JP2008019808A - 走行制御装置 - Google Patents

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Masahiro Kobayashi
雅裕 小林
Kazunori Kurata
和典 倉田
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Abstract

【課題】トラクション制御終了後に走行制御を自動的に復帰可能としつつも、トラクション制御と走行制御とが干渉してしまうのを防止する。
【解決手段】走行制御装置は、トラクション制御による駆動力制御期間中の駆動トルク最小値を取得し(ステップS5)、トラクション制御が終了したとき、ACCによる駆動トルク制御の上限値を規定する駆動トルク上限値にその駆動トルク最小値を設定する(ステップS7)。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御と、制駆力制御により車速を制御する車速制御と、を行う走行制御装置に関する。
特許文献1には、先行車両との車間距離を所定値に保ちつつ先行車両に追従する車速制御する装置であり、低摩擦路面を検出した場合、トラクション制御を実行させることを前提として、減速制御中の減速変化が緩やかとなるように走行制御(車速制御)を解除する装置が開示されている。
特開2000−203303号公報
しかしながら、低摩擦路面を検出した場合、トラクション制御を優先的に実行させるために走行制御を解除しているので、トラクション制御が終了した場合、走行制御を再開させる手続きが必要になる。例えば、走行制御を再開させるために、運転者はスイッチ(セットボタン)を操作しなければならない。この場合、トラクション制御が作動してそれが終了する度に、運転者はスイッチ(セットボタン)を操作しなければならなくなる。
また、走行制御による追従走行制御等の作動を一時的に禁止して、トラクション制御終了後に走行制御を復帰させることも可能であるが、走行制御による車速制御(駆動力制御)により再びトラクション制御が介入してしまう場合がある。すなわち、トラクション制御と走行制御とが干渉してしまう。
本発明の課題は、トラクション制御終了後に走行制御を自動的に復帰可能としつつも、トラクション制御と走行制御とが干渉してしまうのを防止することである。
前記課題を解決するために、本発明に係る請求項1に記載の走行制御装置は、車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御と、制駆力制御により車速を制御する車速制御と、を行う走行制御装置において、前記車速制御の作動中に前記トラクション制御を介入可能とするとともに、該トラクション制御が介入してその制御が終了した後に前記車速制御が復帰したとき、該車速制御では、駆動トルクの増加を抑制することを特徴とする。
また、本発明に係る請求項2に記載の走行制御装置は、車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御手段と、制駆動力制御により車速を制御するとともに、該駆動力制御を駆動トルクが上限値を超えない範囲内で行う車速制御手段と、を備え、前記トラクション制御手段による駆動力制御期間中に変動する駆動トルクのうちの最小値を最小値取得手段により取得し、前記車速制御手段による車速制御の作動中に前記トラクション制御手段によるトラクション制御が介入してその制御が終了した場合、前記上限値に前記最小値取得手段が取得した最小値を設定手段により設定する。
本発明によれば、車速制御が作動中にトラクション制御が介入し、その後車速制御が復帰したとき、該車速制御では、駆動トルクの増加を抑制することで、再びトラクション制御が介入するのを抑制でき、トラクション制御と車速制御とが干渉してしまうのを防止できる。
また、本発明によれば、車速制御の作動中にトラクション制御が介入しその制御が終了した場合、車速制御における駆動力の上限値を、トラクション制御による駆動力制御期間中に変動する駆動トルクのうちの最小値に設定することで、駆動トルクの増加又は車両の加速を抑制することができ、これにより、再びトラクション制御が介入するのを抑制でき、トラクション制御と車速制御とが干渉してしまうのを防止できる。
