JP5862812B2 - 液体収容容器、及び、液体噴射システム - Google Patents
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Description
[形態1」
液体噴射装置に液体を供給するための液体収容容器であって、
複数の壁部により形成され、前記液体を収容するための液体収容室と、
前記液体収容室に前記液体を注入するための液体注入口であって、一端部が外部に向かって開口し、他端部が前記液体収容室内で開口した液体注入口と、
前記液体注入口を塞ぐための栓部材と、
外部の空気を前記液体収容室内に導入するための大気開放流路と、
前記液体収容室の前記液体を前記液体噴射装置に供給するための導出部と、を備え、
前記大気開放流路は、
所定の容積を有する空気収容室と、
前記空気収容室と外部とを連通させる第1の流路と、
前記液体収容室と前記空気収容室とを接続する第2の流路と、を備え、
前記第2の流路は、前記空気収容室に開口する空気側開口と、前記液体収容室に開口する液体側開口と、を備え、
前記空気側開口は、前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記液体注入口の前記他端部よりも上方に位置するように設けられている、液体収容容器。
上記形態によれば、前記液体注入口の一端部を鉛直上方向に向けているときに、空気収容室に液体が導入される可能性を低減できる。
[形態2]
形態1に記載の液体収容容器であって、
前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記空気収容室は前記液体収容室よりも上方に配置される、液体収容容器。
[形態3]
形態1または形態2に記載の液体収容容器であって、
前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記液体側開口は前記空気側開口よりも下方に位置する、液体収容容器。
[形態4]
形態1から形態3までのいずれか1つに記載の液体収容容器であって、
前記液体収容室は、前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記液体収容容器が設置された設置面に対して立設状態となる壁部を備え、
前記壁部には、前記液体注入口から注入される液体の量の上限を示す上限部が外部から識別可能に設けられている、液体収容容器。
[形態5]
形態4に記載の液体収容容器であって、
前記上限部は、前記液体注入口が鉛直上方向を向いているときに、水平な直線状である、液体収容容器。
[形態6]
液体噴射システムであって、
形態1から形態5までのいずれか1つに記載の液体収容容器と、
対象物に前記液体を噴射するためのヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体収容容器の前記導出部と前記液体噴射装置とを接続し、前記液体収容室に収容されている前記液体を前記液体噴射装置に流通させる流通管と、を備える、液体噴射システム。
複数の壁部により形成され、前記液体を収容するための液体収容室と、
前記液体収容室に前記液体を注入するための液体注入口であって、一端部が外部に向かって開口し、他端部が前記液体収容室内で開口した液体注入口と、
前記液体注入口を塞ぐための栓部材と、
外部の空気を前記液体収容室内に導入するための大気開放流路と、
前記液体収容室の前記液体を前記液体噴射装置に供給するための導出部と、を備え、
前記大気開放流路は、
所定の容積を有する空気収容室と、
前記空気収容室と外部とを連通させる第1の流路と、
一端部である空気側開口が前記空気収容室内で開口し、他端部である液体側開口が前記液体収容室内で開口することで、前記液体収容室と前記空気収容室とを連通させる第2の流路であって、メニスカスが形成されることで前記液体が保持される第2の流路と、を備え、
前記液体収容容器が前記液体噴射装置に前記液体を供給する際の使用姿勢において、前記液体側開口と前記空気側開口とを含む前記第2の流路は、前記液体注入口の前記他端部よりも下方に位置し、
前記液体注入口から前記液体収容室に前記液体を注入する際の注入姿勢は、前記使用姿勢とは異なる姿勢であって、前記空気側開口が前記液体注入口の前記他端部よりも上方に位置する姿勢である、液体収容容器。
