JP5861417B2 - ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物 - Google Patents

ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ケーキのトッピングやナッペなどに使用されるホイップドクリーム用の起泡性水中油型乳化油脂組成物に関する。
ケーキのトッピングやナッペなどに使用されるホイップドクリームには、生乳から脂肪分を濃縮した生クリームと、乳脂肪や植物油脂等を水中油型に乳化した起泡性水中油型乳化油脂組成物がある。起泡性水中油型乳化油脂組成物の原料として用いられる植物油脂としては、口溶けや保型性を良くするために、ラウリン系油脂が一般的に用いられている。
しかしながら、ラウリン系油脂を多く配合したホイップドクリーム用の起泡性水中油型乳化油脂組成物は、乳化安定性が悪く、流通過程で可塑化(ボテ)を起こしたり、ホイップしたクリームのキメが悪くなったり、シマリがきつく作業性の悪いクリームとなってしまうという問題があった。
そこで、従来から、上記のようなラウリン系油脂の欠点を補い、ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物の乳化安定性、ホイップ性、ホイップ後の保型性などを改善するために、原料油脂の固体脂含量(SFC)を調整したり、特定の乳化剤を用いるなどの各種試みが行われている。例えば、特許文献1には、原料油脂として、10℃、20℃及び35℃におけるSFI(固体脂含有量指数)が特定の範囲内であるパーム核分別硬化油と他のラウリン系油脂とからなる混合油脂を使用するクリーム状油脂組成物の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、5℃、15℃及び25℃におけるSFCが特定の範囲内であり、SUS型トリグリセリドを特定量含む油脂を原料とし、乳化剤がHLB8.5以下の乳化剤のみからなり、かつクリーム中にポリグリセリン脂肪酸エステルを特定量含有する低油分クリームが開示されている。特許文献3には、パーム油、ナタネ油、綿実油、コーン油、大豆油、ひまわり油、サフラワー油等をランダムエステル交換反応してなり、トランス酸含量が油脂組成物全体中3重量%以下であり、炭素数12以下の飽和型脂肪酸を20〜30重量%、炭素数14以上の飽和型脂肪酸を30〜40重量%、飽和型脂肪酸を総量で50〜65重量%、リノレン酸を1重量%以下含有するランダムエステル交換油を油脂組成物全体中60〜100重量%含有する油脂組成物を使用してなるホイップクリーム用油脂組成物が開示されている。特許文献4には、A成分として炭素数8〜24の脂肪酸から構成され、炭素数8〜12の脂肪酸含量が50〜60質量%、炭素数20〜24の脂肪酸含量が3〜12質量%であるエステル交換油からなる極度硬化油を50〜95質量部、B成分として液状植物油脂を5〜50質量部含むホイップクリーム用油脂組成物が開示されている。更に、特許文献5には、上昇融点が30〜35℃のラウリン系の油脂(A)を60〜90重量%、構成脂肪酸の内、ラウリン酸を10〜40重量%、パルミチン酸を20〜35重量%含有し、且つ飽和型脂肪酸総量50〜70重量%であるランダムエステル交換油である油脂(B)を10〜40重量%、その他の油脂(C)を0〜30重量%含有する油脂組成物を、20〜40重量%含有する起泡性水中油型乳化油脂組成物が開示されている。また、特許文献6には、構成脂肪酸中にラウリン酸を40%以上含み、且つ融点50℃未満である油脂Aと、融点50℃以上の油脂Bとを、重量比で油脂A:油脂B=99:1〜87:13の割合で含み、35℃のSFCが6%以上、16%未満であり、15℃における固体脂含有量と35℃における固体脂含有量の差が55〜69%である混合油脂を10〜35重量%を含有する起泡性水中油型乳化物が開示されている。
上記のような従来のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物においては、油脂のSFCや乳化剤の組み合わせを工夫することで、ラウリン系油脂の欠点である乳化安定性やホイップ性はそれなりに改善されている。しかし、通常、ホイップドクリームは、冷蔵状態で流通、保管に供されるが、前記のような従来のホイップドクリーム用水中油型乳化油脂組成物においては、ホイップ時の原液温度が変化すると、ホイップ時間や含気率が変化して、出来上がったホイップドクリームの品質が変わってしまうという問題があった。従って、品質が一定なホイップドクリームを製造するためには、ホイップ時の温度管理を徹底しなければならない。しかし、実際の作業環境では、ホイップ時の温度を一定にすることが困難な場合もあり、原液温度5℃でホイップを開始する場合と、原液温度10℃でホイップを開始した場合とでは、得られるホイップドクリームの品質が大きく異なるという問題があった。
特開昭63−291550号公報 特開平07−184577号公報 特開2008−35743号公報 特開2009−72096号公報 特開2010−220484号公報 特開2011−83195号公報
