JP5862068B2 - 車両用運転支援装置 - Google Patents
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Description
この従来技術では、先ず、一時停止線の手前において運転者によるアクセル操作を無効化する。また、この従来技術では、一時停止線における車両の停止後、運転者が交差点周囲の交通状況を確認するための所定の確認動作を検出する。そして、この従来技術では、その確認動作の検出後、運転者によるアクセル操作を有効化する。
本発明の目的は、自動制動で自車両が停止した後に運転者に対してアクセルペダルの踏み込みの解除を促すことを目的とする。
本実施形態は、車両に搭載される車両用衝突回避制動支援装置である。
図1は、車両用衝突回避制動支援装置1の構成例を示すブロック図である。
車両用衝突回避制動支援装置1は、図1に示すように、車輪速センサ2、障害物情報検出センサ3、アクセル開度センサ4、スロットル開度センサ5、シフトポジションセンサ6、コントローラ7、制動力付与装置8、及びアクセルペダル反力付与装置9を有している。
自車両・障害物情報取得部20は、各種センサからのセンサ値が入力され、その入力されたセンサ値に基づいて各種情報を取得する。そして、自車両・障害物情報取得部20は、取得した各種情報を支援情報演算部30に出力する。
自車両・障害物情報取得部20は、図2に示すように、自車速演算部21、自車加減速度演算部22、障害物情報演算部23、アクセル開度検出部24、エンジントルク検出部25、シフトポジション検出部26、及び自車両・障害物情報出力部27を有している。
自車速演算部21は、車輪速センサ2からの車輪速センサ値に基づいて自車速を算出する。そして、自車速演算部21は、算出した自車速を自車両・障害物情報出力部27に出力する。
障害物情報演算部23は、障害物情報検出センサ3からの障害物情報検出値に基づいて障害物情報を算出する。そして、障害物情報演算部23は、算出した障害物情報を自車両・障害物情報出力部27に出力する。
エンジントルク検出部25は、スロットル開度センサ5からのスロットル開度センサ値に基づいてエンジントルクを算出する。そして、エンジントルク検出部25は、算出したエンジントルクを自車両・障害物情報出力部27に出力する。
自車両・障害物情報出力部27は、自車速演算部21、自車加速減速度演算部22、障害物情報演算部23、アクセル開度検出部24、エンジントルク検出部25、及びシフトポジション検出部26からの自車両・障害物情報が入力される。そして、自車両・障害物情報出力部27は、入力された自車両・障害物情報を支援情報演算部30に出力する。
支援情報演算部30は、自車両・障害物情報取得部20からの自車両・障害物情報に基づいて支援情報を算出する。そして、支援情報演算部30は、算出した支援情報を制動力演算部40及びアクセルペダル反力演算部50に出力する。
支援情報演算部30は、図3に示すように、リスクポテンシャル演算部31、外乱推定部32、及び支援情報出力部33を有している。
リスクポテンシャル演算部31は、自車両・障害物情報取得部20からの自車両・障害物情報に基づいてリスクポテンシャルを算出する。そして、リスクポテンシャル演算部31は、算出したリスクポテンシャルを支援情報出力部33に出力する。
TTC=D_tar/V_tar ・・・(1)
そして、リスクポテンシャル演算部31は、算出した到達時間TTCが小さいほど高くなり、到達時間TTCが大きいほど低くなるリスクポテンシャルの演算を行う。このようなことから、例えば、リスクポテンシャルは、到達時間TTCの逆数であっても良い。
外乱推定部32は、自車両・障害物情報取得部20からの自車両・障害物情報、及び制動力演算部40の制動力演算処理結果に基づいて外乱推定値を算出する。そして、外乱推定部32は、算出した外乱推定値SUBを支援情報出力部33に出力する。
ここで、ARMYUは、制動力指令値演算部44が制動力指令値P_brkの算出に使用する制動量制動力変換係数である。また、予め設定した値は、例えば0.5(MPa)である。
一方、外乱推定値SUBを以上の演算で算出しない場合、外乱推定部32は、外乱推定値SUBを1に設定する。
制動力演算部40は、支援情報演算部30からの情報に基づいて制動力付与装置8の制動力指令値を算出する。そして、制動力演算部40は、算出した制動力指令値を制動力付与装置8に出力する。
制動力演算部40は、図4に示すように、閾値設定部41、制動力付与判断部42、制動量演算部43、及び制動力指令値演算部44を有している。
閾値設定部41は、制動力付与判断を行うための閾値を設定する。そして、閾値設定部41は、設定した閾値(以下、制動力付与判断用閾値という。)を制動力付与判断部42に出力する。