本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態という。)を図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
(構成)
図1は、本発明に係る駆動力制御装置を搭載した第1の実施形態を示す車両の構成を示す。この車両は、前輪駆動車両である場合を示している。図中、1はエンジン、2は自動変速機、3、4はドライブシャフト、5、6は前輪(駆動輪)、7、8は後輪(従動輪)、9はスロットルバルブ、10はスロットル制御モータ、11はアンチスキッド制御(図ではABS(Anti-lockBrake System))/駆動力制御(図ではTCS(Traction Control System))コントロールユニット、12、13、14、15は車輪速度センサ、16はABS警報ランプ、17はスリップインジケータ、17はスリップインジケータ、18はTCS/OFFインジケータ、19はTCS/OFFスイッチ、20はエンジンコントロールユニット、21は自動変速機(図ではAT)コントロールユニット、22は多重通信線、23はエンジン回転数センサ、24はアクセル操作量センサ、25はスロットル開度センサ、26はエンジン回転速度センサである。
エンジン1の吸気管路には、スロットルバルブ9の開度を制御するスロットル開度制御アクチュエータとしてのスロットル制御モータ10が設けられている。また、自動変速機2としては、多段階に変速段、すなわちギア位置が変更される有段変速機が用いられており、ATコントロールユニット21からの変速指令に応じて変速比、すなわちギア比やギア位置が制御される。
また、自動変速機2では、ATコントロールユニット21からの制御信号によってギア比の制御が行われる。このATコントロールユニット21で制御される自動変速機2内のギア比は、周知のように、出力軸回転速度として代用される車速とスロットル開度センサ25で検出されたスロットル開度とを変数として、或いはエンジン回転数センサ23で検出されたエンジン回転数を参照しながら制御される。ちなみに、本実施形態のATコントロールユニット21は、エンジンコントロールユニット20と相互に情報の授受を行ってエンジン1及び自動変速機2の通常走行時における最適化制御を実施しており、例えば選択されている現在のギア位置CURGPや変速シフト操作によって変更された次の目標ギア位置NEXTGPをエンジンコントロールユニット20に向けて出力し、駆動力制御用(以下、TCS制御用とも記す)ギア位置GRPOSをABS/TCSコントロールユニット11から取得する。
ABS/TCSコントロールユニット11は、トラクション制御としてエンジントルク(駆動トルク)を制御するために、アクセル操作量センサ24からのアクセル操作量ACC、各車輪速度センサ12〜15からの車輪速度VwFL〜VwRR、エンジン回転速度センサ26で検出されたエンジン回転速度NE、ATコントロールユニット21からの現在ギア位置CURGP及び次の目標ギア位置NEXTGPを読み込み、TCS制御用ギア位置GRPOSを算出すると共に、エンジントルク指令値TE−COMを算出してそれらをエンジンコントロールユニット20に向けて出力する。従って、エンジンコントロールユニット20では、このエンジントルク指令値TE−COM等を入力すると、そのエンジントルクが達成されるようにスロットル制御モータ10を制御する。
エンジンコントロールユニット20は、図示されないマイクロコンピュータ等を内蔵して構成されており、例えばエンジン回転数センサ23で検出されたエンジン回転速度NE、アクセル操作量センサ24で検出されたアクセル操作量ACC、スロットル開度センサ25で検出されたスロットル開度等に基づいて、独自の演算処理に応じ、或いはATコントロールユニット21やABS/TCSコントロールユニット11からの要求信号や情報信号に応じて、燃料噴射装置、所謂インジェクタのON/OFF及びそのタイミングと燃料噴射量や、スロットル制御モータ10によるスロットルバルブ9のスロットル開度等を調整して空燃比や吸気量を調整することで、エンジン1の回転状態を制御して、これによりスムーズな加速感や必要にして十分な減速感を得たり、点火時期やアイドル回転数等を車両の状態に応じて最適制御したりする。
