JP6063222B2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、傾斜路面において先行車に追従して停車し、或いは発進する際に、路面勾配に基づいて目標車間距離を設定するようにした車両の走行制御装置に関する。
一般に、車両を登坂路において停車させる場合、運転者は補助ブレーキ(パーキングブレーキ)を動作させて停車状態を保持し、その後の再発進に備える。そして、再発進に際しては、補助ブレーキを解除しつつアクセルペダルを踏み込む、いわゆるサイド発進を行うことで、自車両のずり下がり防止し、スムーズな発進を実現させるようにしている。
補助ブレーキとして電動パーキングブレーキが採用されている車両では、例えば特許文献1(特開2003−327101号公報)に開示されているように、ブレーキペダルON(ブレーキペダル踏込み)、アクセル開度OFF(アクセルペダル開放)であって、車両が停車(車速が0[Km/h])した場合、電動パーキングブレーキを作動させて、傾斜路面での車両の停車状態を保持する。その後、アクセルペダルON(アクセルペダル踏込み)で、且つ車両が発進しようとした瞬間、電動パーキングブレーキを解除するようにしている。
上述した文献に開示されている技術では、傾斜面に停車している車両を再発進するに際し、アクセルペダルを踏み込んでも、車両が発進するまでは電動パーキングブレーキが解除されないため、ずり下がりを生じさせること無くスムーズに発進させることができる。
特開2003−327101号公報
しかし、上述した文献に開示されている技術では、例えば、登坂路において先行車に追従して自車両が停車した場合、ずり下がりは、自車両のみならず先行車においても発生する可能性がある。従って、先行車が停車状態から再発進した際に、それに追従して自車両も発進すると、先行車がずり下がりを生じた場合、自車両の運転者は余裕を持ってこれに対応することが困難となる。
この対策として、登坂路において停車した状態からの再発進に際し、運転者自身が先行車のずり下がりを常に意識することを心がけることを、音声などで勧告することも考えられるが、運転者に対して多大な負担をかけることとなり好ましくない。
一方、傾斜路面で停車するに際しては先行車との車間距離を比較的長く確保して停車すれば、先行車にずり下がりが生じても充分に対応することができるようになるが、先行車のずり下がりは傾斜路面の勾配によって大きく相違し、路面勾配が小さければ発生する可能性は低くなる。
しかし、傾斜路面で停車するに際し、路面勾配に応じた車間距離で自車両を停車させるには、熟練が必要で、路面勾配の小さな傾斜路面であっても車間距離を長く確保した状態で停車した場合、渋滞を助長することとなり好ましくない。
一方、降坂路における停車状態からの再発進に際しては、補助ブレーキを解除した途端に自車両が運転者の予測する加速度よりも大きな加速度で走り出す可能性がある。この対策としても、上述したように、先行車との車間距離を比較的長く確保した状態で停車すれば良いが、渋滞を助長することになる。
本発明は、上記事情に鑑み、傾斜路面からの発進時における先行車との車間距離を適正に保持することができると共に、登坂路における先行車のずり下がり、或いは降坂路において自車両に予期しない発進加速が発生しても、運転者は慌てることなく余裕を持って対応することのできる車両の走行制御装置を提供することを目的とする。
本発明による車両の走行制御装置は、自車両前方の走行環境を検出する走行環境検出手段と、走行路面の勾配を検出する路面勾配検出手段と、前記走行環境検出手段で検出した走行環境に基づいて前記自車両直前の先行車を検出する先行車検出手段と、前記路面勾配検出手段で検出した路面勾配に基づいて停車時或いは発進時における前記自車両と前記先行車との間の目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、前記路面勾配検出手段で検出した路面勾配に基づき前記自車両が発進する際の加速度を、登坂路では路面勾配が大きくなるに従い増加する値に設定し、降坂路では路面勾配が大きくなるに従い減少する値に設定すると共に所定路面勾配以上では0に設定する発進制御手段とを備える。
本発明によれば、路面勾配に基づいて停車時或いは発進時における先行車との目標車間距離を設定すると共に、この路面勾配に基づいて自車両が発進する際の加速度を設定するようにしたので、傾斜路面からの発進時における先行車との車間距離を適正に保持することができると共に、登坂路における先行車のずり下がり、或いは降坂路において自車両に予期しない発進加速が発生しても、運転者は慌てることなく余裕を持って対応することができる。
