JP5858936B2 - 高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質、及びこれを利用して製造されたマイクロ、またはナノサイズのクモの巣線維、またはクモの巣様繊維 - Google Patents

高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質、及びこれを利用して製造されたマイクロ、またはナノサイズのクモの巣線維、またはクモの巣様繊維 Download PDF

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Description

本発明は、天然シルク蛋白質と実質的に類似の分子量を持つ高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質、及びこれを利用して製造された、物性が向上したマイクロ、またはナノサイズのクモの巣線維、またはクモの巣様繊維に関するものである。
クモの命綱として用いられ、放射状のクモの巣形態を作る時に用いるクモのドラッグラインシルクはその強度と弾性度が大きい。クモの巣は、鋼鉄より単位質量当たり5倍の強度を持って、人間が作った高品質のケプラー繊維より3倍ほど丈夫である(Gosline, J. M. et al., J. Exp. Biol., 202:3295, 1999; Vollrath, F. & Knight, D. P., Nature 410: 541, 2001)。従って、クモのドラッグラインシルクは、種々の産業的応用性を持った材料として大いなる関心が寄せられている。また、クモの巣線維は、生適合性と生分解性の性質を持つため、生医学分野において多くの応用が期待される。しかし、残念ながら、クモは領域保護本能が強く、攻撃的であるため、自然のクモのドラッグラインシルクは、クモ飼育等で簡単には得られない。従って、組み換えドラッグラインシルク蛋白質を生産するための数多くの努力がなされてきた(Lazaris, A. et al., Science, 295:472, 2002; Teule, F. et al., Nat. Protoc., 4: 341, 2009; Arcidiacono, S. et al., Macromolecules, 35: 1262, 2002; Brooks, A. E. et al. Biomacromolecules, 9: 1506, 2008; Heim, M., Keerl, D. & Scheibel, T., Angew. Chem. Int. Ed. Engl., 48: 3584, 2009; Fahnestock, S. R. et al., Rev. Mol. Biotechnol., 74: 105, 2000; Scheller, J. et al., Nat. Biotechnol., 19: 573, 2001; Widmaier, D. M. et al. Mol. Syst. Biol., 5: 309, 2009)。
現在まで研究された全てのクモ類は、250〜320kDaの高分子量を持つドラッグラインシルク蛋白質を自然に生産してきた。しかし、現在まで大腸菌で合成された最大ドラッグライン シルク蛋白質は、その分子量が163kDaであって(Fahnestock S.R. & Irwin S.L., Appl. Microbiol. Biotechnol., 47:23, 1997)、これはクモが作るクモの巣線維の半分の分子量となる。より大きい蛋白質の生産が報告されなかったことは、蛋白質合成過程中のエラーのために非均質性等の問題があったためと推定される。
そこで、本発明者は、クモから生産されるドラッグラインシルク蛋白質のように高分子量を持ちながら繊維として天然シルク蛋白質から製造された繊維と類似するかより優秀な物性を持つドラッグライン組み換えシルク蛋白質を提供しようと鋭意努力した結果、グリシンtRNAを同時発現させることによって、大腸菌のようなバクテリアで284.9kDa以上の高分子量を持つ組み換えシルク蛋白質を生産した後、これを紡績して、既存の天然クモの巣繊維よりさらに優秀な物性を持つクモの巣繊維を製造できることを確認して、本発明を完成した。
本発明の目的は、天然のクモドラッグラインシルク蛋白質のような高分子量を持つ組み換えシルク蛋白質を提供することである。
本発明の他の目的は、高分子量の組み換えシルク蛋白質で紡績した、物性が向上したクモの巣繊維を提供することである。
前記目的を達成するために、本発明は、グリシン含有量が10%以上のペプチドが64〜160回繰り返す構造を持つ高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質を提供する。
本発明はまた、配列番号1のペプチドが64〜160回繰り返す構造を持ち、分子量が192.8〜482kDaの高分子量の組み換えシルク蛋白質を提供する。
本発明はまた、前記組み換えシルク蛋白質、または 組み換えシルク様蛋白質をコードする遺伝子とグリシンtRNAをコードする塩基配列を同時に発現させることを特徴とする高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質の製造方法を提供する。
