に示すGGHの影響を低減するために、擬似共分散行列Rwwの各対角成分からそれぞれ所定値yを引き算して、Rww−yIを計算する(Iは単位行列である)。ここで、Rww−yIを補正行列と呼び、再びRwwと記す。yとしては、例えば、(1/L)*trace(GGH)等を使用する(trace(A)は行列Aの対角要素の和である)。この補正行列Rwwを用いる事で、探知測距装置1は角度の推定精度を向上させる事ができる。
<さらに他の実施形態>
上述の実施形態に於ける信号処理部30は、位相オフセット行列に基づいて生成される擬似共分散行列:Rwwを利用して、角度推定を行う。しかしながら、探知測距装置1は、必要に応じて擬似共分散行列Rwwを利用するようにしてもよい。すなわち、探知測距装置1は、共分散行列Rvvに基づいたエコー信号の到来方向推定の可否を予測し、到来方向を推定できないときに擬似共分散行列Rwwを利用して角度推定を行うようにしてもよい。
この場合、探知測距装置1の信号処理部30は、図4に示された予測部33を有する。予測部33は、受信信号ベクトルvから生成した共分散行列Rvv(行列生成部31で計算される)に基づいてエコー信号の到来方向を推定できるか否かを予測する。ここで、生成されたRvvには、通常、必要な回数の空間平均処理が実行されているものとする。そして、予測部33がRvvによる到来方向推定の可否を予測する指標としては、例えば、Rvvの行列式等を用いる − これはRvvのrankが縮退していれば、その行列式の値がゼロに近い値を取る事を利用した方法である。
或いは、予測部33に於けるRvvのrank縮退の予測は、Rvvに三角分解を用いる既知の手法(例えば、特開2009−210410号に記載の方法)を適用し、ターゲット数を予測し、これを指標として実施しても良い。この考え方は、次の予測法と同様に、指標値の経時的な連続性によってrankの縮退判定を行い、到来方向推定の可否を予測するものである − 例えば、2台であったターゲット数が突然1台に減ってしまった場合、到来方向推定が出来ない等と判定する。
さらに、予測部33は、角度推定値の時間的な連続性に基づいて到来方向推定の可否を予測してもよい。例えば、探知測距装置1は、定期的に、受信信号ベクトルvから生成される共分散行列Rvvに基づいて角度を推定する。ここで、短い時間間隔で角度推定が行われる場合には、各ターゲットについて推定される角度の変化は微小である。したがって、予測部33は、1または複数のターゲットについて上記の時間間隔内に推定された角度の変化が所定の閾値よりも大きかったときは、到来方向を推定できないと予測してもよい。
図7は、予測部33を有する探知測距装置において実行される角度推定方法を示すフローチャートである。この処理は、装置の基本動作周期(例えば、変調入力信号の周期等)に従って、信号処理部30が定期的に繰り返し実行しても良い。
S11において、信号処理部30は、M個の送信用センサ素子およびN個の受信用センサ素子を合成することで構成される実効受信センサアレイからL個の受信信号v1〜vLを取得する。S12〜S13において、予測部33は、受信信号ベクトルvから行列生成部31の生成した共分散行列Rvvに基づいて角度推定が可能か予測する。
予測部33が角度推定可能であると予測したときは、推定部32は、S14において、共分散行列Rvvに基づいてエコー信号の到来方向を推定する。この場合、行列生成部31は、擬似共分散行列Rwwを生成する必要はない。
一方、予測部33が、角度推定を不可能であると予測したときは、行列生成部31は、S15において、受信信号ベクトルおよび位相オフセット行列に基づいて擬似共分散行列Rwwを生成する。そして推定部32は、S16において、擬似共分散行列Rwwに基づいてエコー信号の到来方向を推定する。
図8は、角度推定方法の他の実施例のフローチャートである。このフローチャートの処理は、信号処理部30により、定期的に繰り返し実行される。すなわち、信号処理部30は、定期的に探知範囲内の各ターゲットの角度を推定する。そして、推定結果は、不図示のメモリまたは信号処理部30に内蔵されているメモリに保持される。
S21において、信号処理部30は、直前の推定処理で得られたターゲット数がKであり、且つ、互いに複素共役の関係(「発明が解決しようとする課題」に於ける、一般的なケースを参照)となる角度ベクトルが存在するか判定する(勿論実際の判定に於いては、適当な閾値を設定して行う。具体的には、2つの角度の絶対値の誤差が0.2度以下など、本発明を実装する装置が、想定されるSN環境下に於いて実現可能な最小角度分解能の10〜15%程度が妥当な値である)。この様な角度ベクトルが存在する時、信号処理部30は、S22において、現在のターゲット数が(K−1)以下であるか判定する。
現在のターゲット数が(K−1)以下である時、信号処理部30は、S23において、共分散行列Rvvのrankが縮退しているか判定する。共分散行列Rvvのrankが縮退している場合、S24の処理が実行される。
信号処理部30は、S24において、クリロフ(Krylov)部分空間に基づく擬似共分散行列Rwwを生成する。クリロフ部分空間に基づく擬似共分散行列については、(2.1)〜(2.4)式を参照しながら説明した通りである。また、この処理は、行列生成部31によって実行される。