本発明は、ホイップ開始時の原液温度が変化しても品質が変わらないホイップドクリームを製造するために、5℃でホイップを開始しても、10℃でホイップを開始しても、ホイップ時間と含気率がほとんど変化しないホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ホイップドクリームの原料として、5〜15℃において固体脂含量の変化が少なく且つ結晶状態の変化が少ない油脂を用いるとともに、該油脂結晶の粗大化を抑制する効果のある特定の乳化剤を併用することで、ホイップ開始時の原液温度が5〜10℃において変化しても、ホイップ時間と含気率がほとんど変化しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、油脂の含有量が20〜50重量%であり、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂の5℃の固体脂含量(SFC)及び15℃の固体脂含量(SFC)がいずれも50%以上であり、且つそれらの固体脂含量(SFC)の差の絶対値が9%以下であり、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、構成脂肪酸のうち、C12+C14が60〜80重量%、C16+C18が15〜30重量%、C18:1c+C18:2cが0.1〜10重量%であり、20℃におけるSFCが75%以上、35℃におけるSFCが5%以下である油脂を50〜90重量%含有し、乳化剤として、HLBが2〜5、グリセリン重合度が3〜10、ヨウ素価2以下で、主要構成脂肪酸がパルミチン酸又はステアリン酸であり、且つエステル化度が50〜100%であるポリグリセリン脂肪酸エステルを0.01〜0.40重量%含有することを特徴とするホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物に関する。なお、ここで、前記C12はラウリン酸残基、C14はミリスチン酸残基、C12+C14は両者の合計量を表し、C16はパルミチン酸残基、C18はステアリン酸残基、C16+C18は両者の合計量を表し、更に、C18:1cはオレイン酸残基、更にC18:2cはリノール酸残基、C18:1c+C18:2cは両者の合計量を表す。
好ましい実施態様では、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、パーム核ステアリン硬化油を50〜90重量%含有する。また、好ましい実施態様では、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、液状油脂を5〜45重量%含有する。また、別の好ましい実施態様では、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、パーム油とラウリン系油脂とのエステル交換油を5〜30重量%含有する。
また、好ましい実施態様では、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルに加えて、主要構成脂肪酸が不飽和脂肪酸である乳化剤を含有する。
また、好ましい実施態様では、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、ジェランガム及び/又はグアガム0.03〜0.10重量%とキサンタンガム0.03〜0.10重量%と、を含有する。
また、本発明は、上記のような本発明に係るホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物をホイップしたホイップドクリームに関する。
本発明によれば、ホイップ開始時の原液温度を厳密に管理しなくても、得られるホイップドクリームの品質が大きく異なるという問題がなく、ホイップ開始時の原液温度が通常の作業環境条件下である5〜10℃において変動したとても、ホイップ時間と含気率がほとんど変化しない品質の安定したホイップドクリームを提供することができる。
本発明に係るホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物は、油脂組成物全体中、油脂の含有量が20〜50重量%であり、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂の5℃の固体脂含量(SFC)及び15℃の固体含脂量(SFC)がいずれも50%以上であり、且つそれらの固体脂含量(SFC)の差の絶対値が9%以下であり、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、構成脂肪酸のうち、C12+C14が60〜80重量%、C16+C18が15〜30重量%、C18:1c+C18:2cが0.1〜10重量%であり、20℃におけるSFCが75%以上、35℃におけるSFCが5%以下である油脂を50〜90重量%含有し、乳化剤として、HLBが2〜5、グリセリン重合度が3〜10、ヨウ素価2以下で、主要構成脂肪酸がパルミチン酸又はステアリン酸であり、且つエステル化度が50〜100%であるポリグリセリン脂肪酸エステルを0.01〜0.40重量%含有することを特徴とする。