本発明はまた、前記高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質を含む溶液を放射することを特徴とするマイクロサイズ、またはナノサイズの向上した物性を持つクモの巣線維、またはクモの巣様繊維を製造する方法を提供する。
本発明はまた、前記方法によって製造されることを特徴とするマイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣線維、またはクモの巣様繊維を提供する。
本発明はまた、配列番号1のペプチドが64〜160回繰り返す構造を持ち、分子量が192.8〜482kDaの組み換えシルク蛋白質を含む溶液を放射することを特徴とするマイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維を製造する方法を提供する。
本発明はまた、前記方法によって製造されることを特徴とするマイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維を提供する。
組み換えシルク蛋白質発現のための発現構造と繰り返し単位体のアミノ酸配列をしめしたものである。 16mer、32mer、64mer及び96merの組み換えシルク蛋白質を10%SDS−PAGEゲルから分離して各分子量を示した写真である。 湿式放射方法を利用して、20%(w/v)組み換えシルク蛋白質溶液から紡績された繊維の応力−歪度曲線を示すグラフである。 湿式放射方法を利用して、20%(w/v)組み換えシルク蛋白質溶液から紡績された繊維の破断歪み、引張強度及びヤング率を示すグラフである。 組み換えシルク蛋白質のドープ濃度に応じた繊維の破断歪み、引張強度、及びヤング率を示すグラフである。
他の方式で定義されない限り、本明細書において使用されたあらゆる技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術分野に熟練した専門家によって通常理解されるものと同じ意味を有する。通常、本明細書において使用された命名法は、本技術分野において周知であり、しかも汎用されるものである。
本発明の詳細な説明などにおいて使用される主な用語の定義は、下記の通りである。
本明細書において「シルク蛋白質」とは、天然シルク蛋白質と分子プロファイル及び構造プロファイルが実質的に近似する合成シルク蛋白質であり、組み換え蛋白質生産方法によって生合成される蛋白質を意味し、例えば、ドラックラインシルク(dragline silk)、シルクフィブロイン(silk fibroin)、及び鞭状シルク(flagelliform silk)等が挙げられる。それと共に、本明細書において「シルク様蛋白質」とは、シルク蛋白質と類似し、グリシン含有量が10%以上のペプチドを繰り返し単位で含み、組み換え蛋白質生産方法等によって生合成される蛋白質であり、例えば、エラスチン(elastin)、足糸(byssus)、及びコラーゲン(collagen)等が挙げられる。
本明細書において「クモの巣繊維」とは、合成された組み換えシルク蛋白質を利用して製造された、天然クモの巣繊維と実質的に類似の繊維を意味し、「クモの巣様繊維」とは、合成された組み換えシルク様蛋白質を利用して製造された、クモの巣繊維と類似の物性を持つ繊維を意味する。
本明細書において「組み換え蛋白質」とは、ベクター、即ち自己複製できるプラスミドやウイルス等に挿入されたり、または宿主(host cell)のゲノムDNA内に挿入されたり、または宿主内で別の分子の形態で存在するように挿入された核酸配列によってコードされる蛋白質であり、前記核酸配列が発現(expression)された蛋白質を意味する。
本明細書において、「宿主細胞」とは、他の細胞、または器官から由来した機能性遺伝子及び/または遺伝子産物を発現できる任意の細胞を意味する。
一観点において、本発明は、グリシン含有量が10%以上のペプチドが64〜160回繰り返す構造を持つ高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質に関する。
本発明において、前記シルク蛋白質、またはシルク様蛋白質を構成するグリシン含有量が10%以上であるペプチドは、ドラックラインシルク、エラスチン、シルクフィブロイン、足糸、鞭状シルク、及びコラーゲンからなる群から選択された蛋白質を構成する繰り返し単位ペプチドであることを特徴とする。配列番号1〜4のアミノ酸配列は、ドラッグラインシルク蛋白質の繰り返し単位ペプチドであり、配列番号5〜7のアミノ酸配列はエラスチンの繰り返し単位ペプチドであり、配列番号8のアミノ酸配列はシルクフィブロインの繰り返し単位ペプチドであり、配列番号9のアミノ酸配列は足糸の繰り返し単位ペプチドであり、配列番号10のアミノ酸配列は鞭状シルクの繰り返し単位ペプチドであり、配列番号11及び12はコラーゲンの繰り返し単位ペプチドである。
配列番号1:NH−SGRGGLGGQGAGMAAAAAMGGAGQGGYGGLGSQGT−COOH
配列番号2:NH−GPGQQ−COOH
配列番号3:NH−GPGGY−COOH
配列番号4:NH−GGYGPGS−COOH