ここで、具体的には、制動力付与判断部42は、支援情報演算部30から取得したリスクポテンシャルが、閾値設定部41が設定した制動力付与判断用閾値より大きい場合(リスクポテンシャル>制動力付与判断用閾値)、自車両に制動力を付与すると判断する。また、制動力付与判断部42は、それ以外の場合(リスクポテンシャル≦制動力付与判断用閾値)、自車両に制動力を付与しないと判断する。
ここで、具体的には、制動量演算部43は、制動力付与判断部42の制動力付与判断結果に基づいて制動量を設定する。より詳しくは、制動量演算部43は、制動力付与判断部42が制動力を付与すると判断した場合(リスクポテンシャル>制動力付与判断用閾値)、予め設定した減速度DEC_0(m/s2)を制動量(減速度)DEC(m/s2)に設定する。このとき、制動量演算部43は、DEC_0(m/s2)に至るまでの制動量DECの増加を予め設定した増加率により制限する。ここで、例えば、増加率は10.0(m/s3)であり、制御量DEC_0は5.0(m/s2)である。
制動力指令値演算部44は、制動力付与装置8の制動力指令値を算出する。そして、制動力指令値演算部44は、算出した制動力指令値を支援情報演算部30及び制動力付与装置8に出力する。
P_brk=DEC×ARMYU×α_armyu1 ・・・(3)
ここで、DECは、制動量演算部43が算出した値である。また、ARMYUは、制動量制動力変換係数であり、予め設定された値である。例えば、制動量制動力変換係数ARMYUは0.811である。また、α_armyu1は、制動量制動力変換係数補正ゲインである。
一方、アクセルペダル反力演算部50は、支援情報演算部30からの情報に基づいてアクセルペダル反力指令値を算出する。そして、アクセルペダル反力演算部50は、算出したアクセルペダル反力指令値をアクセルペダル反力付与装置9に出力する。
アクセルペダル反力演算部50は、図5に示すように、閾値設定部51、アクセルペダル反力付与判断部52、アクセルペダル反力量演算部53、及びアクセルペダル反力指令値演算部54を有している。また、アクセルペダル反力演算部50は、停止時用閾値設定部55、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56、停止時用アクセルペダル反力量演算部57、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58、及びアクセルペダル反力指令値選択部59を有している。
ここで、具体的には、閾値設定部51は、支援情報演算部30から取得した外乱推定値が自車両の制動を妨げるほど小さくなるようにアクセルペダル反力付与判断用閾値を設定する。
ここで、具体的には、アクセルペダル反力付与判断部52は、支援情報演算部30から取得したリスクポテンシャルが、閾値設定部51が設定したアクセルペダル反力付与判断用閾値より大きい場合(リスクポテンシャル>アクセルペダル反力付与判断用閾値)、アクセルペダル反力を付与すると判断する。また、アクセルペダル反力付与判断部52は、それ以外の場合(リスクポテンシャル≦アクセルペダル反力付与判断用閾値)、アクセルペダル反力を付与しないと判断する。
ここで、具体的には、アクセルペダル反力量演算部53は、アクセルペダル反力付与判断部52のアクセルペダル反力付与の判断結果に基づいてアクセルペダル反力量を算出する。すなわち、アクセルペダル反力量演算部53は、アクセルペダル反力付与判断部52がアクセルペダル反力を付与すると判断した場合、アクセルペダル反力量を算出する。ここで、アクセルペダル反力量演算部53は、アクセル開度が大きいほど、すなわち、アクセルペダルの踏み込み量(アクセルペダル開度量)が多いほど、アクセルペダル反力量を大きい値にする。このとき、例えば、アクセルペダル反力量演算部53は、20(N)以上25(N)以下の範囲内でアクセルペダル反力量を算出する。
アクセルペダル反力量は、図6に示すように、アクセルペダル開度量が多いほど多くなる。より詳しくは、アクセルペダル開度量が少ない領域ではアクセルペダル反力量は最小値Fmin1に維持される。そして、アクセルペダル開度量が中程度の領域でアクセルペダル開度量が多いほどアクセルペダル反力量は多くなる。また、アクセルペダル開度量が多い領域ではアクセルペダル反力量は最大値Fmax1に維持される。ここで、例えば、Fmin1は20(N)である。また、最大値Fmax1は25(N)である。
ここで、具体的には、アクセルペダル反力指令値演算部54は、アクセルペダル反力付与判断部52がアクセルペダル反力を付与すると判断した後、アクセルペダル反力量演算部53が算出したアクセルペダル反力量までアクセルペダル反力指令値を増加させる。このとき、アクセルペダル反力指令値演算部54は、予め設定した増加率でアクセルペダル反力指令値を増加させる。ここで、例えば、予め設定した増加率は7.5(N/sec)である。