本発明において、ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂の5℃と15℃とにおける固体脂含量(SFC)が50%未満では、ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物の乳化安定性や起泡性が十分でない場合があり、また前記両温度における固体脂含量(SFC)の差の絶対値が9%を超えると、ホイップ時の原液温度の変化により、得られるホイップドクリームの品質のバラツキが大きくなり、本願発明の効果が発揮されにくい傾向がある。
本発明のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる、5℃の固体脂含量(SFC)及び15℃の固体脂含量(SFC)が50%以上であり、且つそれらの固体脂含量(SFC)の差の絶対値が9%以下である油脂(以下、「高融点油脂」ということもある。)としては、パーム中融点、パーム核硬化油、パーム核ステアリン、それらの分別油、硬化油、エステル交換油などが挙げられる。これらの中でも、構成脂肪酸の内、C12+C14が60〜80重量%、C16+C18が15〜30重量%、C18:1c+C18:2cが0.1〜10重量%であり、20℃におけるSFCが75%以上、35℃におけるSFCが5%以下である油脂が好ましく用いられる。C12+C14が60〜80重量%であると、5〜15℃における固体脂含量の変化が少なくなる傾向があるため好ましい、C16+C18が15〜30重量%、C18:1c+C18:2cが0.1〜10重量%であると、乳化物にした際に結晶化速度が早くなり、5〜15℃における結晶状態の変化が少なくなる傾向があるため好ましい。更に、20℃におけるSFCが75%以上、35℃におけるSFCが5%以下であると、乳化物にした際に保型性が良く、且つシャープな口溶けを与える傾向があるため好ましい。このような条件を満足する油脂としては、例えばパーム核ステアリン硬化油が好ましい。また、エステル交換により前記パーム核ステアリン硬化油と同様の脂肪酸組成を有する油脂も好適に使用できる。また、前記パーム核ステアリン硬化油などの高融点油脂のヨウ素価としては0〜10が好ましく、より好ましくは0〜1である。ヨウ素価が高すぎる場合には、起泡性水中油型乳化油脂組成物の乳化安定性が悪くなり、10℃でホイップを開始した際に品質が大きく変化してしまう傾向がある。前記のような高融点油脂の配合量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中で50〜90重量%が好ましく、より好ましくは60〜80重量%である。起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中の前記高融点油脂の配合量が90重量%を超えると、得られるホイップドクリームの口溶けが悪くなる傾向があり、10℃でホイップを開始した際に品質が大きく変化してしまう傾向がある。また、油脂中の高融点油脂の配合量が50重量%より少ないと、得られるホイップドクリームの保型性が悪くなる傾向があり、また5℃と15℃におけるSFCの差の絶対値が大きくなり、本発明の効果を奏しない場合がある。
本発明の起泡性水中油型乳化油脂組成物に用いる油脂としては、前記のような特定の構成脂肪酸組成および特定のSFCを有する高融点油脂に加えて、液状油脂を配合してもよい。液状油脂としては、食用であれば特に種類の限定はないが、ナタネ油、コーン油、綿実油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、大豆油、ひまわり油、サフラワー油、オリーブ油、ハイオレイックひまわり油、ハイオレイックナタネ油等の植物性油脂、乳脂肪、牛脂、豚脂、魚油等の動物性油脂が挙げられ、これらを適宜、硬化、分別、エステル交換等の加工処理を行ったものも用いることができ、これらの液状油脂の群から選択される少なくとも1種を使用することができる。なお、本発明で前記液状油脂とは、5℃において液状である油脂をいう。液状油脂の配合量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中で、5〜45重量%が好ましく、より好ましくは10〜20重量%である。起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中の液状油脂の配合量が45重量%を超えると、ホイップして得られるホイップドクリームの保型性が悪くなる傾向があり、5重量%以上であると、起泡性水中油型乳化油脂組成物の5〜15℃における固体脂含量の変化が少なくなるためホイップ時の温度が変化しても品質が変化しにくくなり、またホイップドクリームの口溶けが良くなる傾向があるため好ましい。