配列番号5:NH−GVGVP−COOH
配列番号6:NH−VPGG−COOH
配列番号7:NH−APGVGV−COOH
配列番号8:NH−GAGAGS−COOH
配列番号9:NH−GPGGG−COOH
配列番号10:NH−GPGGX−COOH
配列番号11:NH−GAPGAPGSQGAPGLQ−COOH
配列番号12:NH−GAPGTPGPQGLPGSP−COOH
本発明では前記配列番号1で表されるアミノ酸配列を繰り返し単位として64回含むように製造された組み換えシルク蛋白質(以下、「64mer」という)が、約192.8kDaの分子量を持っており、既に大腸菌で合成された最大ドラッグラインシルク蛋白質(163kDa)よりも大きい分子量を持つ組み換えシルク蛋白質の生産が可能であることを立証した。それだけでなく、前記配列番号1で表されるアミノ酸配列を繰り返し単位として96回含むように製造された組み換えシルク蛋白質(以下、「96mer」という)の場合、その分子量が284.9kDaに達して、クモから取得した天然シルク蛋白質の分子量(250〜320kDa)と実質的に類似の高分子量を持つことを確認した。
但し、前記ペプチド配列を160回以上繰り返し単位で含む場合には、大腸菌が持つ蛋白質の合成範囲からはずれるため、本発明に係る組み換えシルク、またはシルク様蛋白質は、ペプチドが64〜160回繰り返す構造を持つことを特徴とし、好ましくは80〜160回、さらに好ましくは96〜160回繰り返す構造を持つことを特徴とする。
本発明において、繰り返し単位として用いられるアミノ酸配列は、前記配列番号1〜12の正確な配列に限定されない。また、ここでアミノ酸配列は、変異体を含む。従って、本発明の蛋白質のアミノ酸配列は、さらに挿入、欠失及び置換によって変わる全ての配列を含む。
好ましくは、アミノ酸の「置換」は一つのアミノ酸を類似する構造的及び/または化学的特性を持つ他のアミノ酸への代替、換言すると、保存性アミノ酸置換(conservative amino acid replacement)の結果である。アミノ酸置換は、関連する残基の極性、電荷、溶解度、疎水性、親水性、及び/または両親媒性(amphipathic)本性の類似性に基づいて作られることができる。例えば、疎水性アミノ酸は、アラニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、及びメチオニンを含んで極性が中性のアミノ酸は、グリシン、セリン、スレオニン、システイン、チロシン、アスパラギン、及びグルタミンを含み、正に帯電された(塩基性)アミノ酸は、アルギニン、リシン、及びヒスチジンを含み、負に帯電された(酸性)アミノ酸は、アスパラギン酸及びグルタミン酸を含む。
前記繰り返し単位内「挿入」または「欠失」は、典型的に約1〜5アミノ酸の範囲であり、好ましくは約1、2、または3アミノ酸である。この時、繰り返し単位内に挿入されるアミノ酸の付加によって増加するアミノ酸の付加は、典型的に100未満であり、好ましくは80未満であり、さらに好ましくは50未満であり、最も好ましくは20アミノ酸未満であるが、本発明の繰り返し単位内に挿入されて蛋白質内に挿入及び/または蛋白質に付加される。本発明では本明細書に記載された蛋白質の求められる特性に否定的な影響を及ぼさない、そのような付加だけを考慮していることを留意する必要がある。許容される変形は、組み換えDNA技術を用いて蛋白質にアミノ酸の挿入、欠失、または置換を体系的に実行して得られる組み換え変異体の活性を分析することで実験的に決定されうる。これは、当業者にとって通常の実験以上のことを求めるものではない。
従って、本発明は、配列番号1と少なくとも90%以上の相同性を持つアミノ酸配列を繰り返し単位で含むことを特徴とする。本明細書において、「少なくとも90%以上」の相同性を持つとは、配列番号1の配列と91、91.5、92、92.5、93、93.5、94、94.5、95、95.5、96、96.5、97、97.5、98、98.5、99、99.5%の一致を示すことを意味し、「相同性」とは、二つのアミノ酸配列間の類似性の程度を意味する。相同性があるとは、配列及び機能上類似することを意味する。相同性比較は、目視で行われるが、通常は簡単に入手可能な配列比較プログラムを利用して、2以上の配列間相同性パーセントを計算することができる(Wilbur, W. J. & Lipman, D. J., Proc. Natl. Acad. Sd. USA., 80:726, 1983)。
本発明において、前記組み換えシルク蛋白質、または組み換えシルク様蛋白質は、好ましくはバクテリアでグリシンtRNAを同時発現させることによって製造される。従って、他の観点において、本発明は、前記組み換えシルク蛋白質、または組み換えシルク様蛋白質をコードする遺伝子とグリシンtRNAをコードする塩基配列を同時に発現させることを特徴とする高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質の製造方法に関する。この時、好ましくは前記バクテリアとして大腸菌が用いられる。即ち、従来高分子量の組み換えシルク蛋白質の製造が報告されなかったのとは異なり、本発明では大腸菌のようなバクテリアでグリシンtRNAをコードする塩基配列を配列番号1のアミノ酸配列を繰り返し単位で持つシルク蛋白質をコードする遺伝子と同時発現させることによって、192.8kDa以上の高分子量を持つ組み換えシルク蛋白質を製造した。そこで、配列番号1のアミノ酸配列を繰り返し単位で持つ、本発明に係るシルク蛋白質は192.8〜482kDaの分子量を持つことを特徴とする。