また、アクセルペダル反力付与判断部52がアクセルペダル反力を付与しないと判断した場合に、前回処理時にアクセルペダル反力指令値が零以外の値となっているときには、アクセルペダル反力指令値演算部54は、アクセルペダル反力指令値を零まで減少させる。このとき、アクセルペダル反力指令値演算部54は、予め設定した減少率でアクセルペダル反力指令値を減少させる。ここで、例えば、予め設定した減少率は30(N/sec)である。
停止時用閾値設定部55は、自車両が停止しているときの停止時用ペダル反力付与判断を行うための閾値を設定する。そして、閾値設定部51は、設定した閾値(以下、停止時用アクセルペダル反力付与判断用閾値という。)を停止時用アクセルペダル反力付与判断部56に出力する。
ここで、具体的には、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56は、支援情報演算部30から取得したリスクポテンシャルが、停止時用閾値設定部55が設定した停止時用アクセルペダル反力付与判断用閾値より大きく、かつ制動力演算部40により自動で制動力が付与されて自車両が停止したと判断した場合、停止時用アクセルペダル反力を付与すると判断する。また、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56は、それ以外の場合、停止時用アクセルペダル反力を付与しないと判断する。すなわち例えば、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56は、リスクポテンシャルが停止時用アクセルペダル反力付与判断用閾値以下の場合や、制動力演算部40により自動で制動力が付与されたことに起因せず自車両が停止した場合、停止時用アクセルペダル反力を付与しないと判断する。
停止時用アクセルペダル反力量演算部57は、停止時用アクセルペダル反力量を算出する。そして、停止時用アクセルペダル反力量演算部57は、算出した停止時用アクセルペダル反力量を停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58に出力する。
ここで、F0は、停止時用アクセルペダル反力量の初期値であり、アクセルペダル開度量(又はアクセルペダル踏込量)に基づいて算出される。また、Foffは、停止時用アクセルペダル反力オフセット量であり、アクセルペダル踏込時間(アクセルペダル踏込継続時間)に基づいて算出される。
停止時用アクセルペダル反力量初期値F0は、図7に示すように、アクセルペダル開度量が多いほど大きくなる。より詳しくは、アクセルペダル開度量が少ない領域では停止時用アクセルペダル反力量初期値F0は最小値Fmin2に維持される。そして、アクセルペダル開度量が中程度の領域でアクセルペダル開度量が多いほど停止時用アクセルペダル反力量初期値F0は大きくなる。また、アクセルペダル開度量が多い領域では停止時用アクセルペダル反力量初期値F0は最大値Fmax2に維持される。
図8は、アクセルペダル踏込時間と停止時用アクセルペダル反力オフセット量Foffとの関係の一例を示す特性図である。
停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、停止時用アクセルペダル反力指令値を算出する。そして、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、算出した停止時用アクセルペダル反力指令値をアクセルペダル反力指令値選択部59に出力する。
先ず、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56が停止時用アクセルペダル反力を付与すると判断した後であって停止時用アクセルペダル反力付与開始時間が経過した後に停止時用アクセルペダル反力指令値の算出を開始する。ここで、停止時用アクセルペダル反力付与開始時間は、運転者がアクセルペダルを戻すために要すると考えられる時間等を考慮し設定される。例えば、停止時用アクセルペダル反力付与開始時間は、約0.6秒である。
また、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、停止時用アクセルペダル反力指令値が停止時用アクセルペダル反力量に達した後の処理を次のように行っても良い。
又は、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、停止時用アクセルペダル反力指令値が停止時用アクセルペダル反力量に達した後、リスクポテンシャルが、停止時用閾値設定部55が設定した停止時用アクセルペダル反力付与判断用閾値以下になるまで停止時用アクセルペダル反力指令値を維持しても良い。