図2は、エンジンコントロールユニット20の演算処理の手順を示す。なお、この演算処理では、特に通信のためのステップを設けていないが、演算処理装置で算出された演算結果は随時記憶装置に記憶され、記憶装置に記憶されている情報は随時演算処理装置のバッファ等に伝達記憶されるようになっている。例えば、この演算処理は、10msec.程度の所定制御時間ΔT毎にタイマ割り込み処理によって実行される。
図2に示すように、処理を開始すると、先ずステップS1において、トラクション制御が作動(作動開始)しているか否かを判定する。ここで、トラクション制御が作動している場合、ステップS3に進み、トラクション制御が作動していない場合、ステップS2に進む。
ステップS2では、ACCについて通常制御を行う。すなわち、先行車両に追従する車速制御をしたり、運転者によるスイッチ(例えばセットボタン)操作により設定した設定車速に基づく車速制御をしたりする。
ステップS3では、ACCで用いる駆動トルク上限値をトラクション制御作動時の駆動トルク以下に設定して、ACCにより駆動トルクを減少させる。また、同時に駆動トルク値を記憶する。
ここで、駆動トルク上限値は、ACCにおいて制御可能(出力可能)な駆動トルクの上限を規定する値である。すなわち、ACCでは、駆動トルクを制御する際、常に駆動トルク上限値を駆動トルクが越えない範囲でその制御を行っている。
このステップS3では、このように、駆動トルク上限値を小さくしていき、ACCにより駆動トルクを減少させることで、ACCによる制御をトラクション制御(TCS)の動作に適合させ、或いはトラクション制御(TCS)に協調動作させている。すなわち、トラクション制御の作動中、ACCを追従走行制御等の本来の制御を行わない待機状態にして、該トラクション制御を優先的に行っている。
続いてステップS4において、トラクション制御が作動している(作動中)か否かを判定する。ここで、トラクション制御が作動している場合、再び前記ステップS3からの処理を行い、トラクション制御が終了している場合、ステップS5に進む。
トラクション制御では、車輪がスリップしないように駆動トルクを制御している。このトラクション制御では、前後輪(駆動輪と従動輪)の車輪速(車輪速度センサ12〜15で検出)の差分値が小さくなると、例えばその差分値が所定のしきい値よりも小さくなると、その制御を終了する。
ステップS5では、前記ステップS3で記憶した、トラクション制御作動中(駆動トルク減少中)に記憶した駆動トルク値のうちの最小値を記憶(保持)する。
続いてステップS6において、前記ステップS5で記憶した値と後述のステップS10で記憶した値とでセレクトハイ処理(大きい方の値の選択)をする。
続いてステップS7において、前記ステップS6でセレクトハイ処理で得た値によりACCで用いる駆動トルク上限値に設定する。そして、ACCにより、その設定した駆動トルク上限値を越えない範囲で駆動トルクを制御して、車速制御を行う。
続いてステップS8において、トラクション制御が作動(作動開始)しているか否かを判定する。ここで、トラクション制御が作動している場合、ステップS3に進み、トラクション制御が作動していない場合、ステップS9に進む。
ステップS9では、トラクション制御が終了(前記ステップS4でTCSの終了判定)してから所定時間経過したか否かを判定する。
図3は、所定時間(しきい値)Tdと車速Vとの関係を示す。
図3に示すように、車速Vが大きくなるほど、所定時間Tdを小さくしている。
このステップS9で、トラクション制御が終了してから所定時間経過したと判定した場合、ステップS11に進み、トラクション制御が終了してから所定時間経過していないと判定した場合、ステップS10に進む。
ステップS10では、運転者のアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)を算出するとともに、その算出した駆動トルク(要求駆動トルク)のうちの最大値を記憶する。ここで、アクセル操作量センサ24の検出値から駆動トルク(要求駆動トルク)を算出する。また、ACC起動時は、駆動トルク(要求駆動トルク)は初期値として0になっている。このステップS10で得た駆動トルク(要求駆動トルク)の最大値を用いて、前記ステップS6でセレクトハイ処理が実施される。
ステップS11では、駆動トルク上限値を初期値に戻す設定をする。そして、再び前記ステップS1から処理を開始する。
(動作)