また他の観点において、本発明は、前記高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質を紡績して製造された、向上した物性を持つクモの巣線維、またはクモの巣様繊維に関する。
本発明において、前記高分子量の組み換えシルク蛋白質、または組み換えシルク様蛋白質を含むドープ溶液を、出射突起(spinneret)を介して放射して、マイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維を生産することができる。
本明細書において「ドープ溶液(dope solution)」は、シルク蛋白質を含有する全ての液体混合物を意味し、クモの巣繊維の形成、またはフィルムキャスティングのために圧出成形される。ドープ溶液は、さらに蛋白質単位体(single chain)の他にもこれをモノマー(monomer)と考えた場合、例えば、ダイマー、トライマー、及びテトラマーのように高次凝集体(higher order aggregate)を含んでもよい。通常、ドープ溶液は、pH4.0〜12.0の水溶液であり、40%(w/v)未満の有機物、またはカオトロピック剤(chaotropic agent)を持つ。好ましくは、ドープ溶液は、有機溶媒、またはカオトロピック剤を全く含有しないが、溶液の保存性、安全性、または作業性を向上するための添加剤を含んでもよい。
本発明において、好ましくは、前記ドープ溶液は、20〜80%(w/v)の組み換えシルク蛋白質を含むことを特徴とする。それと共に、湿式放射時、前記ドープ溶液は、液体凝固槽で紡績されることを特徴とし、好ましくは、前記液体凝固槽はメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル(acetonitrile)、水(water)、及び水溶性硫酸アンモニウム(aqueous ammonium sulfate)からなる群から選択される液体を含有することを特徴とする。
一方、製造されるクモの巣繊維の直径は、前記出射突起の直径によって決定されるが、前記クモの巣繊維の直径は0.6〜50μmにできるが、これに限定されない。
本発明の一実施例では、前記湿式放射で製造されたクモの巣繊維の張力、ヤング率及び破断歪みのような物理的特性を測定して、本発明に係る高分子量の組み換えシルク蛋白質を利用して向上した物理的特性を持つクモの巣繊維の提供が可能であることを確認した。特に、96merの組み換えシルク蛋白質で製造された繊維は、508±108MPaの引張強度と15±5%の破断歪みを示し、これは自然のN.clavipesのクモドラッグラインシルク(740〜1,200MPa;18〜27%)と比較するに値する。特に、96mer繊維のヤング率(Young's modulus)は、21±4GPaであり、自然のドラッグラインシルク(11〜14GPa)のヤング率の2倍であった。本発明における96mer繊維の引張強度(508±108MPa)は、現在まで報告された組み換えクモの巣蛋白質中最も高い引張強度である。
それと共に、前述した湿式放射方法以外にも前記高分子量の組み換えシルク蛋白質、または組み換えシルク様蛋白質を含む溶液に電圧を加え、加えられた電場の方向に噴射させる電気放射方法でも繊維生産が可能で、マイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維、またはクモの巣様繊維をこのような方法で得られる。
例えば、組み換えシルク蛋白質を各々常温で二日間ヘキサフルオロイソプロパノール(hexafluoroisopropanol(HFIP;Sigma))に溶かして、12%(w/v)シルク溶液が得られる。電気放射過程で、白金線電極が用いられたガラスピペット端のシルク溶液一滴に、12kVの電圧を加え、加えられた電気力がシルク溶液一滴の表面張力を越える時、繊維ジェットが形成されて、加えられた場の方向に噴射される。繊維は、アルミニウムで覆われ平らな板上ガラス材質の上に集められ、ある程度電気放射された繊維は、ベータ面形成を誘発するためメタノール処理を行うことができる。この時、24時間常温で培養されてから、3日間空気乾燥された後、物性測定ができる。
次に、原子力間顕微鏡のフォースカーブ測定から、用いられた各サンプルの弾性係数を計算することができる。常温(21℃)でカンチレバー偏向度転移のための光感知器の感度測定後、シリコンカンチレバー(FESP,Veeco Instruments Inc.)と共に原子力間顕微鏡Dimension V(Veeco Instruments Inc.,Plainview,NY)を利用して、フォースディスタンスカーブが描かれる。各サンプルに対して概20回ずつ測定が行われるが、弾性度測定のために、各々のフォースカーブに拡張されたヘルツモデルが適用されうる(Hertz,1882,Sneddon,1965)。導き出された適用変数から直ちに弾性度が算出される。ヘルツモデルで、弾性係数Eは次の通り与えられる。