アクセルペダル反力指令値選択部59は、アクセルペダル反力指令値演算部54が算出したアクセルペダル反力指令値と停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58が算出した停止時用アクセルペダル反力指令値とに対してセレクトハイ処理を実施する。そして、アクセルペダル反力指令値選択部59は、セレクトハイ処理により選択した指令値をアクセルペダル反力付与装置9に出力する。
次に、前述の停止時用閾値設定部55、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56、停止時用アクセルペダル反力量演算部57、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58、及びアクセルペダル反力指令値選択部59による一連の処理を説明する。
図9に示すように、先ずステップS1において、アクセルペダル反力演算部50は、支援情報演算部30からの情報を取得する。
続くステップS2において、停止時用閾値設定部55は、自車両が停止しているときの停止時用アクセルペダル反力付与判断用閾値を設定する。
ステップS17では、停止時用アクセルペダル反力量演算部57は、停止時用アクセルペダル反力量Fを零に算出する。また、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、停止時用アクセルペダル反力指令値を零に算出する。そして、アクセルペダル反力演算部50は、該図9に示す処理を終了する(ステップS1から再び処理を開始する)。
続くステップS9において、停止時用アクセルペダル反力量演算部57は、停止時用アクセルペダル反力オフセット量Foffを算出する。
続くステップS10において、停止時用アクセルペダル反力量演算部57は、前記ステップS8で算出した停止時用アクセルペダル反力量初期値F0及び前記ステップS9で算出した停止時用アクセルペダル反力オフセット量Foffに基づいて、停止時用アクセルペダル反力量F(=F0+Foff)を算出する。
そして、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、零以外の停止時用アクセルペダル反力量Fが停止時用アクセルペダル反力付与開始時間継続して出力されていると判定すると、ステップS12に進む。また、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、それ以外の場合、前記ステップS5から再び処理を開始する。
続くステップS15及びステップS16において、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、減少側変化率リミット処理をしつつ停止時用アクセルペダル反力指令値を算出する。すなわち、停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58は、前記ステップS14で算出した停止時用アクセルペダル反力量F(=零)まで予め設定した減少率で停止時用アクセルペダル反力指令値を減少させる。そして、アクセルペダル反力演算部50は、該図9に示す処理を終了する(ステップS1から再び処理を開始する)。
(1)制動力付与動作
自車両・障害物情報取得部20は、車輪速センサ2等の各種センサからのセンサ値に基づいて自車速等の各種情報を取得する。そして、自車両・障害物情報取得部20は、取得した各種情報を支援情報演算部30に出力する。
制動力演算部40は、外乱推定値が大きいほど大きくなるように到達時間判断用閾値TTC_thを設定する。さらに、制動力演算部40は、その設定した到達時間判断用閾値TTC_thに対応する制動力付与判断用閾値を設定する。そして、制動力演算部40は、設定した制動力付与判断用閾値よりもリスクポテンシャルが大きい場合、制動力を付与すると判断し、それ以外の場合、制動力を付与しないと判断する。この結果、制動力演算部40は、制動力を付与すると判断した場合、予め設定した減速量DEC_0(m/s2)を制動量DEC(m/s2)に設定する。一方、制動力演算部40は、制動力を付与しないと判断した場合、制動量DECを零に設定する。そして、制動力演算部40は、設定した制動量DECに基づいて制動力指令値を算出する。そして、制動力演算部40は、算出した制動力指令値を制動力付与装置8に出力する。制動力付与装置8は、制動力演算部40からの制動力指令値に基づいて制動力を付与する。