第1実施形態による走行制御装置を搭載する車両の概略図 同、走行制御装置の構成図 同、登坂路での停車状態から発進する車両の概略図 同、降坂路での停車状態から発進する車両の概略図 同、停車制御ルーチンを示すフローチャート 同、発進制御ルーチンを示すフローチャート 同、(a)は目標停車車間距離テーブルの概念図、(b)は発進時基本加速度テーブルの概念図、(c)は基本加速度と目標加速度との関係を示す特性図 第2実施形態による発進制御ルーチンを示すフローチャート 同、(a)は基本スロットル開度テーブルの概念図、(b)は基本スロットル開度と目標スロットル開度との関係を示す特性図
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1〜図7に本発明の第1実施形態を示す。図1の符号1は車両(自車両)であり、図においては、左右前輪1a、左右後輪1bが駆動する4輪駆動車が示されている。この自車両1に、走行環境検出手段としての車載カメラ2が設けられている。この車載カメラ2として本実施形態では、メインカメラ2aとサブカメラ2bとを有するステレオカメラを採用している。この両カメラ2a,2bは車室内前部の上部(例えば、ルームミラの両側)に一定の間隔を保持した状態で固設されている。この両カメラ2a,2bで撮影した自車前方の走行環境の画像信号が画像処理ユニット(IPU)3にて所定に画像処理されて出力される。又、エンジン5の吸気系に電子制御スロットル6が設けられており、この電子制御スロットル6のスロットル弁6aがスロットルアクチュエータ6bによって開閉自在にされている。
更に、自車両1には、自車両1の走行状態を制御する走行制御部11が設けられている。この走行制御部11は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイクロコンピュータを主体に構成されており、ROMには予め設定した動作を実現するための制御プログラムや各種テーブル等の固定データが記憶されている。
又、この走行制御部11の入力側にIPU3、左右前輪1a、左右後輪1bに各々配設されて各車輪1a,1bの回転数から車輪速Vhをそれぞれ検出する車輪速検出手段としての車輪速センサ16(但し、図2には便宜的に1つの車輪速センサ16のみを代表として示す)、自車両1の前後方向の加速度G、及び走行路面の勾配(路面勾配)θhiを検出する路面勾配検出手段としての前後加速度センサ(前後Gセンサ)17、アクセルペダルの踏込み量からアクセル開度θac[%]を検出するアクセル開度センサ18、ブレーキペダルの踏込みを検出してON信号を出力するブレーキスイッチ19等、各種センサ・スイッチ類が接続されている。又、この走行制御部11の出力側に、スロットルアクチュエータ6b、ブレーキ駆動部12が接続されている。
更に、このブレーキ駆動部12の出力側に、主ブレーキアクチュエータ21、補助ブレーキアクチュエータ22が接続されている。主ブレーキアクチュエータ21は、ブレーキ駆動部12に設けられているハイドロリックコントロールユニット(HCU)から供給されるブレーキ液圧を増減させて、各車輪1aに設けられているディスクブレーキ等の主ブレーキ21aに対する制動力を調整するものである。尚、この主ブレーキ21aは運転者の行うフットブレーキ操作によっても所望の制動力を得ることができる。
一方、補助ブレーキアクチュエータ22は、停車時に左右後輪1bに設けられているドラム式ブレーキ等の補助ブレーキ22aを動作させて、自車両1の停車状態を維持するものである。
走行制御部11は、各種センサ・スイッチ類からの信号に基づいて、電子制御スロットル6のスロットルアクチュエータ6b、及びブレーキ駆動部12に駆動信号を出力して、自車両1の停車制御、及び発進制御を含む走行制御を行う。
走行制御部11で行う停車制御、発進制御は、具体的には図5に示す停車制御ルーチン、図6に示す発進制御ルーチンに従って処理される。
図5に示すルーチンは、イグニッションスイッチをONした後、設定演算周期毎に実行され、先ず、ステップS1でIPU3から出力される自車両1前方の画像データ、前後Gセンサ17で検出した路面勾配θhi等の各種パラメータを読込む。次いで、ステップS2へ進み、画像データから直前の先行車を識別すると共に、この先行車と自車両1との相対車速、及び自車両1の車速Vspに基づき、先行車が停車したか否かを調べる。尚、この車速Vspは、本実施形態では車輪速センサ16で検出した各車輪1a,1bの車輪速Vhの平均値から求めているが、車速センサを別途検出するようにしても良い。従って、このステップS2での処理に、本発明の先行車検出手段が含まれている。