E = pF(1−v)/(2atana) (式1)
F = kd (式2)
ここで、F、v、a、k、dは、各々チップにおける力、ポイズンの比率、サンプルの歪、カンチレバーのばね定数、カンチレバーの偏向度を示す。チップの形とばね定数、カンチレバーチップの種類と偏向度、サンプルのポイズン比率等の情報から繊維が持つ弾性係数を求めることができる。
一方、本明細書に定義された組み換えシルク蛋白質/組み換えシルク様蛋白質、及びこれから製造された繊維、フィラメント、フィルム、発泡体、球体、ナノフィブリル、ヒドロゲル等は、生物工学的分野及び/または医薬分野、好ましくは創傷縫合、または被覆システムの製造、神経手術、または眼科手術で用いる縫合糸材料の製造用として用いられる。また、蛋白質/糸は、代替材料、好ましくは人工軟骨、または腱(tendon)材料の生産のために用いられる。
追加的に、本発明のクモの巣繊維、またはクモの巣様繊維は、医療用接着ストリップ、皮膚移植、靭帯、手術用メッシュ(surgical mesh)等の医療機器衣類用織物、防弾チョッキ裏地、コンテナ織物、カバン、または財布紐、ケーブル、ロープ、接着結合材料、非接着結合材料、革紐材料、自動車カバー及び部品、航空機建造(aircraft construction)材料、耐候性材料、流動的なパーティション材料、スポーツ装備等の広い範疇の工業及び産業製品の製造及び事実上求められる特性が、高引張強度及び弾性の、略全ての繊維、または織物の用途に用いられる。乾燥噴霧コーティング、ピーズ様粒子等のように他の形態で安定した繊維製品の適応性及び用途、または他の組成物と共に混合物での使用も本発明で考慮される。
本発明の組み換えシルク蛋白質及び組み換えシルク様蛋白質は、セルロース及びケラチン及びコラーゲン製品に添加でき、従って、本発明はさらに、セルロース及び/またはケラチン及び/またはコラーゲン及び本発明の組み換え蛋白質を含む紙、または皮膚ケア及び毛髪ケア製品に関するものである。本発明の蛋白質が導入された、紙及び皮膚ケア及び毛髪ケア製品は改善された特性、特に改善された引張強度、または引裂強度(tear strength)を示す。また、本発明の高分子量の組み換え蛋白質は、織物及び革製品のコーティングで用いられ、それによりコーティングされた製品の安全性及び耐久性を与える。シルク蛋白質は、特に革製品コーティングに対する適用性を示すものであるが、このような場合、ナメシ(tanning)及び環境に対する悪影響を回避したり、または少なくとも減少させることができるためである。
以下、本発明を実施例を挙げて詳述する。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれらの実施例に限定されないことは当業者において通常の知識を有する者にとって自明である。
《実施例1:高分子量組み換えシルク蛋白質の発現ベクターpSH32、pSH48、pSH64、pSH80及びpSH96とグリシンtRNAをコードする塩基配列の発現ベクターの製作及び種々の分子量の組み換えシルク蛋白質の製造》
1−1:pSH32、pSH48、pSH64、pSH80及びpSH96の製作
遺伝子操作のため全過程は、標準化された方法に従った(Sambrook et al., Molecular cloning: a laboratory manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989)。組み換えプラスミドpSH32を製作するために、プラスミドpSH16a(Lee et al., Theories and Applications of Chem. Eng., 8(2):3969, 2002)(配列番号13)を制限酵素SpeIとNheI(New England Biolabs,米国)で切断して1.7kbのフラグメントを得て、制限酵素SpeIで処理して脱リン酸化されたプラスミドpSH16aと連結して配列番号14の32merシルク蛋白質をコードする核酸配列を含む組み換えプラスミドpSH32を取得した。連結された挿入された方向は、制限酵素SpeIとNheIで切って確認した。同様な方法で、プラスミドpSH16aを制限酵素SpeIとNheIで切断した1.7kbのフラグメントを、制限酵素SpeIで切ったプラスミドpSH32と結合して組み換えプラスミドpSH48を、プラスミドpSH32を制限酵素SpeIとNheIで切断した3.4kbのフラグメントを、制限酵素SpeIで切ったプラスミドpSH32と結合して配列番号15の64merシルク蛋白質をコードする核酸配列を含む組み換えプラスミドpSH64を獲得した。各々連結された挿入された方向は、制限酵素SpeIとNheIで切って確認した。それと共に、同様な方法で制限酵素SpeIで切ったプラスミドpSH64に、各々pSH16aまたはpSH32のSpeI−NheIで切断されたDNAのフラグメントを挿入することで、各々配列番号16の80merシルク蛋白質をコードする核酸配列を含むpSH80と配列番号17の96merシルク蛋白質をコードする核酸配列を含むpSH96プラスミドを製作した。各プラスミドの挿入された方向は、SpeIとNheIで切断することによって確認した。組み換えシルク蛋白質発現のための発現構造と繰り返し単位体のアミノ酸配列は、図1のようになる。この時、配列番号1のアミノ酸繰り返し単位体に対応する核酸配列は、配列番号18で表される核酸配列と同じである。