更に、前記本発明の起泡性水中油型乳化油脂組成物に用いる油脂には、パーム油とラウリン系油脂とのエステル交換油を配合することもできる。前記ラウリン系油脂としては、ヤシ油、パーム核油、それらの分別油、エステル交換油又は硬化油等が挙げられる。前記エステル交換油の配合量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に5〜30重量%の範囲が好ましく、より好ましくは7〜15重量%である。起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂中の前記エステル交換油は、油脂結晶状態の変化を抑える効果があり、ホイップ時の温度が変化しても品質が変化しにくくなる傾向があるため、5重量%以上配合することが好ましい。起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂中の前記エステル交換油の配合量が30重量%を超えると、5℃と10℃のSFCの絶対値の差が大きくなるため、10℃でホイップを開始した際に品質が大きく変化してしまう傾向がある。
本発明のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂の含有量は、20〜50重量%であることが好ましく、25〜35重量%であることがより好ましい。油脂含有量が20重量%を下回ると、風味、ホイップ性が低下し、またホイップしたクリームの保型性が悪くなり、離水等の現象が生じるため好ましくない場合がある。一方、油脂含有量が50重量%を越えると、液状安定性が低下し、ホイップしたクリームのキメが悪く、シマリ易くなるため好ましくない場合がある。
また、本発明に係る起泡性水中油型乳化油脂組成物は、乳化剤として、HLBが2〜5、グリセリン重合度が3〜10、ヨウ素価2以下で、主要構成脂肪酸がパルミチン酸又はステアリン酸であり且つエステル化度が50〜100%であるポリグリセリン脂肪酸エステルを用いることが好ましい。HLBが2〜5、エステル化度が50〜100%のポリグリセリン脂肪酸エステルは、油脂に溶解しやすいため好ましく、且つヨウ素価2以下で、主要構成脂肪酸がパルミチン酸又はステアリン酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルは、油脂の結晶化を促進し粗大化を抑える効果が高いため好ましい。HLBが2〜5、エステル化度が50〜100%の範囲外だと効果が低くなる。更に、グリセリン重合度が3より少なかったり、ヨウ素価が2より高かったり、構成脂肪酸の炭素数が16未満の飽和脂肪酸であるポリグリセリン脂肪酸エステルであると油脂結晶の粗大化を抑える効果が低い。また、グリセリン重合度が10より多かったり、構成脂肪酸の炭素数が18より多い飽和脂肪酸だと口溶けが重くなる傾向がある。前記ポリグリセリン脂肪酸エステルのグリセリン重合度は、好ましくは4〜6、より好ましくは6である。なお、前記主要構成脂肪酸がパルミチン酸又はステアリン酸であるとは、ポリグリセリン脂肪酸エステルの全構成脂肪酸のうち65%以上がパルミチン酸残基又はステアリン酸残基であることをいい、全構成脂肪酸のうち90%以上がパルミチン酸残基又はステアリン酸残基であることがより好ましい。このような乳化剤としては、テトラグリセリンペンタステアレート、ヘキサグリセリンペンタステアレート、ヘキサグリセリンヘキサステアレート、ヘキサグリセリンオクタステアレート、デカグリセリンペンタステアレート、デカグリセリンデカステアレート等が挙げられ、これらの中でも、特にヘキサグリセリンヘキサステアレートが、油脂結晶の粗大化抑制効果が顕著で、口どけのよいホイップドクリームが得られることから好ましい。起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの配合量は、0.01〜0.40重量%が好ましく、より好ましくは0.05〜0.20重量%である。0.01重量%より少ないと油脂結晶の粗大化を抑える効果が低く、ホイップ時の温度が変化すると品質が大きく変化してしまうことがある。配合量が0.40重量%を超えるとホイップドクリームの風味が悪くなる傾向がある。
更に、本発明の起泡性水中油型乳化油脂組成物には、主要構成脂肪酸が不飽和脂肪酸である乳化剤も添加することもできる。前記主要構成脂肪酸が不飽和脂肪酸であるとは、全構成脂肪酸のうち65%以上が不飽和脂肪酸残基であることをいい、全構成脂肪酸のうち90%以上が不飽和脂肪酸残基であることがより好ましい。前記不飽和脂肪酸としてはオレイン酸が特に好適であり、主要構成脂肪酸が不飽和脂肪酸である乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン酸脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、大豆レシチン、卵黄レシチン、及びこれらの分画レシチン、更には酵素分解したリゾレシチンといった改質レシチンなどのレシチン類が挙げられる。起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、前記主要構成脂肪酸が不飽和脂肪酸である乳化剤の配合量は、0.01〜0.40重量%が好ましい。配合量が0.01重量%より多いと起泡性水中油型乳化油脂組成物がホイップしやすくなりホイップ性が良くなるため好ましく、0.40重量%を超えるとホイップドクリームの風味が悪くなる傾向がある。