アクセルペダル反力演算部50は、外乱推定値が自車両の制動を妨げるほど小さくなるようにアクセルペダル反力付与判断用閾値を設定する。また、アクセルペダル反力演算部50は、設定したアクセルペダル反力付与判断用閾値よりもリスクポテンシャルが大きい場合、アクセルペダル反力を付与すると判断し、それ以外の場合、アクセルペダル反力を付与しないと判断する。さらに、アクセルペダル反力演算部50は、そのアクセルペダル反力付与の判断結果に基づいてアクセルペダル反力量を算出する。そして、アクセルペダル反力演算部50は、算出したアクセルペダル反力量に基づいてアクセルペダル反力指令値を算出する。
図10は、自車両に自動で付与される減速度(制動力)、及びアクセルペダル反力量の一例を示す図である。
車両用衝突回避制動支援装置1は、図11に示すように、零以外の停止時用アクセルペダル反力量Fが停止時用アクセルペダル反力付与開始時間継続して出力されている場合、停止時用アクセルペダル反力指令値の演算を開始する(ステップS11)。このとき、車両用衝突回避制動支援装置1は、停止時用アクセルペダル反力指令値を停止時用アクセルペダル反力量まで予め設定した増加率によって増加させる(ステップS12、ステップS13)。
すなわち、車両用衝突回避制動支援装置1は、図12に示すように、零以外の停止時用アクセルペダル反力指令値が第2設定時間継続して出力された場合、停止時用アクセルペダル反力指令値を零まで予め設定した減少率によって減少させる(ステップS5、ステップS14〜ステップS16)。
又は、車両用衝突回避制動支援装置1は、図14に示すように、アクセル開度が零の状態が第1設定時間継続した場合、停止時用アクセルペダル反力指令値を零まで予め設定した減少率によって減少させる(ステップS7、ステップS14〜ステップS16)。
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)リスクポテンシャル演算部31は、障害物への自車両の接近に関してリスクポテンシャルを算出する。また、制動力演算部40及び制動力付与装置8は、算出したリスクポテンシャルに基づいて、自車両に制動力を付与する。さらに、自車両・障害物情報取得部20は、自車両の走行状態を検出する。そして、アクセルペダル反力演算部50及びアクセルペダル反力付与装置9は、自車両・障害物情報取得部20が検出した自車両の走行状態と制動力演算部40及び制動力付与装置8が制動力を付与したことに基づいて該制動力を付与したことによって自車両が停止したと判定すると、アクセルペダル反力を付与する。
また、車両用衝突回避制動支援装置1は、自車両の走行中ではなく自車両停止中にアクセルペダル反力を付与するため、運転者が違和感として感じることを抑制しつつもアクセルペダル反力を付与することを実現できる。
この結果、車両用衝突回避制動支援装置1は、運転者に対してアクセルペダルの踏み込み状態に応じてアクセルペダルの踏み込みの解除を促すことができる。
この結果、車両用衝突回避制動支援装置1は、運転者を過度に支援することを抑制できる。
これにより、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56は、アクセルペダル反力を付与する決定を不用意に行うのを防止できる。
この結果、車両用衝突回避制動支援装置1は、運転者がアクセルペダルを戻すのに必要な時間はアクセルペダル反力の付与を継続でき、効果的に運転者を支援できる。
車両用衝突回避制動支援装置1は、さらに、旋回開始前にアクセルペダル反力に付与する構成を有していても良い。例えば、旋回走行前にアクセルペダル反力を付与する技術として、公知の技術を用いても良いが、以下に図面を参照して一例を説明する。なお、前述の本実施形態と同様な構成については同一の符号を付して説明する。
車両用衝突回避制動支援装置1は、図15に示すように、横加速度センサ71を有している。また、車両用衝突回避制動支援装置1は、アクセルペダル反力演算部50に、旋回走行前アクセルペダル反力付与判断部72、旋回走行前アクセルペダル反力量演算部73、及び旋回走行前アクセルペダル反力指令値演算部74を有している。
旋回走行前アクセルペダル反力量演算部73は、旋回走行前アクセルペダル反力付与判断部72が自車両が旋回開始前の状態になったと判断した場合、予め設定した値に旋回走行前アクセルペダル反力量を設定する。そして、旋回走行前アクセルペダル反力量演算部73は、設定した旋回走行前アクセルペダル反力量を旋回走行前アクセルペダル反力指令値演算部74に出力する。
なお、本実施形態の変形例の車両用衝突回避制動支援装置1におけるその他の構成は、前述の本実施形態の車両用衝突回避制動支援装置1の構成と同様である。
自車両停止時に付与されるアクセルペダル反力量は、図16に示すように、旋回走行前の自車両に付与されるアクセルペダル反力量よりも大きくなっている。