1−2:pTet−glyVXYベクターの製作
遺伝子操作のため全過程は、標準化された方法に従った(Sambrook et al., Molecular cloning:a laboratory manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989)。グリシンtRNAを暗号化するglyVWX遺伝子を確保するために、大腸菌W3110(derived from E.coli K-12, λ-, F-, prototrophic)菌株から分離した染色体を鋳型として用いて、配列番号19及び配列番号20のプライマーを用いてPCRを行った。
配列番号19:5'−GCTCGATATCTAACGACGCAGAAATGCGAAA−3'
配列番号20:5'−CATTGGATCCTAAGATTACAGCCTGAGGCTGTG−3'
PCRは、Pfuポリメラーゼ(polymerase)(SolGent,韓国)を用いて、反応条件は下記のようになる。最初の変性(denaturation)は、95℃で4分間1回行い、その後2回目の変性は95℃で20秒間、アニーリング(annealing)は51℃で30秒間、伸長(extension)は72℃で60秒間行い、これを10回繰り返した。さらに追加で95℃で20秒間変性、60℃で30秒間アニーリング、72℃で60秒間伸長を19回繰り返した。その後、72℃で5分間最後の伸長を1回行った。
前記PCRによって得られたDNAをアガロースゲル電気泳動して、精製された479bpのPCR産物を得た。これを制限酵素BamHIとEcoRV(New England Biolabs,米国)で同時に切って、持続的に発現できるテトラサイクリン(tetracycline)抵抗遺伝子(tet)のプロモーターを利用するために、プラスミドpACYC184(New England Biolabs,米国)も同じ制限酵素で切断した。切断したPCR産物とプラスミドをT4DNAリガーゼ(ligase)(Roche,ドイツ)に連結(ligation)させて、これを大腸菌Top10(F mcrAΔ(mrr−hsdRMS−mcrBC)¢0lacZΔM15 ΔlacX74 recA1 araD139Δ(ara−leu)7697 galU galK rpsL(Str) endA1 nupG)に形質転換させた。形質転換菌株は、34mg/Lクロラムフェニコール(chloramphenicol)を含んだLB寒天固体培地(トリプトン10g/L、yeast extract 5g/L、NaCl 5g/L、寒天15g/L)で選択して、組み換えプラスミドpTet−glyVXYを取得した。製作された組み換えプラスミドは、制限酵素で切って確認して、塩基配列分析で確認した。
1−3:組み換えプラスミドpTet−gly2の製作
遺伝子操作のための全過程は、標準化された方法に従った(Sambrook et al., Molecular cloning:a laboratory manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, 1989)。グリシンtRNAを暗号化するglyVXY遺伝子をさらに過量発現させるために、pTet−glyVXYを鋳型として配列番号21、22のプライマーを用いてPCRを行った。
配列番号21:5'−GGCTCGCATGCTCATGTTTGACAGCTTATCATCGA−3'
配列番号22:5'−ATTGTCGACTGCTGCAGTAAGATTACAGCCTGAGGCTGTG−3'
PCRは、Pfuポリメラーゼ(SolGent,韓国)を用いて、反応条件は下記のようになる。最初の変性は95℃で3分間1回行って、この後2回目の変性は95℃で20秒間、アニーリングは52℃で30秒間、伸長は72℃で50秒間行い、これを10回繰り返した。さらに追加で95℃で20秒間変性、62℃で30秒間アニーリング、72℃で50秒間伸長を19回繰り返した。その後、72℃で5分間最後の伸長を1回行った。
前記PCRによって得られたDNAをアガロースゲル電気泳動して、精製された674bpのPCR産物を得た。647bpのPCR産物とプラスミドpTet−glyVXYを制限酵素SphIとSalI(New England Biolabs,米国)で各々切断してT4 DNAリガーゼ(Roche,ドイツ)で結合した後、これを大腸菌Top10に形質転換させた。形質転換菌株は、34mg/Lクロラムフェニコールを含んだLB寒天固体培地(トリプトン10g/L、yest extract 5g/L、NaCl 5g/L、寒天15g/L)で選択して、組み換えプラスミドpTet−gly2を取得した。製作された組み換えプラスミドは、制限酵素で切って確認して、塩基配列分析で確認した。
1−4:種々の分子量の組み換えシルク蛋白質の製造