更に、本発明の起泡性水中油型乳化油脂組成物には、前記のような油脂及び乳化剤の他に、増粘多糖類を配合することが好ましい。増粘多糖類としては、例えば、ジェランガム、グアガム、キサンタンガム、寒天、ペクチン、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、ローカストビーンガム、アラビアガム又はカルボキシメチルセルロース等を挙げることができる。これらの中でも、ネイティブ型のジェランガム、グアガム、キサンタンガムが好ましく、ホイップタイムの適正化と、ホイップドクリームの保型性向上と離水抑制の点から、その配合量は、起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、ジェランガム及び/又はグアガム0.03〜0.10重量%とキサンタンガム0.03〜0.10重量%の範囲内が好ましい。
更に、本発明の起泡性水中油型乳化油脂組成物には、タンパク質、糖類、塩類などを必要に応じて配合することができる。
タンパク質としては、食品に用いることのできるものであればいずれのものでもよいが、風味の点で乳由来のタンパク質が好ましく、例えば、カゼイン、ホエイパウダー、全脂粉乳、脱脂粉乳、バターミルクパウダー等を挙げることができる。また、タンパク質を供給する目的で、生乳、全脂濃縮乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、バターミルク、ホエー、生クリーム、加糖練乳、無糖練乳、バター、ヨーグルト又はチーズ等を用いてもよく、さらに、UF膜やイオン交換樹脂処理等によりタンパク質を分離、分画したものを用いてもよい。またカゼインナトリウムのような、乳タンパク質の塩類も同様に使用できる。
糖類としては、例えば、砂糖、異性化糖、液糖、澱粉糖化物又は糖アルコール等を挙げることができる。
塩類としては、例えばリン酸のナトリウム塩、カリウム塩、重合リン酸のナトリウム塩、炭酸のナトリウム塩又はクエン酸のナトリウム塩等を挙げることができる。また、必要に応じて着色料や香料などを使用してもよい。着色料や香料は、食品用であれば特に限定はなく、必要に応じて適宜使用することができる。
本発明のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物は、既存の方法で製造することができる。例えば、油脂、乳化剤等の油系原料を混合して50〜80℃に加温溶解した油相部と、水溶性乳化剤やタンパク質、糖類、塩類などの水系原料を50〜70℃の温水に攪拌溶解した水相部とを予備乳化し、その後、均質化、殺菌、均質化、冷却、エージングなど、通常行われる各処理を行うことにより、本発明のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得ることができる。
本発明の起泡性水中油型乳化油脂組成物は、ケーキのトッピングやナッペなどに使用されるホイップドクリーム用として用いられる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
<ホイップタイムの評価>
ホイップタイムは、カントーミキサー(CS型20:関東混合機工業株式会社製)に、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の品温を、5℃と10℃に調整しそれぞれ4kg、グラニュー糖400gを入れ、高速撹拌条件(380rpm)でホイップし、トッピングするのに適度な硬さに到達するまでの時間を評価値とした。その際の評価基準以下は以下の通りである。
5点:5℃と10℃の評価値の差が30秒未満。
4点:5℃と10℃の評価値の差が30秒以上1分未満。
3点:5℃と10℃の評価値の差が1分以上1分30秒未満。
2点:5℃と10℃の評価値の差が1分30秒以上3分未満。
1点:5℃と10℃の評価値の差が3分以上。
<オーバーランの評価>
オーバーランとは、ホイップドクリームに含まれる空気の割合を%で示したものであり、カントーミキサー(CS型20:関東混合機工業株式会社製)に、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物の品温を、5℃と10℃に調整しそれぞれ4kg、グラニュー糖400gを入れ、高速撹拌条件(380rpm)でトッピングするのに適度な硬さに到達するまでホイップし、次式で求め評価値とした。
オーバーラン(%)=[(一定容積の起泡性水中油型乳化油脂組成物の重量)−(一定容積のホイップドクリームの重量)]÷(一定容積のホイップドクリームの重量)×100
その際の評価基準以下は以下の通りである。
5点:5℃と10℃の評価値の差が5%未満。
4点:5℃と10℃の評価値の差が5%以上10%未満。
3点:5℃と10℃の評価値の差が10%以上20%未満。
2点:5℃と10℃の評価値の差が20%以上30%未満。
1点:5℃と10℃の評価値の差が30%以上。
<ホイップドクリームの口溶けの評価>