そして、先行車が停車したと判断した場合はステップS3へ進み、又、先行車が検出されない、或いは走行中であると判定した場合は、そのままルーチンを抜ける。
ステップS3へ進むと、前後Gセンサ17で検出した路面勾配θhiに基づき目標停車車間距離テーブルを検索して、目標車間距離としての目標停車車間距離Lsを設定する。図7(a)に目標停車車間距離テーブルの概念を示す。この目標停車車間距離Lsは、図3しに示すように、先行車が発進するに際し、ずり下がりを起こした場合であっても、自車両1の運転者が驚くことのない距離である。このずり下がりは路面勾配θhiが大きいほど発生する可能性が高くなるため、図7(a)に示すように、目標停車車間距離Lsは路面勾配θhiが大きくなるほど長い距離に、予め実験などから求めて設定されている。一方、図4に示すように、降坂路で停車した場合は、再発進時に運転者の予測した加速度よりも大きな加速度で走り出す可能性がある。そのため、目標停車車間距離Lsは降坂路で停車する場合も設定される。尚、このステップS2では路面勾配θhiを絶対値で検出している。従って、降坂路においても路面勾配θhiが大きい場合は、目標停車車間距離Lsは長い距離に設定される。
次いで、ステップS4へ進み、追従走行制御を実行してルーチンを抜ける。追従走行制御は、IPU3から出力される画像データに基づいて自車両1と先行車との間の車間距離L、及び目標停車車間距離Lsで自車両1を停車させるための目標車速を演算周期毎に求め、自車両1の車速Vspが目標車速になるように、スロットルアクチュエータ6b、及びブレーキ駆動部12に駆動信号を出力して車速制御を行う。
すなわち、減速に際しては、先ず、スロットルアクチュエータ6bに対してスロットル全閉信号を出力し、スロットル弁6aを全閉させてエンジンブレーキを作動させる。その際、目標車速に対して自車速Vspが未だ高い場合は、目標車速と自車速Vspとの相対車速に応じたブレーキ作動信号を主ブレーキアクチュエータ21に出力し、強制制動により目標車速まで減速させる。
そして、自車両1を目標停車車間距離Lsで所定に停車した後、ブレーキ駆動部12に対して補助ブレーキ動作信号を出力する。すると、ブレーキ駆動部12は補助ブレーキアクチュエータ22に対してON信号を出力し、補助ブレーキ22aを動作させて停止状態を保持させる。次いで、ブレーキ駆動部12に対し、主ブレーキ解除信号を出力する。すると、ブレーキ駆動部12は主ブレーキアクチュエータ21を解除動作させて、主ブレーキ21aに供給しているブレーキ液圧を減圧させる。
その後、自車両1が停車すると、図6に示す発進制御ルーチンが起動される。このルーチンでは、先ず、ステップS11で、IPU3から出力される自車両1前方の画像データ、前後Gセンサ17で検出した路面勾配θhi等の各種パラメータを読込む。次いで、ステップS12へ進み、画像データに基づき直前の先行車が発進したか否かを調べ、停車状態が維持されている場合は、そのままルーチンを抜ける。
一方、先行車が発進したと判定した場合、ステップS13へ進み、路面勾配θhiに基づき発進時の基本加速度Gacを設定する。図7(b)に示すように、このステップS13では、路面勾配θhiを登坂路ではプラス(図の右側)、降坂路ではマイナス(図の左側)として検出している。登坂路で設定される発進時の基本加速度Gacは、ずり下がりを防止するために路面勾配θhiが大きくなるに従い大きな値に設定されている。又、降坂路では、飛び出しを防止するために、ある程度の路面勾配θhi以上では基本加速度Gacが0に設定されている。
その後、ステップS14へ進み、基本加速度Gacに係数Kを乗算して目標加速度Gaoを設定する(Gao←K・Gac)。この係数Kの初期値は1.0であり、発進制御が終了した際に初期設定される。図7(c)に基本加速度と目標加速度との関係を示す。同図に示すように、目標加速度Gaoは、基本加速度Gacに対して係数Kの傾きで比例している。従って、係数K=1.0の場合、Gac=Gaoとなる。又、降坂路で、基本加速度Gacが0に設定された場合、目標加速度Gaoも0に設定される。