種々の分子量の組み換えシルク蛋白質を製造するために、実施例1−1で製造されたpSH16aベクター及びpSH32ベクターは、各々実施例1−2で取得したpTet−glyVXYと大腸菌BL21(DE3)(F ompT hsdSB(rB− mB−) gal dcm(DE3) a prophage carrying the T7 RNA polymerase gene)(New England Biolabs,米国)に入れた。一方、pSH64ベクター及びpSH96ベクターは、各々実施例1−3で取得したpTetgly2ベクターと大腸菌BL21(DE3)に入れた。このように形質転換された菌株を34mg/Lクロラムフェニコールと25mg/Lカナマイシン(kanamycin)が含まれたLB液体培地(トリプトン10g/L、yest extract 5g/L、NaCl 5g/L)に接種して30℃で180rpmに持続的に撹拌して培養した。1%接種後、分光光度計で600nm波長で測定した光学密度(O.D.)が0.2、0.4、または0.6である時、1mM IPTGを添加してシルク蛋白質遺伝子発現を誘導した。誘導発現5時間後に培養液を採取した。
製造された組み換え蛋白質分析のために、採取された培養液を4℃、10,000gで10分間遠心分離をして細胞塊(pellet)を得て、これをTE緩衝溶液と5x Laemmliサンプル緩衝溶液に溶かした。同じ量(0.024mg)のサンプルを10%SDS−PAGEを利用して分離して、 クマシーブリリアントブルーR250(Bio−Rad,米国)溶液で染色して、GS−710 Calibrated Imaging Densitometer(Bio−Rad,米国)を利用して定量し、全体蛋白質量はブラッドフォードの蛋白質定量法に基づいて、ウシ血清アルブミンを基準溶液として計算することによって、溶液内該当蛋白質の量を測定した(Bradford, M. M., Anal. Biochem., 72:248, 1976)。
その結果、図2に示したように、各16mer(pSH16aベクター利用)、32mer(pSH32ベクター利用)、64mer(pSH64ベクター利用)及び96mer(pSH96ベクター利用)の組み換えシルク蛋白質が、各々約50.4、100.7、192.8及び284.9kDaの分子量を持つことが明らかになった。即ち、現在まで大腸菌で合成された最も大きいドラックラインシルク蛋白質は、その分子量が163kDaに過ぎなかったのに対して、それより高分子量を持つシルク蛋白質の生産が難しいと知らされていたが(Fahnestock, S. R. & Irwin, S. L., Appl. Microbiol. Biotechnol., 47:23, 1997; Vendrely, C. & Scheibel, T., Macromol. Biosci., 7:401, 2007; Lazaris, A., et al., Science, 295:472, 2002)、前記のとおりグリシンtRNAをコードする塩基配列を発現するベクターと同時に発現させることによって、192.8kDa及び284.9kDaといった高分子量の組み換えシルク蛋白質の提供が可能であることを確認した。
《実施例2:湿式放射法によるクモの巣繊維の製造−分子量が湿式放射された繊維の機械的性質に及ぼす影響》
実施例1−2で製造された高分子量の組み換えシルク蛋白質を各々放射溶媒でヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP;Sigma)に溶かして放射ドープ溶液を作った後、ドープ溶液を時間当り1〜2mL速度のポンプ(KDS100:KD Scientific)を利用して射出成形した。ドープ溶液の濃度は、溶解性と弾性の理由による自然的大きさの96mer蛋白質の最大作動濃度は20%(w/v)であるため、共に濃度を20%(w/v)にしてシルク蛋白質を放射した。この時、26Gシリンジ針(Korea Vaccine Co.,Ltd.)から1−mL Kovaxシリンジから射出されて、90%(v/v)メタノールが含まれた水が入った凝固培地に射出成形された。
放射した後、紡績された繊維は凝固培地内で20分間放置され、手でつかんで伸ばした時、各々の繊維は、元の長さの5倍まで伸びた。繊維の応力歪度曲線は、図3に示されたとおりである。
その次に、繊維は常温で乾燥され、測定のために収縮を防止して伸びた長さを維持しなければならないため、繊維が受ける張力を持続させた。試験する前に、標本(n=10)は、常温で24時間50%相対湿度下に置いた。張力測定は、Universal tensile tester(RB302ML,R&B Inc.)で行って、100g load cellが用いられた。ゲージの長さは20mmであり、クロスヘッド(cross-head)速度は10mm/分であった。機械的性質に関する資料は、(平均値)±(標準偏差)(n=10)で表記された。対応のないt−検定(Unpaired t-test)を用いて統計テストを行って、P<0.05である場合に統計的に有意差があると見なした。