口溶けの評価は、実施例及び比較例で得られた起泡性水中油型乳化油脂組成物を5℃でホイップしたホイップドクリームを専門パネラー8名に食べてもらって官能評価を行い、それを平均して評価結果とした。その際の評価基準以下は以下の通りである。
5点:口溶けがかなり軽く、好ましい。
4点:口溶けが軽く、好ましい。
3点:口溶けがやや軽く、まずまず好ましい。
2点:口溶けがやや重く、あまり好ましくない。
1点:口溶けが重く、好ましくない。
<総合評価>
総合評価は、上記のホイップタイム、オーバーラン、口溶けの評点の平均を評価結果とした。
(製造例1)
[パーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油の作製]
パーム核オレイン油55重量部とパーム油45重量部を、ナトリウムメチラートを用いた化学触媒法によりランダムエステル交換した後、精製し、上昇融点29℃の油脂を得た。
(製造例2)
[ヤシ極度硬化油とハイエルシンナタネ極度硬化油のランダムエステル交換油の作製]
ヤシ極度硬化油85重量部とハイエルシンナタネ極度硬化油15重量部を、ナトリウムメチラートを用いた化学触媒法によりランダムエステル交換した後、精製し、上昇融点34℃の油脂を得た。
(製造例3)
[パーム核ステアリンとパーム極度硬化油のランダムエステル交換油の作製]
パーム核ステアリン90重量部とパーム極度硬化油10重量部を、ナトリウムメチラートを用いた化学触媒法によりランダムエステル交換した後、精製し、上昇融点32℃、ヨウ素価6.9の油脂を得た。
実施例、比較例で用いた油脂を含めた各種高融点油脂における構成脂肪酸の含有量と各温度における固体脂含量(SFC)を表1に示す。
Figure 0005861417
(実施例1)
パーム核ステアリン硬化油(ヨウ素価1)21.6重量部、製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃)3.0重量部およびナタネ油5.4重量部の混合油(油脂中のパーム核ステアリン硬化油の含有量は72重量%)に、大豆レシチン0.16重量部、ヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部、テトラグリセリンモノステアレート(HLB8.4、ヨウ素価2以下、エステル化度17%)0.08重量部を添加し、65℃で溶解して油相部を作製した。
一方、バターミルクパウダー3.0重量部、ホエイパウダー2.0重量部、ヘキサグリセリンモノステアレート(HLB11.6)0.09重量部、グアガム0.05重量部、キサンタンガム0.05重量部、ヘキサグリセリンモノオレエート(HLB11.6)0.05重量部、ヘキサメタリン酸ナトリウム0.20重量部を60℃の水64.22重量部に溶解して水相部を作製した。
上記の油相部と水相部を20分間予備乳化後、高圧ホモジナイザーを用いて4Mpaの圧力で処理した後に、UHT殺菌機を用いて142℃で4秒間殺菌処理し、その後、再び高圧ホモジナイザーを用いて6Mpaの圧力で処理し、その後、冷却機で5℃まで冷却したものを容器に充填し、ホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(実施例2)
実施例1において、グアガムとキサンタンガムの配合量をそれぞれ0.01重量%に減量し、その減量分、水を増量した以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(実施例3)
実施例2において、パーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃)3.0重量部を配合せず、その分、パーム核ステアリン硬化油(ヨウ素価1)を増量した(油脂中のパーム核ステアリン硬化油の含有量は82重量%)以外は、実施例2と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(実施例4)
実施例1において、油脂配合を、パーム核ステアリン硬化油(ヨウ素価1)16.0重量部およびナタネ油14.0重量部とした(油脂中のパーム核ステアリン硬化油の含有量は53.3重量%)以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
実施例1〜4で得られたホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物の品温を5℃と10℃に調整したものをホイップし、それぞれのホイップタイムとオーバーランを測定し、またホイップドクリームの口溶けの評価を実施し、それらの結果をもとに総合評価した。結果を表2に示す。
Figure 0005861417
(比較例1)
実施例1において、パーム核ステアリン硬化油(ヨウ素価1)をパーム核硬化油(ヨウ素価4)に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例2)
実施例1において、油脂配合を、パーム核硬化油(ヨウ素価4)12.0重量部および製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃)18.0重量部とした以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例3)