次に駆動力制御装置の動作として、前記図2の処理手順で実現されるACCの動作を説明する。
駆動力制御装置は、トラクション制御が作動(作動開始)しない限り、ACCによる車速制御を実施する(前記ステップS1の判定で“No”の場合、ステップS2)。すなわち、先行車両に追従する車速制御をしたり、運転者が設定した設定車速に基づく車速制御をしたりする。そして、トラクション制御が作動すると、ACCで用いる駆動トルク上限値をトラクション制御作動時の駆動トルク以下に設定するとともに、ACCでは駆動トルクを減少させる。すなわち、ACCは、待機状態(本来の制御を行わない状態)になる一方で、トラクション制御の動作に協調して駆動トルクを減少させる。このとき、該駆動トルク値を記憶する(前記ステップS1の判定で“Yes”の場合、ステップS3)。そして、再びトラクション制御が作動している(作動中)か否かを判定して、トラクション制御が作動している場合、ACCでは、駆動トルク上限値を減少させて駆動トルクを減少させ、さらに該駆動トルク値を記憶する(前記ステップS4の判定で“Yes”の場合、ステップS3)。すなわち、トラクション制御が作動中、ACCにより駆動トルクを減少させる一方で、その駆動トルク減少期間中の該駆動トルク値が逐次記憶される。そして、トラクション制御が終了した場合、トラクション制御作動中(駆動トルク減少中)に記憶した駆動トルク値のうちの最小値を記憶(保持)する(前記ステップS5)。
それから、その記憶値(駆動トルク値の最小値)と運転者のアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)の最大値とを基にセレクトハイ処理を行い、大きい方の値を選択し、駆動トルク上限値にその選択した値を設定する(前記ステップS6、ステップS7、ステップS10)。そして、ACCでは、設定した駆動トルク上限値を越えない範囲で駆動トルクを制御して、車速制御を行う。
そして、トラクション制御が終了してから所定時間経過したとき、駆動トルク上限値を初期値に戻す設定をする(前記ステップS9の判定で“Yes”の場合、ステップS11)。一方、トラクション制御が終了してから所定時間内であれば、セレクトハイ処理のために、運転者のアクセル操作で得られる駆動トルク(要求駆動トルク)の最大値を取得する(前記ステップS9の判定で“No”の場合、ステップS10)。よって、トラクション制御が終了してから所定時間、記憶値(駆動トルク値の最小値)を運転者のアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)の最大値が上回ることがなければ、駆動トルク上限値は、その期間、記憶値(駆動トルク値の最小値)に維持される。
また、駆動トルク上限値を越えない範囲で駆動トルクを制御して車速制御を行っている最中に、再びトラクション制御が作動(開始)したか否かを判定して、トラクション制御が作動したと判定した場合、ACCでは、トラクション制御の動作に協調して駆動トルクを減少させつつ、該駆動トルク値を記憶する(前記ステップS8の判定で“Yes”の場合、ステップS3)。
図4は、ACCによる車速制御中にトラクション制御が介入したときの駆動トルクの経時変化の一例を示す。
図4に示すように、先行車両への追従走行制御等のためのACCによる加速等により、駆動トルクが増加し(同図に示すA部分の駆動トルク変化、前記ステップS2)、ある駆動トルクTq1になったとき(同図に示すB点部分)、トラクション制御が介入したとする(前記ステップS1→ステップS3)。このトラクション制御の介入により、ACCにより駆動トルクが減少するようになる(同図に示すC部分の駆動トルク変化)。そして、トラクション制御が終了すると(前記ステップS4の判定で“No”の場合)、その時点(同図に示すD点部分)の駆動トルクTq2が駆動トルク上限値として設定される(前記ステップS7)。