その後、ステップS15へ進み、追従走行制御を実行する。追従走行制御では、スロットルアクチュエータ6bに対して目標加速度Gaoに対応するスロットル弁6aの開度信号を出力し、スロットル弁6aを所定に開弁させて発進させる。この場合、降坂路において目標加速度Gaoが0に設定されている場合、スロットル弁6aは全閉状態を維持しているため、アイドル状態で発進される。又、ブレーキ駆動部12に対して、補助ブレーキ22aを解除する補助ブレーキ解除信号を出力する。すると、ブレーキ駆動部12は補助ブレーキアクチュエータ22に対してOFF信号を出力し、補助ブレーキ22aによるブレーキ動作を解除する。尚、降坂路からの再発進に際し、目標加速度Gaoよりも実際の加速度が大きくなった場合は、走行制御部11がブレーキ駆動部12に対して駆動信号を出力し、主ブレーキアクチュエータ21を介して主ブレーキ21aを制動動作させるため、自車両1が急発進することはない。
次いで、ステップS16へ進み、各車輪速センサ16で検出した車輪毎の車輪速Vhに基づき、各車輪1a,1bの何れかが空転しているか否かを調べる。車輪1a,1bの空転は、例えば各車輪速センサ16で検出した車輪速Vhを比較し、著しく高い車輪速Vhを示す車輪が検出された場合、空転ありと判定する。そして、空転ありと判定した場合、ステップS17へ進み、空転なしと判定した場合、ステップS18へジャンプする。尚、このステップS16での処理が、本発明の空転判定手段に対応している。
ステップS17へ進むと、係数Kから所定値α(例えば、0.2)を減算して、新たな係数Kを設定し(K←K−α)、ステップS18へ進む。従って、次回の演算時にステップS14で設定する目標加速度Gaoは、係数Kが減少しているため基本加速度Gacの増加割合に比し傾きが緩やかとなり、その分、目標加速度Gaoが減少されるため、エンジントルクの上昇が抑制されて、車輪の空転が回避される。尚、このステップS17での処理が、本発明の加速度減少手段に対応している。
そして、ステップS16、或いはステップS17からステップS18へ進むと、車速Vspが予め設定されている発進完了車速Vo(例えば、15[Km/h])に達したか否かを調べ、Vsp<Voの場合、ルーチンを抜ける。一方、発進完了車速Voに達した場合(Vsp≧Vo)、発進制御を終了し、通常の走行制御へ移行する。尚、上述したステップS13〜S18での処理が、本発明の発進制御手段に対応している。
このように、本実施形態によれば、先行車に追従して停車するに際し、先行車と自車両1との目標停車車間距離Lsを路面勾配θhiに応じて設定しているため、登坂路で停車した状態からの再発進に際し、先行車がずり下がりを起こしても、自車両1の運転者は慌てることなく、余裕をもって対応することができる。又、降坂路で停車した場合も、目標停車車間距離Lsが路面勾配θhiに基づいて設定されるため、再発進に際し、自車両1が運転者の予測した加速度よりも大きな加速度で走り出したとしても、慌てることなく余裕で対応することができる。又、路面勾配θhiに応じた適正な車間距離で自車両1を停車させることができるので、渋滞を助長させることもない。
更に、登坂路からの再発進に際しては、発進時の基本加速度Gacが路面勾配θhiに基づいて設定されるため、トルク不足によるずり下がりが防止される。一方、降坂路からの再発進に際しては、目標加速度Gaoが0或いは0に近い値に設定されるため、アイドル運転から加速が発生した場合は、エンジンブレーキを作動させた状態での発進走行となる。
[第2実施形態]
図8〜図9に本発明の第2実施形態を示す。上述した第1実施形態では、先行車に対する追従走行制御における、自動停車、自動発進の各制御について説明したが、本実施形態では、トラクション制御システムにおける発進制御について説明する。尚、走行制御装置の構成は、前述した図2とほぼ同様であるため、図2の符号を用いて説明する。
運転者が、登坂路或いは降坂路において、自車両1を先行車に追従した状態で停車させると、走行制御部11はブレーキ駆動部12に対して、補助ブレーキ動作信号を出力する。すると、ブレーキ駆動部12が補助ブレーキアクチュエータ22にON信号を出力し、補助ブレーキ22aを動作させて停止状態を保持させる。
又、走行制御部11では、車速Vsp=0[Km/h]を検出した場合、図8に示す発進制御ルーチンが起動し、設定演算周期毎に実行される。このルーチンでは、先ず、ステップS21で、IPU3から出力される自車両1前方の走行環境を撮影した画像データ、前後Gセンサ17で検出した路面勾配θhi等の各種パラメータを読込む。
そして、ステップS22へ進み、路面勾配θhiに基づき、先行車との間の目標車間距離としての発進時目標車間距離Lt、及び基本加速度Gacをテーブル検索により各々設定する。尚、発進時目標車間距離Ltを検索するテーブルは、図7(a)に示す目標停車車間距離テーブルと同等の特性を有しており、同図の目標停車車間距離Lsを発進時目標車間距離Ltと読み換えて適用することができる。一方、基本加速度Gacは、図7(b)に示す発進時基本加速度テーブルを参照して設定する。