ここで、本実施形態において、旋回走行前アクセルペダル反力付与判断部72、旋回走行前アクセルペダル反力量演算部73、旋回走行前アクセルペダル反力指令値演算部74、及びアクセルペダル反力付与装置9は、例えば、旋回走行前アクセルペダル反力付与手段を構成する。
また、本実施形態では、障害物への自車両の接近に関するリスクポテンシャルを障害物との距離や障害物との相対速度に基づいて算出しているが、これに限定されない。この場合、例えば、運転者の注意度等の運転者に起因する情報や自速度等の自車両に起因する情報、道路の混雑度等の自車両周囲に起因する情報等に基づいてリスクポテンシャルを算出しても良い。
また、本実施形態では、停止時用アクセルペダル反力を付与すると判断した後であって停止時用アクセルペダル反力付与開始時間が経過した後に停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58が停止時用アクセルペダル反力指令値の算出を開始しているが、これに限定されない。この場合、例えば、本実施形態では、停止時用アクセルペダル反力付与判断部56が停止時用アクセルペダル反力を付与すると判断した後であって停止時用アクセルペダル反力付与開始時間が経過した後に停止時用アクセルペダル反力量演算部57が停止時用アクセルペダル反力量の算出を開始しても良い。この処理は、実質的には、停止時用アクセルペダル反力を付与すると判断した後であって停止時用アクセルペダル反力付与開始時間が経過した後に停止時用アクセルペダル反力指令値演算部58が停止時用アクセルペダル反力指令値の算出を開始していることと同等の処理となる。
Claims (5)
- アクセルペダルに戻し方向への力であるアクセルペダル反力を付与することで、運転者の運転を支援する車両用運転支援装置において、
障害物への自車両の接近リスクポテンシャルを検出する接近リスクポテンシャル検出手段と、
前記接近リスクポテンシャル検出手段が検出した接近リスクポテンシャルに基づいて、自車両に制動力を付与する制動力付与手段と、
自車両の走行状態を検出する自車両走行状態検出手段と、
前記自車両走行状態検出手段が検出した自車両の走行状態と前記制動力付与手段が制動力を付与したことに基づいて、前記制動力付与手段が制動力を付与したことによって自車両が停止したと判定する自車両停止判断手段と、
前記自車両停止判断手段によって自車両が停止したと判定すると、前記アクセルペダルに前記アクセルペダル反力を付与する自車両停止時アクセルペダル反力付与手段と、
を備えることを特徴とする車両用運転支援装置。 - アクセルペダル開度及びアクセルペダル踏み込み時間の少なくとも一方に基づいて、アクセルペダルの操作状態を検出するアクセルペダル操作状態検出手段と、
前記アクセルペダル操作状態検出手段が検出したアクセルペダルの操作状態に基づいて、アクセルペダル反力量を算出するアクセルペダル反力量算出手段と、をさらに備え、
前記自車両停止時アクセルペダル反力付与手段は、前記アクセルペダル反力量算出手段が算出したアクセルペダル反力量を付与することを特徴とする請求項1に記載した車両用運転支援装置。 - 自車両の旋回走行手前でアクセルペダル反力を付与する旋回走行前アクセルペダル反力付与手段をさらに備え、
前記自車両停止時アクセルペダル反力付与手段は、前記旋回走行前アクセルペダル反力付与手段によって付与されるアクセルペダル反力の最大値よりも大きい最大値を有するアクセルペダル反力を付与することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した車両用運転支援装置。 - 前記自車両停止時アクセルペダル反力付与手段は、前記接近リスクポテンシャル検出手段が検出した接近リスクポテンシャルが予め設定した値よりも低いと判定すると、前記アクセルペダル反力の付与を禁止することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載した車両用運転支援装置。
- 前記自車両停止時アクセルペダル反力付与手段は、前記アクセルペダル反力を付与した時点から予め設定した時間経過したと判定、又は前記アクセルペダル反力の付与を開始した後にアクセルペダルの操作量が零になった時点から予め設定した時間経過したと判定、又は前記アクセルペダル反力の付与を開始した後に前記接近リスクポテンシャル検出手段が検出した接近リスクポテンシャルが予め設定した値よりも低くなったと判定のいずれかを満足すると、前記アクセルペダル反力の付与を解除することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載した車両用運転支援装置。
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