そして、駆動トルク上限値は、本来であればトラクション制御が終了してから所定時間Td経過するまでその設定値に維持されるが、所定時間Td経過する前に、運転者がアクセル操作し、そのアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)の最大値が、上限値、すなわちトラクション制御終了時の駆動トルクTq2よりも大きくなると(同図に示すE点部分)、該上限値に、今度はアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)が設定されるようになる(前記ステップS9→ステップS10→ステップS6→ステップS7)。このとき、アクセル踏み込み量が多くなり続ける限り、すなわち、アクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)が大きくなり続ける限り、該駆動トルク(要求駆動トルク)により、駆動トルク上限値がより大きい値に更新され続けていく。そして、ACCでは、アクセル踏み込み量が多くなるとともに、それに応じて駆動トルク上限値も増加することから、駆動トルクを増加させて、車両を加速させていく。例えば、運転者がアクセル操作を止めると(アクセルを戻すと)、その時点の駆動トルク(要求駆動トルク)Tq3で上限値が維持されるようになる。
(作用及び効果)
作用及び効果は次のようになる。
前述のように、ACCの作動中にトラクション制御を介入可能とするとともに、該トラクション制御が介入してその制御が終了した後にACCを自動復帰させている。これにより、ACCの作動中にトラクション制御が一時的に介入した場合でも、ACCを再び作動させるために、運転者がスイッチ(セットボタン)を操作しなくても済み、利便性の優れたシステムを提供できる。
また、ACCの自動復帰の際には、駆動トルク上限値を小さくしておくことで、駆動トルクの増加を抑制している。これにより、ACCの自動復帰させた場合でも、再びトラクション制御が介入するのを抑制でき、ACCとトラクション制御(TCS)とが干渉してしまうのを防止できる。
また、前述のように、トラクション制御終了時又はACC復帰時から所定時間、原則、駆動トルク上限値を維持し、駆動トルクの増加を抑制している。トラクション制御の終了直後は、駆動トルクを増加させると、再びトラクション制御が介入する可能性が高い。一方、トラクション制御が終了してからある程度時間が経過した後は、路面状態が変化、例えば路面摩擦係数等が変化する可能性が高くなると考えられることから、駆動トルクを増加させても、再びトラクション制御が介入する可能性は低い。このようなことから、トラクション制御終了時又はACC復帰時から所定時間だけ駆動トルクの増加を抑制することで、必要以上に駆動トルクの増加が抑制、又は加速が抑制されてしまうのを防止できる。
また、前述のように、駆動トルクの増加を抑制するための時間を車速が大きくなるほど、短くしている。一般的に、車速が大きくなるほどトラクション制御は作動しにくくなる。このようなことから、車速が大きくなるほど駆動トルクの増加を抑制するための時間を短くすることで、必要以上に駆動トルクの増加が抑制、又は加速が抑制されてしまうのを防止できる。
また、運転者によるアクセル操作に対応する要求駆動トルクが記憶値(駆動トルク値の最小値)、すなわち、トラクション制御終了時の駆動トルク値よりも大きい場合、駆動トルク上限値に該要求駆動トルクを設定している。これにより、ACCでは、運転者によるアクセル操作に応じて、車両を加速させることができる。例えば、ACCでは、周知の技術でもあるが、該ACC作動中に運転者がアクセルを操作して加速操作したとき、その作動を中止(待機状態)にして、運転者の加速操作を優先させて車両を加速させる、いわゆるアクセルオーバーライドの機能を有している。よって、運転者によるアクセル操作に対応する要求駆動トルクがトラクション制御終了時の駆動トルク値よりも大きい場合、駆動トルク上限値に該要求駆動トルクを設定することで、このようなアクセルオーバーライドの機能を実現している。
そして、駆動トルク上限値を小さくして駆動トルクの増加を抑制し、再びトラクション制御が介入するのを抑制しつつも、このように運転者の意思を優先させて、必要以上に駆動トルクの増加が抑制、又は加速が抑制されてしまうのを防止できる。
なお、前記実施形態は、車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御と、制駆力制御により車速を制御する車速制御と、を行う走行制御装置において、前記車速制御の作動中に前記トラクション制御を介入可能とするとともに、該トラクション制御が介入してその制御が終了した後に前記車速制御が復帰したとき、該車速制御では、駆動トルクの増加を抑制することを実現している。