信号処理部30は、S24で生成した擬似共分散行列Rwwを利用し、S25において、各ターゲットについて角度推定を行う。この角度推定は、例えば、擬似共分散行列Rwwを(1.9)式に代入し、θをスキャンしながらPCaponがピークとなる角度を検出することによって実現される。或いは、擬似共分散行列Rwwに幾つか追加演算を施した結果として得られる行列に対して固有値分解を適用し、その固有値を利用してターゲットの角度推定を行ってもよい。この処理は、推定部32によって実行される。
S26において、信号処理部30は、ターゲット数がKに戻り、各ターゲットの角度が事前の値に近くなったか判定する。この判定結果が「Yes」であれば、信号処理部30は、推定結果を保存して処理を終了する。なお、S21、S22、S23、S26の何れかの判定結果が「No」であれば、信号処理部30は、S27において、角度推定方式を変更する。
このように、図8に示す実施例では、検出されるターゲットの数が減少し、共分散行列のrankが縮退すると、擬似共分散行列を利用して角度推定が行われる。したがって、ターゲットが図2に示すような特殊な位置に存在する場合であっても、ターゲットの角度が推定できなくなる事態は回避される。したがって、探知測距装置の信頼性および実用性が向上する。
1 探知測距装置
30 信号処理部
31 行列生成部
32 推定部
33 予測部

Claims (5)

  1. プローブ信号を送信するM個の送信用センサ素子と、
    前記プローブ信号がターゲットで反射される事で生成されるエコー信号を受信するN個の受信用センサ素子と、
    前記M個の送信用センサ素子と前記N個の受信用センサ素子とを合成することにより構成される実効受信センサアレイから得られるL個の受信信号を表す受信信号ベクトルに、位相オフセット行列をp−1乗(p=1〜P、Pは、Lよりも小さい整数)することで得られる各行列をそれぞれ掛けることで得られる結果を並べることで、目的行列を生成する行列生成部と、
    前記目的行列とそのエルミート共役転置とを掛け合わせて生成される擬似共分散行列に基づいて前記ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定する推定部とを有し、
    前記位相オフセット行列は、exp(j*δ)、exp(j*2*δ)、...、exp(j*L*δ)を対角成分に有する対角行列であり、
    jは複素数を表し、δはゼロを除く所定の位相を表す、
    ことを特徴とする探知測距装置。
  2. 前記行列生成部は、前記受信信号を対角成分に有する第1の行列と、互いに1次独立なP個のL次元ベクトルから構成される第2の行列とを掛け合わせることで前記目的行列を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の探知測距装置。
  3. 前記推定部は、前記目的行列の擬似共分散行列の各対角成分から、それぞれ所定数を引き算することで得られる補正行列に基づいて、前記ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の探知測距装置。
  4. 前記受信信号を表す受信信号ベクトルの共分散行列に基づいて前記ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定できるか否かを予測する予測部をさらに備え、
    前記予測部によって前記推定部が到来方向を推定できると判定されたときは、
    前記推定部は、受信信号ベクトルの共分散行列に基づいて前記ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定し、
    前記予測部によって前記推定部が到来方向を推定できないと判定されたときは、
    前記行列生成部は、前記目的行列を生成し、
    前記推定部は、前記目的行列の擬似共分散行列に基づいて前記ターゲットから到来するエコー信号の到来方向を推定する、
    ことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の探知測距装置。
  5. プローブ信号を送信するM個の送信用センサ素子、および前記プローブ信号がターゲットで反射される事で生成されるエコー信号を受信するN個の受信用センサ素子を有する探知測距装置において使用される角度推定方法であって、
    前記M個の送信用センサ素子と前記N個の受信用センサ素子とを合成することにより構成される実効受信センサアレイから得られるL個の受信信号を表す受信信号ベクトルに、位相オフセット行列をp−1乗(p=1〜P、Pは、Lよりも小さい整数)することで得られる各行列をそれぞれ掛けることで得られる結果を並べることで、目的行列を生成し、
    前記目的行列とそのエルミート共役転置とを掛け合わせて生成される擬似共分散行列に基づいて前記ターゲットから受信するエコー信号の到来方向を推定するものであり
    前記位相オフセット行列は、exp(j*δ)、exp(j*2*δ)、...、exp(j*L*δ)を対角成分に有する対角行列であり、
    jは複素数を表し、δはゼロを除く所定の位相を表す、
    ことを特徴とする角度推定方法。
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