前記液体注入口から前記液体収容室に前記液体を注入する際に、利用者に前記使用姿勢から前記注入姿勢に姿勢を変えさせるために、前記液体注入口の前記一端部は、前記使用姿勢では水平方向に向かって開口し、前記注入姿勢では鉛直上方向に向かって開口するように、前記複数の壁部のいずれかに設けられている、液体収容容器。
一般に、利用者が液体注入口から液体収容室に液体を注入する場合、液体注入口の一端部が鉛直上方向に向かって開口している方が、利用者は液体を液体収容室に注入しやすい。よって、適用例2に記載の液体収容容器によれば、利用者が液体注入口から液体収容室に液体を注入する際に、液体収容容器の姿勢を注入姿勢にすることを利用者に促すことができる。これにより、液体注入時に生じる不具合の発生を低減することができる。
前記複数の壁部は、前記使用姿勢において前記液体収容容器が設置された設置面に対して立設状態となる複数の立設壁部を含み、
前記液体注入口は、前記複数の立設壁部のうち前記空気収容室が配置されている側に位置する空気側壁部に設けられている、液体収容容器。
適用例3に記載の液体収容容器によれば、使用姿勢では一端部が水平方向に向かって開口し、注入姿勢では一端部が鉛直上方向に向かって開口する液体注入口を容易に形成することができる。
前記複数の壁部のうち外部から視認可能な第1の壁部に設けられた下限部であって、前記使用姿勢において、前記液体収容室の前記液体が消費され前記液体収容室の前記液体の量が第1の閾値になったことを外部から識別するための下限部と、
前記複数の壁部のうち前記第1の壁部とは異なる第2の壁部であって外部から視認可能な第2の壁部に設けられた上限部であって、前記注入姿勢において、前記液体注入口から前記液体収容室に前記液体が注入され前記液体収容室の前記液体の量が第2の閾値になったことを外部から識別するための上限部と、を備え、
前記第1の壁部は、前記使用姿勢において、前記液体収容容器が設置された設置面に対して立設状態となる壁部であり、
前記第2の壁部は、前記注入姿勢において、前記液体収容容器が設置された設置面に対して立設状態となる壁部である、液体収容容器。
前記下限部は、前記使用姿勢において水平な直線状であり、
前記上限部は、前記注入姿勢において水平な直線状である、液体収容容器。
適用例5に記載の液体収容容器によれば、利用者は各姿勢において液面と下限部又は上限部を比較することで液体収容室の液体の量をより容易に確認することができる。
適用例1乃至適用例5のいずれか1つに記載の液体収容容器と、
対象物に前記液体を噴射するためのヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体収容容器の前記導出部と前記液体噴射装置とを接続し、前記液体収容室に収容されている前記液体を前記液体噴射装置に流通させる流通管と、を備える、液体噴射システム。
適用例6に記載の液体噴射システムによれば、液体を注入した直後における使用姿勢においても液体収容容器内部の大気と接する液面を設置面から所定の高さ範囲に維持することができる。これにより、ヘッドと大気と接する液面の高低差を所定の範囲に維持でき、ヘッドから安定して液体を噴射することができる。
A.実施例及び比較例:
B.変形例:
A−1.液体噴射システムの構成:
図1は、実施例の液体噴射システム1を説明するための図である。図1(A)は液体噴射システム1の第1の外観斜視図である。図1(B)は、液体噴射システム1の第2の外観斜視図であり、本発明の実施例の液体収容容器30を示した図である。なお、図1には方向を特定するために互いに直交するXYZ軸が図示されている。なお、これ以降の図に関しても必要に応じて互いに直交するXYZ軸が図示されている。
インクタンク30の詳細構成を説明する前に、理解の容易のため、大気導入口317から液体導出部306に至る経路について図4を参照して概念的に説明する。図4は、大気導入口317から液体導出部306に至る経路を概念的に示す図である。
次に、図6〜図8を用いてインクタンク30の構成を説明する。図6は、インクタンク30の第1の外観斜視図である。図7は、インクタンク30の第2の外観斜視図である。図8は、インクタンク30の第3の外観斜視図である。なお、図6〜図8には、栓部材302(図2)の図示は省略している。
図9は、液体収容室340のインク残量が少なくなった状態を示す図である。なお、実際には、液体導出部306とサブタンク20の液体受入部202とはホース24を介して接続されているが、ホース24の図示は省略している。