また、前記実施形態の説明において、TCS(ABS/TCSコントロールユニット11による制御)は、車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御手段を実現しており、ACC(エンジンコントロールユニット20により制御)は、制駆動力制御により車速を制御するとともに、該駆動力制御を駆動トルクが上限値を超えない範囲内で行う車速制御手段を実現しており、エンジンコントロールユニット20のステップS5の処理は、前記トラクション制御手段による駆動力制御期間中に変動する駆動トルクのうちの最小値を取得する最小値取得手段を実現しており、エンジンコントロールユニット20のステップS7の処理は、前記車速制御手段による車速制御の作動中に、前記トラクション制御手段によるトラクション制御が介入してその制御が終了した場合、前記上限値に前記最小値取得手段が取得した最小値を設定する設定手段を実現している。
また、エンジンコントロールユニット20のステップS10の処理は、運転者によるアクセル操作に対応する要求駆動トルクを取得する要求駆動トルク取得手段を実現している。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を説明する。
(構成)
第2の実施形態では、運転者のアクセル操作に対応する駆動トルクの算出(前記ステップS10)をせず、それに併せてセレクトハイ処理(前記ステップS6)も行わない構成となっている。
すなわち、第2の実施形態におけるエンジンコントロールユニット20の演算処理の手順は、図5に示すようになる。
図5に示すように、前記ステップS5で記憶したトラクション制御作動中(駆動トルク減少中)の駆動トルク値の最小値を、前記ステップS7にて、ACCで用いる駆動トルク上限値として設定する。
また、前記ステップS9で、トラクション制御が終了してから所定時間経過したと判定した場合、前記ステップS11に進み、トラクション制御が終了してから所定時間経過していないと判定した場合、再び前記ステップS8の処理を行う。
(動作)
これにより、特に第2の実施形態では、トラクション制御作動中(駆動トルク減少中)の駆動トルク値の最小値を駆動トルク上限値として設定する(前記ステップS5、ステップS7)。そして、ACCでは、設定した駆動トルク上限値を越えない範囲で駆動トルクを制御して車速制御を行う。その後、トラクション制御が終了してから所定時間経過したとき、駆動トルク上限値を初期値に戻す設定をする(前記ステップS9の判定で“Yes”の場合、ステップS11)。
図6は、ACCによる車速制御中にトラクション制御が介入したときの駆動トルクの経時変化の一例を示す。
図6に示すように、トラクション制御が終了すると(前記ステップS4の判定で“No”の場合)、その時点(同図に示すD点部分)の駆動トルクTq2が駆動トルク上限値として設定される(前記ステップS7)。そして、トラクション制御が終了してから所定時間Td経過すると、駆動トルク上限値は、初期値に戻るようになる(増加する)。
(作用及び効果)
これにより、トラクション制御終了時又はACC復帰時から所定時間だけ駆動トルクの増加を抑制することで、必要以上に駆動トルクの増加が抑制、又は加速が抑制されてしまうのを防止できる。
(第3の実施形態)
次に第3の実施形態を説明する。
(構成)
第3の実施形態では、トラクション制御が終了してから所定時間経過したか否かを判定(前記ステップS9)をせず、それに併せて駆動トルク上限値を初期値に戻す設定(前記ステップS11)も行わない構成となっている。
すなわち、第3の実施形態におけるエンジンコントロールユニット20の演算処理の手順は、図7に示すようになる。
図7に示すように、前記ステップS8でトラクション制御が作動していないと判定した場合、前記ステップS10に進む。そして、前記第1の実施形態と同様に、前記ステップS10で、運転者のアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)を算出するとともに、その算出した駆動トルク(要求駆動トルク)のうちの最大値を記憶し、前記ステップS6で、この最大値を用いてセレクトハイ処理を実施する。
(動作)