次いで、ステップS23へ進み、IPU3から出力される画像データに基づき直前の先行車を識別すると共に、この先行車と自車両1との相対車速、及び自車両1の車速Vspに基づき、先行車が発進したか否かを調べる。従って、このステップS23での処理に、本発明の先行車検出手段が含まれている。
そして、停車状態が維持されている場合は、そのままルーチンを抜ける。一方、先行車が発進したと判定した場合、ステップS24へ進み、IPU3から出力される画像データに基づいて求めた自車両1と先行車との間の車間距離Lが目標停車車間距離Lsに達したか否かを調べ、達していない場合、ルーチンを抜け、車間距離Lが目標停車車間距離Lsに達するまで待機する。
従って、車間距離Lが目標停車車間距離Lsに達するまでは、たとえ運転者がアクセルペダルを踏み込んで発進しようとしても、スロットル弁6aは全閉状態を維持し、補助ブレーキアクチュエータ22はON状態を維持しているため、再発進が禁止される。そのため、登坂路では先行車が発進に際してずり下がりを起こしても、自車両1の運転者は慌てることなく余裕で対応することができる。一方、降坂路では自車両1が運転者の予測する加速度よりも大きな加速度で走り出した場合であっても、慌てることなく余裕をもって対応することができる。
そして、先行車との車間距離Lが発進時目標車間距離Ltに達した場合(L≧Lt)、ステップS25へ進み、基本加速度Gacに基づいて基本スロットル開度θth[%]を、図9(a)に示す目標スロットル開度テーブルを参照して設定する。同図に示すように、この目標スロットル開度テーブルには、基本加速度Gacにほぼ比例した基本スロットル開度θthが格納されている。
次いで、ステップS26へ進むと、基本スロットル開度θthに係数Kを乗算して目標スロットル開度θto[%]を設定する(θto←K・θth)。この係数Kの初期値は1.0であり、発進制御が終了した際に初期設定される。図9(b)に基本スロットル開度θthと目標スロットル開度θtoとの関係を示す。同図に示すように、目標スロットル開度θtoは、基本スロットル開度θthに対して係数Kの傾きで比例している。従って、同図に実線で示すように、係数K=1.0の場合はθth=θtoとなる。又、降坂路で、基本加速度Gacが0に設定された場合、基本スロットル開度θthが0に設定されるため、目標スロットル開度θtoも0となる。
従って、登坂路では路面勾配θhiが大きくなるほどずり下がりを防止するために、大きな目標スロットル開度θtoが設定される。一方、降坂路では、図7(b)に示すように、所定以上の傾きでは、基本加速度Gacが0に設定されているため、目標スロットル開度θtoは全閉状態が維持される。そのため、降坂路での発進において運転者がアクセルペダルを踏み込んでも、スロットル弁6aが急開することはない。
その後、ステップS27へ進むと、目標スロットル開度θtoをスロットルアクチュエータ6bへ出力する。すると、電子制御スロットル6のスロットル弁6aが所定に開弁し、発進に必要なトルクが発生する。
次いで、ステップS28へ進み、ブレーキ駆動部12に対して、補助ブレーキ解除信号を出力する。すると、ブレーキ駆動部12が補助ブレーキアクチュエータ22にOFF信号を出力し、補助ブレーキ22aによるブレーキ動作を解除する。尚、降坂路からの再発進に際し、基本加速度Gacよりも実際の加速度が大きくなった場合は、走行制御部11がブレーキ駆動部12に対して駆動信号を出力し、主ブレーキアクチュエータ21を介して主ブレーキ21aを制動動作させるため、自車両1が急発進することはない。
その後、ステップS29へ進み、各車輪速センサ16で検出した車輪毎の車輪速Vhに基づき、各車輪1a,1bの何れかが空転しているか否かを調べる。車輪1a,1bの空転は、上述した第1実施形態と同様、例えば各車輪速センサ16で検出した車輪速Vhを比較して著しく高い車輪速Vhを示す車輪が検出された場合、空転ありと判定する。そして、空転ありと判定した場合、ステップS30へ進み、空転なしと判定した場合、ステップS31へジャンプする。尚、このステップS29での処理が、本発明の空転判定手段に対応している。
ステップS30へ進むと、係数Kから所定値α(例えば、0.2)を減算して、新たな係数Kを設定し(K←K−α)、ステップS31へ進む。従って、次回の演算時にステップS26で設定する目標スロットル開度θtoは、係数Kが減少しているため、図9(b)に一点鎖線で示すように、目標スロットル開度θtoの傾斜が緩やかになり、スロットル弁6aの開度が絞られる。その結果、エンジントルクの上昇が抑制され、車輪の空転が回避される。尚、このステップS30での処理が、本発明の加速度減少手段に対応している。