実施例1において、油脂配合を、パーム核ステアリン(ヨウ素価7)21.6重量部、製造例1のパーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃)3.0重量部およびナタネ油5.4重量部とした以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例4)
実施例1において、油脂配合を、パーム中融点(融点34℃)24.0重量部およびナタネ硬化油(融点35℃)6.0重量部とした以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例5)
実施例1において、油脂配合を、製造例2のヤシ極度硬化油とハイエルシンナタネ極度硬化油のランダムエステル交換油(融点34℃)18.0重量部およびナタネ油12.0重量部とした以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
比較例1〜5で得られたホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物の品温を5℃と10℃に調整したものをホイップし、それぞれのホイップタイムとオーバーランを測定し、またホイップドクリームの口溶けの評価を実施し、それらの結果をもとに総合評価した。結果を表3に示す。
Figure 0005861417
(実施例5)
実施例1において、油相部の乳化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル)であるヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を、テトラグリセリンペンタステアレート(HLB2.6、ヨウ素価2以下、エステル化度83%)0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(実施例6)
実施例1において、油相部の乳化剤(ポリグリセリン脂肪酸エステル)であるヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を、デカグリセリンデカステアレート(HLB3.8、ヨウ素価2以下、エステル化度83%)0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(実施例7)
実施例1において、パーム核ステアリン硬化油(ヨウ素価1)を、製造例3のパーム核ステアリンとパーム極度硬化油のランダムエステル交換油(融点32℃、ヨウ素価6.9)に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(実施例8)
実施例1において、油脂配合を、パーム核ステアリン硬化油(ヨウ素価1)21.6重量部を28.8重量部に、パーム核オレインとパーム油のランダムエステル交換油(融点29℃)3.0重量部を4.0重量部に、ナタネ油5.4重量部を7.2重量部にそれぞれ増量し、油相部の乳化剤のうち、ヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.10重量部を、ヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.08重量部とデカグリセリンデカステアレート(HLB3.8、ヨウ素価2以下、エステル化度83%)0.08重量部に代え、更に、水相部のグアガムとキサンタンガムを配合せず、前記油脂、乳化剤の増量分及びグアガムとキサンタンガムの減量分を相殺した増量分、水を減量した以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
実施例5〜8で得られたホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物の品温を5℃と10℃に調整したものをホイップし、それぞれのホイップタイムとオーバーランを測定し、またホイップドクリームの口溶けの評価を実施し、それらの結果をもとに総合評価した。結果を表4に示す。
Figure 0005861417
(比較例6)
実施例1において、ヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を配合せず、テトラグリセリンモノステアレート(HLB8.4、ヨウ素価2以下、エステル化度17%)を0.18重量部に増量した以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例7)
実施例1において、ヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を、テトラグリセリンペンタオレエート(HLB4.7、ヨウ素価74、エステル化度83%)0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例8)