図12は、比較例の液体噴射システム1kを説明するための図である。図12は、インクタンク30kのインクが消費され、利用者がインクタンク30k内部にインクを充填した直後の状態を示している。実施例との違いは、インクタンク30、30kの構成であり、プリンター12(図1)等のその他の構成については、実施例と同様の構成である。比較例のインクタンク30kは、注入姿勢と使用姿勢が同一の姿勢で用いられる。このため、インクタンク30kは、第2の壁部370c2に液体注入口304kが設けられている。また、下限線LM1及び上限線LM2が共に、第1の壁部370c1に設けられている。
なお、上記実施例における構成要素の中の、特許請求の範囲の独立項に記載した要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上記実施例では、液体注入口304は、液体収容室340を形成する複数の壁部のうち、使用状態において設置面sfに対して立設状態にある立設壁部のうちの空気収容室330側に配置された空気側壁部370c3に設けられていたが、これに限定されるものではない。液体注入口304は、液体収容室340を形成する複数の壁部のいずれかに設けることができる。この場合、インク注入の際に、注入姿勢にインクタンク30の姿勢を変化させることを利用者に促すために、液体注入口304の上端部304pは、使用姿勢では水平方向に向かって開口し、注入姿勢では鉛直上方向に向かって開口するように液体注入口304を壁部に設けることが好ましい。例えば、液体注入口304を第2の壁部370c2(図8)に設ける場合、液体注入口304は第2の壁部370c2から上方(Z軸正方向)に延び、途中で空気収容室330側に向かう方向(X軸正方向)に屈曲するように構成する。
上記実施例では、下限線LM1及び上限線LM2は直線状であったが、これに限定されるものではなく、液体収容室340内のインクの量を外部から確認できる目印であれば良い。例えば、下限線LM1、上限線LM2の少なくとも1つを点状にしても良い。また、下限線LM1、上限線LM2を黒色等に着色しても良い。また、使用姿勢と注入姿勢の各姿勢における鉛直方向について、下限線LM1と上限線LM2の少なくとも1つにおいて異なる高さに複数の線(目印)を設ける構成としても良い。複数の目印を設けることで、利用者はより精度良く液体収容室340の液体の量を把握することができる。
上記実施例では、第1と第2の壁部370c1,370c2を含むタンク本体32は半透明であったが、透明であっても良い。また、少なくとも一部が外部からインクタンク30内部のインクを視認できる視認部を有すれば、その他の部分は外部からインクタンク30内部を視認できなくても良い。すなわち、外部から視認可能な第1の壁部370c1であって、外部から液体収容室340内部を視認できる第1の視認部を有する第1の壁部370c1に下限部としての下限線LM1を設ける。下限線LM1は、使用姿勢において、第1の視認部が設けられている高さの範囲に設けられていれば良い。第1の視認部は、例えば、透明又は半透明である。また、外部から視認可能な第2の壁部370c2であって、外部から液体収容室340内部を視認できる第2の視認部を有する第2の壁部370c2に上限部としての上限線LM2を設ける。上限線LM2は、注入姿勢において、第2の視認部が設けられている高さの範囲に設けられていれば良い。こうすれば、液体収容室340のインクの量が第1の閾値又は第2の閾値になったことを利用者は容易に確認することができる。
上記実施例では、液体収容容器としてプリンター12に用いられるインクタンク30を例に説明を行ったが、これに限定されるものではなく、例えば液晶ディスプレー等の色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等の液体噴射装置に液体を供給可能な液体収容容器であって、液体注入口を備える液体収容容器に本発明は適用できる。上記の各種の液体噴射装置に液体収容容器を使用する際には、各種の液体噴射装置が噴射する液体の種類に応じた液体(色材,導電ペースト,生体有機物等)を、液体収容容器内部に収容すれば良い。また、各種液体噴射装置と各種液体噴射装置に用いる液体収容容器を備える液体噴射システムとしても本発明は適用可能である。
1k…液体噴射システム
10…ケース
12…インクジェットプリンター(プリンター)
13…用紙給紙部
14…用紙排出部
16…キャリッジ
16a…インク供給針
17…記録ヘッド
20…サブタンク
20Bk…サブタンク