その後、ステップS29、或いはステップS30からステップS31へ進むと、車速Vspが予め設定されている発進完了車速Vo(例えば、15[Km/h])に達したか否かを調べ、Vsp<Voの場合、ルーチンを抜ける。一方、発進完了車速Voに達した場合(Vsp≧Vo)、発進制御を終了し、通常のトラクション制御へ移行する。尚、上述したステップS24〜S31での処理が、本発明の発進制御手段に対応している。
このように、本実施形態によれば、先行車に追従して運転者が自車両1を、登坂路、或いは降坂路で停車させた後の再発進に際し、先行車と自車両1との車間距離Lが、路面勾配θhiに応じて設定した発進時目標車間距離Ltに達するまでは、再発進が禁止されているため、先行車がずり下がりを起こしても、自車両1の運転者は慌てることなく、余裕をもって対応することができる。
同様に、降坂路からの再発進に際しても、発進時目標車間距離Ltに達するまでは再発進が禁止されているため、自車両1が発進に際し、運転者が予測した加速道よりも大きな加速度で走り出した場合であっても、慌てることなく余裕で対応することができる。又、傾斜路面からの再発進時は、発進時目標車間距離Ltに達した場合、自車両1の発進が許可されるので、車間距離が必要以上に長くならないため、渋滞を回避することができる。
更に、登坂路からの再発進に際しては、発進時の基本スロットル開度θthが路面勾配θhiに基づいて設定されるため、自車両1がトルク不足によりずり下がりを起こすことはない。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限るものではなく、例えば、走行環境検出手段は、先行車を認識し、且つ先行車と自車両との車間距離を検出できるものであれば、車載カメラに限らず、レーザレーダやミリ波レーダ、超音波レーダ等であっても良い。
1…自車両
2…車載カメラ
6…電子制御スロットル
6a…スロットル弁
6b…スロットルアクチュエータ
11…走行制御部
12…ブレーキ駆動部
16…車輪速センサ
17…前後加速度センサ
18…アクセル開度センサ
19…ブレーキスイッチ
21…主ブレーキアクチュエータ
21a…主ブレーキ
22…補助ブレーキアクチュエータ
22a…補助ブレーキ
G…加速度
Gao…目標加速度
K…係数
L…車間距離
Ls…目標停車車間距離
Lt…発進時目標車間距離
Vh…車輪速
θhi…路面勾配

Claims (4)

  1. 自車両前方の走行環境を検出する走行環境検出手段と、
    走行路面の勾配を検出する路面勾配検出手段と、
    前記走行環境検出手段で検出した走行環境に基づいて前記自車両直前の先行車を検出する先行車検出手段と、
    前記路面勾配検出手段で検出した路面勾配に基づいて停車時或いは発進時における前記自車両と前記先行車との間の目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、
    前記路面勾配検出手段で検出した路面勾配に基づき前記自車両が発進する際の加速度を、登坂路では路面勾配が大きくなるに従い増加する値に設定し、降坂路では路面勾配が大きくなるに従い減少する値に設定すると共に所定路面勾配以上では0に設定する発進制御手段と
    を備えることを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 各車輪の車輪速を検出する車輪速検出手段を有し、
    前記発進制御手段は、前記車輪速検出手段で検出する車輪速に基づき発進の際に前記各車輪の何れかで空転を検出したか否かを判定する空転判定手段と、前記空転判定手段で何れかの車輪が空転していると判定した場合、前記加速度を減少させる加速度減少手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の車両の走行制御装置。
  3. 前記目標車間距離設定手段で設定する目標車間距離は、前記自車両が前記先行車に追従して停車する際に設定される
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の車両の走行制御装置。
  4. 前記目標車間距離設定手段で設定する目標車間距離は、前記自車両が前記先行車に追従して発進する際に設定される
    ことを特徴とする請求項1或いは2記載の車両の走行制御装置。
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