実施例1において、ヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を、デカグリセリンドデカベヘネート(HLB2.5、ヨウ素価2以下、エステル化度83%)0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例9)
実施例1において、ポリグリセリン脂肪酸エステルであるヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタントリステアレート、HLB3.0)0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
(比較例10)
実施例1において、ポリグリセリン脂肪酸エステルであるヘキサグリセリンヘキサステアレート(HLB4.0、ヨウ素価2以下、エステル化度75%)0.1重量部を、ショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ステアリン酸エステル、HLB1.0)0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物を得た。
実施例6〜10で得られたホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物の品温を5℃と10℃に調整したものをホイップし、それぞれのホイップタイムとオーバーランを測定し、またホイップドクリームの口溶けの評価を実施し、それらの結果をもとに総合評価した。結果を表5に示す。
Figure 0005861417
表2、4に示す実施例の評価結果および表3、5に示す比較例の評価結果から、本願発明によれば、ホイップ開始時の原液温度が5〜10℃において変化しても、ホイップ時間(ホイップタイム)と含気率(オーバーラン)がほとんど変化せず、口どけも良いポイップクリームを製造可能なホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物が得られることが分かった。

Claims (7)

  1. 起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、油脂の含有量が20〜50重量%であり、前記起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる油脂の5℃の固体脂含量(SFC)及び15℃の固体脂含量(SFC)がいずれも50%以上であり、且つそれらの固体脂含量(SFC)の差の絶対値が9%以下であり、起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、構成脂肪酸のうち、C12+C14が60〜80重量%、C16+C18が15〜30重量%、C18:1c+C18:2cが0.1〜10重量%であり、20℃におけるSFCが75%以上、35℃におけるSFCが5%以下である油脂を50〜90重量%含有し、乳化剤として、HLBが2〜5、グリセリン重合度が3〜10、ヨウ素価2以下で、主要構成脂肪酸がパルミチン酸又はステアリン酸であり、且つエステル化度が50〜100%であるポリグリセリン脂肪酸エステルを0.01〜0.40重量%含有することを特徴とするホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  2. 起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、パーム核ステアリン硬化油を50〜90重量%含有する請求項1記載のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  3. 起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、液状油脂を5〜45重量%含有する請求項1又は2に記載のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  4. 起泡性水中油型乳化油脂組成物に含まれる全油脂中に、パーム油とラウリン系油脂とのエステル交換油を5〜30重量%含有する請求項1〜3のいずれかに記載のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  5. 前記ポリグリセリン脂肪酸エステルに加えて、主要構成脂肪酸が不飽和脂肪酸である乳化剤を含有する請求項1〜4のいずれかに記載のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  6. 起泡性水中油型乳化油脂組成物全体中、ジェランガム及び/又はグアガム0.03〜0.10重量%とキサンタンガム0.03〜0.10重量%とを含有する請求項1〜5のいずれかに記載のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のホイップドクリーム用起泡性水中油型乳化油脂組成物をホイップしたホイップドクリーム。
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