測定した結果、図4に示されたように、シルク蛋白質の分子量増加に伴う繊維の破断歪み、引張強度、ヤング率のような機械的性質が向上することを確認することができた(32mer:破断歪み3.27±0.32%、引張強度202±25MPa、ヤング率8.28±0.85GPa;64mer:破断歪み4.31±0.64%、引張強度252±26MPa、ヤング率10.14±0.67GPa;96mer:破断歪み15±5%、引張強度508±108MPa、ヤング率21±4GPa)。特に、284.9kDaに達する96merの組み換えシルク蛋白質で製造されたクモの巣繊維の場合、64mer以下の組み換えシルク蛋白質で製造したクモの巣繊維での増加傾向を考慮すると、破断歪み、引張強度及びヤング率の全部において予想できないほど顕著に増加したことが分かった。
即ち、96merの組み換えシルク蛋白質で製造された繊維は、508±108MPaの引張強度と15±5%の破断歪みを示し、これは自然のN.clavipesのクモドラッグラインシルク(740〜1200MPa;18〜27%)値に匹敵する。特に、96mer繊維のヤング率は、21±4GPaで、自然のドラッグラインシルク(11〜14GPa)のヤング率の2倍であった。本発明における96mer繊維の引張強度(508±108MPa)は、現在まで報告された組み換えクモの巣蛋白質中最も高い引張強度である。
《実施例3:ドープ濃度が湿式放射繊維の性質に及ぼす影響》
組み換えシルク蛋白質のドープ濃度が放射された繊維の性質に及ぼす影響を試験するために、16mer、32mer及び64merの蛋白質を各々の最大作動濃度で放射して実施例2と対比した。
その結果、図5に示されたように、16merの蛋白質濃度が20%から最大濃度の30%まで増加した時、繊維の性質が非常に向上したが、32mer蛋白質の場合、蛋白質の濃度が20%から最大濃度の27%に増加した時、破断歪みと引張強度が増加したが、統計的な有意差はなく、64mer蛋白質の場合、最大作動濃度は23%であり、これは既に試験した20%と大差はなかった。即ち、機械的性質には変化が殆どなかった。
以上、本発明の内容の特定の部分を詳述したが、当業界における通常の知識を持った者にとって、このような具体的な記述は単なる好適な実施態様に過ぎず、これにより本発明の範囲が限定されることはないという点は明らかである。よって、本発明の実質的な範囲は特許請求の範囲とこれらの等価物により定義されると言える。
本発明は、天然シルク蛋白質と実質的に類似の分子量を持つ高分子量の組み換えシルク蛋白質、またはシルク様蛋白質及びこれを利用して製造された、物性が向上したマイクロ、またはナノサイズのクモの巣線維、またはクモの巣様繊維に関するものである。本発明に係る組み換えシルク、またはシルク様蛋白質は、クモから生産されるドラッグラインシルク蛋白質のように高分子量を持ちながら繊維で天然シルク蛋白質から製造された繊維と類似するかさらに優秀な物性を持つ長所がある。従って、本発明に係る組み換えシルク、またはシルク様蛋白質及びこれを利用して製造されたクモの巣線維、またはクモの巣様繊維は、クモの巣繊維の適用が期待される生物工学的分野及び/または医薬分野等のような種々の産業分野に用いられて非常に有用である。

Claims (12)

  1. 配列番号1のアミノ酸配列で表すペプチドが96〜160回繰り返す構造を持つ組み換え蛋白質。
  2. 前記ペプチドは、ドラックラインシルク蛋白質を構成する繰り返し単位ペプチドである請求項1に記載の組み換え蛋白質。
  3. 請求項1に記載の前記組み換え蛋白質をコードする遺伝子とグリシンtRNAをコードする塩基配列をバクテリアで同時に発現させることを特徴とする組み換え蛋白質の製造方法。
  4. 前記バクテリアは、大腸菌である請求項3に記載の組み換え蛋白質の製造方法。
  5. 請求項1に記載の組み換え蛋白質を含むドープ溶液を放射するマイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣、またはクモの巣様繊維を製造する方法。
  6. 20〜80%(w/v)の組み換え蛋白質を含むドープ溶液を湿式放射する請求項5に記載の方法。
  7. 前記ドープ溶液は、液体凝固槽で紡績される請求項6に記載の方法。
  8. 前記液体凝固槽はメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、水、及び水溶性硫酸アンモニウムからなる群から選択される液体を含有する請求項7に記載の方法。
  9. 請求項に記載の組み換え蛋白質を含む、マイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維、またはクモの巣様繊維。
  10. 請求項1に記載の組み換え蛋白質を含むドープ溶液を放射するマイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維を製造する方法。
  11. 請求項に記載の組み換え蛋白質を含む、マイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維。
  12. 少なくとも252MPaの張力、10.14GPa以上のヤング率及び4.31%の破断歪みを持つ請求項11に記載のマイクロサイズ、またはナノサイズのクモの巣繊維。
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