これにより、トラクション制御の終了後は、トラクション制御作動中(駆動トルク減少中)の駆動トルク値の最小値と運転者のアクセル操作に対応する駆動トルク(要求駆動トルク)の最大値とを基にセレクトハイ処理を行い、大きい方の値を選択し、駆動トルク上限値にその選択した値を設定する(前記ステップS6、ステップS7、ステップS10)。そして、ACCでは、設定した駆動トルク上限値を越えない範囲で駆動トルクを制御して車速制御を行う。そして、トラクション制御が再び作動した場合、ACCでは、トラクション制御の動作に協調して駆動トルクを減少させつつ、該駆動トルク値を記憶する(前記ステップS8の判定で“Yes”の場合、ステップS3)。
(作用及び効果)
これにより、運転者によるアクセル操作に対応する要求駆動トルクが記憶値(駆動トルク値の最小値)、すなわち、トラクション制御終了時の駆動トルク値よりも大きい場合、駆動トルク上限値に該要求駆動トルクを設定している。これにより、ACCを自動復帰させた場合でも、再びトラクション制御が介入するのを抑制しつつ、運転者によるアクセル操作があった場合には、そのアクセル操作に応じて車両を加速させる、アクセルオーバーライドの機能を実現することができる。
本発明の第1の実施形態の車両の構成を示す概略構成図である。 第1の実施形態におけるエンジンコントロールユニット内で行われる演算処理のフローチャートである。 所定時間(しきい値)Tdと車速Vとの関係を示す特性図である。 第1の実施形態において、ACCによる車速制御中に、トラクション制御が介入したときの駆動トルクの経時変化の一例を示す特性図である。 第2の実施形態におけるエンジンコントロールユニット内で行われる演算処理のフローチャートである。 第2の実施形態において、ACCによる車速制御中に、トラクション制御が介入したときの駆動トルクの経時変化の一例を示す特性図である。 第3の実施形態におけるエンジンコントロールユニット内で行われる演算処理のフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン、2 自動変速機、3,4はドライブシャフト、5,6 前輪(駆動輪)、7,8 後輪(従動輪)、9 スロットルバルブ、10 スロットル制御モータ、11 ABS/TCSコントロールユニット、12,13 車輪速度センサ、14,15 車輪速度センサ、20 エンジンコントロールユニット、21 自動変速機コントロールユニット、23 エンジン回転数センサ

Claims (5)

  1. 車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御と、制駆力制御により車速を制御する車速制御と、を行う走行制御装置において、
    前記車速制御の作動中に前記トラクション制御を介入可能とするとともに、該トラクション制御が介入してその制御が終了した後に前記車速制御が復帰したとき、該車速制御では、駆動トルクの増加を抑制することを特徴とする走行制御装置。
  2. 車輪がスリップしないように駆動力制御するトラクション制御手段と、
    制駆動力制御により車速を制御するとともに、該駆動力制御を駆動トルクが上限値を超えない範囲内で行う車速制御手段と、
    前記トラクション制御手段による駆動力制御期間中に変動する駆動トルクのうちの最小値を取得する最小値取得手段と、
    前記車速制御手段による車速制御の作動中に前記トラクション制御手段によるトラクション制御が介入してその制御が終了した場合、前記上限値に前記最小値取得手段が取得した最小値を設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする走行制御装置。
  3. 前記設定手段は、前記トラクション制御の終了時点から所定時間経過後、前記上限値をその設定前の値に戻す設定をすることを特徴とする請求項2に記載の走行制御装置。
  4. 車速が大きくなるほど、前記所定時間を短くすることを特徴とする請求項3に記載の走行制御装置。
  5. 運転者によるアクセル操作に対応する要求駆動トルクを取得する要求駆動トルク取得手段をさらに備え、前記設定手段は、前記要求駆動トルク取得手段が取得した要求駆動トルクが前記最小値取得手段が取得した最小値よりも大きい場合、前記上限値に前記要求駆動トルクを設定することを特徴とする請求項2〜4の何れか1項に記載の走行制御装置。
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