20Ma…サブタンク
20Cn…サブタンク
20Yw…サブタンク
24…ホース
30…液体収容容器(インクタンク)
32…タンク本体
34…第1のフィルム
50…タンクユニット
54…上面ケース
56…第1の側面ケース
58…第2の側面ケース
202…液体受入部
204…インク貯留室
206…フィルター
208…インク流動路
300…大気開放流路
302…栓部材
303…連結部材
304…液体注入口
304k…液体注入口
304m…下端部(他端部)
304p…上端部(一端部)
306…液体導出部
310…第1の流路
312…気液分離室
314…連通流路
316…シート部材
317…大気導入口
318…大気開放口
320…連通流路
322…第2のフィルム
324…突起部
325a…孔部
328…嵌合ユニット
330…空気収容室
340…液体収容室
342…区画壁部
345…液体保持部
349…液体出口部
350…第2の流路(連通部)
351…空気側開口
352…液体側開口
362…リブ
370…開口壁部(開口側面)
370b…対向壁部
370c…接続壁部
370c1…第1の壁部
370c2…第2の壁部
370c3…空気側壁部
980…補充用容器
G…空気(気泡)
LA…大気接触液面
sf…水平面(設置面)
LM1…下限線
LM2…上限線
Claims (7)
- 液体噴射装置に液体を供給するための液体収容容器であって、
複数の壁部により形成され、前記液体を収容するための液体収容室と、
前記液体収容室に前記液体を注入するための液体注入口であって、一端部が外部に向かって開口し、他端部が前記液体収容室内で開口した液体注入口と、
前記液体注入口を塞ぐための栓部材と、
外部の空気を前記液体収容室内に導入するための大気開放流路と、
前記液体収容室の前記液体を前記液体噴射装置に供給するための導出部と、を備え、
前記大気開放流路は、
所定の容積を有する空気収容室と、
前記空気収容室と外部とを連通させる第1の流路と、
前記液体収容室と前記空気収容室とを接続する第2の流路と、を備え、
前記第2の流路は、前記空気収容室に開口する空気側開口と、前記液体収容室に開口する液体側開口と、を備え、
前記空気側開口は、前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記液体注入口の前記他端部よりも上方に位置するように設けられている、液体収容容器。 - 請求項1に記載の液体収容容器であって、
前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記空気収容室は前記液体収容室よりも上方に配置される、液体収容容器。 - 請求項1または請求項2に記載の液体収容容器であって、
前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記液体側開口は前記空気側開口よりも下方に位置する、液体収容容器。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の液体収容容器であって、
前記液体収容室は、前記液体注入口の前記一端部を鉛直上方向に向けているときに、前記液体収容容器が設置された設置面に対して立設状態となる壁部を備え、
前記壁部には、前記液体注入口から注入される液体の量の上限を示す上限部が外部から識別可能に設けられている、液体収容容器。 - 請求項4に記載の液体収容容器であって、
前記上限部は、前記液体注入口が鉛直上方向を向いているときに、水平な直線状である、液体収容容器。 - 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の液体収容容器であって、さらに、
前記第1の流路の途中に配置され、気体を透過すると共に前記液体を透過しないシート部材を有する、液体収容容器。 - 液体噴射システムであって、
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の液体収容容器と、
対象物に前記液体を噴射するためのヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体収容容器の前記導出部と前記液体噴射装置とを接続し、前記液体収容室に収容されている前記液体を前記液体噴射装置に流通させる流通管と、を備える、液体噴射システム。
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